水曜日, 10月 28, 2020
ホーム 行政

行政

3氏が第一声、舌戦スタート つくば市長選

【鈴木宏子】18日告示されたつくば市長選に立候補した3氏はそれぞれ、第1声を上げ、舌戦がスタートした。新人で自動車販売店などを経営する富島純一氏(37)=無所属=は午後1時からホテル駐車場で出陣式を開き「つくばを未来に向け明るいまちに変えていきたい」と訴えた。現職で2期目を目指す五十嵐立青氏(42)=同=は午後4時から選挙事務所前第一声を上げ「市民に寄り添う、誰一人とり残さないつくばをつくる」と訴えた。新人で元研究者の酒井泉氏(71)=同=は午前10時から旧総合運動公園問題用地がある大穂地区のスーパー前で街頭演説し「(元所有者の)URと交渉し総合運動公園の(購入金額の)66億円を取り戻す」と訴えた。 元事務次官「仕事に成果を出す男」 出陣式で訴える富島純一氏 富島氏は午後1時から、同市小野崎のホテル駐車場で出陣式。09年に知事選に出馬した土浦市出身の小幡政人元国交省事務次官や岡田久司元市副市長、市議選に立候補している現職市議や新人市議らが応援に駆け付けた。小幡元事務次官は「(富島氏は)仕事に対して成果を出す男」などと強調した。岡田元副市長は「すい星のように現れたのが富島候補。夢を語り(五十嵐氏と)全然違う提案ができる」と話した。 これを受けて富島氏は「(五十嵐市政で)何か変わったという実感が得られたことが一つもない」と現職を批判。出馬を決意した経緯を「対抗馬がいない中、無投票で進んでいいのか、居ても立ってもいられない気持ちだった」と語った。科学万博をもう一度というスローガンを掲げたことについては「夢を語ることが大切。先輩たちと話をすると、科学万博の話になるとにこやかになる。科学万博に対しては今でも忘れられない熱い思いがある」とし「つくば市政を、未来に向け明るい街にしていきたい」と訴え支持を求めた。

【アングルつくば市長選】5 監査委員が入札に意見 「何も分かってない!」

【鈴木宏子】つくば市が公共工事の入札時に導入している「ランダム(無作為)係数」について、今年9月、市監査委員が見直しを求める意見を出した。9月議会に提出した2019年度決算審査意見書の中で言及したものだ。 市内の業者の1人は「なぜランダム係数が導入されたのか、監査委員は、つくば市の入札の実態も経緯も何も分かってない」と憤る。 「神業」が急増 ランダム係数は、入札の最低制限価格がいくらなのかを分からなくする手法だ。つくば市の場合、市があらかじめ設定した仮の最低制限価格に、4%以下の無作為の係数を掛け算して、正式な最低制限価格とし、落札業者を決める。係数は0.05%刻みで4%まで81通りある。それぞれの入札ごとに、開札日当日、入札参加業者がくじ引きをして、係数を何%にするかを決める。 入札の公正性、透明性、競争性を確保しようと18年10月から導入された。2017年9月と18年9月に、それぞれ塚本洋二市議、木村修寿市議らから出された市議会の決議がきっかけになった。 当時つくば市では、最低制限価格とぴったり同じ金額で入札する案件が急増していたことが背景にあった。最低制限価格と同一金額で入札した業者が複数あったことから、くじ引きで落札業者が決まった入札案件は、2014年度は全体の5.4%(44件)だったのに対し、15年度は12.7%(96件)に増え、16年度は前年度の2倍の24%(170件)に急増していた。

