金曜日, 11月 22, 2024
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手話パフォーマンス招く資金を募る 「みんなの学会」来月つくば開催で

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手話の楽しさを知った高木祐輔さん=つくば市吾妻の筑波学院大キャンパス

【橋立多美】筑波学院大学(つくば市吾妻)経営情報学部ビジネスデザイン学科2年の高木祐輔さん(20)が、手話パフォーマンス集団「きいろぐみ」を招待するためのクラウドファンディングへの支援を呼びかけている。同大と筑波大、筑波技術大の学生や院生らで作る「つくば院生ネットワーク」主催で来月開くイベント「みんなの学会」に招く計画でいる。

院生ネットワークは、筑波大学システム情報工学研究科の讃井知さんが代表を務め、学問分野の垣根を超えて交流したり研究成果を社会に伝える催しを開催している。発足から10年目の今年は、手話の表現力を研究発表に生かす「学会」を開催する。

ネットワークの大学院生が、手話の芝居や手話ミュージカルを展開するパフォーマンス集団「きいろぐみ」の公演を観て、手話は科学の研究発表にぴったりだと思ったのが招へいの始まり。

聴覚の差に関係なく研究を語ることを目標にした企画が始動。昨年10月に市内3大学の学生を対象に企画・運営を担当するスタッフを募った。応募者の中に筑波学院大の高木さんがいた。

同大は、学生たちが地域に出て社会貢献活動をする「オフ・キャンパス・プログラム(OCP)」が必修科目。まちづくりや文化、環境など多彩な活動分野の中から選択する。高木さんは昨年10月初旬につくばセンター広場で行われた、つくばクラフトビアフェスト実行委員会のスタッフとして運営を体験した。

3日間で参加者1万人を超えたビアフェスタは、それまで味わったことのないワクワク感に満ちて、設営や撤去作業なども苦にならなかったという。「OCPがゼロから創り出すイベントの面白さを教えてくれた」と話す高木さん。迷わず「みんなの学会」の運営スタッフに手を挙げた。

大学生14人による運営委員会の席上、筑波技術大で学ぶ聴覚障害者の手話を初めて間近で見た高木さんは「声に頼らずコミュニケーションをとる手話は表現力が豊かですごい。手話トークは楽しそうで素敵だなと感じた」と話す。

手話パフォーマンス「きいろぐみ」(事務所提供)

「きいろぐみ」を招待してみんなで手話を楽しむことで手話への理解が進むと考える高木さん。「つくばに手話パフォーマンスを呼べるよう支援をお願いします」と力を込めた。

「ユニバーサルな学び」をテーマにしたみんなの学会は、2月15日午後4時からつくば市吾妻のノバホールで開催。3人の研究発表に手話・文字・音声通訳が付く。研究発表後に手話パフォーマンス集団「きいろぐみ」の公演を予定しており、その費用をクラウドファンディングで募っている。

「みんなの学会」の参加費は学生無料、社会人千円で申し込みはこちらから。

クラウドファンディング「つくばに手話パフォーマンスを呼んで、手話と科学を繋ぎたい!」の目標金額は70万円、募集期間は1月31日まで。詳細と申し込みはこちら

留学生の入学希望者急増 筑波学院大

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「セミナー入試」の一環で筑波学院大学の教育方針や教育目標などについて説明を受ける日本語学校の留学生=14日、筑波学院大学(写真は同大学提供)

【鈴木宏子】「21世紀のグローバル社会で自立して社会貢献できる人材の育成」を教育方針の一つに掲げる筑波学院大学(つくば市吾妻)で、留学生の入学希望者が急増している。来春入学を希望する留学生を対象に今月14日、同大学で実施された「セミナー」には、留学生200人の参加登録があり、当日は180人が出席した。

出席したのは、首都圏などの日本語学校に通う中国、ベトナム、インドネシアなどの留学生。14日は橋本綱夫理事長らが「筑波学院大学の学びをしっかり理解して将来をイメージして入学してきてほしい」などと呼び掛け、日本語の能力試験や面接などを実施した。

セミナー参加者のうち、一定レベル以上の日本語能力があると認められた留学生は出願を認められる。大学によると、日本語能力が高い参加者が非常に多かった。

留学生の入学希望者が急増した背景に何があったのか。同大留学生支援室によると、優秀な留学生を積極的に受け入れようという橋本理事長の方針により、今年4月、大学は同支援室を開設した。

支援室では在学中の留学生のちょっとした相談にも乗るなど、きめ細かな対応を実施してきた。さらに将来の受験生確保に向け、在留管理がしっかりしていて、日本語教育レベルも高いと評判の日本語学校の訪問を重ね、太いパイプをつくってきたことが実を結んだと分析する。

▼留学生支援室、寺田正之リーダーの話 日本語学校の留学生の中で、筑波学院大学の位置づけが上がってきていることを感じる。グローバル化の中、働く職場に外国人がいたり、上司が外国人という環境が当たり前になる。勉学意欲が高い優秀な留学生が集まってくれれば、日本人学生にもプラスになり期待したい。

「セミナー入試」の一環で日本語の能力試験を受ける日本語学校の留学生=同

参加できるインタラクティブアート 筑波学院大学生が作成

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インタラクティブ作品の前で飽きずに遊ぶ子どもたち=つくば市吾妻

【橋立多美】つくば駅前の商業施設モグ(つくば市吾妻)1階のプラザ・パフォーマンス・ギャラリーで、クリスマスの25日まで「インタラクティブ作品」が上映されている。

作品は、筑波学院大学(同市吾妻)経営情報学部メディアデザインコースでコンピューターのプログラミングを学ぶ学生たちが制作した「参加形」映像で、子どもから大人まで楽しめる。つくば都市交通センターがセンター地区の活性化を目的に、筑波学院大学と協働でギャラリーを活用したさまざまな取り組みを実施しており、今作品の上映はその一環。

インタラクティブは「相互に作用する」ことを指し、作品の前に立った鑑賞者をセンサーが刻々と変化する映像の中に取り込み、鑑賞者がその中で自由に動くというもの。

ギャラリーの壁に縦約140センチ、横約200センチのスクリーンがセットされ、日本の四季の美しい画像を背景に四季を代表するモチーフが落下する映像が映し出される。30秒ごとに四季が移り変わり、映像の中に鑑賞者の輪郭が登場して落下物をキャッチすることができる。

参加型作品を作った学生たち。左から草地さん、須山さん、鈴木さん=同

作品制作に取り組んだのは学生10人で、中心になって作り上げたのが3人の3年生。鈴木拓海さん(20)は「映像に厭きないように四季をテーマにし、落下物は春なら行楽をイメージしておにぎりにするなど工夫した」。須山貴峰さん(21)は「アイデアを持ちより、2週間で完成させた」。草地万里さん(20)は「外部から関われる参加型の作品です。工夫して遊んでほしい」と話した。

画像の前ではしゃいで遊んでいた4姉妹の小3の長女は「ゲームみたいで楽しい」。40代の父母は「買い物の途中で立ち寄ったが、子どもたちは楽しくて帰りたくないと言っている」と笑って話していた。

上映期間は25日(木)まで。時間は午後4時~同8時。会場はモグ1階のギャラリー(宝くじ売り場前)。誰でも自由に鑑賞、参加できる。

《学生インタビュー》26 取材の面白さを実感 将来はマスコミで仕事したい

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筑波学院大学内にあるNEWSつくば編集部を訪れた池田梨花さん

筑波学院大学(つくば市吾妻)は、学生たちが地域に出て社会貢献活動をする「オフ・キャンパス・プログラム(OCP)」に取り組んでいる。同大経営情報学部ビジネスデザイン学科2年の池田梨花さんは9月から12月まで、OCP活動の一環でNEWSつくばの取材現場に同行したり、映像素材の編集などに取り組んだ。

筑波学院大学
経営情報学部ビジネスデザイン学科 2年
池田梨花さん

 

―NEWSつくばを選んだ理由は?

