水曜日, 11月 12, 2025
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《宍塚の里山》59 春の美味しい草花いろいろ

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(左側の上下は)芽が出る前のタラとタラの芽、(中央の上下は)ヤブカンゾウの若い芽とヤブカンゾウの花、(右側4枚は上から下に)タネツケバナ、ハハコグサ、アザミ若芽、カラスノエンドウ若葉

【コラム・及川ひろみ】3月1日、モンシロチョウが飛び始め、3日にはアマガエルが鳴き、鶯(うぐいす)の初鳴きを聞いたのも、この日のことでした。初鳴きといっても、ホーホケキョと鳴いたわけではなく、藪(やぶ)から密やかに、鳴きたいな、鳴いてみようかなーとでもいうように、遠慮がちに。

2日後の少し暖かな日には、大分はっきりとさえずりました。それにしても、今年の生き物カレンダーは、初認日の更新がとても多い。

進む春、美味しい草花の成長も際立ちます。アマドコロは名前のように甘く、さっと茹(ゆ)でて酢味噌でいただくと美味しい、ユリ科の植物です。15センチほど伸びたものをスパッと白い部分から抜き取ります。野草を摘むときに大事なことは、来年も楽しめるように、根から掘り採るのはご法度(はっと)。

カンゾウも普通に見られる野草ですが、同じように、さっと茹でていただきます。両者とも癖がなく初心者向け。タラの芽は山菜の王様。鋭い大小の棘(とげ)が特徴の小木で、里山の方々(ほうぼう)に自生しています。膨らんだ芽だけをそっとむしり取ります。

ハリギリは棘(とげ)も芽もタラによく似た植物ですが、同じように食べられます。棘がタラより太く鋭い。タラもハリギリも天ぷらが香ばしい。どちらも、日が当たる林の縁に見られます。これも次年度を考え、取りすぎないように。

どちらも芽を取りすぎると、当たり前のことですが枯れます。食料用に改良されたタラに棘がないものもありますが、山野で育つタラは鋭い大小の棘が特徴です。以前、タラの芽と間違え山漆(ヤマウルシ)の芽を食べ、入院騒ぎを起こした人がいることはお伝えしました。

新鮮なうちに調理し食べ過ぎない

ノビルは、地元の方は「ののひろ、エシャロット」などと呼び、これも昔から好まれた野草。さすが、年季が入った方は採るのがうまい。丸く膨らんだ根がうまく採れたときは、子どもも大人も思わず笑顔に。ノビルは繁殖力が強く、根から採っても翌年に影響することはありません。

そのほか、新芽が食べられる植物は多々。クサギ、ハナイカダ、ウワミズザクラ、クズ、サルトリイバラ、ハコベ、クコ、アザミ(いずれも新芽をさっと茹で、お浸しやあえ物に)、タネツケバナ(若い葉や花をサラダに)、ナズナ(根をきんぴらに)、ハハコグサ、カラスノエンドウ(天ぷらに)。

またまだありますが、ナズナを除き、どれも若芽が食べごろ。摘んだ芽は新鮮なうちに調理し、食べ過ぎないこと。苦(にが)い、辛(から)いは、植物の自衛から生まれた薬物、毒物です。人によい効果をもたらす、薬効のあるものも種々ありますが、食べすぎにはご注意ください。(宍塚の自然と歴史の会代表)

➡及川ひろみさんの過去のコラムはこちら

つくばで院内感染なし 新型コロナ

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茨城県庁

新型コロナウイルスの感染が分かったつくば市80代男性が入院した筑波記念病院(同市要)について、大井川和彦知事は25日、家族らのほかに、医療従事者や入院患者など計35人にPCR検査を実施した結果、感染していたのは家族ら3人だけで、医療従事者と入院患者など32人はすべて陰性だったと発表した。同病院の院内感染の疑いは無くなったとした。

男性の家族らについては、妻と娘、付き添いの家政婦の3人が24日、新型コロナウイルスに感染していることが分かった。

県はさらに男性の濃厚接触者である医療従事者22人と、同じ病棟に入院していた患者8人などを調査し、全員感染してないことが確認された。

80代男性は妻と一緒に、イタリアに渡航歴のあるつくば市40代男性の社交ダンス講師からダンスのレッスンを受けていたことから、ダンス講師から感染した可能性があるという。ダンス講師の濃厚接触者については現在調査中。

土浦の女性は都内で院内感染

一方、23日感染が発表された都内の医療機関に勤務する土浦市40代女性については、都の調査で24日までに、同医療機関の入院患者3人、医療従事者1人の感染が判明した。院内感染が発生していることが分かったとして、大井川知事は25日、40代女性が勤務していた医療機関名を公表した。東京都台東区東上野のライフ・エクステンション研究所付属永寿総合病院という。

24日発表の牛久市在住ゴルフ場従業員の40代男性については、都内で飲食や飲酒をし、遊技施設で過ごしたという。

都内通勤者はテレワークやフレックスタイム活用を

こうした状況から大井川知事は、県内では、感染源が明らかでない事例が増加している状況にはないとした。その上で、海外のほか、東京など茨城より感染拡大が進んでいる地域からのウイルス持ち込みを極力防止するため、海外からの2週間以内の帰国者は自宅待機し、帰国者・接触者相談センターに連絡するよう改めて協力を求めた。さらに、感染が拡大している都内などへの移動は慎重に判断し、都内への通勤者はテレワークによる在宅勤務や、混雑を避けるためフレックスタイムを積極的に活用するよう協力を求めている。

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笠間のスカーレット つくばで堤綾子さん回顧展

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堤綾子さんの写真。笠間の工房「麝香窯」にて

【池田充雄】堤綾子さんの個展「炎とともに、半世紀…Vol.2」が30日まで、つくば市豊里の杜のギャラリー「夢工房」で開催中だ。堤さんは1967年から地域初の女性陶芸家として笠間焼の発展に尽くし、女性陶芸家の道を切り開いてきた。91歳の今も土と炎への熱い思いを抱き続けている。

今展は病気療養中の堤さんに代わり、弟子有志がその業績を伝えるべく開催した、昨年12月の笠間きらら館に続く第2回の回顧展。工房にあった未発表作も含め、花器を中心に茶道具や小品など140点を出品している。

自然釉扁壺(しぜんゆうへんこ)

作品は主に穴窯や木炭窯による焼き締め。薪や炭の灰による自然釉と、火の流れが生む自然の色が見どころだ。高萩の蛙目土(がいろめづち)など多様な土を使うが混ぜ物はせず、その土の個性を最大限に生かすという。

直炎式の木炭窯は、堤さんが生涯懸けて研究してきた手法。円形に組んだレンガの中に作品を置き、上から松炭を投げ入れ、強い火力で一気に焼き上げる。穴窯よりも短時間で灰被りの特徴を出せ、きれいな火色やごつごつした岩のような風合いなど、二つとして同じものがない。

