木曜日, 9月 23, 2021
ホーム つくば エスカレーター設置見直しを つくばセンタービル改修で市民ら要望

エスカレーター設置見直しを つくばセンタービル改修で市民ら要望

「つくば市が進めようとしているつくばセンタービルのリニューアル計画は、文化財としての価値を失わせることになる」などとして、市民団体「つくばセンター研究会」(冠木新市代表)は1日、五十嵐立青市長と小久保貴史市議会議長宛てにそれぞれ、センター広場へのエスカレーター2基の設置計画(4月27日付)を見直すよう求める要望書を出した。

同研究会は、センタービルでこれまで20年間、さまざまな活動を展開してきた市民らでつくる。

要望書によると、同センタービルは建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞した磯崎新氏のポストモダン建築の代表作で、市民の誇りであるとし、エスカレーターを2基設置し外観を改変してしまったら、後戻りはできない、などとしている。

さらに、築50年の2033年に登録文化財として申請すれば、将来のつくばの文化遺産及び観光資源になるのに、つくば市が改変を進めれば、市の貴重な文化資源の喪失になり、次世代の市民に引き継ぐ道を絶つことになる、などと指摘した。

つくばセンタービル。ノバホール3階から松見公園方向

センタービル1階に貸しオフィスと市民活動拠点を整備するのに伴うビル内部の改修についても言及し、東西南北どの方向からも広場に行き来できるよう設計されているのに、市の計画は、通路の一部を閉ざしてしまい、動線を減らすことになり、にぎわい創出とは逆方向だ、などとしている。

その上で、エスカレーター2基の設置見直しのほか、専門家の意見を聞いた上でセンタービルを文化財として保持すること、センター広場の活性化は、広く市民の意見を聞いて検討するよう求めている。

要望書を提出した冠木さんは「(市のリニューアル計画は)中心市街地が活性化していないことを、つくばセンタービルの設備のせいにしている。壊してしまったらもったいない。市にとって財産なのだから大事にしてもらいたい」などと話している。

同市議会の小久保議長は「要望書をお受けし、議員間で周知していきたい。(特別委員会の)勉強の機会もあるので、今後の取り扱いを協議したい」とした。

五十嵐市長宛ての要望書は飯野哲雄副市長に手渡され、関係者のみでやりとりが行われた。

「貴重な文化財に対する無謀な挑戦」

要望書は、著名な建築の専門家、筑波大学の鵜沢隆名誉教授の見解を紹介し、同センタービルは10数年後に登録有形文化財として認められ得る建造物であると断定している。

加えて、つくばセンタービルと筑波研究学園都市は、国の主要な科学研究機関を集約的に建設するという都市機能のユニークさと、都市建設の規模からも世界的に類を見ない新都市で、センタービルは研究学園都市の最も象徴的な文化施設だとして、将来の世界遺産登録の可能性すらある建造物群としてとらえるものだと指摘している。

エスカレーターの設置計画に対しては、磯崎新氏のプリツカー賞受賞に際して、改めて評価された中央広場に2基のエスカレーターを新設すること、市の改修計画が、磯崎氏のプリツカー賞受賞直後に作成されたことは「貴重な文化財に対する無謀な挑戦」で「将来に禍根を残すことにもなりかねない」と強調している。

さらに雨天への配慮から屋外のエスカレーターは屋根の設置が不可欠だが、エスカレーターの屋根は、「特筆すべき中央広場(センター広場)の空間意匠を決定的に損ねる」とし、動線を補強するなら既存のエレベーターの改修、拡充で対応すべきだとしている。

その上で、中央広場を活性化するためには、広場への関心や注目を常に新たに呼び起こすために広く市民からのアイデアや企画を絶えず求め、それらを空間利用の専門家たちが検討・実践していくという方法やプロセスを定着させることが最も着実な活性化である、などとする専門家の意見を紹介している。(鈴木宏子)

➡つくばセンター研究会の要望書はこちら

23 コメント

23 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
名無しの市民
3 months ago

>屋外のエスカレーターは屋根の設置が不可欠だが

屋根なしの屋外エスカレーター、ありますけどね。

エスカレーター設置しない見直し案には賛成。不要だし無駄。

名無しの市民
3 months ago

エスカレーターとかそういう問題じゃないですよね。

名無しの市民
3 months ago

冠木新市さんてNEWSつくばのコラムニスト、映画探偵団の人じゃん、身内じゃん。

名無しの市民
3 months ago

無駄遣いだけでもやめて欲しいのに、わざわざ市の資源を破壊するのは流石に勘弁してほしい。

名無しの市民
3 months ago

リニューアルすることそのものには大いに賛成ですけど、磯崎さんの設計意図をここまで逆に行かれると、なんのためにリニューアルするんだって話ですよ。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