私は映像制作関係の仕事にもともと興味があります。それが体験できる場所を選びたいと思っていたところ、NEWSつくばを担当の先生に紹介してもらいました。

―実際に取材に同行してみてどうでしたか?

私は3本取材に行きました。1本目は美浦村の戦争遺跡、鹿島海軍航空隊跡地(8月15日付16日付)をドローンで撮影する取材に同行しました。ドローンが実際飛んでいる様子を初めて見ました。ドローンによる空撮の操作を見せていただいて、撮影方法を勉強することができました。

ドローン撮影に同行した鹿島海軍航空隊跡地の取材=8月、美浦村

県南の小学校の校庭にある、二宮金次郎像の左手がなくなっていることについて取材に同行したのが2本目です9月11日付)。学校の方の話を伺ったところ、結果的には左手がない理由はわかりませんでした。でも取材に行ったことは面白かったです。二宮金次郎像そのものも、見たのは初めてです。

3本目はつくば市の防災科学技術研究所で行われた耐水害住宅実証実験の取材(10月2日付)に同行しました。ちょうど大雨による川の氾濫などで各地が大変な時期だったので、水害対策は本当に大事だと思いました。かなり大規模な公開実験で、テレビ局や新聞社など報道の方がたくさん取材に来ていました。私の隣で取材していた民放の方のカメラなどの装備がすごかったです。

この取材から戻ってから動画を編集する方法も勉強し、ナレーションも入れました。声を入れるのはタイミングなどがとても難しかったです。

NEWSつくばの編集会議に参加する池田さん(左)。右は坂本栄理事長

どの取材のときも楽しくていい経験ができました。でも記者の方がその日のうちに記事を仕上げるのを見て大変だなと思いました。OCPは終わってしまいましたが、時々またお話を伺いに行けたらいいなと思っています。

―大学生活はどうですか?これから大学ではどんな勉強をしたいですか?

龍ケ崎市に住んでいて学校まで結構遠いのですが、バスと電車を乗り継いで通っています。2年生までと違って、3年生になると専門的なコースに進めます。私はメディアデザインに進んで、映像の専門的な勉強をしたいと思っています。

―今はまっていることありますか?

スマートフォンのアプリゲームが好きなんです。「グランブルファンタジー」や「アイドル育成ゲーム」に今はまっています。

―将来はどんなことをやりたいですか?

テレビ局などマスコミ関係に進みたいです。映像制作の仕事をしたいと思っていましたが、NEWSつくばでの取材もすごく楽しかったので記者の仕事にも興味が出てきました。

(聞き手: 伊藤悦子)

「来年も幸せに」 筑波学院大で留学生らが年忘れパーティ

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余興のひとコマ。橋本綱夫理事長(左から4人目)も加わりミャンマーの水祭りのダンスを皆で踊る=筑波学院大学内

【池田充雄】筑波学院大学(つくば市吾妻)で19日、留学生による留学生のための年忘れパーティが開かれた。同大の教職員らを含む約80人が参加し、各国のお国柄などに触れながら楽しいひとときを過ごした。

パーティは留学生らが自ら企画・運営した。実行委員の一人で司会も務めたオウ・タウシンさん(中国出身、経営情報学部ビジネスデザイン学科2年)は、「いろんな国から来た留学生同士が仲良くなれるようにと考えた。1~4年生が全部いて、先生も一緒に友達のような気分で、勉強以外でも交流できる。パーティの後はカラオケに行こうねとか、この料理おいしかったからまた作ってねとか、いろんな話が弾んでいる」と、盛り上がりを伝える。

余興ではさまざまな国のダンスや歌、トランプを使ったマジックショーなどが披露された。料理はタイのグリーンカレー、ベトナムのチキンサラダ、スリランカのフライドライスなど、お国自慢の味をそれぞれが持ち寄るなどした。

本場の味、スープ仕立てのグリーンカレー

フライドライスは、カルダラケ・ルギーシャ・イスラカさん(経営情報学部ビジネスデザイン学科1年)の手づくり。米と鶏肉、卵、野菜などを一緒に炒め、オニオンスライスやトマトスライスで飾り付けた、パーティ向きの華やかな一品だ。「自分の国の料理を仲間に紹介したくて作ってきた。おいしいかどうか意見を聞きたい」とルギーシャさん。

「まだ1年目で、一度も話したことがない人もいるので、話して仲良くなりたい。来年は幸せになれるようにと、この忘年会に参加した」と話す。ちなみに来年の目標は、日本語能力試験N1に合格することと、彼女をつくること。コンピューターサイエンスを勉強し、将来は大学教授になって日本人や外国人の学生のために教えることが夢だそうだ。

現在、筑波学院大学で学ぶ留学生は約280人。同大のグローバル化を加速し、キャンパスに活力をもたらす存在となっている。

実行委員の皆さん

《学生インタビュー》25 セグウェイで下校児童を見守り 姿勢正すようになった

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セグウェイに乗って児童の下校を見守る高梨さん(左)=つくば市吾妻

筑波学院大学(つくば市吾妻)は、学生たちが地域に出て社会貢献活動をする「オフ・キャンパス・プログラム(OCP)」に取り組んでいる。同大経営情報学部ビジネスデザイン学科2年の高梨太佑さんは、同大「セグウェイプロジェクト」のリーダーとして搭乗型モビリティーロボット「セグウェイ」に乗り、市立吾妻小学校児童の下校見守り活動を行っている。

筑波学院大学
経営情報学部ビジネスデザイン学科2年
高梨太佑さん

筑波学院大学にあるセグウェイの横に立つ高梨さん

―どのような活動をしているのですか?

下校時に小学校周辺をセグウェイに乗って見回り、小学生に注意を呼び掛けたり、声を掛けたりしています。10月から12月20日までの活動で、週に3回(水・木・金)行っていますが、私は木曜と金曜の2回を担当しています。

つくば市は2011年からモビリティーロボット実験特区になっているので、活動を通したセグウェイの安全性についても市に報告しています。

―OCPの中で、この活動を選んだ理由は?

私は1年生のときから地域のイベントや大学のオープンキャンパスなどで、セグウェイに乗っていました。1年間活動してみて、セグウェイの面白さを皆にもわかってもらいたいと思ったのがきっかけです。セグウェイがもっと一般に広まるのではと期待しています。将来、通学にも使えるといいなと思いますね。

―児童を見守る活動をやってみていかがですか?

