月曜日, 10月 18, 2021

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チョウの楽園がつくばにお目見え ショッピングモールの一角、無料開放

【大山茂】野山に飛び交うチョウをつぶさに観察してください――こんなふれこみで、つくば市稲岡のショッピングセンター、イオンモールつくば敷地内にチョウの観察小屋が完成し、今月から本格的に無料開放した。市内で農産物直売所を運営する農業法人「みずほ」(長谷川久夫社長)が自然に親しむきっかけになればと設置した。 「チョウの楽園えるふ」の看板が掲げられているのは、イオンモールつくばの敷地内にあるみずほ直営の農産物直売所「えるふ王国」の入口脇。幅5メートル、奥行き15メートル、高さ4メートルの広さで、3方が網で囲われている。 中に入ると、日本の国蝶として知られるオオムラサキの幼虫のエサとなるエノキ、ツマグロヒョウモンの止まるスミレやパンジー、アゲハチョウのかんきつ類など、十数種のチョウのエサとなる樹木や草花が数多く植え込まれている。 小屋の中では現在、モンシロチョウやアゲハチョウが飛び交っているほか、オオムラサキの幼虫とサナギも手に取るように見ることができる。その他のチョウの卵や幼虫も葉の裏に隠れるように潜んでおり、梅雨明けの時期には大小のチョウが乱舞する光景が見られるという。 監修したのは、ライフワークとしてチョウの採集や生態の研究を続け、下妻市でオオムラサキの保護活動を続けている土浦市内の元公務員、岡澤貞雄さん(74)。長谷川社長に協力を依頼され、昨年秋ごろから園内の設計を手掛け、筑波山麓などで様々なチョウを採集。併せてチョウの幼虫期や成虫期に葉を食べたり、樹液を吸ったりする植物を探し歩いて植栽した。 岡澤さんは「チョウは卵から幼虫、サナギ、成虫と完全変態するので年間を通してその姿を確認することができる。種類によって食する植物が違うので、じっくり観察して自然を大切にする気持ちを育んで欲しい」と話している。

【茨城 高校野球展望’19】8 球数制限は流れ断ち切る 霞ケ浦監督に聞く㊦

​-今話題になっていることを2つ、お聞きしたい。まず球数制限について考えをお聞かせ願いたい。 高校野球でもプロ野球でもピッチャー交代が一番大変な作業です。監督としてはエースで勝ったり負けたりすることほど楽なことはないですよね。エースが壊れようが何しようが、エースでいって勝てば当然、エースが打たれたから負けたというのでは監督は楽ですよね。楽なんですけど私はそれはやりません。最初から2枚、3枚投手を用意して戦います。その根底にはやっぱり肩は消耗品なので、将来性がある子に無理をさせたくないという思いが多分にあります。 とはいっても、松坂大輔のようなピッチャーに延長17回250球を投げた翌日にも投げさせることをおかしいとは思わないし、実際に松坂大輔が投げ過ぎたことでプロでは活躍できなかったかというとその逆で大活躍しました。肩を壊したことがありますが、あれは高校の時に球数を制限していたら故障しなかったのか、因果関係が説明できません。 私自身は、球数制限というルールがあってもなくても決まったことをやっていくだけです。練習から本番にかけて様々な要素やメニューを考えて自分で制限をして試合で使っているので、統一ルールとして球数は制限しなくてもいいと思います。 だからと言って、例えば今年、藤代との夏の試合で1対0の試合をやって、寛人がグズグズになりながらも6回終わって160球投げたとします。でもボールの力は落ちていない。1対0で勝っている。あと3イニング。9回まで行ったら200球にいってしまうことが明らかだという時でも、たぶんそのままゲームの流れの中で9回まで投げさせると思うんですね。流れがあるからしょうがないと思うんです。1対0で勝っていても代えたほうがいいという時もあるし、代えることが間違っている時だってあるわけで、そこを考えるから投手交代のタイミングが面白いし、大変な作業なのす。100球だから降板ですというのは試合の流れを断ち切るような気がして面白くなくなるので、別に今のままでもいいと思うんですよね。 ―最後に、センバツでも話題になりましたサイン盗みの問題をお聞きします。 うちは一切やっておりませんが、相手がやっていると見ると、こちら側はやらせないような防御策を持っていないといけませんよね。センバツでは優勝候補である星稜がサイン盗みでバタバタしてしまった。星稜の林監督とは面識があり、しっかりした野球をしている印象ですが、サイン盗みの防御・ケアに関しては対応できなかったことが不思議にすら思いました。まあサイン盗みは、スマホのながら運転やスピード違反みたいな交通違反なんかと同じですよね。罰則を厳しくしたってバレなければいいという人は必ずいるんですよ。自己防衛こそが大事だと思います。 ―本当に興味深いお話をありがとうございました。 (聞き手・伊達康) 春の大会ではエースの福浦太陽が明秀学園日立に対して6回から登板し、3安打3四死球を絡めて7回に一挙5失点の炎上をしたが、その遠因が何となく分かったような気がする。この夏はプロ注目の鈴木寛人の大躍進が楽しみだが、福浦太陽の復活劇と人間ドラマにも大いに期待したい。大会まであと数日という押し迫った時期にもかかわらず、インタビューを快諾していただき、貴重なお話をたくさんしてくれた髙橋祐二監督に心から感謝申し上げたい。 =終わり ➡【茨城 高校野球展望’19】はこちら

宇宙ビジネス参入促進を つくばで8月に第2回サミット

【山崎実】将来の成長分野と期待されている宇宙ビジネスの創出、支援強化に取り組んでいる茨城県は、8月につくば市で、宇宙飛行士の若田光一さんを招き、昨年に続き2回目の「宇宙ビジネスサミット」を開催する。宇宙ビジネスをリードする企業、研究者、投資家、学生などが集うイベントとなり、振興施策のテンポアップを図る。 昨年8月、県が立ち上げた宇宙ビジネス創造拠点プロジェクトが国の推進自治体の選定を受けたことで、県は12月につくば市で初の「宇宙ビジネスサミット」を開催した。ワンストップ相談窓口を設置したほか、県独自の補助制度を創設し財政支援を行うなど、積極的なビジネス創出に向けた体制の強化を行っている。今年4月には、県内企業やJAXA(宇宙航空研究開発機構)、関係研究機関など43団体で構成する「いばらき宇宙ビジネス創出コンソーシアム」を設立した。 今年度は8社12事業に補助支援 特に、補助支援事業は、研究機関などの試験設備の利用料補助(県外施設も対象)、衛星データを活用したソフトウェア開発費補助など、事業化、製品化に向けた本県独自の施策として事業者から好評だ。 この補助制度で、昨年は5社が選定されビジネスに弾みをつけたが、今年度はさらに8社(12事業)が支援補助事業に決定した。うち、つくば市のOUTSENSE(アウトセンス)とSAgri(サグリ)、牛久市の日豊の3社は、県内に新たな拠点を設置した。行方市のサンテクノは宇宙ビジネスに新規参入した。 各社の事業内容も個性的だ。OUTSENSEは折り紙を応用した技術で宇宙に家を建てることを目指す。SAgriは衛星データを用いたスマート農業支援ソリューションの開発に向け、土壌分析試験に取り組む。日豊は、地殻変動に対応した四次元高精度位置情報解析ソフトを開発する。医療機器を製造するサンテクノは、金属加工技術を活かして衛星部品分野に参入した。県はこれらの研究成果を、事業化に向け支援していく。 また、県内の中小企業が宇宙ビジネスに参入するよう働き掛けを行う一方、8月のサミットに続き、今秋には都内で、企業、研究機関、投資家などとのマッチング会を計画する。 今後の取り組みについて県科学技術振興課は「宇宙関連企業の誘致については、個別に企業訪問を行い、全国トップクラスの企業誘致施策や、本県における科学技術の集積の優位性などを積極的にアピールしていきたい」と意気込んでいる。 ◆いばらき宇宙ビジネスサミット2019 8月5日午前10時から、つくば市吾妻のオークラフロンティアホテルつくばで開催。シンポジウム、セミナーのほかマッチングなどが実施される。問い合わせは県科学技術振興課(電話029-301-2515)、または日本宇宙フォーラム内いばらき宇宙ビジネスサミット2019事務局(電話03-6206-4902)。  

