日曜日, 4月 18, 2021
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正岡子規『水戸紀行』追歩(6) 《沃野一望》26

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【コラム・広田文世】
灯火(ともしび)のもとに夜な夜な来たれ鬼
我(わが)ひめ歌の限りきかせむ とて

明治22年(1889)、東京から水戸へ友人を訪ねて歩き出した正岡子規は、土浦市内をぬけ真鍋の急な石段を上がる。高台より霞ケ浦を俯瞰(ふかん)する。令和の時代の土浦市民としては、霞ケ浦を眺望していただいたことが、悪印象を残してしまった土浦の、せめてもの救いになる。

「この断崖に立ちて南の方を見れば果して広き湖あり。向ひの岸などは雨にて見えず。されど霞浦とは問わでも知られたり」

真鍋あたりの旧水戸街道は真鍋の町なかから急坂をあがり、土浦一高の手前で旧6号国道に合流する。子規は、石段を上がったとあり、善応寺の裏手あたりの道かとも推察されるが、判然としない。現在残されている旧水戸街道とは、いくぶん異なっているようだ。

土浦一高は、旧制土浦中学校。本館は明治37年竣工の重厚な建物で、重要文化財に指定されているが、子規が真鍋へ来訪した時点では、この本館はまだ建設されていない。子規が『水戸紀行』を歩いた時代は、それほど古い過去の出来事。

ところで文化財の旧本館、われわれの年代は卒業年度に実際に校舎として使用させてもらった。夏になると高い天井からダニが降ってきたり、冬は床板の隙間から寒風が吹きあげたりしたが、やはり味わいのある校舎だった。

と、甘辛い高校時代に思いは巡るが、感慨にひたってばかりはいられない。水戸は、まだ遠い。まだまだ土浦の範囲内だ。

土浦市から かすみがうら市へ

先へ進みます。子規も、そそくさと土浦を後にしている。

真鍋から先、旧水戸街道と6号国道とは、右に別れては再び合流し、左に分かれては再び合流を繰り返す。

両道は、からまりあうように、概ね北東へすすむ。若松町の歩道橋に「水戸41キロ」とある。ウーム、なかなかの距離。さて、歩けるか。板谷の旧道には、一里塚が残っている。

子規は、前泊地の藤代から土浦まで、雨のなかを歩き、さすがにくたびれ、車屋と料金交渉。法外な提示に、さらにご機嫌斜めとなる。

それならばと、「足のさきがすりきれん迄…歩(あゆ)までおかん」と、持ち前の意地っ張りを発揮して石岡まで歩いてしまった。それに比べ令和の歩みは、自宅でゆっくり寛いだ後の快晴好条件。この辺でへこたれてしまっては、子規先生に申し訳がたたない。令和版は、さらに先を目指す。

板谷、中貫宿、稲吉など旧水戸街道と頻繁にクロスするが、ひたすら6号国道をすすむ。いつしか、子規の意地っ張りが乗りうつってしまったようだ。

千代田町、ではなく、平成の大合併で改名した、かすみがうら市へ入る。

旧街道をのんびり歩いてみたいが、道幅が狭く、風情ある街道筋も車の疾走がおそろしい。(作家)

土浦市消防団に「通訳隊」発足 県内初

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大規模災害時外国人に対応

大規模災害が発生した際、日本語が話せない被災者に通訳をする機能別消防団「通訳隊」の発足式が17日、同市田中の土浦市消防本部で開かれ、日本人5人、中国人2人の計7人が団員の辞令を受けた。

安藤真理子市長は「通訳隊は茨城県初であり、全国的にも数少ない。市内には約4400人もの外国人が住んでいる。皆様の通訳で土浦市の安心安全が守られる」とあいさつした。

辞令を受け、川﨑団長(左)に宣誓をするリ・ヨウさん

通訳隊は避難所で通訳をしたり、り災証明書などの申請の際、窓口などで通訳を行う。英語、中国語、スペイン語、タイ語の4カ国語に対応できる。

機能別消防団は役割を特定して活動する消防団で、同市ではすでに設置されている「大規模災害対応隊」「ラッパ隊」に続いて3隊目となる。

川﨑隆義消防団長は「大規模災害が発生して避難所を開設した場合、日本語を話せない被災者が多数出ることが予想される。計画段階では、通訳隊に入団していただけるか心配だったが土浦市国際交流協会の協力もあり、7人の方に入団していだいた。有事の際は尽力してほしい」と話した。

支給された通訳隊の帽子と制服を身に着けたリ・ヨウさん=同

団員の辞令を受けたリ・ヨウ(李榕)さん(31)は、中国・無錫(むしゃく)出身。2019年4月に来日し、現在、茨城大学大学院で英語教育を学ぶ。通訳隊では中国語と英語を担当するが、スペイン語やタイ語も少し話せるという。母国中国でも警察署でトラブルを起こした外国人の通訳ボランティアを行った経験があるという。

「外国人として土浦に住んでいる。災害のことがわからない外国人を、自分の力で助けたいと思って応募した。今後は防災に関する英語や中国語、日本語をもっと勉強したい」と意気込みを語った。(伊藤 悦子)

巨人3軍と交流戦 茨城アストロプラネッツが「土浦デー」 

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プロ野球独立リーグ、BCリーグの茨城アストロプラネッツ(本拠地・ひたちなか市)と読売巨人3軍の交流戦が16日、土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦で開催された。土浦市と茨城アストロプラネッツは2月からフレンドリータウン協定を結んでおり、今回は締結後初の当地でのホームゲーム。「土浦デー」と称し、市内在住・在勤・在学者を無料招待した。入場者数は681人、ネット中継でも250人が試合を見守った。結果は1-2で茨城が惜敗した。

試合に先立って土浦出身の野木和馬、井上真幸の両選手があいさつ。井上は「小学生のときからこのグラウンドには愛着ある。戻って来られてうれしい」、野木は「井上や大場(駿太)は少年野球からの仲間。一緒に野球ができてうれしい。市の代表のつもりで頑張りたい」と話した。また安藤真理子土浦市長は「野球を愛する子どもたちも、この1年はコロナで苦労してきた。プロの試合を間近で見られ、こんなにうれしいことはないと思う」と、試合に寄せる感謝の思いを述べた。