本当に元気な子が多くて楽しいです。元気な分、周りが見えてないときがあるので、見守りは必要で重要だと思いました。

セグウェイでの見守りの利点は、まず目立つことです。珍しい乗り物ですし、特に小さな子からは注目も浴びます。注目を浴びる存在から声を掛けられることは、小さな子にとってかなり効果的だと思います。不審者も近寄りにくいと思います。

―子どもたちの反応はどうですか?

「気を付けてね」「自転車が来るよ!」など注意すると、ちゃんと聞いてくれます。顔なじみの子もできて楽しいです。中には「セグウェイだ!」といって手を振ってくれる子もいます。「待てー」と言って追いかけて来る子もいますよ。「触りたい!」という子もいます。

「セグウェイに乗ってみたい」と興味を持ってくれる子も結構いるんです。ただ乗ることができるのは16歳以上なので「大きくなったら乗ってね」と話しています。

―見守り活動を通して自分自身にも変化があったそうですね。

はい、セグウェイに乗っていると、人の注目を浴びます。そのため自分の姿勢や振る舞いに注意をするようになりました。姿勢の矯正が自然にできるようになったと思います。

実はセグウェイのこういった効果は、すでに米国のディズニーパークでも実績があるんです。以前は態度があまり良くない従業員もいたそうです。しかしそういった従業員をセグウェイに乗せるようになったら、人の注目を浴びることですごくきちんとするようになったとか。お客さんにも喜ばれるようになったそうです。「きちんとするようになる」、これは自分でも実感しました。

―セグウェイはバランスをとるのが難しそうですが誰でも乗れるものですか?

慣れてしまえばだれでも乗れますよ。坂道も登れます。乗れるまでの練習の難しさは自転車とほぼ同じ、またはもう少し簡単ですね。乗るときにはヘルメットを必ずかぶるなど注意事項を守るのは必要です。大学からつくば駅前広場まで実験特区ですから、セグウェイに乗って行けますよ。

―大学ではどのようなことを学んでいますか?

情報デザイン科でプログラミングを学んでいます。大学に来たら、時々英語の授業には出ますが、あとはひたすらプログラミングのことを勉強しています。午前中はパソコンに向かっています。

―将来の夢は?

プログラマーです。高校の時からずっとプログラマーになりたいと思っていました。ゲームを開発したりパソコンを使う仕事なら自分の能力を発揮できると思います。広い分野でプログラミングを学んで対応できるようになりたいと思います。

(聞き手:伊藤悦子)

➡筑波学院大学の過去記事はこちら

難民は現代生活を甘受する私たちの問題 筑波学院大准教授の国際協力講座

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プロジェクターを使って難民問題を説明する米川准教授=つくば市吾妻

【橋立多美】つくば市吾妻の市民活動センターで13日、国際協力講座「移動を強いられている人々の課題:難民、国内避難民、移民」が開講された。講師は、国連ボランティアや国連難民高等弁務官事務所の職員として活躍した筑波学院大学(同市吾妻)准教授の米川正子さん。同センターが主催した。

紛争と平和、難民、人道支援が専門の筑波学院大の米川准教授=同

昨年、紛争や迫害から逃れた難民や国内避難民は世界中で7000万人を超えた。なぜ難民たちの数は増え続け、どんな問題に直面しているのか、背景にあるグローバル構造の実態を学んだ。

師走とあって参加者は6人と少なかったが、それぞれの質問に米川さんが体験を交えて丁寧に答え、難民や避難民について理解を広げるひとときとなった。

一般的に難民と移民が同義で用いられることが多いが「難民」は迫害や紛争などで強制的に自国を追われ、「移民」は自分の意志で定住国を変える人々と述べた。そして、国内避難民と聞いても日本人は遠い国での出来事と捉える人がほとんどだが、東日本大震災から8年を経た今も福島県民を中心に避難生活を送る約5万人は「国内避難民」と説明した。

紛争は、スマートフォンなどの電子機器に使用されるコルタン(希少金属)をはじめとする鉱山資源や農園からの搾取を狙って仕掛けられる。仕掛けなければ難民は生まれないと紛争の本質を説いた上で、「難民は(生活の豊かさを追い求める)私たちの問題でもある」と語りかけた。

「日本の難民受け入れが少ないのはなぜか」という質問に米川准教授は、迫害を受ける恐れがある場合のみと定義され、受け入れは国交のある相手国を裏切るという考えに基づいていると話した。

また「日本は、私たちはどうしたらいいか」の問いには「難民、移民を生まない社会にするためには、なぜ人々が移動を強いられるのか、根本的なことを理解し全体図を見ることから」と熱を込めた。

美浦村から参加した看護師の羽太多智子さん(56)は「県南地域に外国人が多くなった。なにか手助けすることはないか、そのために学ぼうと参加した」と話した。

《学生インタビュー》24 記者に同行し取材を体験 地域を発信したい

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ラヂオつくば出演中の鈴木さん(左)。右は有働キャスター=つくば市吾妻、ラヂオつくばサテライトスタジオ

筑波学院大学(つくば市吾妻)では、学生たちが地域に出て社会貢献活動をする「オフ・キャンパス・プログラム(OCP)」に取り組んでいる。同大経営情報学部ビジネスデザイン学科2年生の鈴木琉菜さんは、7月から11月まで「NEWSつくば」でOCP活動を行った。編集会議に出席し、取材に同行したり、つくば市のコミュニティ放送「ラヂオつくば」でニュースを伝えたりした。ラヂオつくばでは引き続き毎週月曜日出演し地域のニュースを伝えている。

経営情報学部ビジネスデザイン学科 2年
鈴木琉菜さん

―OCP活動に「NEWSつくば」を選んだきっかけは?

夏休みの授業で日系アメリカ人のことを調べたとき、サンフランシスコに日系アメリカ人が作った新聞社があることを知りました。そこで「記者」という仕事に興味を持ち、ニュースを配信しているNEWSつくばでOCP活動をやりたいと思いました。

―実際に一緒に取材に行ってみてどうでしたか?

「美浦村の戦争遺跡、鹿島海軍航空隊跡地(8月15日付け16日付け)の取材に同行しました。一緒に行ったNEWSつくばの記者の方が、あらかじめ詳しく調べ、質問もしっかり用意していたのを見てびっくりしました。取材では見学のような形になってしまいましたが、とっても楽しかったです。普通ではなかなか会えない人に会えたことも、貴重な体験です。

土浦市内にある10校が集結したイベント「学祭TSUCHIURA2019」(8月3日付)の取材同行では、制服の高校生と話して、なんだか気持ちが若くなったように感じました。私は高校生が企画した、本を紹介してどの本が一番読みたくなるかを競うビブリオバトルについて取材体験したのですが、1位の高校生が、第2次世界大戦中のナチス強制収容所に関する分厚くて難しい本を読んでいたことに感心しました。

筑波山ガマまつりの「がまレース」(9月1日付)の取材にも同行しました。この取材は、朝9時から夕方6時くらいまでと結構長時間でした。3本とも違う記者に同行したので、取材のやり方も記者によって違うんだと勉強になりました。

―ラヂオつくばにはOCP活動が終わった後も引き続き出演しているのですね?

