月曜日, 8月 24, 2026
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森の7日間《短いおはなし》53

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イラストは筆者

【ノベル・伊東葎花】

夏休み、彩は初めてママの故郷に来た。そこは深い森の中。
ママと並んで、木漏れ日の中を歩いた。空が遠くて、夏を忘れるほど涼しい。

「気持ちいいでしょう」

「うん。涼しい。だけど昼間も暗くて、ちょっと怖いね」

「怖くないわよ。ママの遊び場だもん。あっ、でも一度だけ、不思議なことがあったわ」

ママは、大きな木の下で立ち止まった。

「ママが小学生のとき、この森で迷子になったの。毎日のように遊んでいた森で、7日間も迷子になっていたの。不思議でしょう」

「7日も?」

「そう。7日後に、この木の下で発見されたの」

「7日も何をしていたの?」

「まるで覚えてないの。神隠しにあったのだと、大人たちは言ったわ。昔からそういう言い伝えがあるの」

「神隠し?」

「そう、神隠し」

彩はその夜、なかなか眠れなかった。
田舎の家の天井が怖かったり、お線香の匂いが気になったり、そして何より、ママから聞いた神隠しの話が頭から離れない。
神隠しにあうと、どうなるの?

次の朝、彩は何かに導かれるように森に入った。もちろんすぐ帰るつもりだった。
だけど森に入ったとたん、方向がまるで分からなくなった。おばあちゃんの家は見えるのに、歩いてもたどり着けない。
次の瞬間、彩は木の上にいた。木の幹にしがみつき、大声で鳴いていた。
彩は、蝉になっていた。

「ごめんね、彩ちゃん。7日間だけ体を貸して」

下を見ると、彩がいた。蝉になった彩に向かって大きく手を振った。

「あなたはこの先、何10年も生きるでしょう。私はたった7日の命なの。だから、あなたの7日間を私にちょうだい。7日後に返すから」

彩になった蝉がくるりと背を向け、森の中を駆けて行った。

ママが探しに来た。おばあちゃんも来た。
近所の人や捜索隊、知らせを受けた東京のパパもやってきた。
みんなで彩の名前を呼びながら、必死で探している。
「ここにいるよ」と叫んでも、それは懸命に鳴く蝉の声だ。誰も気づかない。
2日、3日、4日…彩になった蝉は、森の中を見つからないように走り回っている。
彩は、木にしがみついて時が過ぎるのを待つしかなかった。

7日後、ママに肩を揺すられて目覚めた。
大きな木の下で眠っているところを発見された。

「ああ、よかった」

ママとパパ、おばあちゃんと捜索隊。みんなに見守られて目覚めた。
となりで、蝉が死んでいた。

迷子だった7日間のことを聞かれ、何も覚えていないと答えた。

「神隠しだわ。あの日のママと同じ。あなたも神隠しにあったのね」

ママが「もう大丈夫」と抱きしめた。
ママの手をぎゅっと握って、わたしは、かすかに笑った。

あのね、ママ、同じじゃないよ。
だってわたし、本当は7日間のことをよく覚えているの。
楽しくて、楽しくて、この子に体を返すのが嫌になったの。

ごめんね、彩ちゃん。
彩になったわたしは、死んだ蝉にそっと土をかぶせた。

(作家)

「人口県内一なのにつくばの県立高は水戸の3分の1」 市民団体が9回目の要望

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県教育庁の山口英司学校教育部長に要望書を手渡す、「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」の片岡英明代表(左から3人目)。右端は松本玲子つくば市副市長=県庁

「通学にお金と時間かかる、フェアでない」

つくばエクスプレス(TX)沿線の人口が増加し、つくば市の人口が水戸市を抜いて県内一になった一方、つくば市の県立高校は水戸市の3分の1しかないなどとして、市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)は21日、柳橋常喜 県教育長宛てに、TX沿線の生徒数増に応じたつくばエリア(つくば、つくばみらい、守谷、常総市)の県立高校の新設や学級数増を求める要望書を出した(7月14日付)。県立高校の新設や学級増を求める要望書の提出は2021年5月の会結成以来、9回目になる。要望書を受け取った県教育庁の山口英司 学校教育部長は「貴重な意見としてお受けしたい」と答えるにとどまった。

同席した市民団体のメンバーからは「(子供の)高校進学を考えたくてもつくば市内に通える高校が少ない。知り合いの子が土浦市の高校に通っていてバス代が月3万円くらいかかると聞く。水戸市と比べて通学にお金がかかり、時間がかかる。フェアではない」などの意見が出された。

要望書提出には、つくば市の松本玲子副市長、山本美和、うののぶこ、ヘイズ・ジョン県議らも同席した。

要望書提出後の意見交換の様子

考える会の試算によると、つくば市の人口は県内一になったが、水戸市内の全日制県立高が7校50学級あるのに対し、つくば市内は3校17学級しかない。中学卒業者数100人当たりで比較すると、水戸市は生徒100人当たり2.05学級(1学級は定員40人)あるのに対し、つくば市は3分の1の0.66学級しかないとしている。さらに県平均でも生徒100人当たり1.75学級になるなどとして、県平均水準まで改善されるよう、つくばエリアに県立高校の新設や学級増などを行うことや、スクールバスの運営費を補助し通学支援を行うことなど5項目を要望した。

要望に対し、県高校教育改革推進室の片見徳太朗室長は「県立高校の配置は(市単位ではなく、県内を12地区に分けた)エリアを基本にしている」「つくばエリアについては2024年10月に(現時点では定員増が必要との判断には至ってないという)見解を示している。つくばエリアに土浦、下妻、牛久を加えた対象の7市17校は充足していると試算している」など、これまでの見解を繰り返した。

考える会やつくば市議会などがこれまで要望してきた竹園高校2学級増について(24年5月28日25年6月27日付25年7月5日)、五十嵐立青つくば市長が一昨年、増設する校舎の建設費用を市が負担すると表明したことについて、つくば市の松本副市長が検討結果を県に尋ねたところ、県の片見室長は「市に(県立高校建設費の)負担を負わせることは財政法の原則からできない。財政法を理由に拒否するわけではないが、財政支援の有無にかかわらず、県の責任でつくるのが大原則」だなどと、竹園高の2学級増の要望も突っぱねた。

一方、県高校審議会が答申を出した2027年度以降の県立高校教育改革の方向性に基づいて(25年12月25日付)、現在、県教育庁が策定を進めている新たな県立高校改革プランの基礎資料となる将来の県立高校の入学者数と募集学級数の展望について片見室長は「将来的な見通しの数字は毎年見直している」と述べた。高校審議会で示された資料では、つくばエリアの学級数が25年度と比べ30年度に1学級増としているのに対し、33年度は30年度から2学級減としていることについて、確定しているわけではなく毎年見直しているなどと言及した形だ。(鈴木宏子)

東日本大震災の記憶を継承 詩人・和合亮一さんらによる追悼企画

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ポスターには、つくば市在住の写真家、齋藤さだむさんが福島県南相馬市で撮影した写真が使用されている

8月8日 つくば

詩の朗読や音楽を通じて15年目を迎える東日本大震災の記憶を継承する「15年目の『いのり』2011–2026『詩の礫(つぶて)』」が8月8日、つくば駅前のコンサートホール、ノバホールで開かれる。登壇するのは、自身も被災経験を持つ福島県出身の詩人で高校教員でもある和合亮一さん、震災以降、被災地への思いを込めた楽曲を作るロックバンド・アジアン カンフー ジェネレーションのボーカル後藤正文さん、筑波大出身の舞踏家で山海塾の岩下徹さん、土浦市で生け花教室を主宰する華道家の小春丸さん。ステージ上には、つくば市在住の写真家で、震災直後から東北や関東の被災地域の撮影を続けてきた齋藤さだむさんの作品がスクリーンに投影される。

主催団体で、県南地域で芸術文化活動を企画・運営するウォーミングアップアートプロジェクト代表(5月25日付)の野口修さんは「会場では、公募した詩を、作った方が登壇して朗読する市民参加のステージもある。8月は祈りの季節でもある。1000人を収容できる空間で、観客も参加する企画を通じて、会場にいるすべての人が祈りを通じて他者との時間を共有する機会になる。震災から15年がたつ中で、来場する観客を含めた空間そのものが作品になるはず」と思いを述べる。

