火曜日, 4月 7, 2026

懸案の土浦スマートIC 国交省が設置にゴー・サイン

土浦市は6日、常磐自動車道の桜土浦IC(インターチェンジ)と土浦北ICの間に「土浦スマートIC」(仮称)を設置する事業について、国土交通省から正式に事業許可が出たと発表した。このスマートICが設置される場所は、つくば市との境の常磐自動車道と土浦学園線が交差する土浦市宍塚エリアになる。 国交省は発表文の中で、①高速道路と「土浦駅・つくば駅」の中心市街地とのアクセスでは、渋滞箇所を回避したアクセスが可能になり、所要時間が短縮し、住民の利便性向上および事業者の生産性向上に寄与する、②高速道路から物流施設が立地するつくば市中根金田台地区や土浦市上高津への所要時間が短縮する―と、新スマートICの利便性を指摘した。 土浦スマートICは、土浦北ICの南4.2キロ、桜土浦ICの北3.7キロの場所に設置される。開通すれば、水戸方面からつくば駅への所要時間は約12分、東京方面から土浦駅への同時間は約2分、常磐道から中根金田台地区への同時間は約18分、常磐道から土浦市上高津地区への同時間は約5分、それぞれ短縮される―と、国交省は試算している。 アクセス道路整備は土浦、つくば両市が負担 土浦スマートICを設置する費用は東日本高速道路が負担するが、同ICへのアクセス道路整備などは地元の土浦市とつくば市が負担する。 設置を国と高速道路会社に働きかけてきた土浦市と、土浦市よりも利便性を享受するつくば市との間で今後、整備費用の分担について協議する。土浦市の担当者は「これから用地交渉に入ることになるが、いつ開通するか、どのくらい予算が必要かなどは、現時点では計算できない」と述べた。 土浦市の安藤真理子市長は「これまで土浦スマートICの設置に向けて、各関係機関と調査検討を進めてきたが、このたび、新規事業化が決定された。ご尽力いただいた各関係機関の皆さまに厚く御礼申し上げる」とのコメントを発表した。土浦市は今年度、土浦スマートIC調査委託費として3070万の予算を計上している。 県内ではほかに、常磐自動車道柏ICと谷和原ICの間の守谷サービスエリアに設置する守谷サービスエリアスマートIC(仮称)も同日、国交省から事業許可が出された。(岩田大志)

「土浦道中絵図」展覧にウオーキングも 7日から市立博物館

土浦市立博物館(同市中央)は7日から、テーマ展「土浦道中絵図-描かれた水戸道中」を開催する。市指定文化財で土浦藩主が描いた「土浦道中絵図」が公開されるのをはじめ約40点が紹介される。10月20日までの会期中、道中絵図周辺の史跡をめぐる城下町ウオーキングなどのイベントも予定されている。展示のメーンとなる「土浦道中絵図」は、江戸時代中期の1758年に土浦藩主、土屋篤直(土屋家4代、1732~76年)によって描かれた。千住宿(東京都足立区)から中貫宿(土浦市中貫)までの道程や周辺の様相を細かに描写した。現在の旧水戸街道の行程で約60キロあるが、絵図のサイズは長さ約18メートル、幅25センチ。蛇腹状に折りたたんで閲覧時に広げる「折り本」という形式で作られている。道中絵図の公開は、同館の開館(1988年)時以来36年ぶりとなる。同市内の個人が所蔵していたが、今年同市が購入し市立博物館に収蔵されることになった。江戸時代、土浦の城下町やその周辺地域は、水陸交通の要衝として繁栄した。陸路の中でも多くの往来があったのが「水戸道中」で、江戸から土浦を経て水戸へつながる三十里十四町(約119キロ)の道のり。江戸時代前期には整備されたと考えられており、記録では道中に18の宿駅があったとされる。展覧会では、「土浦道中絵図」を通して18世紀中頃の水戸道中の姿を紹介するとともに、この道の機能や通行を支えた人々や地域の様相にも迫る。展示はほかに「常州土浦城図」(県指定文化財)、「水戸様御入国之図」(土浦市指定文化財)など博物館所蔵史料を中心に約40点の紹介となる。博物館の西口正隆学芸員は「道中図は観光協会の印刷物などさまざまにビジュアル化されてきたが今回は現物そのもの。土浦城下町の南門から北門にかけての描写など細かなところを見てほしい」と語る。(相澤冬樹)◆「土浦道中絵図-描かれた水戸道中」会期中のイベントは次のとおり。①記念講演会「描かれた水戸道中」=28日(土)午後1時30分~講師・小口康仁さん(学習院大学文学部哲学科助教)②城下町ウオーキング=10月13日(日)午前10時~水戸道中に関する史跡を巡り学芸員が解説。①②とも10日から電話(029-824-2928)で申し込み受付。➂ギャラリートーク=7日(土)・16日(月・敬老の日)・10月20日(日)午前と午後の2回、テーマ展の見どころを担当学芸員が解説(事前予約不要)。問い合わせは電話029-824-2928(土浦市立博物館)。