穴窯で一度焼いた作品を木炭窯に入れ、上がる炎を耐熱マスクで防ぎながら、鉄棒でつついて表面を加工するなど、さまざまな表現にも挑んできた。「情熱の塊のような人。前へ前へと自分の情熱のままに生き、こういう表現をしたいと思ったら極限まで突き詰め、それが全ての作品に表れている」と、30年来の弟子である高橋協子さんは証言する。

自然釉筒花入。作品を解説する高橋協子さん

「自然釉扁壺」は緑色の釉がどろりと厚くかかり、木炭窯の特徴がよく出た作品。「自然釉筒花入」は、寝かせて焼くことで釉が横に流れ、表面に埋めた貝殻の塩分が赤い火色を呼んだ、穴窯らしい作品だ。

堤さんは1928年香川県丸亀市生まれ。終戦を朝鮮で迎え、嵐の中を命からがら引き揚げた。「船上から荒れ狂う空を仰ぎ、自分を生かしてくれたなら必ず大成してみせると神に誓ったが、いまだその半分も成し遂げていない」とし、命ある限り表現への情熱を燃やしている。

展示風景

◆堤綾子展「炎とともに、半世紀…Vol.2」は3月24日(火)~30日(月)、午前10時30分~午後4時30分。会期中無休。カフェ&ギャラリー夢工房はつくば市豊里の杜2-2-5 。電話090-4676-9623

 

直売所「みずほ」が日本公庫総裁賞 つくば

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農産物直売所「みずほの村市場」店内=つくば市柳橋

【山崎実】第29回優良経営食料品小売店表彰事業(主催・食品流通合理化促進機構)で、つくば市などで農産物直売所を運営する農業法人「みずほ」(長谷川久夫代表)が日本政策金融公庫総裁賞を受賞した。

この事業は、独創的な経営で優れた業績をあげている全国の中小食料品小売店等を発掘し表彰するもので、毎年開かれ、今年度で通算43回目。

総裁賞に輝いたみずほの直売所「みずほの村市場」は、プロ農家の農産物直売所づくりを指向。売り場には同じアイテムが複数農家から出品されているが、価格競争は行わず、生産コストに一定の利益を乗せた価格での販売を徹底し、品質、味、付加価値の向上に全員が挑戦している。

結果、品質の高い商品が店舗に並び、出品者にも一定の利益をもたらす好循環につながり、地元住民からも高く評価されてリピーター確保につながっているほか、全国直売所甲子園で優勝も果たしている。

みずほの村市場入り口=同

促進機構会長賞は鹿嶋市のリカー&フーズひしや(関口肇代表)が受賞した。同社は、消費者に喜んでもらえる品揃えを目指し、美味しいお酒を見つけたら酒蔵に出向き、直接交渉。有名銘柄だけでなく、地方の小さいな酒蔵のお酒も提供し、SNS活用による店舗からの情報発しなど、販売戦略や顧客に合った商品提供に努めることで、顧客満足度を誇る経営方針などが評価された。

➡農業法人みずほの過去記事はこちら

《吾妻カガミ》78 4月から本サイトを大刷新

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左は編集室がある筑波学院大の建物、右は1階入口に立て掛けてある案内版

【コラム・坂本栄】本サイトを立ち上げてから今月で2年半になります。月々の閲覧数が開始月の約10倍に増え、重くなってきたとの声もありますので、見やすく軽快なニュースサイトに全面更新、4月1日リリースします。

現サイトでは新着順に記事を上から載せていますが、パソコン向け新サイトでは最新記事4本を一覧できるように工夫しました。その中での順番は記事のサイズ(大きいほど最新)で示しています。トップ区画を見れば最新情報を入手できる仕掛けです。次の区画は少し前のニュース、その次の区画は少し前のコラムを置き、さらに、行政ニュース、特集ニュースを配します。

本サイトへのアクセス源を分析したところ、スマホが4分の3を占め、パソコン、タブレットを大きく上回りました。スマホ利用者が多いことを踏まえ、全面刷新に際しては、スマホ向けは小画面でも見やすく、スムーズに操作できる造りにしました。また、法人のバナー広告が増えていることから、その配置に工夫しました。

「今秋からヤフーでも発信」(2019年8月19日掲載)で触れましたように、NEWSつくばは自サイトでの発信だけでなく、大手サイトにも記事を提供しています。今後、グーグルなどの他のサイトでも露出度を高め、総閲覧数(ページビュー)月間100万を目指します。

ネットがメディアの主役に

最近、電通が2019年のメディア別広告費を発表しました。それによると、ネット広告が18年に比べ19.7%増え、2兆1048億円に達したそうです。朝日新聞は「ネット広告費 初のテレビ超え」と、ネットがテレビ(2.7%減の1兆8612億円)を抜いたと報じています。広告費のネット>テレビ>新聞(5.0%減の4547億円)の順は、各メデイアの将来性の順ともいえます。

新聞社は部数減と広告減を受けて、ネットメデイアへの変身に取り組んでいます。NHKが今春から番組のネット配信を始めましたが、広告費トップ落ちをした民放テレビも追随することになるでしょう。

新聞もテレビもスマホで読み視る時代になったといえます。スマホが5G(第5世代移動通信システム)で一層便利になることを考えると、新聞やテレビがメディアの主流である時代は終わりました。スマホを意識した本サイトの刷新に際しては、こういったメディアの構造変化も意識しました。(NEWSつくば理事長)

➡坂本栄の過去のコラムはこちら

《県南の食生活》11 ぼたもち、ボタメシ

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ぼたもち

【コラム・古家晴美】先週末、スーパーのレジ近くに沢山のおはぎが並んでいましたが、お買いになりましたか? 2020年春の彼岸は、中日(なかび)の3月20日(春分の日)をはさんで前後3日ずつ、17~23日でした。

現在、店頭で販売されているものは、その多くが「おはぎ」とラベル付けされていますが、『茨城方言民俗語辞典』を見ますと、県南地方ではオハギは見当たらず、ボタモジ(現桜川市、取手市)やボタメシ(つくば市、土浦市、取手市)などが「おはぎ」として紹介されています。

また、この季節になると、春彼岸に食べるのが「ぼたもち」で、秋彼岸に食べるのが「おはぎ」と解説する記事や番組も目立ちますね。確かに、季節的違いにより使い分ける地域もあるのですが、全国的に言えるものではなく、片方の呼称しか使わない地域もあります。

また、小豆餡(あずきあん)の「ぼたもち」と黄な粉やゴマをまぶした「おはぎ」(大正末期の水戸周辺、静岡県引佐群など)、もち米をつぶして握った「ぼたもち」と、つぶさず握った「おはぎ」(新潟県古志郡)など、材料や調理法で使い分ける例も報告されています。

