日曜日, 1月 18, 2026
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鉾田市の昭和観光イルミネーション《日本一の湖のほとりにある街の話》30

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イラストは筆者

【コラム・若田部哲】千葉県千葉市と茨城県水戸市を南北に結ぶ国道51号線。鉾田市内に入ると、メロンのビニールハウスや様々な畑が続き、夜間にはひっそりと静まります。そんな街道沿いの冬の闇の中に突如として現れるのが、今では鉾田市の名物となった「昭和観光のイルミネーション」。

この一大風物詩を始めたのは、株式会社昭和観光会長の根本昭さんです。きっかけは、2014年に鉾田市主催の「花いっぱいコンクール」の取り組みとして、社屋の周りを花で飾ったことでした。

花が地域に笑顔をもたらす様子を見た根本さんは「夜になるとひっそり暗くなってしまうこの道を、あたたかく彩れないか」と考え始めます。そうして2016年より、数本の明かりを社屋入口にともしたのが、イルミネーションの始まりでした。

始めてみると楽しみにしてくれる人が現れ、その期待に応えようと、年ごとにスケールは拡大。今では電球数15万個にも及ぶほどになったそうです。毎年、社員総出で1カ月以上かけて準備をなさるとのことで、取材に伺った日も3~4人の方が和やかに作業をされていました。

街に光の輪をつないでいきたい

活動を続けていく中で一番の転機は、2020年に端を発した新型コロナウイルスの感染拡大です。様々な産業が深刻な打撃を受ける中、最も影響の大きかったものの一つが観光業でした。バス需要が大幅に減少する中、多額の費用を要するこのイベントを継続するかどうか、根本さんは悩みます。

葛藤しつつも、イルミネーションが見たい、という多くの人たちの声に背中を押され、コロナ禍の中、明かりをともします。すると、遠出が自粛される中、市内の方々がぬくもりを求めて集まりました。

感激して涙を流す人、感謝のメッセージを残す人…。大勢の人の思いに触れ、根本さんはイルミネーションの継続を決意。その後、年を追うごとにその規模は拡大し、今では遠く長野の方からも問い合わせがあるそうです。

一大観光スポットとなったイルミネーションですが、本業である観光業の業績アップにつなげようとは思っていない、と根本さん。今後、周辺道路の拡幅が予定されている中、「これからも、少しでも街に光の輪をつないでいきたい」と穏やかに語ります。一個人の思いから始まった取り組みは、今年も寒い冬の夜、多くの人の心にあたたかな灯をともします。(土浦市職員)

<注>本コラムは「周長」日本一の湖、霞ヶ浦と筑波山周辺の様々な魅力を伝えるものです。

2024年度のイルミネーション:12月1日~2025年2月28日(日没~午後10時ごろ)

➡これまで紹介した場所はこちら

圏央道つくば西スマートIC 来春、島名に開通

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来春、つくば西スマートインターチェンジが開通する、つくば市島名の圏央道(左側)

圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の新たなインターチェンジ(IC)「つくば西スマートIC」が来春、つくば中央IC―常総IC間のつくば市島名に開通する。ETC車載器を搭載した車両のみが利用できる。つくばエクスプレス(TX)沿線開発地区の上河原崎・中西地区(県施行)内に、NEXCO東日本(東日本高速道路)関東支社とつくば市が整備を進めてきた。

つくば中央ICから約4キロ西、常総ICから約7キロ東に位置する。つくば中央IC―常総IC間11キロは、圏央道の中で2番目に長い区間となっている。つくば市内の圏央道のICは3カ所目、スマートICは初めてとなる。成田方面から埼玉方面に向かう内回りは、主要地方道つくば真岡バイパスに接続し、埼玉方面から成田方面に向かう外回りは、県道土浦坂東線に接続する。

2017年7月に国の新規事業化箇所に選定され、7年前から事業が進められてきた。用地買収が長引いたほか、地盤が想定より弱く工法を変更したなどから当初予定より3年ほど遅れて開通する。事業費は総額約34億円で、うちつくば市が約6億2000万円を負担した。関連工事として同市はほかに、近くの交差点改良工事やIC設置により影響が出る一般道の工事などを約8億3000万円で実施しており、同市の負担は計約14億5000万円になる。

NEXCO関東支社は、開通により、TX沿線開発地区から圏央道へのアクセスが向上し、さらなる企業誘致や商業施設誘致が進み、雇用の創出による人口のさらなる定着など、地域活性化が期待されるほか、筑波山など観光地へのアクセス向上、鬼怒川や小貝川で浸水被害などが発生した場合の救援活動や緊急物資輸送の迅速化など防災機能強化に寄与することが期待されるなどとしている。

同スマートICの開通により、ICに10分で到着する圏域の人口は約1万人増加するという。

つくば駅前をもっとにぎやかに T.S BUILでイルミネーション 

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つくば駅前、T.S BUIL2階のペデストリアンデッキに面したイルミネーション

若い社員がデザイン

つくば駅前のオフィスビル「T.S BUIL」(同市吾妻、旧ライトオンビル)が、11月22日からイルミネーションで彩られ、道行く人たちの目を楽しませている。同ビルのオーナーで不動産業の都市開発(塚田純夫社長)が、駅前をもっとにぎやかにしたいと飾り付けた。装飾は若い社員が自主的にデザインし作った。

同ビル1階ショーケース内と、ペデストリアンデッキに面する2階エントランスのガラス張りの壁面いっぱいがLEDのイルミネーションライトで装飾され、さらに自動ドアの中にはサンタクロースや雪だるま、モミの木のクリスマスツリーなど、昨年と違ったデザインの飾りが展示されている。通り掛かった人たちは華やかな飾りに足を止めて見入ったり、撮影したりしていた。クリスマスシーズンが過ぎた後は正月用のディスプレイに変更し、来年1月13日まで点灯する。

若手社員が飾り付けたクリスマスツリーなど

家族で訪れ、装飾に見入っていた市内に住む会社員は「以前は駅前なのに少し寂しい感じがしたけれど、明るくなってとてもうれしい。駅前は少しずつだけれど良い方向に向かっているのではないか」と話した。

同社の霞部長は「つくばセンタービルも徐々によくなってきている。今年は市民活動の新拠点コリドイオが出来たり、大和ハウスの複合施設も来年完成予定と聞く。つくば駅周辺のにぎわいも回復していくのではないか」と期待を述べる。

