金曜日, 3月 7, 2025
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市議候補8人に誤った番号のビラ証紙渡す つくば市選管 掲示板1カ所未設置も

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つくば市役所

18日告示されたつくば市長選と市議選で、同市選挙管理委員会は19日、立候補届を18日に受け付けた際、市議選立候補者8人に、誤った番号のビラ証紙を渡してしまったと発表した。さらに、立候補者ポスターを貼る掲示板1カ所が未設置だったと発表した。

ビラ証紙は、選挙運動用ビラに貼る、切手よりもひと回り小さいシールで、立候補届の受付番号と同じ番号のものが手渡される。市議選の場合、市選管が立候補者にそれぞれ4000枚を交付し、証紙が貼られてないビラは配布できない。ビラの上限枚数を制限し、財力などによって選挙結果がゆがめられる可能性を防ぐ役割がある。

市選管によると、18日に立候補届を受け付けた際、「ビラ証紙はいらない」という候補者がいたため、次の立候補届け出者に、前の人に交付すべき証紙をそのまま渡してしまったという。すぐに気づかず、計8人に、番号がずれた証紙が交付された。

届け出の受付番号と異なる番号の証紙でも有効に使用することが可能であることから、市選管は、間違った番号を渡してしまった8人のビラ証紙を有効にした。

一方、4000枚が公正に使用されることを担保するため、立候補者8人に、ビラ証紙の番号を訂正する手続きを行ってもらうという。

市選管は「訂正手続きにより候補者ごとの証紙の番号を明確化することで、公正に使用されることを確保していきます」としている。

並木公園南の掲示板未設置

一方、ポスター掲示板が未設置だったのは、同市並木2丁目の並木公園南の1カ所。

市選管によると、告示日の18日、立候補者の選挙事務所関係者から、「ポスターを貼ろうとしているが、事前説明会でもらった資料に記載されている並木公園南に掲示板がない」などの連絡があり、未設置が分かった。

同掲示板の設置場所は市内462カ所となっており、掲示板の製作と設置は、市選管が掲示板製作販売会社に業務委託していた。同社からは10月14日に業務委託が完了した旨の報告があったが、実際は1カ所が未設置だった。

市選管は18日、ただちに掲示板を設置。市長選と市議選の立候補者全員に未設置だった旨を連絡したとしている。

【追加(21日付)】つくば市選挙管理員会は20日、選挙運動用ビラ証紙の配布について、ビラを配布する申請のなかった市議選候補者3人に、誤ってビラ証紙を渡してしまったと発表した。3人にはお詫びをし、20日までに配布したビラ証紙を回収したという。

《吾妻カガミ》92 つくば市長選 実績集と公約集

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3氏のポスターが貼られた掲示板=市役所前

【コラム・坂本栄】つくば市長選挙(10月25日投開票)が迫りました。市内に編集室を置く本サイトにとって市長選は最大のネタです。この5カ月の関連コラムとしては、「市長の退職金辞退に違和感」(10月5日)、「際立つ2候補の違い」(9月21日)、「市長の看板公約を検証」(8月17日)、「紙爆弾戦開始」(7月20日)、「市長選 2つの風景」(7月16日)、「市長選まで5カ月」(6月1日)―があります。青字部を押してのぞいてみてください。

立候補者は、現職の五十嵐立青さん(2月27日)、会社経営者の富島純一さん(8月31日)、元研究機関勤務の酒井泉さん(10月12日)の3人。各候補の出馬記事もクリックしてご覧ください。酒井さんは決断が遅れたこともあり、事実上、五十嵐vs.富島になりそうです。

五十嵐市政1合格点?落第点?

手元に五十嵐後援会・討議資料があります。地元記者クラブの横顔取材の際にもらったものですが、1期目の実績集(4年間の軌跡)です。内容は「徹底した行政改革」「安心の子育て」「頼れる福祉」「便利なインフラ」「活気ある地域」「誇れるまち」に分類され、全27施策に合格印☑が付いています。

選挙用ですから、全部「やった、やった」になっています。しかし、このリーフレットの中で、五十嵐さんが「9割以上の公約が達成もしくは順調に進んでいる」と自賛しているのを読み、強い違和感を覚えました。

というのは、市長1期目を優・良・可・不可で採点すると、私の判定は不可だからです。4年前、五十嵐さんの選挙キャンペーンの50~100パーセントが目玉公約「運動公園問題の完全解決」に注がれました。ところが、「市長の看板公約を検証」(8月17日)で指摘したように、この公約は完全未解決でした。エネルギーの過半を使って訴えた公約が実績ゼロ点ですから、他の公約が優・良・可であったとしても、総合点は不可(60点以下)=落第になります。

2度目の万博 大風呂敷?現実策?

横顔取材で配られた富島後援会の討議資料は公約集です。まず「長期ビジョン 科学万博をもう一度」と大風呂敷を広げ、主な公約として「スタジアムを整備」「市立高等学校を設置」「(6地区協議会に)学園地区とTX沿線地区を追加」「国・県・近隣自治体と連携」「中核市に移行して児童相談所・保健所を市が運営」の5施策を掲げています。

「2度目の万博」への想いを富島さんに聞くと、①2035年開催に向け教育・研究・産業などの基盤を整えるテコになる②万博を知らない若者に夢を持ってもらえる③万博報道によって新しいつくばを内外にPRできる④万博に向け国や県との関係を深められる―といった「効用」を期待しているそうです。

富島公約が面白いのは、万博と5つの主公約がリンクしていることです。万博をターゲットに、15年かけて研究学園都市を大リフォームする構想と言えるでしょう。 現職はその実績をあれこれ言われますが、夢を語れる挑戦者は楽しそうです。(経済ジャーナリスト)

サンガイア今季初勝利 粘れるチームへ脱皮

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第3セット、曽田がレフトからストレートへ打ち抜く(撮影/高橋浩一)

【池田充雄】バレーボールVリーグ2部(V2)男子のつくばユナイテッドサンガイア(SunGAIA、本拠地つくば市)は17、18日、今季開幕戦となるホームゲーム水戸大会2試合を、水戸市緑町のアダストリアみとアリーナで開催した。17日は埼玉アザレア(川越市)にセットカウント1-3で敗れたが、18日はきんでんトリニティーブリッツ(大阪市)に3-1と快勝。新体制での記念すべき初勝利となった。

2020-21 Vリーグ2部男子 第2戦(10月18日、アダストリアみとアリーナ)
つくば 3-1 きんでん
25-23
23-25
25-16
25-14

つくばは第1セット序盤からリードし、中盤きんでんに追い付かれても逆転は許さず、競り合いの末セットを先取。第2セットは競り合う展開ながらきんでんが優位を保って逃げ切る。第3、第4セットは波に乗るつくばが徐々にきんでんを突き放し、連取した。

前日に続いて攻撃の柱となったのはオポジットの上場雄也。今季11年ぶりに再加入した元日本代表の36歳だ。アタック得点数はチームトップの22点。左腕によるライトからのスパイクは、対面する選手にとってクロス方向は手が届かず、ストレート方向は自分の左側へ逃げるボールになるため、来るのが分かっていても対処が難しいようだ。

ライトに比べてレフトは柱が定まっていない印象だが、リーチがあり、状況に応じたプレーができる3年目の満生大輝と、小柄だがジャンプ力があり強打を打てるルーキーの曽田一也がそれぞれ持ち味を発揮し、ベテランの瀧澤陽紀もここぞの場面で力を見せていた。

好プレーに活気付くつくば。左から上場、浜崎、満生(撮影/高橋浩一)

今季から指揮を執る五十嵐元監督は「昨日の敗戦を引きずらず、各自が役割を全うし、相手を上回るプレーができた。また2試合を通じて多くの選手を起用し、地元のファンに見ていただくことができた。難しいシーズンではあるが全員で力を合わせて勝利を目指したい」とする。