【茨城 高校野球展望’19】7 常総はタレントぞろい 霞ケ浦監督に聞く㊥

―髙橋監督が気になっている相手チームはありますか。 毎年各学校の監督さんのカラーが出ますよね。藤代の菊地一郎監督、石岡一の川井政平監督、常総の佐々木力監督と、監督のカラーが出ていて、そこの選手がどのくらいの能力であるかを足していけば、大体チーム力が分かります。監督それぞれの野球が急に変わることはないので、何をしてくるかは概ね察しがつきます。 ただ、土浦日大の小菅勲監督は何をしてくるか分からない。つかみどころがなくて負けたのは土浦日大だけなんです。何をしてくるか分からなくて常総も負けてしまうし、茨城を2年連続で勝ってしまうという本当に面白い状況なので、土浦日大にだけはちょっと負けたくないという思いはあります。 あと、藤代と石岡一はよく似たチームだと思いますが、藤代の方が精度が高くて選手層も厚い。藤代の方が強いようですが、そこを岩本大地投手(石岡一)の力で一気に超えてしまうかもしれない状況にあります。藤代とは中山航投手と寛人の投げ合いと野手同士の戦いの中で面白い試合になると思っています。 ―常総学院打線についてはどのように分析されていますか。 常総学院はいろいろな雑誌を見ても分かるように、創部以来3本の指に入る選手層、強さと言われていますしタレントがそろっています。とにかく打線はすごいですよ。先日の土浦市高校野球招待試合で常総学院は春季関東大会優勝の東海大相模とやりました(4対5で東海大相模の勝利)けど、試合後に東海大相模の門馬敬治監督から「常総ってこんなにメンバーそろってるんですね」と電話がありましたよ。日本一になっている門馬監督がわざわざ連絡してくるくらいですから、それだけ常総に脅威を感じたんでしょうね。でも、そのくらいタレントぞろいのチームであっても、秋の関東大会や春の県大会準決勝で負けているというのが興味深いですよね。 ―今大会とは別の話になりますが、霞ケ浦には毎年好選手がそろっています。選手のスカウティングについて、言える範囲でお願いします。 うちは他の私立高校よりもスカウティングに力を入れていないと思います。8月後半に1回あるオープンスクールの体験入部に来てくれた選手の中で、目立つ子には声をかけています。私立高校でありながら今の段階で1人も決まっていませんので、他の高校には遅れを取っていてスカウティング力は弱いですし、もっと力を入れないといけないと思っています。昔は特待を使って多少のところは目をつぶって多く集めた時期もありましたが、今は学力が伴って野球の技術が高くなければ特待の条件を出したくありません。後は、霞ケ浦でやりたいといって来てくれた子を叩き上げれば何とかなるだろうとこの20年やってきましたし、実際に何とかなってきたのかなと思います。根性がなくて決勝でいつも負ける戦いをしてしまっているのであまり偉そうなことは言えないですが、無理なスカウティングはしていないですね。 付属中の快挙、OBの活躍 ―霞ケ浦高校付属中硬式野球部がボーイズリーグの全国大会出場を決めました。 創部4年で県大会優勝、全国大会出場おめでとうございます! 素晴らしい快挙です。柴崎、竹内、木村各スタッフの指導の賜物だと思います。これを機に、部活動、学習面での起爆剤になり、付属中学校全体が益々飛躍することを願っています。 ―大学野球に進んだOBの試合はご覧になっているようですね。 大学野球を4年間一生懸命やるのであれば、1回くらいプレーは見てあげたいと思っています。大正大4年の大場駿太は最後のシーズンということで、ちゃんとした球場でやるときは見に行くよと約束していたので、一昨日は休みを取って、神宮球場で大正大と東農大の東都大学リーグ2部3部入替戦を見てきました。また、先日は全日本選手権の東洋大(3年・小川翔平、2年・木村翔大がスタメン出場)を見てきましたが、大学関係者に対する進路のお願いですとか、顔つなぎなどをやっておかないと後輩たちも入れないので、そういうものも含めての大学の試合会場に行っているわけです。OBが頑張っている姿を見るのもいいですけれども、それだけが目的ではありません。(続く) (聞き手・伊達康) ➡【茨城 高校野球展望’19】はこちら

【茨城 高校野球展望’19】6 プロ注目の右腕「完成形に近い」 霞ケ浦監督に聞く㊤

【伊達康】毎年安定して好投手を輩出する霞ケ浦だが、今年は、鈴木寛人(3年)という最速148キロを誇るプロ注目の本格派右腕を擁しその戦い方が注目されている。綾部翔(横浜DeNA)や安高颯希(桜美林大4年)を擁して初優勝を果たした第97回大会以来4年ぶりの甲子園出場に向けて心血を注ぐ髙橋祐二監督に、夏の大会に向けた思いや決意を語ってもらった。 ―春季県大会では乱打戦の末に明秀学園日立に7対10で敗れ、夏の大会はDシードで臨むことになりました。秋の準々決勝で敗れたAシードの藤代ゾーンに入ったことについて、所感をお聞かせ下さい。 今回、春に初戦で負けてシードを獲れると思っていなかったので、いきなり強いところと当たる可能性もあると心の準備はしていました。藤代ゾーンに入ったことについては一度負けている相手なので是非勝ちたいと思っています。藤代と常総学院を倒さないと甲子園は手に届きません。もし藤代を倒したとしてもBシードの石岡一が待ち受けているので正直言ってきついですね。Bシードの中でも石岡一が一番同じゾーンになりたくない相手でした。 ―春の敗戦以降、夏に向けて特別に取り組んでいることがあれば教えてください。 例年、本校は投手力を中心とした守備が売りのチームを作っています。そこに少しでも攻撃力を付けて戦うのがうちの戦法です。実際、投手力や守備力は県内で常総学院や明秀学園日立よりも上だと評価された年が何度かありました。でも、今年のチームはとにかく守備力が弱く例年のレベルに到達していません。守備のイージーミスがよく見られるので、守り負けるもろさをはらんでいます。しかし、鈴木寛人というピッチャーは、先輩でプロ入りした綾部翔(横浜DeNA)や遠藤淳志(広島)を超えるようなピッチャーにまとまってきた感があるので、もしかしたら優勝できるかもしれないという手応えをつかんでいます。 ―守備の方では中心選手が抜けた穴が大きかったでしょうか。 中心選手は毎年入れ替わる中で、それでも毎年、二遊間に関しては県内でも1、2位と言われるチームを作ってきました。昨年は能力の非常に高いセカンドの小礒純也(日体大1年)とショートの森田智貴(桜美林大1年)がいましたが、今年は二遊間に限らず全てにおいて守備力が弱いですね。 ―打撃に関しては天野海斗選手が中心になるのかなと思いますが、ほかにこの選手に期待したいというのはありますか。 新チームになってずっと天野と黒田悠真を使い続けてきましたけれど、思ったようなリーダーシップが取れないというか、結果が出ていません。うちにはいわゆる4番バッターはいませんが、1年生を入れて打線を組んだことによって、どこからでも点を取れるような打線になりつつあると思います。期待する選手としては仕黒大樹です。茨城出身(土浦三中)の選手ですし頑張って欲しいと思っています。 ―1年生とはどの選手でしょうか。 飯塚恒介と宮崎莉汰は練習試合でもスタメンで使っています。特に宮崎は見かけによらず力があって勝負強いので中軸を打たせています。1年生に期待すること自体が悲しいことなのですが、打線の幅はできたように思います。 成長うかがわせるプロ注目右腕 ―ピッチャーについて。プロ注目右腕の鈴木寛人投手は春の大会まで背番号はエースナンバーではありませんでしたが、仕上がりはどうですか。 実績がないので自信を持って投げてはいませんが、プロのスカウトからは綾部・遠藤ら2人の先輩よりもボールの質が上だという評価をもらっています。春季大会は早々に負けたので4月下旬から6月第2週までは東海大相模、花咲徳栄、桐蔭学園、作新学院、春日部共栄、東海大甲府といった強豪校との練習試合をどんどん入れ、鈴木寛人にはどんなに打たれようが、点を取られようが9回を投げきるというノルマを課しました。その結果、花咲徳栄には滅多打ちにされ、東海大相模にはもっとボコボコに打たれ、「ああ、この子はピッチャーとしてまとまらないで終わってしまうかな」と思いながらも試練を乗り越えて一本立ちして欲しいという一心で起用し続けました。そうしたら、5月終盤にきて桐蔭学園を8回1安打完封、作新学院を完封、東海大甲府には失点1と着実に結果を出して来ています。この期間、ずっと完投させてきて、マウンド上の立ち姿に大きな変化というかオーラを感じるようになりました。 この状況が夏大(なつたい)になっても変わらなければ、たとえ相手が強力と言われる常総学院打線であったとしても、寛人ならやってくれるのではないかと楽しみです。それくらいの成長を感じています。ロースコアのゲーム展開になったとき、うちの守備にほころびが出る不安はつきまといますが、完成形に近い状態になったと言っていいほど寛人は良くなりましたね。1年秋の関東大会で2試合とも先発させて打たれて負け投手になり、次の春怪我をして、2年夏も棒に振って、秋も結果が出ないという状況の中でほとんど投げていません。ですが、4月から6月にかけて一生懸命やってきたことによって、これだけ成長できた訳です。寛人には昨日、「夏は寛人が中心でいくからな。これだけ成長できたのだから自信を持って存分にやってくれよ」と話したところです。 ―これまでエースナンバーを背負ってきた福浦太陽投手はどうですか。 福浦は背番号1にあぐらをかいた状況で、寛人に抜かれることに焦りも感じたと思いますが、やっておかないといけないストレッチをおろそかにして体が鉄のように硬くなってしまいました。柔軟性の数値が1カ月前に比べて驚くほどで悪くなってしまい、こんなに硬くなるかと。胸が張れない。えび反り、いわゆるブリッジができないくらい胸郭が詰まってしまっています。あまりにもひどい状態で今は最速125キロくらいしかで出ません。肩肘はどこも痛くない。でも肘に張りがある。当然ですよ、もともとそんな投げ方はしていましたが、胸を張れないから体を開いて腕を引っ張り上げるしかないので。エースとしての自覚が足りない。昨日は「もしも寛人の成長がなくて山本もいなかったらお前はエースとしてどんな責任をとるんだ」という話をして自覚を促しました。 ―それでは春の明秀学園日立戦で先発した左腕の山本雄大投手(2年)が2番手格になるのでしょうか。 福浦のことは突き放してはいますけれど、そうはいってもエースとして今まで君臨してきたわけですから、何とかはい上がって欲しいと期待しています。ただ、今は一切ボールを投げさせていません。ストレッチの数値が元に戻るまでは投げられないことにしているので、1日に3~4時間をストレッチに費やしています。どこまで戻るかは分かりませんが、戻らなければ、寛人と山本、それにもう一人3年生ピッチャーがいるので、この子とうまくつないでいければと考えています。もうトーナメントの組み合わせが分かりましたし、このカードは誰が投げるというのは全試合で想定しています。そうは言ってもやられるときはあっさりとやられますから。(続く) ➡【茨城 高校野球展望’19】はこちら