阿見町大室では現在でも、お彼岸になると「ぼたもち」を作るお宅があります。炊飯器で炊いたもち米を皿によそい、その上に自宅で煮たつぶし餡を載せます。この地域では、「ぼたもち」は丸めずにこのような形で食べることが多いようです。地元では「おはぎ」と言う呼び名はあまり使いません。

60年前までは「漉し餡」

ダンゴツキの回(2019年9月25日掲載)でもご紹介したように、現在はつぶし餡が広く流通していますが、こちらでは、60年ほど前までは農家で自家用に作る場合でも、ほとんどが漉(こ)し餡だったそうです。作った経験のある方はよくご存じだと思いますが、漉し餡はつぶし餡と比べると数倍の手間と時間がかかります。

茹(ゆ)でた小豆をつぶして数回裏ごしし、何度か水に晒(さら)して布に包んで絞るという、根気のいる作業です。これは時間にゆとりがあるお年寄りたちの1日がかりの仕事でした。

ぼたもちは、お彼岸以外にもミツメノボタモチと言って、産後3日目の産婦に食べさせ出産祝いに配ったり、死後35日の法事に作って、死者が剣の山を登る時に足を滑らせないようにと、草鞋(わらじ)でぼたもちを挟んで墓に供え、参列者に振る舞ったりしました。

同様の例は、かすみがうら市、行方市、つくば市でも行われていました。このほかに、田植えを始めるウエソメや田植えが終わったサナブリ、稲の収穫が終わったカリアゲ、麦播きをすませたマキアゲの際にも、ぼたもちを作って食べる習慣がありました。お餅を搗(つ)くほどではないけれど、祝いたいような機会に作られてしていたようですね。(筑波学院大学教授)

➡古家晴美さんの過去のコラムはこちら

80代男性の妻など3人が感染 新型コロナ

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茨城県庁

肺炎で筑波記念病院(同市要)に入院し23日、新型コロナウイルスの感染が確認されたつくば市80代男性の濃厚接触者について、県は24日、PCR検査を実施した結果、70代の妻と40代の娘、70代の家政婦の3人が陽性であることが判明したと発表した。県内の感染者は計8人になった。

計6人の濃厚接触者を検査した。残り3人は医療従事者で、入院中の男性を看護していた看護師2人は陰性と分かった。残り1人の検査結果は24日午後8時時点でまだ出ていない。

80代男性の妻は18日から、娘は21日から咳などの軽い症状があった。家政婦は症状はないが、3人共、今後、入院する予定という。

妻は症状が出た18日以降は、自家用車で自宅と病院を往復しただけ。娘は県外に居住しているが、男性が入院した11日から付き添いなどをし、症状が出た21日以降は実家と病院を自家用車で往復しただけという。家政婦は桜川市在住で週3回、男性の付き添いをしていた。

イタリア渡航の40代ダンス講師 80代男性夫妻にレッスン

一方、つくば市在住、社交ダンス講師の40代男性が新型コロナウイルスに感染していることが24日、新たに判明した。県内感染者は9人目。

男性は1月20日から2月1日までイタリアに渡航していた。筑波記念病院に入院した80代男性と妻に、ダンスのレッスンを行っていたという。

男性は3月14日から咳が出始め、16日から37~38度の熱が出て、23日病院を受診し、24日感染が分かった。

県は今後さらに、ダンス講師の濃厚接触者を調べる。

県内10例目は牛久市在住のゴルフ場従業員

県はほかに、県内10例目の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。牛久市在住、ゴルフ場従業員の40代男性。キッチンを担当していたという。

男性は20日、38度台の熱と全身の倦怠感、寒気などが出て、21日に診療所を受診し解熱剤を処方された。22日、さらに呼吸が苦しくなるなどの症状が加わり、23日、別の医療機関を受診、24日感染が分かった。

県は今後、男性の濃厚接触者を調べる。

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継続性など重視し必要最低限に つくば市人事異動

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つくば市役所

つくば市は4月1日付け市職員の人事異動を内示した。異動総数は253人(全職員数の19.4%)で、業務の継続や専門性を重視し必要最低限の規模となる。

女性管理職の割合(幼稚園長、保育所長を除く)は16.4%で前年度より2.3%増える。国や県との人事交流は、引き続き文科省から政策イノベーション部長、国交省から都市計画部次長を配置し、国と県に7人の実務研修員を派遣する。

任期付職員は、昨年9月から企画経営課持続可能都市戦略室に配置している民間出身者を、ふるさと納税やガバメントクラウドファンディングなどの手法を活用して資金調達を行うため引き続き配置する。制度改正により、これまで嘱託として配置していた市立幼稚園の園長6人を任期付職員とする。

定年後の再任用は原則、退職時の2級下の職での任用とする。松本玲子市長公室長は部長級として同市で初めて2年連続の再任用となる。

定年退職者は41人、自己都合などの普通退職者は34人、新規採用者は64人で、4月1日付けの職員数は前年度より4人増えて1973人になる。再任用は同比5人減の123人。

スポーツ未来室など設置

組織改編は、科学技術の社会実装と起業家育成プログラムなど関連政策の連携を密にするため、経済部産業振興課のスタートアップ推進室と産業振興センターを政策イノベーション部科学技術振興課に移す。

まちづくりにおけるスポーツの価値を分野を超えて検討するため、プロジェクトチームとして、市民部にスポーツ未来室を設置する。障害児の相談に重点的に取り組むため障害福祉課に障害者地域支援室を設置し8人の職員を配置する。

農作物への鳥獣被害対策を強化するため農業政策課に鳥獣対策・森林保全室を設置し、3人を配置する。都市計画道路の早期完成を実現するため道路計画課に都市計画道路整備推進室を設置し、4人を配置する。

ほかに、教育局教育指導課を学び推進課に名称変更する。下水道事業の地方公営企業法全部適用に伴って水道と下水道の共通する総務部門を同一課などとする。消防本部は警防課を消防救急課に名称変更し、救急課を新設して5人を配置する。

4月1日付け人事異動は次の通り。カッコ内は現職。敬称略

【部長級】
▽市長公室長・再任用(同)松本玲子
▽総務部長(経済部長)篠塚英司
▽保健福祉部長(同部次長)小室伸一
▽経済部長(農業委員会事務局長)野澤政章
▽建設部長(同部次長)小又利幸
▽生活環境部長(同部次長)谷内俊昭