塚田純夫社長

来年4月、200インチのディスプレイ

塚田社長は「一昨年からイルミネーションを飾り、地域にも浸透して評判が良い。来年4月にはビルの2階部分の壁に200インチ(縦2.5×横4.4メートル)のディスプレイを付け、映像を流す予定だ。映像は筑波山の風景などを流し、地域の活性化に取り組んでいきたい」と語る。(榎田智司)

つくば高エネ研などでかや刈り 応援ボランティア募集 石岡の保存会

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やさと茅葺き屋根保存会事務局の新田さん=石岡市真家の自宅

かやぶきの営みを次世代に

石岡市八郷地区で、かやぶき民家と里山の営みを後世に伝える「やさと茅葺き(かやぶき)屋根保存会」(萩原寿盈代表)が、屋根に使うかやの刈り取りを手伝う応援ボランティアを募集している。かや刈りは12月21日からつくば市の高エネルギー加速器研究機構(高エネ研)、葛城の森、石岡市の県畜産センターなどで実施する。同会事務局の新田穂高さん(61)は「かやぶきを維持する『営み』自体に価値がある。昔から続く営みを新しい形で次の世代に引き継いでいきたい」と思いを語る。

同会ができたのは1998年。住民が協力し作業する習慣や、管理されたかや場が減るなどし、当時かや集めに苦労していた。そんな中、つくば市大穂の高エネ研敷地内にかやぶきに用いるススキが相当量、生い茂っていると知った八郷町(当時)の関係者らが、高エネ研敷地内のかや刈りをしようと設立したのが同保存会だ。現在、かやぶき家屋の持ち主や、石岡市内外のボランティア70人ほどが参加し、毎年かや刈りに取り組んでいる。

刈ったススキを束にする。6束で馬1頭が背負うことができる量を表す単位「1駄」になる

人が集うのが価値

新田さんが暮らすのは、石岡市真家地区にある江戸時代後期に建てられた築170年以上のかやぶき家屋。地域は献上柿の産地として知られる。かつては養蚕や葉タバコ栽培が盛んだった場所だ。

「田舎暮らしがしたかった」という新田さんは、地元の農家からかやぶき家屋を譲り受け、1998年、妻と幼い2人の子どもと出身地の神奈川県から移住してきた。今年は9月から12月初旬にかけて、移住後4度目となる屋根のふき替えを行っている。作業には地元の2人のかやぶき職人と、延べ100人余りのボランティアが参加した。「人の輪が広がる楽しみがかやぶきの面白さ」だと新田さんは言う。

移住した当時、石岡市内に90棟以上あったかやぶき家屋は、神社なども含めて現在は40棟以下にまで減っている。民家に限れば現存するのは15棟余り。「70、80代の方が家を維持してきたが、次の世代にとってかやぶきが『負の遺産』になるという考え方が一般的になった」と言う。

新田さんは「(かやぶきは)職人だけではできない。家人らは『かや刈り』『かやごしらえ』などの下準備、かやぶきが始まれば職人を補助する『地走り(じばしり)』、『手元(てもと)』と呼ばれる仕事をした。生活スタイルが変化し、集落内の協力で成り立つ『結(ゆい)』的な下地がなくなり、暮らしと密着したかやぶきもなくなりつつある」。

ふき替えたばかりの屋根が、西日に照らされ黄金色に輝く

時代の変化を前に新田さんは「かやぶきは、職人と仕事を支える様々な人たちが必要になる。文化財を保存する時、屋根や建物など『もの』の保存だけではなく、そこにまつわる『こと』を保存するのが保存会のテーマ。皆が集まり、力を結集して維持することが、かやぶき本来の営み。かやぶきの文化的価値はそこにある」と言う。

もう一つ、同会が取り組むのが「物質の循環」だ。地域には「屋根を直すと田畑が良くなる」という言葉があるように、取り替えられた屋根から出た大量のかやは、堆肥や野菜や果樹の「敷きわら」として使われた。現在は、多くが廃棄物として処理される。古い茅の再利用を地域の農家と取り組んでいる。

12月から1月、つくばなど各所で

12月から翌年1月にかけて同会は、高エネ研を始めつくば市内各所や、石岡市、桜川市などからかやぶき家屋5、6軒で使われるススキを刈り取る予定だ。15年以上参加する常連のボランティアらに支えられる一方で、将来を見据えて新しい世代の「茅刈り隊」への参加を呼び掛ける。

新田さんは「ボランティアの方には、刈り倒したススキを集めて束にする作業をしていただきたい。午前9時に集合して午後4時ごろまで。お茶にお昼、茶菓子も用意します。割と気持ちよくできる作業だと思う。マイペースで、気持ちよく体を動かし、かやぶきの維持保存にも貢献できる」と話す。

かや刈りの日程は▽12月21日(土)、22日(日)=つくば市大穂1-1、高エネ研▽25日(水)、26日(木)=石岡市根小屋1234、県畜産センター▽来年1月以降はつくば市葛城の森、桜川市上曽トンネル用地、栃木県益子町の濱田窯長屋門茅場などで予定している。(柴田大輔)

◆かや刈りボランティア「茅葺き応援団茅刈り隊」への応募は専用のウェブサイトか、メール(kayayaneitonami@gmail.com)にて受け付け。活動の詳細は「やさと茅葺き屋根保存会」のブログへ。

TX3駅の駐輪場有料化へ 来年4月から つくば市内

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来年4月からの有料化が検討されているTX研究学園駅近くの高架下駐輪場

現在利用料が無料となっている、つくば市内のつくばエクスプレス(TX)研究学園駅、万博記念公園駅、みどりの駅3駅近くのTX高架下駐輪場(自転車駐車場)が、来年4月から有料化される方向で検討されている。つくば市が5日開会の12月定例会議に関連議案を提案している。

市によると新たな利用料金は、近隣のみらい平駅(1日150円、1カ月定期一般1880円~、学生940円~)や守谷駅(1日110円、定期1カ月一般1670円、学生1150円)などと同程度になる見通しだという。市議会最終日の26日に可決されれば、市が来年3月末に3駅の駐輪場用地を、TXを運行する首都圏新都市鉄道に返還し、来年4月から同鉄道が有料化して運営する予定だ。

3駅の駐輪場は2005年のTX開業以来、市が高架下用地を同鉄道から無償で借り受け、同鉄道に対する駐輪場用地の固定資産税を減免して、市が利用料無料で運営してきた。2023年度は3駅合わせて1日平均1710台が利用している。

利用状況は、最も利用率が高い研究学園駅東が収容台数216台に対し、2023年度の1日平均利用台数は362.1台で利用率は167.6%、同駅西が収容492台に対し利用482.5台、利用率は98.1%と、新たな駐輪場スペースの確保が課題となっている。これまでもみどりの駅は収容台数を2020年度に325台から624台に拡張、万博記念公園駅は22年度に189台から315台に拡張している。

