土曜日, 1月 28, 2023
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最優秀賞に山口栄司さん 土浦の写真コンテスト表彰式

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第17回「土浦の写真コンテスト」の表彰式が28日、土浦市大岩田の国民宿舎水郷「霞浦の湯」2階会議室で開かれた。主催は同市観光協会(中川喜久治会長)。最優秀賞(茨城県知事賞)に選ばれた、つくば市在住の山口栄司さん(80)ら13人が出席し、表彰を受けた。

市内の景観・催事などをとらえた、おおむね3年以内に本人が撮影した作品という条件で、昨年秋に募集され、県内外から68人、248点の応募があった。審査の結果、8月の「キララまつり」を撮った山口さんの「彩り鮮やか」のほか、宮本尚男さん(阿見町在)の「ちびっ子ライダー」、糸賀一典さん(千葉県柏市)「レンコン収穫」、仲沢彩さん(土浦市)の「茨城クロス・決戦は土浦で!!」の優秀賞3作品、入選16作品が選ばれた。

表彰を受ける山口さん(左)

最優秀賞受賞の山口さんは「趣味で催事の写真を撮っているが、このような素晴らしい賞をいただけてうれしい。今後も技術を磨き応募していきたい」と語った。

審査員のオダギ秀さん(75)(日本写真家協会会員・土浦写真家協会会長)は「昔は撮るぞーっと構えている写真が多かったが、最近は気楽に撮っている人が多くなった。土浦の良さが自然に伝わってきて、好感が持てる。今後も幸せを感じた瞬間を撮り続けて欲しい」と感想を述べた。(榎田智司)

◆展示会は29日から3月3日まで土浦まちかど蔵「野村」(土浦市中央)で、同4日から31日まで小町の館(土浦市小野)で開催。入選作品は土浦市観光協会のホームページに掲載されている。

ナラ枯れ対策 子どもたちの活躍《宍塚の里山》97

【コラム・小礒慶子】みなさま、ナラ枯れという言葉を聞いたことがありますか? どんぐりの木が夏に急に枯れてしまう病気です。全国的にも問題になっており、茨城県内では2020年につくば市で被害を確認し、3年間で被害が急拡大しています。これは体長5ミリほどの甲虫カシノナガキクイムシ(カシナガ)が原因です。

私たちの会でナラ枯れ対策ボランティア活動をしている小学生とその保護者5家族が「カシナガバスターズ」です。活動場所は土浦市にある宍塚大池周辺の里山です。

カシナガは一生のほとんどを木の中で過ごし、5~10月に成虫になり木から出て、健全なナラ類の木へ飛来します。カシナガは樹幹に爪ようじ程の小さな穴をあけ穿入(せんにゅう)し、ナラ枯れの原因となるナラ菌を持ち込みます。カシナガの繁殖力は強く、1ペアが木に入り込むと翌年には数百匹に増えてしまうので、この期間にできるだけ多く捕獲するのが重要になります。

捕獲するために、A4クリアファイルを使ったトラップを作り、狙われている木に設置します。トラップにかかったカシナガが逃げ出しにくいように、捕虫部分に水を入れる構造ですが、カシナガ以外の虫も入ってしまい、水死していました。一昨年この問題を解決するため、小学生の兄弟が、大きな虫が入らないようにネットをつけ、トラップを改良してくれたおかげで、昨年はたくさんの虫を救済することができました。

被害木は、21年は13本、22年は56本と拡大をしたので、トラップの設置数も増えました。真夏の暑さと蚊やスズメバチが飛び交う中での水替え・回収作業は大変でした。そこで作業時間を短縮するために、トラップの代わりにレジャーシートやラップなどを幹に巻く実験も行いました。そのほか、情報の共有化のため、被害木に番地をつけ、マップを作りました。

環境科学センターでナラ枯れシンポ

子どもたちのカシナガへの質問・疑問などを県南農林事務所に相談し、昨年8月には森林研究所の博士らそうそうたるメンバーで、小学生を対象にしたナラ枯れ勉強会を開催してもらいました。そのおかげで、子どもたちのナラ枯れの知識や意識が高まりました。

子どもたちが夏休みの自由研究やコンクールでナラ枯れの活動発表し、いくつか表彰されました。昨年12月には、宍塚の自然と歴史の会が主催したナラ枯れシンポジウム(会場は土浦市の霞ケ浦環境科学センター)で、小学生の活動報告の発表をさせてもらいました。

後日、7人の子どもたちの頑張りに、会の森本理事長から表彰状とプレゼントを頂き、子どもたちは大喜びでした。本当に多くの方たちのご協力で、親子ともどもプライスレスな経験をさせていただき感謝です。(宍塚の自然と歴史の会 会員)

近代化の主役、鉄道を楽しむ乗りテツ 《遊民通信》57

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【コラム・田口哲郎】
前略

2022年は鉄道開業150年、日本初の鉄道が新橋―横浜間で営業を開始した記念すべき年でした。鉄道が150周年ということは、日本の近代化も150周年ということになります。もちろん、どのタイミングを近代化のはじまりとするかは、いろいろ意見があると思います。しかし、人びとの生活を実質的に大きく変えたという意味で、鉄道は近代化の象徴と言えるでしょう。

開業以来、鉄道は人びとの生活に影響を与え続けてきました。いや、支配し続けてきました。コロナ禍の前まで、鉄道の特権的地位は揺るぎないものでした。自動車や飛行機があるではないか、と言われるかもしれませんが、車や飛行機の普及は鉄道よりもずっと後です。近代化を先頭切って突き進んだのは鉄道です。

鉄道は人の移動と物流を激増させ、中央集権的な社会をつくりあげました。江戸時代は人びとの社会単位は村でした。今よりずっと小さい村が無数にあり、それを藩がまとめていました。その限られたテリトリーを鉄道はうちこわして、大きな単位でも人びとが生活していける経済圏を成り立たせたのです。

さらに、鉄道は人びとの時間の感覚を近代化しました。むかしは徒歩や馬の速さでまわっていた時が、鉄道の速さで流れます。定時運行とスピードが、人びとの生活を仕切るようになったのです。ようするに、のんびりがセカセカになりました。資本主義経済が人びとの欲望を刺激して、もっと豊かに、よりはやく、より安く、がよしとされる社会の誕生です。

コロナ禍で人間の物理的移動が広い範囲で制限されてはじめて、鉄道の存在意義が問われることになりました。自動車、飛行機だって人や物を乗せて移動するので、電子情報だけをのせる通信網に速さではかないません。

近代化を楽しむ内田百閒

さて、近代化の申し子、鉄道はふつう、目的があって乗ります。目的地に行くため、帰宅するためです。その繰り返しの日常が通勤、通学であり、たまに旅行というわけです。

その場合、鉄道は手段であって目的ではない。鉄道網は日本全国にはりめぐらされて、もはやあたりまえになりました。鉄道が社会にあふれています。そうなると、鉄道を手段ではなくそれ自体を楽しむという人がでてきます。いわゆる鉄オタです。鉄道に乗る、写真に撮る、模型にする、を楽しむのです。

