金曜日, 4月 4, 2025
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スクエアダンスで交流 筑波学院大新入生

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手をつないでスクエアダンスを踊る新入生たち=つくば市吾妻の筑波学院大学

【崎山勝功】筑波学院大学(つくば市吾妻)は3日、新入生対象のフレッシュマンセミナーの一環で、新入生同士の交流を促す「スクエアダンス」の講習会を行った。新入生約220人が参加した。講習会は2015年に初めて導入して以来5回目。

スクエアダンスは、2人1組の男女4組(計8人)が正方形の陣形を組んで、コーラー(指示を出す人)の英語の指示に従って一斉に動きを変え、ウエスタン音楽にのせて踊る米国発祥のフォークダンス。

講習会では、市民団体「筑波スクエアクラブ」会員ら10人の協力を得て、学生たちがぎこちない動きながらもスクエアダンスに挑戦した。

新入生の秦虎之介さん(18)=福島市出身=は「いろいろな動きがあって、動きが複雑なので難しい」と感想を述べた。初めて体験したという留学生のハンサニ・ピュミカさん(21)=スリランカ国籍=は「楽しかった。いろんな人と一緒に踊れるのが良かった」と語った。

新入生のサポート役として在校生7~8人も参加。2年生のグエン・ゴック・アンさん(23)=ベトナム国籍=は「去年入学したとき初めて体験し面白いと思った。今回は新入生と一緒に踊ってすごく楽しかった」と述べた。

筑波スクエアダンスクラブの蓮沼隆さん(51)は「いろいろ覚えることが多いので大変だと思うが、楽しくやってもらえればいいのかな」と語った。

新法人の筑波学院大で入学式 望月新学長が式辞

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入学式で式辞を述べる望月義人学長=つくば市吾妻、筑波学院大学

【鈴木宏子】新しい大学法人としてスタートした筑波学院大学(つくば市吾妻)で2日、2019年度入学式が催された。新学長に就任した望月義人氏は「大学の時間と空間で巡り合う様々な経験に無駄はない。なりたい自分を希求し、将来、自分を育ててくれた国や地域に能力を還元していただきたい」などと式辞を述べた。

望月学長は「経営母体が学校法人筑波学院大学となり、今年度は大学にとっても新たな時代の到来となる。大学改革を進め、教育内容、教育環境をより良いものにしていきたい」などと話した。

続いて新法人の橋本綱夫理事長は「今までの歴史を大切にしつつ、新しい歴史を積み重ねていきたい。教職員だけでなく皆さん一人ひとりが歴史をつくる一員。一緒に新しい歴史をつくっていきたい」などとあいさつした。

経営情報学部210人と国際学科の留学生39人など計255人が入学した。新入生代表として同学部ビジネスデザイン学科1年の圃田桃花(はたけだ・ももか)さん(18)は「建学の精神である知識、徳性、技術を磨き、社会に貢献できる人間に成長できるよう日々精進していきたい」などと宣誓した。

新入生代表として壇上で宣誓する経営情報学部ビジネスデザイン学科1年の圃田桃花さん(中央)=同

同大は4月1日から経営母体が東京家政大学から新しい学校法人に移行した=2018年9月1日付。大島慎子前学長は3月末日で退任し、新学長に前学長補佐の望月氏が就任した。望月新学長は、朝日新聞社経済部次長、マーケティングセンター長を経て、同大教授などを歴任した。

文化資源発掘し新ビジネス創出へ 筑波学院大が阿見町と協定

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連携協力協定を締結した阿見町の千葉繁町長(右)と筑波学院大学の大島慎子学長

【鈴木宏子】筑波学院大学(つくば市吾妻)は25日、阿見町と連携協力協定を締結した。協定に基づいて同大は2019年度に「地域デザイン学芸員」を養成する授業を通して、阿見町の文化や資源を掘り起こし、付加価値を付けた商品やサービスを開発して、図書館や空き店舗などで発信することを目指す。

さらに同町の地域資源に付加価値を付けてビジネスを起こす同学芸員の育成を目指す。担当する同大の塚原正彦教授は、同町の地域資源について予科練平和記念館や、霞ケ浦のセーリングなどのスポーツ、医療用漢方製剤工場として世界一の規模のツムラ茨城工場の漢方記念館・薬草見本園などを例に挙げ、「食・健康・スポーツをテーマに今までにないものをつくることができれば」と話した。

同大は18年7月から文科省の職業力実践プログラムとして社会人や学生の人材養成に取り組んでいる。初年度は牛久市を舞台に授業を実施し、茶葉、イチゴなどに着目し、ブックレットを作成したりスイーツを作るなどした。現在、同大附属図書館で成果を発表している。2年目の19年度は阿見町を舞台にするという。

さらに19年度の成果を生かして同町は、未来ビジョンやアクションプログラムを策定し、具体的な動きをつくっていくという。

ほかに同大が14年前から実施している、学生が地域に出て企業や市民団体などと活動する「オフキャンパスプログラム」を、新たに阿見町の企業や地域団体でも展開するという。

同町の千葉繁町長は「阿見町はポテンシャルがあるが有効活用できなかった。町の宝探しをしてくれるということなので、宝物を学生に見つけていただき、阿見町が地域で抜きん出るようなまちづくりを進めたい」と話し、同大の大島慎子学長は「ヨーロッパでは学芸員が地域の観光資源を観光産業に変えていく活動をしている。ビジネス化して町のイメージを変えていけるようなものを育てたい」と話した。

ロボットセラピー普及へ 筑波学院大が今川グループと協定締結

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高齢者施設でのロボットセラピーの様子(浜田利満名誉教授提供)

【鈴木宏子】認知症高齢者などを対象にしたロボットセラピーの研究に取り組んでいる筑波学院大学(つくば市吾妻、大島慎子学長)が18日、県南地域などで介護施設を展開する今川医療福祉グループ(同市谷田部、今川美明代表)と連携・協力協定を締結した。高齢者施設でのロボットセラピーの普及に取り組む。

同大の浜田利満名誉教授らは、施設同士が将来、高価なロボットをシェアして活用する仕組みづくりや、セラピーを担う人材育成を目指して、今年夏にもNPO法人を設立する準備を進めている。

同大は2001年からロボットセラピーの研究と実証実験などに取り組んできた。板井志郎准教授によると、高齢者施設で実施する1回1時間程度のプログラムが現在ほぼ完成したことから普及を目指すという。

セラピーは、数種類の市販のコミュニケーションロボットを使う。高齢者は、会話をしたり歌ったりする人型ロボット「ユメル・ネルル」をなでておしゃべりしたり、体を動かしたり歌を歌うペットロボット「アイボ」と一緒に体操をしたりゲームをしたりする。孤独や寡黙が認知症の発症や進行の原因になるといわれている中、同セラピーにより、施設に入所する高齢者に笑顔や会話が増えるなど日常生活が活発になっているという。

