土曜日, 9月 30, 2023

宏子鈴木

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「大学改革の旗手に」永田学長 筑波大が開学50周年記念式典

マハティール元首相が祝辞 筑波大学(つくば市天王台)が10月1日、開学50周年を迎えるのを記念した式典が30日、同市竹園、つくば国際会議場で催された。永田恭介学長は「世界中の大学との間で頭脳循環を加速させ、知の十字路としてのキャンパスを充実させていきたい。大学改革の旗手として、固定化された社会を再構築する原動力でありたい」などと、次の50年に向けた式辞を述べた。 祝辞を述べるマハティール元首相 式典には大学関係者のほか、つくば市長、県内選出の国会議員、協定などを締結している海外の大学学長など計約1200人が参加した。文科省の安江伸夫政務官のほか、マレーシアのマハティール元首相らが祝辞を述べた。 同大は来年10月、日本の大学で初めて日本の学位を授与する海外分校をマレーシアの首都クアラルンプールにあるマラヤ大学に開設する。2019年、安倍晋三首相とマハティール首相(当時)が取り決めをし海外分校を開設することから、今回来日に至ったという。

朗読列車 今年は紅葉仕立てで運行 筑波山ケーブルカー

山頂駅展望台に新アクティビティ 紅葉シーズンを前に、筑波山ケーブルカー(筑波観光鉄道運行)で10月1日から、車内に色付いたモミジやイチョウを飾り立て、声優らによる朗読劇が体験できる秋のイベント列車「ストーリーテラーズ・レールウェイ」が運行される。昨年に続いて2回目。 8分間の乗車時間の間に、つくばエリアで語り継がれる民話「しっぺいたろう」、宮沢賢治の「注文の多い料理店」、筑波山名物「ガマの油口上」を声優や劇団員らが朗読する。さらに今年から、標高約800メートルの御幸ケ原の筑波山頂駅隣りにあるレストランの展望台屋上に、絶景に浮かぶ的に向かってウォーターガンを発射させるアクティビティが導入される。「天空のガマスプラッシュ」と名付けられたストレス発散系アクティビティだ。 御幸ヶ原、コマ展望台での天空のガマスプラッシュ 展望台での新遊戯ウォーターガン  企画会社の担当者は「今年は朗読に女性声優も参加するなど、昨年よりグレードアップした形となる。また新しいメニューを加え、筑波山観光をグレードアップさせたい」と語り、筑波観光鉄道営業本部の須藤淳さんは「昨年から朗読列車を運行し、大変評判が良く、乗客数も増した。今年は企画がバージョンアップしたので、乗客数がさらに増加することを期待したい」とし、「筑波山ロープウェイの方も、10月から土日祝日に夜間運行がはじまるので楽しみにしてほしい」と話す。

長者と金持ち《ひょうたんの眼》61

【コラム・高橋恵一】岸田首相は就任以来、基本的な経済政策として、これまでの新自由主義的経済から、「新しい」資本主義を掲げ、「成長と分配の好循環」「コロナ後の新しい社会の開拓」を目指すとし、新たな経済対策として、物価高対策、賃上げ、国内投資促進、人口減少対策、国民の安心・安全確保を掲げている。 首相に有言実行してほしいのは、賃上げだ。それも、教師と看護師、介護職員の賃上げと働く環境の改善だ。経営者にお願いしなくても、配置基準と給与額は、政府が決められる。下からの「トリクルアップ」で、非正規雇用と人手不足を解消できる。 バブル期に至る前の日本経済は、高度成長期。国全体の経済力の拡大とともに、個人所得も豊かになったが、まさにバブルの言葉通り、安易な浪費を行い、将来の高齢化社会に備えた社会保障の仕組みや産業基盤、安定的な生活基盤の整備をおろそかにしてしまった。 当時、高度成長は、西欧諸国も同じであり、特に北欧は、堅実に社会保障基盤を固め、ジェンダーフリーの条件を整え、女性の社会進出を実現した。日本は、それを横目で見ていたが、21世紀の今日、両翼飛行の北欧諸国の1人当りのGDPと1.5翼飛行の日本の1人当り所得には、大差がついてしまった。 バブル崩壊後の日本経済は、停滞し、アメリカを習って、新自由主義経済に傾倒した。いわゆる小泉改革であり、経済の効率化、極限のコストカットであった。 アベノミクスの失敗

つくば市役所敷地で初の譲渡会 愛護団体の保護猫約30匹

つくば市の動物愛護団体「Team.ホーリーキャット」(重松聖子代表)が保護した猫の里親になってくれる人を探す譲渡会が10月1日、同市役所敷地内で開催される。 同会は6年前に発足。県南地域を中心に、捨てられたり、野良猫が出産するなど、飼育が困難な猫を保護して譲渡会を催したり、増え続ける野良猫を一時捕獲して不妊・去勢手術後に元の場所に戻す地域猫活動などを7人のメンバーがチームとなって続けている。 これまで、活動拠点のつくばでの譲渡会は借りられる場所が見つからず、牛久などで毎月2、3回の譲渡会を開催してきた。なんとかつくばで譲渡会が開けないかと、動物愛護の啓発や犬猫の不妊・去勢手術の補助事業を行っている、つくば市環境保全課との話し合いを重ねて初の譲渡会開催となる。同課の沼尻輝夫課長は「庁舎敷地内での譲渡会が犬猫の殺処分減少の第一歩になれば」と話す。 猫は春と秋が出産期といわれるが、栄養状態がよい、人工光も含め1日12時間以上明るいーなどの条件がそろえば一年中いつでも出産するといわれる。道端に生後間もない数匹が捨てられている、空き家で野良猫が出産したなどの連絡が入り、保護活動にはいとまがないそうだ。手の平に乗るほどの小さな命は同市栗原に同会が設けた保護部屋に収容し、ミルクボランティアの経験があるメンバー、村上由里子さんが猫用の粉ミルクを用いて人工哺乳で育てている。 保護猫を迎えるには条件がある。①責任と愛情を持って最期まで飼育する②脱走防止を常に心掛ける③災害時など避難の必要がある場合は同伴避難をするーなどだ。 譲渡費用必要

