月曜日, 6月 1, 2026
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筑波大生ら メーデー行動で「学生宿舎値上げ反対」訴え

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茨城アンダークラスメーデーのデモ行進の様子=5日、つくば駅前

大きな労働組合に属さない非正規労働者や生活困窮者など幅広い人々を対象にしたメーデー行動「茨城アンダークラスメーデー」(同メーデー実行委員会主催)が5日、つくば駅前のつくば市民活動センター・コリドイオなどで開かれ、集会で筑波大学の学生らが、現在学内で問題となっている「学生宿舎の宿舎料値上げの撤回」を訴えた(3月11日付同18日付)。

集会では、学生組織「筑波大学学生宿舎宿料増額の撤回を求める会」メンバーの筑波大生が、同会代表を務める大学院生のメッセージを読み上げた。

代表の大学院生は現在、学生宿舎に住んでいる。家庭の事情で父親と2人家族となったという大学院生は、筑波大に合格した後「高校卒業までに残された時間を使って取り組んだのは金策でした」といい、日本学生支援機構や民間の奨学金制度を利用することを決め、親からの仕送りなしで学業を継続できるようにしたとした。大学院生は、授業料免除のほかに、月数万円の生活費も支給され、学費の懸念が解消されたが、生活費の不安から学生宿舎へ入居を決めたという。

「私にとって学生宿舎は大学で勉強を続けながら生活するための前提条件。私の知人にとっても、宿舎の魅力は安さ。経済的メリットこそが宿舎の意義」と、低額な宿舎料のおかげで大学で学ぶことができたと訴えた。

その上で大学院生は「特に問題なのは、この値上げが学生に与える影響に対する大学側の無理解」だと指摘し、障害のある学生や経済的に困窮している学生の存在を無視した値上げを改めて批判した。

集会に参加した筑波大生ら

学生向け告知は延期期間の明示なし

大学側は、学生らの反対運動に押される形で3月18日に宿舎値上げの延期を発表したが、大学院生は「学生に向けて掲示された告知は『改定された寄宿料などは役員会が定めた日から適用する』としかなく、具体的な延期期間は明示されていない。この状況は、新学期が開始されて1カ月余り経過した今この瞬間まで続いている」と明かし、「学生の困窮を救うための解決ではなく、一時的に批判をかわすための先送りと取られても致し方ない」などと、大学側の対応を改めて批判した。

メッセージの最後に大学院生は「私はこの宿舎問題を通じて突きつけられた問いがある。それは、大学とは誰の場所かという問い」だとし「大学は親の経済力にかかわらず、誰もが安心して学び、生活し、成長できる場所なのか。それとも高額なコストを支払える顧客だけが選択され、残れる場所なのか」と問い掛け、誰もが排除されない大学への変革を訴えた。

参加した別の筑波大生は「宿舎以外に生活の選択肢がない学生に対して、一方的に値上げして、生存の権利を脅かすというのは、間接的にその人の自己決定権、生活に対する侵害」だと話し、大学当局を強く批判した。

質疑応答では、大学側との話し合いの進展状況について質問があり、筑波大生からは、学生側が掲げた要求項目を全部無視し「大学側が学生を2人か3人選ぶ形で『大学の職員が学生の言い分、意見を聞くので、それでどうですか』という返事が来た」といい、まだ交渉には至ってない現状を明かした。

また、周辺にスーパーなどが少なく買い物に不便な同大の一の矢宿舎共用棟にあった売店が、業者が撤退した2025年に閉鎖されて以降、再開されないままであることについても指摘があり、一の矢宿舎の学生向け公衆浴場も再開されていない現状も報告された。

集会は「労働運動と学生運動の交差点」をテーマに掲げた。ゲストスピーカーとして、キャバクラ店従業員の労働組合「キャバクラユニオン」の立ち上げに参加し、「キャバ嬢なめんな!」著者の布施えり子さんも参加した。布施さんは「学生と労働組合、社会人、いや労働者が共闘することは必須だと思う」と述べた上で、障害を持つ学生向けの宿舎の値上げ率が約2.1倍という件について「障害のある人たちが、値上げ率が一番高い部屋に住まわされる。本当に弱い立場の人が狙われ、お金が稼げないのにお金を取られる。この状況は労働者も全く同じ。お金がない人ほど賃金の安い仕事をさせられ、そこからいろいろなものを搾取される率が大きい。その状況は全く同じなので、一緒に戦うのは必然」だと、学生と労働者との連帯を訴えた。

メーデー行動ではデモ行進も行われ、参加した十数人がつくば駅前や筑波大学春日キャンパス前などをデモ行進し「宿舎値上げ反対」などを訴えた。(崎山勝功)

嫌なことを忘れるために《続・気軽にSOS》171

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【コラム・浅井和幸】3月のコラム(3月4日付)で嫌なことを忘れるための方法を五つ挙げました。①嫌なことが思い浮かんでもそのまま放っておき別のことを行う②嫌なことにもう少し近づき思ったよりも嫌なことが起こらないことを体験する③身体的なリラックス方法をゆっくり試してみる④味方と思える人と安心できる時間や空間を共有する⑤嫌なことを乗り越えるために自分ができることを計画して実行する―です。

この五つを心理療法っぽい言葉で表現すると、以下のようになります。難しく考えず、気楽に受け止めていただけたらと思います。

⑴ ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)みたいな感じ
⑵ 曝露療法かな―以上の2つは認知行動療法でくくってもよいかも
⑶ 身体的アプローチ:自律神経とかなんとか
⑷ 関係性の安全基地(愛着理論):心のよりどころね
⑸ 問題解決コーピング:ストレスとかストレッサーがキーワード

このコラムを読んでいる人はインターネットに接続している人ですよね。上のキーワードでネット検索や生成AIに聞いてみてください。自分が覚えている嫌なことを具体的に当てはめてみるとよいですね。

嫌なことを考えることに時間や労力を使って疲れてしまい、楽しいことに人生を使えないのはもったいないと私は考えます。自分の人生観ではどうだろうかと自問自答し、じっくり自分と向き合って、自分の価値観を大切に生活していけるとよいですね。

嫌なこととの付き合い方を変える

具体的な方法も思いつくままに記しておきます。

(A)嫌なことが思い浮かぶのは無意識なので、すぐにコントロールはできません。嫌なことが頭にあるまま、手の込んだ料理を作ったり、ストレッチなどをしながら、音楽を聞いたりします。

(B)嫌な人が思い浮かんでもごまかさず、もっと考えてみます。でも感じているほど、自分の人生や身体的な脅威はないことに気づくようにします。

(C)ゆっくりとストレッチや深い呼吸をします。湯船につかるのもよいでしょう。

(D)信頼できる人と、気楽に笑える話をする。嫌なことを考えるよりも、自分には大切にしたい人との時間がつくれることを実感します。

(E)嫌な上司よりも上の上司や人事部に相談する。あるいはカウンセリングを受ける。うるさい音を遮断するために、ノイズキャンセルのヘッドホンをする。

考え方や行動を変えることは簡単ではありません。それでも、嫌なことをなくすのではなく、付き合い方を少し変えることで、感じ方は少しずつ変わっていくのかもしれません。私自身も日々悩みながら試しています。(精神保健福祉士)

日本最古の学校、足利学校を訪ねて《ふるほんや見聞記》16

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足利学校 学校門

【コラム・岡田富朗】足利学校は、日本で最も古い学校として知られ、その遺跡は1921(大正10)年に国の史跡に指定されています。1万7000冊以上の古書(和とじの書物)を所蔵しており、国宝に指定された漢籍(中国から輸入された書物)の存在はよく知られています。国宝に指定されている書籍は、「周易注疏」「文選」「礼記正義」「尚書正義」の4種です。