日本人にとって遺影とは何か?《看取り医者は見た!》26

【コラム・平野国美】昭和、平成、令和と時代が変わっていく中で、住まいの形も変わっていくのを感じます。仕事で診療先の家を回っていると、その文化的様式が変わっていくのがわかります。現代住宅から消えつつあるものとして、神棚と仏壇があります。あったとしても昔のような仏間にある巨大な物でなく、コンパクト化された家具のようなデザインです。 注目しているのは遺影が消えていることです。昔、母親の実家に泊まりに行くと、名前も知らぬ5代も前の先祖の遺影ににらまれ、怖くてなかなか寝付けなかった記憶があります。つくば市の伝統的な地区に入ると、遺影が残されており、見ていると興味深いものです。 今、目の前にいる患者さんと先祖の顔を見比べて、似ているなと思ったり、ある時から、その顔が写真に変わったりと、時代の変遷を味わえるのです。 ご家族の話で、つくば市のある地区に遺影画家がおり、描いてもらったという話を聞いたことがあります。ある日お会いした患者さんは、その伝説の遺影画家でした。得意な分野は肖像画であり、4000件を超える遺影を描かれたそうです。 いろいろ調べてみると、遺影は元々、江戸後期から幕末にかけて存在した「死絵(しにえ)」に起源があるそうです。死絵とは、歌舞伎役者などが亡くなった際に描かれた似顔絵で、絵巻物だったようです。そこから、日清戦争、日露戦争、太平洋戦争を通して、出征する兵士の写真がそれに変わっていったようです。 霊性や霊魂を意識 私の患者さんが逝去された際、ご家族が遺影はいらないと言っていたことがありました。いろいろ複雑な思いがあったようですが、「何かがないと会葬者がどこに手を合わせていいのかわからず困る」と葬儀屋さんがご家族を説得し、遺影を用意してもらいました。 他国では、葬儀に遺影がない場合、ある場合があるようですが、葬儀後も部屋に飾る習慣は日本だけかもしれません。米国のドラマを見ていると、部屋に故人の写真が飾られていますが、それは宗教的なものというよりも「メモリー」の写真のようです。 遺影について、日本人の根底に何か共通する概念があると思います。今、何代も前の遺影を壁から外しても、それを廃棄できない我々日本人を多く見ます。単なる写真や絵として扱えないので、部屋の片隅に保存されているのです。 日本の遺影には何があるのか? 遺影は故人をしのぶための肖像画や写真であると同時に、霊性や霊魂を意識しているのではないでしょうか。日本的アニミズムに根差していると思うのです。日本人の八百万(やおよろず)の神という概念は、生物だけでなく、無生物にも霊魂が宿ると考えます。令和の時代にも、これが意識として残っているような気がするのです。(訪問診療医師)

