日曜日, 4月 27, 2025
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泳げる霞ケ浦 300人が体感 トライアスロンフェスタ初開催

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スイムの部で一斉にスタートする参加者たち=23日、土浦新港

【池田充雄】霞ケ浦をアピールするスポーツイベント、第1回霞ケ浦トライアスロンフェスタが23日、土浦市川口の土浦新港周辺特設コースで開かれた。全国から約300人が参加し、秋晴れの空の下、スポーツを通じて土浦の街と自然を体感した。

今年3月、土浦駅ビルにサイクリング拠点「りんりんスクエア土浦」がオープンし、10月15日から「第17回世界湖沼会議いばらき霞ケ浦2018」が開幕するのを記念し、県トライアスロン協会と土浦青年会議所(JC)が実行委員会を組織して主催した。大会副会長で土浦JCの2018年度理事長、伊東博幸さんは「水質が安定してきた霞ケ浦をアピールし、さらなる浄化へ弾みを付けると共に、一人でも多くの人に私たちの郷土の魅力に触れていただき、交流人口の拡大と地域振興に貢献したい」と話す。

コース設定はスイムは土浦新港内、バイク(自転車)は手野・田村町のりんりんロードとハス田地帯の農道、ランは川口運動公園の周辺や新川沿いの緑道を走った。特にバイクのコースを「自然豊かで気持ちよかった」と評価する参加者が多かった。

女子レギュラーの部で準優勝した筑波大トライアスロン部の柿野日菜さん(4年)は「走っていてレンコン畑が楽しかった」と話した。ファッションモデルでトライアスリートとしても知られる道端カレンさんも競技の一部に参加し、霞ケ浦の水質に「濁り具合は近くの人もよく見えないほどだったが、思ったより泳ぎやすく、口に入った水も普通で気にならなかった」と感想を述べた。

今後、実行委員会では、この大会を年々盛り上げていき、将来的には霞ケ浦を一周する大規模なものに育てたいと考えているという。

女子レギュラーの部準優勝の柿野さん㊨と、同3位の小沼楓果さん(日大トライアスロン部、4年)。2人共10月7日開催の福井国体トライアスロン競技の県代表。「国体は初めてだが代表にふさわしい活躍をしたい。まわりを笑顔にし、元気にさせるような走りをしたい」と柿野さん

アッセの核店舗カスミ30日撤退 テナント順次移転後、閉鎖へ

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空きテナントが多くなる中、核店舗カスミの撤退が決まったつくばショッピングセンターアッセ=つくば市上横場

【橋立多美】つくば市上横場、つくばショッピングセンターASSE(アッセ)の核テナントで食品スーパー、カスミつくばアッセ店が今月30日午後6時をもって閉店する。同店の撤退に伴って現在営業しているテナント数店も順次移転する予定で、その後、建物は閉鎖されることになるという。

アッセはかつて谷田部地区のにぎわいの中心で、市内はもとより牛久や水海道(現常総市)などからも客を集めた。つくば駅前の西武筑波店やイオンつくば駅前店が撤退し、現在、中心地区のにぎわい創出が市の課題となっているが、谷田部地区のにぎわい創出も大きな課題だ。

アッセはつくば商業開発が運営管理している。カスミを核とするA棟、ホームセンター「ケーヨーデイツー」が入るB棟、国道354号に面したラーメン店などの別棟で構成されている。敷地面積約5万平方㍍、商業施設面積約9600平方㍍で約150台の駐車場を有する。

食品からファッション、旅行会社、飲食店と幅広い店舗が入居する複合商業施設として1995年11月1日にオープンした。常磐道谷田部インターチェンジ近くの国道とサイエンス大通りが交点する上横場交差点に位置し、県南や県西、千葉県などからも来店し、にぎわった。

その後、つくばエクスプレス(TX)沿線開発地区の研究学園駅前に2008年、商業施設イーアスつくばが開業したころから陰りが見え始め、2011年の東日本大震災でA棟は外壁や天井などに損傷を受け、テナントの長期休業や移転が相次いで衰退に拍車がかかった。

ここ数年は空きテナントが多くなり、存続を危ぶむ声が聞かれていた。茎崎地区から市内の職場に車通勤する女性(38)は「帰宅途中でアッセに立ち寄って買い物するのが日課で、生活に直結するだけにショック。これからどうしよう」と途方に暮れる。

同社は「まだ移転先が決まっていないテナントがあって当面は営業する。建物を解体してリニューアルオープンする予定だが、具体的な計画までには至ってない」と話した。B棟のホームセンターと別棟のラーメン店などは営業を続ける。

変わる土浦駅 オープンから半年 自転車通し地域の魅力を再確認

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アトレの佐川綾さん(中央)、「ル・サイク」の新井祥平さん㊧にインタビューする高校生ライターの鈴木ことみさん=土浦駅ビル1階

【高校生ライター・鈴木ことみ】今年3月29日、土浦駅に日本最大級のサイクリングリゾート「PLAYatre TSUCHIURA」(プレイアトレ土浦)がオープンした。オープンから約半年が経つ今、土浦駅はどのように変わろうとしているのだろうか。

現在、第1弾として駅ビルの1階と地下1階にサイクリング拠点「りんりんスクエア土浦」やイタリアの自転車メーカーBianchi(ビアンキ)とタリーズコーヒーがコラボしたサイクルカフェをはじめとする施設がオープンしている。

りんりんスクエアは官民一体となった施設でサイクリストたちに必要なサービスを提供している。自転車のレンタルサービスでは子供用自転車から電動アシスト自転車まで様々な種類・ブランドの自転車約40台を「ル・サイク」のカウンターで借りることが出来る。地下1階ではシェアサイクリング「HELLO CYCLING(ハロー・サイクリング)」システムを活用したレンタサイクル35台を提供している。こちらは午前5時~翌日午前1時までレンタル可能だ。

プレイアトレ地下1階の無人レンタルスペース。この奥には地下駐車場も広がっている。

県外が5割超

これらの施設を利用するサイクリストたちは県外がおよそ5割を超えているという。「県外からのお客様がこんなに多いのは駅ビルとしては珍しいのではないか」と「ル・サイク」店舗責任者の新井祥平さんは言う。自転車を新しく始めたいという相談も幅広い世代から寄せられているそうだ。

