【コラム・坂本栄】1カ月前、土浦駅西口前ビルの大ホールで「TX延伸シンポジウム」が開かれました。どんな議論になるのかと興味を持ち、私ものぞいてみました。ポイントは2月19日掲載の記事にまとめましたので、そちらを読んでください。今回のコラムでは、パネリストの意見を聞きながら勝手に妄想したことを三つ記しておきます。
妄想1・2:TXをJRが吸収
討論会の目的は、現在つくば止まりのTX(つくばエクスプレス)を土浦まで伸ばしてもらうための世論喚起にありました。実現すれば、新沿線周辺がにぎやかになり、土浦-つくばの行き来が楽になります。当然ですが、土浦市長と地元高校生は地域振興と利便性向上のメリットを強調しました。
茨城県の担当課長は、延伸のメリットは土浦エリアにとどまらず、JR常磐線経由で水戸エリアとつくばエリアが結ばれるメリットを指摘しました。県内の2大経済・文化・教育圏が鉄道でつながれば、人の往来が活発になり、両エリアの活性化を図れます。JRあるいはTXが不通になった場合、土浦駅経由で代替輸送ができますから、危機管理上もプラスです。
こういった発言を聞きながら、二つのことを妄想しました。水戸-つくばをスムーズに運行するには、JR東日本がTX運行会社を吸収合併し、単独社の管理下で相互乗り入れを実現させる―これが一つ。その際、「つくばエクスプレス」を「常磐新線」に名称変更する―これが二つ目です。計画段階のTXの名前は「常磐新線」でしたから、元の名前に戻すということです。
妄想3:茨城空港の2滑走路化
昨秋に掲載したコラム210でも触れたように、茨城県はTXを土浦駅経由で茨城空港(小美玉市)まで延伸する構想を描いています。討論会ではこの話は出ませんでしたが、私の頭の中では空港延伸もチラついていました。
県は、茨城空港の利用者が今後増えることを展望し、昨夏、その機能を強化する計画を策定しました。ポイントは、①滑走路沿いに機体移動用の走路を設ける②利用者増に対応し空港施設の機能を強化する―です。TX空港延伸は、今は自動車だけの空港へのアクセス手段を広げ、「ローカル空港」を羽田、成田に次ぐ「首都圏第3空港」に格上げする構想を踏まえたものです。
しかし、茨城空港には滑走路が1本しかなく、事故時には使えなくなるという欠陥があります。これでは首都圏第3空港の要件を満たせません。米軍横田基地(東京都)を日本に返してもらい、茨城空港に隣接する自衛隊百里基地を横田に移し、百里の滑走路も茨城空港が使う―これが、妄想の三つ目です。米軍にはハワイかグァムまで退いてもらいましょう。
地域を大きく変える鉄道インフラ
首都圏第3空港化とセットで、茨城空港-土浦-つくば-東京、茨城空港-石岡-水戸の鉄道経路が完成すると、茨城県、隣接県の使い勝手が格段によくなります。特に、欧米亜と空港経由で結びつく研究学園都市、TXとJRが交差する土浦の役割はアップするでしょう。もちろん、どう使いこなすかですが…。
先日、ある会合で同席した東京工業大(現東京科学大)卒の若手エンジニアはこんなことを言っていました。住まいは子どもの教育を考えてつくば市。重機大手の日立建機(4月からLANDCROSに社名変更)設計者ということもあり、仕事場は土浦工場、常陸那珂工場、東京本社など。同社最大の輸出市場は米国。TX土浦延伸、さらに茨城空港延伸が実現すると、彼の生活+仕事はスムーズに回ることでしょう。(経済ジャーナリスト)




















