寄付金30万円でペア席など 特別観覧席を初設置 土浦全国花火競技大会

土浦全国花火競技大会実行委員会(委員長・安藤真理子土浦市長)は、11月2日に土浦市の桜川河川敷で開催する第93回大会で、初の特別観覧席を用意する。専用のテーブルとリクライニング椅子が設置され、花火鑑賞師による解説が付くなど個別のサービスを充実させた特別席となる。93回目で初めての試みとなる。 ふるさと納税とツアーで 特別席は、花火打ち上げ場を正面に見る桜川を挟んだ対岸の、桟敷席などがある有料観覧席の一角に設ける。各席に一つずつの小型テーブルとリクライニング椅子のほか、トイレも特別観覧席エリア内専用の仮設トイレを用意する。エリア内に設置するブースでは、「大曲の花火」で知られる秋田県大仙市のNPO大曲花火倶楽部が認定する「花火鑑賞士」による実況解説を、イヤフォンガイドで聴くことができる。鑑賞師は日本花火鑑賞師協会から派遣される予定で、特別観覧席でのみ聞くことができるサービスだ。 座席は、土浦市がふるさと納税の返礼品として36席用意するほか、旅行代理店のJTBロイヤルロード銀座が10席、三越伊勢丹ニッコウトラベルが16席をそれぞれツアーに組み込む形で取り扱う。合わせて62席まで設ける予定だ。 ふるさと納税では、寄付額30万円に対してペア席を18組(36人席)まで用意する。JTBロイヤルロード銀座は、55人乗りの大型バスを全席独立型の10席限定に改装した特別バス「ロイヤルロードプレミアム」で東京を出発し、花火大会とともに牛久シャトーや菊まつりが行われる笠間稲荷神社を周遊する1泊2日のツアーを販売する。三越伊勢丹ニッコウトラベルは、東京から特別バスで花火大会当日に土浦に向かい、花火観覧後は東京に戻り帝国ホテル東京に宿泊するプランを用意する。ツアー料金は、JTBロイヤルロード銀座が2人1室49万円、1人1室54万円、三越伊勢丹ニッコウトラベルは2人1室23万8000円、1人1室28万8000円。料金はいずれも消費税込み。 土浦市の担当課は「コロナ禍が明けて外出の機会が増え、旅先で特別感を味わいたいという希望が増えている。こうした中、土浦市でもその声に応えるための試みとして、今回、特別観覧席を初めて試験的に用意した。当日、来場される方の声を聞いて来年度以降の取り組みに反映させたい。この機会に是非、多くの方に申し込んでいただければ」と呼び掛ける。 一方、一般の桟敷席、椅子席による有料観覧席は事前申し込みにより抽選で販売している。申し込み期間が8月26日から9月22日まで。27日に当選が発表される。(柴田大輔) ◆特別観覧席は専用ホームページか電話で申し込む。①ふるさと納税返礼品は、さとふる、楽天ふるさと納税、ふるさとチョイスの各ホームページへ。②JTBロイヤルロード銀座の申し込み用ホームページはこちら、電話は03-6731-7690へ。➂三越伊勢丹ニッコウトラベルの申し込み用ホームページはこちら、電話は03-3274-5272(国内旅行窓口)または03-3274-6493(クルーズ旅行窓口)へ。 ◆一般の観覧席、椅子席の申し込みはチケットぴあへ。 ◆問い合わせは電話029-826-1111(同市役所)商工観光課花火のまち推進室へ。花火大会に関する情報は土浦全国花火競技大会の特設ホームページへ。