子どもの学びの現場から《令和楽学ラボ》25

【コラム・川上美智子】子どもたちが秘めている力、伸びていこうとする力は無限である。また、観察力も大人が考えているより鋭く、繊細で感受性も豊かである。そのような子どもたちを100名もお預かりしている保育園の責任は重大である。 子どもたちが自ら伸びる力が発揮できるよう、保育園は多様な遊びや学びの環境を準備し、それに手をそっと差し伸べる人的環境を整えることが理想である。一人ひとりの子どもにとっては、毎日が経験を積む大事な一日である。しかし、保育者の一日は想像以上に過酷で忙しく、養護と保育に追われる毎日である。保育士の人員をもう少し増やせる国家的施策が必須である。 国は2017年に、保育所・保育園を、幼稚園、認定こども園と同等の子育ち環境を有する施設と位置づけて、「保育所保育指針」を全面改正した。その中で、保育内容の基本原則を示し、各園は子どもの最善の利益を考慮し創意工夫を図り、保育所の機能および質の向上に努めなければならないとした。 国も、保育所が、生涯にわたる人間形成にとり、極めて重要な時期を過ごす場であり、現在を最も良く生き、子どもの望ましい未来をつくり出す力の基礎を培う場とした。 指針では、基本的な生活習慣や態度、人に対する愛情と信頼感、人権を大切にする心、自主・自立および協調の態度などの非認知能力の育み、生命・自然・社会の事象に興味や関心をもち、豊かな心情や思考力を育て、話す、聞く、相手の話を理解するなど言葉の豊かさを養い、豊かな感性や表現力、創造性を育むなどの認知能力の育みなど、てんこ盛りの役割を求めている。 すなわち、保育所には、保護者がいない日中の間、保育士などがそれに代わり、愛情豊かな受容の下で、生理的・心理的欲求を満たし、心地よく、楽しい生活ができるよう、また、健やかな発達・発育を促す環境を提供するよう指針は求める。保育者の数が少ない園ではとてもカバーできるものでない。

第16代つくば観光大使が表敬訪問

つくば市の観光PRを担う「第16代つくば観光大使」6人が27日、五十嵐立青市長を表敬訪問し、市役所内で意気込みを語った。観光大使は今年新たに選ばれた3人と、15代から継続の3人の計6人になる。 つくば観光コンベンション協会が公募し、51人の応募があった。書類審査の後、32人が面接審査を実施し、3人が選ばれた。コロナ禍の影響で2年ぶりの公募になった。 新大使は、いずれもつくば市在住の友部穂乃歌さん(22)、宮本真里さん(31)、仲条祐佳さん(29)。継続は、つくば市の井上魅空さん(36)、宮崎絵美さん(40)と、牛久市の吉澤綺音さん(23)。 6人は市のイメージアップや観光客誘致を図るため、市内のイベントや県外での観光キャンペーン、メディア出演、SNSによる情報発信などを行い、市の魅力をPRする。 新たに選ばれた友部さんは「現在大学生だが、就職が決まり、来年社会人になる。学生時代はチアリーディングや乃木坂46のパフォーマンスなどを経験した。先輩大使を見習いながら、つくばの成長に携わりたい」と話す。宮本さんは「プロ野球のチアリーディングチームで5年間活動し、現在、市内のチアリーディングクラブでコーチをしている。踊れる大使として、つくばを元気にしたい」とし、仲条さんは「つくばチャレンジショップに参加して、カフェ店出店の経験があり、ビジネスにも興味を持っている。チャレンジショップでは吉沼の皆さまにお世話になった。これからはつくば市全体に貢献したい」とそれぞれ抱負を語った。 新大使の任期は9月から2025年8月末までの2年間。継続大使は来年8月末までのあと1年。今年度は10月1日の筑波山ガマまつり、来春の筑波山梅まつりなどに参加し観光PRに取り組む。

幕末の水戸「日新塾」 今は廃墟に《写真だいすき》23

【コラム・オダギ秀】若者たちは、何を思い励んだのか、若かったボクは、若いなりに様々な思いを胸にした。訪れたその日、うっそうとした木立に囲まれたその敷地は、夏草が腰までも生い茂っていた。それをかき分け樹木をまたぎ、建物に近づくと、あたりの藪(やぶ)から気配に驚いた野鳥が、いきなり飛び立った。 水戸市郊外成沢町。幕末の私塾「日新塾」の跡である。現在は史跡として整備されているが、その時は、まぎれもない廃墟だった。 日新塾は、水戸藩の時代、加倉井砂山(カクライサザン、1805〜1855)がこの地に開いた私塾であった。門人数といい設備といい多彩な教育科目といい、水戸藩だけでなく関東一円を見渡してもこれに比肩すべきものは見出せないほどの、有数屈指の私塾であった。 砂山は、少年時代から遊学の志を強く抱いていた。しかし、豪農加倉井家の家督相続をせねばならず、その志は断念せざるを得なかった。そこで砂山は自分の夢を後進の教育に託し、ここ自宅に、日新塾を開いたのだった。教育者砂山の名声は高く、地元のみならず下野、奥州白川、会津、さらに越後など、はるばる訪ねて学ぶ門人も少なくなかった。 砂山の教育の方針は、門人各自の特性を伸ばすこと、とくに時代に即応した教育をすることであった。塾名を日新と言った所以(ゆえん)もそこにあったという。 若者たちは何を思い語りあったか