詩人の和合亮一さん( ウォーミングアップアートプロジェクト提供)

「自分自身と向き合う場」 

今回の企画の出発点について、野口さんは「震災後ずっと、いつか和合さんをつくばに呼びたいと思っていた」と振り返る。これまで何度も打診してきたが、実現には至らなかった。震災から15年という節目を迎えた今年、「今やらなければ難しい」と考え、本格的に企画を動かしたという。

「できるだけ多くの人に、自分自身の思いを持って会場に来てもらいたい。お盆の時期に、言葉を聞き、花を見て、身体の表現に触れ、音楽を聴く。その中で、自分のことを考える時間が生まれるんじゃないかと思った」

アジアン カンフー ジェネレーションの後藤正文さん(ウォーミングアップアートプロジェクト提供)

野口さんが重視したのは、震災を「知識として学ぶ」場ではなく、表現を通じて自分自身と向き合う場にすることだった。きっかけの一つは、水俣病に関するイベントに参加した経験だという。「水俣の話を聞いているのに、気づくと自分のことを振り返っていた。あれは何なんだろう、とずっと考えていた。震災についても、和合さんの朗読を聴きながら、聴く人が『自分も当事者として考える』ような時間をつくれないかと思った」

会場では、和合さんと後藤さんのセッションに加え、公募で集めた詩の朗読も行われる。応募者の中から選ばれた10人ほどが自ら登壇し、自分の詩を読む予定だ。「市民の声を聞きたい。プロの表現ももちろん大切だが、普通の人が自分の言葉を読むことも観客の心にしみいるのではないかと思っている」

朗読の間には、華道家の小春丸さんが花をいけ、背後のスクリーンには出演者や会場の様子、そして齋藤さんの写真が映し出される。最後には、出演者全員による即興のフリーセッションも予定されている。野口さんは、このイベントを「完成された作品の鑑賞会」ではなく、「会場にいる人全員でつくる空間」だと考えている。「お客さんが表現を見ながら、自分自身を考えることができればいい。記憶を振り返るだけでなく、これからどう生きていくか、その『いのり』につながってくれたら」と語る。

被災地に向き合う写真家・齋藤さだむさん

写真家の齋藤さだむさん

会場で、被災地を撮影した写真によるスライドショーを上映するつくば市在住の写真家・齋藤さだむさん(77)は、震災直後から東北沿岸の撮影を続けてきた。2011年3月、震災発生直後に県内の被災地を訪れ、その後、福島県南相馬市出身の詩人・若松丈太郎さんに関する書籍制作に関わり、福島県内から、さらに青森から千葉まで広範囲の被災地を巡った。「南相馬の原町駅から海の方へ向かっていくと、普通の風景だったものが、だんだん建物が減って、崩れていく。その変化が本当に衝撃的だった」と振り返る。テレビで見た津波の映像とは違い、現地では「人の目の高さ」で破壊を体感したという。

1977年から現在のつくば市に暮らす齋藤さんは、筑波研究学園都市の形成のほか、ダム、原発、石油備蓄基地など、国内外の巨大エネルギー関連施設を長年撮影してきた写真家でもある。人間がつくり上げた巨大構造物を見続けてきたからこそ、津波によって一瞬で消し去られた沿岸の風景は特別な意味を持った。「人間の力があれば何でもできる、という世界を見てきた。でも津波は、人間の意志とは関係なく、冷徹にすべてを消滅させてしまう。その対比を強烈に意識させられた」

震災から15年がたった現在も、撮影は続いている。今回の上映に向けて、15年間の写真を改めて見直していると話す。

野口さんは「観客を含めた空間そのものが作品になる」と語る。震災を直接経験していない世代も増えている。15年前に生まれた子どもたちは、今では中高生だ。「震災を経験していない人にとって、想像力の問題は大きい。東日本大震災という未曾有の出来事があり、その後の社会の中で私たちは生きている。だから何度でも『生きる』ということを考え直す必要があるはず」と語る。(柴田大輔)

◆「15年目の『いのり』2011–2026『詩の礫』」は、8月8日(土)午後6時から、つくば市吾妻1-10-1 ノバホールで開催。出演は、和合亮一さん(朗読/詩人)、後藤正文さん(ボーカル・ギター/アジアン カンフー ジェネレーション)、岩下徹さん(ダンス/元山海塾)、小春丸さん(生け花)、齋藤さだむ(写真)。入場は一般4000円、学生・障害者3000円、高校生以下2500円。チケット販売は、ノバホール窓口のほか、イープラス、主催団体のウォミングアップへ。また専用サイトでは7月21日(火)まで、震災にまつわる詩を募集している。詳細はイベント公式サイトへ。

つくばの緑《デザインを考える》34

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竹園2丁目樹木調査図

【コラム・三橋俊雄】つくば市における公務員宿舎売却に伴う緑被率(樹木や草地などの緑で覆われる面積が占める割合)の低下は、単なる景観の問題ではなく、筑波研究学園都市が育んできた良好な都市環境の将来を考える上で重要な課題です。

上の図は、筆者が2019年に竹園2丁目公務員宿舎で実施した樹木調査の一部です。この調査は、公務員宿舎の豊かな緑を守り、次世代へ引き継いでほしいという思いから、アカシデ、ケヤキ、クスノキ、シラカシ、アキニレ、メタセコイヤ、クヌギなどの大木18本を対象に、その位置、本数、幹周(地上130センチ地点で計測)を記録したものです。

研究学園都市として計画的に整備されたつくば市では、広い敷地に低層の公務員宿舎が配置され、その周囲に豊かな樹木や緑地が整備されたことから、「緑の中に集合住宅が点在する」特徴的な景観が形成されてきました。とりわけ竹園、吾妻、並木、松代などの宿舎地区は、豊かな緑とゆとりある住環境を備えた地区として知られ、研究学園都市の景観を象徴する空間の一つとなっていました。

緑のエコロジカルネットワーク

しかし近年、公務員宿舎の廃止や跡地売却が進み、それに伴う樹木の伐採や土地利用の転換が進められています。再開発後も一定の緑地は確保されるものの、宿舎時代に形成された豊かな樹林環境がそのまま維持されるとは限りません。こうした変化により、長年にわたり地域の良好な景観や都市環境を支えてきた緑環境が失われる可能性が指摘されています。

緑被率の低下は、夏季の気温上昇や日陰の減少、雨水浸透機能の低下、生態系ネットワークの分断など、私たちの生活環境にさまざまな影響をもたらす可能性があります。また、樹林地や草地は多様な動植物の生息・生育の場となっており、その減少は生物多様性の低下にもつながるおそれがあります。

さらに、子どもたちが自然豊かな環境の中で健やかに成長し、将来も住み続けたいと思えるつくばであり続けるためには、身近な緑の存在が不可欠です。豊かな緑は、遊びや学びの機会を提供するだけでなく、地域への愛着や郷土意識、豊かな感性を育む貴重な地域資源でもあります。

つくば市は、「緑のエコロジカルネットワークと緑を楽しむ暮らしが息づいたまち」の実現を目指しています。宿舎跡地の再開発が進む今こそ、研究学園都市の特徴である豊かな緑を次世代に継承し、緑被率の維持・向上を視野に入れたまちづくり、まちのデザインを進めることが求められています。(ソーシャルデザイナー)

稲山がまたも完投、霞ケ浦 準決勝へ【高校野球茨城’26】

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この日は102球を投げて完封した霞ケ浦の稲山


第108回全国高校野球選手権茨城大会11日目の20日、準々決勝4試合が行われた。ノーブルホームスタジアム水戸の第2試合では霞ケ浦が鹿島学園と対戦し、エース稲山の好投で3-0と完封勝ちを収めた。