本好きが作る、街と人をつなげるフリーペーパー「ほんとこ」 土浦

土浦市内の喫茶店などの個人店を取材し、お店にまつわるひと物語をつづるフリーペーパー「本と珈琲と土浦」(通称『ほんとこ』、A5判 4ページ)の第3号が6月に発行された。作るのは、職業、年代もさまざまな、「本と珈琲と土浦が好き」だという思いでつながる市民たち。広がる人の輪で、土浦の隠れた魅力を軽やかに掘り起こす。 「『ほんとこ見たよ』というお客さんがお店に来てくれたと聞いて、私もつなげられたんだなと思って本当にうれしかった」と声を弾ませるのは、第2号に記事を書いた大学生の田畑千芙実さん(20)。土浦市桜町の喫茶店「カフェ デ ポロン」の店主・林盛健さんをインタビューした。学校以外で人に見せる文章を書くのは初めてだったと言い、「人と話すのはあまり得意じゃないがマスターの話を聞くのは楽しかった」と振り返る。 参加者は学生、主婦、会社員にユーチューバー 「ほんとこ」は、同市中央の古民家を改築したカフェ、城藤茶店で毎月1回開かれる読書会に集まる本好きが作る。読書会の後、各々が気になる話題を持ちより編集会議が開かれる。参加するのは10代から50~60代までの男女15人ほど。学生、主婦、会社員、ユーチューバーなど背景や職業もさまざまだ。土浦出身者もいるし、近年土浦に越してきた人からは「土浦に関わってみたかった」「地元の方と知り合う機会になっている」などの声が聞こえてくる。 「読書会」では、最近読んだお薦めの本をそれぞれが持ち寄り、その本の魅力を一人一人語っていく。小説、漫画、ノンフィクション、ファッション雑誌など決まりはない。7月20日の読書会に参加した市内在住の増山創太さん(25)は5回目の参加になる。「僕は音楽が好きなので、本もいつも音楽関係だが、ここでは自分が普段読まない本に出合うことができる」と魅力を語る。 読書会の盛り上がりをそのまま引き継ぎ編集会議が始まる。先日は、市内で40年以上、子供文庫を続ける同市中央の「奥井薬局」をメンバー7人で取材した。今年3月には、会議での書物談義がきっかけになり亀城公園隣の商業施設・公園ビルで2日間の古本市開催につながった。 もともと本が好きで書店員をしていたという田中優衣さん(25)は、4カ月前に兵庫から土浦に越してきた。「ひょんなことで全然知らない土浦に越してきた。知り合いもいなくて寂しかったけれど、本でつながる『ほんとこ』のメンバーを通じて土浦を知ることができている。私にとって土浦が居場所になりつつある」と話す。 ちょっと土浦が好きになってきた 「ほんとこ」作りのきっかけは、2022年に城藤茶店で開かれた「まちづくりとデザイン」がテーマの市民向け講座。そこで意気投合した4人が立ち上げメンバーだ。その1人の葛西紘子さんは「土浦で話を聞きたい人に会い、好きな話が聞ければと思ったのが始まり。みんなで聞いた話を共有しようと思った」と言い、同じく立ち上げから参加する稲葉茂文さん(35)は「土浦は個人店が多い町。今聞かないとなくなってしまう」という危機感もあったと言い、「『ほんとこ』は作るのも楽しいが、月1回の読書会が何よりの楽しみ。本の話をするのって、なかなか会社ではできないですからね」と思いを語る。 1000部から始まった発行部数も回を重ねるたびに増え、第3号は1700部になった。配布先は、メンバーが足を使い、手渡しで広げている。当初はタイトルに沿って土浦市内の書店や喫茶店から始まったが、今ではつくば市やかすみがうら市など周辺地域にも広がり、土浦市内約40カ所、つくば市内約10カ所など県内計約60カ所に設置されている。「配るのをきっかけに店の人と仲良くなるのが楽しみ」という言葉を聞くようになり、その甲斐もあって「街で『ほんとこ』を見つけたのをきっかけに、夫を誘って読書会に参加するようになった」と言う女性や、「カフェに行くと『ほんとこ』がいろんなところにあって気になった」と話す人など、参加する人の輪がますます広がっている。 「土浦に戻って3年目」だと話す市内出身の稲葉さんは、もともと本が好きで、都内で古本屋を営み仲間やお客さんと同人誌を作ったり読書会を開いたりしていたという。その後、紆余曲折を経て戻った故郷での出会いをきっかけに「ほんとこ」に参加した。「以前は自分でこういう場をつくろうとしていました。こういう活動が好きなんです。色々な出会いがあって、生かされているなと思っている。ちょっと土浦が好きになってきたのかもしれません」と微笑む。 「ほんとこ」は、取材した記事のほかに、メンバーによるコラムなど4~5本の記事が掲載されている。デザインや編集作業などは、メンバーが得意な分野を生かしてボランティアで実施している。立ち上げメンバーの葛西さんは「『ほんとこ』は情報発信が目的ではなく、制作メンバーや設置したお店が、『ほんとこ』を介して人との交流をして欲しいという意図がある。読書会も含めて自分たちが楽しむための活動なので、やりたい人同士で、やれることだけでやっていこうと思っている。もちろん、興味がある方の参加はいつでも大歓迎」と話す。 タイトル名の由来は「本が好きな人はコーヒーも好きでしょう?という緩いものだった」という。「コーヒーを飲んでるときに、良い時間を過ごしながら土浦を知るきっかけになれば」と葛西さんは語る。 SNSでの情報発信が主流の世の中で、「縦書き」「紙媒体」にこだわるのは参加者たちの「本好き」としてのこだわりだ。現在は、半年に1回の発行だが、「いつか季刊にできれば」という思いも抱く。手紙を届けるように手渡しで広がる「ほんとこ」が、土浦の魅力を知らせてくれる。(柴田大輔)

