ホーム 土浦 ワンチームで感染予防 土浦市消防本部、動画で市民にメッセージ

ワンチームで感染予防 土浦市消防本部、動画で市民にメッセージ

【伊藤悦子】新型コロナウイルスの感染拡大に備え、土浦市消防本部(鈴木和徳消防長)は、救急隊員の厳重な感染予防対策を行う一方、「市民を元気づけたい」と動画を作成。市民との「ワンチーム」で危機に取り組んでいる。

救急隊員の徹底した感染予防

救急隊では「市民に新型コロナウイルスを広めないことが第一」(鈴木消防長)ながら、普段から感染防止対策をとって活動している救急隊員も最大限の防御を行っている。どのような状況の患者の搬送にも、隊員はN95マスク(米国労働安全衛生研究所認定の微粒子用マスク)、ゴーグル、手袋は2重、感染防護衣を上下身につけている。警防救急課課長補佐救急救助係長の齋藤英雄さんによると、感染を疑われた患者を何人か搬送したが、幸いすべての人が陰性だった。

消防署内では、危険区域と清潔区域をきっちり分けるゾーニングを採用しており、救急車が戻った場合、決まった動線を使う。救急車内はすべて消毒し、救急隊員は、慎重に感染防護衣を脱ぐ。脱衣時が最も危険だからだ。その後シャワーを浴びて、清潔な状態になってようやく建物内に入ることができる。

救急消毒室。救急隊員は、この中で着替え、シャワーを浴びてから建物の中に入る

鈴木消防長は「ゾーニングも、通常より増えている消毒作業も、完全な終息が来るまで続けていく。新型コロナウイルスで怖いのは急速な重篤化。移ってはいけないし、移してはいけないことなので、徹底して行う」という。

動画で市民にメッセージ

一方、土浦消防本部では市民に向けてメッセージ動画を作成、配信している。「こんなときだからこそ一緒にがんばろう」というメッセージで始まる動画は、19日時点で再生回数が2000回を超えている。

動画づくりを発案したのは、鈴木消防長だ。ちょうど外出自粛期間だったので、家で過ごす人が多く、たくさんの人に見てもらうチャンスだと思ったそうだ。安藤真理子市長に動画作成を電話で伝えたところ、すぐ「協力します」という回答をもらえたという。

自然災害では『自助・共助・公助』といわれる。新型コロナウイルスは感染症による災害ととらえる消防本部では「まずは自分たちで身を守る、共に助け合う。私たちが公助を担う」と考える。「感染症で自助は手洗いやうがい、共助はソーシャルディスタンス、そしてマスク。動画で、もうちょっとみんなで頑張ろうということを伝えたい」と語った。

動画は、警防救急課警防係の持丸恒次さんが作成を担当。撮影は、訓練の休憩時間やお昼休みを利用し、出動や勤務に支障のない時間に行った。編集は持丸さんが非番の日に行った。慣れていなかったため大変なところもあったが、「とにかく早く出したかった。市民もストレスが溜まっている状況、明るい話題があまりなかったので、逆手にとって明るく元気づけられればいいと思った」と話す。

フレッシュさを出すため出演する隊員は40歳以下に限定した。最初のうちは恥ずかしそうだったが徐々に慣れてきて、撮影に苦労はなかったという。同本部にはラグビー経験者が多いこともあり、ラグビーボールを隊員たちでパスしながら、「ワンチーム」を表現。動画の最後に組織の中枢である消防長ら幹部から安藤市長にボールをパスし、「土浦市としての統一感」を出したという。

空高く伸びたはしご車の撮影には、職員の私物であるドローンを使った。メーンは手洗い動画。持丸さんは「時間の関係でカットしている部分もあるが、正しい手洗いの参考にしてほしい」と話す。「ゴールデンウイークからの自粛が続いているため、市民の皆さんには自粛疲れもあると思う。いずれにしても長期戦になる。少しでも明るい形でメッセージが伝われば」(鈴木消防長)