協定は、今川グループみなみつくば会の藤原忠志企画開発部長が、同大の寄付講座で学生にホスピタリティー実務を教えたことなどを機に実現した。ロボットセラピーは、5月ごろから月2回程度、かすみがうら市宍倉の特別養護老人ホーム筑水苑かすみがうらでスタートする予定だ。

浜田名誉教授は「介護する職員にとっても、ほっとする時間になれば」と話す。

連携・協力協定を締結した(左から)今川医療福祉グループ筑水会副理事長で特別養護老人ホーム筑水苑の今川武彦施設と筑波学院大学の大島慎子学長

➡ロボットセラピーの過去記事はこちら

250インチ大型スクリーン寄贈 筑波学院大に 学生や市民の作品上映

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寄贈された250インチ大型スクリーン=筑波学院大学講堂(同大提供)

【鈴木宏子】筑波学院大学(つくば市吾妻)に18日、縦3.3メートル、横5.3メートルの250インチ大型スクリーンが寄贈された。同大には映像コンテンツの制作を学ぶメディアデザインコースがあることから授業などで活用する。市民も利用できるようにし、学生や市民が制作した映像コンテンツを上映したり、名画を鑑賞するミニシアターを開くなどの構想もあるという。

環境保全サービス会社、安田(八千代町塩本)の安田忠司会長(66)から100万円の寄贈を受け、同大が大型スクリーンなどを購入した。

大島慎子学長に目録を手渡す安田忠司会長(左)

安田会長は八千代町商工会地域活性化推進委員会の副委員長を務める。特別履修生として同大で国際経済を学んだことが縁で、同大と商工会は2017年、八千代町の活性化を目指す協定を締結した。

協定に基づいて今年2月、商工会が同大と共催し、町を活性化させるアイデアを募集する「八千代町の未来を創るアイデアコンテスト2018」を開催したばかり。コンテストには地元の小学生や高校生からも応募があり、小学6年生が最優秀賞を獲得するなど、10代の活躍が目立った。

安田会長は「コンテストの開催が刺激になって、町の小学校からは来年もぜひ開催してほしいという声が掛かっている。思ってもいない結果が出ている」と話し、「大学にお世話になったことへの感謝の気持ちと、4月から大学に地域デザインコースが新設されることから、大学の飛躍を願っての寄付。ぜひ役立てていただければ」と語る。

スクリーンは本館2階の講堂などで使用する。同大はつくば市などと共催して毎年、つくばからの文化発信と次世代の才能発掘を目指す短編映画祭「つくばショートムービーコンペティション」を主催している。同大で開催する際はこれまで、専門業者から大型スクリーンを借りて上映などしてきたが、これからは寄贈品を活用する。移動式のため屋外でも利用可能だという。

日本語教員養成プログラム 2019年度募集始まる 筑波学院大学

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「日本語教員養成プログラム」講座のもよう

【田中めぐみ】筑波学院大学(つくば市吾妻、大島愼子学長)の開設する「日本語教員養成プログラム」で、19年度の受講生募集が13日から始まった。申し込みは26日まで。入学時期は4月、募集定員は10人。

訪日外国人や海外での日本語学習者の増加に伴い、日本語教員の需要が高まっており、外国人に対する実践的な日本語指導能力を備えた日本語教員を養成する。文部科学省認定の「職業実践力育成プログラム」(BP)の1つで、修了者には同大学から履修証明が交付される。日本語学校の求人要件を満たすものだ。

日本語教員養成プログラムは総時間458時間(うち必修は428時間)、標準履修期間は2年。日本語教員に必要な日本語や日本語教育指導の基礎的な知識およびコミュニケーションに関する授業を行う。さらに同大学には、外国人のための「国際別科」という集中的な日本語教育機関があり、この場を活用した実習を行い、実践的な指導能力を育成する。加えて幅広い知識と経験を得るために、インドネシアなど、海外での日本語教育実習の機会も提供する。

プログラムは16年度から開設されており、すでに修了者のうち2人が日本語教員として活躍中という。現在は、留学生を含む学内の生徒のほか、学外から20代~70代の4人が同プログラムを受講し、勉強している。

検定料(出願書類提出前に納入)1万円、入学金 1万5000円、2年間の受講料 32万8800円(必修科目受講料のみ、選択科目受講料およびテキスト代除く、半期ごとの支払い可)

▼問い合わせ 筑波学院大学学生支援グループ(つくば市吾妻 3-1)、直通電話:029-858-4813 メール:gakumu@tsukuba-g.ac.jp

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99人が巣立つ 筑波学院大学で卒業式

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大島学長から学位記を授与される卒業生=つくば市吾妻、筑波学院大学で(筑波学院大学提供)

【橋立多美】筑波学院大学(大島愼子学長)の卒業式が12日、つくば市吾妻の同大で行われ、国際別科を含む卒業生99人がそれぞれの進路に向けて新たな一歩を踏み出した。

卒業生代表の篠原亨さんに学位記を授与した後、大島学長は「つくば市をキャンパスにした本学の特色ある教育を受けた皆さんは、新しい時代を切り拓く地域のリーダーになってほしい。私自身の経験から、迷ったときにはリスクを冒しても一歩前に踏み出すことが重要で、自分を成長させるチャンスを与えてくれた」とエールを送った。

在校生を代表して経営情報学科3年の菊地フェルペさんが「先輩たちが時に厳しく、また優しく指導してくれたのは私たちの財産です」と送辞。卒業生の降矢住澄さんが「私たちがくじけそうになった時に教職員や友人、家族が背中を押してくれた」と感謝を込めて答辞を述べた。

式では、竹下樹菜さんに大江賞が、大屋有加さんに学長賞が、それぞれ贈られた。大江賞は、同大の創立者大江スミさんの建学の精神を指針として励み、優秀な成績を収めた学生に贈られる。学長賞は、国家資格や検定試験などを複数受験し成果を収めた学生を表彰するもの。

卒業生の保護者も式に臨み、「蛍の光」を斉唱して閉会した。

あっという間の1年、貴重な4年

ベトナムから来日して国際別科で学んだド・ホン・ソンさんは「あっという間の1年だった。来月からは経営情報学科で勉強する」。藤村嘉剛さんは「友人との交流や思い出ができた貴重な4年間だった。これからは社会人として基本に忠実に頑張っていこうと思う」と話した。

華やかな袴(はかま)を身に付けた熊野未来さんは「在学中にダンスサークルに入り、舞台でパフォーマンスを披露した。学生時代だからできたことで、活動を通してチャレンジ精神を養うことができた。体験を生かして前向きな社会人でありたい」と笑顔を見せた。

スーツと袴姿で式に臨んだ卒業生たち=同

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《留学生インタビュー》1 なぜごみを分別するのか? 子どもたちと映像で考える

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映像発表会で活動に参加した感想を発表するグエンさん㊨

学生が学外で活動して社会貢献する社会参加型教育プログラム(オフ・キャンパス・プログラム)で、多文化共生のまちづくりを目指す常総市の国際プロジェクトに参加した。多くの外国人が暮らす同市で日常的に発生しているのがごみ問題。正しい分別や出し方をまとめた啓発映像を多国籍の子どもたちが夏休み中に制作し、大人たちに啓発していこうという取り組みで、動画作成の支援活動に携わった。ふるさとはベトナムホーチミン市。来日してからの経験が生かされたと振り返る。

経営情報学部 ビジネスデザイン学科 2年
チャン タオ グエンさん

歯切れよく日本語を話すグエンさん

―具体的にどんな活動をしたのですか?

