土曜日, 9月 5, 2026
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つまみのない酒が、いちばん危ない《看取り医者は見た!》55

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写真は筆者がAIで作成

【コラム・平野国美】「先生、おやじがボケました」。長男さんからその電話を受けたのは、真夏の午後だった。受話器を置いてから、私は1年前の冬を思い出していた。

佐藤さん(78歳、仮名)の奥さんを看取ったのは、あの家の奥の6畳間である。あのときの佐藤さんは実に立派だった。50年連れ添った妻の介護を、ほとんど1人でやり遂げた。最期の場面でも取り乱さなかった。私が頭を下げると、「先生、ありがとうございました」と、こちらが恐縮するほど深く礼を返された。この人なら大丈夫だ—そう思って、私はあの家を辞したのである。

あれから1年。何が起きたのか。異変はひと月ほどの間に現れたという。何度も同じことを聞く。足元がふらつく。昼間もウトウトしている。家族が認知症を疑ったのは無理もない。往診に伺うと、確かに会話がかみ合わなかった。記憶が抜けているというより、そもそも話に注意が向いていない。

「朝は普通なんです。夕方になると、急に人が変わって」。長男さんの一言が、私の頭の中で引っかかった。認知症なら、こうも短い時間で行ったり来たりはしない。

「お父さん、食事はどうされていますか」。長男さんが口ごもった。月に一度、家に来るのが精一杯で、わからないという。私は台所に上がらせてもらった。答えは冷蔵庫にあった。缶ビールが、ぎっしり詰まっていた。ほかには、ほとんど何も入っていない。あれほどきちょうめんに妻の食事を作っていた人の台所が、空だった。

枝豆、冷ややっこ、焼き鳥、乾き物

採血の結果、血液中のナトリウムが118。正常の下限を大きく割り込んでいた。「ビール多飲症」である。腎臓が余分な水を尿として捨てるには、塩分やたんぱく質といった「捨てる相手」が要る。ビールにはそれがほとんど含まれていない。食べずに飲み続ければ、水を出したくても出せない。血液が薄まり、脳がむくむ。それが物忘れとふらつきと眠気になって現れる。

ここで、ふと思い当たることがある。酒にはつまみがつきものだ。枝豆、冷ややっこ、焼き鳥、乾き物—どれも塩気とたんぱく質の塊である。あれは味を引き立てるためだけのものではなかった。腎臓に水を捨てさせるために必要なのだ。先人は理屈を知らぬまま、体でそれを知っていたのだろう。

危ないのは酒そのものより、つまみのない酒である。治し方も厄介だった。急いでナトリウムを戻せば、今度は脳の神経が傷む。あえて、ゆっくり治す。入院をお願いし、数日かけて緩やかに補正していただいた。退院後、佐藤さんは自分の言葉で私に話しかけてきた。「先生、ご迷惑をかけました」。あの日と同じ、律儀な人の姿だった。

「急にボケた」と聞いたら、私はまず採血をする。そして台所を見せてもらう。認知症という名前は、一度つくと簡単には外れない。だから、つける前に立ち止まる。佐藤さんが飲んでいたのは、多分、ビールではなかったのだと思う。妻のいない寂しさ。それを責めるわけにもいかない。(訪問診療医師)

国スポ「3位以内目指したい」ライフル射撃 浅井優汰選手

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壮行会であいさつする浅井優汰選手

関彰商事で壮行会

9月に青森県で先行開催される第80回国民スポーツ大会(国スポ、旧国体)ライフル射撃競技に、茨城県代表として出場する浅井優汰選手(27)=関彰商事所属=の壮行会が4日、つくば市二の宮の関彰商事(本社筑西市・つくば市、関正樹社長)つくばオフィスで開かれ、浅井選手は「大会本番では冷静に落ち着いて力を発揮し、3位以内、優勝を目指したい」と意気込みを語った。

壮行会には関正樹社長のほか、役員、部門責任者、社員など約100人が参加した。関社長は「県を代表して大会での活躍を心から祈っている」とエールを送った。 

浅井優汰選手(左)と関正樹社長

浅井選手は牛久市出身。小中学校はサッカー、バスケットボール、水泳、合気道などを行っていた。竜ケ崎ー高に入学後、個人競技もやってみたいと、高校生からでも始められるライフル射撃を始めた。高校1年の秋から頭角を現し、高校時代はインターハイ、全国選抜、全日本で優勝し輝かしい成績を残した。 明治大学を卒業後、2023年に同社に入社、現在マーケティング部に所属している。

今年7月、神奈川県伊勢原市で行われた関東ブロックを5位で通過し国民スポーツ大会の切符をつかんだ。毎週木曜と土曜または日曜に桜川市のライフル射撃場で練習に励んでいる。 

社員らを前に抱負を語る浅井優汰選手(右端)

国スポ ライフル射撃の競技日程は9月10日〜13日、青森県の弘前市運動公園運動広場 特設ライフル射撃場で開催され、男子50メートルライフル立射と、男子50メートルライフル三姿勢の2種目に出場する。(高橋浩一)

24時間介助受けながら理事長として働く 川島映利奈さん【ひと】

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サラダボールの理事長に就任した川島映利奈さん(中央)

「意思決定支援に力入れたい」

つくば市の川島映利奈さん(44)は24時間、ヘルパーの介助を受けて地域で暮らす障害当事者だ。昨年11月、障害者にヘルパーを派遣するNPO法人サラダボールの理事長に就任した。「意思決定支援」に今後さらに力を入れたいと川島さんは考えている。9月には、障害のある人の意思をどのように受け取り、日々の支援につなげるのかを考える勉強会をつくば市内で開く。

いつ、何を食べるのか、今日は何色の服を着るかー。障害の有無にかかわらず、人は日々、小さな選択を繰り返しながら生活している。しかし重い障害があり、言葉による意思表示が難しい場合、選択の機会が限られたり、本人が発しているサインが意思として受け止められなかったりすることがある。

「どんなに障害が重くても、だれもが好きなこと、嫌なことは感じる。表現手段として、ある人は、指差しとか、笑うとか、泣くとか、体の緊張が強くなったり、眉間にしわが寄ったりする。障害の当事者が発する小さなサインを見落とさないことが大切」だと川島さんは言う。

開催するイベントで挨拶をする川島映利奈さん

自立生活センターと出会い、衝撃

川島さんは福井県出身。全身の筋力が低下する先天性の進行性難病による障害があり、幼いころから手足を大きく動かすことが難しかった。筑波大学大学院進学を機に2005年、親元を離れてつくば市で自立生活を始めた。現在は車椅子を使い、痰(たん)の吸引や身の回りのことなどヘルパーの介助を受けながら、市内でパートナーと暮らしている。2011年からは、サラダボールの設立母体で、障害者の権利擁護活動を行う当事者団体「つくば自立生活センターほにゃら」の代表を務めてきた。

幼少期から日常生活には家族の介助が欠かせなかった。家族が着替え、食事、風呂やトイレなど、川島さんの生活全般を支えた。一方で、我慢したこと、諦めたことも多かった。

ベッドへの移動にも人手がいるため、就寝時間は家族に合わせる。夜遅いテレビ番組は我慢する。ひとりでは買い物に行けず、欲しいものを自由に買えない。手伝ってくれる人を待つため、行きたいときにトイレに行けない。髪は洗いやすいよう、伸ばすのを諦めた。暮らしの中でさまざまな「モヤモヤ」が募っていった。

サラダボールの職員と川島映利奈さん(中央)

転機となったのが、地元福井で出会った自立生活センター「コムサポ」の重度障害者たちとの出会いだった。当時、福井県内の大学に通っていた川島さんは、コムサポの障害当事者メンバーと食事や外出を重ねる中で、介助サービスを使って地域で暮らし、やりたいことをやり、いきたい場所にいく姿に衝撃を受けた。

2005年、筑波大大学院への進学が決まると、コムサポから紹介された「ほにゃら」によるサラダボールからヘルパー派遣を受けながら大学の寮に入り、念願の自立生活を始めた。「すべてが新鮮。朝、誰にも起こされないのも、自分で時間を計算して起きなきゃいけないのも。授業後に、寄り道しながら帰れるのも」

