筑波学院大学(つくば市吾妻)経営情報学部ビジネスデザイン学科で、デザインや映像コンテンツの制作などを学んできたメディアデザインコースの2018年度卒業制作展が4日から同大附属図書館で始まった。最先端の技術を駆使したグラフィックデザインや映像、3DCG(3次元コンピューターグラフィックス)、ウェブデザインなど4年生約30人の作品約30点が展示されている。

土浦の歴史観光ガイドブックなど街の特徴を丹念に調べ上げて制作したパンフレットや、水戸・偕楽園の梅を使った和菓子などの包装デザイン、色と人とのつながりをテーマにした手作りの絵本などが紹介されている。

映像作品では、スマートフォンの画面を通して特定のマークや物体を見ると、仮想現実の立体映像が現われる拡張現実(オーグメンテッド・リアリティ、AR)の作品、水の中に水素の気泡を発生させて文字や絵などのメッセージを表示する作品など、最先端の技術を使った次世代のデザインも展示されている。

扇風機を回転させ羽に設置したLEDを点灯させて鳥や馬の残像を浮かび上がらせた作品や、家庭用の小型加湿器から出る霧をスクリーンに見立てて映像を浮かび上がらせたユニークな作品もある。

計4つの映像・音楽作成ソフトを駆使し、2つの画面にゴリラとキリンを題材にした映像を展開させた4年の宮本光さんは「何かしら印象に残ってもらえれば」と語り、15分間の短編ドラマを制作した4年の小貫翔さんは「ラブコメなので、見る人の心が少しでも温まってくれれば」と話していた。

指導した秋廣誠講師は「学生たちは様々な切り口で様々な表現を展開している」と話し、来場を呼び掛けている。

◆同展の開催時間は午前9時から午後4時。入場無料。期間は16日(土)まで。問い合わせは電話029・858・4820(同図書館)

映像制作で使用した手作りの衣装なども展示されている=同