「ル・サイク」の店頭

自転車で地域の魅力引き出す

しかし、駅ビルは地域の人やその駅を普段利用する人も楽しめるものではないだろうか。

そこで、地域の人に向けた利用法はないか、駅ビルを運営するアトレの佐川綾さんに尋ねると「自転車を通じて新しい地域の魅力に気付くきっかけとして利用していただければと思います。また、今後レストラン等もオープン予定です。コミュニケーション、憩いの場としてご利用いただきたい」と語った。また、りんりんスクエアでは自転車での観光ガイドの育成講座も実施しているという。

同級生に地域の魅力を質問

同級生の友人に地元の観光について尋ねてみた。「土浦・つくばの観光名所といえば」と「霞ケ浦と筑波山は観光名所として魅力的だと思うか」を聞くとそのほとんどが、霞ケ浦や筑波山を大きな魅力として感じていなかった。同駅ビルで配布されているサイクリングコースでは、霞ケ浦や筑波山が観光の目玉として多くのパンフレットで紹介されている。こうした大きなシンボルでなくても、街中での自分なりの魅力を、自転車を通して発見し、それを伝えることで、地域の活性化が見込めるに違いない。

1時間早く来たくなる駅

今年の11月以降には第2弾の「STATION LOBBY TSUCHIURA(仮称、ステーション・ロビー・ツチウラ仮)」がオープン予定だ。「1時間早く駅に来たくなる日本一の駅の待合室」をテーマに、数々の人気飲食店をプロデュースしているバルニバービが、2階から3階にかけての約500坪でレストランやクッキングスタジオなどの施設を計画している。第2弾について佐川さんは「この施設を通して食を始めとした様々イベントを企画することで、日帰り客から宿泊客へ訴求するとともに、地元住民のコミュニティスペースとしての利用シーンを作っていきたい」と話した。

りんりんスクエア土浦内のイベントスペース。自転車に関する様々な講座が開かれている

第3弾では地元の人気ショップを集めたフードマーケットの「LOCAL FOOD MARKET(仮称、ローカル・フード・マーケット)」を、第4弾では自転車と一緒に泊まれるホテルの「CYCLING HOTEL(仮称、サイクリング・ホテル)」をそれぞれ2019年5月と同年秋以降にオープン予定だ。それらの計画はまだ詳しく話せないようだが「素晴らしい体験が出来る場が提供できると思っています」とうれしそうに佐川さんは話してくれた。

自転車を通した新たな形の地域の活性化で土浦駅のこれからの展開が非常に楽しみである。(土浦日本大学中等教育学校6年)

土浦の歴史的町並み調査から40年 建築文化史家 一色史彦さん22日講演

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現在の中条通り

【鈴木宏子】土浦の歴史的町並み調査が1978年に初めて実施された。旧水戸街道沿いに残る同市の町並みに初めて光を当てた調査で、当時、東京都立大で教べんを執った市内に住む建築文化史研究者、一色史彦さん(78)が調査主任を務めた。あれから40年。当時、街並みの保存活用はどうイメージされていたのか、今、町並みを次世代にどう伝えていくのかー。

22日土浦市中央、まちかど蔵大徳で、まちづくり講演会が開かれ、一色さんが「土浦のまちづくりに込めたものー土浦の歴史的町並み調査をふまえて」と題して講演する。土浦界隈まちづくり研究会(伊藤春樹代表)が主催する。

調査は、文化庁の伝統的建造物群調査として実施され、東京大、都立大(当時)、筑波大など五つの大学が参加した。旧水戸街道沿いの下高津から真鍋まで、約3.5㌔間の家屋などをくまなく調査。当時は江戸時代や明治・大正・昭和初期に建てられた町家がまだ多く残っており、すべての建物の建築年代分布や、それぞれの建物が景観をどう形作っているかなどを明らかにした。

一方、当時、町家が取り壊され、近代的なビルや住宅などに変わっていたことから、一色さんらは、保存地区の設定や「奥行のある町づくり」などを提唱した。

現在、調査結果に基づいて、旧水戸街道沿いの中条通りに残る江戸時代後期から明治時代初期に建てられた商家が、土浦まちなど蔵「大徳」「野村」として改修・保存され、土浦で街歩きを楽しむ観光拠点となっている。

一色さんは「木造建築は火災で燃えるし、壊れる、伝統的建造物は大切にしたから残ったのではなく、偶然、奇跡的にたまたま残った」とし、特に「町にはりめぐらされていた川口川や水路が、今は道路などの下の暗渠(あんきょ)になってしまったことが水の都、土浦としてもったいない」などと話す。

講演会を主催する同研究会代表の伊藤さんは40年前、筑波大学大学院生として調査に参加した。40年前の町並み調査が活動の原点になっているという。伊藤さんは「土浦の町並みの魅力は何か、今後のまちづくりにどう生かしていくか、原点となった40年前の調査を踏まえて考えたい」と話す。

◆まちづくり講演会は22日(土)午後1時20分~4時、土浦市中央1丁目、まちかど蔵大徳2階和室で開催する。講演後、県指定文化財矢口家住宅など中条通りの町並みを歩いて見学する。入場無料。参加申し込みは電話090-4059-4860(伊藤さん)

40年前の調査概要書を見る一色史彦さん

神立小にひな壇寄贈 国際警備保障と筑波銀行

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ひな段の目録を手にする国際警備保障の野原敏常務取締役(左)と土浦市立神立小の浜田栄一校長=土浦市中神立町

【谷島英里子】国際警備保障(水戸市、加藤貞光社長)と筑波銀行(土浦市、藤川雅海頭取)は18日、土浦市立神立小学校(浜田栄一校長、児童数462人)にひな壇2基を寄贈した。地域貢献事業として同行の私募債発行手数料の一部を活用した。

ひな壇は2段式。体育館などでの合唱コンクールや、記念撮影の際などに使用する予定。同小にはこれまでひな壇が無かったことから、音楽会や卒業式などの行事の際に、子どもたち一人ひとりの顔がよりわかるようになるという。小山光之教頭は「いろいろな催しで活躍してくれると思う」と話す。