【茨城 高校野球展望’19】5 球数制限で新時代に 土浦日大監督に聞く㊦

―高校野球全体についてお話をうかがいます。今ホットな話題の球数制限問題=※注1=について、考えをお聞かせください。 私は、基本的に球数制限は賛成です。今後議論をした上で制限する方向にいくのではないでしょうか。球数制限が決まったら速やかに対応していこうと思っています。もしかしたら、高校野球が新しい時代になるんじゃないかと思います。例えば100球制限があるとして、最初にエースを出したらエースが引っ込んでからが勝負になるなど。駆け引き、采配も改めて考える必要がある。最初に背番号10でいって次に背番号1にするのかとか、その逆だとか、駆け引きが大きな要因になって、タイブレークと同じでまた面白くなると思いますね。 ―最後に、センバツで話題になったサイン盗み=※注2=についてお聞きします。私も去年夏の明秀学園日立戦を見ていまして、そういったクレームがありましたがどのようにお考えでしょうか。 去年の夏の大会は、明秀戦以降、相手チームが、我が軍のセカンドランナーに過敏に反応するようになりましたが、そんな(サイン盗みをする)余裕はないですし心外です。これについては、野球界に以前からあった疑惑ですし、盗まれない工夫も各チームしてきました。 サイン盗みについて、ペナルティーを与えるか、どのように禁止にしていくか、審判団の対応はどのようにするか等々、今は過渡期にあるようです。審判団もナーバスになっていて、少しの挙動でも試合を止めて注意する方もいます。全県をあげて「やってはならない」という流れにすべきです。今後は、各チームのマナーや品格が問われるでしょう。 ※注1 球数制限問題 以前から、高校野球ではピッチャーの投球数に制限を設けていないため、一人の絶対的エースを酷使し、投球過多の末に肩ヒジを故障する選手が多かった。故障の予防的措置として投球数に制限を設けるべきという意見がある一方で、反対意見も根強い。一律の制限は投手の枚数が少ないチームに不利なので慎重に議論すべき、全員がプロになるわけではないからと酷使を容認したり、野球がつまらなくなるといった見方がある。1990年夏の甲子園では大野倫(沖縄水産)が地区予選から痛み止めを服用しながら投げ続け、甲子園では773球を投じて疲労骨折し二度と投球できなくなった。しかし、昨夏の甲子園では吉田輝星(金足農)が一人で881球を投げ準優勝を果たしたが、肩ヒジに問題は生じていない。 ※注2 サイン盗み問題 昔は制限がなかったが、現在はセカンドランナーが捕手のサインを見てバッターにコースや球種を伝達してはならないことになっている。今年のセンバツでは習志野vs星稜の試合中、習志野のセカンドランナーの動きが不自然で「球種やコースをバッターに伝達しているのではないか」と星稜ベンチからクレームがあった。結果は習志野が勝ったが、星稜の林監督は憤りを抑えきれず、試合後に控室に乗り込んで「フェアじゃない」と習志野の小林監督に直接猛抗議する異例の出来事が起きた。その後、星稜の林監督は学校から一連の言動を問題視され6月4日まで指導禁止とする懲戒処分を受け、サイン盗み問題はセンバツ後も話題になった。 昨年夏の準々決勝・土浦日大vs明秀学園日立において3対0で土浦日大リードの4回表無死二塁から土浦日大のセカンドランナー富田卓の動きが怪しいと明秀学園日立ベンチから球審にクレームがあった。その後も二塁にランナーが進むたびに明秀ベンチからクレームがあり中断した。この出来事を聞いたのか、準決勝(霞ケ浦)・決勝(常総学院)でも相手チームがセカンドランナーにナーバスになっていることが見て取れた。 3連覇をかけた土浦日大・小菅勲監督には、夏の大会直前のお忙しいなか時間を割いていただき、お話をうかがうことができた。夏に向けた意気込み以外にも、今話題の球数制限やサイン伝達についても率直にお話を聞けたことに感謝したい。 (聞き手・伊達康)

フックン船長、LINEスタンプに登場 全40種つくば市が販売

【谷島英里子】つくば市のイメージキャラクター「フックン船長」のLINEスタンプが1日、登場した。市は市民らに活用してもらうことで地元への愛着度向上や内外にキャラクターの周知を図る。 フックン船長は、市の特徴「自然(フクロウ)」と「科学(ロボット・宇宙飛行士)」をモチーフにした宇宙飛行士型ふくろうロボットで、宇宙飛行を夢見ているキャラクター。筑波研究学園都市建設の閣議了解50周年を記念して、2014年に誕生した。 スタンプは全40種1セットで120円(税込み)。日常でよく使う言葉に、フックン船長の口癖である、「~フク!」を付けた、「いいね!フク」「おつかれさまフク。」「がんばってフク!」など。ほかに、筑波山やロケットのイラスト、通勤・通学する人たちやつくばを離れた人たちが、つくばに戻る際に使うフレーズ「つくばっく」なども取り入れた。スタンプの収入は市の事業に広く役立てる。 デザインを担当した市広報戦略課の中林まどか主事は「LINEスタンプをきっかけに、つくばに興味を持ち、好きになっていただけたら」と話す。ダウンロードはLINE STORE クリエイターズスタンプから「フックン船長」で検索する。