鉄オタの元祖は内田百閒(ひゃっけん)でしょう。『阿房列車』という、目的なく鉄道に乗る体験を書いたエッセイをのこしています。百閒先生は「なんにも用事がないけれど、汽車に乗つて大阪へ行つて来ようと思ふ」と、目的必須の近代化を鼻で笑うような意気込みで乗りテツの楽しさを味わうのです。

時間に追われる社会で苦しみながら鉄道に乗らねばならない庶民のかなしさを、独特の方法で励まそうとしているように思えます。なぜなら先生は貧しかったのに、借金までして乗りテツしてたんですから。ごきげんよう。

草々
(散歩好きの文明批評家)

大河人気やまず、常時販売へ 「常陸の不死鳥」小田氏居城の御城印

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何度負けても再起する。その生き様が「常陸の不死鳥」とも称される戦国武将、小田氏政とその居城小田城をあしらった御城印の常時販売が28日から、小田城歴史ひろば案内所(つくば市小田)で始まる。小田氏の始祖、八田知家がNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のなかで取り上げられた昨年、同所で期間限定で販売されていた。県内外から訪れる「大河ファン」の声も販売再開を後押しした。

近年、神社や寺院による「御朱印」がブームとなる中で、土浦城などでも販売される「御城印」が人気を博している。小田城跡への来場者から多数寄せたれた「御朱印販売」の要望の声からつくば市は、昨年10月15日から11月20日にかけて日曜、祝日などに御城印を試験的に販売した。その後も各地から問い合わせが相次いだ。

小田の魅力知る機会に

案内所入り口には、来館時に撮影された俳優・市原隼人さんの写真が置かれている

御城印が販売されるのは、1987年まで土浦と岩瀬をむすんだ旧筑波鉄道小田駅跡にできた「小田城歴史ひろば案内所」。サイクリングコース「つくば霞ケ浦りんりんロード」の休憩所にもなっている。田園風景の中に残されたかつてのプラットフォームに、筑波山に向かう観光客や土地の産物、花崗(かこう)岩などを運び賑わった往時の面影が浮かぶ。

案内所内では、同地を拠点に鎌倉時代から戦国時代にかけ約400年間、常陸国南部一帯を支配した小田氏15代の歴史が展示されている。入り口近く設置される、八田知家を演じた市原隼人さんの来場時の記念写真もファンの目当てになっている。案内場の担当者は、「大河ドラマの影響は大きい。他の番組でも取り上げられてお客さんが増えている」と話す。

小田城跡は1935年に国の史跡に指定された。本丸跡は2009年から7年かけて復元され、2016年に案内所とともに「小田城歴史ひろば」としてオープンした。周囲には、奈良西大寺から来た鎌倉時代の高僧・忍性が布教や病人救済の拠点とした宝篋(ほうきょう)山や筑波山の峰が間近に迫る。担当者は「より多くの方に、小田氏や八田氏のことを知っていただきたい。旧小田駅の周辺地域の歴史への関心にもつながれば」と話す。

小田城跡のひろばから、筑波山を望む

販売される御城印は、小田氏の家紋である六州浜をあしらった通常版、小田氏最後の城主で、「常陸の不死鳥」と称される小田氏治をイメージした不死鳥版、氏治の肖像画に描かれた猫をモチーフにした愛猫版の3種類。1枚300円で、和紙の質感にこだわった大礼紙を使用。転売防止のため購入は1人各種3枚までとしている。売り上げは市の歳入とし、文化財展示施設の管理等に充てられる。会場では、「つくば市の文化財」(700円)と「筑波町史(上・下)」(各巻3500円)の図書販売も開始する。価格はいずれも税込み。(柴田大輔)

◆問い合わせ つくば市教育局文化財課(029-883-1111)

つくばシルクロード 《映画探偵団》60

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【コラム・冠木新市】映画史に燦然(さんぜん)と輝く『マッドマックス』シリーズ。来年には、第5作『マッドマックス ザ・ウエイストランド』が公開される。

第1作『マッドマックス』(1979)はオ一ストラリア映画として低予算で製作され、世界中で大ヒットした。その当時、私はポスターのイラストがチ一プだったため、警官と暴走族が争う、ただのカ一アクション映画かと思い見なかった。

ところが、第2作『マッドマックス2』(1981)を見て仰天する。核戦争後の石油不足の近未来が舞台で、元警官マックスと暴走族ヒューマンガス一味とのガソリンをめぐる戦いが斬新に描かれていたからだ。近未来なのに古代神話を思わせる不思議な作りで、なぜか懐かしい思いにとらわれた。この感じはどこかで体験したことがある。それが映画PR用の新聞記事で謎が解けた。

映画プロデューサー・ケネディ、脚本家・ヘイズ、悪役を演じたウェルズが子ども時代に夢中になった日本のテレビ番組があった。タイトルは『SAMURAI』。1960年代に、日本の少年たちに忍者ブー厶を起こしたテレビ時代劇『隠密剣士』である。公儀隠密・秋草新太郎と忍者との戦い。『マッドマックス』には忍者の要素が入っていたわけだ( 監督ジョ一ジ・ミラーは無声映画バスター・キートン作品をイメージ) 。

第3作『マッドマックス サンダードーム』(1985)では、マックスが、女ボスの支配する物々交換バ一タータウンと伝説の救世主を待ちこがれる少年少女たちの世界に巻き込まれる。映画はどんどん昔の文化へと戻っていく。

4作『マッドマックス』の世界

前作から30年後の第4作『マッドマックス 怒りのデス・ロ一ド』(2015)では、主人公マックスがメル・ギブソンからトム・ハ一デイに代わり発表された。

ここでは核戦争45年後が舞台。人間の毛髪や、ありとあらゆるスクラップの再利用が行われ、何ひとつ無駄にしない暮らしが描かれる。しかし、そうした世界をコントロールするのは「砦」の独裁者イモータン・ジョーで、放射能に汚染されていない水を支配している。この「砦」の暴君から逃げ出す女性が、フュリオサと5人の子産み女。この追跡にマックスが巻き込まれる。

フュリオサたちは「緑の国」をめざすが、マックスは逃亡してきた「砦」には水も野菜もあり、そこが目指すべき「故郷」だと引き返すことを提案する。フュリオサは納得し、マックスと協力して独裁者と戦うため引き返すことに決める。

洞峰公園のベンチで考えた

世界の状況はだんだん映画『マッドマックス』シリーズに近づいて来ているのではないか。私には洞峰公園の野球場の青いベンチで未来を想像する習慣がある。

「洞峰公園」「つくばセンター」「北条つくば古道入口」「神郡(かんごおり)・蚕影(こかげ)神社」「臼井の坂道」「筑波山」は、ほぼ1直線につながっている。この道を養蚕発祥の「金色姫伝説」にちなみ、「つくばシルクロード」と名付けている。

