金曜日, 6月 26, 2026
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運か才能か努力か《続・気軽にSOS》125

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【コラム・浅井和幸】2022年のイグノーベル賞で、最も成功するのは、そこそこの才能と大きな運が大切であるという論文がありました。それはさておき、全ての人は一生懸命に頑張って生きていると私は考えています。

ですが、一生懸命に頑張ってもうまくいかないことがあります。自分より豊かな人は何かずるいことをしているのではないか、ただ運がいいだけじゃないのか―と捉えてしまうこともあります。自分よりも豊かでない人には、自業自得だとか、努力が足りないからだ―と捉えてしまうこともあるようです。苦しいときは、このような考えが浮かび、やりきれなくなるものです。

私が代表理事をしている一般社団法人LANSという居住支援法人があります。「住宅確保要配慮者」の方々、つまり住まいが不安定な方々を様々な面で支援しています。

暴力からの避難。会社を辞めさせられ社員寮からの退居。住居取り壊しや火災。自己破産での自宅手放し。家賃の滞納。近隣住民とのトラブル。低所得者や障害者や高齢者。母子・父子家庭。ホームレスや車上生活者。刑余者などで住まいを見つけることが困難な方。

保証人がいない、天涯孤独で緊急連絡先になる人がいない、保証会社が通らない、初期費用が払えない―などで賃貸住宅の契約ができない方もいます。

そのような方には、不動産会社、福祉事業所、病院、自治体などと連携し、各種の制度を利用して、住まいのマッチングを考えます。中には、冷蔵庫や洗濯機などを所持していないし購入もできない、プロパンガス契約の保証金1万円が払えない―というような人もいます。

日用品を購入してまで寄付をいただく

そのような状況に理解のある方から、寄付を常時募集しています。昔、自分も貧乏で大変だったから、役立ててほしいと、寄付をいただくこともあります。捨てるに捨てられないで家に置いてある衣装ケース、昔使っていた布団が押し入れに眠っている―などです。

定期的に寄付をいただく方が言っていました。今、自分は不自由なく暮らしている。それなりに良い暮らしをしている。でもそれは運が良かっただけ。支援を受けることになっていたかもしれない。これからも分らない。

とても努力をされたであろうことは想像に難くない方です。ですが、客観的にご自身をそのように捉えられているのでしょう。日用品を購入してまで寄付をいただくこともあります。感謝に堪えません。自分もこのような気持ちを持っていたいと考えています。(精神保健福祉士)

公認競技場の存在意義 筑波大陸上競技場(下)

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寄付特典として昨年12月17日、筑波大陸上競技部が開催したランニングクリニック(同大スポーツアソシエーション事務局提供)

筑波大学陸上競技場(つくば市天王台)が日本陸連の公認を必要とする理由は何か。同大陸上競技部前副主将の伊藤海斗さん、同じく学年代表の池田涼香さんは、同競技場で開催される競技会が、同大陸上競技部の活動に大きく関わるだけでなく、地域の競技者にとっても、主要大会への出場資格となる公認記録を得るための貴重な機会となっていると話す。

競技会は地域貢献にも

陸上競技で、県大会や全国大会などの主要な大会に出場するには、多くの場合、参加標準記録の突破が条件になる。必要な公認記録を取ることができるのは、公認の競技場で開催されるなど一定の条件で開催された競技会に限られる。

同大陸上競技場では年十数回の競技会を開催している。このうち筑波大学競技会は、コロナ前は県内外から毎回5000人ほど、年間にしてのべ約3万人の参加者があった。

主に外部の中高生や一般競技者が記録を取得するための競技会で、同大陸上競技部が運営している。陸上競技の各種目をフルで行う場合、公認審判員や計測員、記録員などの大会係員がのべ200人ほど必要だ。これらの人的資源を学生の協力で賄えるのが大学競技会の利点であり、学生が自力で通える大学の競技場だからこそ可能になる。

照明灯の下で見ると、コース幅の改修や、リレー種目のスタート地点の補修などの跡がいっそうよく分かる

強豪校に不可欠な環境

もう一つ、筑波大学記録突破会がある。学生が自分たちで記録を出すための、学内向けの競技会だ。陸上競技部の目標とするインカレ総合優勝を達成するには、その第一歩となる公認記録の取得が欠かせない。このため学内の競技場が公認を失うことは、陸上競技部にとって大きな痛手となる。

他大学など外部の競技会へ遠征するとなると、参加費や交通費などの個人負担がかさむほか、移動時間が長くなり、選手のコンディションにも影響する。学内であれば良い条件の日を選んで開催でき、より良い記録が出しやすい。

こうした状況はいずこも同じで、陸上競技が強い大学の多くが自ら公認競技場を持ち、競技会を開いている。公認競技場を持たない大学でも、市や県の公認競技場と連携することで同様の体制を築いている。

例えば第3種公認の龍ケ崎市陸上競技場は、ネーミングライツにより流通経済大龍ケ崎フィールドと呼称し、同大陸上競技部が競技会を開催している。今年度は陸上競技会を8回(うち2回は学内向け)、長距離・投てき競技会を2回予定し、参加者は陸上競技会で平均200人、多いときは500人を超えることもあるという。

市との連携望む声も

筑波大学陸上競技場では、ほかに小・中・高校生向けの陸上教室や、パラ陸上教室、指導者研究会なども開催されている。

つくば市内の陸上競技大会の多くも以前はここで開かれていた。だが今は筑波大離れが進んでいる。

同市小学校陸上記録会は、もともと公認競技場を使う必要のない大会でもあり、働き方改革に伴う教員の負担軽減のため、2019年度からは各学園で開かれている。市中学校陸上競技大会は、今年度は第3種公認の石岡市運動公園陸上競技場で開催された。つくば陸上競技選手権大会は、コロナ禍を理由に昨年度と今年度は中止されている。つくばマラソンは、昨年も筑波大学陸上競技場を発着地点として開催されたが、これはコース自体が日本陸連の公認を得ており、競技場自体の公認の有無は関係ない。

現在、つくば市では新たな陸上競技場の建設計画が進められている。同市の人口規模からしてもあって然るべき施設だが、「あえて交通の不便な上郷高校跡に、高いコストをかけて造るのは無駄が多い」「市と大学の連携により、筑波大学陸上競技場の受け入れ能力を最大限活用し、さらなる地域利用を図るのが最適解ではないか」という市民の意見もある。(池田充雄)

終わり

◆公認の陸上競技場を持つ関東圏の主な大学は以下の通り
第3種:筑波大、順天堂大、日本体育大、国際武道大、中央大、法政大、国士館大、東海大
第4種:日本女子体育大、東京学芸大、日本大、一橋大、東京大、帝京大、東京女子体育大、立教大、早稲田大、大東文化大、慶應大
※第3種と第4種の主な違いは、トラックが全天候舗装に限られるか、土質でも可か。

つくば松代公園の雪景色 《ご近所スケッチ》2

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松代公園の雪

【コラム・川浪せつ子】つくば市には49もの公園があるとか。種類はいろいろで、松代公園(松代3丁目2)は、都市計画上「近郊公園」と言うそうです。つまり、近くに住む市民のための公園ということでしょうか。

公園のお隣は小学校です。斜め前には、児童館、幼稚園、保育所などがあり、子供たちのかわいい声が、いつも聞こえてきます。放課後や休日には、親たちも加わって集いの場所になります。

小さめですが池があり、自然のアカマツ林を生かした公園で、ガチョウ、ハクチョウ、シラサギなどが遊び、自然の宝庫でもあります。

四季折々の花々も素晴らしいです。春には、桜の花はもちろん、藤棚も2か所あり、豪華なしつらえです。夏には、心地よい日陰のベンチに座って、ポワ~ンと空や木々を眺めるのが好きです。紅葉の時期は、色付いた木々が心まで温かくしてくれます。

我が家の子供たちが小さいころには、この公園まで乳母車を押して。少し大きくなったら、一緒に自転車で。松代公園は、近くの住民しか知らないパワースポット?