試合前に挨拶する野木(右)と井上(撮影/高橋浩一)

茨城はこの試合7人の投手を起用し、短いイニングでつなぐ作戦に出た。「初球から自分のベストのボールを投げ、早め早めに抑えよう」というジョニー・セリス監督の策だ。結果は1試合を通して2失点、懸案だった四死球は4つとまずまずの成績。「バッテリーの息も合い、皆さんへのいいアピールになった」と監督。

野木は2人目として2・3回を担当。立ち上がりは「初球の入りと決め球が甘くなった」と2安打を浴び1点を失うが、3回は2死二・三塁の場面で、相手の4番を三振に取る堂々たるピッチング。「自分の良さはピンチに動じないこと。低めの変化球でスイングアウトを取れ、次につながるいいピッチングができた」と振り返った。

2番手として2イニングを投げた野木(撮影/池田充雄)

茨城の得点は2回裏。山中堯之が左前打で出塁し、パスボールで二塁へ進むと、宮本貴章が左中間への適時打。「ノースリーだが打ってもいいとベンチの指示。ストライクを取りに来ると思い、真ん中寄りのまっすぐを狙った。ちょっと詰まったが抜けると思った」との感想。

だが4回表、3人目のフェルナンデスが3四死球と乱れ、悪送球もからんでノーヒットで1点を失い、勝ち越される。茨城は6回裏、巨人2人目平井の立ち上がりに2四球とワンヒットを奪うが、盗塁失敗などで攻撃がつながらない。セリス監督は「カウント3-1からの甘い球を、アグレッシブに振れなかった」と指摘した。

最後のチャンスは9回裏。1死から吉本光甫が内野安打で出塁するが、続く宮本が三振、代打の片岡南樹はショートフライで倒れた。「つなげばチャンスだったが欲張ってしまった」と宮本、「初球は自分のスイングができたが、最後は当てに行ってしまった」と片岡。

9回裏1死、吉本のチーム4本目のヒットが希望をつなぐ(撮影/高橋浩一)

片岡は今季オープン戦で負傷し、この試合がリハビリ明け。「最初の打席としては悪くない。相手の140キロオーバーの球に反応できていた。しっかりケアしながら、去年逃した3割超えを今年こそ達成したい」と目標を掲げた。(池田充雄)

良い天気 悪い天気 《続・気軽にSOS》83

【コラム・浅井和幸】Aさん「子どもに勉強しろと言っているのに、勉強しないので困っています」。浅井「では、しばらくの間、勉強しろと言わずに様子を見てみましょうか」。Aさん「それは私が、悪いというのですか? 私は間違ったことは言っていません」。

このような典型的なやり取りが、相談の中では起こります。双方の前提条件が食い違っているのです。Aさんは、正しい自分は変わる必要なく、勉強をしない悪い子どもの行動を変えてほしいので相談しているのです。行動を変えるのは間違ったことをしている人間で、正しいことをしている人間は行動を変える必要はないと考えます。この考え方は、むしろ常識的ですし、良識的です。

浅井は常識的な考えすべてをよしとは考えられない、ひねくれ者です。そのひねくれ者の考えは、一つ目:あまり物事を良いことと悪いことの二つに線引きしない。二つ目:物事を変えたいのであれば、何か現状と違う何かをする。三つ目:物事を変えたいと希望し、行動を変えられる人から変えて試してみる。ざっと挙げると、こんな感じです。

二つ目と三つ目は、ある程度の賛同を得られると思います。しかし、一つ目は、なかなか受け入れがたい考えかも知れません。悪いことをした人が行動を変えるべきで、罪を犯している人間が罰を与えられるのは当たり前である、悪が罰を受けることで、世の中は良くなっていくだろう—という考えが一般的だからです。

「正義や愛」にはちょっと警戒

そのすべてが間違いだとは言いませんが、良い方向に持っていきたいのであれば、良い材料を集めることの大切さも知って欲しいと常々考えています。悪者さえたたきつぶせばこの世は良くなるという「正義や愛」が、どれぐらいの悪を作り出しているかを想像すると、とても、怖いことだと私は感じています。(余談ですが、私は、「正義や愛」を掲げて寄ってくる人を、ちょっと警戒する癖があります)

「良い行動」「悪い行動」とは、どこにたどり着きたいかによるのです。前のAさんの話に戻し、仮に子どもに勉強をさせることが、たどり着きたい目標とします。そのときに、「勉強しなさい」が有効な手段ではないという結果が出ているのです。つまり、勉強をさせるには「悪い」働きかけと言えるでしょう。

むしろ、勉強道具を取り上げたほうが勉強をしたい気持ちになるかもしれませんし、大好きなカリスマの〇〇から「勉強しろ」と言われた方が勉強をするかもしれません。Aさんからお子さんに対して「勉強なんてしないでよいから、家の手伝いをしなさい」と言うのが、もしかしたら「良い」言葉がけになる可能性だって十分ありますよね?