18日、同小で開かれた贈呈式には、国際警備保障の野原敏常務、坂本常男県南支社長、物井稔県南支社課長代理、筑波銀行の原規之水戸営業本部長、檜山信邦課長代理と、浜田校長の6人が出席した。野原常務が「児童のため有効に使ってください」とあいさつ。浜田校長は「末永く大切に使わせていただきます」と話した。

タレント鈴木奈々さんが一日警察署長 つくばで交通安全呼びかけ

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一日警察署長を務めたタレントの鈴木奈々さん=つくば市研究学園の商業施設「イーアスつくば」
訪れたファンに啓発チラシを配り握手する鈴木奈々さん=同

【谷島英里子】龍ケ崎市出身のタレント、鈴木奈々さん(30)が18日、一日警察署長に就任。同日につくば市の商業施設「イーアスつくば」で行われた「秋の全国交通安全運動キャンペーン(21~30日)」に制服姿で登場し、交通安全を呼びかけた。

鈴木さんは県警の種部滋康本部長から一日警察署長のたすきをかけられると「安全ルールとマナーを守っていきましょう」と集まった買い物客らに元気に呼びかけた。

続いて、警察から2017年中の交通事故死者数が143人を数えたことや、飲酒運転による交通死亡事故が全国ワースト一位と説明を受け、車の早めのライト点灯や反射材の重要性を訴えた。

セグウェイに乗って交通安全を呼びかける鈴木奈々さん=同

鈴木さんは立ち乗り電動二輪車「セグウェイ」に乗って交通安全を呼びかけたあと、反射材や啓発チラシを配ったり、ファンとの記念撮影に応じたりしていた。

県民投票考えよう 東海第2原発再稼働 つくばで学習会

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県民投票についての説明を受ける参加者たち=つくば市吾妻のつくばイノベーションプラザ

【崎山勝功】日本原電東海第2原発(東海村)について、再稼働の是非を問う県民投票の直接請求を考えようという動きが市民の間で起こっている。16日、つくば市吾妻のつくばイノベーションプラザで学習会「原発県民投票について考えよう」が開かれ、市民ら約40人が参加した。市民団体「原発県民投票を考える会@茨城」が主催した。

原子力規制委員会は7月4日、安全対策が新しい規制基準に適合しているとして、事実上合格したことを示す審査書の案を取りまとめた。11月には運転開始から40年を迎えることから、現在は運転期間延長などの審査を実施している。再稼働にはさらに自治体の了解が必要だが、原電は3月、県と東海村だけでなく、水戸市など周辺5市の事前了解も必要とする新たな安全協定を締結した。

同会の代表世話人を務めるつくば市議の宇野信子さんは「私たちができるのは、県に対して住民自らが意思表示する県民投票を一つの選択肢として示すこと。そのための準備をしている」と話す。

学習会では、市民の手で県民投票条例を制定させる直接請求の説明が行われた。県には住民投票条例が制定されていないことから①条例案を作り、2カ月間に有権者数の50分の1以上の署名を集める②代表者が住民投票条例を知事に直接請求する③知事は意見を付けて20日以内に県議会に提案する④県議会が条例案を可決すれば住民投票を実施する―などの手順が説明された。

出席者からは「県民投票を周知することが原発の再稼働問題の関心を高めることにつながる」「新聞に意見広告を出すのも一つの方法」「説得の仕方から考えてみては」「小泉純一郎元首相の分かりやすい説明のように、いくつかあることを絞ってバシッと言ってみては」「若い世代にはポジティブな言い方で説得してみては」など積極的な意見の一方、「県議会が否決したら終わり」との意見も出された。

同学習会は、今年7月に結城市で開かれたのを皮切りにひたちなか市などで開かれ、つくば市は6カ所目。県南では牛久市に次いで2カ所目。宇野市議によると、これまで開かれた学習会の中では参加者数が一番多かったという。背景には県南地域にはホットスポットが点在し、県央・県北地域と違って原子力関係の仕事に従事する人が少ないことから「仕事関係のしがらみが無いことがあるのでは」と話した。

今後の学習会は、県南地域は10月18日に石岡、11月8日に取手で開かれる予定(日程や場所は公式サイトで公表)だ。土浦などまだ学習会が開かれていない市町村もあり、同会では学習会開催への市民の協力を呼び掛けている。

敬老の日 高齢者割合 つくばは県内最低 土浦は数年先に3割超

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【枝川廉】きょう17日は敬老の日。県統計課は、敬老の日(17日)現在の高齢者人口を公表した。県人口は285万1057人で、このうち28.9%に当たる82万4397人が65歳以上の高齢者となり、人口、割合ともに過去最高を更新した。県常住人口調査を基に推計した。

市町村別に見ると、大子町が44.5%と最も高く、つくば市が20.1%で最も低い割合となった。土浦市の高齢者人口の割合は28.9%で、県全体の割合とほぼ同水準となっている。

県の高齢者人口は年々上昇しており、人口の割合も1960年頃までは6%程度で推移していたものの、以後は年々上昇している。

高齢者人口の割合がつくば市や守谷市で小さいのは、TX沿線の開発による生産年齢人口の増加などが背景にあると考えられる。

全44市町村で高齢者割合増加

また、今回の推計に使われた県常住人口調査では、7月1日現在の年齢別人口が公表されている。これによると、大子町など25市町村で高齢者の割合が30%以上となっており、県内全ての市町村で前年同期より高齢者の割合が増加した。

過去10年間について見ると、高齢者の割合は年々上昇しており、土浦市は県全体とほぼ同程度の水準で推移している。この傾向が続いた場合、土浦市は数年以内に高齢者人口の割合が30%を超える可能性が高い。

一方、つくば市は、県全体と比較すると低い割合だが、割合は年々上昇しており、現在は約5人に1人が高齢者という状況になっている。

子犬のベビーラッシュ つくばわんわんランド

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黒色の子犬を触る来場者たち=つくば市沼田のつくばわんわんランド

【崎山勝功】筑波山の麓、つくば市沼田の犬のテーマパーク「つくばわんわんランド」で、子犬が約20匹以上生まれ、ベビーラッシュの季節を迎えている。パグやトイプードルなどが8月から9月にかけて生まれた。