「スマートシティ」「ス一パ一シティ」の近未来が進めば進むほど、古い歴史・文化が眠る「つくばシルクロード」が目立ってくると信じているのだが、いかがであろうか。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)

大雪注意報明けて快晴 筑波山に雪景色

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この冬一番の非常に強い寒気の影響で、24日夜、茨城県全域に大雪注意報が発令された。水戸市で7センチの積雪を観測する(水戸地方気象台)などし、つくば市でも夕方から夜にかけて雪が降ったが、一夜明けて25日は朝から快晴となり、この冬はじめて白い筑波山が姿を現した。

筑波山の初冠雪は昨年12月6日(同日付)だったが、当日は雲がかかっていて、ほとんど見えなかった。大雪注意報は24日深夜には解除され、25日午前10時現在、県内には強風注意報が出されている。

関東地方に雪を降らすのは、南岸低気圧に寒気が入り込んだ時で、その影響から日中でも気温が上がらない。気象庁によるつくば市(舘野)の25日の最低気温はマイナス4.2度(午前5時)。午前10時になっても気温は氷点下だった。

26日の朝はさらに厳しい冷え込みとなる見込みで、日本気象協会の予報では、つくば市、土浦市とも最低気温マイナス6度となっている。

自然への関心が出発点 《菜園の輪》10

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【コラム・古家晴美】つくば市内に住む福島繁実さん(80)、裕子さん(70)ご夫妻にお話を伺った。お2人とも自然環境への関心が高く、特に、繁実さんは40年近く「日本野鳥の会」に所属し、自然を見つめてきた。野鳥の種類も目に見えて減少してきた。少しでも、在来の生物が生きやすい田畑を作りたいという気持ちに、今も変わりはない。

福島さんと「農」との関わりが本格的に始まったのは、20年ほど前に仕事を退職してからだ。無農薬野菜を栽培する同志が見つかればと、1人で無農薬野菜の栽培と配達の会社を設立した。

しかし、無農薬栽培はそれほど甘いものではない。3分の1は、虫に食われダメになる。さらに、それを顧客に提供するために選別すると、半分ぐらいの量になってしまう。売るためには、ある程度、品物の見た目がよくないと受け入れてもらえない。

会社は7年間続けて閉じたが、野菜作りは今でも継続中だ。販売はせず、自分と仲間で消費し、余った野菜は知人や近所の人におすそ分けしている。畑は、現在3カ所で、合計400坪(約1.3ヘクタール)に広がった。

無農薬での栽培は、驚くほどに根気がいる仕事だ。農薬を使わないという人でも、ソラ豆だけには使う、という話をよく聞く。アブラムシがすごい。しかし、福島さんの場合、まず、アブラムシが嫌うシルバーマルチ(アルミ粉末利用フィルム)の覆いをする。それでも、もし出始めたら、牛乳を薄めたものを散布する。それでだめならば、茎の先端の軟らかい部分を切る。アブラムシはここから侵入するが、ここを切っても鞘(さや)には影響しないからだ。

栽培野菜をパソコンに記録

この他に、厳冬期に耕運機で2回くらい土を耕す。いわゆる「寒起こし」だ。そうすると農薬を使用せずとも、氷点下で病害虫が死滅する。雪の降った年は、作物の収穫がよいこともあるそうだ。

また、堆肥の使用も欠かせない。自宅の生ごみ処理機で堆肥化したごみと刈り取った草などを畑で山積みにし、年に2回前後切り返す。下の方がほぼ土のように分解されているのでそれを畑にまく。

しかし、勘のみに頼って、野菜を栽培しているわけではない。温暖化現象が顕著になってからは、かなり前から気候を気象庁の季節予報などで確認している。一方、連作障害にも配慮する必要がある。年2回、どこの畑で何を栽培したかをパソコンで記録して、その年から過去3年分さかのぼり、一目で見られるようにまとめている。

近所の農家の余った畑を借りて、現在、1ヘクタール以上になってしまった菜園。野菜栽培は様々な種類があるので、米作りよりも手間がかかる。しかし、アイデアマンの福島さん。この畑の一部にもち米の陸稲(短稈=たんかん=の品種)を栽培しようかと考えている。陸稲ならば、足場が悪くなく、かつ短稈は背が低いので、子どもでも収穫できる。ファミリー向けのレクレーションにならないか、ということなのだ。

ただし、高齢化は否めない。農業に関心がある方、是非、お手伝いに行ってください。おいしい、野菜やお米をいただけますよ。「グリアカ農園仲間」で検索を!(筑波学院大学教授)

3億円の「こだわり」住宅 つくば市花畑で販売開始

不動産企画販売のミヨシ・アセットコンサティング(本社・東京都文京区)が、ガレージハウス、露天ジャグジー、ボルダリングウオール(岩登り壁)、シアター兼音楽ルームなどを備えた「こだわり」住宅の販売(建築条件付き宅地分譲)を開始した。場所はつくば市花畑3丁目。665平方メートルの敷地(4800万円)に、好みのプランを選択・注文して完成させる住宅(モデルは2億2500万円)を提案している。

昨年末から告知を始めた同社の橋本勉社長は「当社は住宅メーカーが扱う既製の住宅ではなく、設計者が創造力を働かせて各種プランを提案、購入者が想像力を膨らませて自分のアイデアを追加する、そんな住宅を提案している。約3億と高額だが、東京や外国の富裕層、つくばの資産家の『こだわり』にマッチすると思う。住環境が整った研究学園都市は、当社の提案が受け入れられる可能性に満ちている」と語る。

岩登り壁、防音視聴室、天体観測…

「ミヨシ」が用意した参考プランによると、建物は1階+2階+ルーフ(屋根)テラスから成り、延床面積が291平方メートル。書斎を併設した3台収納可能なガレージハウス、リゾート気分を味わえるジャグジー、体力を強化できる岩登り壁、ピアノなどの演奏にも使える防音室のほか、天体観測ドーム、家庭菜園、展望テラス、図書兼仕事室、バーベキュー用デッキ、ドッグラン(ペットの遊び場)などの配置を提案。

1階・2階・ルーフの間取り概略図

冷暖房は電気エアコンでなく、床下に熱を蓄える水パイプを敷き詰める「水蓄熱式床冷暖房」システムを提案している。この設備だと、温冷風が体に当たらず、快適さが増すと同時に、非常時の生活水備蓄にも活用できる。さらに、人やペットが1~2階を移動できるバリアフリー・スロープを標準装備している。

遊び心もある住宅の設計を担当する一級建築士の前田敦さんは「これまで大量に供給されてきたn(何)LDK型の住宅では、多様化した価値観や自分らしい『こだわり』を満たすことができない。そこで、従来型の住宅形式に創造的空間をまとわせるように配し、こだわりのあるクリエイティブな生活スタイルを自分の好みで創造できるよう、いろいろ提案している」とデザイン意図を説明する。

