火曜日, 9月 21, 2021
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人権は「やさしさ」なのか 《電動車いすから見た景色》18

【コラム・川端舞】子どものころ、自分が普通学校に通い続けるためには、常に良い成績をとり、教員のご機嫌をとる必要があると思っていた。そんなことをしなくても、自分にも普通学校に通う権利がもともとあるとは考えもしなかった。

日本の学校教育では、「人権」と「思いやり」「やさしさ」は同じものとして教えられることが多い。私の小学校時代も、毎年12月の人権週間では「友だちにやさしくしよう」のようなスローガンが掲げられていた。もちろん人間にとって「思いやり」「やさしさ」が大切なのは言うまでもない。

しかし、例えば「障害者にやさしくする」と言った場合、「やさしくしよう」と決めるのは障害者の周りにいる人である。周りの人の気持ち次第で、「昨日は時間に余裕があってやさしくできたけど、今日は忙しいから難しい」と言ってしまうこともできる。

障害児が普通学校に通うのは権利

障害のない子どもは、原則、少なくとも中学校までは家の近くの学校に行ける。少子化による学校の統廃合はあるが、子どもの数が多いという理由で、特定の子どもを他の学校に転校させることはせず、教員や教室の数を調整するだろう。それは学校側が「やさしい」からではなく、子どもには、家の近くの学校に通う権利があるからだ。

しかし、障害児の場合、支援の手が足りないなどの理由で、家の近くの普通学校ではなく、市町村に数ヵ所しかない特別支援学校に通うことを簡単に提案されてしまう。障害児が普通学校に通うのは、障害のない子どもと同等の権利のはずなのに、「障害があるけど、普通学校に通わせてあげる」という「やさしさ」にされてしまい、学校側に「やさしくする」余裕がなければ、当然のように特別支援学校への転校を提案されてしまう。

障害のない子どもが当たり前に通う普通学校に、障害児も当たり前に通えるのが権利であり、周囲の気持ち次第で変わってしまう「やさしさ」に左右されるべきではない。障害がある子とない子がそれぞれ必要なサポートを受けながら、同じ教室で学べる環境が前提にあって、初めて「やさしくする・される」「やさしくしない・されない」という経験がお互いにできるのだろう。

人間関係を学ぶ上では、時に友達とけんかし、「やさしくされない」経験も必要だが、障害児は友達にやさしくしてもらわないと学校に通えない環境にいる場合、友達と本気でけんかする経験もできなくなる。(つくば自立生活センターほにゃらメンバー)

10 コメント

10 Comments
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名前はあるけど市民
4 months ago

「やさしくしてもらわないと学校に通えない」
〜 〜 〜
言い換えて
”手伝ってもらわないと学校に通えない”
とすると、
登山家を連想する。

登山家は、シェルパに手伝ってもらわないと、高い山に登れない!

名無しの市民
返信する  名前はあるけど市民
4 months ago

やさしくするのは常に余裕のある側、または相応の対価を支払ったときなのは変えようがないとおもいますね。
健常者と同じ行動ができない場合どうしても助けがいります。助けるというのは基本的に負荷なわけでそれには対価が必要なのも当然です(感謝の言葉であったり、金銭物品であったり税金を使った整備であったり)
例えばですが健常者と同じ行動できないことを理由に区別されたり、順番待ちさせられたりに過剰に反応しすぎると手を出す側も 関わることを躊躇しますよね、当たり前です
貴重な時間を使って手を貸したり配慮したら差別が!!とか騒がれる可能性あるなら面倒には関わりたくありません。
学校で友達同士の喧嘩とかでも健常者じゃないと不利になり普通に負けます、それをクレームの嵐で相手だけが悪い!なんてやってたら腫物扱いという逆差別しかないですよ
受益側も相応の感謝と自分の出来ること出来ないことの気持ちを忘れないように教育してほしいですね

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

なんだか論点がズレているような気がします。筆者は、「人権とは、全ての人が生まれながらにして持つもので、他の人から恩恵のように与えられるものではないし、そうあってはならない」ということを述べているのであって、「健常者と同じ行動をしたい。助けは要るけどその対価(感謝の言葉って何?!)を支払うつもりはない」なんてことは、どこにも書いていません。人権が侵害されている事実があるなら、それは当事者だけでなく全ての人に関わること。解消に向けて進むためにはどんな方法があるのか、みんなして知恵を絞っていかなくてはならないのです。対立軸で考えてばかりいては前に進めません。
さまざまな意見があって然るべきですが、批判をするならまず相手の主張を正しく理解しようとするところから始めないと。他所で聞いた話をあれもこれもごっちゃにして、まるで筆者が無茶な主張をしているかのように書くのはフェアじゃないと思います。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

そうでしょうか?主の意見は極端ですがそこまで外れてもない気がします
障害児が普通学級に通う権利はあるでしょうが、当然他の生徒に負担をかけるのも事実でしょう
人権を持ち出すのであれば健常者が負担を負わない権利もあるのでは無いでしょうか
身体障害と知的、精神障害も同じ普通学校に通う権利はあるでしょうがそれも同列に考えてるのか疑問です。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

人に迷惑をかけるなら障害者は(普通)学校に来るな!って意味ですか?
>人権を持ち出すのであれば健常者が負担を負わない権利もあるのでは無いでしょうか

名無しの市民
返信する  名前はあるけど市民
3 months ago

シェルパってボランティアだったんですね!

初めて知りました。ありがとうございます!

名無しの市民
3 months ago

障害のない子どもが当たり前に通う普通学校に障害児も当たり前に通えるのが権利かもしれないけど、障害のない子どもが当たり前に出来ることを出来る前提の普通学校に、当たり前にはできないこともある障害児が通う権利を行使するのは現実問題として難しいと思う。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

確かにそうですよね。
川端さんがおっしゃっているのは、そういう前提を揺るがしていこうということだろうと思いますが、実際難しいですよね。でも、それじゃいけないことはいけないわけで、それをどうするかということでしょう。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

「障害のない子どもが当たり前に出来ることを出来る前提の普通学校」は、前提であって実際はどうなんだろうか?その前提ゆえに、息苦しく感じていも子供たちがいるように思う。そうだとしたら、できる前提を見直して、このコラムはそのヒントを示しているのかもしれないと思った。

名無しの市民
3 months ago

おっしゃる通りです。

障害児の人権に勝るものなど、この世にひとつたりともありません。

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