子犬がたくさん生まれるこの時期だけの催しとして、同園では、子犬と触れ合える特別イベントを15日から17日と、22日から24日までの3連休に開いている。

このうち、生後1カ月から5カ月前後の子犬をひとりで触ることができる「子犬ふれあい独占タイム」には15日、多くの来場者が訪れ、体長10~20㌢前後の子犬を膝の上で抱きしめるなどして子犬の感触を楽しんでいた。

埼玉県から来た小学3年生の男子児童(8)は「すごくかわいかった。子犬が震えていた」と、初めて触った感想を語った。一緒に子犬を触った母親(31)は「初めて触って、いい体験になった」と話した。

このほかにも子犬に授乳体験ができる「赤ちゃんわんこにミルクをあげよう」や、生後1年未満の子犬と触れ合える「わんわん幼稚園」など、子犬と触れ合える催しが開かれている。

同園は「子犬がたくさん生まれるこの時期だけのイベントなので、子犬に触れることを楽しんでもらえれば」と話している。

ミルクを飲む子犬=つくばわんわんランド提供

【直売所めぐり】2 栗、新米、新レンコン…秋の味覚が勢ぞろい JA土浦さんふれ新治店

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朝の店内

【田中めぐみ】朝晩が涼しく感じられるようになると食欲もわいてくる。地場産の秋の味覚を探しに、今回はJA土浦農産物直売所「サンフレッシュ(さんふれ)新治店」を訪れた。

常磐道土浦北インターから国道125号線を西へおよそ3㌔、新治庁舎南交差点の角にある。6店舗あるJA土浦直売所のうち最も大きい店舗だ。

午前9時、お店に到着すると、開店前だというのに待ちきれないお客さんたちが店内に入っていく。商品を品定めするお客さんと、搬入、陳列するスタッフとが入り乱れ、朝の店内は慌ただしく活気づいている。

店頭に並ぶ栗(左上)、コシヒカリとあきたこまちの新米(右上)、レンコン(左下)、ぶどう(右下)

入り口でまず目についたのは早生栗だ。大粒が40個以上入って値段も300円からと手頃。来店者はみな足を止め「あら、栗が出ている」と手に取る。思わず互いに顔を見合わせ笑顔がこぼれた。「こっちの方が粒ぞろいよ」、「傷があるけどこっちのが安いよ」。農産物を間に、偶然居合わせたお客さん同士で会話が弾むのも直売所の楽しさだ。

店を入って右手のケースには新米が並べられていた。毎年秋の新米を心待ちにしている人も多いだろう。同店では9月の2週目の日曜に、1袋30㎏の新米が30袋売れたという。今年は例年より少し値段が安いそうだ。欲しい分量を伝えると、スタッフが精米して袋詰めしてくれる。その都度精米してくれるので鮮度は最高だ。もちろん玄米のまま買うこともできる。

色白な新レンコンは今ぜひ食べてほしい野菜の一つだ。店長の北泉正男さんのお勧めは、油で炒めて塩コショウするだけの調理法。この時期のれんこんはみずみずしく柔らかい。短時間で炒めることでシャキシャキした食感が損なわず、シンプルな味付けが新鮮なれんこんの甘みをひきたてる。

笑顔で出迎えてくれる「さんふれ新治店」のスタッフ

新治産のぶどうも人気で、様々な品種が並んでいた。お客さんたちは思い思いに好みの品種のぶどうを手に取っていく。巨峰やピオーネは今がまさに旬。特に種なしで食べやすく糖度の高いピオーネは人気だそうだ。どのぶどうもつやつやと光り輝いている。

9月が旬の梨の品種、豊水もずらりと並ぶ。豊水は甘みと酸味のバランスがよく、上品な味わいだ。日持ちもするが、ぜひ新鮮なうちに味わってほしい。

店内には「そば処まほら庵」というそば屋がある。ここは平日でも開店前から行列ができるという人気店で、安くておいしいおそばが食べられると評判だ。常陸秋そばのそば粉を使用しており、お店の入り口ではそば粉を売っているので、買って帰ることもできる。「まほら庵」は開店前の時間で、残念ながらそばを食べることはできなかったが、次は必ず買い物ついでにおそばを食べよう、と思いながら帰途についた。

そば処まほら庵入り口

サンフレッシュ新治店
住所▽土浦市藤沢514-1
電話▽029-862-3573
駐車台数▽60台 観光バス用3台
営業時間▽午前9時30分~午後6時(4月~9月)、午前9時30分~午後5時30分(10月~3月)
定休日▽無休(ただしお盆・年末年始は休み)

否決の合併議案を総会で再審議へ 県南3JA合併問題

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記者会見しこれまでの経緯と今後の取り組みなどを話す(左から)JA茨城かすみの糸賀一男組合長、JA土浦の池田正組合長、JA竜ケ崎の木村透組合長=土浦市田中、JA土浦本店

【鈴木宏子】来年2月の合併を目指しているJA土浦(本店・土浦市)、竜ケ崎(龍ケ崎市)、茨城かすみ(美浦村)のうち、JA竜ケ崎が8月25日に開いた臨時総代会(総代507人が対象)で、合併議案が否決された問題で、3JAの組合長は13日記者会見し、9月24日にJA竜ケ崎が臨時総会(正組合員4905人が対象)を開き、再度、合併議案を審議すると発表した。

3JAの組合長は8月1日、大井川和彦知事らの立ち合いで合併に調印した(8月2日付け)。調印後の総代会で議案が否決されるのは全国的にほとんど例がないという。

合併の手続きとして調印後に、各JAがそれぞれ臨時総代会を開き、3分の2以上の賛成を得ることが必要になる。3JAは8月25日、それぞれ臨時総代会を開催した。土浦と茨城かすみは賛成多数で可決となったが、竜ケ崎は61.3%の賛成しか得られず、合併議案は否決された。

その後、JA竜ケ崎では組合員から「臨時総代会で半数以上が賛成している。正組合員からも賛成する声が上がっている」などの声が上がり、正組合員1644人から農協法に基づく総会の招集請求が出されたという。

総会を開催するためは同法の規定により正組合員の5分の1(JA竜ケ崎は981人)以上の請求者が必要になる。JA竜ケ崎は請求者数を確認、5分の1に達していたことから、8日理事会を開催し、臨時総会の招集を決めたという。

