木曜日, 7月 7, 2022
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地区別人数割や農地法違反めぐり紛糾 つくば市農業委員会

任期満了に伴う改選後初のつくば市農業委員会総会が19日、同市役所で開かれた。農業委員の地区別人数割をめぐって委員の一人が市長に問いただす一幕があったほか、会長選で農地法違反を指摘する発言が出るなど紛糾した。

地区別人数割をめぐっては、改選後の新農業委員の辞令交付式を終えて退席しようとした五十嵐立青市長に、委員の一人が待ったをかけ「(地区ごとの)適正配置に合わせて(農業委員を)選んでほしいと(市農業委員会委員候補者選考会が)答申したのに、(市長が)適正配置に関係なく選ぶとなれば、ゼロという地区も出てしまう」などと問いただした。

一方、農地法違反については新会長選出をめぐり「(3月議会で同意をとる際)議員数人から異議があった。(会長選の候補者は)1月に(農地法違反状態を)訂正しているが、農業委員会の目的から逸脱し、会長としてふさわしくない」などの発言が出た。

理想的な地区別人数を答申

農業委員の選出方法は、2015年の農業委員会法改正により、選挙で選ぶ公選制が廃止され、議会の同意を得て市長が任命する方式に変更になった。

同市では、2018年から市長の任命制が始まった。任期は3年。今年5月の任期満了を前に同市では、任命過程の公正性、透明性を確保するため、昨年12月に同選考会(会長・飯野哲雄副市長)を設置した。15項目の評価基準や配点を決め、35人の候補者の中から定数の24人を選ぶための選考を実施し、同月、市長に答申した。

19日の総会で出された地区別人数については、同選考会で「農業委員会の活動は各地区ごとに、農地の所有権移転や農地転用などの許認可を行っているため、各地区の選出人数は、各地区での活動に支障をきたさないよう、農地面積及び農家戸数に許可申請件数を加味した人数が望ましい」などとされ、昨年12月の市長答申に申し添えられた。

答申を受けて、今年3月議会最終日に五十嵐市長は、任命予定の農業委員24人の同意を求める議案を議会に提案した。ふたを開けてみると地区別の人数は、同選考会が理想的とした人数と比べて、谷田部地区が2~3人少なくなったのに対して、桜地区は1~2人多く、豊里は1人多いという結果になった。今年5月18日までが任期の前農業委員の就任時と比べても谷田部の委員が2人減ったのに対し、大穂と豊里が1人増えた。

農地面積と農家戸数(世帯数)は2020年10月時点。農地法(3条、4条、5条)の許可申請件数は2017年4月から20年10月までの合計

こうした経緯を受けて19日の総会では、谷田部地区の委員から五十嵐市長に質問が出された。

五十嵐市長はこれに対し「よく確認したい。適正配置は大事だと思う。私は、この人がいいとか、あの人がいいとか、一切関わっていない。皆さんのご意見を伺いながらやっていきたい」と述べるにとどまった。

市農業委員会事務局は、24人は選考委員の採点の結果、選ばれたとしている。

候補者5人が農地法に抵触

一方、農地法違反をめぐっては、今回の選考から農地法違反が評価基準の一つになったことを受けて、昨年初めて、候補者を対象に農地転用の調査が実施された。

候補者のうち5人が農地法に抵触している可能性があるとされ、選考会では減点による評価が実施されたが、農業委員の欠格事項にはあたらないとされた。

19日の会長選は、2人の候補者による選挙が行われ、13対11で、農地法違反があったと指摘された委員が新会長に就任した。取材に対し新会長は「農地に砂利を敷き、妹が駐車場として使っていたが、昨年12月、農業委員会に農地転用を申請し、今年1月許可をとった」とし、現在は農地法違反ではないとしている。

総会での紛糾について、市内に住む元農業委員の男性は「農業委員会は農地法違反を調査するのが仕事。会長が農地法違反をしていたのであれば、これから農地法違反を指導しようとしても『会長も違反をしていた』と言い返されてしまう。地区別の委員の数を変更し、ルールを変えることもおかしい」と話している。(鈴木宏子)

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