失敗も重ねた。初めての洗濯では色物と一緒に白いTシャツを洗って色が付いてしまったり、洗濯ネットの使い方が分からなかったり。だが、いくつもの失敗に心が躍った。何時に起きるのか、何を着るのか、どこへ行くのか、どんな介助が必要なのかを自分で考え、他者に伝える必要があることも知った。

趣味はアイドルグループの「推し活」

こうした経験の積み重ねの先で出会った健常者の夫と、今は市内で暮らしをともにしている。しかし、川島さんは、身の回りのことを夫には頼まない。自分でできることは自分でするし、できないことは、いつも別室で待機している介助者に声をかけてやってもらう。「パートナーは介助者ではない。私は介助してもらうために結婚したわけじゃないし、介助者のほうがちゃんと訓練しているプロなので丁寧。プロの介助者だからこそ、自分のタイミングで自分のことができる」

「本人が何をしたいか」で支援を組み立て

川島さん自身の介助には、1週間でおよそ15人のヘルパーが交代で入る。仕事中も介助は続く。昨年から市の制度を利用し、勤務時間中も介助者によるサポートを受けながら働いている。介助者は会議や研修に同席することもあれば、利用者の個人情報を扱う際には、部屋の外で待ってもらう場合もある。痰の吸引などの介助が必要になれば、会議を中断して川島さんが一時的に外に出て介助を受ける。

ヘルパーの成田恵理さんは、川島さんとの関係について「一緒にやっていく、仲間」と表現する。「ここでの活動の目的は社会を変えることなので、その延長線上に、サラダボールの仕事がある」と語る。

川島映利奈さん

理事長になり、求人や研修、支援会議、介助シフトの調整などに加え、これまで深く関わってこなかった経営にも向き合うようになった。これまで主に女性利用者の支援を見てきたが、理事長職を引き継いで以降は男性利用者を含めた事業所全体を見るようになった。

自立生活センターで何より重視するのは「本人が何をしたいのか」だ。1日のどこで食事をし、外出するのか、当事者の意思を第一に支援を組み立てる。

意識して増やそうとしているのが、職員同士で話し合う機会だ。特に、介助者と利用者の調整役を担う立場の職員とは会議や研修、日常的なコミュニケーションを増やしてきた。

夫(右)が運転する自家用車に介助者と乗り込む川島さん

子どものうちから「自分で選ぶ」経験を

川島さんたちが力を入れている活動の一つに「ほにゃらキッズ」がある。地域で暮らす障害のある子どもたちが、将来、自立生活を暮らしの選択肢の一つとして考えられるように、家族とともにさまざまな経験を重ねる取り組みだ。2003年に保護者らの発案で始まり、20年以上続いてきた。

障害のある小さな子どもも一時的に家族と離れ、介助者と買い物をする。カラオケやバーベキュー、料理、電車で東京へ行き「推し活」をしたこともある。買い物では、子ども自身が店に並ぶ商品を見て食べたいものを選ぶ。「自分で決める」経験を重ねながら、自分が何を好きなのか、どんな暮らしが自分に合っているのかを知っていく。家族にとっても、「親ではない人に任せても大丈夫」と知る体験になるという。

「失敗も大切な経験」だと川島さんは言う。その先に生まれるのが、自立生活という選択肢だ。

自宅で介助者による痰吸引を受ける

当時に比べ、現在は障害者の地域生活を支える制度も増えた。「子どものころから知っていれば、できることもいっぱいある。実際にやれる場所があるというのは、すごく大事だと思う」

言葉にならない意思をどう受け取るか

川島さんが特に大切にしているのが、本人の小さなサインを見逃さないことだ。表情の変化がわずかな人もいる。それでも川島さんは「きっと何かはアピールしているはず。こっちが受け取れていないだけ」と考える。それでも、読み取ったものが本人の本当の意思だったのか、簡単に答えが出るわけではない。「正解はなかなか分からない。でも、受け取ろうとすることを怠っちゃいけない」

つくばでの市民活動が表彰され代表して授賞式に望む

「やっぱり、自立生活を知ってもらいたい。こういう仕事もあるよって知ってもらいたいし、当事者にも、こういう生活があるよって知ってもらいたい」と言う。その先には、誰かに支えられるだけではなく、働き、責任を担い、今度は自分が誰かの暮らしを支える仕組みをつくる側になる人生もある。

「どんな障害があっても、住みたい場所で、やりたいことをしながら、その人らしい生活を作っていくっていうのが、私たちが一番やりたいこと。その中で、介助者と利用者だけで完結せずに、ちゃんと地域の人とつながってこその生活です。私はそのために、いろんな仕掛けをつくりたい」。川島さんはそう話す。

◆障害者の意思決定に関する講演会「意思決定支援(SDM)を知ろう!〜支援の「モヤモヤ」を大切にする関係づくり〜」が、9月13日(土)午後1時30分からつくば市役所 コミュニティ棟(つくば市研究学園1丁目1−1)で開かれる。講師は、筑波大学人間系講師で、SDM-Japan代表理事の名川勝さん。参加費は無料。定員50人(先着順)。申し込みは専用フォームで9月7日(月)まで受付。問い合わせは、メール(cil-tsukuba@cronos.ocn.ne.jp)か電話(029-859-0590)でつくば自立生活センターほにゃらへ。

軽井沢の万平ホテルを訪ねて《ふるほんや見聞記》20

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万平ホテル本館「アルプス館」

【コラム・岡田富朗】万平ホテルは、1894(明治27)年、避暑地・軽井沢の地に創業しました。創業者・佐藤万平と宣教師たちとの出会いから始まり、「異国の地にあっても、故郷で過ごすようにくつろいでいただきたい」。そんな思いから生まれた最高級のホスピタリティを受け継いできた、日本有数のクラシックホテルです。明治から現在に至るまで、政財界人や、三島由紀夫、池波正太郎をはじめとする文士、多くの著名人に愛されてきました。ジョン・レノンが夏の定宿としていたことでも広く知られています。

アルプス館90周年

2024年、1894(明治27)年の創業から130年を迎えるにあたり、万平ホテルは前年から一時休館し、大規模な改修・改築工事を実施しました。建て替えるのではなく、より多くの労力をかけて、既存の美しい建物を生かしながら修復することを選択。ステンドグラスをはじめ、残すことのできるものはできる限り保存しながら、改修が行われました。

1996年 万平ホテル発行 「万平ホテル物語 軽井沢とともに100年」

ホテルの象徴である本館「アルプス館」は1936(昭和11)年に建造され、2026年で90周年を迎えます。「日光金谷ホテル」や「富士ビューホテル」なども手がけた久米権九郎による設計で、2018年には国の登録有形文化財に指定されました。木造建築が美しいロビーをはじめ、メインダイニングルームやカフェ、バーなど、館内には歴史を感じさせる空間が広がります。テラス側は今回の改修で窓を大きくし、明るく開放的な空間へと生まれ変わりました。

バーやカフェは宿泊客だけでなく、軽井沢の別荘に暮らす人々にとっても長く親しまれてきた社交の場であり、これまで数多くの逸話が残されてきました。

受け継がれるおもてなし

現在も、軽井沢を訪れるなら一度は泊まってみたいホテルとして、多くの人に愛されている万平ホテル。その魅力は、格式の高さや建物の美しさだけではありません。

「時代を越えて、何世代にもわたり訪れてくださるお客様が万平ホテルを愛し、その魅力をスタッフに伝え、それがまた受け継がれていく。初めて訪れた方にも『どこか懐かしさを感じる』とおっしゃっていただけます」と、広報担当の西澤さんは話します。お客様とともに歩んできた万平ホテルだからこそ、心のこもったおもてなしがあり、まるで自分の別荘を訪れたかのような心地よさを感じられる場所です。

映画監督の羽仁進は「高原文庫 第二十五号」で「万平は聖地であった」と寄稿していますが、長い歴史のなかで多くの人々を迎えてきた万平ホテルは、これからも軽井沢の「聖地」でありつづけるでしょう。2027年6月末まで、万平ホテルの歴史に思いをはせた「アルプス館90周年」を記念するメニューやプランが用意されています。(ブックセンター・キャンパス店主)