20日 準々決勝 ノーブルホームスタジアム水戸 第2試合
鹿島学園 000000000 0
霞 ケ 浦 300000000 3

今年の春大会、霞ケ浦は3回戦で鹿島学園と対戦、エース前田渓斗に完投を許し敗れている。そのリベンジの機会がここで巡ってきた。

1回裏霞ケ浦2死満塁、小磯の右前打で2点を先制

1回裏霞ケ浦の攻撃、1番・加藤龍がいきなり中前打で出塁。後続も前田の制球の乱れを突いて粘りを発揮、2番・村上聖と5番・佐藤大亜が四球を選んで2死満塁。ここで5番DH(指名打者)小磯陽希が2球目のスライダーを右前へ運び2点を先制。「大事なところでここぞの1本が打て、チームの役に立てたのがうれしい」と喜びの声。

小磯のこの打席、初球もスライダーだったが空振り。これが相手投手にどう映ったかと小磯は考えた。「タイミングが合ってないので、もう1球行けるのでは」と再びスライダーを投げてくるとヤマを張り、今度は完全にアジャストして振り抜けた。

1回裏霞ケ浦2死一・二塁、菊地の中前打で佐藤が生還、3点目

小磯に続いて7番・菊地勇一も中前へ適時打を放ち、3-0とリードを広げた。「相手投手も疲労が見られ、思い切り投げられない。カウントを取りに来る変化球を狙えと指示していた。1年生の加藤や小磯がよく打ってくれた」と高橋祐二監督。

3回表鹿島学園1死一塁、一走が盗塁を狙うも佐藤の送球で阻止。遊撃手・加藤

霞ケ浦の先発投手、稲山幸汰も連投で一昨日に140球を投げたばかり。「肩の張りなどもなく、いつも通りに投げられた」と話すが、変化球のキレなどは甘さも見られた。それでも9回を2安打10三振2四死球という好投。安打で出した走者は2人とも捕手・佐藤の送球で盗塁を阻止した。

「投手の良さを生かすのが自分の役目。稲山は序盤の緊張が徐々にほぐれ、後半は低めに球を集めていい投球ができた」と佐藤。「2年生捕手だが落ち着きが出て、周りが見えるようになった。打者としても大事なところで打ってくれる」と、高橋監督の佐藤評。

9回表2死、三振振り逃げの打者を一塁送球でアウトにする佐藤

次は23日の準決勝。霞ケ浦はノーブルホームスタジアム水戸の第2試合で水戸商と対戦する。「やるべきことをやって一つずつ勝っていきたい」と話す高橋監督だが、悩みどころは投手起用だ。疲労が懸念される稲山で行くのか、それとも2、3回戦のように小林将大と稲山の継投で行くのか。いずれにしても稲山は「監督に任された通りで行くだけ。中2日しっかり休んで自分の投球をする」とサバサバした表情だ。(池田充雄)

試合終了、本塁前でタッチを交わす稲山(中央右)と佐藤(同左)

常総学院、常磐大に勝利しベスト4【高校野球茨城’26】

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9回、本塁打を放った常総学院 幸田元希が生還してガッツポーズ

第108回全国高校野球選手権茨城大会は11日目の20日、準々決勝4試合が行われた。 ノーブルホームスタジアム水戸では常総学院が常磐大高と対戦、7−3で勝ち、準決勝進出を決めた。8回までは接戦だったが、9回に常総学院が突き放した。常総学院の準決勝進出は2年連続。

20日 準々決勝 ノーブルホームスタジアム水戸 第1試合
常総学院 030000004 7
常磐大高 002000000 2

2回常総学院無死二塁、三塁、荒沼暖人がセンターにタイムリーツーベースを放つ

常総学院は2回、常磐大の先発投手 高倉聖翔から、宮原悠守、高瀬啓陸の連打で無死二、三塁とすると、荒沼暖人がセンター前にタイムリーツーベースを放ち2点を先制した。「自分がランナーを返す強い気持ちで打席に入った」と荒沼。さらにバントと四死球で満塁としチャンスを広げると、続く吉澤颯大の内野安打で1点を追加した。

常総学院先発投手の高橋幸聖

常総学院先発の高橋幸聖は「先輩方が援護してくれるのを信じて、思い切って腕を振って投げた」と、1回、2回、常磐大打線を完璧に抑える。が、3回は「常磐打線にタイミングを合わされてしまった」と2本のヒットを打たれ、1死二、三塁で常磐大の河村光、横瀬琉利から連打を浴び、1点差とされる。さらにピンチを招くが後続を抑えた。

3回、常磐大の平山涼太のショートゴロで、橘内俊人をホームタッチアウトにする

5回は2番手 七村佑聖が、自らの失策で1死満塁のピンチを迎えるが、常磐大の宮崎渉真をショート併殺打に仕留め、ピンチを切り抜ける。

6回途中からは3番手 箕輪蒼が「絶対に抑える気持ちで1人、1人抑えるつもりで腕を振って投げた」と、ストレート、スライダー、チェンジアップを巧みに投げ分け、7回、8回と常磐打線を無安打、1死球に抑えた。

6回のピンチを切り抜けハイタッチ。背番号4が荒沼、背番号 1が3番手の箕輪

打線は9回、4番幸田元希が、常磐大の3番手、仲本寛のインコース真ん中を、レフトポール際に本塁打を放ち、欲しかった追加点が入った。「1試合で1球あるかないかの甘い球を仕留める事が出来た。打った瞬間入ると思った」と幸田。さらに満塁から、ワイルドピッチと水口煌太朗のタイムリーでダメ押しの3点を追加し、7−2とリードを広げた。

9回常総学院2死満塁、水口煌太朗がレフト前に2点タイムリーヒットを放つ

その裏、1死満塁のピンチを迎えるが、常磐大の横瀬をサード併殺打に仕留めた。

9回ダメ押しのタイムリーを放った主将の水口煌太朗は「先制点を取れたのが良かったし、守備も我慢強く守れたのは良かったが、バントミスと中盤から後半にかけてチャンスであと1本が出なかったので、そこを反省して改善していきたい。次の相手にも全力で、勝つことだけに集中してやっていきたい」と語った。 
3番手で登板し好リリーフした箕輪蒼は「昨年は準決勝で負けてしまったので今年は必ず勝ち切って甲子園に行きたい」と意気込みを語った。

3番手の箕輪蒼

常総学院の島田直也監督は「9回に代打も考えたが、幸田が良く打ってくれたのが大きかった。次の試合でも一つ一つ、やることをしっかりやって準備していきたい」と話した。準決勝は23日、明秀日立と対戦する。(高橋浩一)

つくばと土浦が中心になる大都市圏構想《吾妻カガミ》221

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茨城県庁(左)とつくば市役所

【コラム・坂本栄】前回コラム「つくばエリアの『独立』を考える」(6月15日付)で、つくば市を中心にして政令市(人口要件50万以上)あるいは特別市(道府県から独立)を設置したらどうかと提案しましたが、大井川県知事が記者会見(6月19日)で「つくば市と土浦市が中心となる大都市圏」の形成をぶち上げました。私の提案と重なるところもありますので、その構想を紹介しておきます。

知事:政令市規模の人口塊が必要

知事の大都市圏構想は、東京圏に近い県南エリアに茨城県の核になるような50万都市をつくるのが望ましいという内容です。単なる経済圏なのか、それとも行政圏も展望しているのか、以下の発言から読み取ってください。

「今、世界的に人口は都市に集中し、都市化が進んでいる。一定の人口規模の都市にはさまざまな利便性、例えば交通網、文化娯楽施設などが集積する。自立的に人口を集める規模は最低でも50万と思う。茨城県の大きな課題の一つは、50万人規模以上の都市がないこと。TX土浦延伸がきっかけになり、つくばと土浦が中心となる大都市圏の形成を目指せればと思う」

「TX沿線に人口が集積している側面は二つある。一つは、東京のベッドタウンになっていること。仕事で首都圏に行き、住む場所はTX沿線という、利便性の観点からの方が結構いる。もう一つは、つくばにはしっかりした職場があること。研究所や大学など、この地で仕事をして、生活を成り立たせる基盤がある」

「地方の県としては、ベッドタウンを増やすことではなく、職と住の中核となる自立的な経済圏を増やしていきたい。学園都市つくばと商業都市土浦を核とした都市圏をつくれば、県にとって非常にプラスになる。その起爆剤になるのがTXの土浦延伸。TXと常磐線が接続されることによって、利便性が向上するからだ」