【アングルつくば市長選】4 通学区の再編審議始まる 小中学校適正配置

【鈴木宏子】児童生徒数の増加を受け、つくばエクスプレス(TX)沿線に新設予定の小中学校の通学区域を定める審議が今月8日、つくば市学区審議会で始まった。 新設されるのは▽島名小学校から万博記念公園駅近くに分離新設する香取台地区小学校(2023年4月開校予定、学校名は仮称)▽学園の森義務教育学校から分離する施設併設型小中一貫校の研究学園小中学校(同、同)▽みどりの義務教育学校から分離する施設併設型のみどりの南小中学校(24年4月開校予定、同)の3地区だ。 前年度とメンバーを入れ替えた今年度の学区審議会は、3地区が立地する谷田部地区小中学校のPTA代表、校長、区長など地区代表、学識経験者などで構成する。8日の審議会で市は叩き台となる通学区の原案を明らかにした。早ければ今週中にも市ホームページで原案を公表したいとする。 学区再編のスケジュールは、今年度中に数回審議会を開き、来年3月に3校の通学区域をどう設定するか答申を出す。2021年度は答申をもとに各地区で住民説明会を開いてさらに保護者や地域住民の意見を聞く。最終決定の期限は開校前年の10月という。 通学区をめぐっては、TX沿線で児童生徒数の増加が問題となり校舎の増築が続く中、市は昨年11月、教室に余裕がなく、今後も児童生徒数が増えると予測される竹園西小、竹園東中、学園の森、みどりの義務教育学校の4校を越境通学などの受け入れ困難校と指定した。学園の森義務教育学校では開校直前に市が越境通学の受け入れを緩和、昨年は、受け入れ困難校指定をめぐり、保護者の間で混乱が生じた。市にはより丁寧な説明が求められる。 小規模校は課題先送り

テレワーク移住促進事業始動 県と土浦市など5市町

【山崎実】県と県内5市町(土浦、日立、笠間、潮来市、大子町)は10月から「たのしむ茨城テレワーク移住促進」事業をスタートさせた。「withコロナ時代」を視野に、茨城県もテレワーク移住競争に名乗りを挙げる。魅力度ランク、8年ぶり最下位脱出が追い風となるか? 新型コロナウイルスの影響による企業テレワークの急速な広まりと、人口減少、地域振興に悩む地方の移住誘致気運の高まりを背景に、テレワーク企業人の移住促進を図るのが狙い。 土浦市では、星野リゾートBEB5土浦(土浦駅ビル)に滞在し、テレワークと自転車を活用したテレワーク移住体験ツアー(来年1月下旬~2月、3泊4日)を実施する。 すでに日立市では9月定例市議会で、テレワーク移住者を対象に、住宅取得助成(最大151万5000円)や、テレワーク機器購入費助成(40万円)などの補助事業の実施を決めている。 笠間市は、笠間焼を活用した笠間暮らし体験ツアー(12月、1泊2日)、潮来市はテレワーク設備を完備した水郷旧家、磯山邸の滞在を通した移住体験(ライフバランスtoテレワーク、来年2月、3泊4日)、大子町は奥久慈茶関連施設でのテレワーク、地域住民との交流による移住体験(テレワークツアー、11月12~13日、来年1月に1泊2日)など、移住後の生活を見据えた宿泊型移住体験ツアーを計画している。 一方、県もテレワーク移住PRサイトをオープンさせ、移住希望者への情報発信を強化するなど、市町村の移住誘致を積極的に後押しする。各自治体の移住支援策のほか、空き家バンクや住宅、土地購入情報など、移住に有用な情報を発信、提供する。