同市公園・施設課によると、市が同鉄道に駐輪場用地の拡張について相談、つくば駅を含めTXの他17駅の駐輪場は有料となっていることなどから、市が駐輪場を有料化して運営する方法も選択肢の一つと打診したところ、有料化して同鉄道が運営する方向になった。駐車スペースの不足に対しては、同鉄道が2段式サイクルラックの設置を検討するなどしているという。

「春日の森NET」の活動《けんがくひろば》13

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古民家裏庭のツリーハウス(筆者提供)

【コラム・作間英一】今回は「春日の森NET」を紹介します。この組織は「春日・平塚地区および近隣住民が気楽に集まれる憩いの場所」づくりを目的に、2019年9月に立ち上げられたボランティア団体です。活動開始から今年で5年目になります。

当初、設立趣旨に賛同いただいた東平塚在住の方から、和食レストラン「椿亭」と「古民家」の場所を提供してもらい、椿亭で「春日の森サロン」を開きました。その後、「修理、修繕、庭の整備などは自分たちで行う」ことを条件に、古民家の使用を許可してもらいました。

現在、以下の2つの取り組みをしています。

気軽に集える場所

活動の拠点としている古民家は、明治20年(138年前)に竣工された家屋で、約60坪の広さがあります。まず、この場所を住民が気軽に立ち寄れる場所にするため、片付けと整備を始めました。補強・修理は、春日の森NETの会長が中心となり会員で行いました。

古民家には約360坪の裏庭があり、足の踏み場がないほど密生した竹林でした。竹を切り、整地をして裏庭全体が見通せるまで、約2年半かかりましたが、今年5月にやっと整備が完了しました。

裏庭には、樹齢300年のけやきの木を囲む形で、ツリーハウスも完成しました。6月にお披露目会を行い、地域の居場所として古民家と裏庭の存在を皆さんに知ってもらうことができました。

住民によるイベント

地域住民が集まれる「場所」づくりに並行して、住民同士が交流できる「機会」づくりも行ってきました。現在は、夏の花火大会(7月)、門松作りワークショップ(12月)、餅つき大会(12月)を開催しています。

これ以外にも、映画鑑賞会、講演会、落語、スマホ教室、フリーマーケットなど、多彩なイベントを開催することで、老若男女問わず、地域住民が楽しめる場づくりを行っています。

作戦会議を毎月開催

イベントなどの企画・準備は、「作戦会議」を定期的に開催(月1回、最終木曜午後)、議論をしながら進めています。イベント情報の発信は、筑波大生が協力してくれています。SNSを活用し、若者や子育て世代にも情報が届くよう工夫をしています。ポップでかわいらしいチラシは、住民からもとても好評です。

何も無いところから出発、「活動拠点をつくろう!」「できそうなイベントはやってみよう!」精神で活動してきましたが、あっという間の5年が経ちました。今後は、培われた資源を活用し、よりよい「憩いの場所」づくりを目指します。直近の課題は「裏庭」を「みんなの広場」にすることです。

ここを、多くの方に気軽に立ち寄ってもらえる場所にしたいと思います。ぜひ一度、お立ち寄りください。(春日の森NET 事業・企画担当)

<参考> 春日の森NET Instagram つくばの古民家(@old_house_tsukuba)

香取台中の新設見直し 2校を小規模特認校に つくば市

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新たな学校適正配置計画案の方向性がまとまった第4回つくば市学区審議会=6日、つくば市役所

新学校適正配置計画案の方針まとまる

つくば市立小中学校や幼稚園などの規模や配置を今後どうするかについて、2024年度から10年間の指針を示す同市学校適正配置計画案の概要が、このほど開かれた市学校審議会(会長・藤井穂高筑波大教授、委員24人)でまとまった。5年前の計画では「新設を検討する」としていた香取台中学校の新設を新たな計画から削除し見直すほか、児童数が少ない谷田部南小学校と今後減少が見込まれる栗原小の2校を、通学区に関係なく市内どこからでも通学できる小規模特認校にするなどの案が示された。

同計画は5年ごとに見直しを実施している。今回の新たな計画案は来年1~2月にパブリックコメントを実施した上で、3月までに決定する。

香取台中は前回2020年3月策定の同計画で、2029~38年度に「高山中学校から学区の分割を検討し香取台地区中学校の新設を検討新設する」としていた。新設場所は、児童数の増加に伴ってつくばエクスプレス(TX)万博記念公園駅近くに23年4月に開校した香取台小北側の隣接地だった。新しい計画案では、香取台中を新設しないことで、通学区にある高山中が29年度に1教室、35年度に12教室不足すると見込まれるが、高山中隣接の県有地1.5ヘクタールを購入し校舎を増築するので対応可能だなどとしている。

一方、TX沿線開発の土地利用計画で中学校用地とされている香取台小北側の隣接地については、市が用地を購入し、一部を香取台小の拡張用地とするとしている。購入する残りの用地は公益施設用地として利用方針を検討中という。

小規模特認校については、谷田部南小は複式学級化が見込まれること、栗原小は中根・金田台地区に新設が予定されている小学校が2026年に開校すると複式学級化が見込まれるとして、いずれも2026年度から、少人数を生かし特色ある教育を実施する小規模特認校とする。県内には水戸市と阿見町に小規模特認校の小学校、牛久市に同義務教育学校がある。

同審議会では、今後教室不足が想定される学校の対応として

▽要小は2029年度に2教室不足すると見込まれることからリース校舎を増設する

▽谷田部小は29年度に1教室、32年度に6教室不足することからリース校舎で対応する

▽島名小は29年度に2教室、32年度に8教室不足することから、通学区を見直し島名小区の一部を香取台小区に変更し、香取台小北側県有地(中学校予定地)を購入して一部に校舎を増築する

▽手代木中は34年度に1教室、35年度に1教室不足するが既存校舎の教室転用で対応する

▽みどりの南中は、28年度に3教室、32年度に8教室不足し、当初校舎の増築が予定されていたが増築を行わず、既存校舎の教室の転用と、併設されているみどりの南小校舎教室の相互利用で対応する

▽吾妻小は、吾妻2丁目の70街区と90街区の公務員宿舎跡地の売却が決定しており、28年度ごろから新築マンションなどへの入居開始、30年度ごろから教室不足が想定され、同小の増築などの対応を検討しているが、開発計画が未定のため新しい計画には教室不足などは盛り込まないーなどとした。