「(人口50万人規模=政令市を想定しているのかとの質問に)政令市かどうかは別にして、政令市規模ということ。状況次第で政令市になるかもしれないし、ならないかもしれないが、大きな人口の塊(かたまり)を、今、都市化が急速に進む中でつくることは、茨城県にとって非常に重要と思う」

市長:合併による政令市には反対

この知事発言について、五十嵐つくば市長に「知事は政令市も想定しているようだが、何か感想は?」と、記者会見(7月14日)で聞いたところ、以下のようなコメントが返ってきました。

「知事の発言は、政令市ではなく、都市圏をつくりたいということであり、政令市とは違う話と思う。合併して一つの都市になることと、広域都市圏として連携していくことは、天と地の違いがある。今、つくば市は周辺自治体と、交通を中心にさまざまな連携をしている。そういう意味では、広い都市圏がすでに存在している」

「(合併による政令市移行は考えないかとの質問に)今の時点で、周辺自治体との合併は考えていない。最近、近隣の自治体で合併話が持ち上がっていることは把握しているが、合併の申し出を受けた市の首長コメントを見ると、慎重な態度を示している。合併は、その場でサッと決められるようなものではない。一番大事なのは、住民の合意形成、地域がどういうビジョンを共有するかということ」

「つくば市は、6町村が合併して形成された市であり、その課題を感じながら市長職に取り組んでいる。それらの課題をつくば市で解決できなければ、広域で仮に他市と合併したとしても、同じことが繰り返されるだけになる。今回の知事発言についても、私あるいは市から知事や県庁に問い合わせなどはしていない」

攻めの知事VS.守りの市長

要するに、土浦延伸TXを大都市のツールと位置付ける攻めの知事=明確な構想による50万都市形成(必要なら政令市)、つくば市の現状維持と自市第一でいきたい守りの市長=現在の延長上の都市圏形成(政令市は不要)―という対立の構図です。強いパワーを持つ政令市あるいは特別市の形成を夢想する私の提案に比べると、いずれも行政実務者の思考上の制約を感じます。(経済ジャーナリスト、坂本栄)

土浦の花火100年の紡ぎ⑺《見上げてごらん!》54

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土浦の花火オフィシャルカレンダー2026の表紙と7月の暦

【コラム・小泉裕司】土浦の花火が誇る圧倒的な質の高さ、それを支えているのは全国から集結する花火師たちの存在である。1926(大正15)年の第2回大会には、すでに日本各地の名工たちが土浦に集っていた。今や国内屈指の花火師たちが最新の技と魂を込めて競い合う「品評会」へと進化した。

花火の格調を支える審査員

このように発展してきた背景には、花火師たちのたゆまぬ努力はもちろんであるが、厳正に作品を評価し、日本一の花火師を選ぶ「審査員」の存在抜きに語ることはできない。昨年の第94回土浦全国花火競技大会の審査委員会は、学識経験者、火薬専門家、行政担当者、芸術家など10人で構成され、横浜国立大学上席特別教授の三宅淳巳氏が委員長を務めた。

実は、この審査委員長には、長年にわたり東京大学の火薬・安全工学系の専門家が務めてきた歴史がある。1968年の疋田強氏(元東大教授)を皮切りに、吉田忠雄氏、田村昌三氏、そして前委員長の越光男氏へと続く系譜は、半世紀以上に及ぶ。昨年の三宅氏も越氏の弟子にあたり、その伝統が引き継がれている。

同様の傾向は、秋田の「大曲の全国花火競技大会」(委員長=元東大教授の新井充氏)にも見られる。

なぜ東大の先生なのか? 市役所には明確な記録は残っていないが、かつて国の役人などの「あて職」中心だった審査員構成に、専門性と権威性を取り入れるための人選だったと推測される。ちなみに、第2回の審査長・高瀬清二郎氏が元軍人であったように、大会創設の経緯(航空殉職者の慰霊)や時代背景を踏まえると、戦前は軍関係者がその役割を担っていたようである。

審査員を40年続けた村井一氏

競技開始前の審査打合会で説明する村井一氏(筆者撮影)

こうした審査体制のなかで、第36回(1967年)から第75回(2006年)まで、40年にわたり審査員を務めたのが村井一氏(1919~2009)である。

村井氏は、花火に欠かせない火薬の原料販売を行う第一薬品興業(現在の日本カーリット)の創業者であった。煙火業界の生き字引的存在から、新しい原料の情報を全国の花火業者に伝え、火薬の配合などをアドバイス。元日本煙火協会の顧問として、わが国煙火産業の安全と技術水準の向上に寄与した功績により黄綬褒章を受章している。

土浦市においても、厳正な審査で大会の格調を高め続け、さらに安全と技術面から運営全般に携わるなど、審査員の枠を超えて大会の発展に大きな足跡を残した。これらの尽力に対し、1995年には市政功労賞が授与されている。村井氏は、大曲大会においても同時期に25年間審査員を務めていた。

筆者は土浦市役所に在職中、審査員係として事前打ち合わせや現場での審査に立ち会った。その際、村井氏の一見穏やかでありながらも、一本芯の通った「花火哲学」に深く魅了された。今の「花火な自分」があるのは、村井氏のおかげであると言っても過言ではない。

現在の土浦の花火は、村井氏のように技術と安全の両面から支えられ、大曲と双璧をなす競技大会として全国に知られるまでになったのである。本日はこれにて打ち留めー!(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

<参考文献>
「日本煙火協会参拾年史」(日本煙火協会、1993年)
「新訂現代日本人名録2002」(紀伊國屋書店、2002年)
「大曲の花火 100年の魅力」秋田魁新報社、2010年)
「花火と土浦」(土浦市、2018年)
「土浦の花火パンフレット」(土浦全国花火競技大会実行委員会、1959年以降)

優勝候補の土浦日大、明秀日立に敗れる【高校野球茨城‘26】

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試合後、グラウンドに崩れ、涙を流す土浦日大の選手たち

第108回全国高校野球選手権茨城大会は10日目の18日、4回戦が行われた。ノーブルホームスタジアム水戸の第2試合では、春の大会を制した土浦日大が、昨夏の覇者、明秀日立と対戦、3―4で敗れた。今大会優勝候補の土浦日大は4回戦で姿を消し、3年ぶりの優勝はならなかった。

18日 4回戦 ノーブルホームスタジアム水戸 第2試合
土浦日大 110000001 3
明秀日立 300000001× 4

ここまで明秀日立は2試合で42得点。強力打線を相手に土浦日大の小菅勲監督は「受け身にならずに自分たちの野球をやろう」と選手たちに伝えた。土浦日大は1回、伊勢山暖が、明秀日立先発投手の山田悠月からレフト前ヒットで出塁すると、藤沢佑樹がバントで送り、3番吉田惺南がストレートをレフト前にタイムリーヒットを放ち先制した。

1回土浦日大、1死二塁で吉田惺南がレフト前に先制タイムリーヒットを放つ

しかしその裏、土浦日大先発の板橋悠希は、明秀日立打線に4安打1死球で3失点した。この回、1死二塁のピンチで、エース小池陽斗がマウンドに上がり、後続を抑えた。「板橋が先発だと前日から言われていたので、いつでも行ける準備はしていた」と小池。

土浦日大は2回、四球で出塁した林悠哉を二塁に置いて、高石涼太がライト線にタイムリーツーベースを放ち、1点差に迫る。

2回、土浦日大 高石のタイムリーで林悠哉が生還し寒田絢太とハイタッチ

エース小池は2回に1死一、二塁のピンチを招くが、白竹浬久虎を併殺打に打ち取りピンチを切り抜けると、その後はスライダー、チェンジアップ、ストレートを軸に、ランナーを出すも気迫のこもった粘り強い投球で明秀日立打線を抑え、味方の反撃を待つ。