事前審査は現職の安藤氏のみ 土浦市長選

任期満了に伴って10月15日告示、22日投開票で行われる土浦市長選の事前審査が26、27日の2日間行われた。8月29日の事前説明会も含め、事前審査を実施したのは現職で2期目を目指す安藤真理子氏(62)の陣営だけだった。 4年前は現職と新人の一騎打ちとなったが、今回は一転して無風状態で、安藤氏の無投票当選の公算が大きい。9月1日現在の同市の有権者数は11万8572人で4年前より約1700人増えている。 元県議の安藤氏は4年前、5選を目指した現職の中川清氏を4000票余りの差で破り初当選した。「暮らし満足度ナンバーワンの温かさあふれる土浦市政」を目指し、公約で掲げた家庭用ごみ袋の値下げ、公共交通不便地域でのコミュニティバス実証運行、高校生までの医療費助成の所得制限撤廃、土浦幼稚園の認定こども園としての存続、常磐道スマートインターチェンジの整備推進、新治運動公園多目的グラウンドの人工芝化などを実施し、今年10月からはさらに小中学校の給食費無償化にも取り組む。 昨年11月の土浦全国花火競技大会は、事故による途中打ち切りやコロナ禍による中止に見舞われていた大会を、5年ぶりに成功させた。県によるつくばエクスプレス県内延伸構想では今年6月、延伸先が土浦駅に決まるなど勢いに乗る。 2期目に向けては今年6月議会で一般質問に答え「引き続き市長としてまちづくりの先頭に立ってさらなる市の発展に向けて全力で傾注したい」「これから生まれてくる子供たちが安心して人生のスタートを切り、このまちに生まれてよかったと思えるよう、夢のある、元気のある土浦市の実現に向けて最後までやり遂げることこそが使命だ」などと表明していた。現在、県内唯一の女性市長。

土浦初の回遊型演劇イベント 10月28、29日に9団体そろい踏み 

街に出て演劇を楽しもう、と企画された土浦初の回遊型演劇イベント「つち浦々まちなか演劇めぐり」は10月28-29日の公演日程が固まり、1日からチケット販売が始まる。同市内の小劇場などで公演を重ねてきた演劇関係者が中心となって立ち上げた実行委員会(久保庭尚子委員長)によるイベント(1月1日付)で、会場となる市内の飲食店や呉服店、お寺など、まちなかの8つの店舗や社寺などの協力と、演じる劇団9団体の参加を得て、旗揚げ公演の全容が決まった。実行委員会では「歩いて各会場を回ってもらうことで、土浦のまちなかの魅力再発見にもつなげられたら」と意欲をみせている。 公演プログラムは次の通り(時間は開演時刻)。▼演劇事務所’99「風のこえ」(28日10:30/13:00/16:30、29日10:30/13:00/17:00)会場:古民家ほんのり(大手町)水戸を拠点に活動する劇団による朗読上演。歴史小説を中心に、いくつかの作品をチョイスした。なにを読むのか、会場に行ってのお楽しみ。人が奏でる「こえ」に耳を傾けてほしいそう。▼パフォーマンス集団OMT-JAPAN(28日11:00/13:30/15:00、29日11:00/12:30/14:30)会場:亀城公園(中央1丁目)※大道芸体験会(不定期開催)各日11:30~15:00ジャグリングやマジック、ギター漫談など盛りだくさんの野外パフォーマンス!パフォーマンスタイム以外に、皿回しやカップの大道芸体験が出来ちゃう!?▼長須美浦子「よませてヨマセテ」(28日昼11:00~随時、29日昼11:00~随時、同夜20:00)会場:昼=がばんクリエイティブルーム(中央1丁目)、夜=サケクラすのっぶ(川口1丁目土浦名店街)公園そばの小さな部屋で、道行く人にめがけて絵本を読む。大型絵本をたくさん持っての参上。小さいお客様にはお菓子をプレゼント。夜はライブハウスで、お酒片手に小説を朗読。▼アトリエほんまるプロデュース(28日11:30A/15:30B、29日11:30B/16:00A)会場:呉服の前野(中央2丁目)A「別に帰ってこなくていいよ」ほとんど忘れてしまったけどあの女がこのまちに帰ってきているらしい。ある家族とそのまちのできごとをめぐる話。B「彼らが非常のベルを鳴らす時?」それはこの家にはずっと前からあったが、誰も使わなかった。使ったらどうなるのか誰も知らなかったし、別に何も困らなかった。▼TEAM・C2シンドローム×VOLUMEZERO「ウサギはほのおのなかへ」(28日18:30、29日14:00)会場:高翁寺(中央2丁目)猟奇的な殺人事件に巻き込まれた友人の行方を探すべく、ある女に会いに寺を訪れた。女は支離滅裂な言葉を列べていて真相は闇の中。女は呟く「ウサギはほのおのなかへ…」それの意味するものとは?友人の行方は?▼TEAM虹色の箱舟「遺言」(28日12:30/14:30/16:30、29日12:30/15:00/17:00)会場:城藤茶店(中央2丁目)祖父の通夜。通夜のあと遺族が集まっていると、そこに弁護士が現れる。弁護士によると6億5000万円の遺産があることが分かった。そして遺言には祖父の作ったゲームで取り分を決めると…(自己批判ショーと、2団体連続で鑑賞できる) TEAM虹色の箱舟「遺言」の舞台の一場面(同) ▼自己批判ショー「自己批判ショーのむっちんムラムラ大作戦」(28日12:30/14:30/16:30、29日12:30/15:00/17:00)会場:城藤茶店(中央2丁目)つち浦々をむっちんムラムラに彩る自己批判ショーのコントステージ。(TEAM虹色の箱舟と、2団体連続で鑑賞できる)▼劇団√6体験型演劇(28日10:30/14:30/17:30、29日10:30/13:00/15:00)会場:福来軒(中央1丁目)28日「町内会長の決断」、29日「ご来店ゾンビ」。来場の皆様もアトラクション感覚(?)で演劇を体感できる。ガイドが付くので安心。▼沙座「ウィリアムの森-SHAKESPEARE IN THE FOREST」(28日14:00/19:30、29日15:00/18:30)会場:百景社アトリエ(真鍋3丁目)アーデン、マンチュア、アセンズ、ウィンザー、そしてバーナム……シェークスピアの作品における森とは家、逃亡先、迷路、眠りと再生の場。今、黒衣の女2人が3人目と落ち合うために樹海に入る。マクベスの通過に間に合うのだろうか?▼演劇しょく堂(28日11:30/16:30、29日※5:00/11:30)会場:東光寺(大手町)演目は、当日御品書きにて発表。仲谷オーナーが今回招集したシェフは、想像力を創造するアートユニットQoiQoiと韓国の女優・舞踊家のペ・ミヒャン。29日朝5時の回は、満月にあわせた「月見会」となり演目が異なる。(相澤冬樹) ◆開催は28日と29日の週末2日間。市内の飲食店や呉服店、お寺などが会場となる。チケットは、各日に上演される全演目をどれでも鑑賞できる1日フリーパス券で3000円(消費税含む)。1日から、こちらのページで販売される。定員を超えて入場できない会場に備え、確実に鑑賞できる予約も受け付ける。日程的に観劇には行けないが、企画を応援したいという人向けに「応援チケット」も3000円(同)で販売し、運営資金として活用する。詳細はこちら。問い合わせ電話029-896-3099(実行委員会)