「健康」軸に自転車活用拡大へ 6日筑波大でシンポジウム

【山崎実】サイクルツーリズム(自転車観光)と県民の健康増進などを目的に、全県的な自転車活用運動を推進している茨城県は7月6日、筑波大学(つくば市天王台)で、「いばらき自転車活用シンポジウム」を開く。「健康」をメーンテーマに、自転車活用の楽しみ方と効用、先進的な事例や実践活動に基づく効果などを誰もが共有し、自転車文化の浸透を図るのが狙い。 県は、昨年6月の国の自転車活用推進計画(閣議決定)を受け、「いばらき自転車活用推進計画」を策定した。既に2016年11月に開通している「つくば霞ケ浦りんりんロード」のほか、「奥久慈里山ヒルクライムルート」「大洗・ひたち海浜シーサイドルート」「鬼怒・小貝リバーサイドルート」の4ルートによる自転車ネットワーク路線の構築を目指している。 さらに安全対策面では、県交通安全条例を改正し、自転車事故の未然防止と被害者救済のための、自転車損害賠償保険等への加入を呼び掛けるなど、自転車の積極的な利用と安全対策の両面から支援体制を強化している。シンポジウムを契機に、自転車活用の取り組みをこれまで以上に広げていく考えだ。 トークセッションや実践報告も シンポジウムでは、ファッションモデルで海外レースにも参加し、アスリートフードマイスターの資格をもつサイクリストの日向涼子さんと、フリーアナウンサーで茨城放送の音楽番組「IBS MUSIC STATE」パーソナリティなどで活躍する木村さおりさんのトークセッションが催される。 事例発表では、フジクラCHO(最高健康経営責任者)補佐の浅野健一郎さんが「始めよう!健康経営と自転車通勤」、シマノ文化推進室の阿部竜士さんが「自転車を活用した健康増進」と題して、それぞれ実践報告する。 この後、ライフクリエーションスペースOVEの室谷恵美さんをコーディネーターに、パネルディスカッション「健康増進に向けた自転車活用」が行われ、自転車活用運動の啓発、推進活動のあり方などを話し合う。 ◆シンポジウムは6日(土)午後1時~3時30分、筑波大学5C棟2階216階段教室で開催。参加費無料。事前申し込み必要。問い合わせは県地域振興課交流プロジェクト推進室(電話029-301-2735)。

【茨城 高校野球展望’19】4 相手チーム対策は 土浦日大監督に聞く㊥

―よそのチームのことはあまり考えてないと思いますが、あえて意識するチームをあげるとしたら? 自分たちの野球をするのが第一だと思っています。ただ、常総学院の佐々木力監督は取手二高の同級生ですし、明秀学園日立や霞ケ浦は、甲子園に出るためには必ず立ちはだかる相手です。そういった相手チームの投手はこうで、打線はこうでという対策は、1年間、選手たちと考えを共有しながら取り組んできました。 ―相手チーム対策については丸林直樹コーチの果たす役割が大きい? 大会では、アナリストを担当してもらっています。非常に選手も助かっていると思います。練習でも丸さん(丸林コーチ)がリードして、私も選手も「考えもしない」ような練習メニューの引き出しを持っています。 ―一昨年、昨年と2連覇したことで、志望者が増えたり入部する選手の技術レベルが上がったりなどはありましたか? 本校は「文武不岐(ぶんぶふき)」を伝統としており勉強にも力を入れていて、野球だけやる子は来ていません。勉強も野球も一生懸命頑張るということで入部してくれています。本校はグラウンドのすぐ脇に寮がありまして、この環境は自分が伸びそうだといって来てくれる子が多いです。野球が大好きな生徒、一生懸命に練習に取り組んでくれる生徒は基本的に受け入れています。1学年で30人ほどの部員がいるのですが、ほとんどが寮生活をしたい、高校野球を全うしたいと希望して来ています。志望者が増えたかというと、増えたのかもしれないですが、特別技術レベルが上の子が来ているわけではないです。しかし、一つだけ言えるのは、みんな「やる気」があります。監督と選手の考えがマッチして同じベクトルを向いて練習できています。 ―頭髪は自由とのことですが… 頭髪は全くもって自由です。結構みんな長いですね。エースの荒井なんかも髪の毛が伸びるのが早くて、ボサボサといっていいほどです。丸坊主にしたい子はしていますが、全体の1割弱です。これは自分で選んだ丸坊主なので。私は頭髪を自由にして良い効果があったと思いますし、なんで今までこんなつまらないことにこだわっていたのかなと。高校野球が始まって100年ですから。次の時代に向かって何か新しいことはできないかと考えたとき、頭髪は別に自由で良いのではないかと思い、自由にしました。 ―頭髪が自由だからという理由で土浦日大を選んだ選手はいますか? それはさすがにないと思います。自由な気風は大事にしたいですが、野球環境で選んでもらっていると思います。 ―週に何度かは寮で過ごされますか? 金土日とか木金土とか、2~3日は寮に泊まります。選手の様子が分かったり、グラウンドから寮に帰って、気になった選手がいれば呼んで面談できますし、良い環境だと思います。 同門、常総学院・佐々木監督との距離感 ―個人的に非常に興味があるのですが、常総学院の佐々木力監督とは今どういった距離感ですか? まず木内(幸男)監督という偉大な指導者の薫陶を受けたこと、お互い選手として全国制覇した経験を次世代に伝える、義務というか使命を果たさなければならないと思っています。佐々木監督と面と向かってこの話をしたわけではありませんが、彼も同じように思っていると信じています。 距離感? 以前、私が県立高校に勤務していたときにはよく話したり食事したりしていたのですが、今の立場(土浦日大監督)になってから、野球の話は深くはしなくなりました。やはり同門下ですから、野球談義やチーム作りについては研究し合いたいと思っています。これは佐々木監督にかかわらず、他の指導者の方たちともそうしたいと思っています。しかし、手の内、腹の内は見せられないというのがお互いにあると思います。同じ釜の飯を食べた佐々木監督とは、お互いリタイアした後にでも「あのときこうだったよなあ」という話はしたいなと思っています。 ―春は常総学院の菊田拡和選手に2本の特大ホームランを浴びました。菊田選手を小菅監督はどう評価していますか? これまで25年くらい指導者をしてきましたけど、あれだけ飛距離がある子は初めてです。高校の時に見ていた清原和博選手(PL学園)の打球のような放物線に近いかもしれません。天性の素材を持ち合わせています。守備や走塁にも、まだまだ伸びしろがあるようです。是非プロ野球にいってホームラン王を獲れるような選手になってほしいと思います。(続く) =聞き手・伊達康 ➡【茨城 高校野球展望’19】はこちら