常総市とNPO法人コモンズの代表理事・横田能洋さん、当大学地域連携コーディネーターで学校ICTサポーターの松﨑茂樹さんが協働で進めたワークショップ形式の活動でした。「iPad(アイパッド) でリサイクルを伝えるニュースを作ろう」という講座で、私は動画部門のグループに入り、iPadを使った動画作成のサポートやアプリの操作支援をしました。子どもたちに地域のルールを理解してもらうために、同市のごみが搬入される常総環境センター(守谷市)の見学と撮影や、ごみ分別が守られている市内のごみ集積所の撮影をしました。

―子どもたちとのコミュニケーションはうまくとれましたか?

講座に来てくれたのは12人の児童と生徒で、国籍はブラジル、ペルー、フィリピン、日本でした。どの子もかわいくて、遊びを取り入れながら日本語で指導しました。子どもたちが撮影した写真約400枚と2時間の動画を編集して約10分の映像が完成しました。子どもたちとの関わりを含めて映像制作は忘れられない思い出です。

―活動していて感じたことは何ですか?

私は安城市にあるトヨタ自動車で技能実習生として3年働きました。帰国後は日本への実習生派遣を行っている会社で日本語を教えていました。もっと日本語や英語が上手になりたいと、再来日して筑波学院大学で学んでいます。初めて日本に来た頃は、なぜごみを分別するのか分からなかった。講座に集まった子どもたちも同じだと感じ、日本のリサイクルの考え方を分かりやすく伝えるようにしました。

―これから進む道は見えてきましたか?
私が筑波学院大学に入学したのは、カリキュラムを自由に選んで自分の可能性を探せると思ったからです。自然に恵まれたキャンパスも気に入っています。卒業後はここで学んでいる語学力や国際コミュニケーション力を生かした仕事に就きたいです。常総市の国際プロジェクトに参加して、国際交流に役に立つ仕事もいいなと思うようになりました。
(聞き手 橋立多美)

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「いばらきカレッジ」初開講 筑波学院大の塚原教授らが講演

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「いばらきカレッジ」で講演する筑波学院大学の塚原正彦教授=つくば市吾妻の筑波学院大学

【崎山勝功】県内の大学・高専(高等専門学校)13校が参加する「いばらき地域づくり大学・高専コンソーシアム」=メモ=が主催する連携公開講座「いばらきカレッジ」が9日、つくば市吾妻の筑波学院大学で開かれた。連携公開講座の開講は同コンソーシアム発足以来初めて。

「医療・健康」をテーマに、同学院大の塚原正彦教授ら3人が講演に臨んだ。塚原教授は「みんなで医食同源のまちをつくろう!」をテーマに、同大が取り組んでいる地域交流事業「おいしいミュージアム」を中心に講演した。

同ミュージアムで提供している澤田茶園(牛久市)の茶葉を例に挙げ、茨城が茶葉栽培の北限にあることや、日本の緑茶には全国の茶葉をブレンドして一定の品質を保つ「ブレンド茶」と、茶葉の栽培から製茶までを一貫して農園で行っている「シングル茶」の2種類があること、緑茶が米国のIT先進地域・シリコンバレーで人気を集めていることなどを話した。

その上で、水戸藩主・徳川光圀が藩医に命じて編さんさせ、領民に広めた薬草処方集「救民妙薬」に触れ、「自分で自分の問題を解決していこう。そのために学んで自分を元気にしよう。そこがこれからの健康づくりのキーワードになっていく」とし、積極的に学ぶことの大切さを訴えた。参加者たちは興味深げに聞き入っていた。

このほか県立医療大(阿見町)の海山宏之講師が「茨城の医療を考える」をテーマに話した。統計データを用いて県内の医師数が人口10万人当たり189.8人と全国46位(2016年時点)と少ないことや、県内で医師がつくばや水戸などの県南・県央地域に偏在している現状に触れ、地域で病院などの医療資源を補い合うことや、在宅医療の充実などを訴えた。

講演する県立医療大学の海山宏之講師=同

流通経済大(龍ケ崎市)の田山寛豪助教は「トライアスロン 鉄人スポーツから生涯スポーツへ」との演題で、自身がトライアスロン選手時代の体験を踏まえ「一生懸命やっても結果が出ないときがある。それでも一生懸命取り組んだことが自信や次に向けての希望になる。そして頑張った自分が好きになる」と語った。

講演する流通経済大学の田山寛豪助教=同

※メモ

【いばらき地域づくり大学・高専コンソーシアム】県内の高等教育機関相互の関係を深め、連携・協働して地域の振興・発展に寄与することを目的に、県北・県央地域の3大学1高専で2015年3月に発足。16年8月に筑波学院大学など県南地域などの9大学が加わり、県内の12大学1高専の計13校が加盟している。

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札幌の高校生がグランプリ つくば短編映画祭

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中村義洋監督㊧から渡された仏グルノーブル市屋外短編映画祭招待のボードを手にするグランプリ受賞の札幌北高校、秋葉瑠果さんと菊地貫太さん=つくば市吾妻、つくばイノベーションプラザ

【鈴木宏子】つくばからの文化発信と次世代の才能発掘を目指す第6回短編映画祭「つくばショートムービーコンペティション2019」(つくば市、筑波学院大学など主催)の最終審査が2日、つくば市吾妻のつくばイノベーションプラザで開かれた。151の応募作品の中から最終審査に残った9作品が上映され、夢と現実の葛藤をテーマにした北海道札幌北高校放送局の高校生の作品がグランプリに選ばれた。

今回は19都道府県から、前年より29作品多い応募があった。最終審査は、観客審査員50人と関係者ら計約90人が参加し、10分以内の実写やアニメなどの9作品が次々に上映された。