【アングルつくば市長選】3 公共施設が欠落「らち明かない」 TX沿線

【鈴木宏子】「つくばエクスプレス(TX)沿線は急激に人口が増加しているのに、地域交流センターや図書館、児童館などの公共施設がない。都市基盤が欠落している」。住民団体「新しい街・研究学園駅周辺を住みやすくする会」事務局長の山本進二さん(73)はこう指摘する。「つくば駅周辺と比べて、あまりに差があり過ぎる」という。 同会は、研究学園駅周辺のマンションや一戸建て住宅などに新たに転居してきた住民らでつくる。地域を住みやすくしたいと、2018年から「市長と語る会」を2回開き、参加者から出された意見や疑問を質問書にまとめ、市に要望してきた。市地区相談課を窓口に2年間やりとりを続け、市から計4回の回答があったが、満足のいく回答は得られず、山本さんは「らちが明かない」と嘆く。 要望は、地域交流センター、図書館、児童館の建設のほか、公立の保育所や幼稚園の開設、公立幼稚園の送迎バスの運行、通学路交差点の右折規制、とりせん前交差点の立体交差化、通りの愛称の命名など多岐にわたる。 国基準は中学校区単位 このうち地域交流センターの建設要望に対する市の回答は「市役所コミュニティ棟1階や、高齢者支援としての空き店舗活用、他用途公益施設の共用など、市全体として施設を増やしていくことを検討する」だった。 山本さんは「市役所のコミュニティ棟を利用してほしいということだが、コミュニティ棟は市役所の会議室も併用している。毎週定期的に利用できなかったり、制約が多い」と語り、「国の公民館設置運営基準は、中学校の通学区域単位で設置することが実態に即して望ましいとなっている。研究学園駅周辺は春日学園、学園の森と、研究学園(建設予定)と中学校が3校なので、3カ所以上が適切な配置」だと指摘する。

【アングルつくば市長選】2 なぜ貸しオフィス、議会で論戦 センタービル改修

【鈴木宏子】「エリアマネジメント団体のビジネスプランはどうなっているのか。どういう経営収支で成り立つか分からないと、議会としても判断ができない」。6月に市がホームぺージ(HP)で示した「つくばセンタービルリニューアルの方向性案」をめぐり、9月議会一般質問で、山中真弓市議が経営収支計画を示すよう迫った。 エリアマネジメント団体とは、来年3月に市が主導して設立する予定のまちづくり団体だ。つくばセンタービル1階を改修して新たにつくる「多様な働き方を支援する場」を運営するほか、中心市街地のまちづくりを担うとされる。市は同団体に6000万円を出資する。加えて市所有のアイアイモールと地下駐車場の床の区分所有権の一部を渡し、現物出資することも検討している。 センタービルの改修案は、センタービル1階アイアイモールの一部に多様な働き方を支援する場をつくり、ノバホール西隣のつくばイノベーションプラザなどに吾妻交流センター、市民活動センター、国際交流、消費生活などの機能を集めた市民活動拠点をつくるとされる(6月26日付)。 併せてセンター広場に屋根を掛け、エスカレーターを設置することも検討されている。概算工事費は約13億6000万円。1983年に建設されて以来初の大規模改修工事になる。(6月28日付)。 一般質問では、改修計画自体が市民に周知されていないこと、さらに屋根を掛けることに対し「(つくばセンタービルは建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞した建築家の代表作の一つであるなどから)磯崎新氏の思いを壊してしまうことにならないか」(山中氏)との疑問も出された。 一般質問を受け、市がようやく明らかにしたのは、▽エリアマネジメント団体の初期の必要事業費として4~6億円を想定している▽出資額割合や具体的収支は秋ごろには整理する▽次年度以降、市は運営費を負担する予定はない▽同団体の主な事業として、オープンカフェ、不足しているイベントの開催、シェアオフィスやコワーキングスペースの運営、情報発信をする▽市民活動拠点を含め、配置図案を11月ごろ市ホームぺージで公表し、12月ぐらいにオープンハウス等で市民の意見を聞くーなど。肝心の経営収支計画は明らかにされなかった。