【茨城 高校野球展望’19】3 3連覇をかけた夏 土浦日大監督に聞く㊤

【伊達康】茨城では一昨年に小菅勲監督が就任からわずか1年3カ月で土浦日大を優勝に導き、昨年もドラマチックに連覇を遂げた。3連覇をかけた今大会をどのような心境で迎えるのか。小菅監督に意気込みを聞いた。 夏に照準を合わせてきた ―今年のチームの特徴を教えてください。 今年の3年生はみんな真面目です。練習に取り組む姿勢が良い。下級生の頃からチームワークが抜群でした。クレバーで、「野球勘」を持っている子が多い。打つか、守るかだったら守りのチームです。守りからリズムを作っていくゲームプランをしています。メンバーも上級生になってからレギュラーになった子が多く、去年から出ているのがキャプテンの石渡耀とショートの鶴見恵大くらい。私はチーム作りを急ぐ方ではなく、夏に照準を合わせていますので、上級生になってから試合に出るようになった選手は、夏直前になって良くなってきています。 ―エースは左サイドの荒井勇人ですか。 そうですね。荒井は3年生ですし昨夏も経験しています。まずはエースが奮闘するのが高校野球です。荒井には頑張ってもらいたい。 ―主に継投で試合を作っていきますか。 継投ありきというわけではありません。ですが、なるべく夏の大会は1人のピッチャーに負担をかけないようにという方針はあります。どうしても一発勝負なので流れが決まらないうちとか、単なるイニング数とか投球数だけでは代えられない部分があります。常にその場で、状況を見ながらの判断ということになります。 ―2年生の右腕の中川竜哉は春休みの鹿児島遠征で好投したそうですね。 3カ月前と今では大違いかもしれません。ここに来て、どのチームの打線も春先のバッターではなく、夏大(なつたい)を迎えるバッターへと成長してきています。中川も、そうした打線と対決を繰り返し、課題を見つけ、もがきながら成長しています。まだ2年生なので、焦らず着実に伸びていってほしいと思います。 ―荒井勇人投手以外に3年生のピッチャーは出てきていますか。 右オーバースローの山崎祐翔が最近急成長してきました。ここのところ、持ち前の実力を発揮できるようになってきました。6月上旬の土浦市内大会でも好投しています。夏前の3年生は「心の“整調”」を果たせば活躍できる要素を誰もが持っています。 甲子園を見続けてきた現3年生 ―3連覇がかかる今年、ますます注目されています。是非意気込みをお聞かせ下さい。 この1年、私からも3年生からも「3連覇」というフレーズは使われたことはありません。しかしこの2年間、現3年生は甲子園出場を見続けています。スタンドやベンチの中で「さあ、いよいよ自分たちの出番が来た!」といった様子がうかがえます。プレーヤーとして、この3年間で初めての甲子園を狙う、といった感じです。 夏の大会はいつでも、「その年」「そのメンバー」で戦う「最初で最後の夏」なのです。その一期一会の場に臨む若者たちのパワーたるや恐るべきものがあります。自分たちを信じて、自分たちの培ってきた野球をどんな瞬間にも発揮し続けてほしい。結果にとらわれずに、大好きな高校野球を楽しんでほしい、そう願います。 ―去年は富田卓投手(現・日大)がびっくりするくらい一冬越して伸びました。秋に大敗した相手である明秀学園日立戦ではものすごい気合と気迫でした。今年は一冬越えてガラッと変わったようなピッチャーは見受けられないと感じましたが、夏に向けての秘策とか、取り組みはありますか。 特別変わった練習はやりません。練習は日々の積み重ねこそが大事だと思っています。ですので、基礎基本の練習が全体の8割から9割を占めています。それを積み重ねたうえで、最後にどこの地点に到達するかということだと思います。たくさん食べさせたからとか走らせたからといって伸びるわけではない。富田もまさにそうで、日々地道に取り組んだ成果が最後の夏に花開いたということです。富田は友だち思いで、いつでもチームのことを考えていました。上級生になってからは人間的にも成長して、心身共にたくましくなりまして。「今年は自分が甲子園に連れていくんだ」という気迫も大いに感じました。(続く) ➡【茨城 高校野球展望’19】はこちら

【亥年折り返し】㊦ 昨季イノシシ500頭を捕獲 つくば市、国道125号をめぐる攻防

【相澤冬樹】つくば市では2018年1月、沼田のつくばりんりんロードで、地元住民がイノシシに襲われケガをする事件があり、4月には金田のさくら運動公園、桜中学校付近で目撃情報がもたらされ、緊張が走った。ここまでくると、学園地区とは目と鼻の距離である。 同市が、イノシシを対象とする鳥獣害被害防止計画を作成したのは2017年度。担当は農業政策課だが、猟友会などと連携した捕獲対策は環境保全課が所管する。19年度までの3カ年、毎年160頭から210頭の捕獲を計画していた。 18年前半の事故と目撃情報から、筑波山ろくの地区長を中心に駆除の要望が高まった。イノシシは11月から翌年3月までが猟期で、銃器とワナによる捕獲体制が強化された。市内には猟友会支部が3地区にあり、協力を呼びかける一方、市も山林上空にドローンを飛ばすなどして生息分布を探り、ワナの適正配置に役立つよう情報を流した。 結果、18年度の捕獲頭数は一気に500頭、計画頭数の倍以上に達した。市環境保全課は「地元にお願いした自助努力の成果が表れた」と胸を張った。筑波山ろくに並行して小田、北条を走る国道125号を越えての目撃情報もぱたり途絶えており、筑波山域への封じ込めには成功しているとみている。地元からも「被害も減っているようだ」(六所地区)と好感されている。 しかし、同課は「手放しでは喜べない」としている。農研機構のイノシシ研究者、仲谷淳さんが指摘していた「捕獲数が多い地域ほど被害も多くなる」状況の可能性を否定できないからだ。500頭もの捕獲がこの先の状況をどう変化させていくか、動向を見守りつづける必要がある。20年度からの鳥獣害被害防止計画の作成に向け、被害情報の収集、狩猟免許取得者の拡大などに取り組んでいる。 仲谷さんによると、イノシシは元来平地を好む生き物なので、山に追い込み、正面から防御すると脇から遠回りに漏れ出す生態がある。筑波山ろくの防御線は土浦市に入ると、旧新治村を通る県道つくば千代田線に変わる。しかし旧土浦市の今泉地区あたりまで侵入跡がみられることから、平地への越境はすでに始まっているようにもみえる。さらに同市東部、市街化が進むおおつ野地区でも出没したとの情報がある。 耕作放棄地や放棄果樹園などを足場に、市街地へ侵入してくると市民生活への影響も懸念される。「市街地では発砲もできず、わなも仕掛けられない。交通事故や安全対策など被害は農地や農作物にとどまらなくなる」(仲谷さん)。 土浦市農林水産課では、「筑波山域には実際、どれほどの生息数がいるのか、実態を計れないところが悩み」という。同市の防止計画はかすみがうら市と共同で19年度に策定。イノシシについては18年度の被害額439万円を21年度に307万円まで減らす目標を立てた。捕獲数の目標は年間150頭。同課によれば、15年以降、直接的な予算は年間250万円ほどで、毎年100頭前後を捕獲してきた。生息実態がつかめないため、これらの計画数値が適正かの判定もできかねているのが実情のようだ。

【亥年折り返し】㊤ フロントラインは県南にあり 農研機構イノシシ研究者が警告

【相澤冬樹】亥年(いどし)も折り返し。農作物を食い荒らすイノシシ対策の研究に長年取り組んできたつくばの研究者は、捕獲や防除柵の設置対策は、誤ると被害を増加させる可能性があると指摘する。茨城県は現在、県南の未生息地にまで分布が広がるかのターニングポイントに立っており、このフロントラインを突破されると全国1、2を争う被害県となるかもしれないという。イノシシを止める手立てはあるのだろうか。 被害が出てからでは遅すぎる 警告を発しているのは、農業・食品産業総合研究機構(農研機構)専門員、仲谷淳さん(63)。イノシシ研究歴は西日本農業研究センター、中央農業研究センターを通じ40年を超える。仲谷さんによれば、農業産出額に占めるイノシシ被害の割合(被害率)で、現在西日本は東日本の4倍程度高いが、近年は茨城、千葉の被害額が拡大しており、茨城県は2001年の30位から、17年には10位に順位をあげた。この増勢が懸念材料だ。 イノシシ対策には、猟銃や檻(おり)による「捕獲」、柵を設置しての「防除」、食物や隠れ場所を取り除く「環境整備」の3対策があるが、いずれも中途半端では被害の拡大につながるおそれがあるという。 実際、捕獲数が多い地域ほど、被害も多くなる傾向がみられる。「統計的に、檻で除去できるのは生育頭数の半数以下にとどまる。ある地域で、1年目に100頭捕獲して次の年200頭捕獲したという場合、取り逃がしたイノシシは1年目には100頭以上だが、2年目には200頭以上。コストをかけて被害を拡散させていることになる」。捕獲数の増加は単純には喜べない。生息数増加の反映とも考えられ、むしろ警戒すべきべき状況とも言える。 防除柵も、設置した場所の被害は着実に減少する。しかし、柵の設置を計画的に進めなければ、押し出すようにイノシシを里や街の中へと誘導し、被害を拡散させてしまう。「江戸時代の対馬藩では、年貢確保のため細切れに柵で囲った中へのイノシシを追い込み、駆除する殲猪令(せんちょれい)という強硬手段で絶滅を図った」(仲谷さん)というが、島の中だからできたことだし、現代社会ではここまでの徹底は難しい。 近年、耕作放棄地が増えて、イノシシは山間から山里へと勢力を拡大し、平地まで下りてきている。全県的にみるとこの分布生息域は行方市や潮来市、稲敷市などに広がって目撃や捕獲例が見られるようになり、放置すれば県南都市部へ進出する勢いという。そのフロントラインがつくば市だと旧筑波町の筑波山ろく、土浦市では旧新治村域を超えて今泉地区あたりに達している。 仲谷さんは「そこを突破されると被害は農作物にとどまらず、対策費も増大する一方となる。予防対策こそ重要で、そのラインに合わせて、捕獲・防除・環境整備の3つの基本対策を連携して徹底的に実施する必要がある」とアピールする。すなわち、被害が出てからでは遅すぎる、見つけ次第捕獲、除去する早期対策が望まれるという。 しかし、被害が出ていない段階で、行政が予算措置を講じて対応に動くのは容易でなく、問題提起にとどまってしまいがちだ。(つづく)