JA竜ケ崎の木村透組合長は「竜ケ崎は牛久、龍ケ崎、利根で農業形態が違っていて、畑作が多い牛久の組合員から『私たちが発言できる場をつくってほしい』という声が上がった。総会招集請求が出て、急きょ、総会を開くことになった」と経緯を話した。

ただし総会で合併議案を可決するためには正組合員2分の1以上が出席し、出席者の3分の2以上の賛成が必要になり、結果はふたを開けてみないと分からない。JA土浦の池田正組合長は「(結果についての)そこの議論はしたくない」と話し「竜ケ崎が最大限努力するということなので、できる限りバックアップして合併できるよう頑張りたい」と語った。24日の臨時総会で可決されれば来年2月1日の合併スケジュールに変更はないという。

「クラシックをもっと身近に」 坂本真由美さんピアノリサイタル つくば学園クリニック

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坂本真由美さんの演奏の様子(坂本さん提供)
坂本真由美さん(同)

【田中めぐみ】つくば学園クリニック(つくば市苅間)で10月14日、ピアニスト坂本真由美さんのピアノリサイタルが開かれる。坂本さんはテレビ朝日系の番組「関ジャニ∞のTheモーツァルト音楽王No.1決定戦」で初代ピアノ王となった。入場無料。30人限定。

つくば学園クリニックは「地域の人に上質なクラシック音楽を気軽に聴いていただきたい」と、クリニック内のラウンジを開放し、不定期だが主に日曜日にサロンコンサートを催している。

坂本さんは東京芸大を卒業後、ドイツのハノーファー音楽演劇大学で学んだ。国内外コンクールで数多くの受賞歴があり、海外でも活躍するピアニストだ。現在は東京芸大講師も務めている。

「堅苦しいイメージのあるクラシックを地域の方にもっと身近に感じてほしい。生活に近いところで親しんでもらいたい」との思いを持ってリサイタルに臨むという。大きな舞台で演奏することが多いそうだが、クラッシックの魅力を伝えるため、今後小規模の演奏活動にも力を入れていきたいと考えている。「30人限定なので、聞いてくださる方の反応を近くに感じることができる。小さいところで演奏するのはとても勉強になる。お客さまにもこちらの表情や息づかいを感じてもらえると思う」と話す。

モーツァルトの「きらきら星変奏曲」やリストの「ラ・カンパネラ」など、誰もが一度は聞いたことのある曲目を演奏する予定。聴きどころは、坂本さんが今年度自らの研究テーマとしている幻想曲だ。「ソナタには決まった形式があるが、幻想曲は形が決まっていない。だから作曲家の形にならない思いや、あふれ出る感性が表現されているように感じる」と話す。

つくば学園クリニック

◆坂本真由美ピアノリサイタルは10月14日(日)午後1時30分開場、2時開演。会場はつくば学園クリニック(つくば市苅間1929-1)。駐車場有。入場料無料。30人限定で予約が必要(予約はhttps://t.livepocket.jp/e/3wzmv、またはQRコードから)。

詳しくはつくば学園クリニックサロンコンサートFacebookページhttps://www.facebook.com/tgcsalonconcert/、坂本真由美ウェブサイト http://www.mayumisakamoto.com/ツイッターhttp://twitter.com/sakamoto_mayumi

 

◆つくば学園クリニックで近日開催するコンサート(いずれも併記のLivePocketサイトからの予約が必要)は
・9/30 角野まりな&西野晟一朗 https://t.livepocket.jp/e/2t1rt
・10/28 細井 唯チェロリサイタル https://t.livepocket.jp/e/f7ky7
・11/18 米川幸余ピアノリサイタル https://t.livepocket.jp/e/cegwb

・12/23 坂本真由美 & 千葉清加 デュオリサイタル https://t.livepocket.jp/e/j6x99

リース校舎増築へ 児童・生徒数急増の竹園西小と東中 つくば

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教室不足が指摘されているつくば市立竹園西小学校

【鈴木宏子】児童・生徒数が急増し教室不足などが指摘されている、つくば市立竹園西小学校(同市竹園2丁目、児童数764人)と竹園東中学校(同市竹園3丁目、生徒数585人)について、市は、両校にリース校舎を増築する案を9月議会に提案した。両校とも2020年4月から使用できる見通しという。

両校の学区内では、つくば駅周辺のマンション建設や国家公務員住宅跡地の宅地造成などにより、児童・生徒数の増加が続いており、市の対応が求められている。

竹園西小は3階建て校舎(8教室)、東中は2階建て校舎(12教室)を建設する計画。いずれも鉄骨造りで、来年3月ごろ着工、約1年で完成し、20年4月から使用できるようにする。

リース代は18年度から29年度まで12年間で、西小は総額約3億3500万円、東中は約3億1500万円。9月補正予算案に債務負担行為を設置し提案した。

現状のままでは20年4月に西小が6教室、東中が3教室不足、21年度は西小が8教室、東中が7教室不足する見通しだった。

一方、東中は、校舎完成前の来年4月に1教室が不足する見通しだが、来年度は会議室を普通教室に充てて対応するという。

市立竹園東中学校

「対応あまりにも後手後手」

つくば駅に近い竹園1丁目地区には15年に、15階建てマンション3棟(計322戸)が建設され、国家公務員住宅跡地の住宅開発などと併せて児童・生徒数が急増している。20年には近くにさらに19階建てマンション(331戸)などが完成する予定で、小中学校などの受け入れ環境を早期に整備することが求められている。

今年3月と6月議会では、竹園西小と東中の過密化問題が複数の議員から指摘され、西小については「以前会議室だった場所が教室に転用されエアコンがない中で子供たちは過ごしている。特別支援教室は2教室を1.5㍍ほどのパーテーションで区切り3教室にして使用している。教材室だった6畳ほどの倉庫を日本語教室、特別支援教室に転用している。対応はあまりにも後手後手でひど過ぎる」「子供たちの数に見合ったグラウンドの広さがないため、お昼休みなど3年生以上しかグラウンドで遊ぶことができない。低学年の子は走り回れるスペースがない」(山中真弓市議)などの指摘があった。

東中については3月議会で、新井隆男教育局長(当時)が「(教室が)さらに足りない場合は、PTA室という大きい部屋があるので、それを普通教室としてPTA室と分ける」などと答弁、山中市議が「PTA室といっても旧校舎の昇降口だった。これが教室になるとは到底思えない。校舎を増設するなどの対応をきちんととっていくべき」などと指摘していた。