元研究者、酒井泉氏が出馬表明 つくば市長選三つどもえに

【鈴木宏子】任期満了に伴い18日告示、25日投開票で行われるつくば市長選に、新人で元高エネルギー加速器研究機構研究者の酒井泉氏(71)=無所属=が12日記者会見し、立候補を表明した。同市長選にはすでに、現職で2期目を目指す五十嵐立青氏(42)=同=、新人で自動車販売会社などを経営する富島純一氏(37)の2氏が立候補を表明しており、三つどもえの選挙戦になりそうだ。 酒井氏は、現職の五十嵐氏が4年前、総合運動公園用地を買い戻させるため元所有者のUR都市機構と返還交渉を行うと公約に掲げながら、「URに要望しただけで交渉した形跡がない」と情報開示資料を示して指摘し、「言ったことをやらないのは最低最悪」だと批判した。 さらに昨年、五十嵐氏が、同用地を40億円で民間に一括売却しようとした点についても「わずか2カ月の公募で、買い値の66億円より26億円も安いのは極めて不自然な経緯」だと批判。「総合運動公園用地は研究施設用地として大事なところ。あそこがなくなったら、つくばにもう研究機関が立地しない。新しい研究分野のための施設用地として保全し、つくば研究学園都市の将来の発展の可能性を次世代に残すべき」だと主張した。 その上で、①URと再交渉し、総合運動公園用地を元の研究施設用地に戻して66億円を取り戻す②肥大化した部長・次長職を整理し市役所改革を行う③広すぎるつくば市を、地域ごと地区ごとに、議員と市民が政策提案して問題を解決できるようにするーなどを公約に掲げるとした。 総合運動公園用地の返還交渉について具体的には、まず研究所のリーダーを集めてつくばの将来計画をつくり、URによる買い戻しを国に働き掛けたいとした。返還交渉などの公約実現が困難だと分かった場合は、任期途中でも職を辞すと強調した。 酒井氏は同市上境在住。土浦一高、東北大学工学部卒。日立電線研究員を経て、高エネ研准教授、福井大学大学院教授を歴任した。現在、TX沿線開発地区の一つ、中根・金田台地区の地権者らでつくる桜中部まちづくり協議会副会長を務め、緑地と菜園と住宅が一体となった緑農住一体型住宅を提唱などしている。

【アングルつくば市長選】1 次は白紙委任なのか 総合運動公園問題

任期満了に伴うつくば市長選が18日告示、25日投開票で行われる。市議選(定数28)との同日選となるなか、市政のかじ取り役に問うべきテーマがいくつか浮かび上がってきた。それらの課題をNEWSつくばのアングルで追った。 □   □   □ 【鈴木宏子】「総合運動公園問題の完全解決」という、五十嵐立青市長の最大の公約が、未解決のまま、改選後の市長と議会に委ねられる。 約66億円で購入された旧総合運動公園用地(同市大穂、高エネ研南側未利用地、約46ヘクタール)を40億円以上で民間に一括売却するという、昨年突然出された方針は、議会が特別委員会を設置して事実上の待ったをかけ、白紙撤回となった。 現時点の市の方針は「議会と話し合って決める」だ。民間に一括売却する選択肢を撤回したなら、では、一部に公共施設をつくり残りを民間に売却するのか、すべてを公的に活用するのか、現時点では有権者に選択肢すら示されていない。 公共施設をつくるとした何をつくるのかー。民意が示される最大の機会である選挙を前に、有権者は、改選後の市長と議会に白紙委任せよということなのだろうか。

市議選掲示板足りる? つくば市選管「あと3人分増やします」

【鈴木宏子】つくば市長選と同じ18日告示される同市議選(定数28)の立候補者ポスター掲示板の枠が現在42人分しか用意されていない。1日実施された立候補予定者説明会(10月1日付)には44陣営が出席し、枠が足りずポスターを貼れなくなる候補者が出る恐れがあることから、市選挙管理委員会は急きょ、1列3人分の板を増設することを決めた。計45人分を確保する。 掲示板は市内462カ所に9月28日から順次設置されてきた。増設する1列3人分の板の幅は約45センチある。場所によっては横に延長して増設できない箇所もあり、その場合は支柱を引き抜いて建て直す。 市選管によると、掲示板の枠の数は、過去3回の立候補者数の状況をみて決め、7月に入札を実施して発注した。4年前の市議選は定数28に対し38人、8年前は35人の立候補者があった。12年前は定数が5人多い33に対し40人の立候補者だったことから、今回42枠とすることを決めた。 ところが立候補者説明会には過去3回を上回る44陣営が出席。氏名を公表した42陣営の内、新人は18人で、市中心部からが多いのが特徴だ。 増設する掲示板は説明会を実施した1日に発注した。12日から順次増設を始め、告示日前の17日までには設置を終える。市選管は「ご心配をお掛けしてます」とし、なぜ今回、立候補者予定者が想定を上回って多いのかについては「わからない」としている。