アナウンサーの有働文子さんがキャスターを務める毎週月曜日夕方の「つくば You’ve got 84.2(発信chu)!(つくば ゆうがたはっしんちゅう)」という番組に午後6時半ごろから10分間出ています。ラジオはとても緊張します。文章を考えることは好きなのですが、ラジオで実際読むのは本当に難しいですね。なぜかカタコトになったり、自分で何を言っているか分からなくなったりすることもあります。特にアドリブを入れると、語尾がつながらなくなってしまいます。でも楽しいです。

鈴木琉菜さん=筑波学院大学前

―大学での勉強はいかがですか?

授業で取り組んだ、自分たちで地元のお祭りを探し、取材するという課題が興味深かったです。阿見のお祭りに取材に行ったのですが、NEWSつくばの経験が生かせていると実感しました。

―大学では何かサークル活動をしていますか?

写真サークルに入っています。スマートフォンでもとてもきれいに撮れるんですよ。先日は大子町の袋田の滝に行って、滝につながるトンネルの中を幻想的な光で演出した「大子来人~ダイゴライト」を見て、光のトンネルや滝のライトアップを撮ってきました。写真を撮るときも、NEWSつくばの経験が役立っています。

―将来の夢を教えてください

両親とも茨城県出身で、私も生まれも育ちもかすみがうら市ということもあり、地域のことを取材して発信する記者になりたいと思っています。

(聞き手・伊藤悦子)

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《学生インタビュー》23 つくば駅前でストリートライブを計画

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「まちかど音楽市場」の運営スタッフとして活動中の南城俊作さん㊧と大類大暉さん=つくば市・LALAガーデン

筑波学院大学(つくば市吾妻)は、学外活動を通じて社会に貢献する意欲を醸成する「オフ・キャンパス・プログラム(OCP)」に取り組んでいる。大類大暉さんと南城俊作さんは、音楽で地域活性化を試みるボランティア組織「まちかど音楽市場」の運営スタッフとして活動中。23日、LALAガーデンつくばのステージ(同市小野崎)で開催された同組織主催の「音楽祭2019晩秋」の会場を訪ねた。

筑波学院大学
経営情報学部ビジネスデザイン学科メディアデザインコース2年
大類大暉さん
経営情報学部ビジネスデザイン学科ビジネスマネジメントコース2年
南城俊作さん

―OCPは企業やNPOなどが参画して活動分野が広い中で、まちかど音楽市場に決めたのはなぜですか。

僕ら2人は学院大学の音楽サークルで知り合い、お互いにギターにはまっていることで親密になりました。活動するなら音楽に関わるプロジェクトでと思いました(南城さん)。
受け入れ企業や自治体などによる学生向けの説明会で、まちかど音楽市場代表の三浦一憲さんが話した「世代を問わず市民が音楽を楽しむ文化都市を目指す」に共感しました(大類さん)。

―活動はどんなことをされていますか。

主に音楽祭やライブイベントの裏方で開催前日に機材を借り、当日は演奏が始まる前に会場の設営をします。「音楽祭2019晩秋」はあいにくの雨だったので、朝7時に開始してテントの設営をしました。入場者にプログラムを渡したり出演者のCD販売もします。閉幕後の片付けも活動の範囲です。

音楽祭本部のテントで出演した音楽集団のCDを販売する=同

―活動を通じて得たことはありますか。

僕たちがスタッフになった今年は8回イベントがありました。ステージを間近で見られて出演者と個人的な話ができることもあって、やりがいを感じています(大類さん)。

来来月21日正午からの路上ライブに参加

―卒業後の進路は決めていますか。

ステージの裏方を体験したことでますます音楽が好きになりました。小学5年の時からギターを弾いていることもあり、将来は音楽関係の分野に進みたいと思っています(南城さん)。

僕はギター歴は浅いけど、やはり音楽に関わる仕事に就きたい(大類さん)。

三浦さんと計画していることがあるそうですね。

つくば駅前を「音街かしわ」のようにしようという計画です。JR柏駅のデッキに限って路上ライブが公式に許可されています。街の活性化が目的で、多くのアーティストが街ゆく人々に歌声を届けています(大類さん)。

そのための実験として12月21日正午から、つくば駅前のペデストリアンデッキで路上ライブを開きます。僕らも参加する予定です。気軽に立ち寄ってください(南城さん)。

(聞き手:橋立多美)

筑波学院大学ブースに多くの親子連れ 科学と環境のフェスティバル

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はんだごてを使いながら電子工作をする子どもたち=つくばカピオ(つくば市竹園)

【伊藤悦子】「つくばサイエンスコラボ2019―科学と環境のフェスティバル」(つくば市など主催)が16日、つくば市竹園のつくばカピオと大清水公園で始まった。17日まで。科学フェスティバルでは同市内の研究機関や教育機関が出展する科学実験や工作を体験でき、環境フェスティバルは、公共団体や企業などが行っている地球温暖化対策や環境保全活動について、遊びながら学んだりすることができるイベントだ。

筑波学院大学(同市吾妻)は「マイクロコンピューターを使った電子工作に挑戦しよう!」と「やってみよう!マルチメディア体験」の2つのブースを科学フェスティバルに出展した。

キットの完成品を手に高藤教授=同

マイクロコンピューターを使った電子工作コーナーでは、同大学のオリジナル電子工作キット「光に反応するクリスマスツリー」「マイクロピアノ」「2進表示温度計」のなかからから子どもたちが作りたいものを選び、製作に取り組んだ。子どもたちは学生や保護者に助けられながら、小さな部品をはんだごてでプリント基板に慎重に取り付けていた。市内の小学3年生男子児童を連れた母親は「フェスティバルには毎年来ているが、電子工作は初めて。はんだ付けも初めての体験で、本当に夢中になって取り組んでいる。家では体験できない本格的な電子工作が、低学年でも経験できてありがたい」と話した。

子どもたちの指導にあたっていた同大学2年の高野結衣さんは「お子さんたちがとにかくケガをしないように気遣っている。お子さんたちには楽しんでほしい」という。同大学の高藤清美教授は「電子工作は中学ではやっているところは多少あるものの、あまりやる人がいない。普段はなかなか経験できない電子工作なので時間をかけて完成させ、楽しんでもらいたい」と語った。

親子で楽しめるマルチメディア体験

マルチメディア体験ブースでは、CAD(コンピューターを使った製図)で学生たちが製図した紙飛行機の組み立て、コンピューターで制御されたレゴロボカーの操縦、デジタルカメラで撮影したカレンダーの製作などを出展した。

レゴロボカーは「Nexus」というタブレットをリモコンのように操作しながら走らせ、コースに設置された橋を渡ったりアーチをくぐったりしてゴールを目指す。小学4年生と小学1年生の女子児童姉妹の母親は「小さな子に操縦は少し難しいところもあるけれど、夢中になって楽しく遊んでいる」と笑顔で話した。

同大学の1年生石井智弘さんは「1年生なので、スタッフとして初めての参加。小さい子が楽しんでいるのがうれしい。保護者の方も特にラジコン世代の方に喜んでもらっている」と話す。