ほかに、新たに市立幼稚園の配置方針の項目を設け「全15園中8園で定員半数以下となっており適正規模とはいえない」などの文言を盛り込む。

一方審議会では委員から、香取台中の新設見直しについて「区画整理事業の土地利用計画と齟齬(そご)が生じる。大きな計画変更になり、近隣住民にはものすごいインパクトになる。丁寧に説明してほしい」、市立幼稚園については「なぜ園児数が少ないかは、3歳児クラスがないから私立に流れている。私立はバスで送迎もする。(幼稚園と保育所を一元化する)幼保一体をまず進めるべき」などの意見が出された。(鈴木宏子)

片っ端から喫茶店① コメダ珈琲ひたち野牛久店《遊民通信》102

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【コラム・田口哲郎】

前略

以前、「片っ端から喫茶店」というテレビ大阪の番組があると書きました。「カフェ」というよりも「喫茶店」を紹介する番組です。J:COM茨城でも喫茶店番組を放送してくれると、ご近所散歩がより楽しく豊かになるとも書きました。要望するだけではなく、自分の足でご近所の喫茶店を探してみようと思いました。

街を眺めて、まず目に留まったのはコメダ珈琲です。昭和レトロ風の喫茶店ではないかと言われそうですが、ひたち野うしくは新しい街ですから、昭和レトロなお店はありません。新しい喫茶店があるので、それは後ほど訪れるとして、まずはチェーン店から始めたいと思います。

コメダ珈琲ひたち野うしく店は、土浦稲敷線、通称「ふれあい通り」沿いにあります。隣は、カワチ薬品ひたち野牛久店、タイヨーひたち野牛久店。近くにはドトールやスターバックスがあり、にぎわい地区、そしてカフェ激戦区。朝7時から夜10時半まで営業しています。

コメダ珈琲の目玉サービスといえば、モーニングです。開店から午前11時まではドリンクを頼むと、パン、卵もしくは小倉あん、バターやジャムなどがついてくるというもの。これはかなりお得ですね。朝ごはんにぴったりです。名古屋の喫茶店のサービスが茨城でも楽しめるのは魅力です。

名古屋人も勧めるお店

ひたち野牛久店に入ると、ログハウス調の店内、ゆっくりくつろげるソファやイス、広々としたテーブルがあります。1人でもグループでも利用しやすそうです。実際、朝の時間、新聞を読みながら、くつろいで過ごす人、友達連れで訪れている人でにぎわっていました。

パンとコーヒーの良い香り。カフェっぽくもあり、喫茶店っぽくもある空間は郊外の街になじんでいました。飲みやすいながらコクのあるコーヒー、モーニングのトースト、小倉あん、バターで小倉トーストをやってみましたが、なんとも言えないおいしさのハーモニーに心踊りました。

先日、生まれも育ちも名古屋の中心地の人にオススメの喫茶店を聞いたら、コメダ珈琲と真っ先に答えました。

クオリティの高い味がどのお店でも味わえ、お店も広いところが多く入りやすく、ゆっくりできる。これらの点でコメダ珈琲が断トツに良いということでした。旅行などで名古屋を離れた後、名古屋に帰ったら真っ先にコメダ珈琲に行って落ち着くんだ、とも。

名古屋人お墨付きの喫茶店コメダ珈琲が近くにあるのはよいですね。私もたまに散歩の途中に立ち寄って、くつろいでいます。ごきげんよう。

草々

(散歩好きの文明批評家)

道の駅 市内2カ所に整備も検討 つくば市

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つくば市が発表した道の駅候補地案(つくば市提供)

筑波山麓と洞峰公園近く

つくば市の五十嵐立青市長は9日の定例記者会見で、道の駅を①筑波山麓の池田地区と➁洞峰公園近くの上原・松野木地区の市内2カ所で整備することを検討すると発表した。2カ所いずれも整備するか、1カ所のみとするかは今後さらに検討する。五十嵐市長は「二つの可能性もある」としている。

①池田地区は、市北部の国道125号バイパス沿い付近、➁上原・松野木地区は、研究学園都市の洞峰公園に近い西大通り沿い付近。面積は3ヘクタール以上とし、いずれも民有地を買収する方針。農地の場合は今後、農地転用などの手続きが必要になる。

市観光推進課によると、五十嵐市長2期目(2020-24)のロードマップ(公約事業の工程表)の一つに「道の駅整備の検討推進」とあることから、23年度に市経済部職員内部で、市内に整備する道の駅にどんな機能が求められるかや必要面積などについて検討した。一方、22年度4月策定の第3次市観光基本計画(22-26年度)に、道の駅整備の記載はないという。

23年度の市内部の検討により、3ヘクタール以上の面積が確保できる場所として①池田地区➁上原・松野木地区のほか、③島名地区④菅間地区の計4カ所が候補地案として選定された。

24年にコンサルタント会社に道の駅検討基礎調査を委託し、4カ所についてそれぞれ、立地、商圏、周辺の類似店舗、売上など需要予測、経済波及効果予測の5点を診断した。診断の結果、①池田地区と➁上原・松野木地区の2カ所が高評価だったことから、11月下旬の庁議で2カ所とも検討を進めていくことを決定したとしている。

①池田地区は、筑波山には年間200万人を超える観光客が来ることから観光面が期待できるとし、➁上原・松野木地区は、研究学園都市の研究所や大学と連携する新たなコンセプトを検討したいとしている。基礎調査の簡易的診断で2カ所とも黒字化するとの診断が出ているという。

一方、選定されなかった③島名地区は車で20分圏に道の駅常総があり競合する、④菅間地区は周辺に類似店舗が多いなど、いずれも周辺への影響が想定された。

①池田地区と➁上原・松野木地区の2カ所については来年度、有識者や公募市民などによる検討会等を設置して方向性を検討するなど基本構想を策定する。それぞれの道の駅にどのような機能をもたせるかなどは2025年度以降にさらに検討するとしている。一般的に完成までには早くて5~6年かかるという。

道の駅は、24時間無料で利用できる駐車場とトイレがある「休憩機能」、道路情報や地域の観光情報、緊急医療情報などを提供する「情報発信機能」、文化教養施設や観光レクリエーション施設などの地域振興施設がある「地域連携機能」の3つの機能を併せ持つ施設をいう。五十嵐市長は「(道の駅の登録要件として3つの機能以外に)『その他』があるので、新たな機能をどう打ち出すか検討したい」としている。(鈴木宏子)

