公職選挙法の改正で投票年齢が18歳に引き下げられたのが2016年。以来若者の政治への関心を喚起するためのさまざまの取り組みが行われるなか、NPO法人ドットジェイピー(本部・東京、佐藤大吾理事長)の「議員インターンシップ・プログラム」が注目されている。NPO活動の一つとして設けている体験学習型プログラムでは、大学生が長期休暇の2カ月間、議員やその秘書、NPO団体と行動を共にし、政治と社会のつながりに関わる知識を養う。古矢さんは2年生の夏に議員インターンシップを経験し、現在は茨城支部つくばエリアでスタッフ側に立ち、受け入れ先と学生の懸け橋として活動している。

経営情報学部ビジネスデザイン学科2年
古矢淳博さん

―インターン生からスタッフ側に、きっかけは。

私は2年生の秋にスタッフになりました。それまでは学業とアルバイト中心の生活を送っていましたが、何か新しいことを始めたいと思っていました。その時に、茨城支部代表から誘いがあり、スタッフをやることに決めました。

―インターンもスタッフも基本ボランティアと聞いています。スタッフは社会人と接する機会が多くなり、信頼関係を築くなど大変さも増えてきます。あえてやることにしたのは、インターン生のときに得るものが多かったからですか?

そうです。私は下妻市議会議員の下でインターンを行いました。議会の仕組みや政治のルール、議会の進行など初めて知ることが多く、新鮮な毎日でした。議員に対して、テレビや新聞のニュース報道を見ると、良いイメージを感じることがあまりできませんでした。しかし、地域の問題にしっかりと取り組む議員もたくさんいて、多くの活動をしていることが分かりました。地域を知るきっかけになりましたね。下妻市は人口減少が深刻になっていますが、同じ県内でも私が住んでいる守谷市は人口が増えているなど、地域の事情は様々です。学生や若い人にとって議員は遠い存在と感じる人もいるので、社会の仕組みを学ぶためにも議員インターンシップを紹介したいと思いました。

―スタッフの具体的な活動は。

ドットジェイピーに所属してからは、学生にプログラムを届けるためのコンシューマー(顧客)部門で活動しています。インターンシップや政策コンテストの説明会の開催のほか、学生の希望する受け入れ先とのマッチングなどが重要な役割になります。

―受け入れ先というのは。

県会や市町村の議員事務所が中心になります。具体的にインターンシップが始まると実地フォローをします。受け入れ先との初顔合わせには、学生に同行し活動日程や内容の把握を行います。学生はもちろんですが、スタッフもスケジュール管理を行い、学生が順調に活動しているかを確認したうえ、活動中に感じた悩みの相談も受けます。学生を支え、受け入れ先と学生の懸け橋のような存在になりたいと思っています。「インターンシップやって良かった」って言葉聞きたいですね。

―インターン生に伝えたいことはありますか。

分からないことがあったらその場で聞くことが一番です。そうでないと間違った行動をしてしまうかもしれません。変に緊張せず、リラックスを心がけて活動してほしいですね。

―スタッフになった筑波学院大生は古矢さんが初めてと聞きました。

そうです。なので精いっぱい頑張りたいです。ドットジェイピーには筑波大、流通経済大の学生が所属しているので人脈作りになることも期待しています。

(インタビュアー:谷島英里子)

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