足利学校の創建については諸説ありますが、学校の歴史が明らかになるのは、室町時代中期以後、上杉憲実が関東管領になると、学校を整備し、学校領とともに孔子の教え「儒学」の五つの経典のうち四経の貴重な書籍を寄進し、鎌倉から禅僧快元(かいげん)を招き初代庠主(しょうしゅ=校長)とし、学問の道を興し、学生の養成に力を注ぎました。

その後は代々禅僧が庠主になり、学徒三千といわれるほどに隆盛しました。明治時代以降、足利学校を訪れた多くの人々が記した「来訪者揮毫集」からは、渋沢栄一や嘉納治五郎といった人物をはじめ、中村不折などの画家や文化人、学者が、上杉憲実以来の貴重な漢籍などの蔵書を求めて来訪していたことがわかります。

足利学校所蔵 国宝 文選(宋刊本)

近世日本の教育遺産群

2015年には、「近世日本の教育遺産群」として、茨城県水戸市の旧藩校「弘道館」、岡山県備前市の郷学「閑谷学校」、大分県日田市の私塾「咸宜園」とともに日本遺産に認定されました。「弘道館」は1841年に水戸藩主・徳川斉昭が創設した藩校で、藩校としては日本最大規模を誇ります。学問・武芸から医学・薬学・天文学に至るまで幅広い分野の教育が行われており、総合大学のような存在でした。

企画展「文選と古典文学」

史跡足利学校内にある足利学校遺跡図書館では、年に5~6回、約2カ月ごとにテーマを変え、企画展が開催されています。4月7日(火)から6月7日(日)まで開催されている「文選と古典文学」では、令和の元号の典拠とされる「万葉集」をはじめ、「源氏物語」などの古典文学と、それらの作者に影響を与えた「文選」(江戸時代本)を展示し、その魅力や漢籍との関連について紹介しています。

また、4月25日(火)から5月10日(日)までの期間には、国宝書籍である「文選」(宋刊本)も特別に展示されます。この「文選」は金沢文庫旧蔵本だったのを、1560(永禄3)年、北条氏政が七世庠主九華に贈ったもので、末尾には北条氏の虎印「禄寿応穏」の朱印と、九華が北条家で易の講義をしたという識語があります。

足利学校の研究員・学芸員である大澤伸啓さんは「現代では紙の書籍の需要が減少しつつありますが、足利学校が幾度も火災に遭い、資料を失いながらも、長い年月を経てなお貴重な書籍を残し伝えることができたのは、和紙と墨でつくられた書籍であったからこそではないでしょうか」とお話しくださいました。(ブックセンター・キャンパス店主)

土浦日大が29年ぶり優勝 ’26春季高校野球県大会

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試合終了、歓喜の土浦日大ナインがマウンドに集まる(撮影/高橋浩一)

第78回春季関東地区高校野球茨城県大会は4日、土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦で決勝戦が行われ、土浦日大が8-0で水城を破った。打っては15安打で圧倒し、守っては投手6人の起用で1安打に抑えた。土浦日大の春優勝は1997年以来29年ぶり4度目。

第78回春季関東地区高校野球茨城県大会 決勝(4日、J:COMスタジアム土浦)
水  城 000000000 0
土浦日大 01230101X 8

県大会4試合を全て1点差で勝ち上がってきた粘りの水城を、土浦日大が投打でねじ伏せた。「相手に先制点を取られると波に乗られてしまう。自分たちが先に点を取り、前半のうちに流れをつくれたことが大きい」と土浦日大の小菅勲監督。

2回裏土浦日大無死満塁、河津の中前打で先制

先制は2回。無死満塁から7番・河津直登が中前打を放った。「打ったのは真ん中高めの直球。来るだろうと思って狙っていた。自分のバットで先制点を取れてうれしい。先手を取ったことで自分たちのペースで野球ができた」と河津。

3回裏土浦日大無死満塁、右犠飛を放つ桐山

土浦日大は3回にも無死満塁から5番・林悠哉の右前打と6番指名打者・桐山輝琉の右犠飛で2点を追加。4回表には無死一・二塁のピンチを招くが、捕手・吉田惺南の二塁牽制とダブルプレーで切り抜けた。

3回裏土浦日大無死満塁、桐山の右犠飛で吉田が生還

吉田は8回にも一塁牽制を決めており、この日2刺殺。「走者の気のはやりを見抜いてしっかり刺してくれた。冷静に状況を読む力があり、チーム全体も自分自身も俯瞰(ふかん)して見る目を持っている吉田の存在は大きい」と小菅監督。

4回表水城無死一・二塁、吉田の牽制で二走を刺殺。遊撃手・伊勢山

その後も土浦日大は4回、6回、8回と順調に加点した。特に3番・吉田は5打数3安打1犠飛、4番・青木智潤は2打数2安打3四球の成績。また河津や2番・藤沢佑樹、代打・根津然斗らこの春から試合に出始めた選手も力を発揮、選手層に厚みを加えている。「彼らの活躍で、誰にでもメンバーに入るチャンスがあることを示せ、チーム全体に活気が生まれている。夏に向かって競い合い、みんなで力を合わせて頑張ってほしい」と小菅監督。

投手陣は、決勝戦の大舞台をなるべく多くの選手に経験させたいというチームの考えから6人全員が登板し、トータルで1安打5四死球7三振という成績。特にエース小池陽斗は7回からマウンドに上がり、最終回を3者連続三振で締めた。「少しはエースらしい投球ができたかと思う。自分の前の投手全員が無失点に抑え、監督や内野手全員が楽しく投げられる環境をつくってくれたおかげ。関東大会ではチームを勝たせられるような粘り強いピッチングをしたい」と小池の振り返り。

7回からマウンドに上がった土浦日大のエース小池

「県大会を1位通過するという、選手たちみんなと掲げた目標を達成できてうれしい。これを夏に結び付けなくては意味がない。強豪とぶつかって切磋琢磨(せっさたくま)し、練習試合と違う本番の厳しい野球で本気の勝利を目指している」と小菅監督は関東大会に向けて静かな闘志を燃やす。(池田充雄)

表彰式で整列する土浦日大ナイン

学生たちがゼロから挑戦 6月7日 つくばで野外音楽フェス

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実行委員長の落合一翔さん(右から4人目)と実行委員の筑波大生ら=筑波大春日キャンパス

「つくばを好きになるきっかけに」

筑波大学の学生が中心となり、企画から運営までを担う野外音楽イベント「つくばジャム2026(TSUKUBA JAM2026)」(つくばジャム実行委員会)が6月7日、つくば市の研究学園駅前公園で開催される。資金集めや出演交渉を含め、全てを学生自身が手掛けるゼロからの挑戦だ。2000人の来場者を想定している。

発起人は同大大学院生の落合一翔さん(22)。きっかけは、八千代町で開催されている野外音楽イベント「やちおん」だった。やちおんは、地元の若者たちが手掛け、町の活性化を目的に開催している、昨年4回目を迎えた野外音楽フェスで、毎年5000人の来場者を集める一大イベントだ。入場無料で誰でも楽しむことができるのも特徴だ。筑波大学でボランティアサークルに所属する落合さんは、運営ボランティアとしてやちおんに参加した。「地域の人がたくさん集まり、好きな音楽を聴いて、おいしいご飯を食べて、スポーツもあって、大人から子どもまで、1日を楽しむ。その雰囲気がすごく良かった。こんなイベントを、つくばでもやりたいと思った」と動機を語る。

実行委員長の落合さん(左)と、実行委員の岡田健さん

昨年のやちおんが終わった直後の10月には構想を固め、すぐに仲間集めを始めた。最初に声をかけたのは、大学の軽音楽サークルの学生たち。「音楽の知識がある人に入ってもらおうと思った」と振り返る。現在、実行委員は約25人。音響、照明、デザイン、SNS、書類、運営などの班に分かれ、それぞれの専門性を活かして準備を進めている。週に2~3回、対面やオンラインでの打ち合わせを重ねながら、意見をぶつけ合う日々だ。「みんなが意見を出し合いながら、イベントの質が高まってきた」と話す。