映画「奇跡のリンゴ」「忍びの国」などで知られるつくば市小田出身の中村義洋監督が審査委員長を務めた。今回からは新たに、昨年市内に茨城スタジオを開設したアニメ制作会社「ウィットスタジオ」によるアニメーション賞が設けられた。

中村監督は応募作品について「去年辺りからいい作品が増え、今年はさらに安定し、いい作品がすごく増えた」と評価した。グランプリ作品に対しては「映像に対する愛を感じた」と話し、「浴びるように映画を見てきた時代を思い出した」などと語った。

中村監督とグランプリの高校生のトークを聞く参加者ら=同

グランプリを受賞したいずれも札幌北高2年の秋葉瑠果さん(17)は「自分の進路や環境の中で、自分がしたいことと、しなくてはいけないことの葛藤を描いた。この映画を見て共感し、前に進もうと思ってもらえれば」と述べ、菊地貫太さん(17)は「葛藤があったり悩んでいても、きっかけがあれば前に進めることを伝えられたら」と話していた。グランプリ作品は、つくば市の姉妹都市、仏グルノーブル市で7月に開かれる屋外短編映画祭で特別上映される。

審査員と記念撮影する最終審査で上映された9作品の制作者ら=同

審査結果は以下の通り(敬称略)
▽グランプリ=作品「雪と、傘と、あの日の写真」(制作者・北海道札幌北高校放送局)▽つくば市長賞=「ロングバイロケーション」(中川清晴樹)▽筑波学院大学長賞=「ナクシモノはこっち」(さとういよ)▽ウィットスタジオアニメーション賞=「アンクレットと蒼い海」(ひまら屋)▽市民審査員賞=「クレイペット」(阿部靖子)

➡2018年のつくばショートムービーコンペの記事はこちら

 

《学生インタビュー》16 政治の現場に学生をつなぐ「議員インターンシップ」スタッフに

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NPO法人ドットジェイピーで活動する古矢淳博さん

公職選挙法の改正で投票年齢が18歳に引き下げられたのが2016年。以来若者の政治への関心を喚起するためのさまざまの取り組みが行われるなか、NPO法人ドットジェイピー(本部・東京、佐藤大吾理事長)の「議員インターンシップ・プログラム」が注目されている。NPO活動の一つとして設けている体験学習型プログラムでは、大学生が長期休暇の2カ月間、議員やその秘書、NPO団体と行動を共にし、政治と社会のつながりに関わる知識を養う。古矢さんは2年生の夏に議員インターンシップを経験し、現在は茨城支部つくばエリアでスタッフ側に立ち、受け入れ先と学生の懸け橋として活動している。

経営情報学部ビジネスデザイン学科2年
古矢淳博さん

―インターン生からスタッフ側に、きっかけは。

私は2年生の秋にスタッフになりました。それまでは学業とアルバイト中心の生活を送っていましたが、何か新しいことを始めたいと思っていました。その時に、茨城支部代表から誘いがあり、スタッフをやることに決めました。

―インターンもスタッフも基本ボランティアと聞いています。スタッフは社会人と接する機会が多くなり、信頼関係を築くなど大変さも増えてきます。あえてやることにしたのは、インターン生のときに得るものが多かったからですか?

そうです。私は下妻市議会議員の下でインターンを行いました。議会の仕組みや政治のルール、議会の進行など初めて知ることが多く、新鮮な毎日でした。議員に対して、テレビや新聞のニュース報道を見ると、良いイメージを感じることがあまりできませんでした。しかし、地域の問題にしっかりと取り組む議員もたくさんいて、多くの活動をしていることが分かりました。地域を知るきっかけになりましたね。下妻市は人口減少が深刻になっていますが、同じ県内でも私が住んでいる守谷市は人口が増えているなど、地域の事情は様々です。学生や若い人にとって議員は遠い存在と感じる人もいるので、社会の仕組みを学ぶためにも議員インターンシップを紹介したいと思いました。

―スタッフの具体的な活動は。

ドットジェイピーに所属してからは、学生にプログラムを届けるためのコンシューマー(顧客)部門で活動しています。インターンシップや政策コンテストの説明会の開催のほか、学生の希望する受け入れ先とのマッチングなどが重要な役割になります。

―受け入れ先というのは。

県会や市町村の議員事務所が中心になります。具体的にインターンシップが始まると実地フォローをします。受け入れ先との初顔合わせには、学生に同行し活動日程や内容の把握を行います。学生はもちろんですが、スタッフもスケジュール管理を行い、学生が順調に活動しているかを確認したうえ、活動中に感じた悩みの相談も受けます。学生を支え、受け入れ先と学生の懸け橋のような存在になりたいと思っています。「インターンシップやって良かった」って言葉聞きたいですね。

―インターン生に伝えたいことはありますか。

分からないことがあったらその場で聞くことが一番です。そうでないと間違った行動をしてしまうかもしれません。変に緊張せず、リラックスを心がけて活動してほしいですね。

―スタッフになった筑波学院大生は古矢さんが初めてと聞きました。

そうです。なので精いっぱい頑張りたいです。ドットジェイピーには筑波大、流通経済大の学生が所属しているので人脈作りになることも期待しています。

(インタビュアー:谷島英里子)

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《学生インタビュー》14 宍塚大池で外来魚駆除 未来予測技術で環境変化伝えたい

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未来予測した宍塚大池の魚のデータについて話す塚原太一さん=筑波学院大学

筑波学院大学(つくば市吾妻)は、学生が教室から地域に出て、NPOや企業などと社会貢献活動をするオフ・キャンパス・プログラム(OCP)に取り組んでいる。経営情報学部ビジネスデザイン学科2年の塚原太一さん(20)は昨年夏、OCP活動の一環で、認定NPO法人「宍塚の歴史と自然の会」(及川ひろみ代表)と宍塚大池(土浦市宍塚)で外来魚の駆除活動を体験し、同NPOが蓄積したデータをもとに大池の魚の種の変化を未来予測した。

経営情報学部ビジネスデザイン学科2年
塚原太一さん
県立土浦工業高校出身

―なぜ宍塚大池で活動しようと思ったのですか。

大学ではビッグデータを使った未来予測の勉強をしています。宍塚の会は1980年代から大池の生態系の正確なデータをもっていました。大学で学んだ技術を使って宍塚大池の未来予測をしたいと思いました。企業はすでにIT技術を使って将来の需要や業績予測などをしています。この技術を自然保護にも役立てたいと思いました。

―外来植物や外来魚の駆除も体験したそうですね。

昨年6月から8月まで毎週1~3日宍塚大池に通い、水面を覆い水中の酸素を奪うヒシの刈り取りや、在来魚を食べてしまうブラックバス、ブルーギル、アメリカザリガニなどの駆除を手伝いました。宍塚の会と学生計5、6人が毎回参加し船2隻で作業をしました。2時限目の授業が始まる10時半に間に合うように、平日は朝8時から2時間程度、土曜日は昼過ぎまでです。