>なんのためにリニューアルするんだって話

これだけ皆に「意味ない」「金の無駄遣い」を指摘されても行う理由。
それは
・関係業者への発注
・公約達成率向上→センター地区の活性化への努力(結果は問わない)
といったところでしょうかね。

このプランで費用対効果を見込めるセンス、世界のあしたを見てる人達の価値観は理解できません。

名無しの市民
3 months ago

既存のエレベータを改修すれば十分。プリツカー賞受賞でバズらせ、にぎわいを創出しましょう。エスカレータ設置で貴重な文化財、観光資源を破壊するのは狂気です。五十嵐市長には知性、文化を大切にする政治を期待してたのに、本当に残念です。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

エスカレータ設置で貴重な文化財、観光資源を破壊するのは狂気です!

名前はあるけど市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

センタービル広場が貴重な文化財、観光資源とは思えませんが、、、。

名無しの市民
返信する  名前はあるけど市民
3 months ago

エスカレーターがあれば広場に人が来る!とかすごい理由でしたから
広場じゃなくてエスカレーターが観光資源なんじゃないですかね?
街中会社も課長級が資本金減額を承認したから問題ないとか意味不明な言い訳で通ってますし
つくばの公共事業は数世代前の価値観なのでしょう

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

プリツカー賞磯崎新の作品に、意義の不明なエスカレータを付け足して台無しにしたという愚行で有名になり、新たな観光資源になるかもしれませんね。磯崎新は「つくばセンタービル廃墟の図」を発表していて、自ら設計した建築がいずれ廃墟になるというテーマを追求していたわけです。つくば市がエスカレータを設置して賑わいを創出する(そして、大失敗に終わる)ということまで想定していたのでしょう。お役所の仕事なんて、そんなもの。

スペインで、素人が絵画を修復しようとして大失敗したことが逆に話題になり観光客が殺到という事例もあります。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

磯崎新は10数年の長きにわたりプリツカー賞の審査委員を務めた末に自らプリツカー賞を受賞しました。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

だれも座らない黒いテーブルと椅子が並んでいます。周辺にはイベントに使用する道具が並んでいます。貴重な資材置き場です。「アップ」に人影もなく、お隣の部屋のドアが開きっぱなしで汚らしいペンキ画が見えます。ソトカフェの煤けた垂れ幕が風に揺れています。

冠木新市さんはまだ姿を現さないエスカレーターより目の前の現実の姿には反応しないんですね。さすが芸術家です。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

こういう言い争いすらも磯崎さんの作品の一部なのね

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

知性、文化を大切にする政治を期待されている五十嵐市長はこの言い争いには組しない。小林専務も沈黙する。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

賑わいを創出するしかないんですよ

名無しの市民
返信する  名無しの市民
3 months ago

自信満々の小林専務は息を潜めて1Fにいるんですね。
活性化協議会の総会はどうでした?事務局長!

「1基は無くてもよい」で一致 エスカレーター計画で市議会 つくばセンタービル
3 months ago

[…] や若者が集える場をより多くしてほしい。(つくばセンター研究会から出された要望書=6月1日付=に)「市民の意見を十分聞いてない」とある。市は、時間を掛けて市民の声に耳を傾け […]

名無しの市民
3 months ago

エスカレータの計画は、ぶっ潰しましょう。おかしい。

1階の西側部分、市民活動拠点へのアクセスとしては、エスカレータは、ほぼ意味がない。利用は広場に出店者が出るような人気イベントだけでしょう。例えばクラフトビアフェスト。このために年に 2,000万円の経費がかかかります。めちゃくちゃコスパが悪いです。

全体の計画の中で、このエスカレータだけが取って付けたようで、余分で、不必要なんです。

センター広場の西側の市民活動拠点へは、十分に動線が確保されています。エスカレータがなくとも大丈夫です。具体的には、既存のエレベータ、既存の階段(ノバホール正面)、新設のエレベータ(イノベーションプラザ)など。この基本の中で、エレベータやトイレを大幅に拡充して、親子連れや身体障碍者に優しい街を目指しましょう。

