月曜日, 6月 5, 2023
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24人の当選決まる 土浦市議選

投票率、最低の40.20%に 任期満了に伴う土浦市議選(定数24人)は23日投票が行われ、同日午後7時から同市大岩田の霞ケ浦文化体育会館で開票の結果、24人の当選が確定した。投票率は40.20%で、新治村と合併した2006年以降最低となり、前回選挙(2019年)を3.23ポイント下回った。当日有権者数は11万6044人(女性5万8348人、男性5万7696人)。 定数を8人オーバーする32人が立候補した。当選したのは現職14人、新人8人、元職2人。政党別は公明4人、共産2人、社民1人、無所属17人。女性は改選前の3人から5人に増える。 開票結果は以下の通り。 土浦市議選(定数24ー立候補者32)確定当3313 勝田 達也 59 無現当2574 矢口 勝雄 59 無現当2460 今野 貴子 65 無現当2369 島岡 宏明 64 無現当2057 吉田千鶴子 70 公現当2054 平石 勝司 52 公現当1954 吉田 直起 41 無新当1912 海老原一郎 69 無現当1847 根本 法子 57 公新当1804 目黒 英一 53 公現当1651 竹内  裕 72 無元当1640 菅井 歩美 38 無新当1593 奥谷  崇 52 無現当1497 平岡 房子 70 社新当1445 滝田 賢治 46 無新当1397 柳澤 健二 36 無新当1364 田中 義法 53 無新当1350 鈴木 一彦 59 無現当1304 寺内  充 70 無現当1245 下村 壽郎 67 無現当1183 篠塚 昌毅 67 無現当1147 古沢 喜幸 76 共元当1120 福田 勝夫 79 共新当1120 小坂  博 66 無現▼1036 坂本 繁雄 74 無新 1024 塚原 圭二 61 無現  838 大木 俊郎 60 参政新  524 山下 久徳 60 無新  503 たじまゆき 38 無新  246 小野  勉 61 無新 ...

中州に重機を渡して 土浦・桜川で河道掘削工事

土浦市を流れる一級河川、桜川で、県が河道掘削(かどうくっさく)工事を行っている。川の真ん中の中州に重機が乗り込み、堆積した土砂を取り除いているもので、幅数メートル、延長450メートルの中州は7月半ばまでに川から姿を消すことになる。 工事が行われているのは、土浦の花火競技大会会場から100メートルほど下流の同市下高津地先の桜川。県土浦土木事務所によれば、同市内の桜川で中州を取り除く工事は前例がないという。 県による国補広域河川改修事業は、同市蓮河原町から佐野子地先にかけての桜川延長4.5キロで行われている。2022ー23年度は下高津から上高津にかけての2つの工区に分け事業化された。第1工区が下高津の中州の河道掘削。工期は7月までで、取り除く土量は1万6000立方メートルと計画されている。 21年度に桜川の河口から国道6号に架かる桜川橋までの測量調査を実施し、流下能力が不足している下高津の中州とその周辺の堆積土砂の掘削を行うことになった。現状の流下水量は毎秒850立方メートル程度で、これを1000立方メートルに拡大する。 中州に重機が入ってきたのは3月下旬で、ちょうど桜川堤のソメイヨシノが満開となった時期。中州で稼働するバックホウなどの重機をどうやって渡河させたのか花見客の目を引いた。 土木事務所によれば、左岸(立田町側)の河川敷に設けた現場事務所から、割栗石を使用して仮設道路を造成し中州につなげた。当初計画は、大型土のうを積んだ仮設道路としていたが、施工業者の提案により、施工性と安全性の観点から割栗石を採用したという。