ゲリラ的不法投棄増加 市長会などが県に規制強化要望

【山崎実】監視の目をくぐり、依然、後を絶たない産業廃棄物の不法投棄を食い止めようと、県市長会(会長・山口伸樹笠間市長)と県町村会(会長・染谷森雄五霞町長)は合同で、大井川和彦知事に「産業廃棄物の不法投棄に対する規制強化に関する要望書」を提出し、県に協力を要請した。 要望書は、産業廃棄物の不法投棄が悪質、巧妙化し、新規発生件数が増加する中で、土壌汚染や残土の崩落などから生活が脅かされるだけでなく、昨年は常総市で大規模な火災が発生したと指摘している。 その上で、県残土条例における罰則の対象者拡大など規制強化と、適用となる下限面積の引き下げのほか▽県外からの流入に、市町村単独で対応するのは限界があることから、県が主導し、県警、市町村、近隣都県と情報を共有するなど連携を強化して、過積載、ナンバープレートの被覆など、違反車両の積極的な取り締まりを行う▽犯罪の立証、防止に有効な手段である監視カメラや防犯カメラの設置、ドローンの配備に対する財政支援ーなど5項目の施策実現を訴えている。 県廃棄物対策課によると、最近の傾向として特徴的なことは、ゲリラ的不法投棄が急増していることだという。例えば、2018年でみると、不法投棄件数101件のうち50件、翌19年は120件のうち76件がゲリラ的不法投棄で、年々悪質化し、発見、監視、通報、取り締まり強化に苦慮しているのが実情だ。 首都圏に直結する圏央道沿線など、県南、県西地域で顕著なことから、県市長会、町村会は県に対し、法的整備も含め国にも働き掛けるよう強く求めている。

【土浦市長会見】実質無料も 高齢者インフル予防接種 土浦市が上乗せ助成

【伊藤悦子】土浦市の安藤真理子市長の定例会見が5日、同市役所で開かれた。1日から始まったインフルエンザの予防接種について安藤市長は、高齢者などを対象に予防接種費用の助成をさらに上乗せし、上限4500円を助成すると発表した。 すでに助成している2000円に上限2500円を上乗せする。市内の医療機関でのインフルエンザ予防接種費用は2000円から5100円かかることから、実質無料になるケースもある。 今年の冬は、新型コロナウイルスの流行と、インフルエンザの同時流行により医療体制のひっ迫が予想されるため、高齢者の負担を軽減し、早期接種を促して重症化を予防するのが目的。 市によると県内で上乗せ助成をするのは、同市のほか、坂東市、阿見町のみ。 対象になるのは、65歳以上の高齢者と、心臓、腎臓、呼吸器、免疫機能に障害のある60~64歳。助成対象の接種期間は1日から来年1月31日まで。 計2万4000人が対象となり、事業費は総額約7850万円。市は、新型コロナウイルス感染防止対策の市独自事業第7弾として実施する。財源は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金などを充てる。

茨城県の最低賃金851円に 2円引き上げ

【山崎実】茨城県の最低賃金が10月1日から時間額851円に引き上げられる。既に官報に公示され、県内の事業所で働く常用、臨時、パート、アルバイトなど、すべての労働者に適用される。 新型コロナ禍の影響で厳しい経済情勢の下、大井川和彦知事は7月、茨城地方最低賃金審議会(田中泉会長)に経済にかかわる諸指標を数値化した総合指数は全国11位なのに対し、最低賃金は16位で近隣県と比較しても低く、栃木県との4月の差は過去6年間変動しておらず、このままでは本県の労働力確保はさらに困難になるーと引き上げを要請した経緯がある。 審議会は8月、現行の時間給849円を2円引き上げて(引き上げ率0.24%)851円に改正することが適当と答申し決定した。 近県の状況は、栃木県が現行の853円から1円引き上げて854円、群馬県が835円から2円引き上げて837円に、東京都は1013円のまま据え置かれた。 一方、働き方改革の推進に伴い、中小企業は2021年4月からパートタイム・有期雇用労働法等により、同一労働同一賃金が適用される。このため働き方改革推進支援センター(フリーダイヤル0120-971-728)は周知徹底を図るべく、「同一労働同一賃金・テレワークセミナー」を実施している。