次世代型家庭菜園「ハルファーム」《菜園の輪》14

【コラム・古家晴美】つくば市のTX研究学園駅から車で10分弱の場所で、次世代型家庭菜園「ハルファーム」が開設を待っている。「ハル」は、How to/方法、 Agriculture/農業、 Rich time/豊かな時間、 Utopia/理想郷の頭文字。新しい菜園は「土と心を耕す自然共生型貸し農園」と銘打たれている。 1区画10平方メートルの畑を250区画開設する予定だ。農機具を貸し出すので、手ぶらで来園できる。農作業後も、ロッカールーム・シャワールーム・トイレを完備したクラブハウスでくつろいでほしいという。育苗用のビニールハウス、収穫した食材でのバーベキュー施設や、ピザ用の石窯も併設される予定だ。まさに、かゆいところに手が届く施設が整えられつつある。 施設自体は、まだ建設許可申請中だが、先行してすでに様々なイベントが開催され、これからも続く。コンサートやキッチンカーを動員した農園のキャンペーン、種まき講習会、収穫や料理講習会(予定)などだ。 この農園の仕掛人、中野一秀さん(74)は、3年前にこの事業に取り組みたいと思い、準備を始めた。実家はこの土地に代々住む農家で、コメ、野菜、養蚕に取り組んできた。子どものころに手伝った記憶はあるが、ご自身は長年、フリーのプログラマーを本業とし、農業にはそれほど深く関わってはこなかった。 しかし、現代における農業見直しの流れが、中野さん自身を大きく突き動かした。自然との触れ合いが少ない都市民に照準を絞り、野菜作りを通して自然との関わり、また人との関わりを回復するために、自分が何かできることはないかと考えるに至る。

上下水道料金を3290件に重複請求 つくば市

つくば市は26日、上下水道料金をクレジットカードで支払っている利用者3290件に、9月分(2カ月間の利用分)の料金計3163万3343円分を重複請求してしまったと発表した。 同日午前、クレジットカード会社から引き落としメールが重複して通知されていることに気付いた利用者から、市に問い合わせがあり発覚した。同日午後、市が決済システム会社に取り消し処理を依頼したところ、料金を引き落とす前だったことから、実際の重複納付はないという。 市上下水道業務課によると、9月分の請求にあたって、担当課がカード決済システム会社に請求データを送信した際、送信が完了していないと勘違いし、21日と25日に計3回、請求データを再送信してしまったのが原因。データが送信されたことを確認する仕組みが担当課内で共有されていなかったため、誤認が生じたという。 再発防止策として同課は、請求データを作成した後、決済システム会社にデータを送信するまでの作業手順を見直すと共に、作業手順やチェックシートに基づき、チェック体制を強化するとしている。 重複請求した3290人に対しては、手紙を出して説明し、お詫びするとしている。