同大学の山島一浩教授は「筑波学院大学は毎年出展している。教材として学生が作ったもので、子どもたちが楽しく遊んでほしい」と語った。また同大学の山野井一夫准教授は「参加しているお子さんたちはハサミを使うのが上手で感心した。ぜひ理科好きになってほしい」と話していた。

《学生インタビュー》22 サイクリングから史跡に興味

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高校の時から愛用している通学用の自転車に乗る志賀さん。壊れても改造して大事に乗っている=筑波学院大

筑波学院大学(つくば市吾妻)は、学生が地域に出て社会貢献活動に取り組む「オフ・キャンパス・プログラム(OCP)」活動を行っている。同大学2年の志賀旭さんは11月9日、10日の2日間、かすみがうら市の指定文化財一斉公開で、一般向けに現地公開した文化財を案内するガイドのボランティア活動を行った。志賀さんに話を聞いた。

筑波学院大学
経営情報学部ビジネスデザイン学科2年
志賀旭さん

 

―OCP活動でかすみがうら市歴史博物館を選んだ理由は?

歴史に興味があり、大学では一般教養として世界遺産や世界史、日本史の授業を選択して勉強しています。小学生のころから自転車に乗るのが好きで、大学生になってからはクロスバイクを買ってりんりんロードを走っているのですが、様々な史跡があって見て回るのがおもしろく、地域の歴史にも興味がわきました。それで文化財のガイドをしてみたいと考え志望しました。

ガイドをした出島のシイの木=長福寺(志賀さん撮影)

―11月の指定文化財一斉公開ではどのようなガイドをしたのですか。

長福寺(かすみがうら市下軽部)にある出島のシイの木のガイドをしました。この木は樹齢が760年くらいと推定されていて、県の天然記念物です。シイの木は行けば誰でも見られるものなので、他の特別公開の文化財よりも価値が低いように思われがちですが、自分は一目見てその大きさと迫力に心を奪われ、ぜひこの木のガイドやりたいと思いました。幹は7メートル、高さは15メートルあり、周りには弘法大師の像が建てられています。

―ガイドをやってみてどうでしたか。

小学生から70代の方までたくさんの方が来てくれ、楽しく充実した経験でした。最初は緊張して早口になってしまい上手くできませんでしたが、シイの木の樹木医さんが「相手の話を聞くのもガイドの仕事の秘訣(ひけつ)」と教えてくり、見学に来た方の話にも耳を傾けるようにしました。出島のシイは文献資料が少なく、事前に勉強をする際に困ったのですが、自分よりも知識の深い方からいろいろな話が聞け、大変勉強になりました。ですが、まだまだ分からないことも多い。初日に、こちらが余裕を持ってガイドしないと見に来た人も不安になるということに気が付いたので、2日目からは落ち着いてガイドするようにしました。優しい年配の方が多く「ガイドが上手いね」とほめてくださることもあり、うれしく感じました。

コンピューター言語入門の授業を受ける志賀さん=筑波学院大

―将来の夢は?

自転車が好きなので何か自転車に関わる仕事ができればと思っていますが、未定です。世界遺産に興味があるので、海外に行って実際に史跡を見てみたいという夢もあります。母がタイ人で仏教徒なのですが、今回、真言宗の長福寺でガイドをさせていただいたことで、お寺や仏教への理解がさらに深まりました。勉強を通して母に歩み寄りたいという気持ちもあります。

(聞き手・田中めぐみ)

留学生対象に就職フェア 筑波学院大で

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留学生就職フェアの会場に設けられた各企業のブースで企業について熱心に聞く留学生の女子学生ら=つくば市春日、筑波学院大学

【鈴木宏子】労働力不足がいわれる中、留学生を対象にした「茨城県留学生就職フェア」(経産省関東経済産業局主催)が1日、つくば市春日、筑波学院大学で催された。県内に拠点がある企業10社と、大学や専門学校に通う留学生約40人が参加し、企業説明と面接が行われた。

地方の中小企業も多様な人材の確保を求められる一方、留学生は日本人学生に比べて日本国内での就職情報がなかなか得られないことなどから開かれた。

フェアには、IT企業、建設業、製造業、不動産業、自然エネルギー発電事業者などさまざまな分野の企業が参加した。グローバル企業に成長するため多様な人材確保に努めていたり、海外進出を検討している会社などで、それぞれブースを並べて自社をPRした。

留学生は、来年3月に卒業を控えるベトナム、スリランカ、中国、台湾などの出身者で、筑波学院大の留学生のほか、県内や千葉、福島などの専門学校生も参加した。全員が黒のスーツ姿で説明会や面接会に臨み、熱心に企業担当者に質問する姿が見られた。

筑波学院大4年で韓国出身の金基雪さん(25)は「これまで自分でインターネットの就職サイトを見て企業を探していたが難しかった。フェアに参加し企業のことをじっくり聞くことができた」と話し、ベトナム出身のフン・ドク・フィーさん(30)は「日本で就職したいので、いいチャンス」と語った。

参加企業の一つ、不動産会社、一誠商事(つくば市)総務部の斉藤三之副部長は「お部屋を探したいという海外のお客様が増えているので、留学生の人材がほしいと参加した。参加した留学生は日本の不動産会社のことをよく勉強していてとても熱心」と話していた。

フェアを運営したセキショウキャリアプラス(つくば市)の藤平恵さんは「一人でも多くの留学生の就職が決まり、地元企業にもプラスになれば」と話していた。

気候変動などテーマに英語力競う 筑波学院大でスピーチコンテスト

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記念撮影する第1回TGU CUP参加者ら

【山口和紀】筑波学院大学(つくば市吾妻)の学園祭「KVA祭」に合わせて26日、英語スピーチコンテスト「TGU CUP」が催された。高校生の部に10人、大学生の部に6人が参加し、気候変動やセクシュアルマイノリティー(性的少数者)などの社会問題をテーマに英語力を競った。

出場者の英語力は非常に高く、特に高校生以上は審査員の質問にも的確に答えるなど、聴衆から感嘆の声が上がっていた。

高校生の部ではセクシュアルマイノリティーの問題を取り上げた参加者が2人おり、高校生の関心の高さがうかがえた。大学生の部では国籍の問題やごみ問題などが取り上げられ、それぞれ迫真のスピーチで聴衆をひきつけた。

高校生の部で優勝した県立古河二高の小林杏奈さんは、気候変動をテーマに、自分たちができる対策についてスピーチした。「発音や強調が難しかったが、気候変動に対し私達が何ができるのかについてメッセージを届けられたら」と語った。

大学生の部で優勝したK.インターナショナルスクール東京出身のアガルワラ・ユキさんは、フェイスブックなどのソーシャルメディアでニュースを見るのではなく、ニュースサイトや新聞などでしっかりとした情報を得るべきだとスピーチした。「5分間でスピーチするのは初めて。長さをコントロールするのが大変だった」と話していた。

表彰される大学生の部優勝のアガルワラ ユキさん(壇上右)

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学園祭「KVA祭」にぎわう 筑波学院大、27日まで

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ステージ上でパフォーマンスをする大道芸ジャグリングサークルの細越光太さん