本を積むということ《ことばのおはなし》73

【コラム・山口絹記】最近は家に本が届くことが多くなった。積み上げると私の肩のあたりまで届く有様(ありさま)で、正確な数は数えていないが、まったく困ったものである。 自然現象のように書いてみたが、なんてことはない。自分で買ったのだ。買ったとも。紙の書物は当分購入を控えると(ひとり勝手に何かに)誓っていたのだが、無理だったらしい。性懲りもなく定期的に禁煙宣言している方々とおおむね同類であり、ああ、またなんか言っているな、と思っていただいて差し支えない。 過去のコラムでも何度か書いたが、私は重度の活字依存症である。活字なら何でもよいと思っているフシがあり、一般的な書物はもちろんのこと、内容が理解できない技術書でも、やったこともないゲームの攻略本でも気が付くと読んでいる。依存対象がアルコールであったなら、メチルアルコールでも手を出す手合いだろう。見境だとか節操というものがどこにも見当たらない。 今日も2冊届いた こういった私のような、いわゆる『患者』と呼ばれる人間には共通点がある。基本的に対象が自然発生したような物言いをするのだ。例えば、カメラの界隈(かいわい)における患者たちは、レンズが『生えてくる』と強く主張する。生えてくるものは仕方がなかろう、ということらしい。たけのこか何かなのだろうか。 書籍やゲームソフトの界隈では、『積む』という用語がもっぱら多用されるのが特徴だ。コレは一見主体としての人間が対象を『積んでいる』わけで、意識してやっているように思われるが、重要なのはかたくなに発生過程について言及していないことだろう。 つまり、我々はどこからともなく現れた書物という物質を積み上げているだけなのであって、たくさんあるものは積むしかないんだ、仕方ないではないか、と言っているのだ。そういう意味では、購入したことをハッキリと明記(というか自白)した私はかなり潔いと言えるだろう。 ついでに、この場を借りてひとつ言い訳をさせていただくと、今年の夏はバタバタと忙しく寝不足が続いていた。正直に申し上げて、これらの書籍を購入した記憶は判然とせず、この行為は責任能力が著しく低下していたことによるものと誰かに証明していただきたいのだが、本日も2冊書籍が届いた。どうやら余罪もありそうなのである。(言語研究者)

これにて打ち止め 7日、水海道 宝来館跡地で「第10回懐かシネマ」

常総市水海道宝町でかつて賑わいを見せた映画館「宝来館」をしのぶ野外映画会「懐かシネマ」が7日、旧宝来館跡地で開かれる。2014年に始まり10回目を数える人気のイベントだったが、今回で惜しまれつつ千秋楽を迎える。 最初は2014年の水海道千姫まつりの前夜祭に、一夜限りの復活として行われた。翌年は常総水害の被害に遭った市民を勇気付けようと2度目の復活を果たした。その後は「また来年もやってほしい」という周囲の声に支えられ、「10回目までは何とか頑張ってみよう」と続けてきたという。 「一つの切れ目として10回目はちょうどいい。『場所を移してでも続けられないか』という声もあるが、ここでやることに意義がある。昔の宝来館を覚えている人が少なくなってきたことも終える理由の一つ」と話すのは、懐かシネマ実行委員会会長の東郷治久さん。 東郷さんは料亭「つくば山水亭」や、テーマパーク「つくばわんわんランド」、日本語学校「日本つくば国際語学院」などを経営するサンスイグループの代表。宝来館跡地は自身の出生地でもある。父で東郷商店2代目の通行さんが、明治期に建てられた古い芝居小屋を買い取り、映画館に改装して1946(昭和21)年から始めたのが宝来館だった。「父が映写技師、母が木戸番を務め、母の背中には私が背負われ、膝元には姉がうたた寝をしていた」と創業のころを語る。 当時、映画は娯楽の王様で、宝来館では水海道駅まで続く約1000人もの行列ができたという。その後、通行さんが経営する映画館は1958(昭和33)年までに県西・県南・県央の計17館に急拡大。だが映画が斜陽産業化すると「つくばグランドホテル」を中心とするサービス業へ軸足を移し、1973(昭和48)年に宝来館も閉館した。 東郷さんらが「懐かシネマ」をスタートしたとき、「宝来館を懐かしんでくれる人がこんなにいたんだ」と感慨深かったという。「伊奈や谷和原から毎週自転車で来た」「よく家族で見に来た」「初デートがここだった」などの声が聞かれ、水戸や東京から子どもや孫に車を出してもらって来る人もいた。そのうち「病気になって来年は来れるかどうか」といった話が出るようになり、後に訃報が届いた人もいた。近年は宝来館をしのぶという当初の趣旨よりも、今では珍しくなった野外映画に興味を持って来る人が増えていた。 今回の上映作品は山田洋次監督・高倉健主演の「幸福の黄色いハンカチ」だ。「毎回の演目は自分が独断と偏見で選んでいる」と東郷さんは言うが、参加者に見たい映画をアンケートで問うと美空ひばり、石原裕次郎、吉永小百合、高倉健、オードリー・ヘップバーンの5人が圧倒的だった。その最後の一人の登場で、全10回のフィナーレを飾ることになる。(池田充雄) ◆第10回懐かシネマは9月7日(土)、常総市水海道宝町のブティックロコレディ駐車場(旧宝来館跡地)で。鑑賞無料、予約不要。午後4時30分受付開始、同6時30分上映開始。少雨決行、荒天時は9月8日(日)に順延。問い合わせは電話0297-22-1377(ロコレディ水海道事務所)