【茨城 高校野球展望’19】2 土浦三、強豪私学と渡り合う力秘める

【伊達康】次につくば・土浦エリアのノーシード校を見ていこう。土浦工は秋に部員不足のため4校連合として出場し、春は地区予選で霞ケ浦に大敗。初戦は毎年しっかりと守れるチームを作ってくる難敵・麻生と対戦する。 土浦三は春の県大会初戦で下館工に4対6で惜敗も、エースで4番の濱崎鉄平(3年)が最速142キロを誇りツボにはまれば強豪私学とも渡り合う力を秘めている。初戦は牛久と、勝てば霞ケ浦と対戦する。 湖北に豪腕投手出現 土浦湖北は春の県大会初戦で多賀に敗退も、6月2日に行われた土浦市招待試合にて春の関東王者・東海大相模を相手に大坪誠之助(2年)が最速142キロをマーク。試合は0対10と大敗を喫したが、豪腕投手の出現に注目が集まっている。 土浦一は古宮学樹(3年)が140キロ近い力強いストレートを武器とする。佐野翔(3年)は分厚い体から柵越えが打てる強打者で、春の地区予選でも土浦日大エース荒井からレフトスタンドに放り込んだ。初戦は太田一と対戦する。 そのほかに土浦二は那珂湊と、つくば工科はつくば国際と、筑波は東海と1回戦で対戦する。いずれも勝機は十分にある。(続く) ➡トーナメント表 ➡【茨城 高校野球展望'19】はこちら

予防接種委託料を26医療機関に誤振込 つくば市

【鈴木宏子】つくば市は21日、予防接種を実施した市外の医療機関のうち26カ所に、誤った金額の予防接種委託料を振り込んでしまったと発表した。 誤って振り込んだのは、市内在住の乳幼児や高齢者などが4月に市外の医療機関で予防接種を受けた医療費のうち、市が負担している委託料で、市健康増進課によれば、同月の総額は205万9950円だった。 26カ所のうち12カ所には本来支払うべき額より少なく振り込み、14カ所は多く振り込んでしまった。少なかった医療機関には最大で43万2280円少なく振り込み、多過ぎた機関には最大で38万860円多く振り込まれている。一方、市内の医療機関に対しては、支払方法が異なるため誤りはないという。 4月分の支払い手続きをするため、同課の担当職員が、パソコンの表計算ソフトでデータを並べ替えた際、医療機関名とコード番号だけを並べ替え、委託料の金額を一緒に並べ替えしなかったのが原因と見られる。 20日になって市は誤りに気付き、各医療機関に謝罪した。振込日は21日だったが、すでに金融機関に手続きをしてしまったため振り込みを止められなかった。少なかった12カ所に対して市は21日中に差額分を振り込んだ。多く振り込んでしまった14カ所に対しては24日から差額の返還をお願いしていくという。 再発防止策として市は、書類作成時にあたっては、複数の職員によるチェックを徹底するとしている。

ウェブ上に「自然災害伝承碑」表示 国土地理院が新しい地図記号

【相澤冬樹】天災は忘れたころにくる――から、被災地では被害を伝える石碑などを建て後世に引き継ごうとしてきたが、その存在を忘れたころにやってくるのが天災ともいえ、残された教訓が役立たないケースもあった。つくば市の国土地理院は、防災意識の向上につなげようと、「自然災害伝承碑」という新しい地図記号を作り、19日から運用を開始した。過去の災害情報と合わせ、インターネット上の「地理院地図」に表示している。 「自然災害伝承碑」の地図記号は、石碑をイメージした形のデザインで、洪水や津波、火山の噴火など過去に起きた自然災害について書かれた石碑やモニュメントの位置を示している。新しい地図記号が作られるのは13年ぶりという。 地理院によると、昨年7月の西日本豪雨で被災した広島県坂町には、1907年に起きた大雨で犠牲者が出たことを伝える石碑があったが、地域の住民にあまり知られておらず、教訓が十分に生かされなかったことが被害を大きくした。同様のケースは2011年東日本大震災での津波対策や緊急避難にもみられた。 そこで、新たな地図記号を設定しつつ、自治体などと協力して設置場所や碑文の情報を収集した。まず48 市区町村の自然災害伝承碑158 基について公開準備が整ったため、19 日からウェブ地図「地理院地図」に記号を掲載した。死者数や建物被害などを示す情報を補足し、100字程度に要約したページともリンクしている。記号はこの先、2万5000分1地形図にも掲載される予定だ。 茨城県内からは今回3市計5カ所が登録された。2015年9月の関東東北豪雨で鬼怒川が決壊し、市域の3分の1が浸水した常総市の2カ所はじめ、龍ケ崎市の2カ所、行方市の1カ所、いずれの碑にも水害が記録されている。 地理院では、住民の防災意識の向上、学校での防災教育などに役立ててほしいとしている。今後、約150市区町村について、準備が整いしだい順次公開するとともに、引き続き情報を収集し、定期的に更新、公開をしていく。 ➡地理院地図の初期表示画面へのリンク 左の情報リストから「自然災害伝承碑」が表示される

天童発「赤い宝石」土浦着 22、23日にサクランボ販売のフェア開催

【谷島英里子】土浦市と観光物産協定を結ぶ山形県天童市は22、23日に土浦市内3カ所で「天童フェア」を開き、生産量日本一の同県産サクランボ「佐藤錦」を販売する。 サクランボが日本に伝わったのは明治初期で、各地で栽培が試みられたが、ほとんどが失敗、霜害や台風被害の比較的少ない山形県の内陸部だけが「成果」をあげたという。佐藤錦は同県内で交配育成された品種で、「赤い宝石」とも呼ばれ、見た目がきれいな鮮紅色で光沢がある。果肉はジューシーで、さわやかな酸味と強い甘みが特徴だ。 天童フェアでの販売価格(税込み)は、フードパック1パック(200グラム)600円、2パック1100円、1キロバラ箱入り4700円。宝石箱のように手作業で箱詰めされたパッケージ(3500円)も用意される。 ほかに漬物やお菓子、くだものの缶ジュースなど特産品が並ぶ。一部会場ではサクランボシロップのかき氷を販売する。 山形県東部に位置する天童市は、江戸時代末期に市内の8村が旧土浦藩領だったことなどが縁で、土浦市と相互交流協定を結んだ。天童フェアの問い合わせは土浦市観光協会(電話029-824-2810)まで。 天童フェアの日程と会場は次の通り。 ◆土浦まちかど蔵(中央1丁目)=22日午前10時~午後5時、23日午前10時~午後2時 サクランボ、漬物、お菓子、山形の玉こんにゃく実演販売 ◆小町の館(小野)=22日午前10時~午後3時、23日午前10時~午後2時 サクランボ、漬物、お菓子、山形の玉こんにゃく実演販売 ◆J:COMスタジアム土浦(川口2丁目)=22日午前10時~午後3時 山形の玉こんにゃく実演販売、サクランボシロップのかき氷(天候不良の場合中止の場合あり)