【山口和紀】筑波学院大学(つくば市吾妻)の学園祭「KVA祭」が26日始まり、小学生ドッジボール大会や英語スピーチコンテストなどが開かれ、大勢の来場者でにぎわった。27日まで開催される。

同大前広場や校舎内にはたくさんの模擬店が出店された。今話題のタピオカを販売する模擬店が計3店が出され、タピオカ人気がうかがえた。

メーンステージでは、スクエアダンスや大道芸などの演技が披露された。筑波大学よさこいソーランサークルの斬桐舞(きりきりまい)の演技では、踊り手たちがステージから降りて子どもたちと一緒に踊った。ドッジボール大会に参加している小学生たちが踊りに参加し場を盛り上げた。

大道芸ジャグリングサークルFarce(ファルス)の細越光太さんはシガーボックスという複数の箱を使った演技で拍手を浴びた。細越さんは「限られた時間での練習だったが、皆の協力で成功することができた」と話した。

KVA祭実行委員長の服部将吾さん(3年)は、台風や大雨で準備が思うように進まなかったことに触れ、「困難を乗り越えて開催することができてうれしい。皆さんに元気を与えられたら」と語った。

明日27日は、メーンステージで大声大会やカラオケ大会、仮想大会などが行われる。いずれも一般の飛び入り参加が可能だという。

会場を盛り上げた筑波大学よさこいサークル斬桐舞のメンバーら

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つくばから文化発信を! 短編映像作品を募集中 第7回ショートムービーコンペ

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短編映像作品の応募を呼び掛ける実行委員長の堀聖司・筑波学院大学助教=つくば市吾妻、同大

つくばからの文化発信と次世代の才能発掘を目指し、つくばショートムービーコンペティション実行委員会(堀聖司・筑波学院大助教)は、2019年度の第7回同コンペの応募作品を募集している。

10分以内の短編映像で、①つくば市で撮影したカットを含む「つくば部門」②自由なテーマで作るオリジナルの「自由作品」③自由なテーマで作る3分以内の「3分以内のショートショート部門」の3部門がある。締め切りは来年1月19日。

同コンペは研究学園都市50周年を機に2013年度から、つくば市、同大などが主催して始まった。応募作品数は年々増加しており、昨年は19都道府県から151作品の応募があった。実写による人間ドラマ、ドキュメンタリー、アニメ、コンピューターグラフィックスや3Dの技術を用いた作品など多岐にわたる。年齢も16歳から73歳までと幅広いのが特徴だ。

「奇跡のリンゴ」「殿、利息でござる!」などで知られるつくば市出身の映画監督、中村義洋さんが審査委員長を務める。グランプリ受賞作品は、フランスで開催される第43回グルノーブル屋外短編映画祭で上映される。

実行委員長で同大メディアデザイン学科の堀助教は「つくばは科学技術の街だが、多くの人が集っている街でもあり、文化的成果が発信できればと始まった。クオリティーの高い作品が集まっており、多くの才能ある人に発表していただきたい。特につくば部門の作品が増えれば」と応募を呼び掛けている。

プロ・アマを問わずに応募できる。応募は無料で、締め切りは2020年1月19日必着。一次審査を実施後、最終審査会を来年2月29日、つくば文化会館アルスホールで公開で実施する。審査委員は中村義洋監督のほか、五十嵐立青つくば市長、望月義人同大学長、「進撃の巨人」などで知られるアニメ制作会社ウィットスタジオの山田健太さん、つくば観光大使が務める。

審査方法はテーマ性、技術力、表現力、完成度から採点され、グランプリ、つくば市長賞、筑波学院大学長賞、ショートショート賞、アニメーション賞、ワコムスチューデント賞、佳作を選ぶ。市民審査員賞は市民審査員の投票で決まる。

詳しくはつくばショートムービーコンペティションhttp://www.tsukuppe.org/

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《留学生インタビュー》5 ベトナムへの軽自動車輸出に夢馳せる

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ブ・ドゥック・チュオンさん=筑波学院大学構内

ブ・ドゥック・チュオンさんは筑波学院大学(つくば市吾妻)のベトナム人留学生。教室から地域に出てNPOや企業などと社会貢献活動をするオフ・キャンパス・プログラム(OCP)活動にも参加して、日本の子どもたちと交流をした。人と話すことが好きだというブさんは、大学のオープンキャンパスやインターンシップにも参加。将来の夢は貿易の仕事に携わり、ベトナムの人たちのために軽自動車を輸出することだと話す。

経営情報学部 ビジネスデザイン学科3年
ブ・ドゥック・チュオンさん

―筑波学院大学で学ぶきっかけは

以前は兵庫県尼崎市の専門学校で3年間、日本語を勉強していました。もともと関東に住んでいるおじさんと姉が「こちらに住んだら」と言ってくれたので引っ越ししてきました。日本語学校の先生が「日本語を学ぶなら筑波学院大学がよい」と紹介してくれたのがきっかけです。 

―筑波学院大学で学んでいていかがですか

グローバルコミュニケーションとビジネスマネジメントを学んでいます。グローバルコミュニケーションでの授業は英語で、外国人留学生たちと一緒に日本でどんな問題があったか、問題をどうやって乗り越えるかを学んでいます。そして日本語の授業では日本語力をアップできるよう勉強しています。

先生たちはとても熱心に教えてくれます。筑波学院大学がとても自分に合っています。つくば周辺はとても静かで、勉強するのにもいい場所です。

―普段はどんなことをしていますか

アルバイトと勉強です。この2つがちょっと忙しくて、好きなことなどがあまりできない状態です。コンビニエンスストアで働いていて忙しいですが、皆さんとてもやさしく親切です。熱心に仕事を教えてくれます。

OCP活動では小学生たちと生春巻きを作った=筑波学院大学提供

―つくば市国際交流協会のOCP活動ではどのようなことをしたのですか

2018年の9月に小学生たちと外国の料理を作りました。僕が作ったのは、エビや野菜を巻いた生春巻きです。ソースも魚から作りました。生春巻きはソースが一番大事なんですよ。ちなみにソースの味はベトナムでも地域によって異なって、南部は甘め、中部は辛め、北部は甘辛なんです。

みんなにとても楽しくおいしかったと言ってもらえましたが、アレルギーで食べられなかったお子さんがいたのがちょっと残念でした。

2018年の12月にはつくばセンター広場で開催されたイベントにも韓国人留学生と一緒に参加しました。韓国の留学生は韓国料理を、僕はミャンマー料理を作りました。

―筑波学院大学のオープンキャンパスのスタッフやインターンシップにも参加もされたそうですね。

僕は人とコミュニケーションを取ること、話をすることが好きなんです。オープンキャンパスでは筑波学院大学の魅力や、勉強する内容、大学でできることを受験生に説明しました。参加者は日本人が多かったのですが「大学でどんなことを勉強していますか?」など結構質問されました。

9月には留学生向けオープンキャンパスにも参加しました。留学生が20人くらいきました。自分が勉強してきたことを伝えるので難しさはなく、楽しかったです。

2018年にはインターンシップで1週間、先生の紹介で岐阜県(高山市)の「風屋」というホテルに行き、そこで社員の仕事を教えてもらいました。温泉がとてもよかったです。それに景色もよく、料理もすごくおいしかったです。

―将来の夢はなんですか。

日本で貿易の仕事がしたいです。もともと車が好きということと、最近ベトナムでは車を買いたい人が増えているためです。ベトナムはオートバイに乗る人が多いのですが、車の方が安全です。しかし車は大変値段が高いので、ベトナムの人たちのために軽自動車を輸出したいと考えています。

―この記事を読んでいる方へメッセージはありますか?