子どもたちがお金とものの大切さ学ぶ つくばリサイクルマーケット

地域で開催されるフリーマーケットなど蚤(のみ)の市を活用して、子どもたちに経済活動を知る体験をさせたいと考える親が増えている。子どもたちは、10円から数百円といった価格帯の商品を売ったり買ったりし、楽しみながらお金のやり取りをすることで、物の価値や、コミュニケーションの仕方、お金の使い方を学んでいる。 24日、つくばリサイクルマーケットがつくば市吾妻の中央公園水の広場で開催され、牛久市から親子で出店した中学3年の荘司愛衣さん(15)がゲームキャラクターのトレーディングカードを販売した。朝10時、開店と同時に小学生や幼児が次々と荘司さんの店に来店した。 つくば市内に住む小学5年の男子児童2人は、今年5月の開催時に初めて同リサイクルマーケットを訪れ、今回は2回目の来訪。自分のお小遣いで好きなものを買いたいと、会場を回り、カードに目を付けた。「見せてもらってもいいですか」と声を掛け、好みのカードを数枚選んでいく。カードの値段は1枚10円から50円。荘司さんが考えて決めた。「こういうカードもあります。おまけも付けられますよ」と接客し、「値下げもいいですよ」と価格交渉にも応じる。 買い物が終わると互いに「ありがとうございました」とあいさつ。小学生もよい買い物ができたと満足げだ。自分の財布を持ち親に付き添われて訪れる幼児もおり、荘司さんの店には最後まで子どもたちの客足が途絶えることがなかった。カードは50枚以上が売れ、約1600円の売り上げとなった。荘司さんは「カードを集めて遊んでいたが、遊ぶ時間が無くなり、やらなくなったので売ろうと思った。いろんなお客さんと話せてよかった。次回も出店したい」と話した。 土浦市から参加した20代の女性は、ゲームセンターのクレーンゲームで獲得した景品のぬいぐるみなど約10点を販売した。1つ数百円ほどに値段を付けた30センチほどのぬいぐるみは幼児に人気で、開店1時間で売り切れた。「初めての出店。不用品がたまったので売りに来た。同じ子が3回も買いに来てきてくれてかわいい。また不用品がたまったら参加したい」と話す。 小学生の子どもを連れてきた親は「何も言わなくても買う時に自然とあいさつや交渉ができていて普段と違ってびっくり。よい勉強になったと思う。こういう場を利用して礼儀やコミュニケーションを学ばせたい」と話す。

夏場の巣箱作り《続・平熱日記》142

【コラム・斉藤裕之】弟の作業場には、建築現場で出る端材や解体作業で出た古材が無造作に積んである。春にはそれらを使ってポストをいくつか作った。シンプルな色を塗って、ヨーロッパで郵便のシンボルマークとしてよく使われるホルンを描いた。義妹のユキちゃんは家の壁に二つばかりポストを取り付けた。「郵便屋も戸惑うだろうに」と思ったが、一つは回覧板用だとかでまんざらでもなさそうだった。 この夏は巣箱を作ることにした。特に鳥が大好きというわけではない。巣箱が好きなのだ。巣箱を作り始めてかれこれ20数年になるが、多分、百個以上の巣箱を作った。 特に図面もなく、スライドソーでカットしてネジでとめていく。穴は大き過ぎず小さすぎず、シジュウカラぐらいの鳥が入る3センチほどの大きさにした。小1時間でいくつかが完成。屋根に色を塗って乾かした。作ったものは持ち帰らずに置いて帰ることにした。 なにしろ弟の家は緑に囲まれた山の中にあって、巣箱を架ける木には事欠かない。すでに、母家の前のヒノキの上にはリンゴ箱ほどの立派なのがある。フクロウを呼ぼうと弟が架けた巣箱だという。確かに、遠くの方でホーホーという声が聞こえる。 ロクジュウカラが入る小屋 さて、この巣箱を並べた写真をSNSに上げたら、欲しいという方がいたので茨城に帰ってもう少し作ることにした。作業場の前に、ちょうどいい板が野ざらしになっていたのでもらって帰ることにした。

つくば市への無償譲渡は妥当 県議会調査特別委が結論 洞峰公園

県議会の第3回県有施設・県出資団体調査特別委員会(田山東湖委員長)が25日開かれ、前回、審査継続となっていた(8月30日付)県営の都市公園、洞峰公園(つくば市二の宮)を地元のつくば市に無償譲渡する県執行部の方針について審査が行われ、無償譲渡の方針は妥当とする決定が全会一致で出された。 妥当と結論を出した理由については、洞峰公園は①筑波研究学園都市開発に合わせて県が設置管理を行ってきた経緯があるが、公園の本来の位置づけが主として一つの市町村の区域内の利用者を見込んだ総合公園である②無償譲渡は将来の維持管理費の負担を県から市に変えるという性格をもち、経費の前払いとも考えられる③公園移管によるつくば市の財政面の影響についても大きな問題はなく、市からの理解も得られている④すでに市と十分協議の上、調整が進んでおり、市へ影響なども考慮する必要があるーなど8点を挙げた。 その上で田山委員長は、洞峰公園をめぐる一連の経緯について「本来(公園の管理運営方法など)方針を変えるごとに慎重な議論や説明が求められるところ、パークPFI事業のみが先行し、県民や市民、議会への説明が置き去りにされてきた」と指摘し、「二元代表制において議会と知事は車の両輪であることを改めて認識いただき事業を進めていただきたい」などと苦言を呈した。 さらに「今回の案件に関しては方針通りに進めていただきたいが、執行部に対しては現行の仕組みで欠落している部分、例えば譲与に関する条例や取扱基準の見直し、議会への報告の義務付けなど、今後きちんと議会として関与していけるよう早期に具体的な仕組みづくりの検討を進め、随時、委員会への報告に努め、委員会においても検討していきたい」などと指摘した。 公園の更新費40億円、施設は8割の32億円を想定 決定に先立つ審査では、新都市記念館や体育館など公園施設の今後の維持・管理費について江尻加那県議(共産)から質問が出た。つくば市が示した年平均約3500万円の修繕費用について大塚秀二県都市整備課長は「詳しい中身までつくば市から説明を受けた訳ではないが、考え方の基本として、予防的修繕を行うにあたって15~20年のサイクルを考えて(修繕に)かかるお金を年平均に直した場合、3500万円ほどと算出されていると聞いている。施設の更新費はこれからかかってくる。施設の更新費は、耐用年数80年を考えると、20年の外側になってくるので、更新費は入ってないという解釈になる」とした。