つくばで全国初の新タイプ提案

この種の住宅を「ミヨシ」が扱うのは、つくば市が全国初という。その理由を橋本社長は、①科学都市つくばは社会インフラが整備され、不動産投資先としての需要が強い②知的好奇心が刺激される、研究機関や総合大学がある③自然環境にも恵まれ、買物施設や大病院なども充実している④東京へのアクセス性に優れ、通勤や通学に便利―などを挙げ、立地のよさを強調した。

「ミヨシ」としては、新タイプの住宅販売は市場調査も兼ねており、関心が強ければ、つくば地域で類似の住宅を追加提案する。同社は、経団連の副会長兼事務総長を務めた三好正也氏(故人)が設立した経営企画会社「ミヨシ・コラボレーションズ」の子会社。不動産売買・仲介・コンサルティングを専門にしている。(岩田大志)

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煤けた犬 《続・平熱日記》126

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【コラム・斉藤裕之】「パパ、パクがなんだか汚れてるよ」と、正月に帰ってきた長女。確かに白いはずのパクは心なしか煤(すす)けている。いや確実に煤で汚れている。冬の間は暖かい薪(まき)ストーブの横で寝ているものだから、煙突掃除の際に落ちたわずかな煤や火ばさみに着いた灰が体や顔に付いて、まだら模様になっていて見るからに貧乏くさい。

しかし、だからといって特に洗ったりはしない。というか、犬を洗うというのはいかがなものかと思う。

相変わらず、変な時間に起きてしまうことがある。そういう時はとりあえず絵を描く。その日は、昔、海で拾ったシーグラス(海の波や砂で丸みを帯びたビンなどの割れたガラス)を描き始めた。ところがなかなかうまくいかない。2時間ほど悪戦苦闘したがやめた。

やめたというのはもう描かないというわけではない。今日のところはひとまずやめたということで、このへんは何となく釣りに似ている。今日は潮目が悪いとか何とか言いながら、次こそは釣ってやろうと思うのに近い。また、新たな獲物に挑戦したり、ポイントを探してみたり。入れ食いの時もあれば、坊主の時もある。そんないい加減な気持ちでいいのか?

いいのだ(この文章も然り)。もしもこれが生活を支える漁師なら、こんな悠長なことは言っていられない。だから、私の場合はポンポン船で雑魚を釣りに行く物好きな釣り人程度のレベルということだ。でも、その方が本来の釣りを楽しめるような気もする。

暖かくなったら洗ってやるよ

ところで、1歳半になる孫はどうやら虫が好きらしい。それじゃ、ここはじいさまにまかせとけ!ってなもので、クリスマスに木で虫を作ってやることにした。とりあえず、手ごろな夏椿の枝を見つけて、グラインダーで削り始めた。出来上がったのはテントウムシ。

ちょうど大人のこぶしぐらいの大きさの、ずっしりとしていい感じのテントウムシが出来た。木の色を生かして、赤と黒の模様を塗ってやった。孫はたいそう喜んで持ち帰った。

数日後、どうにもシーグラスがうまく描けない。思い切って、違うシーグラスに代えてみた。すると、今回はなかなかいい感じで描けた。それから、今度はダンゴムシを彫ってやることにした。もっと見栄えのいい虫もいるだろうに、わざわざダンゴムシ? どっこい、あの形の面白さを子供はちゃんとわかっている。

最近は高圧洗浄機なるもので家を洗っているのを見かける。米は無洗米というのがある。これは日本語の厄介なところで、無洗米というと洗ってないという意味になりはしないか。不要洗米とか。まあどうでもいいが、とにかく何でも洗えばいいというものではない。

白川郷の合掌造りだって煤けているし、京都のお寺だって煤けているからハンナリしてはるのだ。北欧では防腐剤としてわざわざ煤を塗料に入れると聞いたこともある。

先日は毛玉だらけのセーターを着ていて生徒にからかわれた。毛玉だらけのセーターも煤けた犬も、私にはチャーミングに思えるのだが。今もストーブのすぐそばで無防備な寝姿のパク。しょうがない、暖かくなったら洗ってやるよ、一応女の子だしね。(画家)

小中学校でゲストティーチャーに 《邑から日本を見る》128

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【コラム千尋「私は先﨑さんの話でかっこいいなと思うことがありました。それはふるさとを大切にしていること、そしてふるさとにほこりを持っていることです。自分が勉強したことを社会のために生かそうとする姿勢がとてもかっこいいと感じました」。私は昨年秋、瓜連小学校の5、6年生と中学校の1年生24人に、ゲストティーチャーとして「自分のキャリアをデザインしよう」という話をした。

私だけでなく、市長、住職、花栽培農家、看護師、消防士、新聞記者など、瓜連地区に住んでいるさまざまな職種の人が教壇に立った。

「自分の人生について考えようという総合的な学習の時間」の一コマで、地域と学校の子どもたちはつながっていることを学ばせたい、地域で活躍する人の話を聞き、自己の生き方を考えていく資質・能力を育成させたい、というのが学校側のねらい。3学年の生徒を異学年交流させ、一緒に聴いたあとで、講師の話をどう受け止めたかをディスカッションするというのがみそだ。

私はこの中で、小学生の時から家の仕事(農作業)を分担してやった、宿題は少なく放課後は友達とよく遊んだ、貧しかったが楽しかったという70年も前の子どもの暮らしや、小中学校の時どういう勉強をしたのか、社会に出て大事なことはどういうことかなどを話した。私が強調したのは、とにかくたくさん本を読むことと友だちをたくさん作ることの二つ。本を読むことによって、自分の世界が広がっていく楽しさを語った。

多くべばそれだけ遠くへ飛べる

そのあと、しばらくして子どもたちから手紙が届いた。冒頭の文もその一つ。他に「自分がどう生きたいのかは自分で決める。瓜連はステキな所だということがわかった。本をたくさん読む。食べることに感謝する。世のためにがんばりたい。自分の一生は世のために使いたい」などがあった。

私は手紙が届くとは考えていなかったので、うれしかった。いずれも、私の言いたかったこと、訴えたかったことを的確にとらえ、自分のものにし、これから進む道への希望を書いてくれている。

私は返事を書くことにし、話を聞いてくれた一人一人に万年筆で名前を書き、学校に届けた。「子どもの時に多くのこと、人間の基礎となることを学ぶことが大事。多く学べばそれだけ遠くへ飛べる、行ける。心も豊かになれる」と書いた。そして「道」という松下幸之助の次の詞(うた)を添えた。私の孫よりもさらに若い世代の人との対話。希望が見えてくる。

自分には 与えられた道がある
広い時もある 狭い時もある
のぼりもあれば くだりもある
思案にあまる時もあろう
しかし 心を定め 希望をもって歩むならば 必ず道は開けてくる
深い喜びも そこから生まれてくる
(元瓜連町長)