今季のチームスローガンは「変革」。所属選手も大きく入れ替わり、どのような戦いを見せるのかに期待が集まった。印象としてはブロックやレシーブなど守備力が向上し、粘り強くボールをつなぎ、昨季とはまた別の意味で見応えある試合ができている。

「相手の攻撃力が高い選手を分析して早めにブロックに入るほか、ブロックが抜けるコースを入念にチェックし、レシーブの選手と連携して守れている。このためブロックが多少薄くなっても、後ろの選手にカバーしてもらえる」と、ミドルブロッカーの阿部航平主将。

ダブルでのホーム勝利を喜ぶつくば(撮影/高橋浩一)

水戸大会の2試合は、Vリーグ1部女子・日立リヴァーレとのダブルホームゲームだった。日立は開幕2連勝を飾っている。

ダブルでのホーム勝利を喜ぶ日立(撮影/高橋浩一)

1勝1敗で次節土浦へ

つくばの次戦はホームゲームの土浦大会で、10月30日と11月1日、土浦市大岩田の霞ケ浦文化体育会館(水郷体育館)で開催される。

3氏が第一声、舌戦スタート つくば市長選

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出陣式に集まりガンバロー三唱する支持者ら=つくば市内

【鈴木宏子】18日告示されたつくば市長選に立候補した3氏はそれぞれ、第1声を上げ、舌戦がスタートした。新人で自動車販売店などを経営する富島純一氏(37)=無所属=は午後1時からホテル駐車場で出陣式を開き「つくばを未来に向け明るいまちに変えていきたい」と訴えた。現職で2期目を目指す五十嵐立青氏(42)=同=は午後4時から選挙事務所前第一声を上げ「市民に寄り添う、誰一人とり残さないつくばをつくる」と訴えた。新人で元研究者の酒井泉氏(71)=同=は午前10時から旧総合運動公園問題用地がある大穂地区のスーパー前で街頭演説し「(元所有者の)URと交渉し総合運動公園の(購入金額の)66億円を取り戻す」と訴えた。

元事務次官「仕事に成果を出す男」

出陣式で訴える富島純一氏

富島氏は午後1時から、同市小野崎のホテル駐車場で出陣式。09年に知事選に出馬した土浦市出身の小幡政人元国交省事務次官や岡田久司元市副市長、市議選に立候補している現職市議や新人市議らが応援に駆け付けた。小幡元事務次官は「(富島氏は)仕事に対して成果を出す男」などと強調した。岡田元副市長は「すい星のように現れたのが富島候補。夢を語り(五十嵐氏と)全然違う提案ができる」と話した。

これを受けて富島氏は「(五十嵐市政で)何か変わったという実感が得られたことが一つもない」と現職を批判。出馬を決意した経緯を「対抗馬がいない中、無投票で進んでいいのか、居ても立ってもいられない気持ちだった」と語った。科学万博をもう一度というスローガンを掲げたことについては「夢を語ることが大切。先輩たちと話をすると、科学万博の話になるとにこやかになる。科学万博に対しては今でも忘れられない熱い思いがある」とし「つくば市政を、未来に向け明るい街にしていきたい」と訴え支持を求めた。

「未熟だった」一期目の反省から切り出す

五十嵐氏は午後4時から上横場の選挙事務所で事務所前第一声。立憲民主党の青山大人衆院議員らのほか、県内20市町村を超える市町村長が顔をそろえた。地元からは鈴木将県議(自民)、山中たい子県議(共産)と、いずれも市議選に立候補している、最大会派の自民つくばクラブ、市民ネット、共産の現職ら13人が応援に駆け付けた。

五十嵐氏はまず、1期目に議会の賛成を得られず断念したクレオ再生と総合運動公園用地売却問題について「(当時は)いい計画だから分かってもらえて当然と思ったが、これこそが私の未熟さだったと理解した」と4年間の反省から切り出し「同じ過ちを繰り返すことなく、新しい議員と話し合いをし、地域の声を聞いて、経営的実現可能性を踏まえ、次期任期中に結論を出したい」などと支持を求めた。

その上で「一期4年間は市民無視の市政から市民第一の転換することに力を注いだ。流れを止めるわけにはいかない」とし「市民に寄り添う、誰一人とり残さないつくばをつくる」と訴えた。

研究用地に戻せば66億円戻る

第一声を上げる酒井泉氏

酒井氏は、同市筑穂のスーパー前で第一声。(市長選には)三つの大きな論点があるとし、一つ目の総合運動公園問題は「66億円という財政負担を放っておけば大きなしわ寄せがくる。(五十嵐氏は)完全解決すると公約して市長になったがURと真剣に交渉してない。昨年8月には購入価格より26億円も安く売りに出そうとした」と現職を批判。「元々の研究用地に戻せば66億円が返ってくる。そうしなければ新しい研究所はつくば以外に行ってしまい、つくばの将来の発展可能性がなくなる」と強調した。

さらに30年来の町村合併の弊害として、市役所は管理職が肥大化しているとし「(市役所組織の)制度上の問題は一気に解決することが必要。その上で旧町村の企画部を旧庁舎に復活させ、任期6年の部長を配置」し、地域の問題を地域で解決する地域分権が必要だと訴えた。

その上で、総合運動公園用地の66億円の返還交渉については「利子返済期限の2024年3月までに支払うはめになったら責任をもって辞任する」と強調した。

13人超の41人が届け出 つくば市議選告示

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街頭演説する市議選立候補者.

【鈴木宏子】任期満了に伴ってつくば市長選と同日の18日告示された同市議選(定数28人)には、定数より13人多い41人が立候補を届け出た。有権者数は18万7565人(17日現在)

内訳は現職が23人、新人が17人、元職が1人。政党別は自民11人、公明3人、共産3人、市民ネット4人、新社会1人、諸派1人、無所属18人。男女別は男性26人、女性15人。現職5人が引退する。

▷つくば市議選立候補者一覧 届け出順(氏名・敬称略、年齢、職業、政党・政治団体、現職・新人・元職の別・過去の当選回数)

五頭 泰誠(ごとう・やすまさ)52 つくば市産業育成協議会代表理事 自現②
【略歴】栃木県立小山高校卒。TOKYO自民党政経塾13期生。つくば秀英高校PTA会長。境町出身。吉瀬在住。

高野 文男(たかの・ふみお)57 損保代理店 無現①
【略歴】藤代高校卒。元牛久茎崎ライオンズクラブ会長。元県倫理法人会副事務長。つくば中央倫理法人会相談役。つくば市出身。上岩崎在住。

浜中 勝美(はまなか・かつみ)67 政党役員 公現③
【略歴】中央大学卒。党茨城第6支部副総支部長。つくば市出身。上郷在住。

鶴田真子美(つるた・まこみ)55 動物愛護団体理事長 無新
【略歴】東京外語大学大学院修了。武蔵野音楽大学講師。NHKイタリア語会話講師。動物愛護団体「認定NPO法人CAPIN」理事長。神戸市出身。二の宮在住。

仲村 健(なかむら・けん)38 大学院生 無新
【略歴】筑波大学大学院システム情報工学研究科修了。元NTT東日本社員。元筑波大学職員。筑波大学大学院博士後期課程。埼玉県所沢市出身。研究学園在住。

飯岡 宏之(いいおか・ひろゆき)68 会社員 無元⑤
【略歴】日本大学理工学部卒。元アイ・エヌ・エー筑波研究所勤務。飯岡建設営業。市こども会育成連合会会長。つくば市出身、上野在住。

加藤 純子(かとう・じゅんこ)72 無職 無新
【略歴】元婚活支援事業「ハッピーサークル」代表。元中高年男女の親睦支援事業「ゆうゆうクラブ」代表。小田自治会会長。つくば市出身。小田在住。

