「通学にお金と時間かかる、フェアでない」
つくばエクスプレス(TX)沿線の人口が増加し、つくば市の人口が水戸市を抜いて県内一になった一方、つくば市の県立高校は水戸市の3分の1しかないなどとして、市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)は21日、柳橋常喜 県教育長宛てに、TX沿線の生徒数増に応じたつくばエリア(つくば、つくばみらい、守谷、常総市)の県立高校の新設や学級数増を求める要望書を出した(7月14日付)。県立高校の新設や学級増を求める要望書の提出は2021年5月の会結成以来、9回目になる。要望書を受け取った県教育庁の山口英司 学校教育部長は「貴重な意見としてお受けしたい」と答えるにとどまった。
同席した市民団体のメンバーからは「(子供の)高校進学を考えたくてもつくば市内に通える高校が少ない。知り合いの子が土浦市の高校に通っていてバス代が月3万円くらいかかると聞く。水戸市と比べて通学にお金がかかり、時間がかかる。フェアではない」などの意見が出された。
要望書提出には、つくば市の松本玲子副市長、山本美和、うののぶこ、ヘイズ・ジョン県議らも同席した。

考える会の試算によると、つくば市の人口は県内一になったが、水戸市内の全日制県立高が7校50学級あるのに対し、つくば市内は3校17学級しかない。中学卒業者数100人当たりで比較すると、水戸市は生徒100人当たり2.05学級(1学級は定員40人)あるのに対し、つくば市は3分の1の0.66学級しかないとしている。さらに県平均でも生徒100人当たり1.75学級になるなどとして、県平均水準まで改善されるよう、つくばエリアに県立高校の新設や学級増などを行うことや、スクールバスの運営費を補助し通学支援を行うことなど5項目を要望した。
要望に対し、県高校教育改革推進室の片見徳太朗室長は「県立高校の配置は(市単位ではなく、県内を12地区に分けた)エリアを基本にしている」「つくばエリアについては2024年10月に(現時点では定員増が必要との判断には至ってないという)見解を示している。つくばエリアに土浦、下妻、牛久を加えた対象の7市17校は充足していると試算している」など、これまでの見解を繰り返した。
考える会やつくば市議会などがこれまで要望してきた竹園高校2学級増について(24年5月28日、25年6月27日付、25年7月5日)、五十嵐立青つくば市長が一昨年、増設する校舎の建設費用を市が負担すると表明したことについて、つくば市の松本副市長が検討結果を県に尋ねたところ、県の片見室長は「市に(県立高校建設費の)負担を負わせることは財政法の原則からできない。財政法を理由に拒否するわけではないが、財政支援の有無にかかわらず、県の責任でつくるのが大原則」だなどと、竹園高の2学級増の要望も突っぱねた。
一方、県高校審議会が答申を出した2027年度以降の県立高校教育改革の方向性に基づいて(25年12月25日付)、現在、県教育庁が策定を進めている新たな県立高校改革プランの基礎資料となる将来の県立高校の入学者数と募集学級数の展望について片見室長は「将来的な見通しの数字は毎年見直している」と述べた。高校審議会で示された資料では、つくばエリアの学級数が25年度と比べ30年度に1学級増としているのに対し、33年度は30年度から2学級減としていることについて、確定しているわけではなく毎年見直しているなどと言及した形だ。(鈴木宏子)






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