【次長級】
▽市長公室次長兼秘書課長兼広報監(総務部人事課長)塚本浩行
▽総務部次長(教育局次長)大久保克己
▽総務部次長兼総務課長(総務課長)中泉繁美
▽総務部総務政策監・再任用(総務部長)藤後誠
▽政策イノベーション部次長(市長公室次長兼秘書課長兼広報監)杉山晃
▽財務部次長・納税課、市民税課、資産税課担当(財務部次長)中島弘志
▽財務部次長兼財政課長(財政課長)斎藤健一
▽市民部次長(国体推進課長)横田修一
▽市民部地区担当監兼茎崎相談センター所長(生活環境部次長)西村誠
▽保健福祉部次長(同部次長兼健康増進課長)吉原衛
▽保健福祉部次長(こども部こども政策課長)安曽貞夫
▽こども部次長(同部次長兼幼児保育課長)松本茂
▽経済部次長(政策イノベーション部次長)片野博司
▽都市計画部次長・沿線開発整備室、市街地振興課、総合交通政策課担当(同部次長・総合交通政策課担当)中澤正登
▽都市計画部次長兼市街地振興監兼政策イノベーション部スマートシティ戦略室ディレクター(都市計画部次長兼同ディレクター)大塚賢太
▽建設部次長(道路計画課長)富田剛
▽建設部建設政策監・再任用(同政策監・再任用)栗原正治
▽生活環境部次長・上下水道総務課、水道業務課、水道工務課担当(同部次長・水道総務課、水道業務課、水道工務課担当)岡野康夫
▽生活環境部次長(下水道整備課長)野原浩司
▽生活環境部次長(環境政策課長)嶋崎道徳
▽教育局次長(教育総務課長)貝塚厚
▽議会事務局次長(都市計画部市街地振興課長)中島一美
▽選挙管理委員会事務局長(同副局長)窪庭隆
▽農業委員会事務局長(市民部次長)山田憲男
▽消防本部中央消防署長(北消防署長)沼尻博
▽消防本部北消防署長(消防総務課長)山田勝

【課長級】
▽総務部人事課長(法務課長補佐)沼尻浩幸
▽財務部管財課長(資産税課長補佐)海野原雅也
▽財務部市民税課長(同課長補佐)髙野克則
▽市民部地区相談課長(同副地区担当監・谷田部相談センター駐在)日下由美子
▽市民部地区相談課地区調整監・再任用(生活環境部長)風見昌幸
▽市民部副地区担当監・大穂相談センター駐在(市民部国体推進課国体推進監)矢島正弘
▽市民部副地区担当監兼豊里相談センター所長(市民部副地区担当監・桜相談センター駐在)小神野真
▽市民部副地区担当監・豊里相談センター駐在・再任用(建設部長)上野義光
▽市民部副地区担当監兼谷田部相談センター所長(消防本部地域消防課長)秋葉芳行
▽市民部副地区担当監・谷田部相談センター駐在・再任用(同谷田部相談センター所長・再任用)新井隆男
▽市民部副地区担当監兼桜相談センター所長(国体推進課国体推進監)関口正昭
▽市民部副地区担当監・桜相談センター駐在(生活環境部サステナスクエア管理課長)星野和也
▽市民部副地区担当監・筑波相談センター駐在・再任用(同・再任用)長島芳行
▽保健福祉部医療年金課長(社会福祉課長補佐)日下永一
▽保健福祉部健康増進課長(介護保険課長補佐)岡野智
▽こども部こども政策課長(教育局文化財課長兼桜歴史民俗資料館長)美野本玲子
▽こども部幼児保育課長(市民部文化芸術課長補佐)吉沼浩美
▽経済部観光推進課長(同課長補佐)兼平勝司
▽都市計画部市街地振興課長(同課長補佐)大久保正巳
▽都市計画部市街地振興課都市政策調整監・つくば都市交通センター派遣研修・再任用(同・再任用)長卓良
▽建設部道路計画課長(総務部契約検査課長補佐)山田正美
▽建設部防犯交通安全課長(経済部観光推進課長)一瀬剛
▽生活環境部環境政策課長(教育局健康教育課長)池畑浩
▽生活環境部サステナスクエア管理課長兼サステナスクエア南分所長(環境衛生課長補佐)窪庭茂
▽生活環境部上下水道総務課長(水道総務課長)小吹正通
▽生活環境部水道業務課長(財務部市民税課長)本山雅之
▽生活環境部水道工務課長(水道業務課長)坂入善晴
▽生活環境部下水道課長(下水道管理課長補佐)渡辺高則
▽教育局教育総務課長(同課長補佐兼教育局企画監)笹本昌伸
▽教育局健康教育課長(こども部こども政策課長補佐)柳町優子
▽教育局筑波学校給食センター所長(建設部防犯交通安全課長)杉山一彦
▽教育局つくばすこやか給食センター豊里所長(財務部管財課長)新関清美
▽教育局つくばほがらか給食センター谷田部所長(大穂学校給食センター所長)山口康弘
▽教育局文化財課長兼桜歴史民俗資料館長(文化財課長補佐)石橋充
▽議会事務局議会総務課長(同課長補佐)町井浩美
▽選挙管理委員会事務局副局長(議会事務部局議会総務課長)渡辺寛明
▽農業委員会事務局農業行政課長(建設部公共施設整備課長補佐)佐藤宏明
▽消防本部地域消防課長(地域消防課長補佐)木村宏
▽消防本部救急課長(警防課長)古山正則
▽消防本部消防指令課長(中央消防署豊里分署長)山田和美
▽消防本部消防救助課長(警防課長補佐兼警防係長)木村勝平
▽消防本部消防総務課長(消防指令課長補佐)小島幸司
▽中央消防署副署長(中央消防署桜分署長)野口勝
▽中央消防署桜分署長(消防総務課長補佐兼消防本部企画監)鈴木浩

退職者は以下の通り。3月31日付。
【部長級】
▽総務部長・藤後誠
▽建設部長・上野義光
▽生活環境部長・風見昌幸
【次長級】
▽市民部地区担当監・瀧田剛己
▽市民部地区担当監・松崎若美
▽市民部地区担当監兼豊里相談センター所長・大塚喜則
▽市民部地区担当監兼桜相談センター所長・松浦裕之
▽市民部地区担当監兼茎崎相談センター所長・秋葉義美
▽保健福祉部社会福祉推進監・稲葉光正
▽経済部次長・永田悦男
▽議会事務局次長・中泉治
▽選挙管理委員会事務局長・石田慎二
▽消防本部中央消防署長・高野和之
【課長級】
▽保健福祉部医療年金課長・岡田高明
▽経済部農業政策課参事つくば市農業再生協議会駐在・稲川正明
▽生活環境部水道工務課長・小神野哲夫
▽生活環境部下水道管理課長・滝本勝弘
▽教育局桜学校給食センター所長・村上克己
▽教育局筑波学校給食センター所長・安田勝則
▽教育局つくばすこやか給食センター豊里所長・鈴木洋一
▽農業委員会事務局農業行政課長・中川正
▽消防本部消防指令課長・竹内信之
▽中央消防署副署長・堀江道夫