「市は公開説明会開催を」住民団体が市議会に請願【つくば市に国内最大級のデータセンター】

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つくば市議会の黒田議長(右から2人目)に請願書を手渡す「データセンターから市民を守る会」の柳町弘幸会長(左から4人目)と守る会メンバーら(左側)

つくば市大穂に、外資系物流不動産会社グッドマンジャパンが、国内最大級となる1000メガワット(100万キロワット)のデータセンター建設を計画している問題で、住民団体「データセンターから市民を守る会」(柳町弘幸会長)は31日、つくば市議会9月定例会議に、市による市民向け公開説明会の開催を求める請願書を出した。併せて周辺住民約470人の署名を添えて、同様の住民説明会開催を求める要望書を黒田健祐市議長議長に手渡した。

請願は、1000メガワットのデータセンター建設計画に対し「市民、周辺住民、周辺事業所、土地所有者から、現在の計画に至った経緯、データセンターの規模、施設内容、排熱や気温上昇、騒音、非常用発電機による排ガスなどの影響、水利用、交通、防災等について、十分な説明を受ける機会がなかったとの声や、不安、疑問が数多く寄せられている」とし、この事業はもともと市の大規模な公有地を売却し、市の都市計画変更を経ているのだから「つくば市自身がこれまでの経緯、市の判断、現在把握している計画内容、環境への懸念に対する市の認識や今後の対応について、市民に分かりやすく説明することが必要」だと指摘している。

その上で、市による速やかな公開説明会開催のほか、開発事業者のグッドマンジャパンに対し、市が公開説明会に出席するよう求め、市民に直接説明し、質問に回答することを要請するよう求めている。

請願を出した柳町会長は「守る会では6月29日に、グッドマンジャパンと協力会社に住民署名を添えて、住民説明会開催を求める要望書を出した。何の回答もないので、8月24日に再度、回答期限を付けて要望書を出したが、期限の31日になってもいまだに回答がない」とし、「近隣だけでなく、つくば市全体に影響する大きな問題なので、つくば市は説明会を開き、市民が納得できる説明をしていただきたい」と話した。

一方、請願書を受け取った黒田議長は「委員会に付託して審議することになる。手続きに従ってやっていくことになる」と述べるにとどまった。請願は委員会で審議され、9月定例会議最終日の10月6日に採決が行われる。

約470人の署名について説明する守る会の柳町会長(右端)

住民説明会の開催をめぐっては、都市計画法に基づく同市の開発許可の手引きに「周辺の概ね100メートル以内の居住者及び土地所有者に対し住民説明会を開催する」などと規定されている。しかし当時、市は事業者から、住民説明会は書面開催とする旨の報告を受けたなどとして、住民説明会が開かれないまま、今年2月、1棟目となる50メガワットの建設工事が始まった(6月8日付)。

その後グッドマンジャパンは、着工から半年過ぎた今年8月17~19日の3日間、100メートル以内の住民と一部地区の住民など対象者を限定して初の説明会を開催したが、食事と手土産を用意してレストランなどで説明会を開いたため、住民からは「不信感が増しただけ」など、反発の声が出ていた(8月21日付)。(鈴木宏子)

優勝の可能性残す つくばFCレディース ホーム最終戦は引き分け

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前半43分、フリーキックに両軍の選手が飛び込む。青いユニフォームがつくばFCレディース(撮影/高橋浩一)

関東女子サッカーリーグ1部のつくばFCレディース(本拠地つくば市)は30日、今季ホーム最終戦として、セキショウチャレンジスタジアム(つくば市山木)で山梨学院レッドサンダーズ(本拠地・甲府市)と対戦し、1-1で引き分けた。これでつくばは5勝1分5敗で8チーム中4位。勝ち点16は首位と1差、2位・3位とは同点なので、優勝の可能性は十分残している。

第32回関東女子サッカーリーグ1部 後期第7節(8月30日、セキショウチャレンジスタジアム)
つくばFCレディース 1-1 山梨学院大学レッドサンダーズ
前半0-0
後半1-1

後半11分、佐藤が先制のシュートを放つ

「山梨学院レッドサンダーズは前回5月17日の対戦では0-2で敗れており、どう対応するか整理して臨んだ」と志賀みう監督。「相手はキック&プレスで押してくるが、人が出てくるぶん、後ろが空く。例えばボランチが食いついてきたらその背後、中盤とディフェンスの間のスペースを使おう」と臨んだと狙いを話す。

だが先にペースを握ったのは山梨だった。近年の学生チームの多くがそうであるようにフィジカルの強さ、特に体幹の強さを生かしアグレッシブにボールを奪い、遠目からでもミドルシュートを狙ってくる。前半のシュートは山梨の5本に対し、つくばは佐藤美緒の1本に抑えられた。

後半10分、穂谷颯季がシュートを放つ

後半開始からつくばは右サイドに坪井茉凛を投入。坪井の特徴であるスピードや背後への抜け出しを生かそうと、背後の選手たちも積極的にボールを供給し、両サイドからバランスの良い攻撃を仕掛けられるようになった。

そして後半11分、つくばが先制。佐藤が高い位置で相手からボールを奪うと、そのままドリブルで持ち込み、GKと1対1の場面を作った。「前半からチャンスはつくれていたので、1点は絶対に決めたいと思っていた。相手GKは小柄で少し前へ出ているので上が空く。そこでファーを狙い、ゴールに届けという思いで打った」と佐藤の振り返り。

監督やベンチメンバーの祝福を受ける佐藤

一旦リードはしたものの山梨もひるまず、33分には同点とされる。「後ろへ下げたボールに対しカウンターを仕掛けられた。前へつないでいれば防げた失点だった」と志賀監督。「周りの選手がボールホルダーをサポートしてあげられればよかった」と高橋萌々香主将。

終盤は相手の猛攻を受けたが、守備陣を中心に相手のシュートをことごとくはね返す。「難しい展開になったが全員が戦う目をしていた。ここでもう1点取りきり、勝ちきる力をつけたい」と高橋主将。

後半途中出場し、前線で活躍した安達凛花

残り2節はいずれもアウェー戦。10月4日は現在3位の東京国際大学、18日は首位の東洋大学という上位との直接対決だ。「1カ月空くので、その間にどれだけ積み上げられるかが大事。なでしこリーグ入れ替え戦への出場がかなわず、今は心や体を整えるのが難しい状況だが、一人一人が先を見据えて努力し、また来季の挑戦につなげていきたい」と志賀監督は選手に奮起をうながす。

地域の力の結集で、再びなでしこへ

地域リーグから日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)2部への昇格は、まず加盟申請をしたチーム同士で予選大会を行い、その上位2チームが入れ替え戦に出場できるという流れ。つくばFCレディースは今年もなでしこリーグへの加盟申請をしたが、審査を通過せず、入れ替え戦予選大会への出場はかなわなかった。

ホーム最終節を記念し、サポーターらと集合写真

却下された理由は「総合的な判断」として詳細は明らかにされていないが、大きな要因の一つはスタジアムにあると見られている。つくばFCレディースがホームとしているセキショウチャレンジスタジアムは、救護室や審判員控室のほか大会旗を掲揚するポールなどもなく、選手用のロッカールームは狭く冷房設備もないといった不備が以前から指摘されていたからだ。

これに対しつくばFCでは、救護室や控室の問題については仮設の建屋を置いて解決を図る考えで、スタジアム管理者であるつくば市との間で合意形成を進めている最中という。「来季以降もなでしこリーグを目指すことに変わりはないが、クラブの力だけでは難しい。サポーターや協力企業などの皆さん、また自治体の力もお借りして課題を克服していきたい」と、つくばFC代表の石川慎之助さんは呼びかける。(池田充雄)

試合後に行われたサイン会にて、少年にサインしたボールを手渡す坪井

がん患者や家族らが自由に集える「がんカフェ」開設 つくば市

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がんカフェ「レモンテラス」の前に立つ「ヒスターズナウ」代表の照井美穂さん

9月にライトアップやイベント

がん患者や家族、支援者らが自由に集えるがんカフェ「レモンテラス」が今年4月、つくば駅近くの同市吾妻、中央公園レストハウス(市民ギャラリー隣り)で始まった。つくば市から委託を受けて運営するのは、市内で小児がん当事者や家族を支援する市民団体「ヒスターズナウ」(照井美穂代表)。世界小児がん啓発月間の9月、照井さんが働き掛け、中央公園前のつくばエキスポセンターに設置されている実物大H2ロケットのほか、つくば市役所、水戸芸術館がシンボルカラーの金色の光にライトアップされる。中央公園水の広場では9月5日、ヒスターズナウによる啓発イベントも開かれる。