若い世代よ、羽ばたけ《医療通訳のつぶやき》10

【コラム・松永悠】今年、我が家の大きな出来事と言えば、子供3人中2人が海外へ短期留学したことです。高3の息子はシドニーへ、そして大学3年の娘が夏休みの間北京へ。 子供が生まれてから毎年のように3人を連れて北京に行っていますので、北京は子供にとって大変なじみ深い場所ですが、高校受験やコロナの関係で、気が付けば最後に北京に行ったのは6年も前のことです。 長女は大学で中国語を専攻しています。語学留学は入学してからずっと心の中で温めていた願いでした。本格留学のウォーミングアップとして、この夏休みに北京大学に行くことにしたのです。 親戚に囲まれて守られる滞在と違って、今回は寮生活だけでなく、一緒にいるのも全員初対面で、世界中から来た中国語を学ぶ大学生です。短期留学中は、勉強のほか、観光も組み込まれていて、故宮博物館、天壇公園、万里の長城といった世界遺産はもちろんのこと、中国版新幹線に乗って山西省大同にある雲岡石窟や懸空寺にも行きました。 最初はそれなりの不安もあったと思いますが、心配はご無用。若いパワーであっという間に慣れてくれました。送られてきた写真を見ると、まぶしく輝く笑顔があふれています。娘と一緒に写っているのは、日本、欧州、米国など世界中からの大学生です。 もうすぐ帰ってくるのですが、すでに「帰りたくない」を口にしています。確かに、最初の緊張が消え、徐々に慣れてきて、楽しくなったころに帰国しなければならないのは残念ですが、来年こそ長期留学できるように準備したいものです。 国をまたいで仕事をするという技 外の世界を見るのは、若い人にとって大切なことです。比較対象がないままでは自国を評価できないので、たくさんの国に行ってほしいと思っています。どの国も良いところ、良くないところ、自分に合うところ、合わないところがあります。 ネット情報が氾濫している今だからこそ、現地に行ってしっかり自分の目で見て、心で感じてほしいです。 飛躍的に生活が便利になっている北京ライフを満喫していて、めちゃくちゃ快適だと絶賛する娘。軽食やタピオカドリンクをデリバリーしてもらったり、日本よりずっと安い料金でネイルしたと喜んでいます。短い滞在ですと、どうしてもこのような表面的なことしか見られないでしょう。 今の中国はたくさんの問題を抱えています。若い世代の就職難、経済の後退など、語り出したらキリがありません。 娘には、「便利」の背後にある厳しい現実も知って欲しいです。グローバル化が進む今、言語という武器を手に入れて、国をまたいで仕事をするという技を身につけた上、客観的中立的に日本と中国を観察して、しっかり自分の考えを持つ社会人、そして大好きな二つの国をつなげる人材になってほしいと願わずにいられない今日この頃です。(医療通訳)

