土浦市は6日、常磐自動車道の桜土浦IC(インターチェンジ)と土浦北ICの間に「土浦スマートIC」(仮称)を設置する事業について、国土交通省から正式に事業許可が出たと発表した。このスマートICが設置される場所は、つくば市との境の常磐自動車道と土浦学園線が交差する土浦市宍塚エリアになる。
国交省は発表文の中で、①高速道路と「土浦駅・つくば駅」の中心市街地とのアクセスでは、渋滞箇所を回避したアクセスが可能になり、所要時間が短縮し、住民の利便性向上および事業者の生産性向上に寄与する、②高速道路から物流施設が立地するつくば市中根金田台地区や土浦市上高津への所要時間が短縮する―と、新スマートICの利便性を指摘した。
土浦スマートICは、土浦北ICの南4.2キロ、桜土浦ICの北3.7キロの場所に設置される。開通すれば、水戸方面からつくば駅への所要時間は約12分、東京方面から土浦駅への同時間は約2分、常磐道から中根金田台地区への同時間は約18分、常磐道から土浦市上高津地区への同時間は約5分、それぞれ短縮される―と、国交省は試算している。
アクセス道路整備は土浦、つくば両市が負担
土浦スマートICを設置する費用は東日本高速道路が負担するが、同ICへのアクセス道路整備などは地元の土浦市とつくば市が負担する。
設置を国と高速道路会社に働きかけてきた土浦市と、土浦市よりも利便性を享受するつくば市との間で今後、整備費用の分担について協議する。土浦市の担当者は「これから用地交渉に入ることになるが、いつ開通するか、どのくらい予算が必要かなどは、現時点では計算できない」と述べた。
土浦市の安藤真理子市長は「これまで土浦スマートICの設置に向けて、各関係機関と調査検討を進めてきたが、このたび、新規事業化が決定された。ご尽力いただいた各関係機関の皆さまに厚く御礼申し上げる」とのコメントを発表した。土浦市は今年度、土浦スマートIC調査委託費として3070万の予算を計上している。
県内ではほかに、常磐自動車道柏ICと谷和原ICの間の守谷サービスエリアに設置する守谷サービスエリアスマートIC(仮称)も同日、国交省から事業許可が出された。(岩田大志)