土曜日, 10月 10, 2026
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《宍塚の里山》63  いのち湧きいづる季節

【コラム・及川ひろみ】目にまぶしい若葉。生き物にとっては食べごろな美味しい若葉。たくさんの種類のチョウやガの幼虫が若葉に食らいついているのが見られ、チョウやカミキリムシが花の蜜をちょうだいし、ときにはキリギリスの幼虫が花を食べるのが見られます。

しかし、植物は種類によっては若葉のときには葉の表面にふわふわの毛を持ち、昆虫はこの毛が邪魔で葉を食べることができません。また、植物はすべて毒があると言われるほど、やすやすとは食べられない仕組みになっていますが、爆発的に生き物が見られるのがこの季節です。

たくさんの生き物は野鳥にとっては格好な餌(えさ)。小鳥たちはこの豊かな生き物の季節に雛(ひな)を育てます。親がせっせと運ぶエサで育つ雛。ときには巣から早く出たいと焦るあまり、落ちることもしばしば。まだうまく飛べない雛。そんな雛を見つけても、かわいそうだと持ち帰ってはいけません。落ちた近くには母鳥が雛を見守っているのです。そして餌を運び、巣立を助けます。

アマガエルやシュレーゲルアオガエルがにぎやかに鳴く谷津の田んぼの畔(あぜ)や湿地の縁では、陸に上がったばかりの小さなアカガエルがぴょんぴょん、踏んでしまいそうなほどたくさん見られるのもこの季節です。

平穏そうなカエルたちですが、サギなどの仲間やヘビ、トカゲは虎視眈々(こしたんたん)と彼らを狙っています。そして、そのトカゲやカエル、ヘビを狙ってタカ、サシバが声高らかにピッィウィーと鳴きながら上空を飛んでいるのも見られます。彼らの子育てには欠くことができない生き物たちです。

里山の作業は3密と関係なくできます

今年は新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために、観察会や子ども探偵団など、会の行事は自粛していますが、親子で、夫婦で、カップルで、宍塚の里山にやって来る人が大勢います。子どもたちは釣りをしたり、虫取り網を振りまわしたり、ときには泥ケーキを作ったりと、実に楽しそうです。

草木が勢いよく育つこの季節。管理を怠れば散策路、堤防、田の畔(あぜ)、農園周りなど、日当たりのよいところならどこも、またたく間に草に覆われます。初めて宍塚を訪れた方が気持ちよく過ごせるようにと、散策路、堤防、里山内の広場、畦、どこも会員が草を刈り、場所によってはベンチ代わりに丸太を置くなど、毎週のように10名近い人が里山の管理作業を怠りなく行っています。作業は3密などとは関係なく行えます。(宍塚の自然と歴史の会代表)

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