「イモ博士」井上浩さんを偲ぶ《邑から日本を見る》144

【コラム・先﨑千尋】日本におけるサツマイモ文化史研究の第一人者であり、イモに関する「生き字引」だった埼玉県川越市の井上浩さんが去る7月に92歳で亡くなった。その死を惜しんで、9月13日に同市の「いも膳」で偲(しの)ぶ会が催され、関係者らが井上さんの思い出を語り合った。 井上さんは東京教育大(現筑波大)で農業経済史を学び、浦和高校や松山高校で社会科の教師を務め、地元の物産史を研究。その範囲は、埼玉県内の麦、養蚕、柿、川越イモ、入間ゴボウ、サトイモなどのほか、織物の川越唐桟の復活や民俗芸能にも及んだ。 井上さんは、1960年代から川越イモの歴史文化の研究を始め、川越市制60周年の時(1982)には「川越いもの歴史展」を、翌年には「第1回川越いも祭」を企画開催した。さらに84年には、市内の熱心な“いも仲間”を集め、「川越いも友の会」を発足させ、サツマイモ復権運動のさきがけとなった。 同時に、『川越いもの歴史』『昭和甘藷百珍』『さつまいもの話』などを次々に世に出した。公民館主催の「さつまいもトータル学」の講師も務めた。この時期にサツマイモ調査団を組織し、鹿児島や中国を訪問し、それぞれの産地を巡り、現地の研究者たちと交流し、情報を集めている。 82年に神山正久さんが開いた「いも膳」のいも懐石料理にもアドバイスをされ、神山さんは井上さんらの意を汲んで自費で民営の「サツマイモ資料館」を敷地内に開設。井上さんが定年退職したあと、16年間館長を務められた。 この資料館にはサツマイモに関する資料や加工品、文献などが集められ、いも煎餅などのいも菓子類が購入でき、ここに来ればサツマイモのことなら何でも分かるというものだった。この種の資料館、博物館は他にはなかったので、全国のサツマイモ産地から関係者が次々に訪れ、情報の交流の場、サツマイモ活動の拠点にもなった。

県内最古の土浦幼稚園 認定こども園として10月開園

県内で最初の公立幼稚園として138年前の1885(明治18)年に創設された市立土浦幼稚園(土浦市文京町)が、幼保連携型の認定こども園に生まれ変わり、「認定こども園土浦幼稚園」(塚本由美子園長)として10月2日に開園する。開園を前に24日、同園で開園式が催され、10月から同園に通う園児らが安藤真理子市長らとテープカットをしたほか、歌を歌ったり、父母らと園内を見学した。幼稚園と保育所の機能をもつ公立の認定こども園は同市で初めて。 土浦幼稚園は、市立東崎保育所(同市東崎町)と統合し認定こども園として再編するため、2022年3月に閉園した。老朽化していた園舎の改修工事が同年10月から実施され、今年8月に完成した。 開園式で土浦幼稚園の園歌を歌う園児たち 同園は敷地面積約2300平方メートル、園舎は鉄筋コンクリート造2階建てで、延べ床面積約1100平方メートル。1階は0歳~2歳児の教室のほか、子育て支援センター、一時預かり室、給食室などが配置され、2階は3~5歳児の教室のほか、ホール、共用空間のキッズスペースが配置される。 各階に段差は無く、エレベーターや多目的トイレを設置しバリアフリーに配慮している。園舎は明るく開放的なつくりで、内装は、木の温かみと園児の健康を考慮し、木材や自然素材を使用している。外観は、変化のあるフレームや色で楽しさや明るさを表現している。園庭は土浦幼稚園と同じ天然芝を敷き詰めている。設計・工事費は計約4億5000万円。