生活保護行政の適正化求め市職員が請願 市議会は異例の特別委設置 つくば市

生活保護行政をめぐって不適正な事務処理が相次いでいるつくば市で、現役の市職員が3日開会の市議会9月会議に、生活保護業務の適正化を求める請願書を提出し、市議会は同日、同請願を審査する請願審査特別委員会(長塚俊宏委員長)を設置するなど異例の事態になっている。 請願したのは、昨年まで生活保護を担当する社会福祉課に在籍し、現在は別の部署に異動になった市職員。市がこれまで発表した残業代と特殊勤務手当未払い(5月9日付)や生活保護受給者に対する生活保護費の過払い(7月20日付)とそれぞれの再発防止策などに対して、「問題の全容解明には未だほど遠く、現場のケースワーカーにも具体的な再発防止策はおろか不適正事案の具体的な内容や問題の本質、問題発覚の本当の経緯が一切示されていない」などとして、市民と職員双方に身体的、法的、精神的安全が確立されること、不適正事務があった場合、うそ偽りや過不足のない誠実な公表と、具体的で中身のある再発防止策の検討などを求めている。 市議会に設置された特別委は13人で構成する。長塚委員長は「二つの常任委員会にまたがる請願なので特別委員会の設置になった」とし「中身について各委員としっかり審議したい」としている。10月4日までの会期中に審議し採択か不採択かなどの結論を出す。 請願によると、5月に発表があった残業代未払いを生んだ社会福祉課職員の労務環境については、職員は過酷な業務に追われ、例えば(仕事が終わらず)金曜のうちに自宅に帰れず土曜日の始発で帰る職員がいた。その職員が始発で帰ろうとした土曜日朝5時、子供が寝ている時間に仕事をするため職場に来た別の職員と会うなどの勤務実態があったとしている。5月の発表後、実施するとしている全庁的調査については、過去3年の不適切な労務管理に関して実名で回答するという調査はあったが、未払い手当てに関する全庁的調査はいまだ実施されていないとしている。 7月に発表があった生活保護費の過払いに対しては、発表になったケースを担当するケースワーカーには誤認定の説明はあったが、原因や経緯などの説明はなく、フォローできる体制がまだないなどとしている。 請願は新たな問題も指摘している。2023年度に市職員が生活保護受給者宅を訪問した際、暴行を受けた事案について、管理職から対応策の指示があったのは3週間以上経ってからで、指示内容は「危ないと思う場合は2人で訪問してよい。気を付けて訪問するように」というものだった。護身術講座もあったが指導内容は「間合いを取ること、バインダーやペンで応戦すること」などで現実的対策とは思えなかったなどとしている。 さらに公務員は、法に基づいた業務が行えるよう、法解釈の誤りが起こらないようにすることが求められるが、生活保護の困難ケースについて法解釈を話し合うケース診断会議の場で、管理職が「これは感覚の問題」と発言したり、同じ会議の場で保護開始と決まったケースが、その後の管理職の決裁で「取り下げさせろ」と命令されたり、先輩職員から「何が正しいかはその時々の管理職が何て言うか次第」と言われるなど、法解釈の誤り以前の状況があったと指摘している。 ほかに、ケースワーカーは現金を取り扱わないことになっているが、県からの指摘で今年1月に取り扱いを改めるまで、管理職の机の引き出しから金庫のかぎを取り、別の管理職の後ろにある金庫から現金を取り出すなどしており、県の監査に対しうその報告していたーなどとも指摘している。(鈴木宏子)

水道料金値上げなど38件を提案 つくば市議会9月会議開会

つくば市議会9月定例会議が3日開会。五十嵐立青市長は来年4月から水道料金を平均15%引き上げる市水道給水条例改正案など議案18件、2023年度一般会計決算など認定7件、報告13件の計38件を提案した。 水道料金は、市上下水道審議会の答申を受けて提案した。モデルケースの試算では1人世帯は15%、2人世帯は23%、4人世帯は22%の引き上げになる。可決されれば2018年度以来の引き上げとなる。市は下水道料金の改定についても検討している(7月30日付)。 補正予算案は、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構との連携協定に基づいて市職員の睡眠の質を400人規模で調査するための負担金約965万円(7月26日付)、アフタースクールモデル事業の運営を来年4月に開始するため沼崎小の空き教室を改修するなどの準備費用約510万円、環境省から選定を受けたつくば駅周辺地区の脱炭素先行地域づくり(23年12月12日付)を市民に周知しブランディングを進めるための業務委託費約660万円など、計約30億8600万円を増額する。 提案議案はほかに、つくば市長2期目の退職金の金額を市民のネット投票で決める条例案など(8月26日付)。 会期は10月4日までの32日間、一般質問は9月10、11、12日の3日間実施される。

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