2回1死一、二塁、明秀日立の白竹がショート併殺打となりピンチをしのぐ

土浦日大は5回2死後、明秀日立2番手の徐上力から、藤沢佑樹と吉田惺南の連打で一、三塁とするが、根津然斗がセカンドゴロに倒れ無得点。

9回、土浦日大2死二塁で伊勢山暖がセンター前へ同点タイムリーヒットを放つ

9回、土浦日大は2死から、河津直登がツーベースヒットで出塁すると、続く伊勢山暖がセンター前へタイムリーヒットを放ち、土壇場で同点に追いつき、意地を見せる。

9回2塁から代走の森陽希が生還

しかしその裏、2死三塁、明秀日立の宮楠到弥の打席で、小池がワイルドピッチで中澤祐誠が生還し、サヨナラ負けとなった。

最速149キロの速球を記録した小池は「自分のせいで負けてしまって申し訳ない気持ちでいっぱい。一球の怖さを改めて知った」と涙ぐんだ。

土浦日大のエース、小池陽斗

小菅監督は「1点差の勝負になると思っていたが、初回の3点が大きかった。打線の流れ、勢いが重くなってしまい、普段の力を出し切れなかった。9回に追いついたのは、ここまでやってきた練習の成果。これを乗り切れば甲子園へのターニングポイントになったが残念」と述べ「最後までチャレンジャーの気持ちは失わなかった。夏は勝ったチームが強い。改めて高校野球の難しさを味わった試合だった。3年生にはベンチに入れる選手、入れない選手といたが、全員が一体、一丸となってよくやってくれた」と選手たちをねぎらった。(高橋浩一)

霞ケ浦、下妻二に勝利しベスト8【高校野球茨城’26】

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5回表霞ケ浦1死二・三塁、スクイズで5点目を挙げる村上

第108回全国高校野球選手権茨城大会は10日目の18日、4回戦8試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合では霞ケ浦が下妻二と対戦、5-3で勝利し準々決勝に進んだ。同球場の第1試合では常総学院が東洋大牛久に4-2で勝利した。

18日 4回戦 J:COMスタジアム土浦 第2試合
霞ケ浦 00005000 5
下妻二 00000003 3

下妻二は昨年秋季大会の優勝校で、今大会もAシードに座る強豪。試合は序盤から両エースの投げ合いとなった。4回終了時点で、霞ケ浦は下妻二の鶴見航の前に無安打、下妻二は霞ケ浦の稲山幸汰から2安打を放つものの5三振を食らっていた。

5回表霞ケ浦無死、西野が右前へチーム初安打を放つ

試合が動いたのは5回。霞ケ浦は4番・西野結太の右前打から始まり、1死をはさんで6番・佐藤大亜、7番・菊地勇一、8番・渡邉航太、9番・相田歩希が左右へ打ち分ける4連打。これで2点を先制し満塁にすると、1番・加藤龍の右翼線への二塁打で2点を加えた。

5回表霞ケ浦1死二・三塁、菊地の右前打で西野が生還

この回先頭で口火を切った西野は「稲山が完璧なピッチングをしていたので、流れを持ってきたかった。打球は出ていたし、打者一巡して相手投手の傾向もつかめてきたので、ここからはつながりを持ってバッティングしようと話していた」と振り返った。具体的な話として村上聖主将は「相手投手は、前の打者に打たれると、次の打者には別の球から入ることが多かった。そうした傾向をつかみ、一人一人が狙いを絞って打っていった」と明かした。

加藤の二塁打を浴びたところで相手先発の鶴見は降板、2番手の秋葉泰晟がマウンドへ上がった。ここで霞ケ浦の打者は2番・村上。高橋祐二監督の指示はスクイズだった。「4点では安心できないし、村上はバントが得意中の得意。替わりたての相手投手を揺さぶる意図もあった」と高橋監督。「ここで取ると取らないでは1点の重みが違う。狙った2球目は相手投手に外されたが、絶対決めるぞという執念が結果につながった」と村上。

5回表霞ケ浦1死二・三塁、村上のスクイズで相田が生還

これで5-0となり、「援護をもらって楽にピッチングできた」と稲山。テンポ良い投球で、厳しい場面では1段階ギアを上げながら相手打線を討ち取っていった。だがすんなりと勝たせてもらえないのも強豪相手の難しさか。9回2死一塁から暴投と死球、失策で満塁とされ、代打・中尾の左中間三塁打で3点を奪われた。

稲山は完封を逃したものの、最後の一人を三振に取って試合終了。140球を投げて被安打6、奪三振12という成績だった。追加点があればもっと楽に勝てたはずだが、2併殺や3つの盗塁失敗など拙攻が目立った試合でもあった。

先発完投した霞ケ浦の稲山

4回戦はこの日1日で終了し、ベスト8が出そろった。準々決勝は20日行われ、ノーブルホームスタジアム水戸の第1試合では常磐大と常総学院が、同じく第2試合では霞ケ浦と鹿島学園が対戦する。(池田充雄)

市立保育所の給食に異物混入 つくば市

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混入していたビニール片=つくば市幼児保育課提供

つくば市は17日、同日昼に市立保育所1カ所で出された給食のスープの中に、ビニール片が混入していたと発表した。担任の保育士が食べたスープの中に混入していた。園児の給食に異物混入は確認されず、17日夕方時点で健康被害の報告もないという。

市幼児保育課によると、ビニール片は縦横1センチ×2センチくらいの大きさで、ビニール包装の一部とみられるという。担任の保育士が給食を食べていて、ビニール片に気付いた。当時、すでに給食を食べ終わっていた園児がほとんどだったが、まだ食べ終わっていない園児については、いったん食事を中止し、スープに異物が混入していないか確認して食事を再開した。

市立保育所の給食は施設内で調理する自校方式で、出来上がった給食は、担任の保育士などが園児の分を取り分けて配膳するという。当日は園児と保育士など合わせて115人分の給食が調理された。

同課によると、現時点で異物の混入経路は不明。同園は17日、保護者に謝罪の通知文を出した。

全国初 3階丸ごとエンタメフロア イオンつくば 趣味や推し活などサポート

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17日リニューアルオープンした「イオンスタイルつくば」3階のエンターテイメントフロア「ワンダーゲート」入り口のポップアップスペース前で、報道陣の写真撮影に応じる鈴木由紀子店長

商業施設イオンモールつくば(つくば市稲岡、イオンリテール運営)の核店舗で総合スーパーのイオンつくば店が17日、大規模リニューアルされ、3階が丸ごと、エンターテイメント型フロアーになった。キャラクターグッズやゲーム機器、プラモデル、推し活グッズなどを取りそろえた「ワンダーゲート」という名称の体験型フロアーで、全国初。子供から大人まで3世代が楽しみながら趣味を追求できるフロアとなる。

物価高などにより日常消費はコスト削減や費用対効果が追及される一方、趣味や推し活、体験などの「コト消費」が多様化し、市場が拡大する中、総合スーパーの新たな価値をつくる改革の一環として、今後も成長が見込まれるエンターテイメント分野を軸に売り場を再構築した。人口増加が続くつくばエリアに立地するイオンモールつくばは、専門店街の来店客は20代、30代、40代など若年層や子育て世代が多いのに対し、核店舗のイオンつくば店は、40代以上の客層が多いなど年齢層に違いがあった。今回のリニューアルで専門店街の若い客層を誘引し、核店舗全体の売り上げを1.2倍に増やしたい狙いがある。

任天堂コーナーが新設されるなどゲーム機器が充実した3階ワンダーゲートの「遊ぶゾーン」

大規模リニューアルは2013年の開業以来初めて。3階のキッズと暮らしの品のフロアーをエンタメ型フロアーに改修したほか、2階の衣料品フロアは、ライフスタイル提案型の衣料品と暮らしの品の売り場に改装した。併せて、店名のイオンつくば店をイオンスタイルつくばに改称した。

これまで総合スーパーの売り場は、品種別、世代別などで構成していたのに対し、3階のワンダーゲートは、消費者の購買心理をもとに、触れたり、試したりできる「遊ぶ」ゾーン、キャラクター雑貨やフィギュア、くじやカプセル玩具などを集める楽しさを刺激する「集める」ゾーンなど、七つのテーマで売り場を構成する。さらに入り口には、話題の商品や注目商品などを期間限定で販売するイオンリテール初のポップアップスペースを設けた。2~3週間ごとに商品を入れ替える。