7人超の31人が立候補へ 土浦市議選 あす告示

任期満了に伴う土浦市議選(定数24)が統一地方選後半の16日告示される。4~6日に実施された事前審査には31人が出席した。定数を7人オーバーする31人が立候補するとみられる。 現職が9人引退するとみられ、新治村と合併した2006年以降の市議選としては最多となる。有権者数は3月1日現在、11万8415人(女性5万9385人、男性5万9030人)で、4年前の前回より約2200人増えている。2019年に行われた前回市議選の投票率は43・43%だった。 31人は、現職15人、新人14人、元職2人。党派別は公明党4人、共産党2人、社民党と参政党がそれぞれ1人、無所属が23人。性別は女性6人、男性25人。4年前の市議選は定数24に対し7人超の31人が立候補した。 投票は23日午前7時から午後6時まで市内51カ所で行われる。公職選挙法上の原則である午後8時より2時間早く締め切られる。 期日前投票は17日から22日まで▽市役所本庁舎2階(投票時間は午前8時30分から午後8時まで)▽荒川沖西部地区学習等供用施設南支所隣(同)▽神立地区コミュニティセンター2階(同)▽新治地区公民館2階(同)▽イオンモール土浦専門店街2Fイオン前(午前10時から午後8時まで)の5カ所で実施される。(柴田大輔) ◆事前審査出席者31人は以下の通り(敬称略、五十音順/氏名、年齢、政党、現職・新人・元職、住所の町名)。

週末の教室を地域開放 つくば香取台小、研究学園小・中学校で開校式

今年度開校のつくば市立香取台小学校(同市島名、塚本明校長)、研究学園小学校(同市研究学園、岡田太郎校長)と研究学園中学校(同所、板谷亜由美校長)の開校式が4日、それぞれの学校で行われた。式典では五十嵐立青市長や森田充教育長、五頭泰誠市議会議長らが挨拶し、校章や校歌が披露された。 3校はいずれも「地域と共に学び育つ学校」をコンセプトとし、体育館や家庭科室、図工室などの教室は休業日に市民へ開放することを想定した造りになっている。児童生徒数の増減に合わせて教室数を調整できるよう、空き教室が発生した際に別施設に転用がしやすい配置や普通教室に転用できる教室設計とするなど工夫を凝らした。 3校はまた、それぞれTX万博記念公園駅、研究学園駅の近隣に位置することから、災害時に帰宅困難者たちの受け入れが可能となるよう、自家発電設備や防災用井戸を導入して避難所としての機能を強化させたという。 松本俊明さん作曲の校歌も披露 香取台小の開校式で、五十嵐市長は「学校は子どもたちのものだけでなく、週末は地域の皆さんに使っていただけるように設計してもらった。さまざまな交流やコミュニティーを作る場所にしたい」と式辞を述べた。森田教育長は「さまざまな学びに耐えうるような空間にした。近代的でありながら木を使ってあたたかみのある校舎ができた」と告辞を述べた。

TX県内延伸先は土浦方面 第三者委が知事に提言

接続は土浦駅が優位 つくばエクスプレス(TX)県内延伸先の絞り込みについて検討してきた県TX県内延伸第三者委員会(委員長・岡本直久筑波大社会工学域教授)は31日、第4回委員会を開き、効果と費用のバランスなどから延伸先を土浦方面とする提言をまとめ、同日、岡本委員長が大井川和彦知事に提言書を手渡した。 併せてTXつくば駅からJR常磐線に接続する駅について、土浦駅か神立駅かを検討し、需要予測や採算性などから、土浦駅に接続する方が優位性が認められるとした。 コスト最小も事業費1400億円 第三者委は昨年12月から計4回の会合を開き、新たな人の流れの創出、県全体の発展可能性、実現可能性など5つの判断基準を元に、土浦、茨城空港、水戸、筑波山の4つの方面から1方面への絞り込みを検討してきた。

仕様書不備で落札決定取り消し つくば市

つくば市が3日に開札を実施した同市佐地区と上菅間地区2カ所にある生活排水路浄化施設の維持管理業務の一般競争入札で、同市は28日、業務委託の仕様書の中で、汚泥の処分方法を「産業廃棄物として処分する」など明記すべきところを明記していなかったとして、落札者の決定を取り消し、入札を不調にしたと発表した。 市環境保全課によると業務委託の内容は、2カ所の浄化施設を今年4月から来年3月までの1年間、維持管理点検し、汚泥を清掃し処理するなどの業務で、2月10日に一般競争入札が告示された。予定価格は約276万円で、3者が入札に参加。今月3日に開札が行われ、落札業者が決定していたが、28日までに仕様書の記載内容に不備が確認されたとして、落札者の決定を取り消す。 今後の対応について同課は、入札業者に事情を説明すると共に、4月以降の業務について、数カ月間は随意契約とし、その間に入札の準備を進めて、改めて入札を実施するとしている。 再発防止策として、仕様書を作成する際は複数名により記載内容の確認を徹底し、適正な仕様書を作成することで再発防止に努めますとしている。