鈴木富士雄(すずき・ふじお)72 農業 自現⑥
【略歴】下妻一高卒。元市議会議長。全国芝生協会会長。土浦税務署管内納税貯蓄組合連合会筆頭副会長。つくば芝生事業協同組合顧問。つくば市出身。寺具在住。

皆川 幸枝(みながわ・ゆきえ)49 市議 市民ネット現②
【略歴】山形大学人文学部卒。元ソフトウエア開発会社勤務。元生活クラブ生協茨城理事。山形県南陽市出身。高崎在住。

山中 真弓(やまなか・まゆみ)42 党市委員 共現①
【略歴】茨城大学農学部卒、東京農工大学大学院連合農学研究科修了。元ツムラ勤務。現共産党つくば市委員会委員。栃木県市貝町出身。並木在住。

川久保皆実(かわくぼ・みなみ)34 弁護士 無新
【略歴】東京大学大学院法学政治学研究科修了。鳥飼総合法律事務所勤務。IT会社「リージット」代表取締役。IT会社「シンプルウェイ」取締役。つくば市出身。竹園在住

長塚 俊宏(ながつか・たかひろ)58 会社社長 自現①
【略歴】茨城高校卒。元土浦関東商事社長。県環境保全協会副理事長。学園関東サービス社長。つくば市出身。谷田部在住。

小村 政文(こむら・まさふみ)26 勝手につくば大使 無新
【略歴】筑波大学生物資源学類卒。情報サービス業「勝手につくば大使」。北海道網走市出身。花島新田在住。

川村 直子(かわむら・なおこ)48 市民ネット運営委員 市民ネット新
【略歴】日本福祉大学社会福祉学部卒。元日本聖公会名古屋学生青年センター主事。新潟市出身。花園在住。

藤岡 輝子(ふじおかてるこ)49 中国語通訳 自新
【略歴】水海道一高、中国・南京大学卒。元常総市議2期。ヤギ出張レンタル会社「山羊印本舗」経営。農産物直売所「七福交換の郷」経営。常総市出身。手代木在住

山本 美和(やまもと・みわ)50 政党役員 公現③
【略歴】創価大学卒。元松代小父母と教師の会会長。元手代木中PTA会長。元土浦一高PTA会長。市議会副議長。つくば中央ライオンズクラブむすび支部会長。東京都出身。松代在住。

神谷 大蔵(かみや・だいぞう)47 会社役員 自現②
【略歴】霞ケ浦高校卒。元つくば青年会議所理事長。市議会議長。つくば観光コンベンション協会副会長。つくばフェスティバル実行委員長。つくば市出身。沼田在住。

中村 重雄(なかむら・しげお)50 自営業 無新
【略歴】東洋大牛久高校卒。中村米穀店社長。元市消防団谷田部第一分団長。元谷田部中おやじの会会長。市商工会理事。内町評議委員会委員長。つくば市出身。谷田部在住。

木村 修寿(きむら・しゅうじ)66 元つくば市職員 無現②
【略歴】土浦日大高校卒。元谷田部町職員。元つくば市職員。市島名地区体育協会会長。市島名地区まちづくり協議会副会長。保護司。つくば市出身。島名在住。

小野 泰宏(おの・やすひろ)60 政党役員 公現⑤
【略歴】中央大学経済学部卒。元大曽根小PTA会長。元大穂中PTA会長。党つくば支部長。党茨城第6総支部長。くすのき会会長。常総市出身。花畑在住。

木村 清隆(きむら・きよたか)56 市議 無現②
【略歴】日本大学卒。元連合茨城副会長。元産別労組JAM茨城副委員長。国際IC日本協会理事。市立豊里中学校評議員。つくば市出身。上郷在住。

久保谷孝夫(くぼや・たかお)69 会社役員 自現⑨
【略歴】東洋大牛久高校卒。元久保谷商事役員。ミユキコーポレーション役員。つくば市出身。前野在住。

木村 芳美(きむら・よしみ)57 行政書士 無新
【略歴】吉沼中卒。石下高校中退。つくば市出身。西高野在住。

須藤 光明(すどう・みつあき)78 市議 自現⑤
【略歴】上郷高校卒。元市経済部長・企画部長。県つくば芝振興協議会会長。インプルーブファーム代表取締役。つくば市出身。吉沼在住。

黒田 健祐(くろだ・けんすけ)39 市議 自現②
【略歴】学習院大学文学部哲学科卒。元会社員。つくば青年会議所理事。つくば市出身。東平塚在住。

野友 翔太(のとも・しょうた)26 自営業 無新
【略歴】早稲田大学社会科学部卒。元会社員。システム企画・運用支援の自営業。稲敷市出身。研究学園在住。

塚本 洋二(つかもと・ようじ)48 会社顧問 自現③
【略歴】県立土浦産業技術専門学院卒。元大曽根タクシー整備管理者。信輝インターナショナル顧問。社会福祉法人博愛会理事。つくば市出身。花畑在住。

滝口 隆一(たきぐち・りゅういち)72 党市副委員長 共現⑨
【略歴】法政大学社会学部卒。元土浦信用金庫職員。元民青同盟茨城南部地区委員長。土浦市出身。栄在住。

宮本 達也(みやもと・たつや)48 宮本ファーム代表 無新
【略歴】谷田部高校卒。元市農業委員。つくば市谷田部農協理事。県猟友会谷田部支部事務局。つくば市出身、飯田在住。

小森谷佐弥香(こもりや・さやか)46 薬剤師 市民ネット現①
【略歴】富山医科薬科大学薬学部卒。元製薬会社MR勤務。薬剤師。前橋市出身。研究学園在住。

小久保貴史(こくぼ・たかし)47 農業生産法人代表 自現②
【略歴】八ケ岳中央農業実践大学校卒。元・小久保造園土木社長。元つくば青年会議所理事長。元筑波東中学校PTA会長。農業生産法人筑波農場代表。つくば市出身。小田在住。

ヘイズ ジョン 57 会社経営 無現③
【略歴】カナダ・リジャイナ大学卒、音楽教育学学士取得。元英会話教師。イマジネリク代表取締役。カナダ出身。二の宮在住。

浅野英公子(あさの・えくこ)59 市民ネット運営委員 市民ネット新
【略歴】東京外国語大学卒。元学習塾経営。元高校講師。元オーガニック検査員。富山市出身。吾妻在住。

下神納木加枝(しもこうのき・かえ)38 理学療法士 自新
【略歴】四條畷(しじょうなわて)学園短大卒。一般の病院で7年、動物病院で7年勤務。県理学療法士会理事。NPO法人HA-HA-HA理事。大阪府堺市出身。みどりの東在住

中山 道世(なかやま・みちよ)34 飲食店経営 無新
【略歴】藤代紫水高校卒。JTBトラベルカレッジ中退。中国上海で飲食店勤務。カクテル世界大会優勝。飲食店経営。つくば市出身。二の宮在住。

福田 恵(ふくだ・めぐみ)35 会社社長 政治団体「スーパークレイジー君」新
【略歴】東放学園高等専修学校卒。エステサロン「美肌コンシェルジュ」代表取締役。経営コンサルタント。阿見町出身。赤塚在住。

伊藤 栄(いとう・さかえ)56 行政書士 無新
【略歴】湘南高校卒。元陸上自衛隊勤務。行政書士伊藤栄事務所代表。山形県東根市出身。研究学園在住。

橋本 佳子(はしもと・けいこ)66 党県委員 共現⑤
【略歴】聖徳学園短大保育科卒。共産党茨城県委員。土浦市出身。自由ケ丘在住。

金子 和雄(かねこ・かずお)76 党県委員長 新社会 現⑨
【略歴】NHK学園卒。元竹内猛社会党衆院議員秘書。元県立土浦養護学校後援会会長。群馬県高崎市出身。下広岡在住。