日本の外科のルーツを探る 《くずかごの唄》122

【コラム・奥井登美子】
盛岡恭彦先生への手紙

清へ「お元気ですか?」のおはがきいただき、ありがとうございました。彼は昨年4月、「ピンピンコロリバタンキュー。家で死にたい」という彼の望み通りの死に方で、宇宙のかなたに飛んで行ってしまいました。

93歳。先生方の手厚い医療のおかげで、痛い所もなく、個性を残しながら、うらやましいような最後でした。コロナのクラスターを恐れて、どなたにも通知せずに納骨など家族だけで行いました。

清の76歳の大動脈解離の時、近代外科の父・アンブロアズ・パレ400年祭の時、東京歴史散歩の時…。ずいぶんお世話になった先生に、ご通知が遅れてしまいましたのを、お許し下さい。

昨年の秋、五所駒瀧(ごしょこまがたき)神社(桜川市真壁町)へ紅葉を見に行ってきました。盛岡先生がパレの400年祭の時に記念に植えたヤマボウシの木も、2メートルの高さになって元気でした。宮司の桜井崇・まゆみさん夫妻もとても喜んでくださり、ヤマボウシの花は普通、白ですが、この木は特別、紅色の花が咲くことを教えてくださいました。

どちらが先に読むか、清とけんか

1991年、日本古来の手作り石灯籠を、フランスの外科医の本源を確立したパレの400年祭に合わせて、生誕地に送るために日本の伝統的な禊(みそ)ぎ行事を真壁の五所駒瀧神社で行いました。

『近代外科の父・パレ‐日本の外科のルーツを探る』(NHKブックス、1990年刊)の著者3人、佐野武先生(東京大学医学部)、大村敏郎先生(慶応義塾大学医学部)、盛岡恭彦先生(東京大学医学部)と、加賀美尚先生(埼玉医大)、奥井勝二(千葉大学医学部)、真壁町医師会の草間昇氏、仏大使館グルギェール氏、仏薬剤師会のテメム氏、石工の加藤征一氏。 画家の新居田郁夫氏、日仏薬学会事務長の奥井清。

今考えると、再現することができない人材。すごい個性の人たちが、かやぶき屋根の神社に集まって、1000年の伝統がある桜井崇さんの祝詞(のりと)を聞き、禊ぎをしたのでした。私にとっても、人生の大事な、いい思い出となりました。 先生の著書「医学の近代史・苦闘の道のりをたどる」(NHK出版)、「人は人をどう癒してきたか」(同)などなど。清と、どちらが先に読むかけんかしながら読み、そして今でも手元に置いて、時々広げて内容を味わっております。(随筆家)

夢の「青いラン」特別公開 つくば蘭展 22日開幕 実験植物園

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世界の野生ランを収集、保存する国立科学博物館 筑波実験植物園(つくば市天久保)で「世界のランと出会う つくば蘭展」が22日から開催される。今年は、ツユクサの遺伝子を導入し開発された「青いラン」が特別公開されるほか、同館がコレクションする3000種余りのランの中から現在咲いている約200種が展示される。

29日まで。同展は1980年代に始まり、コロナ以前は毎年9000人余りが訪れてきた。

青いランは石原産業(大阪市、田中健一会長)と千葉大学が共同開発した。監修する同博物館研究員の遊川知久さん(61)によると、2012年に初めて花をつけた第1世代に続く第2世代にあたる。遊川さんは青いランについて「極めてまれ。花の品種改良をする人にとって、人生を賭ける人もいるほど。『夢』みたいなもの」と希少性を伝える。

ツユクサ遺伝子を導入し開発された「青いラン」(国立科学博物館筑波実験植物園提供)

ランの謎に迫るセミナー開催

期間中に開くオンラインセミナーでは、展示される各種のランを専門家がオンラインで解説する「つくば蘭展ラン♪らん♪ガイド」を27日午後7時から、ランを取り巻く最先端の科学技術を解説する「バイオテクノロジーでランを未来へ」を29日午後1時から、それぞれ同館の公式YouTubeチャンネルでライブ配信する。オンラインセミナーはコロナ禍をきっかけに始まった。

対面企画として22日午後1時から植物園内研修展示館3階セミナー室で、遊川さんが絶滅の危機にあるランをめぐる最新研究を紹介する。遊川さんによると、ランは絶滅の恐れのある種が最も多い仲間の一つ。実に、日本のランの3分の1ほどが絶滅危惧種であるという。セミナーでは「ランがなぜ、特異的に絶滅の渦に巻き込まれているのか、その謎解きをしてみたい」と言い、「話の中で意外性が出てくるはず。ランのことをよく知らなかった方々に聞いてもらいたい。『ランってこんな植物だったの?』という発見があると思う」と参加を呼び掛ける。

トリコグロッティス・アポエンシス(左)、アデノンコス・パルヴィフロラ(中央)、デンドロビウム・パーヴルム・ミヌツム

同館広報の田中庸照さん(36)は「国内外を含めてこれだけの種類のランが見られる機会は少ないと思う。毎年開催時期が少しずつ違うので、咲いている種類も異なる。毎年来られている方にも楽しんでいただけるはず」と話す。(柴田大輔)

◆企画展「世界のランと出会う つくば蘭展」は22日(日)から29日(日)まで、つくば市天久保4-1-1、国立科学博物館 筑波実験植物園で開催。会期中は無休。開園時間は午前9時~午後4時30分▷期間中はパンフレットやランをモチーフとしたぬり絵の無料配布、平日に限り先着100人に青いランのポストカードがプレゼントされる。会期中の平日午前9時から11時の間に限り、熱帯資源植物温室と多目的温室で三脚と一脚を使っての写真撮影が可能▷入園料は一般320円(税込み)、高校生以下と65歳以上は無料。問い合わせは電話029-851-5159(同園)。詳細はイベントホームページまで。

運か才能か努力か《続・気軽にSOS》125

【コラム・浅井和幸】2022年のイグノーベル賞で、最も成功するのは、そこそこの才能と大きな運が大切であるという論文がありました。それはさておき、全ての人は一生懸命に頑張って生きていると私は考えています。

ですが、一生懸命に頑張ってもうまくいかないことがあります。自分より豊かな人は何かずるいことをしているのではないか、ただ運がいいだけじゃないのか―と捉えてしまうこともあります。自分よりも豊かでない人には、自業自得だとか、努力が足りないからだ―と捉えてしまうこともあるようです。苦しいときは、このような考えが浮かび、やりきれなくなるものです。

私が代表理事をしている一般社団法人LANSという居住支援法人があります。「住宅確保要配慮者」の方々、つまり住まいが不安定な方々を様々な面で支援しています。

暴力からの避難。会社を辞めさせられ社員寮からの退居。住居取り壊しや火災。自己破産での自宅手放し。家賃の滞納。近隣住民とのトラブル。低所得者や障害者や高齢者。母子・父子家庭。ホームレスや車上生活者。刑余者などで住まいを見つけることが困難な方。