職員数55人増え2060人に つくば市人事異動’23

つくば市は17日、4月1日付人事異動と組織改編を発表した。異動総数は全体の17.5%の238人、3月末の定年退職者は54人、再任用を除く普通退職者は36人、新規採用は88人、再任用職員は148人で、職員総数は前年度より55人増えて2060人になる。市人事課によると人口増に伴う市役所業務の拡大により新規採用を増やしているためとしている。 女性管理職の割合は消防本部を除き、前年度より0.6%増えて25.9%。国や県との人事交流は、引き続き文科省出身者を政策イノベーション部長に配置し、国や県に6人の実務研修生を派遣する。 地区相談センター廃止し交流センターに拡充 組織改編は、市民部で、地域交流支援と地区相談業務を一体的に行うため地区相談課と文化芸術課地域交流支援係を統合し地域支援課を新設。旧町村ごとに地区相談業務を担当していた計6カ所の地区相談センターを3月末で廃止し、17カ所ある地域交流センター内に地区相談機能を置き拡充する、さらに市民活動課の名称を市民協働課とするほか、現在改修工事中のつくばセンタービル内に(仮称)市民センター開設に向けて市民協働課に市民センター準備室を新設する。ほかに、みどりの学校プールの建設と陸上競技場の設計が本格化することから、スポーツ施設整備室をスポーツ施設課に変更する。 市長公室は企画立案や総合調整のため事業推進相談監を置く。総務部は契約検査課に適正な工事の検査体制を確保するため工事検査室を新設する。政策イノベーション部はスーパーサイエンスシティの実現に向けた取り組みを一体的に進めるため科学技術振興課とスマートシティ戦略課を統合し科学技術戦略課とする。 保健部は、新型コロナの感染症法上の位置づけが5月8日から5類に移行する予定であることから、感染症対策室と新型コロナウイルスワクチン接種対策室を統合し新型コロナウイルス対策室とする。議会事務局は名称を議会局に改めるなど。

9人超の33陣営が出席 土浦市議選 立候補予定者説明会

現職9人引退か 任期満了に伴い、統一地方選後半の4月16日告示、23日投開票で行われる土浦市議選(定数24)の立候補予定者説明会が27日、同市役所で開かれ、定数9人超の33陣営の関係者が出席した。 現職が9人引退するとみられ、新治村と合併した2006年以降の市議選としては最多となる。有権者数は11万8415人(3月1日現在)で、4年前の前回より約2200人増えている。 出席した33陣営の内訳は現職15人、新人16人、元職2人。党派別は公明党4人、共産党2人、社民党と参政党がそれぞれ1人、無所属が25人。男女別は男性27人、女性6人。4年前の市議選は定数24に対し7人超の31人が立候補した。(柴田大輔) ◆立候補予定者説明会出席者33人は以下の通り(敬称略、受付順/氏名、年齢、政党、現職・新人・元職)。 根本 法子 57 公 明 新田島 由紀 38 無所属 新井原 敏夫 67 無所属 新目黒 英一 53 公 明 現吉田千鶴子 70 公 明 現竹内  裕 72 無所蔵 元今野 貴子 65 無所属 現篠塚 昌毅 67 無所属 現小坂  博 66 無所属 現菅井 歩美 38 無所属 新寺内  充 70 無所属 現古沢 喜幸 76 共 産 元塚原 圭二 61 無所属 現平石 勝司 52 公 明 現矢口 勝雄 59 無所属 現山下 久徳 60 無所属 新福田 勝夫 79 共 産 新滝田 賢治 46 無所属 新勝田 達也 59 無所属 現鈴木 一彦 59 無所属 現大木 俊郎 60 参 政 新坂本 繁雄 74 無所属 新三上 英則 56 無所属 新島岡 宏明 64 無所属 現吉田 直起 41 無所属 新奥谷  崇 52 無所属 現海老原一郎 69 無所属 現柳澤 健二 36 無所属 新田中 義法 53 無所属 新下村 壽郎 67 無所属 現平岡ふさ子 70 社 民 新四栗  治 55 無所属 新小野  勉 61 無所属 新