一方で、一番の課題は資金面。約50万円の予算を見込み、市の補助金制度「アイラブつくばまちづくり補助事業」や、地元企業・飲食店からの協賛を頼りに奔走する。実績がない中で、「自分たちだけの資金でやることも考えた。でも、『なぜ自分たちはこんなことやりたいか』という熱意を伝えて賛同してもらえる人を集めたい」と話す。

筑波大軽音学サークル「TOJO-K ON(トジョーケイオン)」の部室でミーティングが開かれた

入場無料、いろんな人に来てもらいたい

イベントは、入場無料にこだわっている。「つくばは外国の人や学生も多く、人の出入りが激しい街。音楽の魅力は、年代や国籍に関係なく楽しめること。だからこそ、入場無料でいろんな人に来てもらいたい。フラッと来てもらい、音楽で多くの人がつながってほしいと思っている」と期待を込める。主な来場者として思い描くのは、学生と子育て世代。「この街に来たばかりの人が、地域のお店やバンドを知ることで、つくばを好きになるきっかけになればうれしい」と語る。

当日は、ライブハウスで活動するロックバンドや地域密着型の人気バンド、八千代町発のパフォーマンス性の高いグループ、大学生や高校生によるバンド、本格的な吹奏楽も披露され、ダンスを取り入れたアイドルグループなど、多彩な約10組が出演する。その他に、10台前後のキッチンカーが並び、地元の農産物や陶芸作品、アクセサリーなどの出店がある。市内のバスケットボールクラブチームや本格的なスポーツ鬼ごっこ、だれでも楽しめるウォーキングフットボールなどの体験ブースも用意される。

「いい1日だった」と思ってもらえたら

落合さんは「好きなバンドがいることで、その街自体が好きになる。自分がそうだった。『人造人間メタルバンド ヘル・ダンプ』に衝撃を受けた。つくばに誇れるものができれば、外に出た人がまた戻ってくる理由にもなるかもしれない」と言い、「将来的にはステージ数を増やすなど規模を大きくすることにも挑戦してみたい。東京に行かなくても楽しめる、つくばならではのカルチャーをつくれたら」と思いを描く。

実行委員メンバーの岡田健さん(22)も、このイベントに特別な思いを持つ一人。「自分は音楽や言葉に救われてきた。新しいものに出会うことで、日常の見え方が変わることがある。このイベントが、そういうきっかけになれば。それぞれが自由に過ごし、帰るときに『いい一日だったな』と思ってもらえたら。それで次の日、ちょっと元気になってもらえたらうれしいです」と思いを込める。(柴田大輔)

◆つくばジャム2026(TSUKUBA JAM2026)は6月7日(日)正午から午後7時まで、TX研究学園駅南側のつくば市学園南2-1、研究学園駅前公園で開催。入場無料。問い合わせ、協賛の受付はメール(tsukujam@gmail.com)または、公式ライン(https://lin.ee/SJGo34L)まで。詳細は公式SNS(インスタグラム: 、X:)へ。

土浦日大と水城が決勝へ ’26春季高校野球県大会

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準決勝第1試合 東洋大牛久-土浦日大 3回裏土浦日大2死一・二塁、吉田の中前打で伊勢山がホームイン(撮影/高橋浩一)

第78回春季関東地区高校野球茨城県大会は2日、土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦で準決勝が行われた。第1試合は土浦日大が東洋大牛久を10-3で破り、7回コールド勝ちを収めた。第2試合は水城が7-6で常磐大を破り、それぞれ決勝に進出した。決勝は4日午前10時から、J:COMスタジアム土浦で開催される。勝った両校は16日から千葉県で開催される関東大会に出場する。

7回裏土浦日大無死満塁、6番DH・根津然斗の中越え三塁打で3者生還しコールドゲームが成立

土浦日大が7回コールド

第78回春季関東地区高校野球茨城県大会 準決勝第1試合(2日、J:COMスタジアム土浦)
東洋大牛久 1001100 3
土浦日大  0030304X 10

土浦日大は投手3人がつないで相手打線を封じ、攻撃では走者をためた後に長打で大量点を奪った。試合前に土浦日大の小菅勲監督が「失点は3点以内に抑え、相手の好調な投手陣を打ち崩して4点以上を取りたい」と語った通りの結果となった。

土浦日大、先発の嶋

土浦日大の先発は嶋悠希、初回に2四球と1安打で1点を先制された。しかし3回にはすかさず逆転。9番・寒田絢太と1番・伊勢山暖が四球と敵失で出塁し、2番・藤沢佑樹、3番・吉田惺南、4番・青木智潤の3連打が炸裂し、3点を奪った。

3回裏土浦日大2死一・二塁、青木の中越え2点二塁打で藤沢、吉田の2者生還

「打線の援護のおかげで気持ち楽に投げることができた。相手打線は低めの変化球に合わせるのがうまかったが、自分としては良い球を投げられていたので気にせず、自分なりの投球でチームに良い流れを持ってこようと心掛けた」と嶋の振り返り。嶋は3・4回にもピンチを背負ったが、挟殺や凡打などにより最少失点で切り抜けており、「スライダーがコースに決まり、それを相手打線が引っかけてゴロを打たせることができた」とうなずいた。

5回には追加点。2死一・三塁の場面で、5番・大立克輝が左翼席へ3ランを放った。「打ったのは甘く浮いた変化球。最初はエンタイトルツーベースかと思ったが、周りの雰囲気と、球審が腕を回しているのを見て確信した。公式戦のホームランは初めてで自分でも驚いている」と大立。「打席に入る前に、レフトへの外野フライを打てる球を狙えとアドバイスした。風が強いので流れてスタンドに入るだろう」と、これも小菅監督の狙い通り。

5回裏土浦日大2死一・三塁、3ランを放った大立がダイヤモンドを回る

5、6回は左腕の変化球投手、板橋悠希がマウンドに上がり4安打1失点。7回はエース小池陽斗が1安打1四球2三振で締めた。「試合内容は決して良くなかったが先制されても耐え、底力を見せてくれた。今のチームは、守りからリズムをつくれていないのは課題だが、打力と明るさ、雰囲気では2023年の(甲子園ベスト4の)チームにも引けを取らない」と小菅監督。「今日の勝ちは通過点。関東大会まで一日一日を大切にしっかり準備し、一つ勝つことを目標に一戦一戦戦い優勝したい」と吉田主将は意気込む。(池田充雄)
 

生成AIが「後押し」した余白の真髄《看取り医者は見た!》51

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写真は筆者

【コラム・平野国美】最近あちこちで「AIが人を駄目にする」という言説を耳にします。思考を代行させ、効率ばかりを追い求めた結果、人間特有の感性や創造力が退化してしまうのではないか―そんな不安は、確かに一理あるのかもしれません。しかし、先日、私が目にした「絵手紙」を巡るエピソードは、AIと人間の幸福な関係性、そして「思考の文房具」としての真の価値を、鮮やかに示してくれました。

私の知人に、絵手紙を趣味にしている方がいます。毎月、師匠からお題が送られてくるのだそうです。今月のお題は「後」という一文字。真っ白な紙を前に、彼女はなかなか筆を進めることができずにいました。そこで彼女が試みたのは、AI「壁打ち」でした。つまり、生成 AIを活用して、思考を整理しようとしたのです。

当初、AIは「絵手紙」という文化を正しく理解していなかったようです。提示されるアイデアはどこか事務的で、絵手紙が持つ独特の情緒や、短い言葉に託す心の機微とはかけ離れていました。しかし、彼女は諦めませんでした。対話を重ね、「絵手紙とは何か」「自分が何を表現したいか」を粘り強く伝えていく。そのプロセスこそが、彼女自身の思考を深く掘り下げる作業になっていたのです。