大池由来水草の域外保全の試み《宍塚の里山》105

【コラム・嶺田拓也】2010年に農水省が選定した「ため池百選」に指定された宍塚大池では、かつて豊かな植生が見られました。とくに水草では、抽水植物であるハス、フトイ、カンガレイなど、浮葉植物ではヒシ、ハス、オニバス、ジュンサイなど、沈水植物ではクロモ、イヌタヌキモ、エビモ、シャジクモなど、多くの種類が生育していました。しかし、近年はヒシの葉が浮かぶ程度で、多くの水草が大池から姿を消してしまいました。 その原因としては、水質の変化やアメリカザリガニの影響などが考えられています。全国的にも各地で水草の衰退は著しく、その多くが絶滅危惧種に指定されるほどまで減少してしまいました。大池に見られた水草のうち、オニバス、イヌタヌキモ、シャジクモなどが全国的に絶滅の危機にあるとして、環境省から絶滅危惧指定を受けています。また、ジュンサイやクロモなどは茨城県のレッドデータリストで、県内では数少なくなった絶滅危惧種に扱われています。 私たち「宍塚の自然と歴史の会」では、大池で見られた希少な水草を絶やさないために、大池の底土を採取して、埋土種子として含まれている水草の系統保全を行っています。 大池の堤防から400メートルほど北側に位置する井戸のわきに、水草保全地として大きな水槽を並べて大池の底土を入れ埋土種子からの発芽を待ったところ、これまでオニバスやジュンサイ、クロモ、シャジクモなど多くの種類が再生し、系統が維持されてきました。しかし、この夏の猛暑で、給水用の井戸のポンプが故障してしまったことで、水槽に水がまかなえなくなり,大池由来の希少な水草が全滅してしまう危険性に見舞われました。 環境科学センターなどで見てね そこで、系統保全していた水草のうち、大池産の水草としてシンボル的なオニバスとジュンサイについて、全滅のリスクを避けるため、これまで里山保全にご理解・ご協力いただいている茨城県霞ケ浦環境科学センター(土浦市沖宿)、茨城県自然博物館(坂東市大崎)、奥村組技術研究所(つくば市大砂)の3カ所に域外保全することにしました。

施設の補修・更新費34億円超 洞峰公園 つくば市、議会に示さず

長寿命化計画で県試算 つくば市が県から無償譲渡を受ける方針を示している県営の都市公園、洞峰公園(同市二の宮、約20ヘクタール)について、園内にある体育館、新都市記念館、フィールドハウス、管理棟の4施設だけで、2024年度以降の維持管理、補修、更新費用などが合わせて34億円以上かかると試算されていることがNEWSつくばの情報開示請求で分かった。県が洞峰公園の各施設の長寿命化計画を策定するにあたって2016年度に調査を実施し、各施設ごとにライフサイクルコストとして算出していた。 情報開示資料によると、各施設のライフサイクルコストは4月に県からつくば市に提供された。さらに6月には補修費用と更新費用の算出根拠となる材料費や単価などが市に示された。 これに対し市は、6月の市議会全員協議会(全協)や7月の市民説明会で、施設の更新費用について見通しを示さなかった。市は議会などに対し、日ごろの維持管理費について年間約1億5100万円かかるとし、施設の修繕費用については80年の目標使用年数を示しながら、「今後、施設全体で想定される施設修繕費の想定額は年間約3500万円程度となる」などと説明していた。今後15~25年間で計約5億8000万円程度の施設修繕費がかかるという試算だが、この数字は、県が算出した公園施設のライフサイクルコストの中の補修費用などを積み上げただけで、最も金額が大きい更新費用は含まれていなかった。 県が長寿命化計画策定にあたって調査し試算した公園施設のライフサイクルコスト。左は体育館アリーナ棟の建物を維持保全するのにかかる試算、右は新都市記念館の試算

喉によい桔梗湯《くずかごの唄》131

【コラム・奥井登美子】 「モシモシ奥井さん。お宅の薬局に桔梗湯(ききょうとう)ありますか?」 「あるわよ」 「よかった。処方箋を送るからよろしくね」 コロナ旋風で、メーカーの薬の品切れが多く、小さな薬局は薬の調達で忙しい。漢方薬までが品切れに入ってしまった。 電話の彼女は東京在住の薬史学会の友達で、外国に留学した人。薬剤師のくせに、フランス語もドイツ語も自由にしゃべれるすごい人。薬の植物成分についても詳しい。昔、彼女に仏パスツール研究所を案内してもらったこともある。

支払免除の19人から誤って給食費徴収 つくば市

経済的に困窮しているなどから学校給食費の支払い免除を受けているつくば市内の小中学校の就学援助認定者19人に対し、つくば市は22日、誤って7月分の給食費を徴収してしまったと発表した。 市教育局学務課によると、就学援助の認定は毎年6月までに申請を受け付け、7月に決定するため、4月から6月まで3カ月分の給食費については、保護者の口座から引き落とすなどし、認定決定後の8月に返金している。 7月以降は認定決定者に対して、給食費を口座から引き落とすのを停止したり、納付書を送るのを止めなければならないが、27人については教育局内で認定者の情報が共有されず、口座引き落としを停止するなどの手続きが漏れてしまったという。 市は8月31日、27人のうち19人から計8万1100円を引き落とすなどして徴収。その後9月4日に保護者の一人から市に連絡があり、発覚した。 市は、27人に謝罪の通知を出すと共に、実際に徴収してしまった19人に対しては至急、返金するとしている。 再発防止策として同課は、教育局内で情報共有し、さらに確認を徹底することで再発を防止しますとしている。

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「大学改革の旗手に」永田学長 筑波大が開学50周年記念式典

マハティール元首相が祝辞 筑波大学(つくば市天王台)が10月1日、開学50周年を迎えるのを記念した式典が30日、同市竹園、つくば国際会議場で催された。永田恭介学長は「世界中の大学との間で頭脳循環を加速させ、知の十字路としてのキャンパスを充実させていきたい。大学改革の旗手として、固定化された社会を再構築する原動力でありたい」などと、次の50年に向けた式辞を述べた。 祝辞を述べるマハティール元首相 式典には大学関係者のほか、つくば市長、県内選出の国会議員、協定などを締結している海外の大学学長など計約1200人が参加した。文科省の安江伸夫政務官のほか、マレーシアのマハティール元首相らが祝辞を述べた。 同大は来年10月、日本の大学で初めて日本の学位を授与する海外分校をマレーシアの首都クアラルンプールにあるマラヤ大学に開設する。2019年、安倍晋三首相とマハティール首相(当時)が取り決めをし海外分校を開設することから、今回来日に至ったという。