7月着工、来年3月ごろ開業へ つくば市旧茎崎庁舎跡地ドラッグストア

ドラッグストアの開業を提案した大和ハウス工業茨城支社(つくば市)を優先交渉権者に決定した、つくば市の旧茎崎庁舎跡地(同市小茎)の利活用について(22年9月26日付)、同市は24日、同茨城支社と23日、30年間の定期借地契約を締結したと発表した。 市公有地利活用推進課によると、今年7月に本格着工し、来年3月ごろまでにオープン予定という。当初、年内オープンを見込んでいたが、コロナ禍で契約締結協議などに時間を要し、開業が約3カ月遅れる見通しだという。 定期借地契約は今年7月1月から2053年6月末までの30年間で、土地賃借料は年約90万円。固定資産税評価額の改定があった時は見直す。 店舗予定地の敷地面積は約2700平方メートル、店舗面積は約1100平方メートル。 周辺住民から要望があった、青果や精肉などの生鮮食品を取り扱うほか、店内に約30平方メートル程度のフリースペースを設け、テーブルといすを置き、来店客が自由に利用できるようにする。さらに敷地内の店外に緑のあるオープンスペースを設け、テーブルといすを置き、来店客がバスを待ったりできるようにする。 茎崎庁舎は2010年4月に閉庁、16年1月に解体され、跡地は更地のままになっていた。(鈴木宏子)

急停止から救出までを訓練 筑波山ロープウエー3年ぶり

筑波山つつじヶ丘(つくば市筑波)の筑波山ロープウエー山麓駅付近で9日、ロープウエーが故障により急停止したとの想定の下、救出訓練が行われた。 同市消防本部北消防署筑波分署のほか、ロープウエー運行の筑波山観光鉄道、つくば警察署、茨城県防災航空隊の関係機関合同による。従来2年ごとに行われていたが、コロナ禍の影響で3年ぶりの訓練となった。 訓練は、ロープウエーの急停止により、ゴンドラ内に数人が残され、その内の1人が病院への搬送が必要な状況を想定、ゴンドラから救出後、警察と協力してピックアップポイントで搬送し、防災航空隊に引き継ぐまでの手順だった。しかしこの日、福島県白河山系で森林火災があり、県防災航空隊のヘリコプターの参加が出来ず、ゴンドラから救出、搬送するまでの訓練となった。 山道を搬送する隊員ら ロープウエーは全長1296メートル。山麓駅から女体山駅へ約200メートル向かった地点が訓練場所となり、山麓駅で542メートルの標高がある。ゴンドラの底から、救助袋を降ろし、地上と行き来し、遭難者に扮した隊員がタンカで搬送されるまでを実践した。総勢20人ほどの消防隊員らが、真剣な表情で取り組んだ。 消防署筑波分署の山岳救助隊員、杉山弘之さん(47)によれば、「筑波山は低山ながら、遭難者もおり、昨年だけで35件(うち宝篋山で5件)あり、今年になっても4件あった。近年、ロープウエーでの事故は起っていないが、訓練を通し、登山客や観光客の安全のため、任務をはたしていきたい」と語った。(榎田智司)

電子図書館サービス 利用者数が増加 土浦市とつくば市で導入

図書館の蔵書をパソコンやスマートフォンなどで無料で読める電子図書館サービルが、土浦市立図書館とつくば市立中央図書館で始まり、利用者数が増加している。土浦市は新図書館が駅前に開館した2017年11月27日から、つくば市は昨年10月4日からスタートした。 土浦市電子図書館で利用できる蔵書数は2月現在、約2500冊、つくば市は約1400冊。土浦市電子図書館の一般登録者は2月現在約550人。ほかに児童生徒に1人1台の端末を配備するGIGA(ギガ)スクール構想を受けて小中学校と連携し、市内の小中学生約9600人も登録している。 つくば市電子図書館の一般登録者数は不明だとするが、2月24日まで約5カ月間で累計約1万7600人の閲覧(ログイン)数があった。 小学校が授業で活用 土浦市では22年7月から、主に小学生向けの電子書籍を絞り込んだ「こどもでんしとしょかん」をスタート。同市担当者によると「授業や授業開始前の読書時間での活用により、電子図書館の利用がかなり増加している」という。 つくば市では電子図書館のトップページに小学生に向け「おすすめの本」の項目を作り、読書活動の推進を図る。同市担当者は「電子図書館で利用できる地域資料の提供や、中高生に向けた蔵書の分かりやすい提示について検討中」だという。つくば市では高齢者からの問い合わせも多く、関心の高さがうかがえるとしている。