やがて、AIは一つのアイデアを提示してきました。「そっと後押し」はどうでしょう、と。

彼女は、その言葉を作品に採用することはありませんでした。しかし、その瞬間、彼女の心は動いたと言います。AIが出した言葉そのものではなく、AIとの対話によって自分自身が「後押し」されていることに気づいたのです。停滞していた創作意欲に火が灯り、彼女は迷いなく筆を執りました。

自分の感性を響かせる「共鳴箱」

興味深いのはその「後」です。完成した作品を画像としてAIに見せたところ、AIからこんな言葉が返ってきました。「この作品は余白が素敵ですね」

絵手紙の真髄は、描かれた絵や文字そのものよりも、その周りにある「余白」にこそ宿ると言われているそうです。最初は絵手紙の作法すら知らなかったAIが、わずかな時間の対話と画像解析を経て、その表現の核心にまでたどり着いたこと。彼女はその事実に深い驚きと喜びを感じたそうです。

このエピソードは、AIとの付き合い方の本質を突いています。AIに「答え」を丸投げすれば、確かに人は退化するかもしれません。しかし、AIを自分の感性を響かせるための「共鳴箱」として、あるいは自分の輪郭をはっきりさせるためのアシスタントとして使いこなすことができれば、それは人間の可能性を広げる強力な味方になります。

AIに正解を求めて依存するのではなく、対話を通じて自分の中にある「真髄」を再確認する。最後に筆を置き、余白の美しさを決めるのは、どこまでも人間自身なのです。「AIに後押しされながら、自分だけの余白を描く」。それは、私たちがこれからの時代を豊かに生きていくための、一つの道標のように思えてなりません。(訪問診療医師)

バイシクル・ダイアリーズ《ことばのおはなし》92

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写真は筆者

【コラム・山口絹記】大切な人から本格的な自転車を譲り受けた。いわゆるロードバイクというやつだ。防犯登録のため家の近くの自転車屋さんへと向かう道すがら、さっそくギアチェンジのやり方がわからない。軽くはできるのに重くできないものだから、高回転でペダルを漕(こ)いでいるのにスピードは徒歩と変わらない安全運転。前方から歩いてきた家族連れが怪訝(けげん)な顔でこちらを見ている。見せもんじゃねぇぞ。

登録手続きをお願いしながら手近な柱に自転車を立てかけようとすると、慌てた店長さんに制止された。(私の自転車の)フレームに傷がつくからやめてくれということらしい。「そんなたいしたものじゃ」と言いかけて、自分がこの自転車の価値を知らないことを思い出す。

無知を隠すつもりはないので、一からこの自転車の扱いを教えて欲しい旨を伝えると、店長さんが申し訳なさそうに「当店で購入されたものではないので、説明も有料になってしまうのですが」と言う。知識の提供に対価を支払うのは当然のことである。私は「払います。必要なものも全部買うので教えてください」と答えた。こちらはハナからいくらかかっても構わない腹づもりなのだ。

自転車のエンジンは自分自身

店長さんは自転車をスタンドに乗せると、丁寧にすべてのパーツの名称からその仕組みと役割、ギアチェンジの方法まで教えてくれた。また、年式を考えると、油圧ブレーキのオイルを交換した方がよさそうなで、ギアを切り替えるパーツも分解清掃した方がよさそうということらしい。そこまで自転車を操作しながら話していた店長は、立ち上がると私の顔を見て言った。

「正直に言うと、一度すべて分解して油を指し直して組み直した方がよいと思います。このバイクにはそれだけの価値がある。そうさせてもらえるなら、私もうれしいです」。私の答えはとうに決まっていたのだけど、先に聞いてみたいことを聞くことした。

「この自転車で、筑波山を登ることはできますか」「もちろん。3、4往復は普通にできます」。店長さんは誇らしげに答える。「それって、一度にってことですか?」。私が唖然(あぜん)として聞き返すと、「自転車のエンジンは自分自身ですから、もちろん自分自身を鍛える必要はありますが、このバイクはそれくらいのことを普通にこなしますよ」と、不敵な笑みを浮かべる。

ああ、この店に来て良かったと思った。ものごとの始まりにはいつだって、こういうやりとりが必要なのだ。私は「長く大切に乗りたいので、ぜひお願いします」と頭を下げつつ、「あ、空気入れもください。あと、空気の入れ方も」と付け加えた(言語研究者)

他食品の臭いが移ったと推定 牛乳の異味 土浦市学校給食

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土浦市役所

土浦市内の小中学校の学校給食に20日出された牛乳を飲んだ児童、生徒から「いつもと牛乳の風味が違う」など異味の申し出があり、そのうち8校の20人から体調不良の訴えがあった問題(4月22日付)で、同市教育委員会は30日、提供された牛乳の検査結果に異常はなく、異味の原因は、牛乳を製造したいばらく乳業(水戸市)が委託した先の冷蔵庫内で、野菜や果物など他の食品の臭いが牛乳パックに移行し異味を生じさせたと推定されると発表した。

これを受けて市は、4月21日から停止していた学校給食での牛乳の提供を5月7日から再開する。

同市学務課によると、いばらく乳業と第三者検査機関がそれぞれ、当日回収された牛乳や同社が保管していた牛乳の大腸菌群、生菌数、黄色ブドウ球菌などを検査した。検査結果はいずれも陰性だったなど異常はなかった。一方、風味については、いばらく乳業が官能検査を実施したところ、わずかな風味の差異があったという。製造設備や衛生管理に問題はなかったとしている。

同市はいばらく乳業に対し、冷蔵庫内で臭いの強いものと混蔵しないなど品質管理の一層の強化を申し入れたとし、いばらく乳業は、現在使用している委託先の冷蔵庫の運用を中止したとしている。

市によると、体調不良の申し出があった8校の20人は24日時点でいずれも通常通り登校している。

新業態のカフェオープン つくば市の建設業者

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ポット栽培の花などが配置された「Seasonsつくばカフェ」店内

ガーデニングの新技術展示、営業時間外は時間貸し検討

つくば市内の土木・建設会社が5月9日、同市羽成の会社敷地内に新業態のカフェをオープンする。ガーデニングなども手掛ける浅野物産(浅野一重社長)で、浅野弘美専務は「郊外に立地するためカフェ単独での経営は採算的には厳しいものがあるが、店内でお客様とコミュニケーションし商談につなげるなど、企業全体としての相乗効果を考えたい」と話す。

カフェ店内や店頭には、ポット栽培の花が配置される。土を用いず、頻繁に水差しをしなくても保水を長期間維持できるスポンジと瓦チップを利用したポットで、ガーデニングの新技術を紹介する。地球温暖化を考える場とも捉え、来店客に温暖化対策を施した店舗であることを説明していく。カフェが営業していない時間帯は、店内スペースを団体や個人に時間貸しするなどの使い方も検討している。近隣の観光施設「つくば牡丹園」とも連携し、ちらしを置くなど相互に協力する。

5月9日オープンするカフェの外観=つくば市羽成

カフェの名前は「Seasons(シーズンズ)つくばカフェ」。穏やかで心温まる豊かな時間を紡ぐ場所にしたいとネーミングした。6年前、中小企業診断士から、環境に配慮したカフェをつくったらどうかとの話があり、ずっとアイデアを温めてきた。昨年、実行に移した形だ。

建物は2階建てで、1階がカフェ、2階はフリースペースなど。カフェの店舗面積は108平方メートル。客席は室内に20席、野外に15席設置する。2025年度の事業再構築補助金の採択を受けた。