つくばの歴史や文化、楽しく学んで 「秀峰筑波かるた」完成

【谷島英里子】つくば市北部の小中学校9校の統合による市立秀峰筑波義務教育学校(つくば市北条)の開校(2018年4月)を記念した「秀峰筑波かるた」が、このほど完成した。学校区の歴史や文化を楽しく学べる内容で、生徒や保護者、地域住人など約3000人が協力した。 制作を呼びかけたのは、同校のPTA役員を務めていた柿崎優子さん(47)。旧作岡小閉校の際も記念かるたを作った経験があった。「かるたはシンプルなゲームで誰でも楽しめる」と、多くの賛同により、義務教育学校の開校記念事業としてPTA役員を中心に制作委員会が発足した。 かるたの箱は染色家の柿崎さんが自らデザイン。「あ」から「ん」までの46種類あり、読み札は同校5年生が考え、美術部員が絵札を描き、札の裏側には解説分も加えられた。札には地域の特産品や伝統行事、歴史上の人物、方言が盛り込まれた。例えば、「矢中の杜(もり) 昭和感じる文化遺産」「乱世の世 何度も挑んだ小田氏治」といった文化や歴史にちなんだものや「空高く そびえるバナナ筑波山」など標高877メートルを語呂で学べるユニークな作もあった。 全部で110セットを制作。今後は地域などでかるた大会を開催する考えという。17日には同校で贈呈式が行われた。柿崎さんは「かるたは全て地元ネタなので楽しく笑いあいながらできる。3世代で競い合う姿も見てみたいですね」と話している。 希望者には貸し出しを行う。問い合わせは柿崎さん(メールpuninoie@alpha.ocn.ne.jp)まで。

農福連携 つくばの2社が障害者雇用で取り組み

【山崎実】農業の生産現場で障害者を雇用する「農福連携」の動きが注目されている。今年2月には県農業総合センター(笠間市)で農業経営と障害者雇用をメーンテーマに講座が開かれ、つくば市西高野のHATAKEカンパニー(木村誠社長)など雇用に積極的に取り組んでいる3社と、障害者福祉施設が共同で仕事を受注する窓口となっている県共同受発注センター(水戸市)の関係者が、「農福連携」の現状と課題について意見交換した。 講座に参加したのはほかに、NPO法人つくばアグリチャレンジ(つくば市大角豆、伊藤文弥代表)と、おかの農園。サラダ用の野菜と、季節の有機野菜を生産からパッキング、販売まで行うHATAKEカンパニーは、ハウス14ヘクタール、露地90ヘクタールを経営し、社員は60人。パート100人体制で毎日出荷している。 福祉施設から約10人の利用者を受け入れ、直接雇用も現在4人いる。既に計量や袋とじの作業を任せられるなど、生産性の向上に貢献しているといい、「もっと多くの人に農福連携の情報を知ってもらいたい」(同社)と期待を込める。 畑7ヘクタール、田1.6ヘクタール、養鶏500羽を経営するつくばアグリチャレンジは、3カ所の農場を就労継続支援B型施設として運営する。畑では少量多品目の野菜を有機栽培し、野菜セットを近隣に宅配する。田んぼではコメを栽培、養鶏にも取り組み、3カ所平均で60人以上の障害者が働いているという。 同社は他にもレストラン、体験農園、農家の手伝いなどを引き受け、「障害者の働く場所をつくるだけでなく、地域の人たちと一緒にどのように暮らしていけるかを考えて事業を行っている」(同社)と将来を見据える。 県が運営費を負担し、B型施設(就労機会提供事業所)への仕事をあっせんしている共同発注センターが「農福連携」に取り組んだのは2011年からだが、仕事が少なく成約率が上がらないのが実情だ。昨年度は164件の仕事をあっせんしたが、うち農業関係はわずか11件だった。 同センターのコーディネーターは「農業側、福祉側共に(連携に)手探りであるため、初回に限ったお試し補助金制度があると、より理解と経験が深まるのではないか」と提言する。そのための予算獲得を熱望した。 昨年8月、中央省庁の障害者雇用水増し問題が発覚し、秋以降、2518人が採用されたものの、既に131人が退職していることが明らかになった。雇用促進を率先すべき旗振り役がこの有り様では心もとない。講座に参加した3社の取り組みは地道だが、「農福連携」の未来像を模索しながら多くのハードルを一つひとつ乗り越えて、新たな農業形態を生み出そうとしている。

着なくなった子供服を難民に 県立つくば工科高が取り組み

【鈴木宏子】着なくなった子供服を回収して世界の難民の子供たちに届けるプロジェクトに、県立つくば工科高校(つくば市谷田部、中澤斉校長)1年生157人が今年度取り組む。カジュアル衣料品ブランド、ユニクロとジーユーが実施している「“届けよう服のチカラ”プロジェクト」に参加し、家族や親戚などに呼び掛けて、たんすに眠っている子供服を集める。 18日、ジーユー(東京都港区)社員の湊賢吾さんらが同校を訪れ、出前授業をして難民の現状やプロジェクトの意義などを話した。湊さんは今年秋にイオンモールつくば(つくば市稲岡)にオープンするGUの店長になる予定という。「世界には日本の人口の半分の6850万人の難民がいて、難民の半数は18歳以下の子供」だとしたうえで、「子供服を1枚届ければ1人の子供が笑顔になる。皆さんの力で子供たちが助かる」と呼び掛けた。 出前授業に参加した機械科の杉田丈さん(15)は「話を聞いて、いらない子供服があったらすぐに届けたいと思った」、ロボット工学科の坂巻翔太さん(15)は「遠い国の難民のために自分でできることや皆でできることを考えたい」と感想を語った。 同校で家庭科を教える塚本美幸教諭が、同プロジェクトに応募したのが取り組みのきっかけという。今後は6月中に各家庭に子供服回収プロジェクトの通知を出して協力を求める。7月の美術の授業で、校内に掲示するポスターや子供服の回収箱を飾り付ける絵などを制作する。実際の回収は9月に行い、11月には段ボールに詰めて指定の倉庫に発送するという。塚本教諭は「地域住民が子供服を持ってきてくれれば学校で受け入れたい。地域の保育所などにも協力を呼び掛けることができれば」と話す。 回収する子供服は赤ちゃん用から160センチまでのサイズで、洗濯してあるものが対象。ただし下着や靴下、帽子などは受け付けない。 同プロジェクトは2013年にユニクロとジーユーが全商品リサイクル活動の一環として始めた。これまで6年間で全国で延べ1445校、約16万人の小中高校生が参加し、223万着以上の子供服を回収した。昨年度は全国で388校が取り組み、県内から7校が参加した。今年度は全国で430校が参加する予定という。回収した子供服は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の要請に従って世界各国の難民キャンプなどに届けられるという。

倍率10倍超!? 想定上回り応募47件 つくば市周辺市街地活性化コンペ

【鈴木宏子】周辺市街地を元気にしようと「総額400万円 1件最高200万円」と銘打って、つくば市が5月1日から6月14日まで公募した「つくばR8地域活性化プランコンペティション」の応募者が、市の想定を大幅に上回り計47件あったことがわかった。当初、採択は2~4件と見込んでおり、10倍を超える倍率になる。ただし実際に何件採択するかは現時点で未定という。 市周辺市街地振興室は「周辺市街地を振興しようという取り組みはこれまで市としてやったことがなかった。初めてだったので何件応募がくるか分からなかったが、かなりの数に驚いている」と話す。応募した団体のメンバーの一人は「金額も大きいし、(使途の制限が少ないなど)使いやすい支援金だったからではないか」と分析する。 市内外の45の団体や企業、個人から応募があったという。市は現時点で応募団体や事業内容を公表してないが、1次審査を経て、7月27日に公開コンペによる2次審査を予定していることから、1次審査を通過した応募者の事業案を公開したいとしている。NEWSつくばが6月2日付けで紹介した谷田部地区の「わわわやたべや町民会議」(長塚俊宏会長)などは応募の一つだ。同会議は、江戸時代にからくりや和時計を発明した飯塚伊賀七をシンボルに、演劇公演や寄り合い所を開所するなど、すでに活動をスタートさせている。 8カ所に50万円補助事業も 同コンペは、国の地方創生推進交付金を活用して、人口減少や高齢化などの課題を抱える市周辺地区の旧市街地を活性化しようという試み。合併前の旧町村の中心市街地などだった北条、小田、大曾根、吉沼、上郷、栄、谷田部、高見原の8カ所を振興する事業が対象で、採択者には今年8月から半年間で、地域住民と協働で事業を行ってもらう。地域との連携が図れるか、新しいアイデアで独創的か、実現可能性や継続性などが審査されるという。 コンペに向けて市は昨年1月から、8地区でそれぞれ勉強会を開いたり、地域会議を開催するなどしてきた。今回のコンペのほかに市は今年度、周辺市街地活性化事業として、8カ所の地域住民らで構成する各市街地の活性化協議会にそれぞれ上限50万円、計400万円を補助する「周辺市街地活性化チャレンジ補助金事業」、旧小田小学校に約2000万円で地域拠点を整備する事業などに取り組む。 商店街を活性化する取り組みとしては、市内で先輩格なのが北条地区の「北条街づくり振興会」だ。県の「がんばる商店街支援事業」や、2007年の市制施行20周年コンペ事業などを活用し、10年以上前から年4回、青空市「北条市」を開いたり、「北条米アイスクリーム」など特産品を開発してきた。2012年5月の竜巻被害の復興でも底力を発揮した。同振興会の坂入英幸会長(69)は「今回の市のコンペには応募しなかったが、県の事業や市制20周年のコンペで採択されたことが、これまで12年間の活動のはずみになった」と振り返る。