良い天気とは、晴れでしょうか? 雨でしょうか? 一般的には、晴れですね。そんなことは普通ですし、当たり前の常識ですよね。さて、水不足でダムの貯水率が下がっています。そのとき、良い天気とは、晴れでしょうか? 雨でしょうか?(精神保健福祉士)

世界最大級のボタン・シャクヤク庭園 17日開園 つくば

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800種6万株を植栽した世界最大級のボタンとシャクヤクの庭園「つくば牡丹園」(同市若栗、関浩一園長)が17日開園する。エリア全体で植物を共生させ、20年以上、農薬不使用・酵素農法を実践している。年に1度、ボタンとシャクヤクが開花する約1カ月間だけ開園となる。

コロナ禍の昨年は来園者が前年より7割減少した。今年は新たな鑑賞スタイルを模索する。

園内のカフェを模様替えし、新たにギャラリーをオープンする。東京・青山のインテリアショップ「はいいろオオカミ+花屋西別府商店」が、同園のボタンの花びらを使ったランプなどを展示するほか、無農薬栽培の同園のボタンを使った化粧品など様々なコラボ商品を展示する。

入園口ではフォトフレームを貸し出し、800種6万株あるボタンとシャクヤクの中から、好みの花を見つけてもらう新しい鑑賞スタイルなども提案する。さらに園内ファームも本格始動。グリーンメロンやトマト、ニンジン、サラダゴボウなどを栽培しており、時期が合えば収穫体験も実施する予定という。

今年は例年より数日、開花が早く、すでに300株ほどの早咲きボタンが開花している。ボタンの見頃は20日ごろから4月いっぱいまで。シャクヤクの見頃は5月10日ごろからという。

今年で3年目を迎えるシャクヤク「令和」や、大輪のボタン、水面に浮かぶ5000輪のシャクヤク、その池を訪れるカワセミなど美しい景観が広がり、この時期だけの貴重な風景を写真に収めることができる。(山崎実)

5月後半の見どころはシャクヤクの花を浮かる花いかだ=昨年撮影

◆開園期間は4月17日から5月23日まで。開園時間は午前9時から午後5時。入園料は大人1000円、中学生以下無料。ペット入園可。問い合わせはつくば牡丹園(電話029-876-3660)。

届かない家庭とどうつながるか コロナ禍の子ども支援㊦

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学用品や給食費の一部を援助する「就学援助」を受けるなど、経済的困難を抱えるつくば市の小中学生は約1400人(2019年度時点)。このうち、小学4年生以上は青い羽根学習会で無料の学習支援などを受けることができる。しかし実際に学習会に通っている子どもは今年1月時点で約2割の278人(一部、高校生も含む)だけだ。

つくば市は年に3回、学習会の対象世帯に郵送や各学校を通して案内を送っているが、なかなか学習会の利用につながらない。経済的な困難を抱えているのに支援に結びつかない子どもにどう支援を届けるかが課題となっている。

「歩いて通える範囲にない」

市民団体「つくば子ども支援ネット」(山内ゆかり代表)では、昨年8月から今年3月までに計4回、経済的に困難を抱える子育て家庭を対象に食品や学用品の無料配布会を開催した。最初の2回は、市内の公営住宅1800軒にチラシを配布し、支援が必要な家庭に幅広く配布会の情報が届くようにした。公営住宅に入っている子育て家庭は少なく、地道な作業だったが、配布されたチラシを見た10数軒の家庭が1回目の配布会につながった。配布会に来た家庭には、青い羽根学習会や子ども食堂の案内をしたが、「歩いて通える範囲にない」「(低学年のため)青い羽根学習会の対象になっていない」という声も聞かれた。

今年3月の配布会では、SNSなどでの呼び掛けとともに、スーパーの店頭にポスターを掲示し、80世帯まで対応できるように準備していたが、実際に配布を希望したのは60世帯。「支援を必要とする人の中には、情報を集めたり、支援につながったりする力が弱い人もいる。彼らにつながれるような方法を模索する必要がある」と、同支援ネット代表の山内さん(49)は話す。

今年度も数カ月おきに配布会を開催する予定で、必要な家庭に情報が届くよう、公営住宅へのチラシ配布や、企業等に協力を求めながら、様々な場所にポスターを掲示したい考えだ。「食料配布会に来る家庭は、教育が貧困の連鎖を止めるために重要であることを認識し、子どもが勉強することを支えてあげたいという意欲のある家庭。その陰には、もっと大変な家庭もあるのではないか」と山内さんは心配する。

抵抗をなくしたい

生活困窮者への支援は、最低限の公的支援はあるが、民間の支援は少なく多様でもない。「町の中の様々な場所で経済的支援を受けられることが当たり前になれば、支援を受けることへの抵抗も少なくなるのではないか。食料配布を続けることで、そのような社会になるきっかけになれば」という思いから、食料配布会を続けているという。

繰り返し配布会を開催し、複数のメディアで取り上げられることで、配布会の情報が広まり、次第に、生活保護世帯など様々な事情を抱えた家庭からも問い合わせが来るようになった。昨年12月の食料配布会からは、車を所有できない、保護者が心身の病気で動けないなどの理由で、配布会に行くことができない家庭に向けて、食品等の配達も始めた。

3月の配布会では、初めて相談会も同時開催し、公的支援を受けるための情報提供などをおこなった。複数の問題を抱えている家庭には、詳しく話を聞きながら、どの支援制度を利用できるのか一緒に考えた。形態は変わるかもしれないが、今後、相談会も続けていく予定だ。

次回の配布会は6月ごろの予定。「私たちの食料配布会だけでは全く足りないと思うが、食料の寄付など、多くの人が協力してくれている。みんなが応援してくれているから、みんなで頑張ろうと伝えられれば」と山内さんは話す。(川端舞)

終わり

私の嫌いな言葉「頑張る」《電動車いすから見た景色》17

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【コラム・川端舞】「頑張る」という言葉が好きではない。幼い頃から周囲に「頑張り屋さんだね」と言われるたびに、「自分は頑張らないと見捨てられるのだ」と無意識に思ってしまい、苦しかった。

もちろん、自分がやりたいことのために頑張ることは否定しない。それで夢をかなえることができたら素敵なことだ。しかし、私が純粋に自分の好きなことのために努力し始めたのは大学に入学してからだ。

「自分は障害があるから、勉強は誰よりもできないと、見捨てられる」。少なくとも中学時代までは、何も疑うことなく、本気でそう思っていた。だから頑張った。でも、どんなにいい点数を取っても、「これでまだ学校に通える」と一瞬安心できるだけで、また次のテストのために頑張ることしか頭になかった。自信が付いたり、自分をほめてあげることはできなかった。