メニューはドリンク、軽食を中心に、麹(こうじ)を使ったスープランチ、ホットサンドなどを提供する。お薦めはフルーツティー、フレッシュハーブティーなど。

カフェに配置されるポッド栽培の花について説明する浅野専務

浅野専務は「ガーデンニングも建築も自社で出来るのが強み。土木と建築がハード、会社敷地内にある庭・外構展示場『ここちテリア』がソフト、カフェがハブと位置付け、相互に連携させながら相乗効果を生み出していきたい」と話す。基本が建設業であることから、「居・食・住」を通じて心地よい暮らしと人のつながりを育む場所にしたい意向だ。

5月9日 ガーデンフェスタ

5月9日のオープン当日は花木の直売イベントなど「ここちガーデンフエスタ」を開催する。フラワーマーケットのほか、端材市、重機体験、いばらき若旦那のコンサートなどが催される。浅野物産は来年65周年を迎え、ガーデニング部門のここちテリアは今年10周年を迎えることから記念のイベントとする。

同社はこれまでも、全国の花木生産者を集めて直売イベントを開くなど敷地内のここちテリアでイベントを開いてきた。浅野専務は「以前は公共事業の受注がほとんどだったが、イベントを開催するようになったら、一般のお客さんも増えた。イベントはお客さんに事業内容を知らせる良い機会。当日はみなさんに楽しんでもらいたい」と来場を呼び掛ける。

浅野物産は1962年に運送業として創業、68年建設業にも事業の幅を広げ、2016年には、理想の庭づくりを提案する「ここちテリア」を始めるなど、幅広い活動をしてきた。会社敷地内にはすでにギャラリーや貸スペースもあり、親子リトミックや園芸教室に貸し出すなど市民活動も応援している。独自の企画として年に1回「ここちガーデンフェスタ」を開催している。(榎田智司)

◆Seasonsつくばカフェは、つくば市羽成418-3の浅野物産敷地内に5月9日(土)オープン。営業時間は午前10時~午後5時。定休日は火曜と水曜。9日(土)、10日(日)、11日(月)はオープニングデーのため通常メニューと異なる、14日(木)から通常営業。

◆ここちガーデンフエスタは5月9日(日)午前10時~午後4時、同社敷地内ここちテリアtsukubaで開催。問い合わせは電話029-838-1128(同社)へ。

水戸市とつくば市の今年度予算を比較《水戸っぽの眼》12

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水戸市役所(左)とつくば市役所

【コラム・沼田誠】3月議会が議了を迎え、新しい年度の予算が固まりました。みなさんの税金が、どの事業にいくら配分されるか、自治体ごとに一斉に決まる季節。元広報担当としては、個々の項目よりも、市のトップが市民に向けて予算をどう語ったかが、とても気になります。

今回は、水戸とつくばの市長が2026年度予算をどのように語ったのかを見ていきます。その前に、両市の一般会計当初予算の大枠を確認します。水戸は1308億円で、2年連続して過去最大となりました。つくばは1227億円で、7年連続で更新してきた「過去最大」が止まることになりました。

ただ、つくばの市税歳入は593億円(+4.5%)と過去最大を更新しており、総額の減少は税収の頭打ちではなく、大型投資が一段落した結果に見えます。具体的には、TX沿線の教育施設整備が一段落しました。詳細は本サイトの記事「…つくば市26年度当初予算案」(1月30日付))をご覧ください。

対照的な両市長の「語り口」

では、両市はこの予算をどのように語っていたでしょうか。その語り口は対照的です。水戸市長は、最重要課題に「人口減少問題」を据えた上で、「選択と集中」の下、限られた財源を「みとっこ未来プロジェクト」と「若い世代の移住・定住加速プロジェクト」に重点配分すると宣言しています。

具体的には、「医療・福祉」「教育」「救急体制」「防災・減災」などの言葉が並びます。減りゆく人口に抗うために、暮らしの「今」の基礎を厚く守る構えと言えるでしょう。

一方、つくば市は「未来への持続可能な投資」をテーマに、「量的拡大から質の高いサービスへ」「誰一人取り残さない」と理念を掲げた上で、児童発達支援センター、陸上競技場、スマートモビリティ、芸術文化創造拠点などの事業を将来の果実として説明しています。

会見で市長は「新規事業に大胆な投資をするというよりは、これまで行っている事業を着実に未来へつなげていく」とし、「査定は非常に厳しくし、予算要求からはかなり削らなくてはいけなかった」とも述べました。「未来」を掲げ、「量から質への転換」として語り直す姿勢が印象的です。

両市の予算比較(筆者作成)

事業のビルド&スクラップ

さて、「SIMふくおか2030」という、自治体財政について体験するシミュレーションボードゲームをご存知でしょうか?

このゲームは、福岡市を舞台に参加者が担当部長役となり、話し合いで事業を選び・削り、傍聴者のジャッジを受けながら破綻しないように予算を組むというものです。福岡市の元財政課長が各地で開いていた「出張財政出前講座」が7年前に土浦であり、私はその際に体験しました。

そこで印象に残っているのは「ビルド&スクラップ」という言葉でした。自治体の財政規模は無尽蔵ではなく、社会の変化や災害などの緊急事態に対応するには、既存事業を止めざるをえない状況もありえます。ある政策を行うということは、別のある政策を行わないということと、意識的に判断しているのです。

「今を守る」vs.「未来を強調」

「今」を守る水戸市、「未来」を強調するつくば市。その結果、予算に載らなかったものは何か? 予算を見るとき、そのことにも想像力を向けてみる必要があると思います。(元水戸市みとの魅力発信課長)

おおい、ツバメよ 来てくれないのか《鳥撮り三昧》12

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写真は筆者

【コラム・海老原信一】築48年の我が家。古くなり傷んではきたが、それなりに心地よく暮らせている。玄関の右隅上方にベニヤ板の棚が取り付けられている。設置してから7~8年は経つが、ツバメに来てほしくて用意した営巣用棚だ。

だが来てくれない。なぜなのかと思いながら、毎年見ては寂しくなる季節がやってきた。家主はそれなりに心地よく暮らせているが、ツバメには気に入ってもらえないようだ。

庭先の電線に止まっては、ジュリ、ジュリと鳴く姿は見えるのに、あと3メートル先のこの物件で営巣してほしい。確かに、巣作りに必要な泥を採れる場所がこの近くにはない。田んぼとか、湿地のような湿った土がないと、巣作りは難しいようだ。諦めるより仕方がないのか。

巣立ち間もない子ツバメ

17年ぐらい前、花室川中流域でのこと。川の途中に石を敷き詰め、流れに変化をつけてある場所が一定の距離ごとに設置されている。その一つの下流に橋が架かっており、暑い盛りの季節、その上に通い詰めたことがある。

敷き詰めた石が流れを変化させると、そこにはいろいろな堆積物が集まる。ごみなどもあるのだが、小さな生き物たちもおり、魚がそれを目当てに集まってくる。その魚を狙ってサギが飛来する。敷石の上で水面を見つめ、くちばしを水中に打ち込み魚を捕らえる。

空振りになることの方が多い。だからだろうか、納得するまで頑張る。似たようなものかと思いながら、観察と撮影を続ける私。

それにしても暑いとつらくなり、少し動いてみようかと川下側に歩き出したとき、1本のヨシが揺れるのに違和感を覚えた。おや何だろうと視線を凝らす。そこに、3羽の巣立ち間もない子ツバメが止まっている。

1本のヨシに3羽も止まれるなんて、鳥の体は軽くできている。ヨシも細い見掛けとは違って柔軟なんだと、感心をしながら眺めていた。急に子ツバメたちが騒がしくなったと思ったら、すぐに親ツバメが現れた。

くちばしの先には虫を捕らえている。そうか、そういうことか。親の飛来をいち早く察知し、我先に食べ物を受け取ろうとアピールする子ツバメたち。そこに遠慮は存在しない。親は公平に与えようとするのだろうか、それともアピール度の強い子に傾くのだろうか。