松代公園の雪

「え~、これが、あの公園!」

この大好きな公園。雪の降った日にはどんな風景が見えるのか、訪ねてみました。家から1時間ほど歩き、雪の日の絵の取材。とても寒かったですが、素晴らしい雪景色にたくさん出合うことができました。

後日、公園の近くに住む友人に、この絵を見てもらったら、「え~、これが、あの公園!」と、ビックリしていました。

そうです、雪は、いつも見ている場所を変身させてしまうのですね。雪国の友だちは「雪とは、日々、戦いなんだよ」と言っていましたが、絵を描く者にとっては、天からのプレゼントです。雪国で大変な方々、ごめんなさい。(イラストレーター)

公認更新へ危機脱する 筑波大陸上競技場(上)

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筑波大学陸上競技場でウォーミングアップをする陸上競技部員ら

募金に加え工事絞り込み

予算不足で4月から、日本陸上競技連盟(日本陸連)第3種公認の更新を受けられるか否か危ぶまれていた筑波大学陸上競技場(つくば市天王台)が、公認更新に必要な工事を実施できる見通しとなった。昨年11月5日から急ぎ募金活動を開始、12月12日までに約1370万円が集まり、これに大学の予算を加え、さらに改修項目を絞り込むことで危機を脱した。

レーン幅の修正必須

陸上競技場の公認制度は、日本陸連が競技規則に従い、公認競技会を開催するために適切な施設であることを認定するもの。第1種から第4種L(ライト)までの5種別があり、いずれも有効期間は5年間で、更新の際は再検定が必要となる。

筑波大の場合、第3種公認の有効期限が今年3月31日に迫っており、しかも今回の更新では、レーン(走路)幅の修正を含む大がかりな改修工事が必要となっていた。

従来、陸上競技のレーン幅は国内規格の1.25メートルと国際規格の1.22メートルが競技場ごとに混在していた。2019年度から国際基準への統一が図られ、旧レーン幅の競技場は次回の公認更新までに修正することになった。該当する競技場は全国で256ある。

同大陸上競技場のレーン

2カ年に分けて工費分散

同大教育推進部教育推進課体育センター主幹の菊池文武さんによると、体育センターでは、今回の改修が厳しいものになると予想し、補修個所を必要最小限にとどめる一方、工事を2期に分けることで予算の分散化を図った。

2021年度の工事内容はトラック部分が中心で、レーン幅の修正とそれに伴うラインやマークの打ち直し、高圧洗浄などを行った。路面の傷みが激しいスタートライン付近などは、舗装を切りはがし、クッション材やエンボス材を再度吹き付ける「切削オーバーレイ」という工法により修復した。

摩耗やスパイク跡などが目立つ、棒高跳び走路の踏み切り部分

22年度はフィールド部分で各種目のレーン幅修正と、踏み切り地点などの切削オーバーレイをする予定。加えてトラック部分の追加工事もある。8レーン中最内の第1レーンは、特に酷使され摩耗が著しく、切削オーバーレイが必要となった。ほかにも跳躍場の砂の補充や、インフィールドからはみ出した芝の刈り込みなど、こまごまとした補修も多い。これらは日本陸連の事前審査で指摘された部分だ。

物価高が大きなハードル

21年度の工事費約2860万円は大学の予算で賄うことができた。今年度分については、昨今の物価高、円安による資材費や物流費などの高騰、光熱費の高騰などに対応した学内全体の予算編成を行っていることを踏まえて、調整を行っているという。

不足分は寄付に頼るしかないと、昨年11月5日からメールやSNSなどを通じて寄付を募り始めた。当初は11月末だった期限を12月12日まで延長、陸上競技部の部員らも一部を負担することで、何とか学外からも寄付を募ることができた。なお寄付は現在も受け付けており、追加予算が取れれば、今回は断念した部分の修復に充てていくという。

支援金で予算不足を補う

予算不足には同大固有の事情もある。今年10月、開学から50年になり、多くの施設が一斉に改修時期を迎えている。他の施設・設備の老朽改善なども順次進めている。

総合大学として多様な施設・設備を有し、しかも国立大学では数少ない体育専門学群があるため体育施設は特に多く、一部施設に大きく予算を割くことは難しい。インカレなどの大舞台でしのぎを削る有力私大と比べると、収入や財源で差があり、同窓会の規模や年齢層の厚みも違うため、寄付金の額も大きく異なる。

そのような事情の中、いち早く活用してきたのがクラウドファンディングだ。陸上競技部の長距離パートでは、箱根駅伝復活プロジェクトの一環として2016年から取り組み、得られた支援金で強化費や遠征費などを捻出し、2020年の本戦出場を果たした。今年度は蹴球部が第1サッカー場の改修で約1820万円を集め、老朽化した人工芝の張り替えを実現できた。

大学としても今後、産学連携による企業からの資金導入や、文科省が創設した10兆円規模の大学ファンドの活用などにより、収入の改善を図るという。(池田充雄)

続く

◆筑波大学陸上競技場の改修寄付申し込みフォームはこちら

「至高の暗黒シート」を開発 産総研 光閉じ込める漆黒 

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左が「至高の暗黒シート」。従来品「究極の暗黒シート」㊨が反射するレーザーポインターの光が消えて見える=18日、産総研

産業技術総合研究所(つくば市)物理計測標準研究部門の雨宮邦招研究グループ長(応用光計測研究グループ)が名付けた「至高の暗黒シート」は、これまで誰も見たことのない「黒さ」を実現する。特殊な黒色樹脂の表面に微細な凹凸を形成して光を閉じ込める構造をしており、可視光の99.98%以上を吸収する。従来の暗黒シートと比べて可視光の反射率が一桁低く、触っても壊れない耐久性を有する素材としては世界一の黒さを達成したという。

雨宮グループ長らが18日、記者発表し、従来品などと「黒さ」を見比べるデモンストレーションを行った。

「黒さ」の度合は光、特に可視光の吸収率によって決まる。暗黒シートは、ミクロなサイズの円錐孔型の黒体を並べた構造を、面上に敷き詰めている。この構造は、光閉じ込め構造になっていて、入射した光は、壁面で何度も吸収・反射を繰り返し、正味の反射率がゼロに近づいていく。