Most Read

コミュバス導入するなら中村南・西根南地域 公共交通活性化協議会で土浦市

【相澤冬樹】コミュニティーバスなど新たな地域公共交通導入の検討を進めている土浦市は28日、市地域公共交通活性化協議会(会長・岡本直久筑波大学教授)を開き、各種調査の分析評価を元に、市域南西部の中村南・西根南地域で公共交通の導入を図りたい意向を表明した。協議会では拙速を危ぶむ声も出たため、同地域をメーンとしながら周辺地区の意向も拾いながら、具体化に向かうことで了承された。 同市では17年度策定の「地域公共交通網形成計画」をベースに、地域公共交通の導入促進を図るため、今年度から都市計画課サイドで試験運行する地区の選定作業を行ってきた。これまでに公共交通不便地域として12地区を選び、7地域に再編して設定。既存計画や各種統計、アンケート調査などからコミュニティー交通を導入すべき地域の順位付けを行った。 交通の不便さなどを調べるばかりでなく、コミュニティーバスが運行された場合に利用するか、運賃はどの程度払えるかなども質問した。結果、中村南・西根南地域が11点でトップ、右籾地区9点、乙戸南地区8点と続いた。 この順位付けから、市は中村南・西根南地域を導入候補地区として選定したい意向で、28日の協議会に諮った。11月にも地元地区長らに説明し、地域に運営協議会を設立、バス・タクシー事業者らとの調整を図って、来年10月には試験運行に漕ぎつけたいロードマップを示した。 これに対して委員からは、利用率があがらず3年で試験運行が終了した新治地区での先行事例を踏まえ「中村南・西根南地域だけでなく2位、3位の地区を含め、ぜひうちでやりたいと手をあげるところがあれば優先したい。確認してからでもいいのではないか?」と拙速を危惧する意見や「コロナ禍の状況が織り込まれた調査とはいえない。バスでなくワンボックスカーにボランティアの運転手という組み合わせでの検討ならどうだろう」と運行方法への疑問などが出された。 協議会は、右籾地区、乙戸南地区も中村南・西根南地域に近接していることから、同地域をメーンに交渉し、周辺地区の意向を拾いながら進める形で委員間の了承を取り付けた。次回協議会には候補ルートや停留所などの評価をまとめた調査報告書が提出される予定だ。

土浦・ほっとONEにホットな足湯 月例で「マルシェ」開催へ

【伊藤悦子】土浦市川口・モール505のまちなか交流ステーション「ほっとOne(ワン)」で31日、月例イベントの「マルシェ」がスタートする。ハロウィン開催の今回は、仮装で来場するともれなくプレゼントがもらえるほか、毎回ホットな「足湯」がいただけるというお楽しみ付きだ。 ほっとOneマルシェは、JA水郷つくばによる朝採り野菜の移動販売はじめ、カレーやれんこんおろしそば、ポップコーンなど飲食店の出店がある。施設前の広場では紙芝居や音楽ライブも開かれ、Vチャンネルいばらきで配信される。入場は無料。 「足をのばしてほしい」 マルシェの目玉は「足湯」。ラクスマリーナ(同市川口)から移動式足湯を毎回持ってくる。ほっとOneの菅谷博樹さんによれば「モール505ができたのは、つくばで科学万博が開催された1985(昭和60)年のこと。35年がたち、店舗もテナントも減り、訪れる人も少なくなった。やっぱり魅力がないと人は来ない」と6人のスタッフとアイデアを出し合い、イベントでは珍しい足湯はどうかと考えたそうだ。 ラクスマリーナには地下700メートルから湧き出る「霞ケ浦温泉」があり、移動式足湯の設備があることから、協力を呼び掛けると快諾してもらえたという。“入浴”の前には検温のほか、足のアルコール消毒までして感染予防を徹底するそうだ。 11月以降の日取りと内容は未定だが、月例開催と足湯企画は決まっている。「サイクリングのお客様たなど観光客や市民の方がたに足をのばしていただき、楽しく触れ合ってもらえれば」とアピールしている。