「農民とともに歩む」佐久総合病院《邑から日本を見る》173

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佐久総合病院本院(写真は筆者)

【コラム・先﨑千尋】11月中旬、長野県佐久市で農業協同組合研究会の現地研究会が行われ、佐久総合病院に行ってきた。同病院は長野県厚生農協連が運営する農協病院で、茨城では水戸市や土浦市などにある協同病院と同じだ。

若月俊一元院長の教え

研究会では、同病院と、ドクターヘリが配置されている佐久医療センター、佐久市有機農業研究協議会の有機栽培農園の視察をした後、夏川周介名誉院長の「病院の歴史と若月俊一元院長の功績」に関する講演があった。

私の同病院との付き合いは、50年以上も前に私が当時在職していた農協で組合員の健康診断を実施しようと考え、当時の若月院長の指導を受けたことがきっかけだった。その後何度も同病院を訪れ、若月さんから農村での医療などについて教えを請うてきた。夜のパーティでは酒の呑み方も教わった。

同病院は現在、3つの病院と1診療所、2老健施設、7訪問介護ステーションなどを擁する一大地域医療ネットワークを構築し、1月の能登半島地震では被災者の救援・治療に当たるなど、長野だけでなく、わが国の医療体制を支える役割を果たす一翼を担う存在となっている。

同病院の今日の基礎を築いた若月さんは、敗戦間近の1945年3月、創立間もない同病院に赴任した。当時は農民や住民の健康状態が悪く、病院に来た時には既に手遅れだった。そこで、自ら出張診療に出向き、「予防は治療に勝る」と考え、予防治療と公衆衛生活動に取り組んだ。

若月さんは宮沢賢治の「農村演劇をやれ」という教えに学び、演劇を通じ、農民に健康の大切さを説いた。1959年には八千穂村(現佐久穂町)で全村健康管理による早期発見と予防に取り組み、病院では不治の病だった脊髄カリエスの治療法を確立し、病院給食の実施、精神科の設置、がん治療器の導入など、農村に最高の医療を提供するという実績を積み上げ、病院の規模も大きくなっていった。

さらに、農村医学会の設立、農薬中毒抑止対策、日本有機農業研究会の立ち上げ、研修センターの設立、高齢者ケアへの取り組みなど、わが国の農村医学をけん引し続けてきた。「農民とともに」という同病院を貫く思想は、今日「若月イズム」と言われている。

異色の医師・色平哲郎さん

今回の佐久行きのもう一つの目的は、同病院でも異色の医師・色平哲郎さんに会うことだった。彼は東大工学部をあと少しで卒業という時に中退し、日立市のキャバレーなどで働いたりしたあと、京都大学医学部に入学し、1990年に研修医として佐久総合病院に入り、今日までそこで診療に当たっている。

八ケ岳山麓にある南相木村診療所で10年、所長として、「土」の人たちの暮らしと命を見守っている。そういえば、名刺には「風の人 土の人」と大きく書かれている。風とは、外部から訪れる人、土とは、その地に根を下ろし、実践していく人のことだ。

色平さんと話をするのは久しぶり。佐久病院のことなどを彼から聞き、私は農業の現状や茨城での農村医療のことなどを話し、話は尽きなかった。同病院には現在230人の医師がいるが、「農村医療のメッカ」「若月イズム」が通底する病院だからこそ、彼のような組織になじまない医師もいるのだと思っている。(元瓜連町長)

故火野正平さんにまつわる旧筑波線藤沢駅の話

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火野正平さんと出会った当時の話をする宮崎照男さん

【コラム・榎田智司】俳優の火野正平さん(本名二瓶康一)が11月14日、75歳で亡くなった。火野さんはかつて、土浦市藤沢(旧新治村)に住んでいたという話を聞いていたので訪ねてみた。

火野さんは、NHK-BSの番組「にっぽん縦断 こころ旅」を14年間続けた。790回目の2018年11月22日の放送でサイクリングロード「つくば霞ケ浦りんりんロード」の藤沢休憩所(土浦市藤沢)を訪れた際、「ここにいたことがある」と話していた。かつての筑波鉄道筑波線(1987年廃線)の常陸藤沢駅だ。番組で火野さんはつくば市小田から自転車を走らせ、藤沢休憩所でかつて商店を営んでいた宮崎照男さん(77)と出会う。NHKのウエブサイト「にっぽん縦断 こころ旅」のページには「なつかしい出会いがあった」と記されている。

りんりんロード沿いの藤沢休憩所。かつては筑波線の常陸藤沢駅だった

11月下旬、記者が宮崎さんに話を聞いたところ、火野さん自身は藤沢に住んでいたわけではないが、母親と弟が1964年から65年の2年間ぐらい藤沢駅近くに住んでいて、火野さんも買い物に来ていたという。宮崎さんはお婿さんだったため、当時直接会ったわけではなかったが、商店で育った奥さんはよく火野さんのことを見かけたと話す。

火野さんの父親は3歳の時に他界、叔父に育てられた。1964年頃、叔父は仕事の関係で大阪に引っ越したため、長男である火野さんだけが付いて行った。母と弟が引っ越し先を探し、転居した先が当時の新治村藤沢だった。その頃火野さんは大阪豊中に住み、高校生だった。

当時を知る宮崎さんの奥さんによると、高校生だった火野さんは、母親の家にたびたび遊びに来て長期滞在し、近くにあった旧宮崎商店を何度も訪れていたという。その頃火野さんはテレビドラマ「少年探偵団」(1962)の子役として有名だったので、つくば市下大島(当時筑波町)から「二瓶がいるぞ」(当時の芸名は本名)と言って見にきた人もいたと話す。

昭和60年当時の宮崎酒店(土浦市新治商工会提供)

宮崎さんは「番組で訪れた際は、懐かしく感じた景色だったのではないか。二瓶家が藤沢に住んだのも、当時は筑波線が通っており、比較的便利な駅前に居を構えたのだろう」と話す。

当時の新治村には坂田駅、常陸藤沢駅、田土部駅と3つの駅があった、その中で一番乗降者が多かったのは常陸藤沢駅で、当時は高校に通う学生だけでなく、住民の足として重要なものだった。藤沢駅前の唯一の商店だった旧宮崎酒店は毎日のようにお客さんが訪れた」と宮崎さんはいう。

宮崎さんは「火野さんのテレビに出たことから、いろいろな人に声をかけられた。当時の出会いは打ち合わせではなく本当に偶然のものだった」と振り返った。(NEWSつくばライター)