ヒスターズナウは、次男をがんで亡くした照井さんを中心に2021年5月に発足した。レモネードの売り上げを小児がんの治療研究費に寄付する「レモネードスタンド」や、入院する子どもに付き添う家族への食料提供、院内売店で使えるクーポン券の発行といった「院内家族サポート」、啓発イベントなどに取り組んでいる(22年6月10日付25年2月1日付)。

がんカフェは2024年から約2年間、市の補助事業として同市二の宮のレンタルカフェ「ひふみ杏つくるひとcafe」のスペースを借り、週2日のペースで開いてきた。今年4月から市の委託事業となり、中央公園に移った。毎週月曜と金曜の午前11時から午後3時まで開く。延べ床面積は約40平方メートルで、テーブルが四つといす、本棚などが設置されている。予約は不要で出入りも自由だ。市の委託費は年間約70万円。8月28日現在、延べ280人余りが利用した。

カフェの中には自由に読めるがんに関連する書籍がある

気軽に立ち寄れる場所

利用者は、病院から紹介される患者や家族も多く、小児がん治療中の幼い子どもから60代ほどまで幅広い。特に多いのは40代、50代の働き盛り世代。中高生が来ることもある。親ががんを患い入院中、家のことを自分がしなければと頑張っていても、病気の親本人にも、友人にも不安を見せづらい。そんな中高生ががんカフェに来て「怖かった」と気持ちを口にすることもあるという。

利用者の一人で、がんを患う夫をもつ市外に住む女性は「話を対面で聞いてもらえる、いつでも来られる場所を探していた。ここに来ると明るい気持ちになれる。必要以上に話さなくても、互いの気持ちを分かり合えるという安心感がある」と話す。女性は病気の夫を支えてきた末に、自分の方が「抜け殻になった」ように感じ、電話相談などを利用していた。しかし次第に、対面で誰かに話したいという思いが強くなった。「初めて来た時、夫の手術までの道のりや、自分の心が砕けてしまったように感じたことを、そこで出会った人が長い時間をかけて聞いてくれた。その後も通うようになり支えになっている」という。

総合案内所のように

建物はガラス張りで四方から光が差し込む。入りにくさを感じないように、外から中の様子が見える建物の特徴を生かし、あえてカーテンを閉めず、入り口の扉も開けたままにしている。室内には、がん治療に関するイベント案内や専門書、子ども向けの絵本などを置き、資料は外から見える窓際に並べる。「資料だけ見せてもらっていいですか」と入ってくる人もいる。そこで、予防について知りたいのか、治療中の情報が必要なのか、患者会などのつながりを求めているのかを聞き、その人に合った情報を案内する。「実は自分ががんで」「家族が治療中で」と打ち明ける人もいる。

窓際に資料が並ぶ

定期的にヨガや編み物、「がんと運動」をテーマにしたセミナーなども開き、訪れる人同士が交流できるきっかけをつくる。「ここを、がんに関する『総合案内所』のような場所にしたい。それぞれに合った場所や支援につながる『入り口』になることができれば」と照井さんは話す。

孤独だった

照井さんが、がんカフェを始めた背景には自身の経験がある。2020年、がんを罹った次男の治療に付き添った。休職し、病院に泊まり込んで看病する中、思いを相談できる支援機関と出会えず、孤独だった。「大人も子どもも関係なく、経験を分かち合い、がんと向き合っている人たちが同じ空間に集える場所を街の中につくりたかった」と振り返る。

病院などで専門家に相談することと、当事者や家族同士で話すことには、それぞれ異なる役割があると照井さんは話す。「必要な時に、専門家、当事者、家族、地域の人など、いろいろな関わり方を選べることが大切」。「2人に1人ががんになる」と言われる一方、がんになった人から「周りにがんの人がいない」と聞くこともある。照井さんは、実際には病気について周囲に言えない人が一定数おり、それが孤立につながっているのではないかと考える。

「がんと向き合うのは当事者だけではない。家族、友人、職場の同僚、医療者など多くの人が関わる。がんの人だけを特別な場所に囲い込むのではなく、地域の中で自分の生活の場を変えずに過ごし、言いたい時には言える環境をつくりたい」。ある日、自分や家族に病気が分かった時、「あそこに行けば話を聞いてもらえるかもしれない」と思い出してもらえる場所にしたいと話す。

小児がんの子どもたちにエール

世界小児がん啓発月間のライトアップは、小児がんに関わる学会や支援機関などが推進する毎年9月の啓発キャンペーンの一環で、世界各地の名所やシンボルを金色にライトアップしたり、金色のリボンを掲げたりして、がんにかかる子どもたちへの支援を表明する。つくば市役所は1日から15日まで、エキスポセンターは5日、水戸芸術館は9日に点灯する予定だ。ヒスターズナウによる5日の啓発イベントは午後4時から、竹を使った手製ランタン制作のワークショップと、小児がん支援への寄付を目的としたレモネードスタンドを開催。完成したランタンを広場に並べ、日没後、金色にライトアップされた実物大H2ロケットとともに点灯する。

照井さんは「9月は小児がんの啓発月間。今、がんと向き合い頑張っている子どもたちがいることを知ってもらい、みんなでエールを送りたい。会場に来ることでも、SNSで知ることでもいいので、より多くの方に関心を持ってもらえたらうれしい」と話す。(柴田大輔)

◆小児がん応援企画「ゴールドリボンライトアップ2026インつくば」は、9月5日(土)午後4時から7時まで、つくば中央公園水の広場で、手製ランタン制作ワークショップ、レモネードスタンド、メッセージの展示などを行う。参加費無料。ヒスターズナウの活動は公式ホームページへ。

AIへの素朴な探求心リスクアセスメントの本質《安全の窓》3

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イラストは筆者がAIで作成

【コラム・佐々木哲美】もともとコンピューターなど知識も乏しく苦手ですが、急速に進化し続けるAIが社会をどう変えていくのか関心を持って情報に触れています。先ごろ、新聞で第84期名人戦七番勝負を制した藤井聡太名人が、防衛を記念して将棋AI「水匠」開発者の杉村達也さん(たややん)と対談した記事を読みました。そこで、杉村さんは「AIとはナーダリング(順位付け)である」と語りました。この言葉は、AIの本質を端的に示しており、藤井名人がAIの指し手を深く理解している理由にもつながっています。藤井名人は、水匠がどのような基準で手を並べているのか、その“順位付けの癖”を読み解いているのです。

AIの本質は順位付けにある

AIは複雑な計算をしているように見えますが、実際には常に複数の選択肢を比較し、どれが最も望ましいかを選び続けています。将棋AIなら最善手、生成AIなら次の単語、画像認識AIなら特徴量の重要度、安全AIなら危険源の優先度─すべては候補を並べて順位付けする行為です。AIの脳である評価関数は、この順位付けのために存在し、スコアは序列化のための数値にすぎません。つまりAIとは、膨大な選択肢を瞬時に並べ替える「ナーダリングの機械」であると言えます。

水匠が強い理由も、このナーダリングの精度にあります。探索コードよりも、学習データの質、評価関数の重み、手数の扱い、深い読みの反映など、順位付けの基準をいかに整えるかが棋力を決めます。最近の将棋AIは1秒間に1億手以上読んでいるそうです。藤井名人は自らもコーディング(プログラミング)で、「将棋であったら便利になるな」というものを作っています。打つ手はかなり感覚に委ねられ、「こういう展開を目指したい」という目的を設定し、どういう手を選べばそこに近づけるかを考えると言います。

AIの評価値と人間の判断の違い

ここで重要なのは、AIの順位付けと人間の判断による順位付けは本質的に異なるという点です。安全におけるリスクアセスメントは、「危険を見つける → 理由を語る → 納得の対策を決める」という流れの安全管理の手法です。「なぜ危険なのか」という理由を言語化し、現場の制約や経験を踏まえ、関係者が納得する判断をつくる熟議のプロセスです。順位付けはその過程で生まれる副産物であり目的ではありません。リスクアセスメントの本質は、透明性のある理由によって安全な合意を形成する技術なのです。