どんなにいい点数を取っても、自分の障害はなくならないのだから、当然だ。当時の私は、自分の障害を学力で補おうとしたが、そもそも障害は勉強や個人の努力で補うものではない。校舎をバリアフリーにしたり、できない部分は周りが手伝ったりすることで解決できるものだ。環境を変えることで解決するべき問題を、私の努力だけに押し付ける言葉として「頑張り屋さん」が使われた。

もちろん、当時、そのような意図を持って、この言葉を私に投げかけた人は少なかっただろうが、幼かった私は「頑張り屋さん」という言葉にプレッシャーを感じてしまったのだろう。今でも「頑張る」という言葉にアレルギーがあるようだ。

休み方がわからない

中学時代、他の生徒と同じ量の課題を無理に終わらせて、体調を崩したことがあった。大人になっても、自分の体力を考えずに仕事に集中し、後日、反動で寝込むことも時々ある。

疲れたら、適度に休めばいい。頭ではわかっていながら、気づくと休まずに、限界までやってしまう。昔から、休み方や気分転換の方法が分からない。

障害があると、他の人と同じことをやろうとしても、何倍も時間がかかってしまうことが多い。バカ真面目な私は、時間をかけてでも完璧にやろうとしてしまいがちだが、それでは当然体調を崩す。自分の障害を努力で補うのではなく、周囲からサポートを受け、上手に休む方法を子どもの頃から身に付けたかったと、大人になって思う。(つくば自立生活センターほにゃらメンバー)

休館中も駐車場で15分ずつ会う コロナ禍の子ども支援㊥

緊急事態宣言などでつくば市の公共施設が使えず、青い羽根学習会が開催できなかった期間も、子どもたちと直接会い続けた団体がある。屋外スペースを利用したり、公共施設とは別の場所を探したりしながら、子どもたちとつながり続けるための模索がおこなわれていた。

9人中8人が希望

Aさんが代表を務めるNPOは、県内7カ所で無料の学習支援塾を運営し、つくば市内でも青い羽根学習会を1カ所運営している。昨年4月、感染予防のために公共施設が使用できなくなり、学習会を開催できなかった。当時は学校の休校も続いていたため、子どもたちの心理面や、普段から学習することが難しい環境にいる子どもたちがもっと不利になることを心配した。

「何もしないと子どもたちが大変になる」と思ったAさんは、学生ボランティアにも協力してもらい、週に1回、普段使っている休館中の公共施設の駐車場で、子ども一人一人と15分ずつ会い、体を動かして遊んだり、子ども一人一人に合わせた課題を出したりしていた。学生ボランティアと遊んでいる時は、子どもたちもはしゃいでいた。「どうせやるなら、楽しいことをやりたかった」とAさんは話す。

オンライン授業を希望した子どもには週1回、小学生は30分、中学生は45分、SNSアプリを利用し学習指導をした。当時、学習会に通っていた子ども9人のうち8人が駐車場で会うことを希望し、1人がオンライン授業を希望した。

今年1月中旬からの3週間、県独自の緊急事態宣言のために公共施設が使用できなかった期間は、別の会場を探した。対面授業を希望した子どもを別の会場で、週に1回、1時間から1時間半、学習指導した。この時期は学校に通えていたため、精神的な支援よりも学習支援に力を入れた。

同時にオンラインでも学習指導を行った。当時の学習会参加者11人のうち、4人が対面授業を、4人がオンライン授業を受けた。

会い続けることで安心できた

学習会が開催できない期間、どのように授業を受けたいかは、子ども自身や、親子で相談して決めてもらった。「勉強する方法を自分で選んだ方がやる気になる」からだ。直接会うことで精神的な安定につながった子どももいれば、オンライン授業の方が集中できる子どももいた。

学習会では普段から、送迎の時などに保護者ともコミュニケーションをとり、子どもの学習状況を保護者と共有したり、保護者が子どもの進路や保護者自身の働き方について相談できる体制をつくっている。つくばの教室では、コロナの影響で経済的に厳しくなった等の具体的な相談はなかったが、学習会が開催できない間も子どもたちと会い続けることで、子どもたちだけでなく、保護者も安心できたのではないかと、Aさんは話す。

市立学校非常勤職員が新型コロナ つくば市

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つくば市は14日、市立学校の非常勤職員1人が同日、新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表した。

市教育局学び推進課によると、学校での、この職員の濃厚接触者はいないという。

学校は消毒をして、通常通り実施している。

職員の症状や、いつまで出勤していたかなどは公表しないとしている。

猫ワールド「cafe deしっぽな」《ご飯は世界を救う》34

【コラム・川浪せつ子】赤塚不二夫さんの「ひみつのアッコちゃん」というマンガをご存知でしょうか? アッコちゃんがかわいがるペットの猫の名前が「しっぽな」。「cafe deしっぽな」さん(つくば市北中島)の店名は、どうやらそこから取ったようです。

ピンク色のロマンチィックな建物で、壁には猫が横たわったイラスト。店内は猫グッズであふれ、出てくるお皿、カップ、スプーン、ミルク入れまで、猫をモチーフに作ってあります。まさしく「猫ワールド」。猫好きの私は、なんとも心がニカニカ、ウフフ。でも、そんな独特の世界観の店舗はいつも満員で、万一入れても時間がかかります。

コロナもあるし、人のまだいない時間にと思い、11時の開店と同時に入りました。注文したのは、気になっていた「クロックマダム」。「クロックムッシュ」は、食パンにハムとチーズをはさんで焼いたもの。そして「クロックマダム」は、そこに目玉焼きを乗せたものらしいです。目玉焼きが、貴婦人の帽子のように見えるからだとか。

「ビックシュークリーム」

でも、今回私は、ウッカリ「温泉卵」をオーダーしてしまいました。調べていったらよかった~! でも、トロリとしたチーズ入りのホワイトソースと温泉卵が絡まって、病み付きになるおいしさ。プレートには、サラダとツナマヨネーズのクロワッサンも付いています。