会見する雨宮邦招研究グループ長(右)と市野善朗総括研究主幹=同

産総研は2019年に、紫外線~可視光~赤外線の全域で99.5%以上の光を吸収する「究極の暗黒シート」を開発した。カーボンブラック顔料を混錬したシリコーンゴムを素材に用い、量子科学技術研究開発機構(高崎市)のサイクロトロン加速器からのイオンビーム照射と化学エッチングによって光閉じ込め構造をつくった。

吸収率を99.5%から99.98%にまで高めたとは、光の反射率を0.5%から0.02%まで低減させたともいえる。正味の反射率が0.1%を大きく下回るには、光閉じ込め構造の勾配を急峻にし、エッジは鋭く、壁面はナノレベルで滑らかにする必要があった。従来の微細加工技術では作製が困難で、サイクロトロン加速器の高エネルギーイオンビームを用いた。以来素材探しと作製法の改良を繰り返したのが「究極」から「至高」に至る4年間だった。

これまで暗黒シートの反射率低減を制約してきた原因が、カーボンブラック顔料による散乱であると突き止めた。カーボンブラック粒子は光の散乱が生じやすくなるため、光閉じ込め構造から散乱光が一部逃げてしまう。そこで、低散乱な黒色基材の探索を行い、漆(うるし)塗りの代用にも用いられるカシューオイル樹脂に着目したという。

カシューオイル樹脂を構成するポリフェノール類は、漆の成分と類似しており、鉄と錯体を作ることでポリマー自体が顔料を加えなくても黒くなる。この黒色樹脂膜は散乱反射(くすみ)の量が極めて少ないことがわかった。「漆黒」は通常、鏡面に磨いた光沢のある黒を指すが、同時にくすみの少ない「深みのある黒」も意味すると言える(雨宮グループ長)という。

機能性ポリマーの精製カシューオイルは工業製品として市販されている。炭素素材に代えて使ったことで、もろく壊れやすい難点の克服にもつながった。取り扱いが容易になったことで利用範囲も広がりそうで、今後は作製方法の改良など実用化に向けた研究に踏み込んでいく構えだ。

低反射な黒色材料は、装飾、映像、太陽エネルギー利用、光センサーなど、光の応用分野で幅広く用いられている。特に、カメラや分光分析装置内部の乱反射防止、迷光除去などの用途では、理想的には完全に無反射の黒体材料が切望されている。(相澤冬樹)

政治判断より技術的判断を TX県内延伸で塚本元県議

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基調講演する塚本一也氏

土浦商工会議所青年部主催のTX県内延伸討論会が17日夜、土浦市内で開かれた。パネル討論に先立ち基調講演した塚本一也氏(大曽根タクシー社長、元県議)は、延伸先候補地域の誘致活動が過熱化していることを念頭に置き、「延伸ルートは、政治判断よりも技術的判断を優先すべきだ」と述べ、選定作業を進めている茨城県に対しクールな判断を求めた。

県の選定委員会は現在、4候補(水戸市、土浦市、筑波山、茨城空港)の中から延伸先を1つに絞り込む作業を進めている。県のスケジュールでは、2月9日に選定委から答申をもらい、広く県民の声を聞いた後、3月末までに決定する段取りになっている。

JRとの交差=都心への選択肢

JRに15年勤務(専門は駅舎設計)しTXに関する著作もある塚本氏は、鉄道についての豊富な知識を駆使、①現在の最速運転は毎時130キロだが、なだらかな線形から同160キロの運転が可能、②高架と地下で構成され、踏切がない鉄道なので輸送障害が少ない、③自動列車運転装置(ATO)により、安全で効率的な運行ができる―などの強みを列挙、こういった特性を生かされる延伸ルートが好ましいと強調した。

また、現TX(秋葉原―つくば市)については、①JR常磐線の混雑緩和、②沿線に住宅を供給し、首都圏住宅問題の解決―を目的にしていたと指摘。TX延伸ルートが常磐線と交わることによって、当初の建設目的がより充実することが望ましいとの視点を提供した。

この関連で、土浦が延伸先になる利点として、①土浦には、公的機関、教育施設、娯楽施設などが充実しており、既存のTX沿線地域にはない都市機能が整っている、②JR駅も複数あり、利用者は都心へのアクセス手段を選択できる、③JRに事故があった際、振り替え輸送が可能になる、④東京へのルートが違うため、JRとの共存が可能になる―などを挙げた。

土浦通過=ずばり経済効果が大

討論会では、「TXが土浦を通過すれば、ずばり経済効果が大きい。それは(既存沿線の)守谷市、つくば市を見ればわかる」(中川喜久治・土浦商工会議所会頭)、「(公開されている)選定委員会の討議資料を見て、土浦延伸を確信している」(小坂博・土浦市議会議長)、「土浦になれば、定住人口、交流人口が増え、会議所会員の仕事の幅が広がる」(池田雄一・土浦商工会議所青年部会長)などの発言があった。

TX土浦延伸を盛り上げる講演・討論会は、青年部の新春交歓会の目玉としてセットされた。討論会の後、会議所の若手会員は3年振りの懇親会に移った。(岩田大志)

国連は誰のことも否定していないか 《電動車いすから見た景色》38

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2022年8月に国連ジュネーブ本部の前で介助者と

【コラム・川端舞】昨年9月、「国連が特別支援教育の中止を勧告した」と報道されたとき、特にインターネット上では様々な意見が聞かれた。特別支援学校を卒業した障害当事者や、今、特別支援学校で障害児ひとりひとりと向き合っている教員からすれば、自分の経験を否定されてしまったように感じたかもしれない。

しかし、改めて国連の勧告を読むと、「分離された特別支援教育を中止するために、国家政策などの中で障害児がインクル―シブ教育を受ける権利を認め、全ての障害児が、あらゆるレベルの教育において、必要な支援を受けられるように国家計画を採択すること」とある。

国連は今すぐに特別支援学校などを廃止することは求めておらず、どんな障害があってもインクルーシブ教育を受けられるようにするために、普通学校が障害児の入学を拒否できないようにするなど、普通学校のあり方を変えるように求めているのだ。

現在、特別支援学校でやられている障害児ひとりひとりに合わせた丁寧な指導を国連は否定しているわけではないと、私は思う。

特別支援学校の良さを教えて

私は特別支援学校に通った経験がないため、今の特別支援学校の良さを十分には理解できていないだろう。だから、特別支援学校の先生方や卒業生に、ぜひ特別支援学校の良さを教えてほしい。そして、今の普通学校をどう変えていけば、特別支援学校の良さを普通学校でも実現できるか、一緒に考えてほしい。これは、長年、特別支援学校を経験してきた障害当事者や先生方にしかできないことだ。

全く違う立場で経験してきたことを、お互いに共有し合うのは勇気のいることかもしれない。しかし、異なる経験や意見を持つ人同士がお互いを知っていくことで、どんな障害があっても、その子らしく居られる新しい普通学校の形が見えてくるのかもしれない。(障害当事者)