塩田 尚(しおた・ひさし)70 行政書士 無現⑧
【略歴】神奈川大学法学部卒。行政書士。愛媛県四国中央市出身。真瀬在住。

田中 美華(たなか・みか)38 販売員 無新
【略歴】立正大学法学部卒。元飲食店店員。販売員。常総市出身。島名在住。

(18日午前11時現在)

現職に新人2氏が挑む三つどもえに つくば市長選告示

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つくば市長選.市議選の選挙ポスター掲示板=18日午前11時過ぎ、市役所前

【鈴木宏子】任期満了に伴うつくば市長選と市議選が18日告示された。市長選には、新人で自動車販売会社を経営する富島純一(37)=無所属=、現職で2期目を目指す五十嵐立青(42)=同=、新人で元研究者の酒井泉(71)=同=の3氏が立候補を届け出て、現職に新人2人が挑む三つどもえの選挙戦に突入した。有権者数は18万7565人(17日現在)で、4年前から約1万2600人増えた。前回の投票率は53%だった。

知名度があり現職の強みを生かして組織選挙を展開する現職の五十嵐氏に対し、富島氏は「結果が出せていない」、酒井氏は「公約を守らない」などと現職を批判し、総合運動公園問題などの争点化に挑む。コロナ禍が選挙戦にどう影響するかも未知数だ。

富島純一氏

富島純一 37 会社役員 無新

【略歴】土浦市立都和中卒。中古車販売、レッカーなどを展開するチャンプ・ホールディングス代表。つくば中央倫理法人会会長。土浦市出身。竹園在住。
【公約】①つくばスタジアム整備②市立高校設置③市内6地区に学園地区とTX沿線地区を追加し、地区ごとに公共施設や防災対応を見直す

五十嵐立青氏

五十嵐立青 42 市長 無現①

【略歴】筑波大学大学院人文社会科学研究科修了。元いがらしコーチングオフィス代表。元NPOつくばアグリチャレンジ理事長。つくば市出身。梅園在住。
【公約】①市民無視から市民第一のつくば②こどもとママパパにもっとやさしい子育て環境③すべての人が自分らしく生きる社会

酒井泉氏

酒井 泉 71 会社役員 無新

【略歴】東北大学工学部卒。元日立電線研究員。元高エネルギー加速器研究機構准教授。元福井大学工学研究科教授。桜中部まちづくり協議会副会長。
【公約】①総合運動公園問題の解決、66億円を取り戻す②市役所改革③地域分権④福祉政策の継承と発展

《沃野一望》20 伊東甲子太郎の4 惨劇油小路

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かすみがうら市中志筑、恋瀬川右岸から見た筑波山

【ノベル・広田文世】

灯火(ともしび)のもとに夜な夜な来たれ鬼

我(わが)ひめ歌の限りきかせむ  とて。

御陵衛士(ごりょうえじ)という名目で新選組を離脱した「高台寺(こうだいじ)組」15人を壊滅させるため、新選組局長近藤勇は、周到な手順を踏んだ。御陵衛士隊長は、元新選組ナンバー2の伊東甲子太郎、容易に倒せる相手ではなかった。

近藤勇は、甲子太郎が新選組隊内に内偵探索要員として残してきた佐野七五三之介ら4人を、ひそかにほうむる段取りを、まず、整えた。会津屋敷へ行って軍用金を受け取ってこいと命じた。4人は、毎度の用向きであり、土方歳三も同行とあって、疑いをもたずに会津屋敷へ参上、帰り際には酒肴の接待まで受けた。土方が、さりげなく席を外したときだった。別室で機をねらっていた新選組隊士が酒席へ踏み込み、槍を突き立て4人を惨殺した。新選組隊内の他の隊員に極秘の抹殺劇だった。

こうして、高台寺組への密偵者を絶ったところで近藤は、伊東甲子太郎へ宴席への招待状を送る。

すでに佐野たち4人が惨殺されていることを知らない甲子太郎だったが、招待状の裏に仕組まれているであろう策謀に、当然配慮すべきであった。事実、江戸深川佐賀町の伊東道場以来の同志篠原泰之進は、誘いを断るよう、強く進言した。

にもかかわらず甲子太郎は、敢然と近藤の誘いに乗ってゆく。甲子太郎の胸中に、過剰な自信があったことは否めない。「近藤さんは、まだ、わしの論説を頼りにしている」。さらに、万が一の際の北辰一刀流の技量にも、絶対的な自信をもっている。

高台寺組壊滅

宴は、近藤勇の妾の家で開かれた。名目はまさに、「時局についてご高説をお聞かせください」だった。策謀の隠蔽にすぎない表向きの誘い言葉だったが、近藤の、多少の本音もふくまれていたかもしれない。

宴席で近藤は、甲子太郎の弁舌にまかせ、好きに語らせた。席の意味を知り尽くした妾の孝子は、如才なく席をとりもち、甲子太郎は気分よく、いつになく酒を飲んだ。

席では何事もなく、したたかに酔った甲子太郎は、夜遅く近藤の妾宅をひとりあとにした。

謡曲など吟じながら、木津屋橋を東にわたり油小路(あぶらのこうじ)へさしかかったときだった。新選組隊士大石鍬次郎の長槍が、甲子太郎の肩口から喉を刺し貫いた。甲子太郎は、必死に反撃し、次に斬りかかる隊士を斬り倒したが、反撃はここまでだった。甲子太郎は、油小路に息絶える。さらに、遺体は、高台寺組をおびき出すために、油小路に晒される。遺体収容に向かった高台寺組の半数近くが路上に惨殺され、高台寺組は壊滅する。

伊東甲子太郎の野望は、京都油小路で無惨にも消え去った。慶応3年11月のこと。(作家)

雨の堂宇を照らすハスの花 土浦で「観音さまの花あかり」

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ご開帳の千手観音像が見守るなか点灯された花あかり=土浦市中央

【相澤冬樹】土浦市中央、千手院(せんじゅいん)で17日夕、和紙に包まれた明かりをともす「観音さまの花あかり」が催された。和紙灯籠の制作者、星崎雪之さん(つくば市)があらかじめ、同市内で制作していた10数点の明かりは、完成を待ってお堂に持ち込まれ、午後4時過ぎに点灯、雨の境内を照らし出した。

ねぶたの技法を生かした和紙灯籠を手掛けてきた星崎さんは今回、土浦にちなみ、ハスの花をモチーフに選んだ。針金で作った骨組みに和紙をまとわせていく手仕事の「ライブ」を公開することじたいが作品だとして、公開先の工房入りした8月以降、霞ケ浦周辺のハス田に足を延ばして観察を繰り返し、制作に取り組んだ。

工房にほど近い千手院は、室町時代の作と伝わる木造千手観音菩薩立像(市指定文化財)をまつる。普段は無住のお堂だが、毎月17日には中央2丁目町内会(高橋勤区長)により縁日がもたれ、千手観音像がご開帳となる。月例の縁日は「戦前からあるのは確かだがいつから始まったのかは分からない、それほど古い」(市村勇治さん)そうで、コロナ禍の中でも休止することなく続いた。

折からお堂の照明工事に入った業者が星崎さんに話をつないだところ、「仏様とハスの花というのも因縁と感じた。千手の中の一手はハスを握っている」(星崎さん)と完成披露の舞台に選らんた。ふだんの縁日は午後2時ごろには散会となるが、町内会は開催を午後4時まで遅らせて催事を歓迎した。

冷たい雨にも関わらず普段の縁日に倍する人出となった千手院

朝からあいにくの雨模様となったが、点灯の前後から三三五五人が集まりだした。地元からの参加者以外にも、工房に日参して制作を見守った人や常総市から来たという母子連れの姿などがあり、千手観音との初対面を果たした。