食レポはあまりしないのですが、こればっかりはご紹介しないとね。ランチセットなので、デザートとお茶も付きます。ティータイムは空いているので、今まで時々「ビックシュークリーム」目当てに寄らせてもらっていました。なんと大きさは、両こぶしをくっつけたくらいの大きさ! もう~本当に、本当に幸せな時間を過ごすことができます。(イラストレーター)


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人手不足に建設DX つくば国総研に実験フィールド開所

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インフラ分野のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進している国土交通省の研究機関、国土技術政策総合研究所(国総研、つくば市旭)で14日、建設DX実験フィールドの開所式が行われた。

実験フィールドは、土木・建設分野で無人化施工、自動施工などの技術開発を促進するため整備された。点検データを収集する橋梁の実物大模型などが設置されている。国交省発注工事・業務の3次元データを一元管理・分析するためのDXデータセンターと合わせて開設された。

これらは100Gbpsの高速通信環境やローカル5G利用環境など超高速通信により、本省のインフラDXルーム、地方整備局(関東・中部・近畿・九州)のDX推進センターと結ばれる計画で、6月以降運用が開始される。

土木、建設業のDXは、ICT(情報通信技術)やデータの活用により、施工管理の効率化や各種手続きの電子化による省人化・省力化を促すのが狙いだ。災害による深刻な被害からの早期復興や、少子高齢化・人口減少により顕在化している担い手不足の解決などから求められてきた。

国交省は4月1日に大臣官房にインフラDX総合推進室を設置し、地方整備局などと一体となった取り組みを打ち出した。その研究開発を担うのが国総研。つくば市内に立地する土木研究所、建築研究所と今回新たな協力協定を結んで推進する。

橋梁実物大模型の前でテープカットする関係者=同

14日の開所式には国交省の山田邦博技監らが出席。「先駆的取り組みとずっと言い続けてきたものがようやく現実の取り組みになる」と訓示した。新型コロナウイルスの感染対策で、非対面・非接触の働き方が求められる観点から一気に進展が図られたという。

テープカットの後、実機を使ったデモンストレーションも行われた。山田技監らが操作した建機のバックホウはリモートで動く無人機械。約1万8000平方メートルの実験フィールドは2基のローカル5G基地局でカバーされ、高精細画像を介し建機の微妙な遠隔操作もできるという。

無人操縦のバックホウはすでに市販されているが、国総研がこれをベースマシンとして購入、土木研究所の研究陣が今後、自律走行などの技術開発を進める体制でいる。(相澤冬樹)

教科書掲載、長久保赤水の日本地図も つくばの古書店で「むかしの茨城」展

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つくば市吾妻の古書店、ブックセンター・キャンパス(岡田富朗店主)で第10回店内展示「むかしの茨城」が開催中だ。版画や古地図、絵葉書など茨城に関する古資料約30点が、店内のショーケースに展示されている。

100年以上も広く流通

展示の目玉の一つは、高萩市出身で江戸時代の地理学者、長久保赤水の日本地図「改正日本輿地路程全図」(通称「赤水図」)だ。同図は今年度、中学校の地理の教科書に初めて掲載された。

赤水図は江戸中期の1779(安永8)年に完成し、翌年大阪で出版され、赤水の死後も版を重ねた。展示品は嘉永5(1852)年原刻、明治4(1871)年再刻とあり復刻版のようだ。彩色もオリジナルとは異なる淡い色使いで、むしろ見やすい。

江戸時代の日本地図というと1821(文政4)年の伊能忠敬「大日本沿海輿地全図」(伊能図)が有名だが、赤水図の完成はその42年も前。実測ではなく収集資料と天文学の知識に基づくが非常に精度が高く、日本地図で初めて経線と緯線を入れたことも特徴。地名や主要街道などの情報も豊富に盛り込まれている。

伊能図は初めて全国の海岸線を実測して作られ、沿岸部は極めて正確だが内陸部の情報に乏しい。また幕府により公開が禁じられため、一般に用いられたのは赤水図の方だった。実用性の高さから明治初期まで100年以上も広く流通し、吉田松陰も旅の必需品としていたという。

赤水の生地、高萩市の歴史民俗資料館にある関連資料693点は、2017年に県有形文化財、2020年には国重要文化財に指定されている。

筑波山関係の珍品もいろいろ

筑波山関係では、「筑波山登山案内図」「ひとりでわかる登山案内」など珍しいものも多い。

「ひとりでわかる登山案内」1925(大正14)年、筑波史跡研究会。同年開業の筑波山ケーブルカーや、1918(大正7)年開業の筑波鉄道も記されている

小林清親の版画「常陸桜川より筑波山を臨む」は、日本名勝図会の1枚として1897(明治30)年に発行された。付された句は「筑波嶺や其のしら糸の水無の川」と読める。筑波大学図書館情報メディア系教授の綿抜豊昭さんは「清親は『明治の広重』とも呼ばれるだけあって、筑波おろしに吹かれる木々や農人が実に見事である」と展示解説で評している。

明治期を代表する名所画家、小林清親の「日本名勝図会 常陸桜川より筑波山を臨む」

清親は1876(明治9)年の東京名所図シリーズで、ガス燈やランプが彩る東京の夜景などを描いた「光線画」で人気を集めた後、広重調の画風に回帰していった。「日本名勝図会」は各地の名勝を28図に収めており、嵐山や松島など歴史的な景観に加え、中禅寺湖や熱海温泉など近代の保養地や、横須賀造船所といった時代を感じる新名所も含んでいる。

世の中の変化とともに旅や観光も様変わりしていく。徒歩が前提だった里程図が鉄道の普及で路線図に変わり、名勝図には写真絵葉書がとって代わる。そのような変遷も展示からは見えてくる。(池田充雄)

◆「むかしの茨城」の会期は30日(金)まで。開店時間は午前10時~午後4時、火曜日定休のほか不定休あり。ブックセンター・キャンパスはつくば市吾妻3-10-12(北大通り沿い、店舗の裏に駐車場あり)、問い合わせは電話029-851-8100。