5例目感染者はつくば市の80代男性 新型コロナ

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茨城県庁

県は23日、県内5例目の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。つくば市在住の無職80代男性で、現在、同市要の筑波記念病院に入院している。最近の海外渡航歴はないという。

男性は11日、37度台の熱があり肺炎のため同病院に入院した。肺炎の改善がみられなかったことから23日、同病院から県の帰国者・接触者相談センターに相談があり、検査の結果、陽性が判明した。現在容体は酸素吸入を要する中等症。個室に入院しているため他の患者との接触はないという。

男性は同病院の元職員でアドバイザー的な仕事をしていた。現在、軽度の認知症があり、入院前は自宅と病院、病院付属リハビリ施設の3カ所を行き来しているだけだった。感染経路は現時点で不明。県は濃厚接触者の妻や病院関係者のPCR検査や健康観察などを実施する。

市内で集会、会食自粛要請の可能性も

大井川和彦知事は会見で「今回の5例目はこれまでの4例と質的に異なる。(男性は)つくば市内で限定的に行動しており、我々が把握していない感染源がある可能性がある。どのくらいの広がりがあるか、かなり危機感をもってみている」とし「今後数日間、感染経路を調査し、つかめない場合、場合によっては、つくば市内での集会や会食などの自粛要請も可能性として出てくる。クラスター的な可能性がゼロではない」などと話した。

同病院は23日、ホームぺージで感染確認を発表し、男性について「入院当日から個室で、他の患者への接触はしてない」などと説明、「当院として患者の健康、安全を第一に考え、万全の対策をとっていく」など理解を求めている。病院は通常通り診療している。

つくば市の五十嵐立青市長は「県と密に情報を共有し対応を検討する」などのコメントを出し、市が備蓄しているマスク約3000枚を同病院に届けたと発表した。

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4人目感染者は土浦の40代女性 新型コロナ

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茨城県庁

【鈴木宏子】新たに感染が確認された県内4人目の新型コロナウイルス感染者について、県は23日、都内の医療機関に勤務する土浦市在住の40代女性と発表した。最近の海外渡航歴はないという。

女性は19日夜、37度台の発熱があり自宅療養をしていた。21日、自家用車で掛かりつけ医を受診。同日帰国者・接触者相談センターに相談し、22日夜、感染が判明した。現在、感染症指定医療機関に入院しているが軽症。

女性は病院事務を補助する派遣社員で、患者に直接接する仕事ではない。職場で感染した可能性が高いという。常磐線で通勤しているがマスクを着用していた。濃厚接触者は同居している両親に限定されるとみられる。

海外帰国者以外の県内感染者は初めて。大井川和彦知事は会見で「県内における感染拡大は限定的で、県内で広がっているということではない」などとし、手洗いや咳エチケットなどを呼び掛けている。

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「まちがいさがし」で子供たちにキャンペーン 県障害者権利条例5周年

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「茨城に障害のある人の権利条例をつくる会」がホームぺージで行っている「まちがいさがし」(同HPより引用)

【山口和紀】県障害者権利条例が4月1日、施行から5年を迎える。これを祝し、「茨城に障害のある人の権利条例をつくる会」(事務局・自立生活センターいろは)が同ホームぺージでキャンペーンを行っている。バリアフリーをテーマにした「まちがいさがし」で、正解した小学生に景品を贈呈する。

「まちがいさがし」には様々な障壁が人々を暮らしにくくしている状況が描かれる。例えば、タクシーに乗るためのスロープがあるかどうかだ。少しの段差がなくなるだけで、車椅子を使っている人などが多くの人が使いやすくなる。

少しの段差をなくしたり分かりやすく説明をしたりするなど、誰もが暮らしやすいように環境を変えることは「合理的配慮」と呼ばれる。キャンペーンの狙いは、社会を少し変えるだけで障害がある人や高齢者、ベビーカーを押す人など多くの人が暮らしやすくなることを子どもたちに知ってもらうことだ。

共に歩み幸せに暮らすために

県障害者権利条例(障害のある人もない人も共に歩み幸せに暮らすための県づくり条例) は2015年に施行された。障害者に対する差別的な取り扱いをなくすことを目的とした条例だ。つくば市にある障害者支援団体「自立生活センターほにゃら」と水戸市の「自立生活センターいろは」の2団体が2011年から条例をつくる活動を始め、12年に「茨城に障害をもつ人の権利条約をつくる会」が発足した。条例は議員提案という形で県議会に提案され、施行された。

条例に基づき、県は障害者差別相談室を設置。常駐する専門の相談員に「差別的取扱い」や「合理的配慮」について相談できる体制が整った。過去には視覚障害者から「工場見学に行った際に盲導犬の同伴を拒否された」という相談などがあったという。

現在つくば市では、店舗や地域団体などが、点字メニューを作成したり、筆談ボードなどの物品を購入したり、スロープを付けて段差を解消するなど工事施工に補助金を出す制度を設けている。水戸、取手、ひたちなか市も同様の制度がある。

◆キャンペーンは「茨城に障害のある人の権利条例をつくる会」のホームページから、はがきで応募する。締め切りは4月13日。対象は小学生。正解者の中から抽選で10人にオリジナルクオカードをプレゼントする。

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圏央道沿線などで産業用地開発へ 県プロジェクト

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茨城県庁

【山崎実】優良企業の誘致による産業立県を目指して、県が昨年11月に立ち上げた「未来産業基盤強化プロジェクト」が、県議会第1回定例会(2月27日ー3月24日)の論戦に上っている。

県議会で経緯、内容、現状などについて説明を求められたのに対し県執行部は、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)沿線地域への立地ニーズが多いことから、産業用地の新たな開発に乗り出したことを言明した。

プロジェクトは、圏央道のインターチェンジ(IC)周辺などに「産業用地開発区域」を設定。沿線市町村の開発計画などに対し、地域未来投資促進法に基づく税制や農地転用許可の特例措置を積極的に活用することで、事業化決定から造成着手までの期間を通常の3~5年程度から最短1年にまで短縮する。開発計画の検討段階から企業誘致まで、県も部局横断的に市町村を支援していく。

新たに設定するIC周辺の産業開発用地は、圏央道のつくばジャンクション(JC)以西の常総、坂東、境古河、五霞IC周辺や、以南の常磐道・谷和原IC周辺などで、既に市町村の開発構想を調査し回答のあった17市町村の中から、具体的な計画のある9市町村とヒヤリングを行っている段階(県産業基盤課)という。

今後は、事業化の確度の高い市町村計画を第1次の産業用地開発区域として選定し、造成工事の着手前から企業のエントリーを受け付けることでスピード感のある企業誘致を進めていく方針だ。