➡動画 土浦市消防本部からの応援メッセージ

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here

スポンサー

LATEST

事務処理ロボットRPA 県が20業種で導入、業務時間6割削減 

【山崎実】2019年度からRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション、ソフトウエアロボットによる業務自動化)を本格導入した茨城県が、その実証効果を明らかにした。 県行政経営課によると、昨年度は20業種でRPAを導入した。ICT(情報通信技術)を活用した業務の生産性向上が目的で、働き方改革の一環だった。 結果、職員の業務時間を、導入前の年5万8593時間から2万2810時間と、3万5783時間(見込み)の削減効果が得られたという。特に県立学校教職員の出張旅費入力業務では、年1万6354時間の削減ができたとしている。 財務会計システムを利用するRPAは新型コロナウイルス感染拡大防止協力金の支給にも活用し、支払い処理に要する時間を1件当たり12分から2分へと約80%短縮した。 同課は、今年度も介護支援専門員の登録業務、不動産取得税の税務情報入力業務、小中学校非常勤講師の給与支払業務や児童福祉施設への委託費集計事務、源泉徴収一覧表の作成ーなど20業務にRPAの導入を予定している。 これまでの実証効果を踏まえ同課は「引き続き現場の政策立案、対外的な調整業務や、県民サービスの向上に職員が傾注できるよう。業務改革を推進していきたい」としている。

【お詫び】ホームぺージ閲覧障害について

いつもNEWSつくばをご利用いただきありがとうございます。 6日午前9時ごろから午後5時30分ごろまで、NEWSつくばのホームぺージが閲覧できない状態になりました。 現在、回復し、閲覧できる状態になりました。ご利用の皆様には大変ご迷惑をお掛けしました。深くお詫び申し上げます。

【夏の高校野球県大会】最終日 完封で土浦湖北、霞ケ浦が4強入り

2020年夏季県高校野球大会は最終日の5日、2球場で準々決勝4試合が行われた。ノーブルホームスタジアム水戸では土浦湖北が土浦日大と戦い、2-0で同郷対決を制した。ひたちなか市民球場では霞ケ浦が水城に3-0で勝利した。他2試合は水戸啓明が水海道二に4-2、明秀日立が多賀に7-0。この結果により土浦湖北、霞ケ浦、水戸啓明、明秀日立がベスト4に決まり、大会の全日程を終了した。 【湖】大坪 - 佐藤武 【日】中川 - 菅野 土浦湖北の大坪誠之助は自身初の完封勝ち=同(撮影/竹田栄紀) 投手戦は湖北が日大に競り勝つ

【語り継ぐ 戦後75年】① 6日から土浦で「2020原爆と人間展」

【田中めぐみ】広島市の高校生が描いた原爆の絵30点や写真パネルを展示し、戦争の悲惨さや核兵器根絶を訴える「2020原爆と人間展」が6日から、土浦市大和町の茨城県県南生涯学習センターで開かれる。9日まで、入場無料。 同展は被爆から60年の2005年から始まり、今年で16回目。主催する土浦平和の会の事務局長で、県平和委員会常任理事の近藤輝男さん(79)は、「展示を通し、核兵器の問題についてもっと多くの人に関心を持ってほしい」と話す。近藤さんに平和活動への思いを聞いた。 土浦平和の会の事務局長近藤輝男さん 戦中・戦後、ひもじかった原体験 近藤さんは1941年、長野県飯綱町で生まれた。叔父は戦争で亡くなったという。親からも戦時中苦労した話を聞いていた。物心ついた頃は食べる物が少なく、ひもじい思いをした。田舎だったので、都会の人が着物を食べ物と交換しにくる様子もよく見たという。よく食べていたのはじゃがいもとご飯を混ぜた芋めしや、麦の割合が多い麦めし。
おすすめ