学習会中止期間もNPO奮闘 コロナ禍の子ども支援㊤

コロナ禍の1年、経済的に困難を抱える世帯の子どもを対象に、無料の学習支援や居場所の提供を行う「つくばこどもの青い羽根学習会」にも、学習会を開けない期間が出るなど、大きな影響が出た。

つくば市は地域のNPOなどと協働で、「青い羽根学習会」を市内14か所で実施している。昨年4月から5月までの2カ月間と、今年1月に県独自の緊急事態宣言が発表されてからの3週間、新型コロナ感染防止のため、学習会は中止された。

週に1度は様子を確認

NPO法人「NPOプラザ・ねこねっと」は週に1回、市内で青い羽根学習会を開催し、食事の無料提供をおこなっている。毎週、約10人の小中学生が通っている。

昨年春の学習会中止期間も、週に1回は子どもたち一人一人と連絡を取り、様子を確認した。市と協働したり、中央共同募金会(東京都千代田区)の助成金を利用し、週に1度、利用者に弁当を無料配布した。子ども本人または保護者に弁当を手渡し、元気がないなど、様子に変化がある場合は話を聞いた。当時は学校も休校になり、学校給食もなくなったため、夜遅くに保護者が仕事から帰ってくるのを、何も食べずに家で待っていた子どもや、体がやせてきた子どももいた。

緊急事態宣言が明けた昨年夏には、例年通り、保護者と面談し、コロナでどのような影響が家庭に出ているのかなどを聞いた。仕事を減らされた等、経済面でひっ迫した家庭が多かった。必要に応じて、行政とも連携を取り、公的支援を受けることを提案し、申請書類の記入等も手伝った。他の家庭にも、困った時は我慢せずに必要な支援を受けるように呼び掛けた。

今年1月の緊急事態宣言時は、学習会を閉鎖した期間も短く、学校給食は食べられる環境だったため、食事支援はしなかった。一方、高校入試が近かったため、受験生の学習支援は個別に継続できる環境を整えたが、感染の不安から、希望する子どもはいなかった。

家庭環境整えるサポートできたら

青い羽根学習会の対象となる家庭には、毎年、つくば市から案内を配布している。「NPOプラザ・ねこねっと」が担当する地域では、実際に学習会を利用する家庭は、案内が配布されている家庭の2割ほど。「今年度になってから、通ってくる子どもは増えたが、それでもまだ、必要な支援につながれていない家庭も多いのでは」と、「NPOプラザ・ねこねっと」代表の稲葉淑江さん(60)は心配する。「子どもの学習面だけでなく、保護者の生活を支えることで、家庭の環境を整えるサポートができたら」と稲葉さんは語る。

つくば市で青い羽根学習会を運営している他の団体は、昨年春と今年1月の学習会を開催できなかった期間、家庭の通信環境が整っている中学生にはオンライン授業を行った。「この1年間は、通っている学校によって、課題の量やオンライン授業を取り入れているかにも差があったため、学習会に通っている子どもだけでなく、子どもたち全体に不安が広がっているようだ」と、団体の代表は語る。

誰もが不安を感じる中で、子どもたちをどう支えていくか。支援団体の奮闘は続く。(川端舞)

銘酒をつなぐ伝統の水戸線 《茨城鉄道物語》11

【コラム・塚本一也】茨城県を最初に通った鉄道は東北線であり、県内で最初に開業した鉄道も実は常磐線ではなく、水戸線であることは以前お話ししました。昔は、茨城県民は水戸線を使って小山回りで東京へ行っていたようです。水戸線の歴史は古く、2019年1月16日で開業130周年を迎え、JR水戸支社では当時、盛大にイベントを開催しました。そんな水戸線の沿線は、歴史に裏打ちされたように、県内有数の酒蔵がラインナップされております。

茨城県は日本有数の酒どころであり、大小合わせると県内に約45の酒蔵があります。茨城県酒造組合の資料によれば、北から久慈川水系、那珂川水系、筑波山水系、鬼怒川水系、利根川水系と、5つのカテゴリーに分類されるようです。その酒蔵地帯を、那珂川水系から筑波山水系を経て、鬼怒川水系へと県を横断するようにつないでいるのが水戸線なのです。

例えば、始発の水戸駅近辺には、私の好きな「一品」を造る吉久保酒造、明利酒造、木内酒造があります。少し走ると、笠間の須藤本家、笹目宗兵衛商店があり、稲田に着けば「稲里」の磯倉酒造があります。さらに筑西市に入ると、来福酒造、真壁の村井酒造、西岡本店などが軒を連ねます。そして終点に近づき、結城駅周辺にはこれまた私の好きな銘酒「武勇」を造る武勇と結城酒造が控えております。

お座敷列車で日本酒をチビチビと

このように、沿線にこれだけ数多くの酒蔵がそろっている路線は大変珍しく、これを観光に生かせないものかと思慮しているところであります。夏になるとビール列車を走らせるという企画は、地方ローカル線でニュースになることがあります。しかし、「日本酒列車」では酔いが回るのが少し早すぎるような気もするので、お座敷列車でチビチビとやりながら、のんびりと旅行するような企画がよいのかもしれません。

また、お酒にはそれに合ったつまみが、ご当地の食文化としてもてはやされます。ブルーチーズと赤ワインのように、お互いを引き立てる地元の名産品をセットで用意すべきでしょう。昨今話題となっているジビエ料理で、何か開発はできないでしょうか? イノシシのジャーキーなんかは、辛口の日本酒に合うような気がするのですが、私の好みになってしまいますね。(一級建築士)

つくば市職員が新型コロナ

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つくば市は13日、同市小田、小田城跡歴史ひろば案内所に勤務する非常勤職員1人が13日、新型コロナウイルスに感染していることが分かったと発表した。