ヒシの駆除は、胴長を着て救命胴衣を着け、手ごぎボートに乗って刈り取ります。最初は根っこから抜いていたのですが、泥も一緒に引っ張り上げるのでとても重労働でした。重くなって船が転覆しないように、3、4本抜いては岸に戻って陸に揚げ、それから船にたまった水をバケツでかき出し、また沖に戻る作業を繰り返しました。去年の夏はとても暑かったのですが、代表の及川さんはとてもパワフルでした。毎年この作業をしているということで、すごいなと思いました。

刈り取ったヒシをボートに積み岸に向かう筑波学院大学の学生ら=昨年夏(塚原さん撮影)

ヒシの駆除に関する文献がなかなか無いということで、宍塚の会は同時に、ヒシを容器で栽培し、手探りで駆除方法を研究していました。根っこから引き抜かなくても、種になる下の部分から切るとその年は種ができなくなると分かり、途中から、引き抜く方法から刈り取る方法に切り替えました。

2014年ごろアメリカザリガニが急増し駆除したところ、今度はヒシが増えたと聞きました。アメリカザリガニがヒシを刈り取って増えるのを抑えてくれていたんです。食物連鎖のパワーバランスについて考えさせられることが多い活動となりました。

外来魚は、定置網やかごを水中に仕掛けて駆除しました。週1回くらい網を引き揚げ、掛かった魚の種類と重さを測ってデータを取ります。在来魚は池に戻します。

―大池の魚のデータを解析して未来予測したそうですが、どんな結果が出ましたか。

アメリカザリガニが減るとヒシが増えるという相関関係がデータでも見えてきました。それからブラックバスやブルーギルなどの外来魚が増えて在来魚が減ったということもデータで一目瞭然でした。

未来予測では、だれも何も手を打たなかった場合、22年後には大池にメダカがほとんどいなくなるという予測が出ました。宍塚の会が駆除をしなかったら、在来魚はコイなど大きい魚しか残らないことも分かりました。ただし稚魚は外来魚に食べられてしまいますから、コイも今いる大きい個体しか残りません。

未来予測した自然環境の変化を、自然に関わりながら環境を守っている農家や漁業者などに伝えていけたらいいと思いました。未来が分かれば対策方法が必ず出てくると思いますから。

―大学ではこれからどんな勉強をしたいですか。

高校で画像処理技術を勉強したので、さらに技術を学びたいと憧れの先生がいる筑波学院大学に進学しました。防犯カメラの画像から特定の人を見つけるとか、不審な動きをする人を検知するとか、指紋認証などが画像処理技術です。大学ではさらにAR(拡張現実)の技術も勉強していて、歩行しながらのAR技術をもっと学びたいと思っています。例えば新築マンションの物件を見学し、歩きながらスマートフォンなどの画面を通して部屋の中を見ると、現実にはないテーブルとか家具とかが置かれているように仮想現実を見せる技術です。大学院に進学し、将来は画像処理技術の仕事に就くことを目指しています。

(聞き手・鈴木宏子)

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小学生や高校生も提案 筑波学院大と商工会が八千代町アイデアコンテスト

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八千代町の未来を創るアイデアを発表し表彰を受けた参加者と審査員ら=八千代町役場

【鈴木宏子】町を活性化させるアイデアを募集しようと、筑波学院大学(つくば市吾妻)が共催して20日、「八千代町の未来を創るアイデアコンテスト2018」(同町商工会=諏訪善作会長=主催)が同町役場で催された。地元の小学生や高校生も参加し、特産品の白菜、メロン、梨などの魅力をSNSで発信しようと提案する姿が目立った。

同大の学生や町民から、計69件の応募があり、最終審査に残った10組のプレゼンテーションが行われた。

温泉やレストランがある八千代グリーンビレッジ憩遊館(けいゆうかん)のレストランでインスタ映えする白菜やメロンのメニューを提供したり、ユニークなイベントを開催して、若者に注目される施設に作り換えようと提案した同町立下結城小6年の中茎星夏さん(12)さんが最優秀賞に輝いた。

中茎さんは、インスタ映えするオブジェを展示するなど特産品の玉ネギの新しい魅力を次々に発信している兵庫県淡路島の取り組みを例に、八千代町特産のメロンを使った「メロン丸ごとジュース」や、白菜を使った「白菜豚肉ミルフィーユ キムチ鍋」などの新メニューを提案した。

八千代町商工会の諏訪善作会長から最優秀賞の賞状と賞金10万円の授与を受ける中茎星夏さん(右)=同

ほかに川西小6年生からは、梨でジャムを作り米パンにはさんだ新メニュー「八千代サンド」の提案などがあった。電気や機械を学ぶ八千代高校の高校生からは、自分たちができる優しいまちづくりとして、高齢者宅を訪問し、埃が付着したコンセントを掃除したり、電球を交換する活動をしたいという提案があった。筑波学院大の学生などからは、白菜漬けを使ったSNSによる白菜のり巻きコンテストの開催、小中一貫校の設置と廃校の活用などのアイデアも出た。

同商工会地域活性化推進委員会の高塚幹夫委員長は「大学の指導を受けながらアイデアコンテストを開催し、小学生からもアイデアが出た。町をどうしたらいいか、どのような資源があり、活用できるかを皆で考えることが一番の活性化になる。今後も何回か開催し、一歩でも実現につなげたい」と話した。

同大と同商工会は2017年に町の活性化を目指す協定を締結し、これまでも学生らが活性化策を提案してきた。今回は同大のほか町民からも広くアイデアを募集した。高塚委員長は「集まったアイデアを実現できるようにしたい」と話している。

審査員らの前で町を活性化させるアイデアを提案する小学生のグループ=同

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【卒業制作展’18】 自主映画『やおよろず』で周囲への感謝を表現

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最後に納得できる作品ができたと語る大久保駿さん=つくば市吾妻の筑波学院大学

イベントやグループ活動でリーダーを務めることが多かった。そのたびに自分一人ではできないこと、支えてくれる周囲の人への感謝を強く感じた。4年間で学んだ感謝の大切さを20分の映像で表現した。タイトルは『やおよろず』、自ら台本、コンテを書き、製作・監督・衣装まで務めた自主制作映画だが、出演者はじめ多くのスタッフに支えられ、完成試写にたどり着くことができた。

筑波学院大学経営情報学部
ビジネスデザイン学科4年
大久保駿さん(22)

―『やおよろず』、どんなストーリー?

