つくば市で21日、公道を使った自動運転バスの走行テストを行う実証実験が始まった。ルートは、つくば駅から筑波大学構内を循環する約10キロの既存のバス路線で、所要時間は約40分。一般の乗客を乗せて1日4便の運行を来年1月23日まで続ける予定だ。同市は2027年度に、運転手不在の状態で、特定の条件下で完全な自動運転が可能となる「レベル4」の実現を目指している。
この実験は、昨年と今年1月に続いて3回目となる。今回はこれまでと同様、状況に応じて運転手が操作を行う「レベル2」での実施となる。

今回は、国の補助金を活用して関東鉄道が自動運転バス車両を新たに購入し、同社のバス路線「筑波大学循環」内のすべてのバス停に停車するなど、新たな取り組みも加わった。また、今年8月にはつくば市を代表として、筑波大学、関東鉄道、KDDIが「つくば自動運転社会実装推進事業コンソーシアム」を設立。民間5社の協力も得て実施されている。
今回使用されている車両は、名古屋市のベンチャー企業ティアフォーによる自動運転EVバス「ミニバス 2.0」。最高時速は70キロ、定員は28人だが、自動運転時は時速35キロ、定員16人で走行する。走行時には8台のカメラと13台のレーザーセンサーが周囲の状況を分析し、事前に設定した走行ルートに従って自動安全システムが交差点やカーブでの停止・発進、加減速などを行う。緊急時には乗車する運転士が手動運転で対応する。この日は通信トラブルが発生し、バス停での停車・発車時などで手動操作に切り替え運行した。

つくば市科学技術戦略課の中島央樹さんは、今回の実証実験について「国は、全国で自動運転サービスの実装を2025年度に50カ所、27年度に100カ所以上とする目標を掲げている。つくば市もこれに合わせ、27年10月に完全に運転手がいないレベル4の実装を目指している」とし、「昨年は6カ所のバス停のみ停車したが、今回は、路線バスと同じ動きをすることを目指し、29カ所すべてに停まるようにした。以前はつくばセンターのロータリー外側から発車していたものを、内側からの出発に変更した」と説明し、「つくば市に限らず、中心部と周辺地域の移動格差が課題となっている。つくばは車が主な移動手段で、交通渋滞や事故が問題になっているほか、交通事業者では運転手不足による減便などの課題もある。自動運転バスの運行を通じて公共交通を地域に根付かせ、こうした課題の解決につなげていきたい」と目標を語った。
同市は今年度当初予算で、国の国庫支出金を財源に、自動運転バスの購入費、自動運転地図作製費、レベル4通信費など約1億3400万円と、自動運転バス年間維持費約1370万円の計1億4770万円を計上した。今年度は実証実験とレベル4許認可申請、26年度は実証実験、27年は定常運行を目指している。(柴田大輔)
◆乗車料金は無料。QRコードで希望の時間を事前予約する。事前予約がない場合は先着順となり、定員に達した場合は乗車できないことがある。詳しくはつくば市ホームページへ。





