希望を捨てない家主

自然界のおきては私たちが考える以上に厳しく、それでもうまく収まる柔軟さもあると思わせる一幕を見ることができた。そこへ誘導してくれた暑さにも感謝だ。

そんなやり取りを身近で見たいと設置した玄関先の棚。自身がツバメならどうだろうか? ここでしばらく暮らしてみようと思える場所なのだろうか? それでも希望を捨てたくない家主なのだが…。(写真家)

柵が倒れ女子児童けが つくばカピオ前広場

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つくば市役所

26日午後1時30分ごろ、つくば駅近くの同市竹園、市の複合施設、つくばカピオ前の広場で、広場に設置されたスロープと広場を隔てる鉄製の柵に女子児童(8)が手を掛けたところ、柵がスロープ側に倒れ、児童は足などを打ってけがを負った。

市芸術文化推進課によると、倒れた柵は高さ79センチで、長さ4.35メートルにわたって3ブロックが倒れた。女子児童は市内から家族と遊びに来ていて、柵に体を向けて手でにぎっていたところ、柵と一緒に正面から倒れたという。同課によると、柵に腐食はみられず、溶接部分がはがれたことが原因とみられるという。

柵はカピオと同じ1996年に建築された。指定管理者のつくば市文化振興財団(同市竹園)が施設の管理などを実施し、定期的に点検などを実施しているが、柵がぐらついていたなどの異常は確認されていなかったという。

市文化振興財団は、女子児童の保護者に謝罪した上、施設の点検や安全確認を改めて実施した。倒れた箇所や同様の柵がある箇所については現在、カラーコーンを設置し、近寄らないよう注意喚起する張り紙を掲示している。

市は、当該施設の点検を徹底し、安全対策や注意喚起を行うなど再発防止に努めるとしている。

障害者の余暇活動充実へ つくばで新団体スタート 

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発起式で活動報告をするシャンティつくばの利用者たち

地域のネットワークで課題解決

障害者の余暇活動の充実を目指す「つくば市障害者の余暇活動を考える会」の発起式が26日、同会の実行委員会によってつくば市内で開かれ、福祉事業者や障害者のスポーツ団体、行政職員、支援者、当事者や家族らが参加した。実行委員会には、市内で障害者の余暇活動や運動・スポーツ活動、生活支援に取り組む福祉専攻科シャンティつくば、障害者のスポーツ事業や余暇活動支援を行う一般社団法人ウルラ(ULURA)、NPO法人ユアフィールドなどが名を連ねる。今後も行政を含めた地域のネットワークづくりや課題解決に向けた取り組みを進めていく。

2025年初頭、関係者間で課題を共有したことをきっかけに準備を進めてきた。世話人の一人、ウルラ代表で筑波大学准教授の澤江幸則さんによると、障害者の余暇を取り巻く環境には、家族の負担の大きさ、当事者のニーズに合った福祉サービスの不足、活動の場や情報のマッチング不足などが課題に挙げられ、特に「(活動の)場」「移動」「時間」の3点が大きな壁となっているという。

同会は現時点で実行委員会形式でのスタートとなるが、今後は行政や支援団体、当事者や家族などの活動への参加を想定している。発起式には会場定員の60人を上回る約80人の申し込みがあり、オンライン対応も行われた。澤江さんは「関心の高さを感じる一方で、その期待に応える責任も感じている」と述べた。今後は6月に初のセミナーを予定しており、当事者や家族、相談員の声を反映しながら、具体的な施策づくりを進めていく考えだ。

活動について説明する同会発起人の澤江幸則筑波大准教授

余暇は労働と同じくらい大切

発起式で澤江さんは「余暇とは単に余った時間ではなく、人生や生活を豊かにする重要な要素」だと強調した。かつては労働中心の価値観が主流だったが、現在はワーク・ライフ・バランスの考え方が広がり、「労働と同じくらい余暇が大切な時代になっている」と指摘した。余暇活動が心身の回復や人とのつながりを生むとする理論にも触れ、「社会との接点を広げ、人生を豊かにするための大切なツール」だと語った。

一方で、障害者の余暇を取り巻く環境には課題も多いと指摘する。澤江さんによると、当事者家族への調査では、外出や余暇の満足度は「満足している」と「満足していない」がほぼ半々だった。

活動の場自体は一定数存在するものの、情報が十分に共有されておらず、活用されていないケースも少なくない。移動手段についても既存の支援制度だけでは対応しきれていない現状があると話す。また、施設職員の勤務体制などの影響で、平日に比べて休日の活動が乏しい点も課題とされる。

記念写真に応じる実行委員会のメンバー

こうした状況を受け、同会は、行政、民間団体、支援者、当事者らが緩やかにつながる「ネットワークづくり」を重視する。澤江さんは「一つの主体だけで解決できる問題ではない。みんなで考える必要がある」と語った。

今後の取り組みとしては、定期的なセミナーやワークショップの開催、ホームページやSNSを活用した情報発信、寄付の呼びかけなどを計画する。多様な関係者の参加を促し、「市全体で障害者の余暇活動を支える仕組みづくり」を目指す。

また、学校卒業後の学びの機会が限られる現状を踏まえ、生涯学習の視点から余暇の充実を図る必要性も強調する。「学びの場を広げることが、余暇をより豊かなものにする」と話した。

課題出し合えたのは重要な一歩

あいさつする同会発起人の一人、シャンティつくば代表の船橋秀彦さん

実行委員会の世話人で、シャンティつくば代表の船橋秀彦さんは「地域で地道に取り組んでいる人たちが初めてこういう場で交流し合い、障害のある人たちの余暇活動に関する課題を出し合えたのは重要な一歩。さらに、そこに行政の参加があったことは大きい。シャンティつくばでも余暇活動を進めてきたが、より一般に広げるためには行政も含めた取り組みが必要になる。市が余暇活動に視点を当てた取り組みである『余暇活動支援事業』を始めたことは高く評価しており、障害のある人たちの余暇活動の発展につながる第一歩になると感じている」と語った。(柴田大輔)

片隅で咲く恋心、ままならない感情 《マンガサプリ》6

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写真は筆者

【コラム・瀬尾梨絵】SNSという広大な海から生まれ、多くの読者の心を静かに揺さぶり続けて書籍化に至った名作をご存知だろうか。それが、蒔(まき)先生による「おもいこみのノラ」(KADOKAWA、全1巻)だ。コンパクトな巻数の中に、私たちが忘れかけていた誰かを思うことの、みずみずしくも少しだけ苦い感触が、驚くほどの密度で閉じ込められている。

本作の舞台は、さまざまな動物たちが人間のように二足歩行し、服を着て生活している世界。その中でも、人生のモラトリアムとも言える大学が物語の中心となる。

主人公は、犬のノラ。彼女は派手なタイプではなく、どちらかといえば周囲の喧騒(けんそう)から少し離れたところでひっそりと、自分の日常を過ごしているような雑種犬。そんな彼女が胸の奥で温めているのは、同じ大学に通うオオカミのアルへの淡い恋心だった。

動物たちの世界といっても、そこに描かれるのはファンタジーな冒険ではない。講義の空き時間、学食での何気ない会話、放課後のちょっとした寄り道。私たちがかつて通り過ぎてきた、あるいは今身を置いている「学生生活」そのものの空気が、蒔先生の柔らかな描写で描かれている。

最大の見どころは、タイトルにもある「おもいこみ」というキーワード。恋をすると、私たちはどうしても臆病になり、相手の何気ない一言に一喜一憂し、深読みしすぎて自爆したり、逆に都合の良い解釈をして舞い上がったりと、自分でも想像することができない自分を垣間見ることになる。

ノラが抱える恋心は、まさにその「おもいこみ」の連続。自分の気持ちを伝える勇気が出ないからこそ、心の中の独白(モノローグ)は饒舌(じょうぜつ)になり、相手への思いは純度を増していき、その一方通行の熱量が、読者の胸を締め付ける。