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つくば学園都市は公立高過疎地 《吾妻カガミ》118

【コラム・坂本栄】困った数字がこのサイトで紹介されています。教育環境が自慢の学園都市には県立の全日制高校が少なく、つくばは公立高の過疎市だというのです。平均的な学力の中学生を私立よりも学費が安い公立に入れたいと思っている親にとって、つくば市は「住みにくいまち」のようです。 詳しくは「つくば市に県立高校新設を 市民団体が市議会に請願」(9月29日掲載)と「付属中併設は泣きっ面にハチ」(9月30日掲載)をご覧ください。 ▼市内の県立高に進んだ中学生は18%に過ぎず、46%が市外の県立高に、36%が市内外の私立高に行った、▼以前は6つあった全日制高が、近隣市の県立高への併合、定時制への移行、中高一貫への衣替えによって半減した、▼この20年間に減った全日制学級数は、水戸が2%、日立が21%、土浦が20%だったのに、つくばは61%も減った―などがポイントです。 つくば市は県全体の流れとは逆に住民が増えているのに、県は少子化に伴う学校・学級の整理整頓という方針の下、実におかしな対応をしています。大井川知事の経歴(経産省キャリア→IT企業役員)も影響しているのか、県はエリート教育には熱心ですが、平均的な学生を抱えた平均的な家庭の事情に鈍感ではないでしょうか。 優秀な学生を育てることには賛成です。私は、今春に中高一貫を併設した県立土浦一高の評議員を10数年やっています。その議論の中で、中高一貫を導入するよう歴代の校長に進言、現知事の1期目にやっと実現しました。競争環境を整え、突出した学生を鍛えることが日本はもちろん世界に必要と思うからです。

子どものころ 土浦の遊び ① 《夢実行人》1

【コラム・秋元昭臣】下高津小学校への通学は、「あきおみちゃん、学校へイーきましょ」の声で始まりました。今のように親が出ることもなく、田んぼや畑の中を仲間同士で登下校するのは楽しいものでした。菜の花を摘んだり、チョウチョを追いかけたり。麦の穂を友だちの袖に奥に入れてしまうイタズラはしましたが、イジメではなく遊びでした。 このころ、大人はハーモニカを吹いてましたが、子供は麦笛を吹いていました。花見は親に連れられて桜川に行き、土手に座ってたくさんの貸しボートを眺め、お弁当を食べました。これがボートとの出会いです。 エビガニの穴を掘ったり、農作業する牛を見たり、散った桜の花びらで首飾りを作ったり。毒があると知らず、学校裏のお寺に青梅を盗みに行き見つかり、廊下に立たされたり。しかし、花祭りにはお寺さんに甘茶を振る舞ってもらい、秋はイチョウの大木から落ちた実を土に埋め、冬にたき火で焼いて食べました。 夏になると、田んぼにはホタルが飛び交い、捕まえて蚊帳の中に入れて楽しみました。大人と一緒に夜の田んぼに行き、カーバイトランプを灯した「ドジョウぶち」では、眠っているドジョウを串刺にし、カーバイトの匂いと、くねるドジョウに興奮しました。エビガニ、ドジョウ、釣った魚、食用ガエルが、たんぱく源として食された時代です。 泳ぎと言ってもプールなどなく、ガキ大将に連れられ、ため池「高津池」に行き、親にばれないようにパンツを脱いで水遊びをしました。雑木林の「ターザンごっこ」では、木から木へ渡り歩き、ロープにぶら下がって遊びました。転落やケガもありましたが、今と違い、「落ちたほうがドジ」の一言。問題にはならない時代でした。

ロボッツ、ホーム初戦も B1開幕5連敗

男子プロバスケットボールBリーグ1部(B1)に昇格した茨城ロボッツは16日、今季のホーム初戦として、水戸市緑町のアダストリアみとアリーナに宇都宮ブレックスを迎えた。茨城は66-88で宇都宮に敗れ、いまだ白星なしの5連敗。 2021-22 B1リーグ戦(10月16日、アダストリアみとアリーナ)茨城ロボッツ 66-88 宇都宮ブレックス茨 城|11|15|17|23|=66宇都宮|21|22|28|17|=88 昨季準優勝の宇都宮は、B1リーグではトップ中のトップといえる強豪チーム。初昇格の茨城が挑むことで、上位とのレベル差を測る良い機会になると見られていた。結果としては大差での敗戦で、リチャード・クレスマンヘッドコーチは「自分たちの道のりはまだまだ長いと感じた。これまでの4試合もタフなゲームだったが、宇都宮は個々のプレーや、ハイレベルな守備、次々に交替できる選手層の厚さなど素晴らしいチーム。こういう相手に対し日々成長しながら前向きに戦っていきたい」と振り返った。 試合開始直後は茨城のアップテンポな攻撃が機能、平尾充庸やエリック・ジェイコブセンが3点シュートを決め、宇都宮と互角の戦いを進めていく。だが第1クオーター半ば、11-10のスコアから茨城の得点がぴたりと止まり、宇都宮に点差を広げられる展開になる。 今季新加入のエリック・ジェイコブセン(右)。この日は17得点のほか、ディフェンスリバウンドなどでも活躍した=同

「資金調達 現在進めている」改修工事費用でまちづくり会社 つくばセンタービル

つくば市が出資するまちづくり会社「つくばまちなかデザイン」(同市吾妻、内山博文社長)が18日から工事を実施すると告知しているつくばセンタービル1階アイアイモールの解体と改修工事のうち、貸しオフィスなどにするための改修工事資金について、同社が現在も、資金調達を進めている最中であることが15日分かった。 同日開催された市議会全員協議会で、まちなかデザインの小林遼平専務が「資金調達を現在進めている」と答弁した。改修工事費がいくらになるかや資金調達の見通しなどについて複数の議員から質問が出たが、小林専務は「この場ではお答えを控えさせていただきたい。細かいデータがないのでお答えできない」「金融機関と守秘義務契約を結んでいる」などと繰り返した。 同社の工事スケジュールによると、アイアイモールの解体工事を18日から12月半ばまで実施し、貸しオフィスなどに改修する工事を12月初めから来年3月末まで続けて実施するとしている。解体工事の費用については「(元の借り主の)筑波都市整備からいただく」という。 小林専務は「(18日から)解体工事に着手する。新設(改修)工事は着手してない」とし、改修工事は「資金調達ができない限り着手しない」「資金調達が決定したらつくば市と協議しながら報告したい」などと答弁した。 同社の現在の資本金は当初の想定より2900万円少ない1億2100円。一方、市は昨年12月と今年3月に市議会に示した資料で、初期投資として改修費などに約2億7300円かかるとする見通しを示している。同じ資料の事業収支見通しでは、資本金を2億万円とし7000万円を借り入れる収支計画を示している。新たな収支見通しに対する質問も出たが、小林専務の答弁はなかった。 議会や市民に説明なしに工事を拙速に進めないよう求める決議を臨時議会に提案する山中真弓市議(壇上)=同