賞味期限1年9カ月過ぎのジャム 給食に提供 つくば市

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つくば市役所

【鈴木宏子】つくば市は11日、市立東小学校(同市東、児童数490人)に10日昼提供した学校給食に、賞味期限を1年9カ月過ぎたイチゴジャムが含まれていたと発表した。児童の健康被害は確認されてないという。

市教育局健康教育課によると、10日昼、給食を食べていた児童がジャムの賞味期限が切れているのに気付いた。アルミパックで包装された1個15㌘入りのジャムで、フランスパンに添えて出されていた。同校は全校放送でジャムを食べないよう呼び掛け、給食を提供した市桜学校給食センターに報告し、ジャムを回収した。児童145人がジャムを食べてしまったという。

今回のジャムは、農事組合法人つくばねファーム(つくば市和台原)が6日、同給食センターに計5620個を納品した中の一部。開封されたものを含め同小が回収したジャム516個を同センターが調べたところ、6割近い294個の賞味期限が1年9カ月前の2016年12月8日だった。納品後、センター職員は箱の期限表示と抽出調査をして賞味期限を確認したが混入に気付かなかったという。

10日は市立幼稚園2園、小学校5校に計2400個のジャムが提供された。幼稚園園児とほかの小学校児童はジャムを食べたが、いずれも賞味期限切れのものはなかったことを確認した。

原因について、市教育局は同ファームに調査を求めているが、現時点で不明という。

市は10日と11日、同小保護者にメールと文書で謝罪し、児童の健康状態を引き続き確認している。

ほかの学校に提供する予定だった残りのジャム約3220個については、いずれも賞味期限切れのものはないと確認されたが、提供を取り止め、児童らには別の代替品を用意する。

市は同ファームに対して、原因特定と再発防止策が確認できるまで商品の納入を一時中止する。

市の報告を受け、県つくば保健所と筑西保健所は11日、同ファームを合同で立ち入り調査した。県保健福祉部生活衛生課によると11日時点で原因などは不明という。

「本物の手作り作品見てほしい」 つくばのステンドグラス作家が2人展

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田崎夫妻と、大正時代のステンドグラスを複製した作品(左後方)=土浦市飯田の工房、田崎クラフト

【鈴木萬里子】つくば市在住のステンドグラス作家田崎慶三郎さんが、妻で衣服リメーク作家の昭子さんとコラボし「ステンドグラス・衣服リメイク2人展」を、15~17日の3日間、つくば市吾妻のつくば市民ギャラリーで開く。

慶三郎さん(77)は昨年まで都内の照明器具会社に特注品を卸していた。特注品製作が終了したこともあり今回久しぶりに個展を開く。「これからは地元を見据えた活動をしていきたい。地元の作家が手作りした本物の作品を見てほしい」と慶三郎さんは話す。

慶三郎さんは東京世田谷で会社員生活を送っていた40歳の時に、ステンドグラスと出合った。透過光によって美しく映えるステンドグラスに魅了され、独学で勉強を始めて2年後、自宅近くに工房を開き独立した。会社員に未練はなかったという。

そして好機が訪れた。制作の合間にふらっと訪れた浅草で台東区に本社のあるシスター照明の会長と出会った。会長所有の大正期のステンドグラスの修復を手掛け、技術の高さが認められて、親会社で照明器具会社の老舗、ヤマギワ照明からも、ランプスタンドやランプシェードの特別注文を長期にわたって受けるようになった。三越日本橋本店、帝国ホテル、能楽堂銀座など都内で個展も開いた。慶三郎さんは「会長との奇跡的な出会いが全てだった」と振り返る。

2人展で展示予定のステンドグラスの数々=同

手先の器用な慶三郎さんは、ランプスタンドの土台になる鉄ベースを自分で作りたいと、ガス溶接技術を習得。鉄の創作に熱が入った2000年、住まいを筑波山麓に移し鉄の工房を開いた。05年土浦市飯田に工房を移転し、幻想的なステンドグラスの製作を続けている。

一方、妻の昭子さんは明治時代の着物や羽織に興味があり、洋服にリメークして楽しんでいた。それを見た人からの引き合いが多くあり、教室を開くなど活躍の場を広げた。2人展では昭和後期の品質の良い絹の着物をおしゃれ着にリメークして出品する。「個性的なおしゃれを楽しんでもらえたら」と話す。

昭子さんの衣服リメーク作品

◆会期は15日(土)~17日(月)、開館時間は午前10時~午後4時30分(最終日は午後3時まで)、入場無料。問い合わせは田崎クラフト(電話080・3029・4138)

◆次回2人展は11月28日(水)~12月1日(土)土浦駅アルカス1階市民ギャラリーで開く。

新つくば観光大使6人 PRへの意気込み語る

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市長(中央)を表敬訪問した第13代つくば観光大使=つくば市役所

【谷島英里子】つくば市のPRを担う「第13代つくば観光大使」6人が10日、五十嵐立青市長を表敬訪問し、意気込みを語った。

観光大使は今年新たに選ばれた3人と、12代からの継続3人の計6人。新大使は、いずれも同市の会社員平沢唯さん(28)、非常勤講師吉田さやかさん(27)、大学生山崎麻亜紗(まあしゃ)さん(19)。継続は、会社員宮本はるかさん(26)、会社員坂入百香さん(25)と、東京都の大学生酒井瑛里さん(21)。6人は市のイメージアップや観光客誘致を図るため、市内のイベントや県外での観光キャンペーン、メディア出演を行い、市の魅力をPRする。

新たに大使に選ばれた平沢さんは「G20貿易・デジタル経済大臣会合や国体があり国内外から人が来るので、つくばの魅力を一人でも多くの人に伝えたい」と抱負を述べた。

観光大使の任期は9月1日~2020年8月末の2年間。継続3人はあと1年になる。

五十嵐市長は「今年から来年に世界湖沼会議やG20、茨城国体がある。つくばの魅力を自然な形でPRしてほしい」と話した。

【葬儀の形】つくばの老健施設長が生前葬 「元気なうちに区切り」

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縁のあった人たちにお礼を述べる喪主の長廻さん=土浦市城北町のホテルマロウド筑波

