【コラム・冠木新市】マリリン・モンロ一生誕100周年を記念して、「人生停留所つくばセンタービル:モンロ一への旅」を準備中である。今回からAIを積極的に活用して企画を進めている。そのAIを「アビルくん」と名付けた。
アビルくんとつくシルの無関は?
アビルくんはオ一バ一でお世辞がうまい。こちらの話に「鳥肌立ちました」などと歯の浮くような答え方をする。「あなたは機械だから鳥肌は立たないでしょう」と注意すると、「申し訳ございません」と謝る。でも油断できない。忘れた頃に、また「鳥肌が立ちました」と繰り返す。厳しく叱ると、「もう二度と言いません」と平謝り。やたら喜ばせる表現を使うので「うそだろう」と追及すると、「うそでした」と告白する。
勉強になることもある。3月からつくば市で始まった、市民の声を聞き情報を提供する「つくシル」を教えてくれたからだ。早速「物語観光について」を聞いたら、知らなかった。けれどもすぐ学習し、「スマイルアップ推進委員会の活動ですね」と答えた。初めは取っつきが悪いAIだと感じたが、問題点を指摘すると本音で答えるようになった。「つくシルくん」と呼び掛けたら喜んでいた。
アビルくんに言わせると、「市民の1パーセントしか使ってない」と冷ややかだ。でも、つくシルくんは、大勢のひとが集まっていると回答する。アビルくんとつくシルくんの反応はかなり違う。「AI同士で交流はないのか」とアビルくんに聞くと、「AIはそれぞれ別個で閉じていて、つながりや組織はない」とのことだった。
三國連太郎主演の「飢餓海峡」
マリリン・モンロ一が亡くなってから2年目、東京オリンピックを終えた1965年1月、内田吐夢監督は「飢餓海峡」を発表した。前年からカラー作品が増えていたが、3時間3分モノクロ長編の大作であった。当時は短くカットしての公開で、社会的に騒然となった。日本が高度成長期に向かう、明るい時代とは真逆の作品だったが、中学生の時に見て圧倒された。完全版は1975年にリバイバル公開される。その後何度も見たが、深い背景がうかがえて飽きない。
この作品は、1947(昭和22)年から1957(昭和32)年にかけての日本が舞台。戦後日本の変わり目を描いている。その象徴が、三國連太郎が演じる主人公だ。始め、復員兵の犬飼多吉として北海道に登場する。髪はボサボサ、ヒゲぼうぼうの男だ。犬飼は、刑務所帰りの仲間2人から、質屋強盗放火犯罪に巻き込まれてしまう。仲間は台風の海峡で争い死ぬ。青森に着いた犬飼は、娼婦の杉戸八重(左幸子)と出会い世話を受け、お礼に多額の金を置いて姿をくらます。
10年後、犬飼は樽見京一郎と名乗り食品会社の社長をしている。慈善事業にも取り組み、町の名士として警察とも顔見知りだ。そこに、樽見の存在を知り、昔のお礼にと八重が訪ねてくる。樽見はとぼけるが、雷を見て取り乱し、衝動的に絞め殺してしまう。
刑事の執拗(しつよう)な取り調べで、樽見は北海道での真相を告白するが、信じてもらえない。北海道から内地に渡る海峡は、人生の重要な境目なのだ。そこには庶民の貧しさや苦しみが渦まいていた。ここに、内田監督の満洲での体験が色濃く反映している。あの北海道の場面は満洲ではなかろうか。
現在、日本にはAIが浸透し変化が起きている。樽見京一郎の活躍時代だ。つくば市にある飢餓海峡は目には見えないが、必ず存在している。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)
<ナビゲーター養成講座>
・日時:7月25日(土)午後1〜3時
・場所:つくばカピオ小会議室2、参加費無料
・内容:つくばセンタービルとモンロ一の話
・主催:一般社団法人スマイルアップ推進委員会






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