主人公は不器用で「ありがとう」を言うことの出来ない中学生、奥村研。彼はうまく感情を伝えることが出来ず、いつもクラスでひとりぼっちだ。ある日、彼は実家の神社のご神体である鏡をうっかり割ってしまう。次の日から、彼にだけ周囲の人間が日本の神様や精霊の様な格好に見えるようになってしまう。奇妙な光景に戸惑いつつも、姿を変えた人たちが、気付かないところで奥村を気遣っていたのだということがわかってくる。奥村は今まで気にも留めなかった周囲の何気ない思いやりに気づいていく…

―出演者やスタッフはどう探しましたか。

やはり学内の方ですね。同学年と後輩に役者とスタッフを、先生に奥村の両親役をお願いしてきました。全員で15人ほど、皆さん快く引き受けてくれました。

―タイトルは「八百万(やおよろず)の神」からきているようですが、ストーリーに「神」を取り入れようと思ったのはなぜ?

自分にとって周囲の人が神様と同等の存在だと考えたからです。イベントやグループ活動でリーダーを務めることが多く大変だと感じたこともありましたが、見えないところでサポートしてくれている周囲の存在を知ることができました。4年間で大小かかわらず10本を超える映像作品を作りましたが、これらにも役者として出演してくれたり、撮影のサポートでレフ板を持ってくれたり、と「周囲に感謝する気持ちの大切さ」を感じました。ゼミの野田先生には絵コンテやセリフの言い回しを指導していただきました。

『やおよろず』アマテラス、大黒天の登場シーン

―大久保さんの趣味はコスプレの衣装製作とか。もしかして今回の神様の衣装は…

そうなんです。登場するアマテラスオオミカミ、大黒天、普賢菩薩(ふげんぼさつ)、赤鬼の衣装は手作りです。コスプレの衣装は工作用紙やボードがメーンでした。アイアンマンとか(笑)。布生地で作るのは初めてで、勾玉(まがたま)のネックレスや冠作りも含めると、4着で1カ月かかってしまいました。皆さんお似合いで、とてもうれしかったのを覚えています。

―撮影での苦労はありましたか。

出演者や撮影スタッフが大人数なので予定を調整することが大変でした。講義が少ない4年生とはいえ、バイトがありますからね。外の撮影でもいろいろとありました。いわゆる「あるある」ネタだと思いますが、余計な音を拾っちゃうのが大変。犬の鳴き声、救急車のサイレン、選挙カーなど、笑ってしまうくらい撮影中断が続きました。皆さんが楽しんで撮影できるよう毎回、お菓子を持ってきていました。こういうのって大事だと思うんですよね。

神社で撮影する様子(右が大久保さん)=つくば市内

―4年間を振り返っていかがですか。

最後に納得できる作品を作れました。試写会後のアンケートではほぼ全員が映画に込めた思いを汲み取ってくれました。夢はディレクター。映像制作会社に就職が決まっています。周囲への感謝の気持ちを忘れずに成長していきたいと思います。

(聞き手・谷島英里子)

 

【卒業制作展’18】「おみたまのたまご」パッケージをデザイン

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小美玉市産鶏卵のパッケージデザインをした横田綺寧さんと作品=つくば市吾妻の筑波学院大学

約30点の力作が並ぶ卒業制作展の中に、かわいらしいパッケージデザイン「おみたまのタマゴ」がある。鶏卵生産量日本一を誇る本県の中で、ナンバーワンの生産地である小美玉市の卵にスポットを当てたプロダクトデザインだ。制作者は土浦生まれの横田綺寧(あやな)さん。「小美玉が鶏卵の一大生産地であることはあまり知られていない。地域にあるものの価値を知り、地場産業の発展に貢献できたら」と話す。担当教員の高嶋啓准教授は「地域産業への目の付けどころとデザインセンスが秀逸」と評価する。

筑波学院大学経営情報学部
ビジネスデザイン学科メディアデザインコース4年
横田綺寧さん(23)

―小美玉の鶏卵の商品パッケージに取り組んだのはなぜですか。

3年次必修の発展科目の影響が大きかったと思います。卒業研究につながる実践科目で、地域の課題を発見し企業や自治体にプロジェクトを提案する科目です。いつもの授業は先生の指導に基づいて行われますが、この科目は学生が自主的に学び販売促進のためのデザインを考案します。

テーマは自由で、地域の社会資源を調べていたら小美玉市の鶏卵生産量が県内トップと知りました。土浦在住の自分も知らなかった地域の産業に目を向けてもらおうと、卵のパッケージデザインに決めました。

―特に留意したことや完成までに時間を費やしたことはありますか。

小美玉をPRし差別化を図るためのロゴマークデザインから始めました。淡いイエローをバックに「鶏卵王国」の王様をイメージして王冠とひげを配し、新鮮さと温かみを伝えるデザインにしました。また、パッケージは贈り物に最適な木箱入りと、紙パック、プラスチックの3パターンに。木箱は卵が割れないようにわらを敷きました。

手描きの素案から仕上げまで半年以上かかりました。思いのほか時間をとられたのが宝箱に見立てた木箱探しで、大きさがピッタリでイメージ通りの木箱を探して雑貨店を歩き回り、最終的にインターネットサイトで手に入れました。

―作品を見る人に伝えたいことはありますか。

卒業制作のための予習と復習をしたことで地域にあるものの価値を知り、地元への愛着が生まれました。小美玉の鶏卵だけでなく、茨城には全国1~3位の産出額を誇る農産物が数多くあることを知ってほしいと思います。

清潔感と温かみが伝わるロゴマークで差別化を図った、小美玉市産の卵パッケージ。左は宝箱に見立てた木箱入り=同

―メディアデザインコースで学んだ感想を聞かせて下さい。

地元の県立高校を卒業して美大に入学するための予備校に進みましたが「自分が本当にやりたいことと違う」と悩み、翌年当大学のデザインコースに入学しました。4年間デザインの勉強に専念し、一人でロゴマークから販促まで考えてデザイン力を試される卒業制作は励みになりました。担当の先生に言われた「デザインは伝達手段で人に伝わらなければ意味がない」に少し近づけたかな、と思っています。

―卒業後の進路は決まりましたか。

土浦駅近くのデザイン事務所に入社が決まっています。仕事はイベント告知の情報発信ですが、卒業制作のようなパッケージデザインやウェブサイトのデザインもしたい。そのために日々創造力を磨いておこうと思っています。

(聞き手・橋立多美)

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【卒業制作展’18】「パンの街つくば」を広告

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はにかみながら過去の作品を見る佐藤智美さん

つくばセンター地区のイベントロゴや、MOG(モグ)1階で展示の大型タペストリー。市民はすでに彼女の作品を見たことがあるかもしれない。筑波学院大学卒業制作で佐藤智美さん(22)は、つくば市内のパン店を取材しブランド化計画を立てた。作品への思い、大学4年間の思いを聞いた。