【橋立多美】葬儀の形式が多様化している。最近は家族だけで送る「家族葬」や宗教にこだわらない無宗教の葬儀などがある。生きている間に自分の葬儀を執り行う「生前葬」も話題を集めており、都心では、葬儀社が請け負ってホテルの宴会場を利用する場合が多い。

つくば市高崎のつくば双愛病院内にある介護老人保健施設「ひまわり」の長廻(ながさこ)紘施設長(77)は7日、土浦のホテルで、お世話になった人や親しい人に感謝の気持ちを伝える「生前葬」を執り行い、友人や同施設の職員など約50人が列席した。

支えてくれた人に感謝

宗教色はなく、服装は自由。香典も不要で、会場入り口には1歳頃の長廻さんが祖母におんぶされた写真が置かれた。

長廻さん本人が喪主を務めた。まず喪主自らが舞台に上がり「元気で意識のはっきりしているうちに区切りを付け、新たな生に向かう起爆剤にしようと生前葬を企画した」と語りかけた。そして、人生の岐路に立ったときに支えてくれた友人や知人、家族の話を織り交ぜながらこれまでを振り返り、感謝の気持ちを述べた。

続いて長廻さんの新たな人生の門出に向け、同病院の高田喜哉薬局長の音頭で乾杯が交わされると、会場は和やかな雰囲気に包まれた。ユーモアに満ちた友人たちによるスピーチ、会食や歓談、余興として津軽三味線の演奏が行われた。

「初めは冗談かと」

島根県出雲市で育った長廻さんの幼なじみで、同市から駆け付けた税理士の山内英明さんは「葬儀について深く考えたことはないし生前葬に興味はない」。東大医学部当時の友人片山栄さんは「(生前葬の知らせに)初めは冗談かと思ったが斬新奇抜な彼ならやるなと思い直した。遺書を書いたり終活を始めたが生前葬をする気はない」と話した。

長廻さんの長女は「父が本当に亡くなった時の葬儀はどうしたらいいかという心配はあるが、今は父の好きなようにさせてやりたいと生前葬に賛成した」と話してくれた。

「やったことない」葬儀社尻込み

長廻さんは「生前葬に施設職員を招いて慰労するのも企画の目的」と語った。生前葬にかかった費用は会食代や遠方からの列席者の旅費、宿泊費などを含めて約50万円。喪主の長廻さんが全額支払った。

生前葬の準備と当日の進行を任された、ひまわりの事務長代行・村松弘二さんは「つくば市内のホテルは断られ、土浦のホテルマロウド筑波に決めた。葬儀社5社は『これまでやったことがない』と尻込みされた。初めての経験で戸惑うことが多かったが、施設長の『かたちにこだわらず、楽しく集えればいい』に助けられた」という。

幼なじみの山内愛子さんと談笑する長廻さん㊨=同

土浦五中おやじの会奮闘 体育祭で交通整理、リレー出場

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土浦五中「おやじの会」のメンバー=土浦市手野町

【谷島英里子】土浦第五中学校(同市手野町)で父親の有志団体「おやじの会」が奮闘している。学校行事の協力や奉仕活動に関わり、父親同士の交流の場にもなっている。

会の発足は15年前。現在のメンバーは40~50歳代の25人ほどで、子どもが学校を卒業したが地域貢献をしたいと継続するOBもいる。会長の新井正一さん(55)によると主な活動は、PTAと協力しバザーの開催や除草作業、通学路の危険箇所の確認など。保護者から相談事があれば学校につなぐ。会をきっかけに地区以外の人との交流につながり、親同士が仲良くなると子どもにも良い影響を与えることができると話す。

8日開かれた同中の体育祭では、おやじの会オリジナルTシャツに袖を通し、早朝から交通整理や準備を行い、安全な運営に努めた。明るく目立つ黄色に裏側には「GOCHU」(五中)と数字の語呂合わせで「082」(おやじ)とデザインされ、生徒たちから「すごい、かっこいい」と反響があった。

サプライズで出場したリレーでは、生徒たちの若さに負けじと力を振り絞る姿が見られ大きな歓声が上がっていた。

同校の花沢浩校長は熱心な活動に「さまざまな協力に感謝している。地域に支えられていると実感している」と語る。

今年入会した八釼正樹さん(45)は「PTAは女性が多いので、力仕事はおやじたちに任せるなど協力し合えるといい。皆で学校と地域を盛り上げていきたい」と話していた。

8日の体育祭で生徒と楽しんだリレー種目=土浦五中

多彩なアーティスト出演 霞ケ浦湖畔で野外音楽フェス 9日まで

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夕暮れ迫る「水際熱風ステージ」に出演中のYuuji Kikuchiさん=土浦市大岩田の霞ケ浦総合公園

【池田充雄】土浦で最大規模の野外音楽フェスティバル、第4回霞ケ浦KOHANロックが8・9日、霞ケ浦総合公園で開催されている。ロック、ジャズ、弾き語りなど幅広いジャンルのアーティストが2日間で40組以上出演し、霞ケ浦湖畔の美しい自然の中で一日中音楽に浸って過ごせる。入場無料で、駐車場も同公園内の5カ所合計約800台の無料駐車場が利用可能という、完全なるフリーコンサートだ。

会場は同公園内にある入浴施設「霞浦の湯」周辺。ネイチャーセンターとの間に広がる芝生広場を「グランドREINBOWステージ」とし、主にバンド形式のアーティストが出演する。また、人工砂浜がある水辺広場を「水際熱風ステージ」と名付け、こちらはアコースティック系のアーティストが多く登場する。

「グランドREINBOWステージ」で初日のトリを務めたジャズギタリストの萩谷清さん=同

入場無料ながら、音楽イベントとしての質の高さにもこだわっている。たとえば8日のメーンを務めたのは萩谷清。土浦市出身のジャズ、フュージョンギタリストで「ルパン三世のテーマ」で知られる大野雄二バンドの一員でもあった。渡辺貞夫やロン・カーターら内外の大御所とも多数共演し、ソロ名義や自身のバンド「SPB」名義で数々のアルバムを発表している。

