人口増加が続くつくば市やTX沿線に県立高校の学級増や新設を求めている市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)の学習会が21日、同市役所コミュニティ棟で開かれ、片岡代表が「最近の受験事情について」と題して基調報告した。
県教育庁が県高校審議会に示した資料で、2033年度のつくばエリア(つくば市など4市)の中学卒業見込者数が25年度の4393人より226人増えて4619人になり、日立エリア(日立市など3市)と水戸エリア(水戸市など4市)を合わせた4425人を上回ると推計され、さらに38年度にはつくば市1市だけで中学卒業見込者が3392人と見込まれ、日立エリアと水戸エリアを合わせた3429人に匹敵する推計値が出されていることについて(8月27日付)、「つくばエリアは新たな事態に直面している。このままではさらに重大な事態になる。県立高校の緊急な定員拡大と本格的な対応が必要」だなどと話した。
つくばエリアの県立高校は、学級数で比較すると25年度はすでに県平均より17学級(定員680人分)不足しており、今後も県立高校の定員が変わらないと、子供の数がさらに増える33年度はさらに深刻になるとした。
改善した高校はプラスに
ここ数年の受験事情については、つくば市は生徒数が増加する中、県立高校の定員不足に加えて土浦一高の付属中設置による定員削減の影響で、市外の高校に通学する生徒が多く、通学に苦労している。土浦市の生徒は、つくば市から土浦市内の高校への流入と土浦一の定員削減で、志願者数が多い高校が毎年変わるなど進路決定に迷いがみられ、土浦一高を受験するのを控えている。牛久市は進学志向が強いまちだが、土浦の高校から牛久市内の高校への回帰がみられるーなどと昨今の傾向を話した。
一方で、①2024年度に定員を1学級(40人)増やした牛久栄進高校は地元牛久市とつくば市からの入学者が増えた ②25年度に普通科を新設したつくばサイエンス高校は入学者が増え、地元のつくば市内の中学校からも入学者が増えた ③筑波高校は今年度、つくばサイエンス高の普通科設置で入学者数が減ったと考えられるが、地域とつながる小規模多面高校として学校づくりをしているーなどと分析し、「26年の募集定員の発表で、期待していた竹園高校の定員増は実現しなかったが、改善した部分は確実にプラスになっているので、改善が必要だと県に要望していきたい」などと話した。
「当時者として不安しかない」
学習会には小中学生の子供をもつ父母らも参加した。都内からつくば市に転居してきたという母親は「都内から来て、つくばは高校の通学費が月3万円くらいかかると聞き、こんなに通学費が高いんだと驚いた。公立高校は行きやすいところにあることが重要なのに、当事者として不安しかない」などと語った。中学生と高校生の子供をもつ土浦市の母親は「つくばに高校の選択肢が少ないことで、つくばの生徒が土浦や牛久に流れていて、土浦の生徒は、土浦一高と二高は、つくばの出来る子が行くところだと思うようになっている。近い高校に行ける仕組みをつくってほしい」と訴えた。
PTAの活動で、隣のつくばみらい市で開かれた会合に参加したというつくば市の父親は「(会合に)つくばみらい市の小田川浩市長も参加していて、小田川市長から『市立高校をつくりたい』という話を聞いた。つくばみらいには伊奈高校があり、市役所に入ってくる卒業生がすごくいい子だから、地元で地元の子を育てたいということだった。そうしたこともいいのではないか」などと話した。(鈴木宏子)






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