《県南の食生活》18 七五三の祝い 7歳のヒモトキ

【コラム・古家晴美】11月に入ると、祝日や週末の神社で、鮮やかな晴れ着を身にまといご家族に手を引かれる「七五三」の子どもたちの姿を見かける。中国の元服儀礼の影響を受け、元来は宮中や武家の間で行われていた。3歳の髪置き、5歳の袴着、7歳の紐(ひも)解きなど成長期の重要な節目の通過儀礼だが、7歳の祝いが最も重要とされた。紐が取れた本裁ちを着るようになることからヒモトキ(紐解き)、オビトキ(帯解き)とも呼ばれる。 ところで、茨城県南部から千葉県北部にかけて、現在でもヒモトキを盛大に祝う慣習がある。七五三パーティーのカラー刷り新聞折り込み広告を目にしたことがある方もいらっしゃるかもしれない。 結婚式の披露宴並みのご馳走が並び、主人公の子どもが着物・袴(はかま)からドレス・洋服に2回ほどお色直しをし、子どもの芸事の披露、両親への花束贈呈などが結婚式場や宴会式場を借り、数十人の客の前で執り行われる。宴席の席順は結婚式とほぼ同じで、出席者は現金のお祝い以外に、ピアノやタンスなどを贈った例もあった。(『牛久市史』) それ以前に自宅で宴会を行っていた頃も、近所や親戚の人に手伝ってもらい、惣領(そうりょう)の場合は3俵の餅を夜中の1時頃から明け方ころまで搗(つ)いた。コネ取りは入らず、4人で細い杵(きね)で水をつけない餅を搗く(練るに近い)。かなりの力仕事だったので、20人くらいで交替した。搗きあがった餅は、かご屋に注文した籠(ヒゲコ)に入れて親元・親戚・近所に配り、宴会への招待を告げた。(『取手市史 民俗編』Ⅰ・Ⅱ) 地域社会の「氏子入り」

先を見通せる霞蓮雛 土浦で11月に手作り教室

【伊藤悦子】土浦市の市内の商店や事業主の女性12人で構成する同好会、菊被綿(きくきせわた)文化を守る会(木村恵子会長)が11月18日、ハスの花托(かたく)で作る霞蓮雛(かれんびな)手作り教室を開催する。霞蓮雛は会のメンバーが6年前から作っていたが、教室を開いて作り方を指導するのは初めて。 守る会は五節句のひとつ、旧暦9月9日の「重陽の節句」にちなむ催事として、9月に土浦駅周辺の商店や銀行、公共施設など約90カ所の店頭に霞蓮雛を展示した(9月10日付既報)。すると、会期中「どこで買えますか?」「自分でも作りたい」など問い合わせがあったという。 「今、新型コロナのことで気持ちも沈みがちな人が多い。こんなときだからこそ先を見通せる縁起物のハスを使った霞蓮雛を作って家に飾り、明るい未来を思い描いて欲しい」(木村さん)と思ったのが教室開催のきっかけになった。 手作り教室では、初めての人がすぐに取りかかれるように、ハスの花托、着物部分の千代紙、顔の部分の繭、台座などがセットで用意されている。ハスの花托はすべて土浦産だ。指導は守る会のメンバーが担当する。 木村さんは「重陽の節句だけでなく、1月7日に七草がゆを食べない、面倒だからおひな様は飾らないなど五節句そのものが、最近おざなりになっている」と嘆く。「城下町・土浦だからこそ、五節句という千年の昔からある伝統文化を今こそ大切にしてほしい」と強調した。 ◆霞蓮雛手作り教室 11月18日(水)午後1時30分から、すがた美容室(土浦市桜町)で3時間程度の開催。費用は2000円。先着3人まで。問い合わせは同美容室(電話029-821-1607)