下記の資料の50ページあたりに図があります。確かめてみてください。

つくば中心市街地まちづくり調査特別委員会資料 令和 3 年(2021 年)4 月 27 日
都市計画部学園地区市街地振興課

https://www.city.tsukuba.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/012/833/210427tokubetuiinnkaisiryou.pdf

つくばセンターでシン旧住民のレジスタンス 《映画探偵団》44
3 months ago

[…] のエスカレーター設置計画等の見直しを求める要望書」を小久保市議会議長に手渡した(6月1日付)。そのあと懇談し、「センタービルは、つくばが未来に引き継ぐ日本と世界の文化遺産 […]

エスカレーターは必要か 27日に緊急討論会 つくばセンタービル改修で市民団体
3 months ago

[…] せることになる」などとして、五十嵐立青市長と小久保貴史市議会議長宛てにそれぞれ、センター広場へのエスカレーター2基の設置計画を見直すよう求める要望書を出した(6月1日付)。 […]

名無しの市民
2 months ago

エスカレーターで降りて行くという発想ではなくて、バスターミナルから高低差なく広場まで行けるように考えたら良いと思う。人の集まるターミナルから、広場がチラッと覗けると、人は行ってみたくなるだろう。トンネルを作る。

名無しの市民
返信する  名無しの市民
2 months ago

それ良い!

市内の陽性確認者数

直近30日の感染者数推移

このグラフは土浦市・つくば市の過去30日の陽性確認者数を表しています。

これまでの推移(つくば市)

このグラフは初の陽性確認者が出た日から取得した最新日までの推移を表しています

これまでの推移(土浦市)

このグラフは初の陽性確認者が出た日から取得した最新日までの推移を表しています

コンピュータプログラムによる自動取得です。正確性を保証するものではありません

スポンサー

注目の記事

最近のコメント

最新記事

つくば市が1位 2020観光客数 コロナ禍響き県内4割減

茨城県観光物産課は2020年の観光動態調査結果を発表した。市町村別では、272万9000人の入込客数(延べ人数)があったつくば市が県内1位となった。3位だった19年の425万9000人から減少したものの、コロナ禍の影響は、大洗町やひたちなか市の海水浴場、ひたち海浜公園などでより顕著な入込客数の減少となって表れた。 県全体の20年(1~12月)の観光入込客数は3854万4000人で、前年と比べ40.2%減った。観光消費額は2101億円で15.5%減となった。 減少した主な観光地は、国営ひたち海浜公園(ひたちなか市)103万人減、茨城空港(小美玉市)80万人減、イベントでは水郷潮来あやめまつり(潮来市、開催中止)が72万人減、土浦全国花火競技大会(土浦市、中止)が65万人減。 市町村別の入込客数は、2位が大洗町(昨年1位)で271万5000人、3位は阿見町(同6位)の265万3000人、4位は笠間市(同5位)の262万6000人、5位はひたちなか市(同2位)の198万4000人だった。3ランクアップの阿見町はアウトレットモールの集客が大きい 1人当たりの観光消費額は、宿泊が2万3617円(19年は2万5023円)、日帰りは3763円(同3559円)だった。利用交通手段は圧倒的に自家用車が多く全体の84.8%を占めた。(山崎実)

コロナの次は格差解消だ 《ひょうたんの眼》41

【コラム・高橋恵一】9月15日現在の65歳以上の高齢者人口の推計値が発表され、総人口に占める割合は、29.1%とされた。2位のイタリア(23.6%)、3位のポルトガル(23.1%)を大きく引き離して「金メダル」だ。人類の悲願である長寿のおかげなのだが、どうも世間の雰囲気はマイナーなイメージで捉えているようだ。 首相の引退や総選挙を控えて、コロナ対策からこれからの日本のあり方が議論されている。コロナ禍は、世界中に経済社会の課題を突き付けたが、単にコロナ感染流行の前に戻ればよいというわけではなかろう。コロナ禍で露呈した課題は、感染症対策のお粗末さだけでなく、社会生活のあり方、会社・職場でのあり方、学校生活のあり方、病院や施設のあり方も問われた。 しかも、それぞれの分野での雇用・賃金の格差、休業や休暇制度の格差、非正規雇用など、社会の弱い分野に顕著に現れた。しかも、面倒なことに、地球温暖化やプラスチックごみよる膨大な海洋汚染、国際社会が求めるSDGs、巨大地震や豪雨洪水への備えなど、後回しにできない課題が山積みなのだ。 人間は、どうしても未来に希望を持ちたいので、足元のコロナ禍の見通しも対策も不十分なまま、コロナ後の施策がにぎやかである。 超々高齢社会の社会保障費割合の縮減、デジタル化の推進による経済活力の拡大、規制改革の推進など、華々しく経済再生復興策が提唱されるのだろう。マイナンバーカードの100%保有、キャシュレス決済の推進、ワクチン接種証明のスマホ利用などなど、IT技術を最大限に取り込んだ諸改革が進められようとしているのだ。 日本経済の最弱点は個人消費の弱さ

