【鈴木宏子】町を活性化させるアイデアを募集しようと、筑波学院大学(つくば市吾妻)が共催して20日、「八千代町の未来を創るアイデアコンテスト2018」(同町商工会=諏訪善作会長=主催)が同町役場で催された。地元の小学生や高校生も参加し、特産品の白菜、メロン、梨などの魅力をSNSで発信しようと提案する姿が目立った。

同大の学生や町民から、計69件の応募があり、最終審査に残った10組のプレゼンテーションが行われた。

温泉やレストランがある八千代グリーンビレッジ憩遊館(けいゆうかん)のレストランでインスタ映えする白菜やメロンのメニューを提供したり、ユニークなイベントを開催して、若者に注目される施設に作り換えようと提案した同町立下結城小6年の中茎星夏さん(12)さんが最優秀賞に輝いた。

中茎さんは、インスタ映えするオブジェを展示するなど特産品の玉ネギの新しい魅力を次々に発信している兵庫県淡路島の取り組みを例に、八千代町特産のメロンを使った「メロン丸ごとジュース」や、白菜を使った「白菜豚肉ミルフィーユ キムチ鍋」などの新メニューを提案した。

八千代町商工会の諏訪善作会長から最優秀賞の賞状と賞金10万円の授与を受ける中茎星夏さん(右)=同

ほかに川西小6年生からは、梨でジャムを作り米パンにはさんだ新メニュー「八千代サンド」の提案などがあった。電気や機械を学ぶ八千代高校の高校生からは、自分たちができる優しいまちづくりとして、高齢者宅を訪問し、埃が付着したコンセントを掃除したり、電球を交換する活動をしたいという提案があった。筑波学院大の学生などからは、白菜漬けを使ったSNSによる白菜のり巻きコンテストの開催、小中一貫校の設置と廃校の活用などのアイデアも出た。

同商工会地域活性化推進委員会の高塚幹夫委員長は「大学の指導を受けながらアイデアコンテストを開催し、小学生からもアイデアが出た。町をどうしたらいいか、どのような資源があり、活用できるかを皆で考えることが一番の活性化になる。今後も何回か開催し、一歩でも実現につなげたい」と話した。

同大と同商工会は2017年に町の活性化を目指す協定を締結し、これまでも学生らが活性化策を提案してきた。今回は同大のほか町民からも広くアイデアを募集した。高塚委員長は「集まったアイデアを実現できるようにしたい」と話している。

審査員らの前で町を活性化させるアイデアを提案する小学生のグループ=同

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