AIは並べることはできても、納得をつくることはできません。AIが提示する順位は「評価値」というブラックボックスの産物です。だからこそ、AI時代の安全管理では、AIの冷静なナーダリングと、人間の熟議による判断を組み合わせることが不可欠です。機械の序列化と人間の対話が重なったとき、初めて本当に安全な判断が生まれるのです。(労働安全コンサルタント)

校舎を「能動的な教育空間」に《よぎさんの眼》4

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【コラム・よぎ(P.ヨゲンドラ)】日本の学校教育改革を語る際、多くの場合はカリキュラムや授業内容ばかりが議論される。しかし、本当に見直すべきものの一つが「校舎そのもの」である。現在の日本の公立学校の多くは、「壁・黒板・机」を中心とした昭和型構造のまま止まっている。老朽化も進み、暗い廊下、固定化された教室、閉鎖的な空間設計が、生徒と教員双方の創造性を抑制している。

学校の建物を「学びの道具」に変える

本来、校舎は単なる箱ではない。校舎そのものが、生徒の思考、対話、挑戦、協働を促す「教育の道具」であるべきだ。海外では、すでにその発想が進んでいる。例えば欧州では、図書館、廊下、カフェテリア、共有スペースを一体化し、「学ぶ・語る・創る」を促進する校舎設計が増えている。一方、日本では「静かに座る」ことを前提にした教室構造が依然として主流であり、対話型・探究型教育との間に大きな矛盾が生じている。

私は、校舎全体を「能動的な教育空間」に変えていく必要があると考えている。例えば、壁全面をホワイトボード化し、生徒が自由に議論や図解を書き込める空間をつくる。プロジェクターを活用し、映像・図・データを即座に共有できるようにする。廊下には、生徒が放課後に自習や議論できるテーブルや照明を整備する。

さらに、校舎には「心理的空間」としての役割もある。暗く古い空間では、生徒の気持ちも沈みやすい。一方、明るく清潔で開放感のある環境は、生徒の自己肯定感や安心感を高める。全館LED化やエアコン整備、整理整頓などのインフラ改善は、一見地味に見えるが、生徒の学習意欲や学校への愛着形成に大きく影響する。

教育現場は急速に部活動から離れようとしている。部活動に使うインフラどころか、災害大国として必要とされた水泳プールですら維持できなくなっている学校が少なくない。限りある資金の無駄遣いを止め、「生徒ファースト」を掲げ、生徒にベストな環境を提供するのは行政の重大な責任である。

偶然の出会いを生み出す空間

また、校舎改革は単なる快適化ではない。学びの「偶然の出会い」を生み出すことも重要である。例えば、廊下に地域課題や生徒作品を掲示する。階段に励ましの言葉や英単語、科学図解を配置する。パズルや積み木を置き、自然に思考力を刺激する空間をつくる。学びを教室内だけに閉じ込めず、学校全体へ広げるのである。

人口減少により、多くの学校で統廃合や生徒募集競争が進んでいる。これからの時代、学校は「ただ存在する建物」では生き残れない。生徒、保護者、地域が「ここで学びたい」と感じる魅力的な空間づくりが必要になる。これから建て替える学校は2100年まで使い続けるという前提で、各教育委員会、または国として、校舎デザイナーに依頼し、未来型学校をデザインすべきである。既に迎えたAI時代をどう通過するか、今後の変化を迎えられる柔軟な学校構造を工夫する必要がある。

教育とは、人を育てる営みである。そして、人は環境によって大きく影響を受ける。だからこそ、未来の教育改革において、校舎改革は単なる施設更新ではなく、「学びの哲学」を形にする重要な挑戦なのである。(土浦一高・付属中学校 元校長)

電源ケーブル約20本盗難 新治第2排水機場 土浦

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ケーブルの切断箇所(左)とパイプの盗難箇所=土浦市農林水産課提供

土浦市は27日、同市下坂田、新治第2排水機場で、窓ガラスが割られ、銅製のポンプ電源ケーブル約20本と、鋳鉄製パイプ2本が盗まれたと発表した。市は26日、土浦警察署に被害届を出した。

市農林水産課によると、25日午後6時ごろ、同機場電気工作物の保安管理をしている委託業者から通報があり、盗まれたことが分かった。

26日、同課が現地の状況を確認したところ、窓ガラスが割られ、かぎが開けられ、鋭利なものでケーブルを切断した形跡があった。盗まれた電源ケーブルは、分電盤とポンプ本体をつないでおり、長さ約6メートルのものと約4メートルのものがあった。同課は盗まれた本数や長さを調べている。盗まれたパイプ2本は、除砂装置のパイプだった。

新治第2排水機場=同

同排水機場は桜川近くの田んぼに囲まれたところにあり、普段、人通りはなく、防犯カメラも設置されていなかったため、いつ盗まれたのかは不明という。

同排水機場は、大雨で田んぼに水がたまった時などに、田んぼから水を汲み出し桜川に排水する施設で、現在、稼働できない状態になっている。市は今後、修理をする予定だが、いつごろ使えるようになるかは現時点で未定という。

地籍調査で土地所有者48人の個人情報を紛失 つくば市

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つくば市役所

つくば市は26日、市発注の地籍測量調査で、請負業者が現地調査を実施した際、市内の土地所有者48人の個人情報が書かれた図面を紛失してしまったと発表した。紛失したのはA1サイズ(84センチ×59センチ)の図面2枚で、土地の境界や地番、田畑など土地の用途(地目)が書かれた地図上に、それぞれの土地所有者48人の氏名が書かれていた。

市道路計画課によると、地籍調査を請け負った事業者が19日、旧谷田部地区の田畑や雑種地で、48人の個人情報が記されたA1サイズの図面2枚を画板に取り付けて、一筆ごとの土地の地目、境界の位置、面積などを測量する現地調査を行い、午後5時ごろ、社有車で会社に戻って車内を確認したところ、紛失に気付いた。

同課によると、現地調査をした社員は「図面を車に積み込んだ記憶はあるが、帰社して車内を確認したら無かった、現地に戻って探したが見つからなかった」などと説明しているという。翌20日午前9時ごろ、事業者から市に紛失の連絡があった。

この事業者は、今年7月から来年3月までの期間、地籍の未調査地区である旧谷田部地区計約29ヘクタールの地籍調査を請け負っていた。市は事業者に対し、調査資料の適切な管理と取り扱いを徹底するよう強く指導したとしている。

土地所有者48人に対しては、直接自宅を訪問したり電話するなどして41人に謝罪したとし、連絡が取れなかった残り7人についてはお詫びの通知を出すとしている。

天皇賜杯、全日本、国体出場選手・監督が決意 筑波銀行で壮行会

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大会に参戦する選手と、筑波銀行役員

天皇賜杯に出場する筑波銀行軟式野球部員と、全日本選手権水泳飛び込み競技に出場する同行石岡支店勤務の北村夢選手、国民スポーツ大会(国体)セーリング競技に監督として出場する同行リテールソリューション部勤務の木村俊介さんの壮行会が25日、つくば市竹園の筑波銀行本部ビルで開かれ、生田雅彦頭取と役員らを前に意気込みを語った。いずれも9月に開催される。

天皇賜杯で初勝利目指す 軟式野球部

決意表明する軟式野球部の小松祐輔監督

軟式野球部は7月に行われた全日本軟式野球茨城大会決勝戦で常陽銀行を13ー1(6回コールド)で破り、3年ぶり3度目の出場を果たした。小松祐輔監督は「毎週土日、厳しい練習を積み重ねた結果、全国大会出場の切符を手にすることが出来た。全国大会では茨城県の代表、筑波銀行の代表として、プライドを持って一戦必勝で頑張る」と意気込みを話し、星駿斗主将は「3年振りの全国大会で、選手も入れ替わり若い選手が多くなっている中で、勢いのあるチームになっている。まずは天皇賜杯で初勝利し、ベスト8を目指し全力で勝ち抜く」と力強く語った。 野球部部長の岡野信裕常務は「天皇賜杯では勝ったことがないので、初勝利を目指し、筑波銀行の看板を背負って野球をやっていることを肝に銘じてしっかり戦う」と話した。天皇賜杯は9月18〜23日、奈良県で開催される。