米飯到着 最大1時間10分遅れ つくば市学校給食

つくば市は28日、学校給食に米飯を納入する業者の炊飯機械が故障し、市内の小学校9校と幼稚園3園に同日提供する予定だったご飯の到着が最大1時間10分遅れたり、主食を変更し、ご飯の代わりにパンや麺を提供するなどしたと発表した。 市教育局健康教育課によると、県学校給食会を通して市内の小中学校や幼稚園に米飯を納入している3つの業者のうち、9校と3園に計4890人分の米飯を納入している1つの業者の盛り付け器が故障し、提供できなくなった。 市は、児童や園児に速やかに主食を提供するため、小学校4校と幼稚園2園の計3114人に対しては、別の業者が急ぎ、ご飯を炊いて提供したが、到着が最大1時間10分遅れ、児童や園児は、給食開始時間の午後0時20分ごろからおかずだけを食べ、ご飯が到着した1時30分ごろから、ご飯にふりかけをかけて食べたという。 一方、小学校5校の1751人に対しては、ご飯の代わりに市内の製麺業者が麺を提供、この日の献立が味噌味のバター入りどんこ汁だったことから、児童らはどんこ汁に麺を入れて食べた。 ほかに幼稚園1園の25人に対しては、ご飯の代わりに市学校給食センターがパンを提供した。 故障した米飯納入業者の機械は28日までに修繕が完了し、翌3月1日から通常通り米飯を提供できるという。

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博物館の歴史論争拒否、土浦市法務が助言 《吾妻カガミ》159

【コラム・坂本栄】今回は158「土浦市立博物館が郷土史論争を拒絶!」(5月29日掲載)の続きになります。市立博物館と本堂清氏の郷土史論争。博物館の論争拒否に対し、本堂氏は「(博物館がそう出るなら同施設を管轄する)市教育長に検討申請書を提出する」と反発しており、エスカレートしそうな雲行きです。 また取材の過程で、本堂氏を門前払いするようアドバイスしたのが市の法務部署であったと聞き、土浦市の博物館マネジメントにも唖然(あぜん)としました。論争を挑む本堂氏をクレーマー(苦情を言う人)並みに扱うよう指導したわけですから。 郷土史をめぐる主な論争は3点 私は中世史に疎いこともあり、市立博物館(糸賀茂男館長)の学芸員にこの論争の要点を整理してもらいました。 いつから山の荘と呼ばれたか ▼本堂氏:『新編常陸国史』(国学者中山信名=1787~1836=が著した常陸国の総合史誌)の記述からも明らかなように、「山の荘」(土浦市北部の筑波山系地域)の名称は古代からあったのに、博物館は同歴史書の記述を無視して同名称を古代史から抹消した。

阿見町の予科練平和記念館 《日本一の湖のほとりにある街の話》12

【コラム・若田部哲】終戦直前の1945年6月10日。この日は、阿見・土浦にとって決して忘れてはならない一日となりました。当時、阿見は霞ヶ浦海軍航空隊を有する軍事上の一大重要拠点でした。そのため、B29による大規模爆撃を受けることとなったのです。当時の様子は、阿見町は予科練平和記念館の展示「窮迫(きゅうはく)」にて、関係者の方々の証言と、再現映像で見ることができます。今回はこの「阿見大空襲」について、同館学芸員の山下さんにお話を伺いました。 折悪くその日は日曜日であったため面会人も多く、賑わいを見せていたそうです。そして午前8時頃。グアム及びテニアン島から、推計約360トンに及ぶ250キロ爆弾を搭載した、空が暗くなるほどのB29の大編隊が飛来し、広大な基地は赤く燃え上がったと言います。付近の防空壕(ごう)に退避した予科練生も、爆発により壕ごと生き埋めとなりました。 負傷者・死亡者は、家の戸板を担架代わりに、土浦市の土浦海軍航空隊適性部(現在の土浦第三高等学校の場所)へと運ばれました。4人組で1人の負傷者を運んだそうですが、ともに修練に明け暮れた仲間を戸板で運ぶ少年たちの胸中はいかばかりだったかと思うと、言葉もありません。負傷者のあまりの多さに、近隣の家々の戸板はほとんど無くなってしまったほどだそうです。 展示での証言は酸鼻を極めます。当時予科練生だった男性は「友人が吹き飛ばされ、ヘルメットが脱げているように見えたが、それは飛び出てしまった脳だった。こぼれてしまった脳を戻してあげたら、何とかなるんじゃないか。そう思って唯々その脳を手で拾い上げ頭蓋に戻した」と語ります。また土浦海軍航空隊で看護婦をしていた女性は「尻が無くなった人。足がもげた人。頭だけの遺体。頭の無くなった遺体。そんな惨状が広がっていた」と話します。 累々たる屍と無数の慟哭 この空襲により、予科練生等281人と民間人を合わせて300名以上の方々が命を落とされました。遺体は適性部と、その隣の法泉寺で荼毘(だび)に付されましたが、その数の多さから弔い終わるまで数日間を要したそうです。