9日のトリは内海利勝。1972年に矢沢永吉らと伝説のバンド「キャロル」を結成、現在もロック・レジェンドらとのスーパーバンド「BACABACCA」や「GEMINI」、またソロで聞かせる渋いアコースティックブルースなど、多彩かつ精力的に活動している。ほかにもオニツカサリー、石塚美咲、日々かりめろ、イバラッパーなど地元茨城を中心に活動するアーティストが多数参加し、充実したラインナップを誇る。

今年は飲食ブースが約10店舗に増え、また手作り雑貨などの「KOHANマルシェ」も同時開催され、楽しみ方の幅が広がった。さらに新たな試みとして、2日間とも終演後に同公園内の「レストハウス水郷」で打ち上げイベント「Night Party」を開き、出演アーティストと観客の交流の機会を設けている。

実行委員長の山田径子さんは「音楽イベントとしてさらに純度を高めることができた。将来的には全国に知られるフェスティバルに成長させ、地域活性化に貢献するとともに、多くの人が霞ケ浦の素晴らしさを見直すきっかけにしたい」と話す。

▼第4回霞ケ浦KOHANロック。9月8・9日午前10時~午後6時、霞ケ浦総合公園内霞浦の湯前広場

▼KOHANロックプレゼンツNight Party。9月8・9日午後6時30分~、霞ケ浦総合公園内レストハウス水郷。※9日は内海利勝、ミクロwithSOUL粉もん’Sら出演。当日7,500円。

【土浦花火】あと1カ月 フォト歴代作品展開催 花火弁当受け付け中

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設置が進む桟敷席=6日、土浦市佐野子、桜川河川敷

【鈴木宏子】10月6日、土浦市学園大橋付近の桜川畔で開催される「第87回土浦全国花火競技大会」まであと1カ月。大会を盛り上げようと今年は、土浦市民ギャラリー(土浦駅前、アルカス土浦1階)で「土浦の花火フォトコンテスト歴代入賞作品展」が9月17日まで開かれている。土浦の特産品を生かした花火弁当の販売申し込みも始まっている。

20都道県の56業者が競う

【大会概要】今年は20都道県から56業者が参加し技を競う。10号玉の部は45発、創作花火の部は22組、スターマイン部は22台でそれぞれ競技が実施される。迫力を堪能できる大会提供ワイドスターマイン「土浦花火づくし」は、今年も横幅約500㍍の広さで9カ所から6分間にわたって約2100発を打ち上げる。恒例の大会提供エンディング花火は第87回大会にちなんで7号玉を87発打ち上げフィナーレを飾る。打ち上げ時間は午後6時から8時30分まで。昨年は75万人が観覧した。

今年の花火大会のポスターで使用されている昨年の「土浦の花火フォトコンテスト入賞作品」。土浦市、塚田良治さん撮影の「土浦紅色彩(べにしきさい)」=土浦市提供

前日5日正午、自由席開放

【観覧席】桜川河川敷に設置される桟敷席は、販売用の約2800升すべてが9月6日までに売り切れた。7月にローソンチケットで約1000升、9月4日朝8時に大岩田の水郷体育館で1800升の抽選会、同6日正午にローソンチケットキャンセル分約100升を追加販売し、いずれもすぐに完売したという。1升(6人席)2万2000円だが、今年も手に入りにくいプラチナチケットとなっている。

大会前日の10月5日正午からは、桟敷席下流の約2000平方㍍に設ける無料自由観覧席が一般開放され、場所取りが解禁になる。約2000人が観覧できる。例年、前日正午までに約1000人が場所取りに並ぶという。

9店が17種類を販売

【花火弁当】地元の特産品などを全国に発信しようと、市観光協会土浦名物弁当事業者部会が毎年販売している花火弁当は、今年は9店が計17種類を販売する。趣向を凝らした豪華な弁当の注文を各店で受け付け中だ(http://www.tsuchiura-kankou.jp/meibutubento/)。

歴代入賞作品を展示

【事前イベント】大会を盛り上げるイベントとして、今年は9月5日から市民ギャラリーで「土浦の花火フォトコンテスト歴代入賞作品展」が開かれている。2008年の第1回から昨年の第9回までの最優秀賞や優秀賞受賞作品など計38点が展示されている。実物大の花火玉や、大会当日に花火審査員が着用するはっぴなども展示され、はっぴは会場で実際に試着することもできる。市商工観光課は「ぱっぴを着て今年のポスターの前で写真を撮りSNSで土浦の花火を発信してほしい」と話している。

土浦の花火をPRしようと土浦市民ギャラリーで開催中の「土浦の花火フォトコンテスト歴代入賞作品展」=土浦市大和町、アルカス土浦1階

ほかに大会をより一層楽しんでほしいと、大会当日の10月6日午後1時30分からと2時30分からの2回、花火鑑賞士による「花火セミナーin土浦」が、土浦駅前の県南生涯学習センター(市役所5階)で開かれる。事前申し込み不要、参加費無料だが各回先着100人まで。

臨時列車も運行

【交通機関】大会当日の公共交通は、JR土浦駅から通常列車のほか、上り下りそれぞれ3本ずつ臨時列車が運行する。土浦駅東口から会場の学園大橋まではシャトルバス(大人240円、子ども120円)が行き来する。

駐車場は臨時・公共駐車場を5000台分用意する。このうち1790台分を無料駐車場として開放する。無料は、市立武道館駐車場(午前9時~、90台)▽上高津貝塚ふるさと歴史の広場(同9時~、100台)▽市民会館(午後1時~、200台)▽県土浦合同庁舎(午後1時~、100台)▽市職員駐車場かね喜裏(午前9時~、150台)▽霞ケ浦総合公園(午後1時~、600台)▽滝田1丁目臨時駐車場(午後1時~、300台)▽土浦第二小(午前9時~、50台)。

※メモ
【土浦全国花火競技大会】1925(大正14)年、神龍寺(文京町)の住職、秋元梅峯が、霞ケ浦海軍航空隊殉職者の慰霊と、関東大震災後の不況で疲弊した経済を活性化する目的で、私財を投じ霞ケ浦湖畔で開催したのが始まり。内閣総理大臣賞を授与する花火競技は、秋田県大曲と土浦の全国2大会のみで、特に土浦は数百発の花火を速射連発するスターマイン日本一を決めるといわれる。