保証人がいない、天涯孤独で緊急連絡先になる人がいない、保証会社が通らない、初期費用が払えない―などで賃貸住宅の契約ができない方もいます。

そのような方には、不動産会社、福祉事業所、病院、自治体などと連携し、各種の制度を利用して、住まいのマッチングを考えます。中には、冷蔵庫や洗濯機などを所持していないし購入もできない、プロパンガス契約の保証金1万円が払えない―というような人もいます。

日用品を購入してまで寄付をいただく

そのような状況に理解のある方から、寄付を常時募集しています。昔、自分も貧乏で大変だったから、役立ててほしいと、寄付をいただくこともあります。捨てるに捨てられないで家に置いてある衣装ケース、昔使っていた布団が押し入れに眠っている―などです。

定期的に寄付をいただく方が言っていました。今、自分は不自由なく暮らしている。それなりに良い暮らしをしている。でもそれは運が良かっただけ。支援を受けることになっていたかもしれない。これからも分らない。

とても努力をされたであろうことは想像に難くない方です。ですが、客観的にご自身をそのように捉えられているのでしょう。日用品を購入してまで寄付をいただくこともあります。感謝に堪えません。自分もこのような気持ちを持っていたいと考えています。(精神保健福祉士)

公認競技場の存在意義 筑波大陸上競技場(下)

筑波大学陸上競技場(つくば市天王台)が日本陸連の公認を必要とする理由は何か。同大陸上競技部前副主将の伊藤海斗さん、同じく学年代表の池田涼香さんは、同競技場で開催される競技会が、同大陸上競技部の活動に大きく関わるだけでなく、地域の競技者にとっても、主要大会への出場資格となる公認記録を得るための貴重な機会となっていると話す。

競技会は地域貢献にも

陸上競技で、県大会や全国大会などの主要な大会に出場するには、多くの場合、参加標準記録の突破が条件になる。必要な公認記録を取ることができるのは、公認の競技場で開催されるなど一定の条件で開催された競技会に限られる。

同大陸上競技場では年十数回の競技会を開催している。このうち筑波大学競技会は、コロナ前は県内外から毎回5000人ほど、年間にしてのべ約3万人の参加者があった。

主に外部の中高生や一般競技者が記録を取得するための競技会で、同大陸上競技部が運営している。陸上競技の各種目をフルで行う場合、公認審判員や計測員、記録員などの大会係員がのべ200人ほど必要だ。これらの人的資源を学生の協力で賄えるのが大学競技会の利点であり、学生が自力で通える大学の競技場だからこそ可能になる。

照明灯の下で見ると、コース幅の改修や、リレー種目のスタート地点の補修などの跡がいっそうよく分かる

強豪校に不可欠な環境

もう一つ、筑波大学記録突破会がある。学生が自分たちで記録を出すための、学内向けの競技会だ。陸上競技部の目標とするインカレ総合優勝を達成するには、その第一歩となる公認記録の取得が欠かせない。このため学内の競技場が公認を失うことは、陸上競技部にとって大きな痛手となる。

他大学など外部の競技会へ遠征するとなると、参加費や交通費などの個人負担がかさむほか、移動時間が長くなり、選手のコンディションにも影響する。学内であれば良い条件の日を選んで開催でき、より良い記録が出しやすい。

こうした状況はいずこも同じで、陸上競技が強い大学の多くが自ら公認競技場を持ち、競技会を開いている。公認競技場を持たない大学でも、市や県の公認競技場と連携することで同様の体制を築いている。

例えば第3種公認の龍ケ崎市陸上競技場は、ネーミングライツにより流通経済大龍ケ崎フィールドと呼称し、同大陸上競技部が競技会を開催している。今年度は陸上競技会を8回(うち2回は学内向け)、長距離・投てき競技会を2回予定し、参加者は陸上競技会で平均200人、多いときは500人を超えることもあるという。

市との連携望む声も

筑波大学陸上競技場では、ほかに小・中・高校生向けの陸上教室や、パラ陸上教室、指導者研究会なども開催されている。

つくば市内の陸上競技大会の多くも以前はここで開かれていた。だが今は筑波大離れが進んでいる。

同市小学校陸上記録会は、もともと公認競技場を使う必要のない大会でもあり、働き方改革に伴う教員の負担軽減のため、2019年度からは各学園で開かれている。市中学校陸上競技大会は、今年度は第3種公認の石岡市運動公園陸上競技場で開催された。つくば陸上競技選手権大会は、コロナ禍を理由に昨年度と今年度は中止されている。つくばマラソンは、昨年も筑波大学陸上競技場を発着地点として開催されたが、これはコース自体が日本陸連の公認を得ており、競技場自体の公認の有無は関係ない。

現在、つくば市では新たな陸上競技場の建設計画が進められている。同市の人口規模からしてもあって然るべき施設だが、「あえて交通の不便な上郷高校跡に、高いコストをかけて造るのは無駄が多い」「市と大学の連携により、筑波大学陸上競技場の受け入れ能力を最大限活用し、さらなる地域利用を図るのが最適解ではないか」という市民の意見もある。(池田充雄)

終わり

◆公認の陸上競技場を持つ関東圏の主な大学は以下の通り
第3種:筑波大、順天堂大、日本体育大、国際武道大、中央大、法政大、国士館大、東海大
第4種:日本女子体育大、東京学芸大、日本大、一橋大、東京大、帝京大、東京女子体育大、立教大、早稲田大、大東文化大、慶應大
※第3種と第4種の主な違いは、トラックが全天候舗装に限られるか、土質でも可か。

つくば松代公園の雪景色 《ご近所スケッチ》2

【コラム・川浪せつ子】つくば市には49もの公園があるとか。種類はいろいろで、松代公園(松代3丁目2)は、都市計画上「近郊公園」と言うそうです。つまり、近くに住む市民のための公園ということでしょうか。

公園のお隣は小学校です。斜め前には、児童館、幼稚園、保育所などがあり、子供たちのかわいい声が、いつも聞こえてきます。放課後や休日には、親たちも加わって集いの場所になります。

小さめですが池があり、自然のアカマツ林を生かした公園で、ガチョウ、ハクチョウ、シラサギなどが遊び、自然の宝庫でもあります。

四季折々の花々も素晴らしいです。春には、桜の花はもちろん、藤棚も2か所あり、豪華なしつらえです。夏には、心地よい日陰のベンチに座って、ポワ~ンと空や木々を眺めるのが好きです。紅葉の時期は、色付いた木々が心まで温かくしてくれます。

我が家の子供たちが小さいころには、この公園まで乳母車を押して。少し大きくなったら、一緒に自転車で。松代公園は、近くの住民しか知らないパワースポット?