LED照明は白色光ばかりでなく淡いブルーや薄いイエローに発色し、和紙が光彩を和らげた。埴科ききさん(つくば市)のハープ演奏が流れ、参加者の談笑が続くなか、飛び入り参加の真言宗豊山派の尼僧による読経が行われる展開もあり、静かな盛り上がりをみせた。

星崎さんは「千手院での花あかり開催は1回限りだが、これがきっかけに新たな縁が生まれてくれたらうれしい」と語り、高橋区長は「毎月の縁日は地域住民限定ということではないので機会があれば覗いてほしい」と地域活動の灯をたやさぬ思いを新たにした。

つくば市長選・市議選あす告示

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告示日を前にした選挙ポスター掲示板

【鈴木宏子】任期満了に伴うつくば市長選と市議選が18日告示される。市長選には現職で2期目を目指す五十嵐立青氏(42)=無所属=、新人で自動車販売会社を経営する富島純一氏(37)=同=、新人で元研究者の酒井泉氏(71)=同=の3氏が立候補を表明しており、三つどもえの選挙戦になりそうだ。市議選は定数28に対し14人オーバーの42人が立候補するとみられる。

五十嵐立青氏

市長選で、現職の五十嵐氏は「4年前に掲げた82事業の公約のうち9割を超える事業が達成または順調という進ちょく」と実績を強調、「誰一人取り残さない」「ともに創る」をスローガンに掲げ、4年間で実現した変化をさらに本格化させるとしている。市議会最大会派の応援や、医師会、建設業協会、農協の政治団体や連合茨城など市内の主な団体の推薦を得て強固な体制を敷く。

富島純一氏

新人の富島氏は、現職を「4年で結果が出せていない。企業経営なら毎年結果を出さないと倒産してしまう」と批判。自身の経営者としての手腕をアピールし「スピーディーに決断実行し結果を出す」と強調する。市の発展の針路として「科学万博をもう一度」をスローガンに、先進企業誘致、市立高校の新設、つくばスタジアムの整備などを掲げる。若手経営者仲間や市民らが応援する。

酒井泉氏

新人の酒井氏は、現職が4年前に掲げた旧総合運動公園用地の返還交渉について、公約に掲げながら「言ったことをやらない」と批判。同用地を新しい研究分野のための施設用地として保全し、将来の発展の可能性を次世代に残すために、元所有者のUR都市機構と再交渉し66億円を取り戻すと主張。さらに市役所改革、地域分権などをなどを掲げる。告示日1週間前に立候補を表明、浸透を図る。

一方、市議選は16日までに現職23人、新人17人、元職1人の計41人が事前審査を終えた。ほかに新人1人が立候補する見通しだ。現職5人が引退するとみられる。

有権者数は18万6896人(9月1日現在)で、4年前の前回より約1万2000人増えている。

《続・気軽にSOS》71 やる気のスイッチってないの?

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【コラム・浅井和幸】自分は、追い詰められないと物事が始められない。そう考える人は多いのではないでしょうか。やる気スイッチがあればよいのにと、締め切りギリギリ、約束の時間ギリギリになってしまうときに、思ってしまうものです。

そういう私も、今、この原稿を日付の変わるギリギリに書き始めています。あまり説得力がないことは分かっていますが、とりあえず、そんなヤツの話でも聞いてやろうかという寛容な気持ちで読んでいただけると幸いです。

まずは、やる気が起きないときに、私たちが行っていることは何でしょうか。

(1)嫌な作業であり、先々まで、いろいろと考えてしまう
(2)なんとなく、ダラダラした状態である
(3)緊張し過ぎ、「…しなきゃ」と考えれば考えるほど、身体が動かない
―などは代表的なところでしょうか。

まず、(1)です。なかなか物事を始められないときというのは、嫌なことを考えて1歩目が動かないように考えてしまっています。その作業は、嫌なことだから避けよう、始めないようにしようとしてしまうのです。

やる気というのは、行動した後に出てくるものだと心得ましょう。大掃除をするのはおっくうで先延ばしにしてしまいますが、とりあえず机の上を拭いたら、別のところの汚れも気になり始めて、さらに掃除をしたくなるという経験をした人は多いでしょう。

あまり立派な計画を立てずに、目の前の一つだけを片付けます。とりあえずで構いません。体の位置を変える、目をぐるぐると動かす、手を握ったり開いたりする、その場で足踏みをする。何か簡単にできるところを動かしてみましょう。

完璧性よりも最初の一歩が大切

(2)はリラックスし過ぎ、(3)は緊張し過ぎということになります。物事を始める前は、適度な緊張が必要です。

(2)の場合は、少し緊張に持っていくために、手で体を軽くたたいたり、「よしっ」と声を出して気合いを入れたり、顔に力を入れて、表情だけでも気合いを入れるのです。その場でストレッチや軽い筋トレを初めても、面白いかもしれません。

(3)は、緊張し過ぎているので、少々、リラックスに持っていく必要があります。その作業の好きなところを考えたり、作業が終わったらゆっくり休めるとか、褒められることを想像したりします。

少々無理やりにでも、笑顔をつくったり、笑い声を出したりしてもよいです。作業をしなければいけないと自分を追い詰めるのではなく、これができたら嬉しいことが待っていると意識するようにしましょう。

全てを完璧に仕上げることよりも、とりあえずの初めの一歩が大切であることを感じましょう。いろいろ試してみて、自分らしいルーティーンを楽しみながら見つけてみてください。(精神保健福祉士)

【アングルつくば市長選】5 監査委員が入札に意見 「何も分かってない!」

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ランダム係数の導入について説明した市の文書(市ホームページから)

【鈴木宏子】つくば市が公共工事の入札時に導入している「ランダム(無作為)係数」について、今年9月、市監査委員が見直しを求める意見を出した。9月議会に提出した2019年度決算審査意見書の中で言及したものだ。

市内の業者の1人は「なぜランダム係数が導入されたのか、監査委員は、つくば市の入札の実態も経緯も何も分かってない」と憤る。

「神業」が急増

ランダム係数は、入札の最低制限価格がいくらなのかを分からなくする手法だ。つくば市の場合、市があらかじめ設定した仮の最低制限価格に、4%以下の無作為の係数を掛け算して、正式な最低制限価格とし、落札業者を決める。係数は0.05%刻みで4%まで81通りある。それぞれの入札ごとに、開札日当日、入札参加業者がくじ引きをして、係数を何%にするかを決める。

入札の公正性、透明性、競争性を確保しようと18年10月から導入された。2017年9月と18年9月に、それぞれ塚本洋二市議、木村修寿市議らから出された市議会の決議がきっかけになった。

当時つくば市では、最低制限価格とぴったり同じ金額で入札する案件が急増していたことが背景にあった。最低制限価格と同一金額で入札した業者が複数あったことから、くじ引きで落札業者が決まった入札案件は、2014年度は全体の5.4%(44件)だったのに対し、15年度は12.7%(96件)に増え、16年度は前年度の2倍の24%(170件)に急増していた。

最低制限価格と入札価格がぴったり同じになる理由について、市は当時、工事単価が公表されていたり、性能のいい積算ソフトが出回っているためではないかと説明したが、市内の業者は「工事費の中には県が公表していない単価もあり、数千万円の工事を、万の単位でぴったり一致させるのは神業に近い」と反論する。

議会では「万が一にも、最低制限価格が事前に漏れているのではないかと疑われるようなことが起こらないように万全を尽くす、職員を守るという意味もある」(宇野信子市議)との意見も出て、賛成多数で4%のランダム係数導入が決まった。