県産業立地課のまとめによる2019年上期(1~6月)工場立地動向調査によると、前年に続き圏央道沿線の県南、県西地域への県外企業の立地が多く、特に県西地域は2014年から18年までの5年間で181ヘクタール(構成比30%)と最も多く、県南地域の127ヘクタール(同21%)を加えると、50%以上を県南西で占める勢い。

新たなプロジェクトが、圏央道沿線の企業誘致をさらに後押しすることは間違いなく、大井川和彦知事も議会答弁で、「本プロジェクトにより市町村の開発計画を全面的に支援しながら、圏央道周辺地域など企業の立地ニーズが高いエリアで、新たな産業用地の開発を促進していく」と積極的に取り組むことを表明した。

同県議会では総額1兆1632億円余と過去最大の新年度一般会計予算案などを審議している。

「あそび大集合」も休館続く 春休みのつくばエキスポセンター

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「キッチンオーケストラ」の展示を紹介する運営スタッフ=つくばエキスポセンター

【相澤冬樹】春休みの子供たちに用意したメニューが日の目を見るか、つくばエキスポセンター(つくば市吾妻、中原徹館長)が新型コロナウイルス感染症をめぐる動静に気を揉んでいる。同センターは20日、従来24日までとしていた休館期間を4月7日まで延長すると発表した。これにより、企画展「かわったあそびが大集合!-つくって・ためして・かんがえる」の開催も宙に浮いている。

企画展は当初、20日から6月7日までの会期を予定していた。ねじやストローなど身近な素材やタブレット端末を触ったり操作したりして、遊びのなかに興味を見つける体験型のイベント。「キッチンオーケストラ」「ストローの森」など6つのテーマ、9つのコーナーを用意した。19日には報道機関向けの内覧会まで開き、休館明けの25日にスタートできる態勢を整えていた。

20日になって、政府が一斉休校の延長をしない方針を打ち出たが、県内で感染患者が確認された状況を踏まえ、休館の再延長を決めた。再開は早くても4月8日以降となる。

同館運営部は「子供たちが室内で、ものや道具に触って遊ぶ企画だけに、換気や除菌には十分に配慮して開催しようと準備していた。こういう時期だからこそやりたかった」と残念がる。6月7日までの会期が残っている限り、中止ではなく延期で開催のタイミングをうかがっていくという。

同センターの「休館期間の延長について」は随時更新される。電話: 029-858-1100

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県内企業の半数以上「マイナスの影響」 新型コロナで帝国データバンク

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新型コロナウイルス対策のため間隔を空けて座るよう注意書きが貼られた=つくば市役所1階

【山崎実】民間調査機関、帝国データバンク水戸支店が実施した新型コロナウイルス感染症に対する県内企業の意識調査によると、半数以上の55.3%が「マイナスの影響がある」と回答し、かなり深刻な事態にあることが浮き彫りになった。

調査対象は県内企業359社で、有効回答企業数は150社(回答率41.8%)だった。調査は2月14~29日に実施した。

調査結果をみると、「すでにマイナスの影響がある」が24%、「今後マイナスの影響がある」が31.3%で、合わせると55.3%がマイナスの影響に伴う危機感をもっている。

特に、「マイナスの影響がある」と見込む企業が日を追うごとに顕著に増加しており、国の新型コロナウイルス感染症対策基本方針決定(2月25日)前の2月14日から24日までは47.9%だったが、25日以降は一気に増え、83.9%にまで上昇した。

業界別では「金融」が最も高く、続いて「小売」「製造」が6割台、「卸売」「建設」「運輸・倉庫」が5割台と続く。「小売」「農林水産」では、企業の33.3%にすでにマイナスの影響が出ていた。

同水戸支店は、中国からの輸出入が滞り、幅広い業種に影響が及び始め、「小売」は商品の未入荷や消費マインドの低下などによる悪影響が見込まれ、県内企業はリスクに対するBCP(事業継続計画)の必要に迫られている。

企業には、正確な情報に基づく冷静な対応、政府には情報提供と企業の事業継続に有効な具体的支援策の実行が求められる提言している。

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CDとDVD大量紛失 土浦市立図書館 566点253万円相当

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土浦市立図書館

【鈴木宏子】土浦市立図書館は19日、CDとDVD計566点(253万円相当)が、土浦駅前アルカス土浦内の本館と新治地区公民館内の分館で、2017年11月27日から今年1月27日までの間に大量紛失したとして、18日付けで土浦警察署に被害届を出したと発表した。

同館によると、本館で503点(219万円相当)、新治地区分館で63点(34万円相当)が紛失した。すべて貸し出した記録が無かった。ジャンルは発覚当初はクラシック音楽や落語などのシリーズものが多かったが、それ以降は特定のジャンルはなく、さまざまという。

昨年5月30日から6月4日、本館で実施した年1回の蔵書点検作業の際、CDとDVDが併せて331点紛失していることが発覚した。利用者が返却を忘れていたり、貸出手続きを忘れていた可能性も考えられることから、返却を待ちながら、CDやDVDなど視聴覚資料のみ月1回の点検作業を行って経過観察していた。しかし返却は無く、故意に持ち出した可能性もあるとして被害届の提出に踏み切った。

昨年5~6月の定期点検後のCDとDVDの本館での紛失数は、7~10月が計30点、10月28日の点検時は123点、11月26日の点検時は19点、今年1月27日の点検時はこれまでで最多の503点が紛失していた。

図書館の出入り口には盗難防止装置が設置されているが、作動しなかったという。監視カメラは、職員の死角になる場所は利用者の安全確保のため設置しているが、利用者が資料を閲覧する場所はプライバシー保護のため設置していない。館内は職員が定期的に巡回している。

安藤真理子市長は「大量の紛失があったことは誠に遺憾。これまで返却される日を待っていたが、かなわず、警察署に被害届と徹底調査をお願いした。今後は図書館資料の管理に万全の対応をします」とのコメントを発表した。

今後の対応について本館と分館いずれも、誰でも手に取ることができる開架棚に配置しているCDとDVDについて、準備が整い次第バックヤードに移動し、貸し出しや閲覧の際は、利用者の申し出により職員がバックヤードから現物を取り出して手続きを行う方法に運用方法を変更し、盗難や紛失防止に努めるとしている。

県内2例目感染者はつくば市在住の学生 新型コロナ

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茨城県庁

【鈴木宏子】18日感染が確認された県内2例目の新型コロナウイルス感染者について、県は19日、感染が確認された20代男性は、つくば市在住の学生であると発表した。現在入院中だが軽症という。

県の発表によると、学生は3月上旬にスペイン、フランス、ベルギーを旅行して16日帰国した。旅行中に37度台から39度台の発熱や喉の痛み、全身の倦怠感があった。

帰国後、成田空港から家族の車でつくば市の自宅に帰宅した。帰宅後も熱やせきなどの症状が続いため自宅待機し、PCR検査で陽性が分かった。旅行には県内在住者1人が同行していた。