筑波学院大学経営情報学部
経営情報学科メディアデザインコース
佐藤智美さん(22)

―どんな作品を制作しましたか。

「パンの街つくば」を題材にしたパンの店の認知度向上のための広告施策です。専攻がデザインなので、つくばのパン屋を紹介する無料配布用リーフレット「パンの街つくば紹介マップ」を制作しました。先生から「何でつくばってパンの街って言われているか知ってる?」と聞かれたことがきっかけでした。つくばで生まれ育ったのに、私も知らなかったので…。

このリーフレットを手にした人から「この店に行きたい」と思ってもらえるのが目標。A4両面のスペースの中で魅力が存分に伝わるように、1店舗の枠を大きくしました。そのためにつくばの数ある店舗の中から5店舗に絞りました。

その条件はつくばセンターからバスや徒歩で行けるエリアであること、つくば発祥であること、つくばに来ないと食べられないこと。

分かりやすさ、伝わりやすさを大切に「パンの街つくば」のキャラクターをデザインし盛り込みました。つくばのパンが好きな市民の中でも女性がターゲットですが、男性も抵抗なく手に取りやすいシンプルさと、可愛らしさのバランスにこだわりました。マップを手にした人がパンを公園で食べるシーンを想定し、各店舗の近くの公園やお散歩スポットもマップに盛り込んだのも特徴です。

―エピソードは?

制作にあたり一番困ったことは、店舗の取材。初めてのことで取材申し込みの時点でとても緊張しました。1店舗目のオーナーさんからは上手く話を引き出すことができませんでした。2店目からは、事前に質問事項を設けるなど工夫をしました。ゼミの高嶋啓先生からは「取材する対象の店は事前調査をする」「作品集を持参するといい」と、デザインのことだけでなく、実践的スキルの面も指導してもらいました。

卒業制作のリーフレット(表と裏)

―4年間の学生生活を振り返っていかがですか。

筑波学院大学との出合いは中学生のころ。イラストが好きで友人と出かけたイベントにブースが出ていました。オープンキャンパスで先輩が自主制作したモーションキャプチャ(現実の動きをデジタルデータ化すること)の映像を見て、ここでならデザインに携わる仕事のための勉強ができると思い、志望しました。

人見知りでどちらかといえばネガティブなところがあった私ですが、つくば都市交通センターの「空間デザインコンペティション」に参加し、コンペで発表し優秀賞をいただいた経験から自信を持てるようになりました。この卒業作品を制作している時、姉からは「引っ込み思案なあなたが取材をするなんて信じられない」と言われたほど。自分では気がつきませんでしたが、振り返って見ると成長できているのかな?と思います。

―後輩へのメッセージはありますか。

履修内容が多彩なので「これがやりたい」という明確な目標がある人は特にお薦め。教員と学生の距離が近く、分からないことはなんでも質問できる環境があります。

企業から大学にきた依頼などもチャレンジさせてもらいました。頑張れば頑張るほど、活動の幅も広がり、力をつけていけます。ウェブデザイン会社でのインターンシップもいい経験になりました。デザインの仕事をしたい方にはお薦めです。

(聞き手・戸田さつき)

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【卒業制作展’18】「石岡のおまつり」 担い手目線でディープな楽しみ方紹介

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作成した「石岡のおまつり」のリーフレットを紹介する小野映美さん=筑波学院大学

筑波学院大学附属図書館(つくば市吾妻)で4日開幕したメディアデザインコースの卒業制作展で、4年の小野映美さん(22)は「石岡のおまつり」(常陸国総社宮大祭)を紹介するリーフレットを作成した。石岡生まれ、石岡育ち。子どもの頃から祭りに参加し、祭りの担い手の視点から、ディープな楽しみ方を紹介する。指導する高嶋啓准教授は「内情に詳しく、丁寧な作りをしている」と評価する。

筑波学院大学経営情報学部
ビジネスデザイン学科メディアデザインコース4年
小野映美さん(22)

―石岡のおまつりの見どころを写真と短い文章で紹介し、裏には会場の地図を掲載したリーフレットが出来上がりました。

手に持ちながら見物できるようA2判を蛇腹折りにしてA4の3分の1の大きさにしたリーフレットを作りました。色の基調はネイビー(紺色)と白です。石岡のおまつりで着る半てんの色で、どことなく和っぽいので。おまつりをやっている目線で、皆が知らないことを書けたらいいと思いました。既存のパンフレットはおまつりの紹介とマップが別々に掲載されていたので一緒にしました。

石岡のおまつりと言えば、幌獅子と呼ばれる後ろに小屋が付いた獅子や豪華な山車など約40台が駅周辺を練り歩きます。リーフレットでは、例えば獅子は町内ごとに一体一体顔が違うことなどを紹介しています。黒い顔の獅子もあるんですよ。ご存知でしたか。

獅子や山車の綱を引き、止まっているときに「おっしゃい、おっしゃい、おっしゃいな」と掛け声をかけながら扇子やちょうちんを振って祭りを盛り上げる「おっしゃい隊」も紹介しています。掛け声は各町によって違っていて各町内をアピールする内容になっています。手話を交えた口上もあるんです。

10代から20代の女性がはんてん姿で口上を言うんですが、私は高校1年から若松町のおっしゃい隊に所属しています。石岡に生まれたからにはおまつりに参加しないと。

おまつりは9月中旬の3日間ですが、毎年7月ごろから2カ月間くらいは練習をします。総社宮と町内の山車の清掃も年間を通して実施しています。

―リーフレットを通して訴えたいことは何ですか。

町内それぞれの獅子の顔の違いや、山車の飾りの違い、おっしゃいの口上の違いなどを見つけてほしい。かんざしなど祭りの小物も紹介しました。かわいい小物がいっぱいあるので知ってほしいと思います。

―完成したものをまずだれに見せたいですか。

石岡市役所にお世話になりましたし、地元の友達に連絡して祭りの写真をもらったりしたので、石岡市役所と友達に届けたいです。

「石岡のおまつり」のリーフレット

―4年間を振り返って何が印象に残りましたか。

1年生のときから、地域に出てNPOや企業などと社会貢献活動をするOCP(オフ・キャンパス・プログラム)活動に参加し、報告会で発表させてもらいました。3年生のときは土浦青年会議所が主催したエアショーの運営スタッフとしてステージパネルのデザインをしました。学生食堂グルマンのロゴを作ったりもして、いろいろやらせてもらいました。小規模な大学だからこそ、チャレンジする機会をいっぱいもらえたんだと思います。

(聞き手・鈴木宏子)

