土曜日, 5月 15, 2021
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《ひょうたんの眼》27 三密を避ける新しい生活とは

【コラム・高橋恵一】新型コロナウイルス感染症の拡大対策のため、小池都知事が隣接県の知事に呼び掛けた。東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、山梨県による首都圏知事の対策会議である。このニュースに違和感を覚えた。茨城、栃木、群馬が入らないで、山梨が首都圏か? 問題の本質から外れるが、茨城県人としては心穏やかではない。ちなみに、東京駅あるいは皇居を中心に同心円を描くと、一番遠いのが山梨県である。

話を感染対策に戻すと、大都市の隣接県で危険なのは、通勤電車の混雑である。東京一極集中の象徴で、三密の極みであろう。大体、ウイルス感染以前に、ラッシュ時の密着度はもともと異常なのだ。座ることも出来ず、下手すると痴漢のえん罪も受けかねない。輸送態勢の強化・改善、時差出勤の徹底、職場の郊外移転、勤務時間の短縮―。日本人の年間労働時間をヨーロッパ並みにすることだ。

次は、学校だ。1学級の定数を減らす。小学校だと、15人ぐらいが最良だと聞いた。さらに、児童生徒を、過重な受験勉強から解放してあげられないか。小学生がなぜ満員電車やバスで通学しなくてはならないのか。義務教育期間に、児童生徒が身につけなくてはならない学力はどれだけなのか。

受験のためだけの知識・技術は、その後の社会人として必要な知識なのか。絵画や音楽を楽しむことが主体の部活ではいけないのか。スポーツも楽しむ程度ではいけないのか。日本語の豊かさは、スポーツで「勝負」と言わずに「試合」という。金メダルだけが価値があるような風潮は疑問だ。

医療介護体制整備が喫緊の課題

それにしても、三密を避けるのが感染症対策の基本なのだろうか。親子・家族の関係は、会話と接触抜きに成り立たないだろう。友人関係だってある意味三密が無ければ、空々しいものになる。

特に、子どもの世界はより大切だ。会話力と共に育つ思考力、社会性。夫婦や恋人関係だって、コミュニケーション不足が不幸を生む主因なのは明らかだろう。特に日本人は下手なのだ。ついでに、三密の象徴になっているような飲み会を、この際、職場のお付き合いから家族ベースに直したらよいのではないか。変化してきているとはいえ、夜の街は男性社会の象徴なのだから。

検査体制を確たるものにして三密を取り戻している国が台湾だ。医療サービスも介護サービスも三密抜きに成り立たない。ここは、サービスの受け手も提供側も対象者全員の検査をして、対応すべきだ。

第2波、3波の流行や、別の感染症だってあるかもしれない。医療介護体制の整備が喫緊の課題だ。そのためには、施設整備が必要であり、従事者の確保が必要だ。さらに、従事者の給与・待遇の改善が必要だ。政府は、社会保障費の削減を指向し、この部分への支出を抑え込んできた。今こそ、命と生活を守る政治に180度変更すべきだろう。(土浦の地図愛好家)

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