ナショナルチーム入り目指す 水泳 北村夢選手

水泳競技の北村夢選手

水泳飛び込み競技に出場する北村夢選手は、関西選手権と関東選手権の両方に出場し、基準となる200点を突破、見事に全日本選手権の切符を手に入れた。 「3メートルと1メートルの飛び板競技に出場する。255点を目標に、ナショナルチーム入りと、最終的には表彰台に立ちたい」と意気込みを語った。全日本選手権は9月2〜6日、滋賀県草津市で開催される。 

国体の表彰台に セーリング 木村俊介監督

セーリング競技の木村俊介監督

セーリング競技の木村俊介監督は、監督としては4回目の出場。選手として現役最後の2022年に団体優勝し、日本一を経験している。「次は監督として表彰台に上りたい。選手のほとんどは霞ケ浦高校出身者が多く、霞ケ浦高校で日本一になって、大学に進学してセーリングの部活を続け、県代表選手として起用しているので、知っている選手ばかり。コミュニケーション、チームワークが出来ているのでとても良い環境。日本一を目標に頑張る」と決意表明した。 国体セーリング競技は9月4〜7日、青森県むつ市で開催される。

「悔いなくやり切って」

生田雅彦頭取は「筑波銀行の名を背負い、自覚と誇りを胸にこれまで頑張って培ってきた実力を、平常心で存分に発揮して、健康と安全を第一に、競技を楽しむ気持ちを忘れずに頑張っていただきたい。皆さんがそれぞれの舞台で悔いなくやり切ったと胸を張って言えることが、我々の最大の喜び。勝っても負けても、その過程で得た経験や成長が皆さんの財産になり、職場、銀行全体の力にもなって、職員たちの良い刺激になってくれる」と激励の言葉を伝えた。(高橋浩一)

選手たちにエールを送る生田雅彦頭取

見える人、見えない人 《短いおはなし》54

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イラストは筆者

【ノベル・伊東葎花】

我が家はいわゆる「見える」家系だ。
パパもママも私も、生まれたときから幽霊が見える。
ただ、どういう訳かお姉ちゃんだけは「見えない」人だ。
霊感が全くない。
だからといって困ることなど何ひとつない。
霊なんて、見えないに越したことはないのだ。

そんな我が家に、ちょっと困ったことが起きた。
お姉ちゃんが、幽霊を連れてきてしまったのだ。
青白い顔の男の霊が、お姉ちゃんの肩に乗っている。

「どうする? パパ、ママ、教えてあげた方がいいかな?」

「あの子は怖がりだから、きっとパニックになるよ」

「悪い霊じゃなさそうだし、明日にはいなくなるでしょ」

お姉ちゃんはまるで気づかない。

「ああ、肩が重い。誰かもんでくれない?」

「お姉ちゃん、もんだくらいじゃ治らないよ」

「そうか。疲れがたまってるのかな。明日マッサージ行こう」

(マッサージでも治らないけどね)

翌日、お姉ちゃんに取りついた霊は、いなくなるどころか2人に増えた。
しかもまた男の霊だ。そして日を追うごとに、男の霊が増えていく。

「お姉ちゃん、会社で何かあった?」

「何かって?」

「男の人がいっぱい死んだとか」

「あるわけないでしょ」

「じゃあ、最近変わったことは?」

「何もないわよ。占いでモテ期到来って言われたけど全然だめよ。婚活はハズレばかり。私のモテ期はいつ来るの?」

いつもの愚痴が始まっちゃった。退散しよう。

とはいえ、放ってはおけないので、知り合いの霊媒師に来てもらった。

「おばば様、うちの長女はものすごい怖がりなんです。霊がついたと知ったら大騒ぎです。どうか寝ているうちに除霊してください」

「ふむ、見える家系に生まれたのに、見えない上に怖がりとは、ふびんなことじゃ」

お姉ちゃんの部屋に行くと、ベッドの周りに霊たちがふわふわ浮いている。
何も感じないお姉ちゃんは、すやすやと寝ている。

「悪い霊ではないな。どれ、話を聞こう」

おばばが、霊たちひとりひとりに話しかけた。
私たちには霊は見えるけど、声は聞こえない。
ここはおばばに任せて、隣の部屋で除霊が終わるのを待った。

30分後、おばばがお姉ちゃんの部屋から出てきた。

「終わったぞ。もう大丈夫じゃ」

「なぜ、あんなにたくさんの霊が姉に?」

「恋じゃ。あの霊たちは、あの子に恋をしたそうじゃ。しかし、しょせん、幽霊と人間の恋。かなわないと知って、みんな離れた。切ないのう。罪な女じゃ」

翌日、お姉ちゃんはすっきりした顔で起きてきた。

「今日は肩が軽いわ~」

「よかったね」

「次の婚活はうまくいくような気がする。私にもやっとモテ期が来るかも」

…お姉ちゃん、モテ期、来たよ。
生きてる男じゃないけどね。

(作家)

「『軍都』を生きる」の著者、新書「軍都を歩く」を出版

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新刊書(左)と前書を持つ清水亮さん

「『軍都』を生きる」(2023年2月、岩波書店刊)で、旧海軍航空隊施設があった阿見町と隣接土浦市の戦前・戦中・戦後の生活史をまとめた清水亮さん(慶應大学環境情報学部専任講師)が、調査研究地域を全国に広げ、中公新書「軍都を歩く」(26年7月、中央公論新社刊)を出版した。副タイトルは「基地と住民の地域生活史」。前書「…生きる」の視点が貫かれている。

新刊書について、清水さんは「軍事基地の受容や葛藤の中で生きた人々の生活のリアリティに迫ろうという試み。等身大の経験を追体験し、現場で歴史が掘り起こされていく過程も垣間見えるような地域史の読み物を目指す―という志は「『軍都』を生きる」から通底している」と話す。

調査研究を全国の「軍都」に拡大

取り上げた地域は、神奈川県藤沢市辻堂(第1章:湘南海岸に眠る海軍と米軍の記憶)、東京都新宿区戸山ケ原(第2章:公園化する演習場)、茨城県土浦市・阿見町(第3章:「空都」と自衛隊のスペクタクル)、広島県呉市・江田島(第4章:旧軍都の平和都市と海軍・自衛隊の街)、沖縄県八重山・与那国島(第5章:過疎化のなかの自衛隊誘致)の5箇所。

阿見と土浦は「『軍都』を生きる」(23年3月22日付)の調査対象だったが、新刊書でも一つの章が割り当てられた。「…生きる」との違いは「前の本の土浦関連記述を基礎に大幅加筆した第3章は、新たなトピックスを盛り込んだ分、紙幅の都合で省略した部分もある」としており、前書よりもコンパクトながら内容が濃くなった。

霞月楼、ツェッペリン、陸上自衛隊

第3章には、霞ケ浦航空隊の将士が利用した保立食堂(てんぷら屋)、吾妻庵(そば屋)、霞月楼(料亭)など、今でも土浦市内に残る有名店も登場。将校たちが利用した霞月楼のくだりを読むと、海軍さんと戦前・戦中の遊興街の関係がよく分かる。独巨大飛行船「ツェッペリン号」の飛来(1929年8月)、大西洋横断機「リンドバーグ号」の飛来(1931年8月)の際には、霞月楼で大歓迎宴会が開かれたという。

清水さんの「歴史のフィールドワーク」はきめが細かい。古老や識者からの聞き取りをベースにしながら、図書館の蔵書・新聞や古本屋の郷土資料のほか、街の看板や記念碑の文言まで読み込む。NEWSつくばの池田充雄記者が連載した「霞月楼コレクション」1~12(20年6月7日~12月20日連載)も参考文献として巻末に記載されている。1948年創刊の地方紙、常陽新聞も丹念に読み、戦後、陸上自衛隊が旧海軍跡地を引き継いだ結果、地域に「軍都」が戻ったことを歓迎する経済界の記事を引用している。

「軍都」化が進む沖縄県与那国島

第1章~第4章は旧陸海軍・占領米軍・自衛隊と各地域の関わり合いが描かれているが、第5章は中国の脅威に備えて「軍都」化が進む与那国島が対象になり、一転、現地ルポ風になった。先の大戦中は特攻機が不時着する島、戦後も中国の動きを監視するレーダー塔しかなかった島が、今では対艦・対空ミサイルも備えた自衛隊の前線基地になりつつある。