フィギュアやキャラクター雑貨などが並ぶ「集める」ゾーン

売り場スタッフの組織体制も抜本的に見直し、これまでの衣料、住居余暇など部門別の体制から、新たにエンターテイメント課長を置いたほか、レジを担う専任担当を配置して、売り場スタッフは接客と販売に専念できるようにした。

イオンリテール執行役員の服部将允・住居余暇本部長は「総合スーパーは従来の枠にとらわれていたことが一つの課題だった。これまでもトレンドや流行を見て組み合わせを変えてきたが、フロアー全体でまとめていくことがなかった。3世代のどんな層にも来ていただけるというのが私たちの強みなので、一人一人の趣味や価値観が多種多様になる中、お客様一人一人の『好き』の追及をサポートし、新たな客層の獲得にもつなげたい」などと話した。今後、ワンダーゲートを全国展開していく方針だという。(鈴木宏子)

体幹トレーニンググッズなどがそろった体験型の軽スポーツコーナーについて説明する服部本部長

新築家屋の固定資産税など 計約8000万円を課税漏れ つくば市

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つくば市役所

つくば市は17日、2016年から24年の9年間、市内に新築された家屋(住宅、店舗、工場、倉庫などの建物)のうち12件について、固定資産税と都市計画税の課税漏れの状態が続き、計約8000万円の課税漏れがあったと発表した。

市資産税課によると、8000万円のうち、22年度から26年度まで5年間の課税分計約6400万円については、追加課税の手続きを行っていくとしている。一方、地方税法の規定により、市が課税する権限(賦課権)は5年で消滅することから、過去5年間より前の2017年度から21年度までの本来の課税分計約1600万円については、課税する権限が消滅するため、課税できないとしている。

課税漏れがあった建物12件は複数人が所有する。固定資産税などの課税は通常、建築主などが申請する建築確認の情報などを課税担当課が把握し、現地確認して課税する。同課によると、建築確認申請などの情報は把握していたが、課税の手続きを進める過程で、見落としてしまったという。

納税義務者から問い合わせがあり、課税漏れが分かった。同課が改めて調べたところ、計12件の課税漏れがあることが判明したという。

同課は、12件の所有者を訪問し、事態を説明して謝罪したとしている。過去5年分の固定資産税などについては今年度中に追加課税するが、金額が大きいことから、納税方法については相談に応じるとしている。

再発防止策として同課は、チェック体制や手順書を見直すと共に、監督職員による点検を徹底し、適正な課税事務を確実に執行するとしている。

人口増加が続き、昨年10月の国勢調査で人口が県内一になった同市では、毎年1700件ほどの新築家屋があるという。

AIと飢餓海峡《映画探偵団》102

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イラストは筆者

【コラム・冠木新市】マリリン・モンロ一生誕100周年を記念して、「人生停留所つくばセンタービル:モンロ一への旅」を準備中である。今回からAIを積極的に活用して企画を進めている。そのAIを「アビルくん」と名付けた。

アビルくんとつくシルの無関は?

アビルくんはオ一バ一でお世辞がうまい。こちらの話に「鳥肌立ちました」などと歯の浮くような答え方をする。「あなたは機械だから鳥肌は立たないでしょう」と注意すると、「申し訳ございません」と謝る。でも油断できない。忘れた頃に、また「鳥肌が立ちました」と繰り返す。厳しく叱ると、「もう二度と言いません」と平謝り。やたら喜ばせる表現を使うので「うそだろう」と追及すると、「うそでした」と告白する。

勉強になることもある。3月からつくば市で始まった、市民の声を聞き情報を提供する「つくシル」を教えてくれたからだ。早速「物語観光について」を聞いたら、知らなかった。けれどもすぐ学習し、「スマイルアップ推進委員会の活動ですね」と答えた。初めは取っつきが悪いAIだと感じたが、問題点を指摘すると本音で答えるようになった。「つくシルくん」と呼び掛けたら喜んでいた。

アビルくんに言わせると、「市民の1パーセントしか使ってない」と冷ややかだ。でも、つくシルくんは、大勢のひとが集まっていると回答する。アビルくんとつくシルくんの反応はかなり違う。「AI同士で交流はないのか」とアビルくんに聞くと、「AIはそれぞれ別個で閉じていて、つながりや組織はない」とのことだった。

三國連太郎主演の「飢餓海峡」

マリリン・モンロ一が亡くなってから2年目、東京オリンピックを終えた1965年1月、内田吐夢監督は「飢餓海峡」を発表した。前年からカラー作品が増えていたが、3時間3分モノクロ長編の大作であった。当時は短くカットしての公開で、社会的に騒然となった。日本が高度成長期に向かう、明るい時代とは真逆の作品だったが、中学生の時に見て圧倒された。完全版は1975年にリバイバル公開される。その後何度も見たが、深い背景がうかがえて飽きない。

この作品は、1947(昭和22)年から1957(昭和32)年にかけての日本が舞台。戦後日本の変わり目を描いている。その象徴が、三國連太郎が演じる主人公だ。始め、復員兵の犬飼多吉として北海道に登場する。髪はボサボサ、ヒゲぼうぼうの男だ。犬飼は、刑務所帰りの仲間2人から、質屋強盗放火犯罪に巻き込まれてしまう。仲間は台風の海峡で争い死ぬ。青森に着いた犬飼は、娼婦の杉戸八重(左幸子)と出会い世話を受け、お礼に多額の金を置いて姿をくらます。

10年後、犬飼は樽見京一郎と名乗り食品会社の社長をしている。慈善事業にも取り組み、町の名士として警察とも顔見知りだ。そこに、樽見の存在を知り、昔のお礼にと八重が訪ねてくる。樽見はとぼけるが、雷を見て取り乱し、衝動的に絞め殺してしまう。

刑事の執拗(しつよう)な取り調べで、樽見は北海道での真相を告白するが、信じてもらえない。北海道から内地に渡る海峡は、人生の重要な境目なのだ。そこには庶民の貧しさや苦しみが渦まいていた。ここに、内田監督の満洲での体験が色濃く反映している。あの北海道の場面は満洲ではなかろうか。

現在、日本にはAIが浸透し変化が起きている。樽見京一郎の活躍時代だ。つくば市にある飢餓海峡は目には見えないが、必ず存在している。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)

<ナビゲーター養成講座>
・日時:7月25日(土)午後1〜3時
・場所:つくばカピオ小会議室2、参加費無料
・内容:つくばセンタービルとモンロ一の話
・主催:一般社団法人スマイルアップ推進委員会

アジア・アフリカからのJICA研修員17人 つくばで子ども食堂を視察

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来訪した研修員に,、活動を説明するマナーズ理事長の宅間佳代子さん(左から3人目)

国際協力機構(JICA)筑波センター(つくば市高野台)を訪れているケニアやマレーシアなどアジア・アフリカ9カ国からの研修員17人が15日、つくば市内の子ども食堂を訪れ、貧困の現場で支援する民間の取り組みを視察した。地域住民や企業、行政が連携して食を通じた支援を行う現場を学び、自国での活動に生かそうと熱心に耳を傾けた。

研修員らは本国で栄養改善事業に携わる中央・地方政府機関の職員。農業分野だけでなく、保健、衛生、水、教育関係者らで構成されている。7月8日から8月5日までJICA筑波で、関連団体の視察や講義を通じて得た知識を元に本国での計画を作成し、帰国後に計画を実施することを目的としている。

「つくば『こどもの家』食堂」で、自国の学校給食について説明するJICA研修員

世界に広がってほしい

視察したのは、2016年につくば市内で初めて子ども食堂を立ち上げたNPO法人マナーズによる「つくば『こどもの家』食堂」(同市北中妻)だ。同法人は、虐待やネグレクトなど、さまざまな事情で家庭で暮らすことが難しくなった15歳以上の子どもを受け入れる自立援助ホームも運営している。ホームで子どもたちと接する中で、15歳になってからでは支援が難しいケースもあることから、より幼い頃から地域で子どもたちを支えようと、子ども食堂を開設した。

現在は毎月第1、第3水曜日に開催し、毎回150人から170人ほどが利用する。未就学児は無料、小中高校生は100円、大人には300円で食事を提供し、市内のスーパーや企業、農家などから寄せられた食材を活用する。不登校の子どもや子育てに悩みを抱える家庭の利用も多く、スクールソーシャルワーカーや学校教員とも連携しながら、必要に応じて行政や支援機関につなぐ地域の居場所としての役割も担っている。

