土曜日, 10月 23, 2021
ホーム つくば 生と死を見つめる現代美術家たち 23日までつくば市民ギャラリー

生と死を見つめる現代美術家たち 23日までつくば市民ギャラリー

【田中めぐみ】主に県内在住の写真愛好家や美術家たちによる作品を集めた「フォトMAX美術展」が18日、つくば市吾妻の市民ギャラリーで始まった。2015年から毎年開催されており、今年で5回目となる。31人が写真や絵画などで死生観や人生観を表現した現代アート作品43点を展示している。

主催者の佐々木元彦さん(アース808ギャラリー代表、牛久市)は、「命を救う手(心臓外科S執刀医)」と題した作品を出展。今年3月に心臓の手術を受けた際に自ら撮影、加工して作品にしたという。外科医の手や、病床からの視点、胸の手術痕がモチーフになっている。手術で自身の生死を見つめたという佐々木さんは、「芸術家はいつも向こう側、つまり死を見ている。芸術はいつも自分の中にあり、アートとは自分自身。手術はなかなか無いことなのでぜひ撮影したいと考え、病院に頼んで許可をもらった」と話す。

水戸市在住の岩崎雅美さんは「俺ハ死ンデイル」と題する作品を出展。文字と写真を組み合わせた垂れ幕形の作品だ。岩崎さんは1999年の東海村臨界事故の衝撃や、2003年に父を亡くした体験から「死」をテーマにした作品を作り始め、表現の模索を続けているそう。「写真の枠を打ち破るような作品を作りたいと思っている。このような作品を受け入れてくれる展覧会はフォトMAX美術展以外にない。展示された作品には遊び心があり、作っている側が心から楽しんでいるのが見る人に伝わるのでは」と話す。

市内から訪れた72歳の男性は「自分も写真が趣味で、毎年欠かさず見に来ている。作家さんたちそれぞれが独自の考えを持って作品を作っているのが面白く、毎回開催を楽しみにしている」と話した。

◆ フォトMAX美術展Vol.5「過去~現在~未来の自伝」 会期は23日(月)まで。開館は午前9時半~午後5時(最終日は3時まで)。会場はつくば市市民ギャラリー(つくば市吾妻2-7-5)エキスポセンター入り口中央公園レストハウス内入場無料。展示作品の販売も行っており、売上金は国際NGO「国境なき医師団」に寄付される。問い合わせ:佐々木元彦さん(080-1210-1695)

スポンサー

注目の記事

最近のコメント

最新記事

女子大生アイドルコピーダンス決定戦で日本一 筑波大学Bombs!

筑波大学のアイドルコピーダンスグループ「Bombs!(ボムズ)」が、大学対抗の女子大生アイドル日本一決定戦「UNIDOL2021 Fresh~Berry~(ユニドル2021フレッシュ・ベリー)」で1位に輝いた。12チームが出場し、6日に東京・新宿で開催された。 UNIDOLは、「ユニバーシティー(大学)アイドル」の略。今回の大会は、新チームや1年生などを中心に大会出場の経験がない大学生を出場条件とした。 Bombs!は今年加入した1年生など新メンバーをはじめ、コロナ禍で出場することができなかった昨年加入のメンバー総勢17人で挑んだ。人数が他チームよりも多かった一方、振りやフォーメーションがそろっており、一体感があった点が高得点につながった。 出場したのは、青山学院大学、早稲田大学、明治大学など、ソロで参加したチームもあった。 大会に向け、Bombs!が練習を始めたのは夏休み前の7月。パフォーマンスする曲を決めることや、各メンバーの立ち位置決め、振り付けを覚える、統一感を出すなどやることは山積みだった。 この大会でリーダーを務めた2年生のさくらさんは、練習の中で「人数がそろわなかったこと、マスクを外しての練習ができなかったこと」が大変だったと語った。「夏休み期間で免許合宿に行くメンバーや授業で忙しいメンバーがいて、17人という大人数がそろうのは大変でした。全員で練習できたのは本番前2回だけ。ダンスの大会ではなく、アイドルダンスのコピーをする大会なのでアイドルらしい表情も大切になります。そこを感染症対策のマスクのせいであまり全体では練習できなかった」