日本の皆さん、ぜひベトナムに遊びに行っておいしいベトナム料理、そして伝統を楽しんでください。外国人の皆さん、一緒に交流をしてイベントをやりましょう。

(聞き手・伊藤悦子)

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《学生インタビュー》21 パソコンボランティアを体験、相談受け止める姿勢学ぶ

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野中まりえさん=つくば市吾妻、筑波学院大学
筑波学院大学(つくば市吾妻)は学生が教室から地域に出て、NPOや企業などと社会貢献活動をするオフ・キャンパス・プログラム(OCP)に取り組んでいる。経営情報学部ビジネスデザイン学科情報デザインコース3年の野中まりえさん(24)は、パソコン操作で困っているつくば市の高齢者や障害者を対象に、無料で操作をサポートしている「つくばパソコンボランティアサークル」で活動した。
筑波学院大学
経営情報学部ビジネスデザイン学科3年
野中まりえさん

―なぜパソコンボランティアサークルに参加したのですか。

私は、父が経営している電子部品販売会社「アイ・ピイ・アイ」(稲敷市)でアルバイトをしているのですが、自社製品の問い合わせを受けたり、使い方の相談を受けたりしています。相談を受ける際の勉強になればと参加しました。

―どんな活動をしましたか。

つくばパソコンボランティアサークルでは毎月2回、第1と第3土曜日に大穂庁舎2階のボランティアセンターでパソコンの相談を受けたり、家からなかなか出られない人向けに自宅を訪問して配線を確認したり、パソコンの使い方を教えたりしています。

初心者の方からの相談に応じるばかりでなく、メモリーを増やすため本人に部品を買ってきてもらって、一緒に組み込んだり、できる範囲で修理のアドバイスをすることもあります。

私は昨年7月初旬から10月までの月2回、大穂庁舎で開かれている定例の相談会に参加しました。「画面がおかしくなってしまった」とか「文字が大きくなって元に戻らない」などの相談に応じたりしました。

ほかに、文章を書いている方から、どういう表現がいいかなどの相談を受けたり、世界遺産をどれだけ知ってるかなど、パソコンとは関係ない世間話もしました。とてもはつらつとされている方が多かったです。

1人では手に負えない相談を受けたときは、スタッフ皆がその人のパソコンの前に集まって、いろいろ言い合ったり知恵を出し合いながら、スタッフ総出で対応することもありました。

―活動を通して学んだことや印象に残ったことはありますか。

相談に来られる方は、ローマ字入力が難しいというパソコン初心者の方から、音楽の編集ソフトを使いたい等、とても使い慣れた方までおり、通常のパソコン教室では見られない幅の広さを感じました。

スタッフの対応も、「パソコンが動かない」とか「メールが送れない」という相談を受けると、技術的なことのほかに、「電源はきちんとつながってますか」とか「メールアドレスの打ち間違いはないですか」といったことも尋ねます。スタッフの方はどんな幅広い相談もさらっと受け止めて動じない、慣れてるなと思いました。

それから、パソコンを破棄する際はリサイクルが義務付けられていて、場合によってはデータのバックアップやメモリーの抜き取りが必要にあります。私の会社ではパソコンはほとんどリースで、使わなくなったら返却するだけだったので、今後パソコンを破棄する時に参考になりました。

つくばパソコンボランティアサークルの相談会で、相談を受ける野中さん(右)=つくば市筑穂、大穂庁舎(つくばパソコンボランティアサークル提供)

―お父さんの会社でアルバイトをしているということですが、どんな仕事をしているのですか。

自社ホームページの作成や、海外のメーカーとメールで電子部品の取り引きをしているのですが、英語でのやりとりなどを担当しています。

―英語が堪能なんですね。

小学校卒業後5年間、イギリスに留学していました。イギリスの小学校を卒業し、中学校の途中で、事情があって帰国しました。イギリスと日本とでは学校の制度が違うので、帰国後、認定試験を受けて日本の中学卒業の認定を得ました。その後、通信制高校に入り高校を卒業しました。卒業後、父の会社で働いているのですが、大学を出た方がいいという母の勧めで筑波学院大学に入りました。

―大学ではいま何を勉強していますか。

パソコンのプログラミングやウェブデザイン、パソコンの文書処理やデータ活用などを勉強しています。資格取得にも力を入れている大学なので勉強は大変ですが頑張りたいと思います。それから今はまだ英検2級なので、卒業するまでに1級をとりたいです。

―将来の目標は何ですか。

父の会社で働き、会社の力になれたらと思います。

(聞き手・鈴木宏子)

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「ボランティアするのは自己実現欲求」 筑波学院大 武田直樹講師が講演

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講師を務めた筑波学院大学講師の武田直樹さん

【谷島英里子】筑波学院大学(つくば市吾妻)講師の武田直樹さんによる講演会「ボランティアで新たな未来を切り開こう!」が21日、土浦駅前の県県南生涯学習センターで開かれた。国内外のボランティア活動を紹介しながら、米国の心理学者マズローの欲求5段階説を語った。

同センターが主催し、約35人が聞き入った。武田さんは建設会社で働いた後、国際協力NGO日本国際ボランティアセンター(JVC)に所属し、タイのスラムでの青少年育成活動に従事した。さらに日本テレビの24時間テレビチャリティー委員会カンボジア事務所代表を務め、カンボジア農村での保健活動や、パキスタン地震時の日本赤十字活動調査経験を持つ。現在、同大講師で、学生と地域との連携を支援する社会力コーディネーターとして活躍している。

講演会ではまずボランティアの種類について、国際交流、環境保全、伝統文化の継承、子育てサポート、災害支援など多種多様と説明。社会に影響を与えたボランティアとして、ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサ、難病患者の基金を設立した歌手のマイケル・ジャクソン、国内では松下電器産業(現・パナソニック)の創業者・松下幸之助などを紹介した。

続くグループワークでは「人はなぜボランティアをするのか」をテーマに参加者と話し合った。「困っている人を助けるのは当たり前だと思う」「ボランティア後に感じる達成感や感謝の言葉でうれしくなる」「新しい自分に出会える」といった意見が参加者から出た。

武田さんはこれらをマズローの欲求5段階説の自己実現欲求だと解説し、「ボランティア組織はこれだけの膨大な思いを持っている人全員を満足させないといけない。組織はお金が無い中で、全員の満足度を満たすスキルが求められる。高度なマネージメントだ」と解説し、「ボランティアは高い欲求の一つの塊だ」と話した。