動物たちが織りなす不器用な日常

ノラを取り囲む友人たちの描写も秀逸だ。それぞれに個性があり、悩みがあり、彼らなりの生活がある。動物の姿を借りているからこそ、キャラクターたちのささいな表情の変化や、耳や尻尾の動きといった「言葉にできない感情」がよりダイレクトに伝わってくる。それは言葉の解像度を超えた、非常に豊かな感情表現と言えるだろう。

全1巻という構成は、まるで1本の良質な短編映画を見終えた後のような、すがすがしい余韻を私たちに与えてくれる。物語は劇的な大団円を迎えるわけではないかもしれないが、ノラが過ごした穏やかで少しだけ切ない日々は、読者自身の記憶にある「大切な誰か」の面影を呼び起こさせてくれる。

「最近、心がささくれ立っている」「誰かを好きになる真っ直ぐな気持ちを思い出したい」。そんな方にこそ、この「おもいこみのノラ」を手に取ってほしい。動物たちが織りなす優しくて不器用な日常が、あなたの心の中に、温かな火をそっと灯してくれるはずだ。(牛肉惣菜店経営)

スペインに海外出張 五十嵐つくば市長 4泊6日

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つくば市役所

つくば市の五十嵐立青市長が26日から4泊6日の日程で、国際会議「ブルームバーグ・シティラボ2026」に出席するためスペインのマドリードに海外出張する。帰国は5月1日。市が負担する費用は8万円で、渡航費、宿泊費、会議期間中の食費は主催者が支払うという。

今年から市ホームページで事前公表するようになった目的や概要などによると、市長が加入するOECD先進的市長会議(OECDチャンピオンメイヤーイニシアティブ)から招待された。同国際会議はマイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長が創設した慈善財団と、米国の非営利研究・教育機関「アスペン研究所」が主催する。世界各国から100人以上の市長や専門家らが集うという。

五十嵐市長は、建築、計画、コミュニティの変革方法について話し合う会議や非公開のセッションに参加するほか、住宅問題について議論するパネルディスカッションに登壇する予定。

日程は、26日出国し、同日マドリード着、27日から29日まで3日間、同会議に参加する。30日マドリードを離れ、5月1日帰国する。

市長の海外出張は今年2月、イギリスとフランスに8日間出張(2月1日付)して以来、今年2回目。今年度は初めて。今年度当初予算では市長の海外出張費は計上せず補正予算で対応するとしていた(3月26日付)。(鈴木宏子)

学者肌の政治家・大塚耕平氏が逝去《文京町便り》51

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土浦藩校・郁文館の門=同市文京町

【コラム・原田博夫】前参院議員の大塚耕平氏が2026年3月2日に急逝した(享年66歳)。大塚氏が勤めていた日本銀行の関係者の紹介で、大塚氏とは2005年ごろから学会活動に関連して交流があった。とりわけ思い出深いのは、あまり票につながらない学会での講演を引き受けてくれたことだ。

私の学会・研究会で講演

東日本大震災後の2012年、私が第4代会長をしていた公共選択学会の研究大会で、大塚氏に基調講演をお願いしようと私が提案したところ、政治学(専門は選挙論)系の専務理事(次期の会長)が「選挙が取りざたされている時期に、現職政治家は集票が見込めない会合には出てこないのではないか」と懸念を示した。

大塚氏は日銀在職時に執筆した「公共政策としてのマクロ経済政策:財政赤字の発生と制御のメカニズムに関する考察」(成文堂、2004年)で、2000年に早稲田大学から博士(学術)号を授与されている。

この業績を強調し、私は「政治(選挙)・経済・行政・政策を研究フィールドにしている公共選択学会にとっては、現場と理論を架橋する意味でも適任と考える」と主張し、大塚氏に講師を打診したところ、特に条件を付けず引き受けいただき、円滑かつ熱心な講演を展開していただいた。

先の衆院選は立候補辞退

大塚氏は2001年の参院選で初当選(民主党)、2007年の再選後、鳩山由起夫民主党内閣で内閣府副大臣に就任した。2011年1月の菅直人第2次改造内閣では厚生労働副大臣(医療・介護・年金・福祉担当)に就任し、大震災後の対策を主導した。

野党に転じたあとは、民進党第4代代表(2017年10月~18年5月)、国民民主党初代共同代表(2018年5月~9月)、同代表代行(2018年9月~23年4月)を歴任。2024年11月の名古屋市長選では、自民、公明、立憲民主、国民民主の推薦を受けながらも落選した。

2026年2月の衆院選では、国民民主党愛知県連の推薦擁立を受けたが、体調不良を理由に立候補を辞退していた。

最後のリポートで「本家帰り」

こうした政治経歴だったが、実に筆まめな方で、メールでの情報発信を熱心に行っていた。私のところに送られてきた最後のメールは、「政治経済レポート:OKマガジン」(Vol.569、2025年10月10日)だった。

そこには「いわゆる高市トレードで株価が高騰しています。株価高騰で日銀の金融政策も利上げがしやすくなったと言えます。…『出口』戦略の推進には好環境になっているとみるべきでしょう。次回の政策決定会合が注目されます」と記され、「日銀による国債購入」「日銀による例外的資産購入」「2025年9月の日銀政策変更」について意見が述べられていた。

それ以前には、取り上げるテーマや話題が、気候変動、貿易、新薬開発など実に多彩だったので、いつ選挙活動をしているのか不思議なくらいだったが、Vol.569は(おそらくは体調不良の中)自分のメーンフィールドに戻っていた―ある種の本家帰り―ようである。ご冥福を祈りたい。(専修大学名誉教授)

「ツル植物の女王」クレマチス 筑波実験植物園でコレクション特別公開

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園内では250種1200株のクレマチスが公開されている

約250種類のクレマチスを集めたコレクション特別公開「クレマチス園公開」が、25日からつくば市天久保の国立科学博物館 筑波実験植物園(遊川知久園長)で始まった。今回で36回目を数え、例年2万人を超える来場者が訪れる企画展だ。華やかな色彩と多様な形を持つことから「ツル植物の女王」とも呼ばれるクレマチスの魅力と、歴史、保全の取り組みを体感できる。開催は6月7日まで。

クレマチスはキンポウゲ科の植物で、北半球の温帯地域を中心に約300種が分布している。日本にも約30種の野生種が確認されている。日本の代表的な野生種で大きな花をつける「カザグルマ」は、中国原産のテッセンなどとともに19世紀の植物学者 シーボルトがヨーロッパへ持ち帰り紹介したことで、現在の多様な園芸品種のルーツの一つとなったことが知られている。

入り口にはクレマチスに関するパネルが展示されている

ヨーロッパでは150年以上前から品種改良が始まり、約100年前にフランスで生まれた紅色の花弁と黄色の芯が特徴の「ビル・ド・リヨン」など園芸品種は現在までに数千種に及んでいる。日本では戦後に育種が進み、青紫色から薄青色の花色を持つ12から15センチの大輪を咲かせる「藤娘」など、海外へ輸出される品種が生まれている。園内では、クレマチスが歩んだ歴史を知ることができるように、「100年以上前の品種」「昭和の品種」「新しい品種」などの表示が株ごとにつけられている。

淡い黄色の雄しべとクリーム色の大輪が特徴の都築

同園では、カザグルマをはじめとするクレマチスの野生種と園芸品種、350種以上を保有している。今回の展示は「約250種類のクレマチスが時期をずらして開花し、100種類ずつ花がバトンを渡しながらリレーするような形で咲き変わっていく。訪れる時期によって異なる景観が楽しめる」と、展示を担当する同園研究員の村井良徳さんは言う。

