【コラム・西川菜緒】春、梅の花が咲き終わると、実が少しずつ大きくなります。花が全て結実してくれるとうれしいのですが、残念ながら、今年は例年と比べ実の数が少なめでした。枝をじっくり観察してみると、実が付いている枝と、付いていない枝があるので、受粉が足りなかったのだろうか?それとも、剪定(せんてい)する枝の選び方が良くなかったのだろうか?など、よく観察して次の冬の剪定に備えます。
5月後半から、青梅の収穫が始まります。実が青いうちは、葉の色と混同して見つけづらい上に、今年は、まばらな梅の実を眺め、少し遠慮気味に収穫しました。青梅は、梅シロップや梅酒に加工します。梅シロップは、氷砂糖で漬けるとスッキリした味わいに仕上がり、きび砂糖やてんさい糖で漬けるとコクが出ます。毎年、種類の違う砂糖をブレンドし、配合を変えながら味を楽しんでいます。
6月に入ると、完熟梅の収穫が始まります。宍塚にある梅の木は大木が多く、手の届かないところにたくさんの実が付いているので、台風や嵐の後は収穫のチャンスです。落ちた梅を拾いに、梅林に向かいます。収穫の際、木から梅をもぎ取る作業は、なんだか申し訳ない気持ちになるのですが、逆に、落ちている梅を拾う作業は「一粒たりとも無駄にしてはならない! ありがたくいただかなくては!」という気持ちに変化します。
ジャム、梅みそ、梅干し
落ちて少し傷みや虫食いのあるものは、ジャムに加工します。完熟梅のジャムは、梅の酸味に加え香りが良いです。みそと砂糖で漬け込む、梅みそもオススメです。生野菜、豆腐、蒸し鶏などにトッピングすると、夏場の食欲のない時期でも、スッキリとした味わいになり食べやすいです。傷のないキレイな梅は、梅干し用にします。梅は、そのままでは食べることができず、一手間かかるのですが、この一手間が保存食として長く楽しめる秘訣です。漬けた梅干しからできる、梅酢も優秀な保存調味料です。しば漬けや、醤油と合わせて梅ポン酢にして楽しみます。
振り返れば、今年もたくさんの梅を収穫することができました。梅雨が明けたら、梅干しの土用干しが始まります。夏の日差しを浴びる、梅干しの景色が楽しみです。(宍塚の自然と歴史の会 会員)






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