ゴミ問題ー清掃員から見た景色《ハチドリ暮らし》44

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写真は筆者

【コラム・山口京子】毎日の暮らし方が抱える問題に気づかされる講座がありました。地球温暖化対策講座「マシンガンズ滝沢と考えるゴミ問題~清掃員から見た景色」(11月15日、取手市環境対策課主催)というタイトルで、講師はお笑い芸人とゴミ清掃員の二足のわらじで注目されているマシンガンズの滝沢秀一氏でした。

講演では、ゴミ清掃員を職業とするきっかけから始まり、現在のゴミに対する考えを披露してくれました。印象的だった言葉がいくつかあります。

「ゴミはウソをつかない」。ゴミは生活の縮図であり、ゴミを出す人のお金の使い方、こだわり、し好品などが見える。人間の欲がゴミに現れる―と。栄養ドリンクや様々飲料缶、段ボールや紙ゴミ、ペットボトル、衣類、食品など。新米の時期になると古米が出され、食べられるジャガイモが大量に捨てられている映像には、会場から驚きの声が上がりました。

「中央最終処分場の寿命はあと23~24年」。最終処分場という言葉を初めて聞きました。自分が出したゴミが最後にどこに置かれるのかなど、考えたことがありません。そのあとはどうなるのかなど考えず、何気なく暮らしている。この暮らし方は持続可能ではないのかも…。

ペットボトルが増え過ぎている

「人間がそのモノをゴミと思った時にゴミとなる」。ゴミは可燃ゴミと不燃ゴミの二つに分かれます。滝沢さんは、ゴミを資源物として活用する3R(リデュース、リユース、リサイクル)に、リスペクトのRを加えます。ゴミ処理に携わる人への敬意を抱くことは、ゴミの出し方を変えていくになるでしょう。

「ペットボトルが増え過ぎている」。日本ではペットボトルが年262億本も生産され、その93%は回収されているものの、7%は行方不明で、0.1%が川に流されているそうです。プラスチック製品の利便性は生活に浸透しています。ペットボトルは、日常生活に当たり前のものになっています。

一方で、プラスチックごみの海洋汚染や、生物への悪影響を懸念する声が広がっています。この12月にプラスチックごみを規制する条約が作成されるはずでしたが、合意に至らなかったと新聞で知りました。今後の動きに注目したいと思います。(消費生活アドバイザー)

同じ毎日《続・平熱日記》171

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絵は筆者

【コラム・斉藤裕之】相変わらず、4時前にすぐ近くの公園に犬のパクと散歩に出る。暖かい秋が終わって、やっと寒くなった夜空は透き通っていて、これを絵に描くとしたら何色を混ぜたらいいのかと考える。

年賀状をやめた。お祭りにカッパやうなぎの山車を作って繰り出すのもやめた。軽トラの荷台で石窯ピザを焼くのもやめた。駅前にイルミネーションを飾るのもやめた。子供や大人に絵を教えるのもやめた。

コロナのことがあったり、少し年をとったという理由もあるのだけれども、それ以上に目に見えない流れというか、いろんなことをやめるべくしてやめたようにも思えてくる。

つまりは、「汝、いらぬことをせずに絵を描くがよし!」という神のご配慮なのかと受け止めることもできたが、結局、「いらぬことをする」ことが絵を描くモチベーションとなっている私にとって、絵だけを描いているほど退屈な日々はない。

閑話休題。他人の絵はできるだけ見ないようにしている。でも、近所でやっている美術展は散歩がてら毎年見に行く。知り合いの絵描きさんも多く出品している美術展で、大きくて力の入った絵が展示してある。経歴も技量もある、それぞれがそれぞれの思いで描いた絵。

翻って、アトリエのテーブルの上には名刺ほどの大きさの絵がいっぱい並んでいる。我ながら、随分ニッチな絵を描くようになってしまったと思う。8月の始めに斜め向かいのお宅からいただいたイチジクを描いた絵や夏の故郷の海の風景。毎年描いているくずの花に今年も挑んでみた。描きかけの観覧車、今年初めて庭に実ったムベの絵…。

暖かい焙煎室に移しましたよ

気が付くと、特に何というわけでもないのにスマホの画面を見るようになってしまった。そろそろSNSもやめようか。

おや、牛久シャトーが新たに発泡酒を出すので、そのラベルデザインを公募しているというページが出てきた。応募する気はもちろんないが、シャトーの日本遺産登録にはカミさんも関わっていたこともあって、ちょっと気になる。だから紙粘土でシャトーをこさえて描くことにした。

後日、描き終わった牛久シャトーの絵をなじみのカフェの壁に架けに行った。「暖かい焙煎室に移しましたよ」。マスターの言葉に促されて焙煎室をのぞくと、カミさんが大切にしていた背丈ほどのコーヒーの木が艶やかな葉をつけて立っていた。

「ゆく川の流れは絶えずしてしかももとの水のあらず…」なんて思ったりする人はすごいなあ。私なぞは川を見て釣れる魚がいるかどうかぐらいしか興味ないけど。星を見上げながらそんなことを考える。

パクは毎朝同じところを歩いて、同じ所で用を足し、同じように白くて長い尻尾を振っている。最近、同じ毎日がありがたいと思い始めた。(画家)

生活保護行政の適正化求め つくば市職員が再び請願 市議会、特別委を再設置

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6日開かれたつくば市議会本会議

つくば市で生活保護行政をめぐる不適正な事務処理が相次いでいる問題で、現役の市職員が4日、改選後の市議会12月定例会議に再び生活保護業務の適正化を求める請願を出し、市議会は6日、請願審査特別委員会(小村政文委員長)を再度、設置した。

請願は最初、市議会9月会議(9月3日付)に出され特別委員会が設置された。しかし継続審査となり(9月13日付)、前の市議の任期満了により11月29日に審議未了で廃案となった。

新たに出された請願は①真相究明に向け、百条委員会を含め市議会として主体的な調査と、➁生活保護業務の適正化のため国・県への研修や職員派遣、公益通報に関して外部通報窓口の設置や担当を人事から独立した法務課にするなど、実効性のある再発防止策及び改善策の検討を求めている。

①真相究明に向けた調査では、今年7月に市が発表した生活保護費の誤支給(7月20日付)について、いまだ国への返還金や市の損害額などが確定していないことを例に、「時効で消滅していく過支給額は今この瞬間も市財政への負担を増やし続けており、猶予はない」などとし、市議会としての調査を要望している。