ゴールデンウィーク頃には早咲きの品種が見頃を迎え、会期前半と後半で全く異なる種類を見ることができるのも特徴だ。昨年発表された常陸太田市の大内園芸による世界で初めてとなる緑色の壺型の花をつける「シェンロン」や、個人育種家の廣田哲也さんによる淡いピンクが特徴の「咲良(さくら)の妖精」など、流通量が少ない品種もある。

個体数が減少する野生種のカザグルマについて解説する村井良徳さん

絶滅危機の野生種も

多様な園芸品種がある一方で、深刻な個体数の減少に直面する野生種がある。地域ごとに花の色や形が異なるカザグルマや、四国の限られた場所に自生するシコクハンショウヅルなどは、宅地開発やダム建設、乾燥化などの影響で自生地が急速に減少し、絶滅危惧種に指定されている。茨城県内でも近年、複数の自生地が消失しているという。園ではこうした貴重な遺伝資源の保全に力を注いでおり、DNA解析による系統研究も進められている。

絶滅危惧種に指定されているシコクハンチョウヅル

村井さんは「野生種が持つポテンシャルに人の手が加わって、色と形が爆発的に多様化したのがクレマチス。これだけの花の多様性を間近に見ることができるのは、筑波実験植物園だからこそ。一つ一つの花が持つ個性を、じっくり楽しんでもらえたら」と来場を呼び掛ける。(柴田大輔)

◆コレクション特別公開「クレマチス園公開」は4月25日(土)~6月7日(日)、つくば市天久保4-1-1 国立科学博物館 筑波実験植物園で開催。開館時間は午前9時から午後5時(入園は午後4時半まで)。月曜など休館、5月4日(月)は開館。入園は一般320円、高校生以下、65歳以上、障害者などは無料。5月4日(月)と19日(火)は入場無料。
◆5月3日(日)、4日(月)、19日(火)、6月7日(日)はそれぞれ午前10時~、10時半~、11時~の3回、同園研究員の村井良徳さんによる「クレマチス園見学ポイント紹介」を開催。会場は同園内のクレマチス園。各回先着10人。
◆5月4日(月)と19日(火)午後1時半~、午後3時~、村井さんによる栽培講座「はじめてのクレマチス栽培」を開催。会場はクレマチス園。各回定員12人。
◆5月10日(日)午後1時半~、カザグルマ研究者の飯島眞さんによる特別セミナー「風車の多様性および保全と、テッセンを中心とした種間交配の成果と今後の育種の可能性」を開催。会場は同園研修展示場3階セミナー室。定員30人。
◆5月17日(日)午後1時半から村井さんによる「日本のクレマチスの野生種や園芸品種の多様性を楽しむ」。会場は研修展示場3階セミナー室。定員30人。
※講座とセミナーはホームページから事前予約が必要。詳しくは同園ホームページへ。

自然の学校「宍塚」から学ぶこと《宍塚の里山》135

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写真は同会のスタッフ

【コラム・吉田健人】僕は「宍塚の自然と歴史の会」の子どもスタッフをやっていて、宍塚にはたくさんの魅力があると感じています。今回、その魅力について説明します。

まず、宍塚にはたくさんの植物、鳥、虫、動物、粘菌などが暮らせる自然環境があります。特に、人の手が加わることで人と動物が関わり合いながら残されてきた、貴重な里山の自然があるのが特徴です。そこでは、生き物を実際に見て触ったり、鳴き声を聞いたりしながら、専門の先生が子供や大人のどちらにも、分かりやすく説明してくれます。

例えば、夜のカエル観察会では、その種類によって特徴的な鳴き方の違いや口の中の色や鳴嚢(めいのう)の位置など、図鑑には書いていないことを自分の目や耳で体験することができます。

また、魚の観察会では、釣りをしたり、手網などを使って、魚を観察し感じる体験ができます。そして、釣った魚はバケツやプラスチックケースに入れて先生や他の参加者とじっくりと観察することができます。先生は魚の名前の由来などを分かりやすく教えてくれます。

そして、外来種が増えることにより自然がこのあとどうなっていくのか、日本の在来種を守ることの大切さなどを教えてくれました。

写真は同会のスタッフ

先生にたくさん質問

植物の観察会では、先生の許可を得て食べられる植物を実際に食べて味わってみたり、摘みとって遊んでみたり、虫めがねで花びらや茎を観察したりして、今まで知らなかった植物のつくりなどを知ることができました。

秋に行われる収穫祭は田んぼの学校での収穫を祝う行事で、祭りでは竹を割ってコップやお箸、お皿などを作り、自分が作ったお皿に赤飯をのせて食べることもできます。普段使っている道具を、自然の材料を使って自分の手で作れることも、それらを作る材料があることも、宍塚の魅力の一つです。

僕が初めて宍塚に行った時にもたくさんの生き物がいましたが、名前などが分からず、先生の話についていくことができずにいました。そこから、生き物を知り、名前が分かったら楽しいだろうなと思うようになり、自分でも調べてみるうちに生き物がもっと好きになりました。特に大好きな鳥の観察会では先生にたくさん質問をしました。

すると、先生は僕の質問に何でも答えてくれました。僕が宍塚での活動ができている理由は、生き物のことを優しく教えてくれる先生と、ぼくのことをいつも評価し宍塚の面白さを教えてくれるスタッフのみなさんのおかげです。

僕はこれからも宍塚の子どもスタッフとして、自然のしくみや面白さをみんなに伝えるお手伝いをしながら、自分の身の回りの自然を大事にするようにしていきたいです。(小学6年、宍塚の自然と歴史の会 子どもスタッフ)

7カ国96人を歓迎 4月入学者2.8倍に 日本つくば国際語学院 

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マイクを持って一人ひとり自己紹介をする入学者

つくば文化学園が運営する日本語学校「日本つくば国際語学院」(つくば市松代、東郷治久理事長兼校長)の2026年度4月生の歓迎会が24日、同校に隣接する同市小野崎の日本料理店、つくば山水亭で催された。ネパールやミャンマーなど7カ国から来日した18歳から28歳の96人が鮮やかな民族衣装などに身を包み、新たな一歩を踏み出した。

同校では4月と10月に新入生を受け入れている。4月の入学者は昨年の34人と比べ2.8倍に増えた。昨年から入学式という名称を使わず、かしこまらない形での歓迎会としている。

学生証授与の様子。東郷理事長から一人一人が学生証を受け取った

入学者を代表してのあいさつはなく、歓迎会に出席した83人全員が一人ひとり自己紹介をした。それぞれ習いたての日本語で、出身国、年齢、趣味などを語った。日本での生活に憧れを持ち、それが実現したという熱気に包まれ、多くは「日本の大学に行きたい」「日本の企業で働きたい」などの目標を語った。

在校生を代表して中国出身の吴瑞燿(ゴ・ズイヨウ)さんがあいさつし「授業では文法や漢字を勉強するだけではなく、ゲームをしたりして、日本の文化を体験する。海や東京タワーに行ったりして、楽しく日本語を学ぶことができる。楽しく勉強しながらすてきな時間を過ごしてください」と新入生に言葉を送った。

在校生を代表してあいさつする吴瑞燿さん

東郷理事長は「日本語を学ぶことで、日本での生活がより豊かになる。日本語を通じて日本の文化や考え方を知るだけでなく、皆さん自身の文化や価値観についても新しい気付きを与えてくれる」などと話した。

新入生の出身国はネパール35人、ミャンマー34人、中国10人、スリランカ9人、ベトナム4人、バングラデシュ3人、フィリピン1人。

歓迎会では新入生、全校生徒の順で記念撮影が行われ、最後は教職員も加わり全員で記念写真を撮り、歓迎パーティなども催された。

東郷理事長は記者団の質問に答え「海外は日本で学びたい人であふれている。当校は全員が日本語教師の資格を持った講師で構成しているので、健全な学校経営をしていきたい」などと語った。(榎田智司)