「自衛隊誘致は過疎化対策の一環。それに代わるには、大企業を誘致しないと島が抱える問題の解決は難しい」といった歓迎論、「電子部隊までは聞いていたけど、ミサイル部隊までとは。どんどん基地が広がっていく可能性があって恐ろしい」といった懸念論を地元の誌紙から紹介、「軍都」化に揺れる同島の今を伝えている。(坂本栄)

終わらない情熱の舞台 魂を焦がす宿命の物語《マンガサプリ》10

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写真は筆者

【コラム・瀬尾梨絵】連載開始以来、日本の漫画史に燦然(さんぜん)と輝き続ける美内すずえ先生の「ガラスの仮面」(白泉社、初版1976年、現在49巻)。幾世代もの読者の心を激しく揺さぶり続けてきた本作を語る時、どうしても避けて通ることができない最大のテーマが、この作品が「まだ最終回を迎えていない、現在進行形の伝説である」ということである。

物語の主人公、北島マヤが平凡な少女から奇跡の天才女優へと覚せいしていく過程は、まさに魂を削るような壮絶な旅路だった。普段はうだつが上がらず、芝居のこと以外には取り柄がないように見える彼女がひとたび舞台に立ち、役の仮面をかぶった瞬間、常人離れした恐るべき才能と憑依(ひょうい)的な演技力を爆発させる。

その原動力にあるのは、計算でも技術でもなく、芝居に対する純粋すぎるほどの情熱と魂を削るような執念。彼女のライバルである姫川亜紀子との宿命の対決、幻の名作「紅天女」をめぐる過酷な試練、そして彼女を見守り続ける速水真澄(紫のバラのひと)とのじれったくも深い関係性。

数々の名シーンや名ゼリフを残しながら、物語は最高潮の熱量を保ったまま、長く深い休眠と再開の時を経て、現在もその歩みを止めていない。

「いつ完結するのだろう?」と、長年この作品を追い続ける読者なら誰もが一度は抱く問いだが、不思議なことに、この「結末がまだ見えない」という事実こそが、「ガラスの仮面」という作品を特別な存在にしている最大のスパイスなのだ。

「生きた神話」をリアルタイムで目撃

一般的な物語であれば、最終回を迎えることで一つの美談として完結し、本棚のなかに思い出としてしまわれてしまう。しかし、作中の登場人物たちと同じように、私たち読者もまた、「紅天女の行方は?」「マヤと真澄の恋の結末は?」という途方もない熱狂のただ中に、今なお取り残され続けているのだ。

物語が完結していないからこそ、作中のキャラクターたちは今この瞬間も、どこかの世界の舞台裏で息づき、セリフを覚え、芸を磨き、運命の幕が上がるのを待っているような気配をまとう。それは一種の「生きた神話」をリアルタイムで目撃しているような、圧倒的なライブ感に他ならない。

効率やスピード、あるいはあらかじめ結末の保証されたコンテンツがあふれる現代。その真逆をいくように、何十年もの時間をかけて一つの芸道、一つの恋の成就を追い求めるこの作品のあり方は、むしろ現代において異彩を放ち、強烈な輝きを放っている。結末が分からないからこそ、何度でも読み返し、新たな解釈を見出し、次の展開に想いをはせることができる。

未完であることそのものが読者にとっての一つの大きなエンターテインメントであり、いとおしい時間なのだ。

カーテンコールは、まだ鳴り止まない。北島マヤという天才が駆け抜ける終わらない舞台の幕が、今日もどこかで開き続けていることの奇跡をかみしめながら、私たちはこれからもその行く末を見守り続ける。(牛肉惣菜店経営)

上下水道料金6177世帯分7300万円をクレジット会社に誤請求 つくば市がデータ送信誤り

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つくば市役所

つくば市は24日、上下水道料金をクレジットカード払いで支払っている世帯のうち、7月に検針を実施した6177世帯分、計約7331万円について、21日、クレジットカード決済会社に誤って請求してしまったと発表した。24日、誤りに気付き、取り消したため、誤請求分が利用者の口座から引き落とされることはないとしている。

市上下水道業務課によると、本来、8月に検針を実施した5015世帯分、計約5305万円をクレジット会社に請求すべきところ、7月検針の6177世帯分を請求してしまった。同市では、市内を二つに分けて、2カ月に一度、上下水道料金2カ月分を請求している。クレジットカード支払いの場合、カード決済会社がつくば市に請求額を立て替え払いし、その後、各利用者の口座から引き落とすなどする。今回、つくば市がード決済会社に請求した7月検針の6177世帯分はすでに、市が前月にカード決済会社に請求しており、利用者の口座から引き落とされるなどしている。

24日、クレジット会社から通知を受け取った市民10人ほどから市に連絡があり、誤請求が分かった。

同課は、担当者が8月検針分のデータをクレジット会社に送信する際、本来は削除されているはずの前月のデータが送信用端末に残っていて、そのデータを誤って送信したのが原因としている。

同課は今後、カード決済会社に誤った請求をしてしまった7月の検針世帯6177世帯に対し、お詫びの手紙を出し説明するとしている。

再発防止策として同課は、請求データを作成した後は、送信件数及び金額を出力し、内容や過去のデータと重複がないことを複数人で確認する等、請求データ送信前のチェック体制をさらに強化するとしている。

つくば市初の介護医療院 9月1日開所 長期療養と看取り担う

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介護医療院「つくばメディケアセンター」玄関前でテープカットをする関係者。いちはら病院に併設して新設された

いちはら病院に併設

医療と介護を一体的に提供し、長期療養や看取りを担う新しい介護保険施設「介護医療院」が9月1日、同市大曽根、いちはら病院に併設して開所する。つくば市で初、県内では16番目になる。いちはら病院を運営する医療法人健佑会(市原琢己理事長)が新設した。名称は「つくばメディケアセンター」。

身体機能が低下して自宅での生活が難しい一方、医療ケアが必要になり施設に入所できない高齢者など、退院後の行き先が決まらず、病院で過ごさざるを得なかった高齢者の受け皿となる。病院とは異なり生活の場でもあることから、施設では、リハビリを行ったり、日中は体を起こして日常生活に近い時間を過ごす。看取りにも対応する。

4人部屋の室内。ベッドには全自動運転の床ずれ防止・体位変換機能付きエアマットレスが設置される

施設は鉄骨平屋建て、面積約1400平方メートル、定員48人で、4人部屋が11室、個室が4室ある。ほかに機能訓練室、言語聴覚室、機械浴室、食堂などのほか、診療室があり医師1人が常駐する。

入所対象は、要介護1~5の認定を受けた人、長期的な医療管理が必要な人、病状は比較的安定しているが医療と介護の両方が必要な人、たんの吸引や胃ろうなど医療処置が必要な人など。

浴室には、ストレッチャーに寝たまま入浴できるシャワー(ミスト)浴槽が2台設置される

23日、竣工式典が催され、地元選出の国光あやの衆院議員、上月良祐参院議員、つくば市医師会の成島浄会長らが参加してテープカットが行われた。

いちはらメディカルグループの市原健一会長は「(グループでは)病院や老健施設、特養などを運営しているが、看取りを同時に提供するのが難しいなど課題があった。これからは医療と介護を一貫して提供することが求められており、任務をしっかり果たすため、スタッフ、職員一丸となって取り組みたい」などとあいさつし、いちはら病院の池田耕太郎病院長は「つくば市のパイオニアとして我々がモデルを確立していければ」などと話した。(鈴木宏子)

あいさつする市原健一会長

高円宮妃久子殿下「根付コレクションと写真展」《文京町便り》55

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根付コレクション・写真展冊子の表紙

【コラム・原田博夫】8月上中旬、「高円宮妃久子殿下 根付(ねつけ)コレクションと写真展:『旅する根付』-『茶の本』120年目の夏に」が、茨城県天心記念五浦美術館で開催されました。通例では展覧会前に開催される特別内覧会が写真展の中日(10日)に設定され、妃殿下ご来臨でのレセプションも水戸市内で開催されました。私も参列する機会を得、根付芸術の魅力を堪能しました。