工事箇所の路面が陥没 自転車の71歳男性けが つくば市

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つくば市役所

つくば市上広岡の下水道工事箇所で16日午後7時ごろ、路面が幅約2メートル、長さ約80センチにわたって約18センチ陥没し、自転車に乗っていた71歳の男性が転倒した。男性は病院に搬送され17日時点で入院中。しびれや痛みなどの症状があるという。

同市上下水道局下水道工務課によると、現場付近では工事受注業者が昨年11月から今年3月までの工期で市発注の下水道敷設工事を実施、現場では縦横2メートルの大きさの穴を掘って、マンホールを敷設する工事をしていた。

敷設が終わり14日に、掘った穴を路面の高さまで砂利で埋め戻したが、2日間で18センチ陥没したという。同課によると、大型車が現場付近をひんぱんに行き来したことも陥没に関係したとみられるという。

事故発生を受けて受注業者は16日夜、陥没箇所を路面の高さまで砂利で埋め戻し、17日にアスファルトで舗装した。

一方同課は、受注業者に対し、路面の踏み固めや夜間の照明が適切だったかなど、現場管理と安全対策の徹底を指導したとしている。さらに市担当課で、安全対策が十分になされているか適宜確認し、再発防止に努めるとしている。

負傷し入院中の男性に対しては、新型コロナ感染防止対策のため病院で面会できないことから、電話で市が謝罪した。今後正式に謝罪する予定という。けがに対する賠償等については受注業者が対応するとしている。

ディープな土浦楽しんで 三高生4人、スタンプラリーを企画 22日

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話し合いをする土浦三高の(左から)松延さん、橘内教諭、関口さん=土浦市大岩田、県立土浦三高

県立土浦三高(土浦市大岩田)の2年生4人が、地元、土浦を深く知りながら観光を楽しんでもらいたいと、土浦駅前通り周辺の観光拠点の一つ、まちかど蔵「野村」(同市中央)からスタートし土浦城跡の亀城公園(同市中央)周辺を巡るスタンプラリーを企画し、22日に開催する。

指定した店舗など3カ所以上を回ってスタンプを集めた人に景品を用意する。同市職員でホームページ「日本一の湖のほとりにある街の話」を制作する若田部哲さんが協力し、スタンプラリーの台紙のデザインを手掛ける。

まちかど蔵「野村」は江戸時代後期から明治時代初期に建てられた商家の蔵で、中城通りと呼ばれる旧水戸街道沿いにある。スタンプラリーは「野村」をスタート、ゴール地点とし、地元でよく知られる周辺の喫茶店「喫茶蔵」、「城藤茶店」、「カフェ ド ランクル」のほか、亀城公園の東櫓(やぐら)、和菓子店「伊勢屋」、呉服店「前野呉服店」でスタンプを押してもらう。

亀城公園周辺の地図をモチーフにした、レトロで味のあるデザインの台紙を100部用意する。親子連れや若者などを中心に多くの層に訪れてもらうことを想定しているという。

まちかど蔵がある中城通りの入り口、桜橋交差点=土浦市中央(資料写真)

高校生4人は総合的な学習(探究)の時間の授業で地域の魅力をアピールしたいと集まった。メンバーの一人、松延咲希さんは「茨城が魅力度ランキングで最下位なのを知り、なぜ茨城の魅力が伝わっていないのかと思った。まずは土浦から魅力を知ってもらいたいと考え、活動を始めた」と話す。

集まった4人で魅力をPRする方法を話し合う中で、霞ケ浦流域の地域文化を紹介するホームページを運営する若田部さんを知り、直接メールして協力を仰いだ。応じた若田部さんは「土浦に興味を持ってもらいうれしい。方向性を決めてしまうようなアドバイスは控え、あくまで私個人のこれまでの取り組みの説明をした」と言う。

昨年12月にスタンプラリーの企画が決定し、打ち合わせを重ねてきた。11日に行われた最終打ち合わせでは関口衣織さんと松延咲希さんがそれぞれのノートパソコンでスライドを示して説明し、橘内敏江教諭や若田部さんと共に当日の流れなどの確認を行った。

関口さんは亀城公園周辺の店舗に協力を仰いだ際、優しく話を聞いてもらえてうれしかったというエピソードを話した。店舗で押してもらうスタンプは、土浦市イメージキャラクターの「つちまる」や、ヨット、れんこん、高安関など土浦にちなんだデザインで西村美穂さんが手作りした。SNS等を利用した広報を長谷川紗雪さんが担当する。

橘内教諭は「生徒の自主性を大切に、できるだけ手を出さないようにしていた。自分も土浦に住んでおり、若田部さんのホームページも見ていて、土浦の魅力を知ってほしいと思っていた。専門の人に来てもらって生徒たちが話をすると化学反応が起こり、生徒が輝きだす。企画を通していろんな年齢層の方に出会ってもらいたい」と話す。(田中めぐみ)

◆スタンプラリーは22日(日)午前10時から午後4時まで。雨天決行。

ふるさと納税の顛末記③《文京町便り》12

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土浦藩校・郁文館の門=同市文京町

【コラム・原田博夫】2008年5月にスタートしたふるさと納税制度の問題点は、返礼品騒動以外にも多々ある。たとえば、この制度を通じて寄附を受け入れる自治体と、住民が積極的に他の自治体へ寄附を行うために住民税額が当該自治体から流出する自治体間で、構造的な食い違い・アンバランスが生じている。

まず、2021年度のふるさと納税受入額の多い団体は、全国的には、1位・紋別市153億円、2位・都城市146億円、3位・根室市146億円、4位・白糠町125億円、5位・泉佐野市113億円で、受入件数では、1位・紋別市111万件、2位・泉佐野市89万件、3位・白糠町83万件、4位・根室市77万件、5位・都城市70万件である。

その結果、2022年度の市町村民税控除額の多い団体は、1位・横浜市230億円、2位・名古屋市143億円、3位・大阪市124億円、4位・川崎市103億円、5位・世田谷区84億円で、控除適用者では、1位・横浜市34万人、2位・大阪市21万人、3位・名古屋市19.6万人、4位・川崎市16万人、5位・札幌市12万人である。

茨城県内ではどうか。2021年度の受入額の多い団体は、1位・境町49億円、2位・守谷市35億円、3位・日立市26億円、4位・つくばみらい市17億円、5位・取手市9億円で、受入件数では、1位・境町29万件、2位・守谷市15.9万件、3位・土浦市5.6万件、4位・取手市4.7万件、5位・稲敷市4.2万件である。

その結果、2022年度市町村民税控除額の多い団体は、1位・つくば市10.6億円、2位・水戸市6.2億円、3位・守谷市3.3億円、4位・日立市2.7億円、5位・土浦市2.5億円で、控除適用者では、1位・つくば市2.1万人、2位・水戸市1.4万人、3位・日立市0.7万人、4位・守谷市0.7万人、5位・土浦市0.6万人である。