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最先端技術駆使しデザイン 卒業制作展始まる 筑波学院大

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最先端のデザイン技術を駆使した作品が並ぶメディアデザインコースの卒業制作展=筑波学院大学附属図書館

筑波学院大学(つくば市吾妻)経営情報学部ビジネスデザイン学科で、デザインや映像コンテンツの制作などを学んできたメディアデザインコースの2018年度卒業制作展が4日から同大附属図書館で始まった。最先端の技術を駆使したグラフィックデザインや映像、3DCG(3次元コンピューターグラフィックス)、ウェブデザインなど4年生約30人の作品約30点が展示されている。

土浦の歴史観光ガイドブックなど街の特徴を丹念に調べ上げて制作したパンフレットや、水戸・偕楽園の梅を使った和菓子などの包装デザイン、色と人とのつながりをテーマにした手作りの絵本などが紹介されている。

映像作品では、スマートフォンの画面を通して特定のマークや物体を見ると、仮想現実の立体映像が現われる拡張現実(オーグメンテッド・リアリティ、AR)の作品、水の中に水素の気泡を発生させて文字や絵などのメッセージを表示する作品など、最先端の技術を使った次世代のデザインも展示されている。

扇風機を回転させ羽に設置したLEDを点灯させて鳥や馬の残像を浮かび上がらせた作品や、家庭用の小型加湿器から出る霧をスクリーンに見立てて映像を浮かび上がらせたユニークな作品もある。

計4つの映像・音楽作成ソフトを駆使し、2つの画面にゴリラとキリンを題材にした映像を展開させた4年の宮本光さんは「何かしら印象に残ってもらえれば」と語り、15分間の短編ドラマを制作した4年の小貫翔さんは「ラブコメなので、見る人の心が少しでも温まってくれれば」と話していた。

指導した秋廣誠講師は「学生たちは様々な切り口で様々な表現を展開している」と話し、来場を呼び掛けている。

◆同展の開催時間は午前9時から午後4時。入場無料。期間は16日(土)まで。問い合わせは電話029・858・4820(同図書館)

映像制作で使用した手作りの衣装なども展示されている=同

地域で子どもの居場所づくりや里山保全 筑波学院大生が成果報告

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2018年度OCP報告会で、学生や市民を前に活動の成果を報告する2年生=つくば市吾妻、筑波学院大学

筑波学院大学(つくば市吾妻)の1、2年生が、地域に出てNPOや企業などと社会貢献活動をする「オフ・キャンパス・プログラム(OCP)」の2018年度報告会が28日、同大で催された。放課後の子どもの居場所づくりや里山保全活動、観光案内ボランティアなど、1年間を通して社会貢献活動に取り組んだ24組約70人が、それぞれの活動や成果などを画像や動画を駆使して報告した。

市民団体「つくばボードゲーム愛好会」の活動に加わり、放課後に子どもたちと囲碁や将棋などのボードゲームを楽しみながら子どもたちの居場所づくりに取り組んだ活動や、認定NPO「宍塚の自然と歴史の会」の活動に参加して、土浦市の宍塚大池でブラックバスやアメリカザリガニなどの外来種駆除に取り組んだ活動の報告があった。

ボードゲームでは、長時間続けると子どもたちが飽きてしまうという課題があったことから、ゲームに勝って勝ち点を増やしたら上のランクに上がることができるというランキング制の導入を学生が提案し、子どもたちの集中力が上がったという成果が発表された。

宍塚大池の外来種駆除では、5年間にわたって同NPOが駆除してきた魚などの種類や量の記録を、学生がデータ解析し、大池の外来種の移り変わりが一目でわかるグラフを作成した。

留学生の発表もあり、ブラジルなど外国人が多い常総市で、外国人を支援しているNPOコモンズと協働し、外国籍の子どもたちとごみを分別する方法を紹介する動画を作成し、ごみ出しのルールを覚えてもらおうという取り組みの報告もあった。

学生を受け入れたNPOや企業からは「若い人が一緒に活動することで、課題解決の大きなヒントが得られることを実感した」など学生の活動に感謝や評価の声が上がった。

同大OCP推進委員会委員長の武田直樹講師は「今年度は、活動の社会的意味を文献や先行事例、受け入れ団体へのヒヤリングなどをして掘り下げて、自分なりに情報を集めて分析し、自立して活動することに力を入れた。目的意識の高い留学生もどんどん出てきてリーダーシップを発揮してくれた」などと全体の成果を評価した。

同大では全国の大学に先駆けて2005年度から社会貢献活動に取り組んでいる。今年度は1年生約170人が1日間、2年生約160人が30時間以上、地域に出て活動した。報告会ではこのうち優れた活動をした1、2年生が活動報告をし、2年生6人に大島愼子学長から奨励賞が授与された。

大島愼子学長(中央)から奨励賞が授与された2年生6人=同

学生たちが餅つき体験 筑波学院大

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餅つき体験をする学生=つくば市吾妻の筑波学院大学内カフェ・ド・グルマン

【崎山勝功】伝統文化の餅つきを学生たちに体験してもらおうと、筑波学院大学(つくば市吾妻)の学生食堂を運営するフランス料理店「カフェ・ド・グルマン」(内田十九二店長)で22日、杵(きね)と臼(うす)を使っての「餅つき」が催された。

学生たちが杵を持って、周囲からの「ヨイショ」の掛け声に合わせて、慣れない手つきながらも餅をついた。できあがった餅は約15㌔にのぼり、同大の卒業生らがきな粉、粒あん、大根おろしで味付けして、学生や教職員たちに提供した。つきたての餅を食べた学生たちからは「柔らかい」「お餅ってこんなに伸びるんだ」などの感想が聞かれた。

初めて餅をついたという、同大経営情報学部ビジネスデザイン学科2年の鈴木捷哉さん(21)は「やっぱり難しかった。杵が重くて実際にやってみると難しかった」と苦労した様子だった。

今年、新成人の仲間入りをした同学部の古矢淳博さん(20)はスーツ姿で参加。「思ったより気持ちがいい。これから餅をつく機会があるか分からないけど、スーツで餅をついたのは新鮮だった」と語った。

餅つき体験は、内田店長が「学生のためになることを何かしてあげたい」と考え、同大卒業生の後援会の協力を得て2018年1月から始まった。当初の構想では大学の成人式を兼ねて、「新成人の決意」を言ってから餅をついてもらう予定だったが、今回は新成人に限定せず実施した。来年以降も続けていく方針で、内田店長は「つきたてのお餅はめったに食べられない。おいしい物を食べた経験は残る」と語った。

杵と臼を用意し運営に協力した同市今鹿島の軽部勲夫さん(72)は「餅自体はいつでも食べられるが、餅になるプロセスを(学生たちが)体験するのが大事」と話した。

つきたての餅を食べる学生たち=同