同案内所では3月27日にも非常勤職員1人の感染が確認された。市文化財課によると、今回の感染経路などは、3月に感染が分かった職員とは関係ないという。

今回、感染が確認された職員に症状はなく、同案内所にはこの職員の濃厚接触者はいない。一方、この職員がいつまで出勤していたかなどは公表できないとしている。

市は同案内所を消毒し、通常通り開所する。

2年ぶり「茨城現展」13日開幕 県つくば美術館

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おもねず自由に制作活動を行う作家集団、現代美術家協会茨城支部(佐野幸子支部長)の「第37回茨城現展」が13日、つくば市吾妻、県つくば美術館で開幕した。約40人の作家による絵画、デザイン、立体造形、工芸、写真など約180点が展示されている。新型コロナの影響で昨年は開催できなかった。2年ぶりとなり、新型コロナをテーマにした作品も展示されている。

コロナ禍、気持ちを明るくして見てほしいと、会場正面で、佐々木元彦さんの立体造形「夢は夜ひらく」が出迎える。ドラム缶の上に赤や青、黄色など色とりどりのカラーボールと、2体の顔の造形を配置したユニークな作品で、子どもたちにも喜んで見てもらえる作品だという。

新型コロナをテーマにした作品は、佐野支部長の絵画「想・葛藤」(縦1.4、横1.1メートル)。コロナ禍の日々の葛藤を、赤、緑、黒などで表現した心象風景だ。

コロナ禍の日々の葛藤を表現した佐野幸子(左)支部長の「想・葛藤」

まっすぐに伸びた茎の先に付いた里芋の大きな葉が、嵐がきてぼろぼろに破れた様を描いたのは、つくば市、佐々木量代さんの水彩画「昨夜の嵐」(縦1.4、横1.1メートル)。嵐がきてもめげず、すくっと立っている様を表現したという。

牛久市の福田三恵子さんは、宮脇紀雄さんの童話「おきんの花かんざし」をテーマに、人間に化けたキツネの母親が、少女に化けた娘の髪に花かんざしを挿す様を描いている。

ほかに「五輪」をテーマに、出展者が思い思いの作品を描き一堂に展示した共同作品や、布や編み物などを素材に使った絵画、豚や牛をかたどったユニークな木製の椅子なども展示されている。

豚や牛をかたどった小田島久則さんの木製の椅子

福島県南相馬市出身で、筑西市に住む羽下昌方さん(73)は「一人ひとり違う考えの作品が表現されていて、おもしろいと思う」などと感想を話していた。

佐野支部長は「現展は、何ごとにもとらわれず自由なコンセプトで制作している。いろいろなジャンルがあるので、皆さん、楽しんでいただけるのでは」と来場を呼び掛ける。(鈴木宏子)

◆茨城現展は18日まで。開館時間は午前9時30分~午後5時(最終日は午後3時まで)。入場無料。

つくば市は来週 老健施設で接種開始 新型コロナワクチン

高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの接種が12日、県内で始まった。つくば市には17日、ファイザー社のワクチン975人分(2回接種)が届き、19日の週から市内の介護老人保健施設8カ所で入所者などを対象に接種が始まる。

県内では入所型の高齢者施設でクラスターが発生していることなどから、新型コロナ協力医療機関に次いで、高齢者施設の入所者や職員の接種を優先する。

つくば市新型コロナウイルスワクチン接種対策室によると、第2陣として4月26日の週から5月3日の週に一定程度のワクチンが届く予定で、市内の特別養護老人ホーム10カ所、グループホーム18カ所などの入所者と一部職員を対象にした接種を順次、実施する予定だ。

一般の高齢者は5月下旬から

一般の65歳以上高齢者には19日から23日までに接種券を発送する。実際の接種開始は5月下旬ごろになるとみられるという。同市の接種会場は、病院や掛かり付けクリニックなど医療機関約100カ所。接種の予約は、各医療機関または市のコールセンター(電話029-883-1391)で予約を受け付ける。

同市の65歳以上の高齢者は約4万7000人。高齢者の接種が終わるのは7月ごろになると見込まれるという。高齢者の接種が終了した後、基礎疾患がある人、それ以外の人の順に接種を実施するが、高齢者以外の接種開始時期は現時点で未定という。

土浦市は19日の週に接種開始

土浦市健康増進課によると、同市には、19日の週に約2000人分(1回接種)が届き、高齢者施設の入所者を対象に接種を開始する。

一般の65歳以上の高齢者には23日に接種券を発送する予定だ。接種開始時期は5月下旬から6月上旬になると見込まれている。接種会場は、市保健センター(同市下高津)、イオンモール土浦(同市上高津)の2カ所で集団接種を実施するほか、市内の医療機関約70カ所で個別接種を実施する。接種の予約は集団接種の場合、市コールセンター(029ー886ー5302)で、個別接種の場合、各医療機関で予約を受け付ける。

同市の65歳以上の高齢者は約4万1000人。高齢者の接種が終わるのは、開始から約2カ月後の7月下旬から8月初旬になるとみられている。

接種費用は無料(公費負担)。対象は接種に同意した16歳以上で、強制ではない。2回接種が必要で、ファイザー社ワクチンの場合、3週間後、アストラゼネカ社とモデルナ社は4週間後に2回目を接種する。接種後、注射した部分のはれや痛み、疲労、頭痛、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢、発熱などの副反応(副作用)が報告されているが、数日で回復するとされる。(鈴木宏子)

TSMCの拠点設立は大チャンス 《茨城の創生を考える》18

【コラム・中尾隆友】20世紀で最も重要な資源は石油だったが、21世紀ではデータが石油に取って代わるといわれている。人工知能(AI)がビッグデータを分析して、価値ある情報を抽出する仕組みが経済活動の主流となるのだ。

経済・社会のデジタル化が進み、データの価値が各々の国々の競争力を左右する時代では、AIを動かすための半導体の需要が爆発的に増えていくのが間違いない。それと並行して、半導体の絶え間ない性能向上が求められていくだろう。

世界の半導体産業では現在、台湾のTSMCとオランダのASMLが飛び抜けた技術力を持つ。残念ながら、日本でも米国でも両社の技術力に肉薄できる企業は存在しない。半導体企業の関係者によれば、日本企業が両社に技術的に追いつくことは不可能ということだ。