「8割は公平公正な入札を望んでいる」

導入から2年を経た今年9月、監査委員から出された意見は「(ランダム係数の導入により)初回の入札で落札者が決まらない事案が報告されており、事務量を増やしたり、工期に影響が出ているので、効果的な入札方法について積極的に改善を検討されたい」という内容だ。

市契約検査課によると、2019年度にランダム係数の対象となった公共工事の入札206件のうち、入札価格が最低制限価格を下回るなどして全員失格となり、初回の入札で落札者を決定できなかった案件は19件、うち10件で再度入札を実施し契約締結をしたという。

市内の業者は「つくば市は2012年から一般競争入札が導入されて、指名競争入札のときは予定価格の99%に近かった落札率が平均85%くらいになった。業者の競争によって市民の税金が毎年15~16億円くらい浮いたということ。業者もいろいろだが、8割くらいの業者は公平公正な入札を望んでいると思う」と話す。

ランダム係数を見直すつもりなのか。市は「まだ何も決まってない」とし、コメントを避ける。
(終わり)

つくばワイン特区第1号のワイナリー稼働 進む醸造横目に土壌チェック

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初仕込みを終えたワイナリーの発酵槽を案内する高橋さん=つくば市栗原

【相澤冬樹】農地所有適格法人株式会社の看板のあるヴィンヤード(Vineyard、ブドウ農園)で育ったブドウは10月、すべての収穫を終え、果実酒醸造免許の交付を受けて醸造所の看板を掲げたワイナリー(Winery)での初仕込みを済ませた。ほぼ一人で切り盛りするTsukuba Vineyard(つくばヴィンヤード、つくば市栗原)代表の高橋学さん(65)は息つく間もなく、枝葉の剪定(せんてい)と土づくりに取り掛かった。ワイン造りの正念場である。

11月中旬にも初出荷

「ワイン・フルーツ酒特区」に認定されたつくば市で第1号となるワイナリー。酒類の製造免許を申請する際の最低製造数量の基準が6000リットルから2000リットルに緩和され、「つくば産ワイン」と銘打って販売できる。(19年度産から販売を始めたカドヤカンパニーのワイナリーは特区制度に拠らない)

高橋さんが、栗原地区の再生された耕作放棄地約7000平方メートルを借りたのは2014年のこと。産業技術総合研究所(つくば市)で岩石や岩盤の力学試験などに携わっていたが、農地の土壌研究とは無縁、ことさらワイン党でもなかった。「定年後の生き方を探していた時、故郷の北海道を訪れ、ブドウ栽培とワイン醸造をしている農家を見学した」のがきっかけでワインづくりを学んだ。

最初は1000平方メートルの農地に「プティマンサン」という品種の苗150本を植え栽培をスタート、6年目のことしまでに約2.3ヘクタールに拡大した。15種類のブドウを栽培し、つくばの気候と土壌に合った品種を模索してきた。これまで醸造は筑西市の酒造会社に、販売はつくば市の地酒専門店に委託していたが、ようやく2000リットルの生産にめどが立ち、自前のワイナリー「栗原醸造所」を設置した。

ところが今季の収量は4トンの見込みの半分以下、2トンを割りこむ不振となった。「7月末まで続いた長雨、日照不足が響いた。カビが発生するべと病などに悩まされ、ワインの品質に影響しないよう、選果ではじくブドウも多かった」という。

ヴィンヤードで土壌センサーの設置を見守る高橋さん㊨

このため、ワイナリーの初稼働に喜ぶ暇もなく、ヴィンヤードの手入れにいそしむ日々が続いている。枝葉の剪定が始まった農場には、新たに土壌センサーを設置した。地元のIT事業者の協力で、土壌のデータ(伝導率・保水率・温度)を継続的に計測するセンサーを5カ所に埋設した。低電力で低価格の無線バンドでデータを送信してくる。「センサーのバッテリーは2年ほど持つ。これで土壌の経験値を可視化できることになる」(電脳郷・河合通之社長)そうだ。

高橋さんは「産総研の退職金は早々に使い果たした。雇用延長も来年3月末まで。本当の正念場になってきた」という。仕込んだワインは赤、白、ロゼとプティマンサンの4種。11月中旬にもロゼのヌーボーから販売を開始する。

Tsukuba Vineyardのホームページはこちら

《電動車いすから見た景色》11 遠いようで身近な市議会

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ほにゃらのメンバーたち

【コラム・川端舞】10月18日告示、同25日投開票で行われる、任期満了に伴うつくば市長選と市議会議員選。立候補予定者のパンフレットが続々と自宅の郵便受けに入ってくる。

正直、私は今まで市政にあまり関心がなかった。国政についてはテレビのニュースである程度の情報は入ってくるが、市政については自分から進んでインターネットなどで調べない限り、情報を手に入れられない。市議会で何が話し合われ、それが自分の生活にどうかかわっているのか、イメージができなかった。

そんな私が市政に関心を持つようになったのは、ここ数年、障害者団体「つくば自立生活センターほにゃら」に関わるようになってからだ。

今年8月、つくば自立生活センターは、市長選・市議選の投票時の参考にしてもらおうと、これまでの議会ではどのように「障害」について議論してきたかをまとめた冊子『つくば市議会を「障害」でポチッと検索』を刊行した。私も冊子の中でコラムを一つ書くなど、編集に関わったが、その過程で恥ずかしながら初めて市議会の議事録を読んだ。

それまで、議会で議員がどのように質問し、どのような方々がどのように答えているのか、考えもしなかった。議事録を読む中で、議員の皆さんは私たち市民の困りごとを一般質問という形で代弁してくれていることが分かった。市議会の議事録は市議会ホームページから誰でも閲覧できる。

障害についてだけでなく、それぞれ自分の興味のあるテーマについて検索し、自分にとって重要な質問をしてくれている議員に投票してみるのもいいかもしれない。

市民団体からの提案

また、私も関わっている市民団体「障害×提案=住みよいつくばの会」では、市長選、市議会議員選の立候補者予定者に、障害者についての政策提案を渡し、賛成するかどうか、実現に向けて積極的に動くかどうかを質問している。

詳細は本サイトの記事「障害者団体が提案型公開質問状 つくば市長・市議選に向け」(10月12日付)をご覧いただきたい。

具体的な提案は6つ。いずれも障害者やその家族の生活に直接関わるものだ。障害者やその家族、支援者など、多くの人が話し合って作成した提案が、選挙後の議会でどう議論されていくか注目していきたい。(つくば自立生活センターほにゃらメンバー)

旧筑波西中に来春開校 通信制高校「S高」

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中継動画が生配信された記者会見の様子

学校法人角川ドワンゴ学園は15日、つくば市作谷、筑波西中学校跡に、2つ目の通信制高校、S高を開校すると発表した。2018年3月に廃校となった同中の校舎を改修して活用する。

同学園は、2016年に通信制高校N高(本校・沖縄県うるま市)を開校し、現在1万5000人以上の生徒がいる。沖縄の高校だけでは、実際の教室で教師と対面しながら授業を受けるスクーリングの受け入れがいっぱいになることを見越して、つくばに2校目を開校する。現在、設立認可を申請している。

S高の生徒は2年次につくば市内などに宿泊し、4泊5日のスクーリングを受ける。同学園の夏野剛理事は、N高と同じ1万5000人規模を目指すとした。

校長には、IT技術者で、ニコニコ生放送の技術開発に携わり、N高のプログラミング教育を構築した吉村総一郎N高副校長が就任する。

新しいコースとして、最新のバーチャルリアリティ技術を活用した「普通科プレミアム」と、ネット上で少人数のグループワークを中心にした「オンライン通学コース」を新設する。

普通科プレミアムは、VRゴーグルなどを装着して、まるで教室にいるかのように、学びを体感できるという。教室には共に学ぶ仲間のアバター(分身)がいて、仲間の存在を感じることができる。分子模型を立体的に観察したり、名所や歴史遺跡を見て回るなど体験型の教材を用意する。