参加者からは、ボランティアする際の言語障害者とのコミュニケーション方法について質問が出たり、災害支援以外のボランティアを知ることができた、などの声が上がった。

武田さんは「ボランティアは一見こじんまりと見えるが、とても奥深く、重要な局面でじわじわと未来を創り上げてきた。世のため、人のため、自分のために美しく生きるのがボランティアと思う」と話していた。

ボランティアをテーマに意見を出し合う参加者たち

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《学生インタビュー》20 「得意を生かす」ことの大切さ学んだOCP活動

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田口俊介さん=筑波学院大学構内

筑波学院大学(つくば市吾妻)は、学生が地域に出て社会貢献活動に取り組む「オフ・キャンパス・プログラム(OCP)」活動を行っている。経営情報学部ビジネスデザイン学科3年の田口俊介さんは、2018年にカスミ(本社・つくば市)食育ツアーなどに参加し、OCP活動を行った。この活動を通じて田口さんは「得意を生かす」ことの大切さに気付いたと話す。

筑波学院大学
経営情報学部 ビジネスデザイン学科3年
田口俊介さん

―カスミは、茨城県を中心に関東地方に188店舗(2019年3月現在)を展開してるスーパーです。OCP活動にカスミを選んだ理由は?

大学にはいろいろな企業が来てくれたのですが、カスミのパンフレットを読んで一番興味を持ちました。カスミは、近所にも店舗があるので身近ですよね。

―カスミではどのようなOCP活動をしたのですか?

「食育ツアー」のリンゴ狩りと稲刈りツアーのほかに、「ヘルスサポート」や「私の企画応援します!」の運営も手伝いました。

ツアーでは主に荷物運びなど、縁の下の力持ち的な感じです。「ヘルスサポート」は、カスミのCSR活動(環境・社会貢献活動)の一つです。月1回程度、一部の店舗で開催しています。お客さんの体重や血圧などを測定し、管理栄養士や栄養士がお客さんに合った食事のアドバイスや食材の紹介をします。こちらのお手伝いを4回ほど行いました、

「私の企画応援します!」も、カスミさんのCSR活動(環境・社会貢献活動)のひとつです。年に一度市民の方の手作りイベント企画を募って、選ばれた方たちはカスミつくばセンターを使ってイベントを開催することができます。僕は「小さな地球~国際文化博覧会~」の手伝いをしました。荷物運びを2日前から行ったほか、当日は受付も行いました。

リンゴ狩りツアーの一コマ=大子町

―OCP活動をやってみて驚いたこと、気づいたことはありましたか?

リンゴ狩りツアーは大子町まで行きました。裏方なのにお客さんに「楽しく参加しています」と声をかけてもらいました。お子さんが楽しんでいるのがうれしかったです。リンゴ農家さんでいろいろなリンゴを食べ比べしたのですが、品種によって甘さや酸っぱさなど味がそれぞれ違うことに驚きました。

常陸太田市での稲刈りツアーは雨のため実際の稲刈りができなかったのですが、戻ってからお酒に使うお米と食用のお米を食べ比べる企画がありました。食べてみたらまったく味が違うんです。お米にも味や甘味の違いがあることを知りました。

あとツアーに参加した方々は、カスミの店舗でツアー案内のチラシを手に取って申し込んだ方が多いことに驚きました。今は何でもネットと思っていたのですが、お店のチラシは買い物のとき目につきやすいんですね。チラシもお客さんへのお知らせとして大きなきっかけになることがわかりました。アピールするには方法も大事だということを実感しました。

―「私の企画応援します!」はどうでした。

カスミつくばセンターに集まって、前々日から集まって会場づくりなどをしましたが結構重労働でした。当日は受付を手伝いました。

イベントではダンスや能、フラメンコの披露もありました。体験コーナーではヨガやお茶もあったんですよ。無料で誰でも観ることができるので、本当にたくさんの人が来ました。海外の方も結構多かったです。なかには耳の不自由な方もいらっしゃいました。

耳の不自由な方もステージをすぐ楽しめる、リアルタイムでスクリーンに文字が出るようなシステムがあればいいなと思い提案しました。こういうことは、実際参加してみないとわからないなと思います。

―OCP活動をして将来の夢は何か変わりましたか?

CSR活動についてはあらかじめ調べたのですが、他の企業は募金や地域の掃除などが多いです。もちろんこれらはとてもいい活動です。しかしカスミさんのCSR活動は食育やヘルスケアサポート、地元の人とのふれあいなどで他の企業とちょっと違うんです。「スーパーという会社の得意を生かして社会貢献をしている」と思いました。

カスミさんのCSR活動を通じて「自分自身もこれから得意を生かしていこう」ということをあらためて決意しました。僕自身はイラストや絵を描くことが得意です。これからもしっかり学んで得意を伸ばし、将来に生かしていきたいと思っています。

(聞き手・伊藤悦子)

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映像や立体作品で迫る 1日まで筑波学院大地域デザインセンター展

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筑波学院大学の教員4人とゲストアーティスト6人による「MEDIA DESIGN」=つくば美術館

【伊藤悦子】筑波学院大学地域デザインセンター展「メディア・デザイン(MEDIA DESIGN)」が27日、つくば市吾妻のつくば美術館で始まった。9月1日まで。今年で4回目となる展覧会には、同大学の教員4人と、つくば周辺で活躍するゲストアーティストら6人の映像作品や立体作品24点が出展された。また17日に開催された子どもワークショップで作った鳥笛「バードコール」も、映像と写真で観ることができる。

大学教官4人+ゲスト6人

同センターはデザインを通じて地域と連携する活動拠点として大学が設けた。同大学の高嶋啓教授は自らもガラスアートを出展、「アーティストとしての活動を学生たちに触れて欲しいという気持ちで展覧会を開いている。また筑波学院大学を地域に根差した大学として、市民の方々にも知ってもらいたい」と話している。

同大学の堀聖司助教は、スクリーンでもVR(バーチャル・リアリティ)でも楽しむこともできる映像を手掛けた。「仕事の合間に制作時間を作り、2~3カ月かけて制作した。ストーリー性はないが、頭や心もからっぽにして、車窓から景色を眺めるような気持ちで観ていただければ」と語る。

「MEDIA DESIGN」に展示された作品=同

展覧会では同大学の学生が、搬入や受付などを手伝い関わっている。「飾り付けなどを前日から手伝った。美術品の展示には気を遣ったが、実物は迫力がある。照明を当てる角度を細かく調節して、影の出来具合もチェックした。影も含めてひとつの作品であるということを知った」と4年生の滝沢里奈さん。

受付をしていた4年生の大和田圭吾さんは「昨日の搬入から手伝っている。普段見ることのできない先生方のアート作品に触れられて勉強になった。卒業制作にちょっと行き詰っていたが、とてもいい刺激になった」と話した。

たまたま通りかかり、入ってみたという同市の嶋田史さんは「現代アートはおもしろい。製作途中の映像が流れていたり、音が鳴っていたりするのも良い」と作品一つひとつに見入っていた。

◆入場無料。開館時間は午前9時30分から午後5時まで。(最終日9月1日は午後3時終了)
8月30日(金)、31日(土)は午後1時から中田真由美さんと夏秋文彦さんの演奏パフォーマンスが予定されている。