ふるさと納税がネット通販化

本コラム10(2022年11月27日掲載)で紹介したように、この制度が提案された当時は、地方出身で高所得のサラリーマンが多数居住している大都市部で、この制度を利用する人が多いのではないか、と想定された。その意味では、大都市部の地方自治体から、ふるさと納税の形で寄附額・住民税額が流出するのは想定通りだった。

しかし、受入側の上位団体の顔ぶれを見ると、受入額および件数が多い団体では、明らかに、魅力的な返礼品を取りそろえているケースが多い。その意味では、地元産品の発掘などの営業努力が、こうした結果に反映している側面もある。

一方で、住民税控除の状況(ふるさと納税の利用者が多数居住している自治体)を概観すると、どうも、その地方自治体あるいはそこの居住者が富裕かどうかよりも、むしろ、その地域の住民のウェブ利用の頻度の高さなどが、反映しているようである。

つまり、高所得の中高年齢層というよりは(彼らはしばしばウェブには疎い)、所得水準はそれほど高くなくてもデジタルフリーの壮年層あるいは子育て世代が隙間時間にスマホで検索・アクセスして、魅力的な返礼品をサーチしている様子がうかがえる。現行のふるさと納税がネット通販化している、との批判のゆえんである。(専修大学名誉教授)

ロウバイが満開、筑波山梅林

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小雨の混じる中、満開のロウバイを見る来園者=14日、つくば市沼田、筑波山梅林

筑波山中腹のつくば市沼田、筑波山梅林で、春の訪れを告げるロウバイが満開になっている。14日は小雨の交じる天候で観光客は少なかったが、訪れた人たちは、黄色く咲き誇るロウバイの写真を撮ったり、香りを嗅いだりしていた。園内では早咲きの紅梅もちらほら咲き始め、わずかだが花びらが開いた白梅を見つけることができる。

筑波山梅林は標高約250メートル付近に位置し、中腹の斜面に広がる4.5ヘクタールの園内には約1000本の白梅や紅梅が植えられている。1970年に開園し、2005年にリニューアルした。筑波石と呼ばれる斑れい岩の巨石が園内のあちこちにあり、筑波山地域ジオパークの見どころの一つともなっている。

ロウバイは園内の標高の低いところに数十本ある。中国原産で黄色い花と甘い香りが特徴。梅の一種ではなくクスノキ目に属する。梅はバラ目なので遠縁になる。

たびたび梅林を訪れるという、近くに住む女性は「ここは見晴らしが良くて、梅を間近で見ることが出来るのが良い」と話していた。

コロナ禍により筑波山梅まつりは、2020年は会期途中で中断、21年は2週間遅らせて開幕、昨年は中止となった。さらに昨年は、梅の収量が少なく(22年6月6日付)、梅まつり中止と収量大幅減のダブルパンチに見舞われた。

つくば観光コンベンション協会観光推進課の本間亮太さんによると、今年は気温が低い時もあったが、紅梅の開花、白梅の開花も例年並みで、紅梅の見頃は2月初旬ごろ、白梅の見頃は3月初旬ごろになるとみられるという。今年の筑波山梅まつりは第50回目となり、2月18日に開幕する。(榎田智司)

回答めどは「今月いっぱい」 つくば市への無償譲渡で知事 洞峰公園問題

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グランピング施設などが計画されている洞峰公園野球場=つくば市二の宮

つくば市二の宮にある県営の都市公園、洞峰公園(約20ヘクタール)について、大井川和彦知事が昨年12月の知事会見で、つくば市が自ら管理するのであれば洞峰公園を無償で市に移管したいなどと述べ、これを受けて五十嵐立青市長が市長会見で、無償移管を受けて市が管理することも選択肢の一つだと応じたことについて(22年12月8日付)、大井川知事は今月13日の定例会見で「今月いっぱいをめどにつくば市の方から何らかの回答をいただけるようにお願いをしているところ」だと話した。

大井川知事は「今はつくば市の方から、つくば市が無償で洞峰公園の移管を受けた場合に、どのような費用がかかるのかということの詳細を知るための様々な情報提供の依頼をいただいており、それについて提供させていただいている」とした。

その上で「無償でつくば市に譲渡するか、あるいは我々が譲歩できるところは譲歩した案に切り替え、ある程度修正した案で(パークPFI事業によりグランピング施設を整備するなど)洞峰公園の改修を進めるか、その両者のいずれかだと考えている」などと強調した。

一方、五十嵐立青つくば市長は今月6日の定例会見で、県から無償譲渡を受けるか否かの判断について「(現在)担当課レベルで正確な管理費がいくらか、情報共有をしている。(維持管理や大規模改修の)費用が分からない中で、情報がないと判断に入らない。(市が県に回答する)時期的な縛りはないと思っている。必要な情報が得られるまで協議を続ける」などの考えを示していた。

回答期限について市公園・施設課は16日「今(県と)協議している段階なので、1月中(の回答)はちょっと難しいと思う」とし、県から維持管理や大規模改修費用の詳細について資料提供を受け、不明な点について県に問い合わせており、現在、県からまだ回答をいただいていない状況だとしている。

市が県から無償で譲渡を受けた場合の洞峰公園の維持管理費用などについて県は、昨年8月の説明会などで、維持管理や運営のための指定管理料が年約1億5000万円、23年度から2027年度までの大規模修繕費用として3億5600万円かかるとしている。

市議会一般質問はいずれも慎重論

昨年のつくば市議会12月定例会では3人が洞峰公園問題について一般質問した。それぞれ「つくば市はこれから公共施設を整備するお金がすごくかかる。県として責任をもってもらいたい」(山中真弓市議=共産=)▽「移管は多額の維持費をつくば市が負担することになる。もっと詳細なデータをいただく必要がある。総合運動公園の基本計画が反対に終わったのは、総工費のみならず毎年3億円の維持管理費に疑問や拒否感があったからだと思っている」(あさのえくこ市議=つくば市民ネット=)▽「市と県で共同管理を行うなど、口も出すけど金も出す折衷案で県と話し合い、洞峰公園の維持を行う考えはないか」(飯岡宏之市議=自民党政清クラブ=)など、3人いずれからも慎重な意見が出た。(鈴木宏子)

世界の笑いものになっていた? つくば市政《吾妻カガミ》149

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取り止めになったつくばセンター広場のドーム型屋根(「2019年3月策定のつくばセンタービルあり方検討業務報告書」より引用)

【コラム・坂本栄】つくばセンタービルを設計した建築家・磯崎新氏が昨年末に亡くなりました。センター地区のホテル+音楽会堂+その間のビル+広場をセットで設計した著名人です。追悼文が全国紙に掲載され、代表作としてセンタービルが挙げられていました。もし、市が広場に2基のエスカレーターを設置、磯崎作品に「2筋の大傷」を付けていたら、つくば市は「世界から笑われるまち」になっていたでしょう。

磯崎建築の意匠を損ねる改修

磯崎氏設計の3建築と広場で構成されるセンタービルを改修する計画は、▽1階広場を覆う屋根を取り付ける、▽1階広場と2階広場を結ぶエスカレーターを2基設置する、▽センタービル内部を改装する―などがありました。