学生は帰宅後、自宅にとどまったため、県内や市内の濃厚接触者は現在、両親と旅行に同行した1人に限られるとみられている。県は3人のPCR検査を19日実施する。

海外帰国者は14日間自宅待機を

大井川和彦知事は、感染者がいずれも海外からの帰国者だったことから、3月4日以降に海外から帰国した人は14日間、自宅待機すると共に、帰国者・接触者相談センターに相談するよう呼び掛けている。併せて企業に対しては、必要に応じて社員の海外出張を延期したり、海外から帰国した社員を14日間自宅待機させるほか、帰国者・接触者相談センターに相談するよう呼び掛けている。

県の発表を受けてつくば市の五十嵐立青市長は19日開かれた市議会3月議会本会議で、つくば市在住者が新型コロナウイルスに感染したことを改めて報告した。市民に対しては、感染予防に努めながら落ち着いて行動するよう呼び掛けると共に、県知事からの要請に基づき、海外からの帰国者に対し自宅待機と帰国者・接触者相談センターへの連絡を呼び掛けている。

◆帰国者・接触者相談センターは電話029-301-3200(県庁、土日祝日含め24時間対応)

3例目は阿見町の50代男性

県は併せて19日、3例目の感染者が確認されたと発表した。15日にタイから帰国した阿見町在住の50代男性で、現在入院しており重症だという。

男性は成田空港に到着後、1人で自家用車を運転して自宅に戻った。帰国時に40度台の熱と、せき、頭痛、全身の倦怠感などがあり、17日近隣の医療機関を受診、18日にPCR検査し陽性と確認された。

同町では22日投開票で、町議会議員選挙が行われている。町選管によれば、期日前を含め投票所の出入口へのアルコール消毒液の設置するほか、投票の筆記具に使い捨て鉛筆を用意するなどの対応を講じている。19日現在、即日開票の行われる阿見中学校体育館への入場制限などの規制には至っていない。

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医療機関の25%、マスクすでに足りない 新型コロナで県保険医協会

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医療機関から県保険医協会に寄せられたアンケート調査票

【山崎実】県保険医協会(宮崎三弘会長、土浦市大町)は「新型コロナウイルスの影響に伴う医療機関におけるマスク等の供給状況緊急アンケート」の調査結果を発表した。

マスクの在庫状況は、すでに足りない医療機関が医科診療所で約25%あった。現在足りていても15~30日分しか在庫がないと答えたのは、医科診療所が51.6%、歯科診療所47.2%。病院53.8%で、全体では50.6%と半数以上に上っている。

しかも全体の約8割が入荷時期不明と答え、院長や従業員が開院前や休日にドラッグストアーの前に並んでマスクを買い求めたり、従業員が個人用のマスクを持ち寄って使用しているところもあるという。

手指消毒などに用いるアルコールの在庫状況も、全体の約23%の医療機関が不足に陥っていることが分かった。マスク同様、アルコールも15~30日分しか在庫がない医療機関が全体の55%に達し、全体の75.2%が医療資材全般の入荷時期未定、不足状況を不安視している。

同協会は県内の医師・歯科医師約2100人で構成する。調査対象施設1654件に対し、回答があった施設は615件で、回答率は37.2%だった。

同協会は3日、大井川和彦知事に、県内の医療機関に対し、マスク・衛生材料、消毒用アルコールなどの医療資材について、自治体備蓄分も含め確保を行い、日常診療において適正な感染対策が行えるよう供給することなど、3項目の緊急要請を行っている。

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筑波大、新学期開始延期あるか 五輪対応で難しい選択

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筑波大学正門

【山口和紀】新型コロナウイルスの感染拡大を受け、全国の大学で新学期の開始時期を数週間から1カ月程度延期する動きが始まっている。すでに入学式の中止を決定した筑波大学はどうなるのか。NEWSつくばの取材に対し大学は、新学期開始時期の延長措置を「検討中」だと回答した。

筑波大は春学期と秋学期の2学期制を導入している。東京オリンピックの時期に授業が行われないようにするため、もともと春学期をおよそ3週間短縮し土曜授業を行う変更措置を行っていた。

首都圏では、東京理科大学が開始を5月に延期することを決定した。その他、早稲田大学や明治学院大なども既に延期の決定をしている。

筑波大も難しい選択を迫られる状況だ。厚労省の専門家会議は、3つの条件が重なる場合に感染リスクが高く、これらの環境を出来る限り避けるべきと発表した。①換気の悪い密閉空間②多くの人が密集③近距離での会話や発声―の3条件だ。大学の授業はこれらの条件が重なることが多いため、授業の開始時期をずらす大学が多い。

しかし、筑波大には開始時期を後ろにずらすことが難しい事情がある。大学は昨年3月にオリンピック期間中に授業や試験を原則行わないと発表。例年よりも3週間ほど春学期を短縮し、代わりに計8回の土曜授業を行う。元々春学期は変則的なスケジュールを組んでいた。

学生の3/4が土曜授業に反対

筑波大の学生組織「全学学類専門学群代表者会議」が2019年10月に行ったアンケートによれば、回答した学生の75%がオリンピックに伴う土曜授業に「反対」している。さらに、筑波大学新聞の調査によれば工学システム学類、情報科学類の2学類は「予習や復習に学生が使う時間が減ることなどを考慮」し土曜授業を行わないことを既に決定している。

オリンピックに伴う土曜授業の決定によって特に大きな影響を受けるのは教職課程の履修者だ。例年、教職課程科目は土曜日に集中講義という形で授業を行う場合が多くあった。特に小学校教諭免許に関わる科目は土曜日に行っていた。

それらの授業は、今年は日曜日と、オリンピックに関わる変更後に空いているいくつかの土曜日に移されたり、春学期の授業を秋学期に移したりすることで対応する。

このような状況の中、新型コロナウイルスの影響でさらに春学期の開始時期を遅らせるとなれば混乱は必至だ。

NEWSつくばの取材に対し、筑波大は春学期の延期措置は「検討中。現時点で公表可能な情報は無い」と回答。オリンピックに関わるカリキュラムの変更を行っている以上は開始時期の延期措置は難しいのではないか、という質問にも「検討中」と回答している。

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【新型コロナ】日本手拭いで手作りマスク ラヂオつくばMC小村悦子さん

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日本手拭いでマスクを制作する小村悦子さん

【伊藤悦子】新型コロナウイルスの影響でマスクが不足しているなか、取手市在住のフリーアナウンサー、小村悦子さん(39)は日本手拭い地からマスクを手作りして、周囲に配っている。制作のきっかけや思いをインタビューした。