牛久沼近くで谷田川越水 つくば市森の里北

台風2号と前線の活発化に伴う2日からの降雨で、つくば市を流れる谷田川は3日昼前、左岸の同市森の里の北側で越水し、隣接の住宅団地、森の里団地内の道路2カ所が冠水した。住宅への床上浸水の被害はないが、床下浸水については調査中という。 つくば市消防本部南消防署によると、3日午前11時42分に消防に通報があり、南消防署と茎崎分署の消防署員約25人と消防団員約35人の計約60人が、堤防脇の浸水した水田の道路脇に約100メートルにわたって土のうを積み、水をせき止めた。一方、越水した水が、隣接の森の里団地に流れ込み、道路2カ所が冠水して通行できなくなった。同日午後5時時点で消防署員による排水作業が続いている。 越水した谷田川の水が流れ込み、冠水した道路から水を排水する消防署員=3日午後4時45分ごろ、つくば市森の里 市は3日午後0時30分、茎崎中とふれあいプラザの2カ所に避難所を開設。計22人が一時避難したが、午後4時以降は全員が帰宅したという。 2日から3日午前10時までに、牛久沼に流入する谷田川の茎崎橋付近で累計251ミリの雨量があり、午前11時に水位が2.50メートルに上昇、午後2時に2.54メートルまで上昇し、その後、水位の上昇は止まっている。 南消防署と茎崎分署は3日午後5時以降も、水位に対する警戒と冠水した道路の排水作業を続けている。

論文もパネルで「CONNECT展」 筑波大芸術系学生らの受賞作集める

筑波大学(つくば市天王台)で芸術を学んだ学生らの作品を展示する「CONNECT(コネクト)展Ⅶ(セブン)」が3日、つくば市二の宮のスタジオ’Sで始まった。2022年度の卒業・修了研究の中から特に優れた作品と論文を展示するもので、今年で7回目の開催。18日まで、筑波大賞と茗渓会賞を受賞した6人の6作品と2人の論文のほか、19人の研究をタペストリー展示で紹介する。 展示の6作品は、芸術賞を受賞した寺田開さんの版画「Viewpoints(ビューポインツ)」、粘辰遠さんの工芸「イージーチェア」、茗渓会賞授賞の夏陸嘉さんの漫画「日曜日食日」など。いずれも筑波大のアートコレクションに新しく収蔵される。芸術賞を受賞した今泉優子さんの修了研究「樹木葬墓地の多角的評価に基づく埋葬空間の可能性に関する研究」は製本された論文とパネル、茗渓会賞を受賞した永井春雅くららさんの卒業研究「生命の種」はパネルのみで展示されている。 スタジオ’S担当コーディネーターの浅野恵さんは「今年は論文のパネル展示が2作品あり見ごたえ、読みごたえがある。版画作品2作品の受賞、漫画の受賞も珍しい。楽しんでいただけるのでは」と来場を呼び掛ける。 筑波大学芸術賞は芸術専門学群の卒業研究と大学院博士前期課程芸術専攻と芸術学学位プログラムの修了研究の中から、特に優れた作品と論文に授与される。また同窓会「茗渓会」が茗渓会賞を授与している。 展覧会は関彰商事と筑波大学芸術系が主催。両者は2016年から連携し「CONNECT- 関(かかわる)・ 繋(つながる)・ 波(はきゅうする)」というコンセプトを掲げ、芸術活動を支援する協働プロジェクトを企画運営している。 (田中めぐみ)