松代公園の雪

「え~、これが、あの公園!」

この大好きな公園。雪の降った日にはどんな風景が見えるのか、訪ねてみました。家から1時間ほど歩き、雪の日の絵の取材。とても寒かったですが、素晴らしい雪景色にたくさん出合うことができました。

後日、公園の近くに住む友人に、この絵を見てもらったら、「え~、これが、あの公園!」と、ビックリしていました。

そうです、雪は、いつも見ている場所を変身させてしまうのですね。雪国の友だちは「雪とは、日々、戦いなんだよ」と言っていましたが、絵を描く者にとっては、天からのプレゼントです。雪国で大変な方々、ごめんなさい。(イラストレーター)

公認更新へ危機脱する 筑波大陸上競技場(上)

募金に加え工事絞り込み

予算不足で4月から、日本陸上競技連盟(日本陸連)第3種公認の更新を受けられるか否か危ぶまれていた筑波大学陸上競技場(つくば市天王台)が、公認更新に必要な工事を実施できる見通しとなった。昨年11月5日から急ぎ募金活動を開始、12月12日までに約1370万円が集まり、これに大学の予算を加え、さらに改修項目を絞り込むことで危機を脱した。

レーン幅の修正必須

陸上競技場の公認制度は、日本陸連が競技規則に従い、公認競技会を開催するために適切な施設であることを認定するもの。第1種から第4種L(ライト)までの5種別があり、いずれも有効期間は5年間で、更新の際は再検定が必要となる。

筑波大の場合、第3種公認の有効期限が今年3月31日に迫っており、しかも今回の更新では、レーン(走路)幅の修正を含む大がかりな改修工事が必要となっていた。

従来、陸上競技のレーン幅は国内規格の1.25メートルと国際規格の1.22メートルが競技場ごとに混在していた。2019年度から国際基準への統一が図られ、旧レーン幅の競技場は次回の公認更新までに修正することになった。該当する競技場は全国で256ある。

同大陸上競技場のレーン

2カ年に分けて工費分散

同大教育推進部教育推進課体育センター主幹の菊池文武さんによると、体育センターでは、今回の改修が厳しいものになると予想し、補修個所を必要最小限にとどめる一方、工事を2期に分けることで予算の分散化を図った。

2021年度の工事内容はトラック部分が中心で、レーン幅の修正とそれに伴うラインやマークの打ち直し、高圧洗浄などを行った。路面の傷みが激しいスタートライン付近などは、舗装を切りはがし、クッション材やエンボス材を再度吹き付ける「切削オーバーレイ」という工法により修復した。

摩耗やスパイク跡などが目立つ、棒高跳び走路の踏み切り部分

22年度はフィールド部分で各種目のレーン幅修正と、踏み切り地点などの切削オーバーレイをする予定。加えてトラック部分の追加工事もある。8レーン中最内の第1レーンは、特に酷使され摩耗が著しく、切削オーバーレイが必要となった。ほかにも跳躍場の砂の補充や、インフィールドからはみ出した芝の刈り込みなど、こまごまとした補修も多い。これらは日本陸連の事前審査で指摘された部分だ。

物価高が大きなハードル

21年度の工事費約2860万円は大学の予算で賄うことができた。今年度分については、昨今の物価高、円安による資材費や物流費などの高騰、光熱費の高騰などに対応した学内全体の予算編成を行っていることを踏まえて、調整を行っているという。

不足分は寄付に頼るしかないと、昨年11月5日からメールやSNSなどを通じて寄付を募り始めた。当初は11月末だった期限を12月12日まで延長、陸上競技部の部員らも一部を負担することで、何とか学外からも寄付を募ることができた。なお寄付は現在も受け付けており、追加予算が取れれば、今回は断念した部分の修復に充てていくという。

支援金で予算不足を補う

予算不足には同大固有の事情もある。今年10月、開学から50年になり、多くの施設が一斉に改修時期を迎えている。他の施設・設備の老朽改善なども順次進めている。

総合大学として多様な施設・設備を有し、しかも国立大学では数少ない体育専門学群があるため体育施設は特に多く、一部施設に大きく予算を割くことは難しい。インカレなどの大舞台でしのぎを削る有力私大と比べると、収入や財源で差があり、同窓会の規模や年齢層の厚みも違うため、寄付金の額も大きく異なる。

そのような事情の中、いち早く活用してきたのがクラウドファンディングだ。陸上競技部の長距離パートでは、箱根駅伝復活プロジェクトの一環として2016年から取り組み、得られた支援金で強化費や遠征費などを捻出し、2020年の本戦出場を果たした。今年度は蹴球部が第1サッカー場の改修で約1820万円を集め、老朽化した人工芝の張り替えを実現できた。

大学としても今後、産学連携による企業からの資金導入や、文科省が創設した10兆円規模の大学ファンドの活用などにより、収入の改善を図るという。(池田充雄)

続く

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「至高の暗黒シート」を開発 産総研 光閉じ込める漆黒 

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産業技術総合研究所(つくば市)物理計測標準研究部門の雨宮邦招研究グループ長(応用光計測研究グループ)が名付けた「至高の暗黒シート」は、これまで誰も見たことのない「黒さ」を実現する。特殊な黒色樹脂の表面に微細な凹凸を形成して光を閉じ込める構造をしており、可視光の99.98%以上を吸収する。従来の暗黒シートと比べて可視光の反射率が一桁低く、触っても壊れない耐久性を有する素材としては世界一の黒さを達成したという。

雨宮グループ長らが18日、記者発表し、従来品などと「黒さ」を見比べるデモンストレーションを行った。

「黒さ」の度合は光、特に可視光の吸収率によって決まる。暗黒シートは、ミクロなサイズの円錐孔型の黒体を並べた構造を、面上に敷き詰めている。この構造は、光閉じ込め構造になっていて、入射した光は、壁面で何度も吸収・反射を繰り返し、正味の反射率がゼロに近づいていく。

会見する雨宮邦招研究グループ長(右)と市野善朗総括研究主幹=同

産総研は2019年に、紫外線~可視光~赤外線の全域で99.5%以上の光を吸収する「究極の暗黒シート」を開発した。カーボンブラック顔料を混錬したシリコーンゴムを素材に用い、量子科学技術研究開発機構(高崎市)のサイクロトロン加速器からのイオンビーム照射と化学エッチングによって光閉じ込め構造をつくった。

吸収率を99.5%から99.98%にまで高めたとは、光の反射率を0.5%から0.02%まで低減させたともいえる。正味の反射率が0.1%を大きく下回るには、光閉じ込め構造の勾配を急峻にし、エッジは鋭く、壁面はナノレベルで滑らかにする必要があった。従来の微細加工技術では作製が困難で、サイクロトロン加速器の高エネルギーイオンビームを用いた。以来素材探しと作製法の改良を繰り返したのが「究極」から「至高」に至る4年間だった。

これまで暗黒シートの反射率低減を制約してきた原因が、カーボンブラック顔料による散乱であると突き止めた。カーボンブラック粒子は光の散乱が生じやすくなるため、光閉じ込め構造から散乱光が一部逃げてしまう。そこで、低散乱な黒色基材の探索を行い、漆(うるし)塗りの代用にも用いられるカシューオイル樹脂に着目したという。