➁再発防止策と改善策の検討では「どうしたら生活保護費の計算を過不足なくできるのか、国庫負担金の算出を適正に行うにはどうしたらいいか、そういった一つ一つに対応する具体的で実効性のある再発防止策と改善策が早急に必要」だとし、さらに「公益通報の受理に3カ月以上かかり結果まで1年以上もかかる現行制度のままでいいのか。間違いに気付いた時、どのような形であれば組織としてただすことができるのか、本当の意味で心理的安全性が高い組織になるにはどうしたらいいか、議会でも検討してほしい」などとしている。

6日設置された特別委は保健福祉委員会と総務文教委員会の14人で構成する。小村委員長は「9月からの流れもあるので、ていねいに審査に当たりたい」と話した。

同市の生活保護行政の不適正事務をめぐっては、市監査委員が9月27日付で「市民の市政に対する信頼を大きく損ねた」など異例の意見を付けた監査結果を出した(10月17日付)。一方現在、市福祉部と総務部でそれぞれ内部調査が行われているほか、県が特別監査を実施している。

液体合成燃料まず200ml/時 産総研に一貫製造ベンチプラント完成

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プラントから取り出した合成粗油(容器の上半分に分離)を見せる望月剛久研究グループ長=産総研つくば西事業所

産業技術総合研究所(産総研)のエネルギープロセス研究部門(つくば市小野川、望月剛久研究グループ長)は6日、二酸化炭素と水を原料に、液体合成燃料を一貫製造する原型的なプラント装置を開発し、連続運転に成功したと発表した。

設計データを測定するためのベンチプラントと呼ばれる施設で、パイロットプラントの前段階となる。同研究部門がカーボンニュートラル燃料技術センター(JPEC、東京都江東区)と共同で産総研つくば西事業所内に約1000平方メートル規模で整備した。2020年度から5年をかけての事業で、連続運転により今回、1時間当たり200ミリリットルの液体合成燃料が製造できた。

液体合成燃料はガソリン、軽油、ジェット燃料など内燃機関向けの燃料を代替する。輸送や給油所などで既存のインフラを活用できるため、二酸化炭素を利用して液体合成燃料を製造することはカーボンニュートラルを実現するための有力な技術として注目されている。化石燃料を原料としない水素の製造コストが高く、どう効率化するかが大きな技術的課題となっている。

合成粗油を製造するFT合成反応装置

国内初

今回開発した一貫製造ベンチプラントでは、電気分解と触媒による化学合成とを組み合わせた製造プロセスを採用した。特に電気分解にSOEC(固体酸化物形電解セル)共電解を用いたシステムは国内初の設置例となった。固体酸化物形電解セルにより、二酸化炭素と水蒸気を同時に高温で電気分解させること(共電解)で、一酸化炭素と水素の混合ガスを製造可能な技術。

これまで別々に行っていた水電解による水素製造と合成ガス製造を同時に行うことで、高いエネルギー効率が期待できた。さらに触媒を用いたFT(フィッシャー・トロプシュ)合成のプロセスでは、酸触媒を組み合わせて用いることで、炭素数をコントロールしてガソリンや軽油など、液体合成燃料として利用可能な合成粗油を効率的に得られるようにした。

このプロセスにより、従来法に比べ投入電力を25%程度軽減できると試算できたことから整備に取り組み、ベンチプラントは9月から稼働開始した。

水と二酸化炭素を原料に、電解システムへ1時間当たり最大1500リットルの合成ガスを投入した。FT合成を経ての連続運転で、ガソリンや軽油成分を持った液体合成燃料は200ミリリットルが製造できた。

今後に向け、研究グループは「投入電力を多くすればその分多く生産できると思うが、化石燃料を減らし、再生可能エネルギーをどう使っていくかが課題の取り組みなので、どんな生産規模がいいのか、どんな組み合わせがいいのかなど色々データを取っていきたい」としている。(相澤冬樹)

スタッフ向け介護予防体操講習会を開催 つくばの高齢者施設

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体操の実践を交えながら行われた講習会。左端は大田仁史医師

介護スタッフ向けの介護予防体操講習会が5日、つくば市大砂の特別養護老人ホーム「まごころの杜つくば」(大島弘行施設長)で開かれた。地域住民の健康寿命の延伸を目指し、セキショウグループの社会福祉法人関耀会(筑西市、葉章二理事長)が、介護予防体操の普及に取り組む NPO 日本健康加齢推進機構(水戸市、理事長・大田仁史 県立医療大名誉教授)と共催した。

「知って得するシル・リハ体操~老人ホームで実践と講義~」と題した講習会で、県内の医療機関や介護施設にも参加を呼び掛け、同施設のスタッフのほか、県内各地から介護士や介護福祉士、管理栄養士など20人が参加した。

講師として、シルバーリハビリ体操考案者で同機構理事長の大田医師(89)があたり、実践・座学を含め90分の講習会となった。前半は施設の入所者6人も加わり体操の実技が行われた。後半は介護スタッフ向けの実践的な座学と実技となった。

県内の65歳以上の高齢化率は31%で、全国平均を1.7%上回る。シルバーリハビリ体操は、道具を使用せず、時間や場所に関わらず取り組むことができる介護予防体操で、大田理事長らは県内で、体操を普及する指導士養成に取り組んでおり、約20年間で1万人の指導士が養成されているという。

大田理事長は、どうして体操が必要なのかという理由から分かりやすく説明し、「しがみついても立つことが大事」「出来ることはやれる限りやる」「関節や筋肉のケアが大事」など、具体的でわかりやすい言葉で話した。

ひたちなか市の医療施設「フロイデひたちなかメディカルプラザ」から参加した管理栄養士の實松加奈子さん(42)は「おでこを押すなど、今までなんのためにやっていた体操かわからなかったことが先生の説明でよくわかり、運動機能の理解が深まった。この知識をもとに、今後は地域医療のために役に立てていきたい」と感想を述べた。

太田医師は「この体操は県立医療大学の院長だった時に考案した。高齢化社会が加速する中、さらに普及してもらえればありがたい」と語った。(榎田智司)

武蔵も洞窟に籠もった 「ひきこもり」その4 《看取り医者は見た!》31

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写真は筆者

【コラム・平野国美】前回(11月2日掲載)は、「ひきこもり」の要因として、家屋の構造や町の在り方もあるのではないかと、述べました。もちろん、原因はそれだけではないでしょう。

教科書的に言えば、①ストレス:仕事や学校・家庭で受けるストレスが原因で社会との関わりを避けるようになる、②トラウマ: 過去のトラウマが原因で社会との関わりを避けるようになる、③社会的な孤立:友人関係や家族との関係が希薄、または障害によりコミュニティーから孤立してしまう、④身体的な問題:病気や障害が原因で外出が困難となり孤立する―などが考えられます。

つまり、個人の資質と社会や時代の文化背景が複雑に絡み合って、起きているのではないでしょうか。中には、「ひきこもり」から脱却させるのがよいのか、分からない事例も多くあります。この辺りは、私の中でも整理がついていません。

宮本武蔵は熊本市近郊の金峰山にある洞窟に籠(こ)もって「五輪書」を書きました。これも、今風に「ひきこもり」と表現するのか? 籠もって自己を鍛錬していたとすれば、リスペクトされるべきでしょう。今、部屋に籠もってゲームに溺れていたら、批判されることなのか?