根付は、着物が衣装だった時代、印籠(いんろう)・煙草(タバコ)入れ・巾着(きんちゃく)などを腰につるすときの紐(ひも)の先端に付ける小さな細工物でしたが、「江戸の粋」を象徴する洒落(しゃれ)具としてはやり、文化文政年間(1804~30年)に最盛期を迎え、遊び心あふれる実用品として身分を問わず広く愛用されたようです。

しかし、明治になり洋風化が進むと、日本社会では根付の役割は急速に失われました。対して海外では、世界的にも類を見ない「小宇宙の芸術」として評価されました。とりわけボストン美術館が収集した根付コレクションには、日本人好みの小ぶりな根付が多く所蔵されています。同美術館の中国・日本美術部長だった岡倉天心の鑑識眼や見識が反映していると推察されます。

根付は、現代では着物の装身具としては役割を終えるも、家財のアクセントとして新たな意義が見いだされ、「掌(てのひら)におさまる美術品」として洋の東西を問わず評価されているようです。

収集した古根付などは約500

内覧会とレセプションで妃殿下は、「高円宮コレクションは、故高円宮殿下の発議で始まったと言われるけれど、そうではなく、妃殿下が最初に関心を持ち、それを故高円宮殿下もお認めくださったことから収集が始まった」と、懐かしいエピソードとして紹介されました。内覧会での妃殿下ご自身のご説明も、事前の準備や段取りを超えた熱のこもったもので、周りの関係者は進行にハラハラドキドキでした。

妃殿下ご自身が、博士論文「根付コレクションの研究-高円宮コレクションを中心に」で、2011年度に大阪芸術大学から博士号を取得されているだけのことはある、と得心した次第です。

妃殿下のお話では、収集した古根付・現代根付・印籠など約500点は、2011年より数次にわたって東京国立博物館に「根付:高円宮コレクション」として寄贈しているそうです。今回の天心記念五浦美術館の展示では、そのうちから現代根付を中心に約200点が選定されていました。いずれ機会を見て、東京国立博物館でじっくりと再拝見したいものだ、と思った次第です。(専修大学名誉教授)

「まつりつくば」始まる 来年は9月下旬開催

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土浦学園線をパレードするねぶた

つくば市最大の祭り「まつりつくば」(つくば市など主催)が22日、つくば駅周辺で始まり、大勢の市民でにぎわった。暑さ対策のため、来年から9月下旬に開催することが決まっており、今年が最後の夏の祭りとなる。来年は9月25日(土)、26日(日)に開催する予定だ。

市観光推進課は「伝統を守る上でも夏祭りとして実施したいという意見もあったが、昨今、夏の高温傾向が続いており、近年は(熱中症などによる)緊急搬送が何件もあった。命に関わる問題があるとして来年は9月25、26日に開催する」と話す。

最後の夏祭りとなる今年のまつりつくばは初日の22日午後4時から、車両が通行止めとなった同駅近くの土浦学園線で、つくば音頭などのオープニングパレードが催された。午後5時半過ぎ、大ねぶたと中小ねぶたが、開催前に雨が降ったためビニールをかぶって登場した。万博山車のほか、市内各地区のみこしが掛け声と共に通りをパレード。午後6時半にはねぶたの照明がつき、祭りは最高潮に達した。

パレードの様子

まつりは23日までの2日間、つくば駅周辺の土浦学園線やつくばセンター広場、中央公園、竹園公園などを会場に、みこしや山車のパレードのほか、コンサート、大道芸フェスティバルなどがにぎやかに催される。トナリエつくば前の「うきうき広場」では今年から「つくば蚤の市」が加わった。

この日のつくば市は最高気温が30.1度の真夏日。湿度も高く熱中症が心配されたため、市は、昨年まで1カ所しかなかった簡易クーラー付の「涼み所」テントを6カ所に増やしたり、まつりのサイトで会場の気温情報を発信するなどした。

熱中症対策として開場に設置された涼み所のテント

同市吾妻に住む50代の白井陽子さんは「ねぶたを楽しみにきた。6年ぶりに来たが、規模が大きくなっていて、パレードも出店も人がいっぱいだった。人口も増え、にぎやかなつくば市になってくれてうれしいことだと思う」と話し、来年から9月開催になることについては「涼しく良いのではないか」と答えていた。9月開催については歓迎する意見があった一方、参加者からは「時期が違うので同じように出来ないかも知れない」という声も上がった。(榎田智司)

ご当地電子マネー「土浦パトレイバーWAON」発行 イオン

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発行記念お披露目会で、WAONカードのデザインを披露する土浦市の安藤市長(左)とイオンリテールの森下茨城事業部長=22日、イオンモール土浦

0.1%寄付し地域の子育て応援

総合スーパー、イオンなどを運営するイオンリテール(千葉市、吉澤廣幸社長)は22日、土浦市の子育てを応援するご当地電子マネー「土浦市×パトレイバー子育て応援WAON(ワオン)」の発行を開始した。同電子マネーによる総利用金額の0.1%を、イオンが負担して土浦市に寄付し、同市は子育て応援事業に活用する。

同WAONのカードには、表面にアニメ「機動警察パトレイバー」に登場する作業ロボットのパトレイバーと、土浦研究所で開発されたライバルのグリフォンが、土浦の街並みを背景に対峙する姿が描かれている。裏面は、土浦城址の亀城公園や土浦全国花火競技大会、霞ケ浦など同市を象徴する風景がデザインされている。

同市とイオンが今年3月に締結した包括・地域連携協定に基づく取り組みの一環で、イオンがご当地電子マネーの発行を土浦市に提案した。デザインは土浦市長推しのパトレイバーに決まったという。

カードの表面(イオンリテール提供)

ご当地WAONは、イオンが発行している電子マネーの中で、自治体の地域貢献に役立てる寄付付きのもの。島根県大田市の「石見銀山WAON」を2009年に発行したのをスタートに、現在、全国で203種類が発行され、今年2月までに約36億円が全国の自治体に寄付されている。

県内では▽寄付金を若者の活動活性化や国際交流に役立てる茨城県の「大好きいばらきWAON」▽スポーツシティを推進する事業に役立てる笠間市の「かさまWAON」▽子供・若者応援プロジェクトに活用する東海村の「とうかいむらWAON」▽にぎわい創出に活用する水戸市の「水戸偕楽園花火WAON」(今年4月発行開始)があり、「土浦パトレイバーWAON」は県内5番目。2025年度分として茨城県に約326万円、笠間市に約18万円、東海村に約4万8000円が寄付されている。

同WAONはイオンのほか、ドラッグストアー、コンビニ、飲食店、自販機など全国160万店以上で利用できる。例えば北海道や沖縄の店舗でも、土浦パトレイバーWAONで買い物をすれば、0.1%が土浦市に寄付される。

カード「かっこいい」

22日、同市上高津、イオンモール土浦で、土浦市のイメージキャラクター「つちまる」と、WAONの公式キャラクター「ハッピーワオン」が参加して発行記念お披露目会が催された。土浦市の安藤真理子市長は「デザインをパトレイバーにしていただき、今日のお披露目会もパトレイバーのファンの方に来ていただいている。ぜひたくさん使っていただきたい。寄付金は、土浦で子育てして良かったと思えることに使わせていただきたい」などと話した。イオンリテール北関東・新潟カンパニーの森下陽介茨城事業部長は「パトレイバーは今年、漫画完結以来32年ぶりに新作が発表され、アニメが劇場公開されるなど盛り上がっているので、機運に乗り、土浦市の地域振興に役立てていただければありがたい」などと話した。

第1番目としてカードにチャージする安藤市長(右)

お披露目会に参加し、この日「土浦パトレイバーWAON」をつくった土浦市内に住む30代男性は「買い物に来て、たまたまお披露目会を知り参加した。パトレイバーは第1作目から知っていて、グリフォンが土浦研究所で開発されたことも知っている。かっこいいカードだと思う」などと話していた。

◆「土浦市×パトレイバー子育て応援WAON」のカードは県内のイオンとイオンスタイルで350円で購入できる。スマートフォンでの発行は無料。利用者は買い物金額200円ごとに1ポイント(1円相当)が付与され、WAONに交換して利用できる。詳しくはこちら