ボーイフレンドと一緒にどんぐり人形 《くずかごの唄》96

【コラム・奥井登美子】暑さと寒さの気温の差が激しい。血圧が上がったり、下がったり、気をもんでいる患者さんがやたら多い。植物の世界も、昆虫の世界も、人間の血圧と同じように、寒暖の差と雨の降り方の急激な変化についていけなくなってしまっている。 我が家の庭の木の実も、今年はチトおかしい。ギンナンはいつもの年の大きさの半分以下。アズキを少し大きくしたぐらいの大きさなので、煎って殻を割って、中の緑色の玉を指で引っ張り出せない。秋の味覚、緑色に輝く初物のギンナンを諦めざるを得なくなってしまった。ここ50年以上、ギンナンの実がこんなに小さかったのは初めての体験である。 さて、この食べられない小さなギンナンをどうすればいいか、困ってしまった。「登美子さん、いる? ドングリで人形を作ろうよ」。私の年下のボーイフレンド、晃太郎が週に1回やってくる。今年も、コロナ禍で昆虫観察会は中止になってしまったが、5歳の彼は「どんぐり山」で拾ってきたクヌギのドングリが丸くて大きいので、おもちゃ代わりにいじっていた。 雛人形やバレリーナ人形 そのうち、虫が中に入ってしまって穴の開いたドングリが気にいったらしい。その穴を口に見立て、目玉を張り付けて、ドングリ人形を作ったり、穴にひもを通して、パパとママにネックレスを作ってプレゼントしたりしているうちに、ドングリ細工にのめり込んでしまった。

救援用トロッコが車いす運ぶ TX異常時総合訓練を実施

つくばエクスプレス(TX)を運営する首都圏新鉄道(東京都千代田区)は21日、つくばみらい市筒戸の同社総合基地でTX異常時総合訓練を行った。同社社員やつくば市消防本部、常総広域消防本部など、関係機関の職員たち約180人が参加した。総合訓練の実施は今年を含め計13回目。 訓練は、同日午後1時21分ごろ、TX秋葉原駅発つくば駅行きの下り区間快速列車がATO(自動列車運転装置)で運転中、軌道に隣接する道路で交通事故が起き、トラックから鉄骨が軌道内に落下して架線と線路を損傷した。快速列車は非常ブレーキをかけたものの、線路内に落ちた鉄骨に衝突し列車は脱線、車いす利用者を含め複数の乗客に負傷者が出たーとの想定で行われた。 乗客役の参加者たちは指示に従い、先頭車両の非常用ドアから軌道敷に下りて避難する=同 訓練では、乗務員や列車に乗り合わせた同社の社員たちが、乗客や自力で歩ける軽傷者を非常用ドアから軌道敷に下ろして、避難を誘導した。列車内にいる外国人乗客に対しては、避難を呼び掛ける日本語を英語などの外国語に翻訳する「多言語メガホン」を使って誘導した。事故現場に駆け付けた消防隊員たちが負傷者や重傷者を救出し、車いす利用客は車輪をレールに合わせた専用トロッコ「救援用搬送トロ」に乗せて運んだ。 救助活動が終了した後も、社員たちが鉄骨の撤去や切れた架線の修理、脱線した車両を線路に元通りに戻す復旧作業に取り組んだ。事故発生から約2時間で、列車は運転を再開した。

みんなが協力しての文明生活 《遊民通信》27

【コラム・田口哲郎】前略 以前から、今の生活水準を維持するのに必要な文明の利器は何だろうか?と考えていました。それは電力、水道、気密性の高い住居、空調、温水洗浄便座だと思います。電力と水道水さえあれば、たとえこの地上にたったひとり取り残されても、家にこもればなんとかなりそうです。空調と温水洗浄便座はぜいたく品でしょうが、一度使ったら空調・温水洗浄便座以前には戻れません。科学技術が人間生活を快適にしましたが、その基盤は電力と水道水が築いたものです。でも、人はたったひとりでは、どうにもなりません。 ヒストリーチャンネル制作の「人類滅亡 Life after people」という番組があります。コンセプトは人類が突然消滅した想定で、その後の都市の様子をシミュレーションするというものです。なんとも不気味な設定ですが、いろいろ考えさせられる内容でもあります。 人類消滅の翌日からさまざまな変化が起こり、自然が都市を侵食し始めます。植物がはびこり、ペットが野生化し、かつての都会は動植物王国になる。そして消滅後50年後あたりからランドマークが次々と崩壊します。たとえば、ロンドンだとビッグベンやロンドン橋が、ワシントンだとホワイトハウスが、フランスだとエッフェル塔が無残にも崩れ落ちるのです。 現実にはあり得ないことが次々に映し出され、目が離せません。最後はだいたい人類消滅後300年後の街がただの森林になってしまうという結末です。CGがリアルでまるでそこにいるような感覚になります。