これに対し、磯崎氏のポストモダン建築の代表作であるセンタービルの中央広場をいじり、デザイン(意匠)を損ねるのはおかしいと、市の計画に反対する市民団体が組織され、市や議会に撤回を求める運動を起こしました。また、本サイトのコラムニスト・冠木新市さんも、映画の蘊蓄(うんちく)を傾け、市の計画を批判しました。

市民運動やつくば市・議会の対応を、本サイトが逐一報道。私も本コラムで、改修は名建築を傷付けるだけでなく、エスカレーターは機能面からも「いらない」と指摘。他メディアも強い関心を示したこともあり、市はエスカレーター設置を取り止めました(屋根は計画段階で取り下げ)。その経緯や市民運動の記事と関連コラムは、下記にリンクを張っておきました。

全国紙が本サイト報道を紹介

磯崎建築の価値については、同氏と親交があった批評家・浅田彰氏が朝日新聞(2023年1月5日朝刊)文化欄で、「この建築家=芸術家は83年には世界的にポストモダン建築のパラダイムとされるつくばセンタービルを生み出すことになる。その後の世界を股にかけての活躍は誰もが知る通りだ」と書いています。

また、NEWSつくばのセンタービル問題報道については、毎日新聞の青島顕記者が同紙(2022年12月26日朝刊)オピニオン・メディア欄で、「つくば市中心部の広場へのエスカレーター設置計画に対して、市民から『デザインの価値を損ねる』などと異議が出たことを報じ続けて、市に計画を撤回させるなど…」と紹介、本サイトの行政監視姿勢を取り上げてくれました。

もし、本サイトの記事とコラムがなかったならば、建築史に残るセンター広場には屋根(デザインを隠す構造物)が架けられ、エスカレーター(デザインを壊す構造物)が設置されていたでしょう。そして、名建築を毀損(きそん)したことで、つくば市の文化レベルが世界に知られ、市民は恥ずかしい思いをしたでしょう。(経済ジャーナリスト)

<参考>

センタービル問題の経緯がわかる主な記事

「…センタービル改修計画 屋根は取り止め」(2020年12月4日掲載

「エスカレーター設置をめぐり論戦…市議会」(2021年4月27日掲載

「エスカレーター取り止め…計画大幅見直し」(2021年12月17日掲載

改修に反対する市民運動を扱った主な記事

「エスカレーター設置見直しを…市民らが要望」(2021年6月1日掲載

「『…広場の形状維持を』 市民団体が再要望」(2021年9月3日掲載

「…保存すべき価値示す 市民団体が報告書…」(2021年10月1日掲載

冠木さんの主なセンタービル関連コラム

「…センタービルで『ダイ・ハード』」(2021年7月9日掲載

「『たたり』と『科学都市』」(2021年8月12日掲載

本欄筆者の主なセンタービル関連コラム

「つくば市議の施設観と文化センス」(2021年7月5日掲載

顕彰パーティーを初開催 茨城県地区ロータリー 寄付者、全国トップ

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顕彰の会合は茨城地区で初の試み=水戸市のテラス ザ ガーデン水戸

茨城県地区のロータリークラブ、2022-23年度国際ロータリー第2820地区ロータリー財団による第1回目の顕彰パーティーが14日、水戸市内のホテルで開催された。財団の根幹である「ポール・ハリス・ソサエティ」(PHS)に認定され加入した茨城地区会員など103人が出席した。地区ガバナーを務めるつくば学園ロータリークラブの大野治夫東光拓商事社長は「この半年間で110人に認定・加入いただいた。これは全国の財団地区活動でもトップの成果。顕彰のアピールと皆さんの栄誉を称えるため、今年度から会合を開くこととした」と述べた。

PHS顕彰は、ロータリー財団の加入者が年間1000ドル(約12万8000円)以上の寄付金を寄せることで、財団本部から認証され、PHSの一員として迎えられる制度。1年間で集められた寄付金は、3年後に本部から各地区に分配される。大野氏がガバナー就任した昨年7月時点で、70人が認定されていたが、その後39人が新たに加わった。

大野ガバナーは「大勢のご協力をいただいた。一口に寄付と言っても、これを個人や企業として続けていくことは大変厳しい時代。しかし皆さんはPHSのボランティア理念を快く理解してくださった」とあいさつした。

活動成果を報告する大野ガバナー

顕彰パーティーは、ロータリー財団総括委員長で下館ロータリークラブの新井和雄リジリエンス会長が音頭をとり、実現させた。新井委員長によると「大野ガバナーが奔走(ほんそう)してくれたことから、会員間での寄付活動が活性化した。茨城地区の新しい試みとして、次年度以降も顕彰アピールのための会として続けていく」という。

会合にはPHSから永井靖彦パストガバナーが財団代表として出席した。永井氏は「私どもの財団は、シカゴの弁護士ポール・ハリスが1905年に創設したロータリークラブに始まり、世界中でボランティアと寄付活動を展開している。PHSは2006年から活動しており、茨城地区には55のロータリークラブがある中、驚くほどの賛同者に恵まれた」とあいさつした。(鴨志田隆之)

一年の計は初花火にあり《見上げてごらん!》10

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花束のような虹色のザラ星

【コラム・小泉裕司】新年を迎え、社会はギアチェンジしたかのように動き始めた。そこで、本コラムも昨年にも増して、「花火のまち土浦」から、打ち上げ花火の魅力をお伝えしていこう。というのが、今年の抱負なり。

さて、1月2日は、箱根駅伝をテレビ観戦しながら、酒浸りの怠惰な1日を過ごすのが、例年の「お楽しみ」だ。ところが今年は、車で遠出して花火を鑑賞するという、思い切った行動を選択した。なぜなら、昨年暮れに「モビリティリゾートもてぎ」(栃木県)の「New Year HANABI」のチケットを、ほぼ完売状態にもかかわらず、運良くレーシングスタンド最上段の席を入手することができたから。

サーキットを舞台に、音楽と融合した芸術性豊かな演出は「劇場型花火」と称され、夏と冬に開催する人気の花火大会。打ち上げは、土浦や大曲など競技大会において数々の受賞歴を持つ老舗「菊屋小幡花火店」(群馬県)。

オリオンまばたく澄んだ夜空に、2尺玉に尺玉、オリジナルのフレッシュグリーンや柿色の八方咲きに千輪花火、ハートやニコちゃんなどの型物、筒から吹き上がる虹色のザラ星(上の写真)など手の込んだ花火の数々を、上、中、低空に見事にコンビネーションしたプログラムは圧巻。

手を伸ばせば届きそうな、目線の高さできらめくスターマイン花火を堪能し、幸福感いっぱいで帰路に就いた。

本来、書き初めや初売りなど、正月の恒例行事は、2日に事始めとして行うと長続きするとされてきたようなので、この日の「初花火」で、今年も「With 花火」の日々が続きそうな予感。遅ればせながら、居間の壁一面に掛かる花火カレンダーに、年間の鑑賞予定を書き込もう。