記者会見の様子は動画中継され生配信された。大井川和彦知事、五十嵐つくば市長も出演した。

旧筑波西中=つくば市作谷

【アングルつくば市長選】4 通学区の再編審議始まる 小中学校適正配置

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2023年4月開校の研究学園小中学校予定地

【鈴木宏子】児童生徒数の増加を受け、つくばエクスプレス(TX)沿線に新設予定の小中学校の通学区域を定める審議が今月8日、つくば市学区審議会で始まった。

新設されるのは▽島名小学校から万博記念公園駅近くに分離新設する香取台地区小学校(2023年4月開校予定、学校名は仮称)▽学園の森義務教育学校から分離する施設併設型小中一貫校の研究学園小中学校(同、同)▽みどりの義務教育学校から分離する施設併設型のみどりの南小中学校(24年4月開校予定、同)の3地区だ。

前年度とメンバーを入れ替えた今年度の学区審議会は、3地区が立地する谷田部地区小中学校のPTA代表、校長、区長など地区代表、学識経験者などで構成する。8日の審議会で市は叩き台となる通学区の原案を明らかにした。早ければ今週中にも市ホームページで原案を公表したいとする。

学区再編のスケジュールは、今年度中に数回審議会を開き、来年3月に3校の通学区域をどう設定するか答申を出す。2021年度は答申をもとに各地区で住民説明会を開いてさらに保護者や地域住民の意見を聞く。最終決定の期限は開校前年の10月という。

通学区をめぐっては、TX沿線で児童生徒数の増加が問題となり校舎の増築が続く中、市は昨年11月、教室に余裕がなく、今後も児童生徒数が増えると予測される竹園西小、竹園東中、学園の森、みどりの義務教育学校の4校を越境通学などの受け入れ困難校と指定した。学園の森義務教育学校では開校直前に市が越境通学の受け入れを緩和、昨年は、受け入れ困難校指定をめぐり、保護者の間で混乱が生じた。市にはより丁寧な説明が求められる。

小規模校は課題先送り

通学区の見直しに先だって市は今年3月、小中学校の新設や統廃合方針を定める適正配置計画を見直した。義務教育学校は大規模校化するので新たにつくらない、小規模校も良さがあるので統廃合しないという新たな方針が示された。

つくば市の小中学校は現在、小学校29校のうち大規模校が1校、小規模校が13校、中学校は12校のうち大規模校が1校、小規模校が5校、義務教育学校は4校のうち大規模校が2校と、大規模校と小規模校の両方の課題を抱える。

学校適正配置計画の見直しを審議した昨年度の学区審議会では委員から「つくば市は減っていく地域と増えていく地域とに二分されている。増えていく地域は新設校計画がありこれから学区をどうやって割っていくか課題がある。減っていく方は小規模校をどこまで小規模で残していくのかという具体的なところに入らないと、行き付く先は、今後検討していきます、維持を図りますという言葉で終わる。具体的にどうしていくのかという、その次の段階が見えない」などの指摘があった。

大規模校の場合、TX沿線のみどりの義務教育学校から、みどりの南小中学校を分離新設しても、教室不足が解消されず、今以上にさらに校舎を増築しなくてはならなくなる恐れが9月議会一般質問でも指摘された。

一方、小規模校は統廃合せず児童生徒数を維持するとされたが、どのように維持するのか、学区を見直すか、小規模特認校として特徴を出し指定区域全域から児童生徒を集めるのか、学区審議会で問題提起はあったものの、新たな方向は盛り込まれなかった。課題先延ばしのようにもみえる。

テレワーク移住促進事業始動 県と土浦市など5市町

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土浦市が来年1~2月、テレワーク移住体験ツアーを開催する「星野リゾートBEB5土浦」

【山崎実】県と県内5市町(土浦、日立、笠間、潮来市、大子町)は10月から「たのしむ茨城テレワーク移住促進」事業をスタートさせた。「withコロナ時代」を視野に、茨城県もテレワーク移住競争に名乗りを挙げる。魅力度ランク、8年ぶり最下位脱出が追い風となるか?

新型コロナウイルスの影響による企業テレワークの急速な広まりと、人口減少、地域振興に悩む地方の移住誘致気運の高まりを背景に、テレワーク企業人の移住促進を図るのが狙い。

土浦市では、星野リゾートBEB5土浦(土浦駅ビル)に滞在し、テレワークと自転車を活用したテレワーク移住体験ツアー(来年1月下旬~2月、3泊4日)を実施する。

すでに日立市では9月定例市議会で、テレワーク移住者を対象に、住宅取得助成(最大151万5000円)や、テレワーク機器購入費助成(40万円)などの補助事業の実施を決めている。

笠間市は、笠間焼を活用した笠間暮らし体験ツアー(12月、1泊2日)、潮来市はテレワーク設備を完備した水郷旧家、磯山邸の滞在を通した移住体験(ライフバランスtoテレワーク、来年2月、3泊4日)、大子町は奥久慈茶関連施設でのテレワーク、地域住民との交流による移住体験(テレワークツアー、11月12~13日、来年1月に1泊2日)など、移住後の生活を見据えた宿泊型移住体験ツアーを計画している。

一方、県もテレワーク移住PRサイトをオープンさせ、移住希望者への情報発信を強化するなど、市町村の移住誘致を積極的に後押しする。各自治体の移住支援策のほか、空き家バンクや住宅、土地購入情報など、移住に有用な情報を発信、提供する。

テレワーク移住促進に関する問い合わせは、県政策企画部計画推進課(電話029-301-2536)

《ご飯は世界を救う》28 学園の森の「ハレゴハン」

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イラストは筆者

【コラム・川浪せつ子】今月も「密」にならない場所を探して。数年前に2度ほど行ったカフェ「ハレゴハン」さん。つくば市学園の森の「MeeToco」(筑波ハム直売所、陣屋敷地内)にあります。久々にこちらをセレクションしたのは、テラス席があるから。席数が少ないので前日に予約しておきました。

お伺いしたのは、第1土曜日。ちょうど月1回の「陣屋市」で、筑波ハム直売所の割引とバザーが開催されていました。11時半に行ったときは、大きめの駐車場もいっぱい。コロナでも「割引」というのは求心力があるのですね。

今回食したのは「アヒージョ」というオリーブオイルとニンニクで食材を煮込むスペイン料理です。具材は魚介類やキノコのよう。初体験。

熱したオリーブオイルのスープ底には、ニンニクや香りづけの素材。フランスパンが添えてあって、漬けて食べると絶品!ですが、猫舌の私はちょっとやけど。冷ましながら時間かけて、具のエビなども。パンは別料金ですが、追加オーダーできました。

「ハレゴハン」さんは、他のお料理、そしてインテリア、エントランスも、とってもステキです。女性お2人で運営なさっているとか。オシャレって、心まで癒してくれますね。食べてお腹が満たされ、心まで温かくなったランチでした。(イラストレーター)

【アングルつくば市長選】3 公共施設が欠落「らち明かない」 TX沿線

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第2回市長と語る会の様子(「新しい街・研究学園駅周辺を住みやすくする会」提供)

【鈴木宏子】「つくばエクスプレス(TX)沿線は急激に人口が増加しているのに、地域交流センターや図書館、児童館などの公共施設がない。都市基盤が欠落している」。住民団体「新しい街・研究学園駅周辺を住みやすくする会」事務局長の山本進二さん(73)はこう指摘する。「つくば駅周辺と比べて、あまりに差があり過ぎる」という。

同会は、研究学園駅周辺のマンションや一戸建て住宅などに新たに転居してきた住民らでつくる。地域を住みやすくしたいと、2018年から「市長と語る会」を2回開き、参加者から出された意見や疑問を質問書にまとめ、市に要望してきた。市地区相談課を窓口に2年間やりとりを続け、市から計4回の回答があったが、満足のいく回答は得られず、山本さんは「らちが明かない」と嘆く。