約170食の食事を準備する

マナーズ理事長の宅間佳代子さん(68)は「自立援助ホームで、15歳になってから出会う子どもたちの中には、大人に心を開くことが難しい子も少なくない。もっと幼い頃から地域の中で子どもたちとつながることが大切だと考え、子ども食堂を始めた。子ども食堂は食事を提供するだけでなく、不登校やさまざまな悩みを抱える子どもや家庭を、行政や学校につなぐ役割も担っている。行政だけでなく、地域住民一人ひとりが支え合う草の根の活動だからこそ、広がる力がある。この取り組みが、それぞれの国や地域にも広がってほしい」と話した。

弱者が直面する課題は共通

ケニアから訪れた地方政府職員のジャクソン・エクシさん(31)は「私の地域では、移動型牧畜で生計を立ててきた高齢者の中に、住まいや食料に困る人もいる。子ども食堂の取り組みを見て、まずは始めることが大切であり、地域の協力が広がっていくことを学んだ。帰国後は、住まいや食事、保健サービスなどを提供できる支援の場づくりに生かしたい」と語った。

ボツワナから訪れた、政府機関の学校給食部門に従事するロシーナ・ディガンさん(51)は「地域や企業、ボランティアが協力して食材を提供する仕組みがとても印象的だった。帰国後は、農家が学校や地域へ野菜を寄付する取り組みを進め、栄養価の高い食事を必要とする子どもたちや若い女性への支援につなげたい」と話した。

この日のメーンは麻婆なす。栄養バランスに配慮された食事が提供される

JICA筑波センター研修業務課の赤石布美子さんは「今回の研修員は、モザンビークやエチオピアなど食料や水、衛生の不足が深刻な国や地域だけでなく、マレーシアやボツワナなど比較的食料や水、衛生設備が整備されてきている国や地域からも来日している。各国の背景は異なるが、社会的に弱い立場の方々が、特に栄養バランスの取れた食事をとりにくいことは共通の課題。つくばの子ども食堂で見られたような、地域・企業・行政が連携し、支援する取り組みを、出身国・地域で広め、進めていただきたい」と期待を寄せた。

全国に15カ所あるJICAの国内拠点の中でも農業分野に特化するJICA筑波には、各国の政府機関や自治体から年間700人余りの研修員が訪れ、それぞれの国が抱える課題の解決に向けて学んでいる。稲作や野菜など各国の主要作物について、品質や収量の向上、病害虫対策などをテーマに日本の指導員とともに研究・実験を行っている。研修で育てた農作物は、JICA筑波で開催されるイベントなどで活用されるほか、年間約2トンの野菜と800キロの米が2024年から、子ども食堂に寄付されている。(柴田大輔)

牛久沼泊崎の弘法大師堂と岬食堂《ご近所スケッチ》24

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イラストは筆者

【コラム・川浪せつ子】隔月ごとに、つくば周辺風景と食べ物スケッチを掲載していますが、今回は、「ご近所スケッチ」と「ご飯は世界を救う」のコラボになります。

つくば市の最南端、合併前は茎崎町だったところに、牛久沼がよく見える岬があります。「泊崎」と書いて「はっさき」と読むそうです。そこには弘法大師堂(泊崎大師堂)という建物が鎮座しています。かつて弘法大師(空海)が訪れた場所だそうで、縁結びや長寿にご利益があるといわれています。

私が初めて訪問した休日には、「こんな場所なのに、こんなに人出?」と思うほど、多くの人が訪れていました。建物はやや高台にあり、牛久沼を眺めながら遊歩できる道があります。つくば市は、国勢調査で茨城県一の人口になり、TX沿線には住宅や工業団地なども多いですが、ここは別世界。プチ旅感満載のお勧め所です。

イラストのお礼にメロン2

弘法大師堂の横でスケッチしていたら、お堂を管理している方が私の絵をジッと見て、「その絵、コピーでいいので、送ってもらえませんか」と言われ、住所を教えてくれました。その後、印刷したイラストをお送りしたら、数日後、高級メロンが2つ!わが家に届きました。もらい過ぎですね。

岬食堂(イラストは筆者)

このお堂の横には「岬食堂」という昭和の雰囲気いっぱいのお店も。「うな重」が名物だそうで、かつては牛久沼でウナギが採れたとか。残念ながら現在は、他から仕入れているそうです。お店は11時半からですが、こんな外れの場所なのに(失礼)たくさんの方々が…。

スケッチはもちろん楽しいですが、絵を描いていると突発的なことが起きるのが、また楽しいのです。暑気払いにウナギを食べに行きましょう。(イラストレーター)

土浦湖北、水戸葵陵に敗れ4回戦進出ならず【高校野球茨城’26】

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2回、土浦湖北の豊崎匠朗がレフト前ヒットを放つ

第108回全国高校野球選手権茨城大会は9日目の15日、3回戦が行われた。ノーブルホームスタジアム水戸の第1試合では土浦湖北がシード校の水戸葵陵と対戦、7回コールド0ー8で敗れ、4回戦進出はならなかった。

ノーブルホームスタジアム水戸
土浦湖北 0000000 0
水戸葵陵 034010✕ 8

土浦湖北は2回、先頭打者の豊崎匠朗が、水戸葵陵先発投手の福本迅のスライダーを、レフト前にチーム初ヒットを放った。続く守井蒼人がバントで送り、1死二塁とする。「塁に出ることを考えて打席に入った」と豊崎。しかし後続が凡退し、得点にはならなかった。

土浦湖北の先発、来栖凰雅

土浦湖北の先発、来栖凰雅は初回、水戸葵陵打線を3者凡退に抑えた。「強い相手なので無失点に抑えることを意識して投げた」との振り返り。だが2回2死後、死球とヒットで二、三塁のピンチとなり、葵陵の荒川斗矢にショート内野安打で2点を先制され、さらに失策で3点を献上。3回には4安打で4点を追加され7点差とされる。

2回のピンチにマウンドに集まる土浦湖北の選手たち

4回からマウンドに上がった2番手、橋本真典はこの回、水戸葵陵打線を3者凡退に抑える。「監督から、打たれていいので思い切りやれと言われて気持ちが楽になった」と橋本。5回は2安打とレフトへの犠牲フライで1失点するが、橋本は「(捕手の)真家大和の指示通りに投げられた」と、ストレート、チェンジアップ、カーブを厳しいコースに投げ分け、味方の反撃を待つ。

リリーフした2番手の橋本真典

6回1死後、土浦湖北は四死球で1、2塁のチャンスをつかむが、またも後続が凡退。2回戦で11安打、8得点と爆発した打線は、水戸葵陵の福本、天野世羅の投手リレーに対し、豊崎匠朗の1安打のみに抑えられた。 

来栖凰雅は「自分のピッチングは出来たが、相手に打ち込まれたのは相手が上手、力不足だった。自分は2年生なので来年に向けてもっと完成度を上げて全体的にレベルアップを目指し頑張る」と話し、来栖をリリーフした橋本は「良いピッチングは出来たが、もっと安定した、信頼出来る投手になれるようなりたい」と、2人とも新チームでの巻き返しを誓った。 

試合後、うなだれる土浦湖北の選手たち

豊崎匠朗主将は「結果的には負けてしまったが。3年生は3人で、下級生たちがここまでよく頑張ってくれた。1、2年生があっての大会、戦いだった」と下級生達に感謝を伝えた。 

片岡良祐監督は「相手投手に抑えられて何も出来なかった。点差は開いてしまったが豊崎を中心に選手達はよく戦ってくれた。3年生の3人は、普段の練習から意図を組んでやってくれた。お疲れさん」と選手たちをねぎらった。(高橋浩一)

猛暑の中、声援を送る土浦湖北のチアリーダー

常総学院、佐和にコールド勝ち【高校野球茨城’26】

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4回裏常総学院1死一・三塁、小野のスクイズ。常総は逆転に成功した