日本の半導体産業を強化するためには、国が潤沢な補助金を支給できる制度をつくらなければならない。米国では今年1月に半導体メーカーを強化する法律が制定され、TSMCがアリゾナ州につくる工場建設に30億ドルを補助することが決まっているのだ。

国・県・市と「ウィンウィン」の関係に

半導体産業を強化するという議論もない、日本の対応は遅すぎる。そのような状況下で、世界最大手のTSMCがつくば市に日本初となる研究開発拠点を設けるという意味は大きい。茨城県とつくば市は国と協力して、早急にTSMCとの向き合い方を考える必要があるだろう。

たとえば、TSMCの研究拠点を中心にして、日本の半導体企業をつくば市周辺に誘致するプランは有力な選択肢だ。2016年の米インテルをはじめ、大企業のつくば市からの撤退が相次いでいたが、TSMCの研究拠点設立は巻き返しを図る千載一遇のチャンスとなるはずだ。

TSMCが研究拠点をつくば市に選んだのは、日本の技術研究の底力に期待している面があるからだ。日本の研究機関や企業がTSMCの求める技術開発を助ける一方で、TSMCが日本企業に最先端技術を一部でも供与できれば、お互いにもたらされる恩恵は大きい。

今こそ、国・県・市の3者が緊密に議論を重ねて、TSMCと「ウィンウィン」の関係に発展するような方策を考えてもらいたいところだ。(経営アドバイザー)

こいのぼり500匹お堀を泳ぐ 土浦で飾り付け始まる

桜が散るのを待ちかねたように12日、土浦城跡、亀城公園(土浦市中央)のお堀端で、こいのぼり500匹を飾り付ける作業が行われた。

市と商店街連合会による「土浦まちなか活き活き鯉のぼり事業」の一環で、2010年度から行われている。今回からりんりんポート土浦(同市川口)が加わり、駅前通り商店街や土浦駅通路などに、合わせて1800匹のこいのぼりを掲げる。特に「コロナ収束」を願い、人の手に触れないよう飾り付けのポジションなどに配慮するという。

先陣を切って、12日朝から同市中央、亀城公園で市商工観光課の職員による作業が行われた。公園は桜の名所だが、今季は散るのも早く、お堀に広がった花いかだも早々に回収された。

職員は2人1組でこいのぼりをつるしたロープの両端を持ち、東やぐら脇の霞橋からお堀の両側に分かれて回り込む。ロープには長さ90センチ、5色のこいのぼりが付いていて、水面を泳ぐように所定の場所まで引っ張る。ここで両側からロープをピンと張ると、風にこいのぼりがなびき出す。これを約50本分繰り返す。    

飾り付けは端午の節句の5月5日まで。14日から順次、土浦駅やうらら広場、各商店会にも泳ぐことになるという。(相澤冬樹)

東海第2で画期的な判決 《邑から日本を見る》85

【コラム・先﨑千尋】異常気象か世相のせいかどうかわからないが、桜の開花がこれまでになく早かった。いつもだと20日過ぎに咲く近くの公園の八重桜がもう満開。コロナ禍で人が騒いでいても、桜はいつものように見事な花を見せてくれる。

異常というよりは想定外の判決が3月18日に水戸地裁で出た。日本原子力発電(原電)の東海第2原発の安全性に問題があるとして、県内外の住民らが原電に運転差し止めを求めた訴訟の判決で、前田英子裁判長は「実現可能な避難計画や、実行する体制が整えられているには程遠く、防災体制は極めて不十分」として住民の請求を認め、運転を差し止めるよう言い渡した。

これまでの原発運転をめぐる裁判では、地震や津波、火山の噴火などへの対策が主な争点だったが、今回の判決は、事故が起きた時、避難などで住民の安全を守れるかに注目した。

この判決について、翌日の新聞各紙は大きく報道した。地元紙茨城新聞はもとより、朝日、毎日、東京の在京紙だけでなく、隣の下野新聞や沖縄の琉球新報も1面トップで報じていた。社説や解説でも「実効性のある避難計画を作るのは机上の空論。現実を直視すれば、原発再稼働は極めて困難」(東京新聞)、「判決は首都圏に近い密集地域での立地そのものを疑問視したに等しい。自治体は原発の是非を巡る議論とは別に、住民の生命を守る観点での対策が求められる」(岩手日報)など、判決内容を支持する声が多く見られた。

直接評価を避ける国・県・関係首長

では、当事者の受け止め方はどうか。

原電の村松衛社長は、判決に承服できないとして東京高裁に控訴した。当然と言えば当然のことだ。しかし、避難計画は原子力規制委員会の審査対象にはなっていないし、避難計画を策定する当事者ではないので、高裁での立論をどう組み立てるのかが興味深い。県や市町村も法廷に出るのだろうか。原電はこれまでに東海第2を再稼働すると明言してこなかったが、控訴したことで再稼働するという意思が問わず語りで明確になった。

一方、弁護団共同代表の河合弘之弁護士は、判決後の記者会見で「避難計画が不十分だという分かりやすい理由で勝訴したのはよい意味で想定外。歴史的な判決だ。人口密集地帯で事故を起こしたらどうするのかという主張が裁判所に届いた。他の訴訟にも応用できる理論だ」と喜んでいた。

この判決について、国や、県の大井川知事、関係する首長らは直接の評価は避けているが、今回の判決の中心となった避難計画は県や30キロ圏内の14市町村が策定するので、いわば当事者。他人事ではないはずだ。知事はこれまで、「安全性検証」「実効性のある避難計画策定」「県民への情報提供」の3条件が整ってから県民などの意見を聞き、再稼働の是非を判断する、と言ってきたのだ。

今回の判決は、原発の再稼働そのものではなく、避難計画といういわば土俵外でのこと。また、30キロ圏外の原告は敗訴。避難計画をきちんと作れば運転を認めるとも読める判決なので、高裁での審理に注目していきたい。(元瓜連町長)

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