あしたを生きるためのサプリ

昨年のある週末、水戸市内で野村花火工業が担当した20分ほどの小さな花火大会の直後、となりで観覧していた女性2人のほっこり会話。

「今日は無理につきあわせちゃって、ごめんね」

「うーんん、最高の週末になったね。来週もがんばれそーかも」

花火は、人生に必ずしも必要なものではないのかも知れないが、花火師は、見る人に元気や笑顔、希望を送り届けたいと、こん身の思いを込めて打ち上げる。まさに、あしたを生きるためのサプリメント。

今年もこんなすてきな「花火会話」が全国の花火会場で交わされることを願いながら、本日は、この辺で「打ち止めー」。「ドン ドーン!」。(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

共通テスト志願者は6457人 不正防止強化、コロナ対策継続の筑波大会場

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試験会場で試験官の説明を聞く受験生たち=筑波大学第2試験会場

本格的な受験シーズンの幕開けとなる、大学入学共通テストが14日、全国で始まった。試験は15日までの2日間で、初日に地理歴史・公民、国語、外国語、2日目は数学と理科が実施される。会場となる筑波大学(つくば市天王台)では、昨年とほぼ同数の6457人が受験を予定していた。全国の志願者数は、前年度比で3.4%減の51万2581人と年々減少が続く中で、県内では昨年とほぼ横ばいの1万2923人となっている。

「普段の実力を」

午前8時、気温5度を下回る曇り空のもと、コートやジャンパーに身を包む受験生たちが、試験会場となる筑波大学に集まり始めた。

会場前でバスを降りた藤代高校3年の池田航大さんは「これまでにやるべきことはやってきた。本番ではその成果を出せるように、しっかり臨みたい」と気持ちを引き締め、土浦市から来た鈴木康太さんは「昨夜はしっかり寝て、朝ごはんも食べてきた。今日は楽しみたい」と意気込みを語った。龍ケ崎から娘を会場に送り届けた加藤将司さんは「親の方が緊張しています。コロナなど心配はありましたが、普段の実力を出せるよう背中を押してあげられれば」と思いを語った。

新型コロナの感染により、13日には一日の発表としては最も多い16人が亡くなるなど、県内でも拡大傾向が続いて、会場にも警戒感が漂った。受験生にはマスクの着用、手・指の消毒のほか、休憩時間や入退場時に他の受験生との接触や会話を極力避けること、昼食は自席で黙食をすることが求められた。また、会場では隣との座席間隔が空けられ換気が徹底された。

主催の大学入試センターは、試験当日に発熱や咳など体調不良がある場合、無理をせずに28、29日に、茨城大学水戸キャンパス(水戸市文京)で行われる追試験を受験するよう、呼びかけている。

昨年、高知県内の試験会場でスマホ使用の不正が発覚したのを踏まえ、試験開始前のチェックも入念に行われた。携帯電話やスマートフォン、スマートウオッチ等のウエアラブル端末の電源が切られているかの確認のため、机に並べるよう試験官が受験生に求めた。不正が発覚した際に受験中止と退出が指示されること、場合によっては警察へ被害届が出されることが伝えられた。

都内の試験会場周辺で昨年、受験生を狙った障害事件が起きたことから、各地で試験会場周辺の警備が強化されていると報道されたものの、同市内では「試験会場周辺をパトロールするなど通常警戒の範囲に留めている」(つくば署)という。

使用機器に不具合、再テスト実施

筑波大学広報局によると、この日、午後5時10分から開始された英語リスニングで、使用されるICプレーヤーのうち一台に不具合が出たため、該当する受験生1人が、試験終了後に同会場にて再テストを行った。他の受験生に関しては、定刻で終了したとしている。(柴田大輔)

巡回指導より野犬捕獲こそ必要 《晴狗雨dog》7

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県動物指導センターに収容された犬たち(笠間市)

【コラム・鶴田真子美】茨城県では多くの野犬が捕獲されています。今日も野犬の子犬たちが県動物指導センターに収容されてきました。茨城県の狂犬病予防接種実施率は平均で62.9%です。畜犬登録率も同じくらいかと思われます。飼い犬でさえ、まだまだ管理がしきれていません。

なぜこのように多数の飼い主不明の犬が、茨城にはあふれているのか? 減らすにはどうすればよいのか? 人口密度、地形、住民意識にも左右されますが、自力で解決しようと努力する市町村(牛久市、守谷市、取手市、常総市など)と、対策が講じられていない市町村は、市町村別の犬収容頭数表にも表れています。

母犬を中心に保護を進めるのが野犬抑止の鍵です。昔から、犬は安産、多産と言われてきた通り、犬はひとはらで5~10匹も出産します。そのうち半数がメスとします。犬は半年で妊娠可能となります。1頭のメスから5頭のメスが産まれたら、次のシーズンには60頭に増えるのです。野犬の繁殖を抑えるには、メス犬を捕獲することが重要です。

県は2019年から保護指導課に任命職員2名を配し、野犬多発地域の放し飼い取り締まりを始め、それから4年が経ちます。しかし、その成果については疑問が残ります。開示請求した文書をみても、飼い主不在の家の巡回を繰り返すだけで、たまに、つなぐよう指導した、柵を直すよう指導した―と記載されているだけです。

巡回指導より、野犬捕獲こそが必要です。野犬多発地域の解決のために、早急に協議会開催が求められます。獣医師会、NPO法人、個人ボランティア、住民代表、市町村環境政策課職員をメンバーにして、野犬撲滅のワーキンググループを結成する必要があります。2015年、常総市が野犬140頭を皆生かして譲渡し、ゼロにした経験を踏まえ、同じことを自治体で一斉に行うのです。 

犬の畜犬登録や狂犬病予防接種の実施は市町村の業務ですから、飼い犬に関する膨大なデータを市町村は保有しています。地域ごとに町内会や地区会があり、どこにどんな犬がいるか、野犬多発地帯の情報などは集約可能なはずです。

ワーキンググループで、チームごとに自治体を分担し、捕獲と順化を行うのです。そのための収容施設と医療、譲渡までのスタッフを揃えるために、目的を明確にしたふるさと納税制度を作ったらどうでしょう。県犬猫殺処分ゼロを目指す条例第10条には「犬猫の収容頭数を減らすため必要な施策について…協議会を組織し協議するものとする」と記載されています。

一昨年から、県には外国製捕獲機の購入を要望してきましたが、昨年、県は試みに輸入しました。野犬は、従来の鋼鉄のハクビシンやイノシシ用檻ではなかなか入りません。米国製の軽量組み立て式檻を用いれば、警戒心の強い犬も保護できます。(犬猫保護活動家)

マザー・テレサが教えてくれたこと 《遊民通信》56

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【コラム・田口哲郎】
前略

寒中お見舞い申し上げます。有名なカトリック修道女にマザー・テレサという人がいます。コルカタの聖女と呼ばれ、インドのコルカタ(カルカッタ)で死期が近い路上生活者たちへの保護活動など、弱者に寄り添う慈善活動を精力的に行いました。1997年に亡くなり、2016年に列聖されて、カトリック教会の聖人になりました。