朗読列車 今年は紅葉仕立てで運行 筑波山ケーブルカー

山頂駅展望台に新アクティビティ 紅葉シーズンを前に、筑波山ケーブルカー(筑波観光鉄道運行)で10月1日から、車内に色付いたモミジやイチョウを飾り立て、声優らによる朗読劇が体験できる秋のイベント列車「ストーリーテラーズ・レールウェイ」が運行される。昨年に続いて2回目。 8分間の乗車時間の間に、つくばエリアで語り継がれる民話「しっぺいたろう」、宮沢賢治の「注文の多い料理店」、筑波山名物「ガマの油口上」を声優や劇団員らが朗読する。さらに今年から、標高約800メートルの御幸ケ原の筑波山頂駅隣りにあるレストランの展望台屋上に、絶景に浮かぶ的に向かってウォーターガンを発射させるアクティビティが導入される。「天空のガマスプラッシュ」と名付けられたストレス発散系アクティビティだ。 御幸ヶ原、コマ展望台での天空のガマスプラッシュ 展望台での新遊戯ウォーターガン  企画会社の担当者は「今年は朗読に女性声優も参加するなど、昨年よりグレードアップした形となる。また新しいメニューを加え、筑波山観光をグレードアップさせたい」と語り、筑波観光鉄道営業本部の須藤淳さんは「昨年から朗読列車を運行し、大変評判が良く、乗客数も増した。今年は企画がバージョンアップしたので、乗客数がさらに増加することを期待したい」とし、「筑波山ロープウェイの方も、10月から土日祝日に夜間運行がはじまるので楽しみにしてほしい」と話す。

長者と金持ち《ひょうたんの眼》61

【コラム・高橋恵一】岸田首相は就任以来、基本的な経済政策として、これまでの新自由主義的経済から、「新しい」資本主義を掲げ、「成長と分配の好循環」「コロナ後の新しい社会の開拓」を目指すとし、新たな経済対策として、物価高対策、賃上げ、国内投資促進、人口減少対策、国民の安心・安全確保を掲げている。 首相に有言実行してほしいのは、賃上げだ。それも、教師と看護師、介護職員の賃上げと働く環境の改善だ。経営者にお願いしなくても、配置基準と給与額は、政府が決められる。下からの「トリクルアップ」で、非正規雇用と人手不足を解消できる。 バブル期に至る前の日本経済は、高度成長期。国全体の経済力の拡大とともに、個人所得も豊かになったが、まさにバブルの言葉通り、安易な浪費を行い、将来の高齢化社会に備えた社会保障の仕組みや産業基盤、安定的な生活基盤の整備をおろそかにしてしまった。 当時、高度成長は、西欧諸国も同じであり、特に北欧は、堅実に社会保障基盤を固め、ジェンダーフリーの条件を整え、女性の社会進出を実現した。日本は、それを横目で見ていたが、21世紀の今日、両翼飛行の北欧諸国の1人当りのGDPと1.5翼飛行の日本の1人当り所得には、大差がついてしまった。 バブル崩壊後の日本経済は、停滞し、アメリカを習って、新自由主義経済に傾倒した。いわゆる小泉改革であり、経済の効率化、極限のコストカットであった。 アベノミクスの失敗

つくば市役所敷地で初の譲渡会 愛護団体の保護猫約30匹

つくば市の動物愛護団体「Team.ホーリーキャット」(重松聖子代表)が保護した猫の里親になってくれる人を探す譲渡会が10月1日、同市役所敷地内で開催される。 同会は6年前に発足。県南地域を中心に、捨てられたり、野良猫が出産するなど、飼育が困難な猫を保護して譲渡会を催したり、増え続ける野良猫を一時捕獲して不妊・去勢手術後に元の場所に戻す地域猫活動などを7人のメンバーがチームとなって続けている。 これまで、活動拠点のつくばでの譲渡会は借りられる場所が見つからず、牛久などで毎月2、3回の譲渡会を開催してきた。なんとかつくばで譲渡会が開けないかと、動物愛護の啓発や犬猫の不妊・去勢手術の補助事業を行っている、つくば市環境保全課との話し合いを重ねて初の譲渡会開催となる。同課の沼尻輝夫課長は「庁舎敷地内での譲渡会が犬猫の殺処分減少の第一歩になれば」と話す。 猫は春と秋が出産期といわれるが、栄養状態がよい、人工光も含め1日12時間以上明るいーなどの条件がそろえば一年中いつでも出産するといわれる。道端に生後間もない数匹が捨てられている、空き家で野良猫が出産したなどの連絡が入り、保護活動にはいとまがないそうだ。手の平に乗るほどの小さな命は同市栗原に同会が設けた保護部屋に収容し、ミルクボランティアの経験があるメンバー、村上由里子さんが猫用の粉ミルクを用いて人工哺乳で育てている。 保護猫を迎えるには条件がある。①責任と愛情を持って最期まで飼育する②脱走防止を常に心掛ける③災害時など避難の必要がある場合は同伴避難をするーなどだ。 譲渡費用必要