喉が潤うフィット感

小村さんはラヂオつくばのMCをはじめ、ナレーターや地域イベントの司会などで活躍中だ。2016年、17年には、つくば観光コンベンション協会のつくば観光大使を務めた。2008年からは、着物地ギターストラップ制作工房『福悦~フクエツ~』で着物地をリメイク、ギターストラップや髪飾りなどを制作する作家としても活動している。

その手作りの原点は「世の中にないものを作る」こと。音楽活動をする夫が使うギターストラップも、髪飾りのシュシュも市販には好みのものがなかった。そこで好きな着物地を使って、制作を始めた。ギターストラップは日本テレビ系列「ぶらり途中下車の旅」でも取材され、人気も高い。

マスク作りを始めたのは、PM2.5(微小粒子状物質)が注目され始めた2013年。アナウンサーという仕事柄、PM2.5や乾燥から喉を守るためにもマスクは必需品だ。しかし市販の不織布マスクは顏にフィットせず、乾燥を防ぐことができなかった。

新婚旅行でベトナムを訪れた際に見た、現地の人が着けていた布マスクを思い出した。そこで日本手拭いでマスクを立体的に作ったところ、フィットして喉が潤うようになったという。購入した人からの評判も良かったが、あくまで個人の感想、医療用途に効果・効能を謳う商品ではない。手がかかるため、その後しばらくは制作を中断していた。

しかし新型コロナの感染拡大により、マスクが不足し始めた。取手の友人たちから「悦ちゃんのマスクの出番が来た」「今こそマスクを作るとき」と連絡が来たそうだ。手作りマスクのことを覚えてくれていた友人がたくさんいたことがうれしかったという。

「卒業式や入学式など楽しみにしていたことが次々と中止になっている今、もしかしたら誰かの役に立てるのかもしれない」と、買い置きの日本手拭いでマスク作りに再び取り掛かった。手がかかる箇所を改善し、ストレスを感じないで早く作れる方法を見つけた。

マスクを作るきっかけには、新型コロナに負けたくないという気持ちもあった。トイレットペーパーや納豆がなくなる様子を見て、「そんなに翻弄されなくてもいいじゃないかと思った」という。

便乗でやっていると誤解されるのではと夫が心配したため、友人限定で手作りマスクをFacebookにアップした。するとたくさんの友人たちから反応があり、注文が来たという。そのときマスクがなくて本当にみんな困っていたのだと実感したそうだ。

「友達がマスクを作って、と言ってくれなければ作らなかったと思う。今なら売れる、というのではなく気に入って使ってもらえたらいいなという気持ち。一度にたくさん作れるものではないので作れる範囲にはなるが、どこかお店に置いてくれるところがあればうれしい」と笑顔で語った。

マスクの表地は日本手拭い、口にあたる部分はダブルガーゼになっている。サイズと価格は大750円、中700円、小650円。小村さん個人から購入する場合は、送料120円が必要。

◆マスクの購入先

・取手駅西口直結リボンとりで 5階スタジオ505(平日10:00〜17:30)問い合わせは電話080-2336-5244

・着物地ギターストラップ制作工房「福悦〜フクエツ〜」のFacebook

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星野リゾート19日開業 土浦駅ビル セレモニーは実施せず

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フロントのロビーに設けられ24時間利用できるたまり場=BEB5

【鈴木宏子】土浦駅ビル(土浦市有明町)、プレイアトレ土浦3~5階に19日、「星野リゾートBEB5(ベブファイブ)土浦」(宮越俊輔総支配人)が開業する。新型コロナウイルス感染拡大の影響で開業セレモニーやイベントは実施せず静かなオープンとなる。

BEB5土浦は若者をターゲットにしたホテルで、同ブランドの開業は軽井沢に次いで全国で2カ所目。若者の旅行離れが進んでいることを背景に、若者の価値観に合わせた新しい旅のスタイルを提案し、需要掘り起こしにチャレンジするホテルとなる。

ホテルの開業により駅ビルを運営するアトレ(東京都渋谷区)が2017年から取り組んできた「日本最大級のサイクリングリゾート」の形が完成する。

一方、新型コロナウイルスの影響で現在の予約状況は、週末は県内や首都圏から、家族連や自転車愛好者などの予約が入っているものの、ビジネス客を見込んでいた平日は影響が出ているという。

愛車をを部屋に飾ることができるサイクルルーム

自由なスタイルでルーズに

土浦駅改札口と直結し、改札口向かいがホテルの入り口となる。駅ビル全体と統一されたガレージのような雰囲気のデザインで、自転車に乗ったまま入ることができる。

フロントのロビーには、さまざまな形のテーブルが置かれ、ゆったり座れるいすやソファーが40~50席並ぶ。24時間利用できる「TAMARIBA(たまりば)」で、本やテーブルゲーム、大画面のテレビなどが備えられている。カフェも併設されているが、飲食物を持ち込むことも自由だ。照明は時間帯によって変化し、星野リゾートならではの空間が演出される。

若者にとって旅行は、かしこまって遠くに出掛ける旅ではなく、日常の先のちょっとした旅行であるという独自の市場調査を基に、仲間と集まって、それぞれがルーズに、自由なスタイルで滞在できるよう、居心地の良い場を提案する。スタッフは20~30代が多く、窮屈感やストレスを感じさせないよう私服で対応する。

平日はビジネス客が仕事、週末は自転車愛好者が修理などに利用できる4階ワークスペース

客室は90室。自転車で入室できる。1人1泊6000円(2人用、税別)から利用でき、全員が29歳以下のグループの場合、3人1室1万2000円(1人4000円、税別)の特別プランも用意ある。

若者のほか、自転車愛好者や、駅直結の立地条件を生かして平日はビジネス客もターゲットとする。

4階には、静かに仕事ができるワークスペースが設置され、平日はビジネス客がリモートワークをしたり、週末は自転車愛好者が自転車を修理したりできる。

宮越俊輔総支配人=3階フロント前

状況踏まえ改めてイベント

一方、新型コロナウイルス対策として客室のドアノブやエレベーターのボタン、フロントのチェックインタッチパネルなどの消毒を1日数回、徹底して実施し、安心して過ごしてもらえるようにする。

新型コロナウイルスの状況を踏まえ、改めてイベントなどを開催する予定だという。サイクリングを初めて経験する自転車ビギナーの若者に、県や土浦市、プレイアトレ土浦などと一緒に、自転車に触れてもらう機会やサイクリングの楽しみを提案したり、大学のゼミなどとの協働イベントなども検討しているという。

宮越総支配人(45)は「県内の近距離の方にも仲間と集まる場所として気軽に利用していただければ」と語り、「地域を盛り上げることも使命としているので、地域と取り組めることがあればコラボしたい」などと話している。

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