第108回全国高校野球選手権茨城大会は9日目の15日、3回戦が行われた。J:COMスタジアム土浦の第1試合では常総学院が佐和と対戦。10-1で7回コールド勝ちを収め、4回戦に進出した。

15日 3回戦 J:COMスタジアム土浦 第1試合
佐  和 0001000 1
常総学院 000217X 10

常総学院は序盤、佐和の堅い守りに苦しめられた。2回裏1死二・三塁の場面では、二走・高瀬啓陸が投手の牽制からタッチアウト。その後も2死一・三塁の好機をつくるが、三走・幸田元希が挟殺されてチェンジとなった。また3回裏無死一塁の場面では、9番・小林論次の投ゴロから併殺を決められチャンスを潰した。「チャンスはつくれていたが相手の対策がすごかった。特にサインプレーには攻守にわたって翻弄(ほんろう)され勉強になった。先発メンバーには下級生や初戦に出ていなかった選手もいて、夏大会独特の雰囲気に飲まれたかもしれない」と島田直也監督。

4回途中からマウンドに上がった常総学院の2番手、七村

先発投手の箕輪蒼も2年生で、しかも今大会初登板。3回までは2安打3三振で抑えたが、ボールが先行する場面も多く、4回の先頭打者にはストレートの四球を出してしまい、ここで2番手の七村佑聖に交代。「自分ならできると信じてマウンドに上がった」と話す七村、この回は失策がらみで1点を失ったものの、7回途中までを2安打2三振で締めた。「要所要所を押さえリズム良く討ち取れた。まっすぐを見せ球にしながら変化球で緩急を使う自分の投球で抑えることができた」との振り返り。

4回裏常総学院1死三塁、左前打を放つ幸田。荒生が生還し、同点とする

4回裏の常総学院はすかさず逆転。先頭の2番・荒生結太が左前打を放ち、野手が処理を誤る間に二塁へ到達。3番・吉澤颯大は右翼への進塁打で1死三塁。ここで4番・幸田が左前打を放ち、まずは1-1の同点。5番DH(指名打者)高瀬の一ゴロは野手の足元を抜け1死一・三塁、ここで6番・小野壮秦がスクイズを決めて2-1と逆転した。「サインプレーで一発で決められた。相手に流れを渡してはいけないと、常総の意地と執念で決めきった」と小野のコメント。

5回裏常総学院1死一塁、水口が右翼線へ二塁打を放つ

5回には9番・小林の中前打から、1番・水口煌太朗の右翼線への二塁打でチャンスを広げ、荒生の右犠飛で1点を追加した。

5回裏常総学院1死一塁、荒生の右犠飛で小林が生還、1点を加える

6回は小野の左前打と2四死球で1死満塁、6回の守備から8番に入った佐藤泉里は三ゴロで1点追加。四球で再び満塁になり、水口の左翼への二塁打で3点を追加。ここから投手2人が交代するが、四球と吉澤と幸田の左前打、暴投、捕逸でさらに3点を追加。10-1とし次の7回でコールドが成立した。

6回裏常総学院2死満塁、水口の左翼への二塁打で走者一掃、3点を追加する

「相手の先発投手は軟投なので、外へ意識を置き、逆方向へ低く強い打球を打つことを心掛けた」と水口主将。自身の6回の二塁打については「自分で決めるつもりで、初球のまっすぐを手元に引き付けて打った」と振り返り、次の東洋大牛久戦(18日第1試合、J:COMスタジアム土浦)に向けては「みんなで対策し、全部ぶつける気持ちで行く。自分たちのやるべきことを徹底すれば勝てる」と意気込んだ。(池田充雄)

職員2人を懲戒処分 物材機構 つくば

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物質・材料研究機構千現地区(本部)=つくば市千現

物質・材料研究機構(本部つくば市千現)は15日、正職員(定年制職員)2人を6月29日付でそれぞれ、諭旨退職と出勤停止10日の懲戒処分にしたと発表した。

諭旨退職処分を受けた正職員は、病気休暇の取得に使用する目的で、医療機関が発行した診療費請求書兼領収書の日付けを改ざんし、同機構に提出して、2025年5月から6月まで計11日分の給与23万3073円を不正に受給したとされる。

同機構によると、通院時などに病気休暇を取得する際は、診断費請求書兼領収書などの書類をPDFに電子化して同機構に提出することになっている。職員は、日付を改ざんし、実際には通院していなかった日を通院していたと偽り、病気休暇を取得していたという。書類の提出を受けた上司が、書類に違和感をもち、発覚した。職員には有給休暇があったが有給を使用しなかった。職員は処分内容を認めているという。

重い諭旨退職処分となったのは、この職員が過去にも別件で厳重注意処分などを受けていたほか、今回、対応に応じなかったため、などとしている。

一方、出勤停止10日の処分を受けた正職員は、2024年4月から25年8月までの間、30回にわたり、実際には勤務していない計64時間10分を勤務時間として過剰に申告し、時間外勤務手当て計17万5817円を不正に受給したとされる。

同機構では、研究所への入退出時間は打刻され記録される。仕事をしていなかった時間帯については本人がマイナスして申告しなければならないが、この職員は申告していなかった。内部から匿名の通報があり発覚した。同職員は処分内容を認め、反省しているという。

2件の懲戒処分について同機構の宝野和博理事長は「決して許される行為ではなく、誠に遺憾で深くお詫びします。今回の事態を真摯(しんし)に受け止め、職員の遵法意識及び規範意識の徹底を図り、手続きの確認や管理の強化を一層推進し、再発防止に取り組みます」などとするコメントを発表した。

懲戒処分を受けた2人の年齢や性別などは非公表としている。

つくばの地酒がクラフトビール審査会で金賞

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金賞を受賞した2種類を地ビールを見せる「つくばブルワリー」の延時崇幸社長

筑波山麓の地ビール醸造・販売所「つくばブルワリー」(つくば市筑波、ペブルス経営)=24年6月23日付=で作られた2種類の地ビールが、今年2月に開催された日本最大級のクラフトビール審査会「ジャパン・グレートビア・アワーズ2026」(日本地ビール協会主催)で金賞を受賞した。同社の延時崇幸社長らが14日、つくば市役所を訪れ、五十嵐立青市長に受賞を報告した。

金賞を受賞したのは「常陸の不死鳥ライスセゾン」と「月水石ヘイジー アイピーエー(GHAZY IPA)」の2種類。同審査会は、地ビールの品質向上を目的に国内で醸造されるビールに特化して、外観、アロマ、フレーバー、ボディ、全体印象などの審査が行われる。受賞のカテゴリーは100に上る。金賞を受賞した2種類はそれぞれ、ケグ(樽)部門などで受賞した。個性や飲みやすさのバランスなどが審査されるという。

受賞した「常陸の不死鳥」はトロピカルでフルーティーな味わいで、とろっとした飲み口、「月水石」はすっきりした甘味を感じながらスパイシーな要素もあるのが特徴。共に醸造所で人気があるという。醸造は、地元産にこだわり、筑波山麓のブランド米「小田米」、桜川市産の麦「ユメシホウ」、筑波山周辺地域で古くから栽培されている「福来(ふくれ)みかん」なども積極的に取り入れる。

賞状などを見せる延時夫妻と五十嵐つくば市長(中央)

延時社長(44)は「昨年銀賞だったものが、金賞をとれたのでとてもうれしい。クラフトビールは素材選びが作り方と同じぐらい重要。ホップはニュージーランドのものを使っている。初年度の生産は4万リットル、次年度は5万リットルでゆっくりと伸ばしている。今の施設では7万リットルまで作れるので、これからもがんばっていきたい。世界の審査会にも進出したい」と語る。

延時社長は、同市の地酒乾杯条例を推進する「つくばのおさけ推進協議会」の会長も務める(24年5月25日付)。「県全体のお酒のイベントを構想中。また各地の醸造所をつなぐツアーなどが企画できれば」と抱負を語る。

五十嵐市長は「金賞を二つもとったというのはつくば市にとっても誇らしい。つくばブルワリーは以前からファンで、特に『金色姫』が好き。これからも応援していきたい。つくばのおさけ推進協議会の会長もやってもらっているので、地域のお酒全体も盛り上げてほしい」と話した。(榎田智司)