要望は、地域交流センター、図書館、児童館の建設のほか、公立の保育所や幼稚園の開設、公立幼稚園の送迎バスの運行、通学路交差点の右折規制、とりせん前交差点の立体交差化、通りの愛称の命名など多岐にわたる。

国基準は中学校区単位

このうち地域交流センターの建設要望に対する市の回答は「市役所コミュニティ棟1階や、高齢者支援としての空き店舗活用、他用途公益施設の共用など、市全体として施設を増やしていくことを検討する」だった。

山本さんは「市役所のコミュニティ棟を利用してほしいということだが、コミュニティ棟は市役所の会議室も併用している。毎週定期的に利用できなかったり、制約が多い」と語り、「国の公民館設置運営基準は、中学校の通学区域単位で設置することが実態に即して望ましいとなっている。研究学園駅周辺は春日学園、学園の森と、研究学園(建設予定)と中学校が3校なので、3カ所以上が適切な配置」だと指摘する。

2館目となる図書館を建設してほしいという要望に対しても市の回答は「自動車図書館の市役所への巡回を今年度から2週間に1回から毎週巡回に増便した」「市役所に設置していたブックボックスを午後10時まで開館しているコミュニティ棟に移した」など、木で鼻をくくったような回答だった。

山本さんは「TX沿線の守谷市、千葉県流山市、柏市と取手市の4市と比較すると、つくば市の図書館は個人貸出登録率、蔵書数、利用者数、貸出冊数で劣っている。国の制度に図書館設置及び運営上の望ましい基準というのがある。図書館サービス対象地域の人口分布、人口構成、交通網の変化を考えて、つくば市は設置基準を見直すべき」だという。

2項目に絞り議会に

市に要望を続けても進展が見えないことから、同会は今年7月、要望項目のうち住民の関心が高い、地域交流センターと図書館の2項目について、市議会各会派に公開質問状を出した。各会派からは概ね好感触が得られており、同会の室生勝会長(84)は「市と、やりとりを今後も続けたい」と話す。

TXが開業して15年。全国的に高齢化や人口減少が課題となる中、つくば市の人口はTX開業時の19万人(2005年5月)から現在は24万4000人と5万人以上増加し、来年にも25万人に迫る勢いだ。人口増に合わせて個人市民税や固定資産税などの市税収入も増え、05年度は338億円だった市税収入が18年度は453億円と120億円増えた。

TX沿線開発区域の土地利用計画には、公共施設建設用地が確保されている。が、今のところ地域交流センターや児童館、図書館などを建設する計画はない。(つづく)

投票行ったら「選挙割」 つくばで初 筑波大生と飲食店がコラボ

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選挙割のポスター㊧と参加店舗一覧(ドットジェイピーつくばのホームページ画面)

【岡本穂高】25日投開票で行われるつくば市長選と市議選を前に、同市で初となる「選挙割」の呼び掛けが行われている。若年層の投票率向上を目的に議員インターンシップなどを展開しているNPO法人ドットジェイピーつくば支部が企画し、クラウドファンディングのCAMPFIREつくば、つくば飲食店部会有志のメンバーがプロジェクトを組み、筑波大生有志が中心となって運営している。

「選挙割」は、投票所で撮影した自撮り写真または投票済証明書を提携店舗に提示することで、会計10%割引やドリンク一杯無料などのサービスが受けられる仕組み。提携店舗は市内の飲食店を中心に35店舗となっており、それぞれの店舗によってサービス内容は異なる。適用される期間は公示日翌日の19日から11月1日までの2週間で、期間中は加盟しているすべての店舗でサービスを受けることができる。

プロジェクトのリーダーを務める筑波大学工学システム学類3年の金龍泰さんは、「まずは市民の方が自ら投票に行きたいと思うほど選挙を魅力的なものにしなければ、投票率は向上しないと考えた。このプロジェクトをきっかけにして、将来的には年齢・地域差問わず市民全体が投票することの意義を理解したうえで、選挙について自然と考えられるような社会を目指したい」と語った。

若者ばかりでなく全市民が使える。現在、同プロジェクトではデザイン費や印刷費などの資金調達のためにクラウドファンディングも行っている。期限は10月16日までで、目標金額は50万円。

クラウドファンディングはこちらから

公式HPはこちらから

《遊民通信》1 「ゆうみん」がコロナ禍に思うこと

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【コラム・田口哲郎】

前略
はじめまして。みなさんは「ゆうみん」と聞いて何を思い浮かべますか? ポップスの女王ユーミンでしょうか? 今回お話したいのは「遊民」のことです。

字面から遊び人を連想されるかもしれませんが、ただの遊び人ではありません。遊民はまず街を歩き回ります。暇とお金がなければできません。金持ちという意味では遊び人ですね。でも、遊ぶと言っても飲み歩くわけではなく、日がな一日散歩をするのです。

ただ漫然とは歩きません。きょろきょろしつつ、興味を引いたものをじっと観察します。人々を、街を、自然を…。つまり、この世界のありとあらゆることを。遊民は散歩者でもあり、文明批評家でもあるのです。

私は今、2度目の大学生をしています。暇はありますが、金はないので、半遊民(貧遊民?)といったところでしょうか。

憧れの夏目漱石が学んだ東京大学に通っていますから、漱石の小説の登場人物たちのように「高等遊民」になってみたいですが、贅沢は言えません。劣等遊民でかまいません。その代わり、観察したことをお伝えしたいのです。

未曾有の社会変革の予感

アウトローとは言わないまでも、フツーの道をまっすぐ歩かずに、ウロウロ回り道してきたからこそ見えてくるものがあります。それが私のなけなしの財産かもしれません。

氷河期世代と言われた私の世代も四十路を過ぎました。バブル崩壊、平成大不況、IT革命、デフレ不況と、色々社会変化がありました。しかし! コロナ禍ほどの大変革がいまだかつてあったでしょうか? 高嶋政伸主演のドラマ「HOTEL」の名台詞(せりふ)を借りれば、「姉さん、事件です!」と、世界中に特大拡声器で叫びたいくらいです。

遊民(こう自称することをお許しください)にとって、死活問題が起こりました。コロナ禍で街から人が消えたのです。緊急事態宣言が出されている間、巣ごもりを強いられ、外出自粛を余儀なくされました。

遊民の唯一の目的である、目的無き散歩は不要・不急ですから、まずもって遊民が外出できない。仮に外に出られたとしても、人々が街にいません。人間が行き交ってこその街です。無人の街は、最初は珍しいかもしれませんが、すぐに飽きてしまうに決まっています。

ウィルスの拡大が収まれば、また元の社会が戻ってくると思っていました。が、そうではありませんでした。人間の移動はオンラインにとって代わり、街に人々は戻らず、歓楽街の灯は日ごとに小さくなっています。

6月18日の会見で安倍総理(当時)は、コロナ禍を機に国土の在り方を「集中から分散へ」「根本から変えていく」と述べました。「姉さん、事件です!」と、私はまたもや世界中いや全宇宙に叫びたくなりました。

なぜなら…。おっと、紙幅があまりありません。続きは次の便でお届けすることにいたしましょう。ごきげんよう。
草々(散歩好きの文明批評家)

  • 【たぐち・てつろう】慶應大学大学院文学研究科仏文学専攻修士課程修了。専門は19世紀パリの遊歩者について。その後、家庭教師、派遣社員などを経て、四十路過ぎで2度目の大学生。東京大学文学部在学中。興味・関心は、神秘主義、スピリチュアル、宗教、高等遊民、鉄道模型。茨城在住20年(現在は牛久市)。大阪・仙台育ち。