わずか19年での列聖は異例の早さということが話題になりました。日本でも有名なイエズス会士の聖人フランシスコ・ザビエルは1552年に亡くなり、列聖されたのは1622年で、70年かかっています。通常、列聖には厳密な調査があり、何十年もの年月が費やされるとされているのです。

さて、そのマザー・テレサのドキュメンタリー映画を見たときのことです。マザーは人道的な活動をするために、コルカタの街に出かけていき、路上で生活している人々に会い、いたわり、やさしい言葉をかけ、必要な人に必要なことをしていました。

その誠実な活動に感動したのですが、一方でこう思う自分がいました。恥をしのんで正直に告白します。「マザーは路上の人を救っている。でも、ここにも苦しんでいる人間がいるのに。マザーは私のような者のところには来ないのか」

しばらくして、私は自分がとてもごう慢な思い違いをしていることに気づきました。私は路上生活者と自分が違う人間だと思っていたのです。彼らほど困窮していればマザーが手を差し伸べるけれども、自分のような者にマザーは無関心だろう、と。

これはまったくの間違いです。仮に路上生活者が苦しいのであれば、彼らと何も変わらず、私も苦しいのです。むしろ、彼らよりも狭いこころで生きている私はより苦しい。私こそ救いを求める者なのです。

無知の知のような無意識の競争意識

そして、もうひとつのことに気づきました。私は結局、現代日本という競争社会で生きていて、無意識に差別をして自己を保っているのだな、と。これも恥をしのんで告白すれば、私は先進国に住んでいて、ある程度快適な生活が送れていて、それにしがみついている。でも、そんな生活はまさに競争社会の産物で、それが自分の質を完全に保証することなどないのです。

もちろん、平和な社会で人間的な生活ができることには感謝しかないのですが、それは常に競争の結果です。学歴、職歴、収入、財産、健康など、この社会は競争し、他人との差別化という名の差別をすることを要求します。そういう社会で生まれ育つと、その過酷な渦にのみ込まれていることに気づかないのです。

実はここ20年ほど、人生が楽しくないです。それは私の責任なのです。でも、無知の知のような無意識の競争意識が、「いま、ここ」に満足することを邪魔する。「もっともっと」ばかりが頭をよぎるのです。ごきげんよう。

草々(散歩好きの文明批評家)

ワンストップの「おくやみ窓口」 つくば市に30日開設

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30日から「おくやみ窓口」が設置されるつくば市役所本庁舎2階45番窓口

死亡に伴う行政手続きを1カ所で済ませられる「おくやみ窓口」が30日、つくば市に開設される。設置場所は、市役所本庁舎2階の45番窓口。計31の手続きのうち、27の手続きを1カ所で済ませることができる。

1日2件限定、要予約

家族などが死亡した場合、一般に国民健康保険、年金、介護保険など5カ所程度の課にまたがり10程度の手続きをすることが必要となり半日ほどかかる。自家用車や農地、森林などの所有者である場合や扶養の子供がいる場合などは、市役所だけで13課にまたがり計29の手続きが必要になる。ほかに年金事務所など市役所以外でも手続きが必要。

新設するおくやみ窓口では、1カ所に担当課の職員が代わる代わる来て、1時間から1時間30分ほどで手続きを済ませられる。

遺族の行政手続きの負担を軽減するため開設する。同市によれば、県内では小美玉市の「おくやみデスク」をはじめ、取手、日立、つくばみらいなどで同様の窓口が開設されている。

ただし年金の手続きや自家用車の名義変更手続きなどは、市役所以外の年金事務所や自動車検査登録事務所などに行ったり、農地を相続する場合などは登記確認後に再び市役所に行かなくてはならない手続きもある。

同市のおくやみ窓口の利用受け付けは、午前9時15分からと午後3時からの1日2件のみで、事前予約が必要。おくやみ窓口を利用しない場合、従来通り予約なしで各担当窓口で手続きができる。

詳しくは電話029-883-1111(市役所市民窓口課)へ。

原発政策大転換 国は福島事故を忘れたのか 《邑から日本を見る》127

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古徳沼の白鳥とカメラマン=那珂市

【コラム・先﨑千尋】原子力規制委員会は先月21日、原発の60年を超える長期運転を可能にする安全規制の見直し案を了承した。運転開始30年後からは、10年以内ごとに設備の劣化状況を繰り返し確認することが柱。東京電力福島第1原発事故を教訓に定められた規制制度は大きく転換する。

それを追うように、政府はその翌日、グリーントランスフォーメーション(GX)実行会議で、再稼働の加速や次世代型原発への建て替え、古い原発の運転期間60年超への延長を盛り込んだ、脱炭素化に向けた基本方針を決定した。政府は、福島第1原発事故後、原発の依存度低減を掲げてきたが、ロシアのウクライナ侵略によるエネルギー危機などを口実に、これまでの政策を大きく転換し、新規建設・長期運転にかじを切った。

だが、脱炭素化への道筋は不確かで、核のゴミの行き先も見えない。原発の運転は「グリーン」の名にふさわしいのかという疑問を残したまま、原発回帰に突き進む姿に、福島や茨城の県民からは、あまりにも乱暴で拙速な政策転換だと批判の声が上がっている。

福島県には、今も7市町村に原則立ち入り禁止の帰還困難区域が残り、3万人近くが避難生活を続けている。第一、事故の時に出された緊急事態宣言はまだ解除されていないのだ。汚染水を海に流すという問題も、これからが本番だ。

原発は古くなるほど危険性が高まる

脱炭素の主力は、太陽光や風力などを活用した再生可能エネルギーのはずだ。岸田政権は安全保障政策の大転換に続き、原発政策も、国会での議論や国民への説明をせずに唐突に決めてしまっている。あの安倍政権や菅政権ですら、原発政策は抑制的な姿勢を持ち続けてきたのだ。

岸田首相は「電力需給逼迫(ひっぱく)という足元の危機克服」と言うが、東海原発、柏崎原発を見ても分かるように、両方とも再稼働の見通しは立っていない。順調にいったとしても、原発を再稼働させるのには時間がかかる。まして、新しい原発の建設となると10年以上もかかる。それが実現するかどうかも不安定だ。

原発は、古くなるほど安全面での危険性が高まる。長期間運転すると、放射線によって原子炉圧力容器がもろくなり、コンクリートやケーブルも劣化する。これまでに建設された原発は30~40年の運転を前提にしており、これまでに60年超運転の原発は世界に例がない。世界の原発の平均運転期間は28年余だそうだ。

しかも、わが国は地震や津波などの自然災害が多く、ウクライナで見られるような軍事攻撃の危険性も指摘されている。わが国をミサイルで狙うとすれば、東京や大阪などの大都市を標的とするよりも、原発を狙った方が被害ははるかに大きくなる。誰にでも分かることだ。

岸田さんは、こうした私たちの疑問についてどう考えているのか。それを説明してほしい。自分の権力を維持、高めるために、これまでと違うことを打ち出す。それは止めてくれ。(元瓜連町長)