秋最大のごちそう 新米 《県南の食生活》29

【コラム・古家晴美】ようやく猛暑の盛りを過ぎ、実りの季節が到来する。採れたての栗や落花生を目にされた方も多いだろう。今回は秋最大のごちそう、新米を取り上げてみたい。 現在、米といえば新潟県や北海道、秋田県を思い浮かべるが、令和2年の水陸稲収穫量を見ると、茨城県は全国7位で、堂々ベストテン入りしている。県南地域でファンが多い地域ブランド米と言えば、「北条米」だろう。 筑波山麓の桜川沿いに広がる平野には、筑波山の岩石のミネラル分をたっぷり含んだ水も注ぎ込んでいる。つくば市北条、筑波、田井、小田の4地域で生産されているこの米は、適度な粘りと甘み、冷めても照り輝きと旨(うま)味が失われないことから、最上ランキング特Aと評されるのもうなずける。 この地域の明治時代の記録によれば、米は農業産出額の7割以上を占めていた。そして、様々な野菜、果物、畜産が生産経営されている現在でも、つくば市の農業産出額を見ると、2位の野菜を大きく引き離し、米が1位に輝いている。立派な米どころだと言える。(令和元年市町村別農業産出額=推計=) 生産者に敬意を表していただく ところで、この時期、何段階かで収穫の労をねぎらうご馳走が作られてきた。稲刈り開始にあたり、赤飯や混ぜご飯を食べる(土浦市、つくば市、麻生町)。また、稲刈り完了を祝うのに、赤飯やぼたもちを作り、神棚や仏壇に供え、手伝ってもらった家には重箱に詰めて配る(土浦市、つくば市、牛久市、麻生町)。あるいは、新米で油揚げ、人参、かんぴょうが入ったカリアゲメシを炊き、神棚、仏壇、オカマサマに供えた(つくば市)。

つくば駅周辺 商業地、住宅地とも7年連続県内1位 21年地価調査

茨城県は21日、2021年の地価調査結果を発表した。県内で最も地価が高かったのは商業地、住宅地いずれもつくば市吾妻のつくば駅周辺で、7年連続1位となった。商業地は上位5位のうち2地点をつくば市内、住宅地は4地点をつくば市内が占めた。 つくば市(調査地点46地点)全体では、全用途平均変動率は前年より0.8%上昇し、0.1%下落となった前年から上昇に転じた。0.8%上昇は、守谷市と並んで県内で最も高い上昇率となる。 市全体の平均価格は1平方メートル当たり8万900円で、前年同様、守谷市に次いで県内で2番目に高い価格となった。 用途別では商業地(7地点)の平均価格は16万9400円で、2.9%上昇(前年は1.2%上昇)、住宅地(36地点)の平均価格は6万8900円で、平均変動率は0.3%上昇(20年は0.3%下落)した。工業地(2地点)は2万2600円で2.8%上昇(同0.7%上昇)した。 順位はいずれも昨年と同じ。1位は7年連続 商業地は調査地点7地点のうち6地点で地価が上昇した。上昇地点について県は、TX研究学園駅及びつくば駅から徒歩圏内の商業地域に位置しており、研究学園駅から徒歩圏内は、宅地分譲が進展し、背後住宅地の人口が増加していることに加え、新規店舗の立地が見られ、繁華性、集客力が向上していることから土地需要が高まっているとしている。つくば駅から徒歩圏内については、クレオに商業施設がオープンしたほか、駅近隣エリアにマンションが建設中で、背後住宅地人口の増加、繁華性や集客力の向上が見込めることから土地需要の高まりが続いていると分析している。