カシューオイル樹脂を構成するポリフェノール類は、漆の成分と類似しており、鉄と錯体を作ることでポリマー自体が顔料を加えなくても黒くなる。この黒色樹脂膜は散乱反射(くすみ)の量が極めて少ないことがわかった。「漆黒」は通常、鏡面に磨いた光沢のある黒を指すが、同時にくすみの少ない「深みのある黒」も意味すると言える(雨宮グループ長)という。

機能性ポリマーの精製カシューオイルは工業製品として市販されている。炭素素材に代えて使ったことで、もろく壊れやすい難点の克服にもつながった。取り扱いが容易になったことで利用範囲も広がりそうで、今後は作製方法の改良など実用化に向けた研究に踏み込んでいく構えだ。

低反射な黒色材料は、装飾、映像、太陽エネルギー利用、光センサーなど、光の応用分野で幅広く用いられている。特に、カメラや分光分析装置内部の乱反射防止、迷光除去などの用途では、理想的には完全に無反射の黒体材料が切望されている。(相澤冬樹)

政治判断より技術的判断を TX県内延伸で塚本元県議

土浦商工会議所青年部主催のTX県内延伸討論会が17日夜、土浦市内で開かれた。パネル討論に先立ち基調講演した塚本一也氏(大曽根タクシー社長、元県議)は、延伸先候補地域の誘致活動が過熱化していることを念頭に置き、「延伸ルートは、政治判断よりも技術的判断を優先すべきだ」と述べ、選定作業を進めている茨城県に対しクールな判断を求めた。

県の選定委員会は現在、4候補(水戸市、土浦市、筑波山、茨城空港)の中から延伸先を1つに絞り込む作業を進めている。県のスケジュールでは、2月9日に選定委から答申をもらい、広く県民の声を聞いた後、3月末までに決定する段取りになっている。

JRとの交差=都心への選択肢

JRに15年勤務(専門は駅舎設計)しTXに関する著作もある塚本氏は、鉄道についての豊富な知識を駆使、①現在の最速運転は毎時130キロだが、なだらかな線形から同160キロの運転が可能、②高架と地下で構成され、踏切がない鉄道なので輸送障害が少ない、③自動列車運転装置(ATO)により、安全で効率的な運行ができる―などの強みを列挙、こういった特性を生かされる延伸ルートが好ましいと強調した。

また、現TX(秋葉原―つくば市)については、①JR常磐線の混雑緩和、②沿線に住宅を供給し、首都圏住宅問題の解決―を目的にしていたと指摘。TX延伸ルートが常磐線と交わることによって、当初の建設目的がより充実することが望ましいとの視点を提供した。

この関連で、土浦が延伸先になる利点として、①土浦には、公的機関、教育施設、娯楽施設などが充実しており、既存のTX沿線地域にはない都市機能が整っている、②JR駅も複数あり、利用者は都心へのアクセス手段を選択できる、③JRに事故があった際、振り替え輸送が可能になる、④東京へのルートが違うため、JRとの共存が可能になる―などを挙げた。

土浦通過=ずばり経済効果が大

討論会では、「TXが土浦を通過すれば、ずばり経済効果が大きい。それは(既存沿線の)守谷市、つくば市を見ればわかる」(中川喜久治・土浦商工会議所会頭)、「(公開されている)選定委員会の討議資料を見て、土浦延伸を確信している」(小坂博・土浦市議会議長)、「土浦になれば、定住人口、交流人口が増え、会議所会員の仕事の幅が広がる」(池田雄一・土浦商工会議所青年部会長)などの発言があった。

TX土浦延伸を盛り上げる講演・討論会は、青年部の新春交歓会の目玉としてセットされた。討論会の後、会議所の若手会員は3年振りの懇親会に移った。(岩田大志)

国連は誰のことも否定していないか 《電動車いすから見た景色》38

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【コラム・川端舞】昨年9月、「国連が特別支援教育の中止を勧告した」と報道されたとき、特にインターネット上では様々な意見が聞かれた。特別支援学校を卒業した障害当事者や、今、特別支援学校で障害児ひとりひとりと向き合っている教員からすれば、自分の経験を否定されてしまったように感じたかもしれない。

しかし、改めて国連の勧告を読むと、「分離された特別支援教育を中止するために、国家政策などの中で障害児がインクル―シブ教育を受ける権利を認め、全ての障害児が、あらゆるレベルの教育において、必要な支援を受けられるように国家計画を採択すること」とある。

国連は今すぐに特別支援学校などを廃止することは求めておらず、どんな障害があってもインクルーシブ教育を受けられるようにするために、普通学校が障害児の入学を拒否できないようにするなど、普通学校のあり方を変えるように求めているのだ。

現在、特別支援学校でやられている障害児ひとりひとりに合わせた丁寧な指導を国連は否定しているわけではないと、私は思う。

特別支援学校の良さを教えて

私は特別支援学校に通った経験がないため、今の特別支援学校の良さを十分には理解できていないだろう。だから、特別支援学校の先生方や卒業生に、ぜひ特別支援学校の良さを教えてほしい。そして、今の普通学校をどう変えていけば、特別支援学校の良さを普通学校でも実現できるか、一緒に考えてほしい。これは、長年、特別支援学校を経験してきた障害当事者や先生方にしかできないことだ。

全く違う立場で経験してきたことを、お互いに共有し合うのは勇気のいることかもしれない。しかし、異なる経験や意見を持つ人同士がお互いを知っていくことで、どんな障害があっても、その子らしく居られる新しい普通学校の形が見えてくるのかもしれない。(障害当事者)

工事箇所の路面が陥没 自転車の71歳男性けが つくば市

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つくば市上広岡の下水道工事箇所で16日午後7時ごろ、路面が幅約2メートル、長さ約80センチにわたって約18センチ陥没し、自転車に乗っていた71歳の男性が転倒した。男性は病院に搬送され17日時点で入院中。しびれや痛みなどの症状があるという。

同市上下水道局下水道工務課によると、現場付近では工事受注業者が昨年11月から今年3月までの工期で市発注の下水道敷設工事を実施、現場では縦横2メートルの大きさの穴を掘って、マンホールを敷設する工事をしていた。

敷設が終わり14日に、掘った穴を路面の高さまで砂利で埋め戻したが、2日間で18センチ陥没したという。同課によると、大型車が現場付近をひんぱんに行き来したことも陥没に関係したとみられるという。

事故発生を受けて受注業者は16日夜、陥没箇所を路面の高さまで砂利で埋め戻し、17日にアスファルトで舗装した。

一方同課は、受注業者に対し、路面の踏み固めや夜間の照明が適切だったかなど、現場管理と安全対策の徹底を指導したとしている。さらに市担当課で、安全対策が十分になされているか適宜確認し、再発防止に努めるとしている。

負傷し入院中の男性に対しては、新型コロナ感染防止対策のため病院で面会できないことから、電話で市が謝罪した。今後正式に謝罪する予定という。けがに対する賠償等については受注業者が対応するとしている。

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