「生きづらさ」を感じる現代、価値観が単一化され過ぎたことも問題なのだと思います。今の時代、学歴に価値観を見出そうとするのが普通の親だと思うのですが、他にも様々な価値観があるのに、見えていないのではないでしょうか。

野山に消えた子は?

90代になる患者さんに、「昔は、いわゆる引きこもりはいなかったのか?」と尋ねたところ、興味深い答えがありました。「病気やある種の感染病にかかり、家で過ごす子はいた。それ以外にも、登校拒否的な子供は結構いた」と言うのです。

「戦前は、学校を休んでも大騒ぎにならなかった。続けて休むと、先生から誰か様子を見て来いと言われたが、安否確認のようなものだった。ただ、一緒に学校に登校する途中で、消える子はいた」。その子たちは家に帰るのか?と聞くと、「いや、家には居場所がなかったでしょう。野原や森あるいは川に行って、1人で過ごしていた」

私が不思議そうな顔をしていると、「やつらは私たちには便利でね。腹が減ったときなんか、彼らの後をついていくと、木の実や魚など食べ物が手に入って、非常に助かった」と言うのです。

野山に消えていく子供たちも、生きていれば、目の前にいる患者さんと同い年。その後の人生の軌跡は分かっているはずです。「その子たち、その後はどうなったのでしょう? 就職はできたのでしょうか? 社会からドロップアウトした状態で過ごしたのでしょうか?」と聞いたところ、意外な答えが返ってきました。続きは次回に。(訪問診療医師)

議長に黒田氏、副議長に小森谷氏 改選後初のつくば市議会開会

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議長に選任され就任あいさつをする黒田健祐氏=つくば市役所議場

常任委の副委員長全員が新人に

改選後初のつくば市議会12月定例会議が5日開会し、議長に最大会派、つくばクラブの黒田健祐氏、副議長に市民ネットの小森谷さやか氏が選任された。

委員会委員の選任も行われ、常設されている総務文教、福祉保健、市民経済、都市建設の4つの常任委員会の正副委員長ポストを、いずれもつくばクラブ、市民ネット、公明などの与党系会派が占めた。改選前は野党系会派である第2会派が委員長職の一つに就いていた。

副委員長は4つの常任委員会いずれも与党系会派の新人が選任された。ベテラン市議の一人は「4つの常任委員会の副委員長ポストすべてを、議員になったばかりの新人が占めるのは聞いたことがない」と話す。

本会議では五十嵐立青市長の所信のあいさつの後、議長選が行われ、黒田氏と山中真弓氏(共産)が立候補した。議員28人全員による投票の結果、27対1で黒田氏が選任された。黒田氏は「諸先輩方がつくってきた議会改革の流れを途切れさせることなく、さらなる推進をしたい。議会基本条例の検証、委員会の事務調査の活性化などを、議員の意見をていねいに伺いながら前に進めたい」などと所信表明した。副議長は小森谷氏以外に立候補はなかった。任期はいずれも慣例により2年間となる。

12月定例会議の会期は26日までの22日間。2日目の6日は五十嵐市長が議案22件、報告4件の計26件を提案する。一般質問は13、16、17日の3日間行われ、28人中24人が質問する予定。

改選後の新たな会派は以下の通り。計10会派のうち6会派は一人会派。◎は代表。敬称略。
つくばクラブ(8人)=◎小久保貴史、伊藤文弥、小村政文、黒田健祐、神谷大蔵、五頭泰誠、木村清隆、塩田尚
Nextつくば(7人)=◎飯岡宏之、田代優、市原琢己、樋口裕大、中村重雄、木村修寿、塚本洋二
つくば・市民ネットワーク(4人)=◎小森谷さやか、川田青星、川村直子、あさのえくこ
公明党つくば(3人)=◎渡辺峰子、梅沢尊信、篠内幸代
創生クラブ(1人)=高野文男
日本共産党つくば(1人)=山中真弓
つくばチェンジチャレンジ(1人)=川久保皆実
新・つくば民主主義の会(1人)=酒井泉
ワニナルつくば(1人)=青木真矢
縁粋会(1人)=榊原アリーゼ

委員会の構成は以下の通り。◎は委員長、〇は副委員長、敬称略
総務文教委員会=◎木村清隆(つくばクラブ)、〇渡辺峰子(公明)、樋口裕大、山中真弓、小森谷さやか、飯岡宏之、塩田尚
福祉保健委員会=◎小村政文(つくばクラブ)、〇伊藤文弥(つくばクラブ)、田代優、篠内幸代、川久保皆実、川村直子、木村修寿
市民経済委員会=◎あさのえくこ(市民ネット)、〇梅沢尊信(公明)、青木真矢、酒井泉、中村重雄、黒田健祐、神谷大蔵
都市建設委員会=◎高野文男(創生クラブ)、〇川田青星(市民ネット)、榊原アリーゼ、市原琢己、小久保貴史、五頭泰誠、塚本洋二

議会運営委員会=◎塩田尚(つくばクラブ)、〇神谷大蔵(つくばクラブ)、渡辺峰子、あさのえくこ、小久保貴史、木村修寿、塚本洋二、飯岡宏之
広報広聴委員会=◎川久保皆実(チェンジチャレンジ)、〇青木真矢(ワニナル)、川田青星、梅沢尊信、小村政文、中村重雄、山中真弓、小森谷さやか
予算決算委員会=◎木村清隆(つくばクラブ)、〇篠内幸代(公明)、委員は議長を除く全27人

(鈴木宏子)

2025入試と筑波高の可能性《竹林亭日乗》23

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写真は筆者

【コラム・片岡英明】12月になり、受験生も学習に熱が入ってきたころだが、今回は今年度に進学コースを設置した筑波高校を中心に、来年度の県立高校入試について考えたい。

受験生の中間層が私学に流れ、県立高校の2極化現象が起きていたが、県は県立高の魅力アップを図っている。それが、つくばサイエンス高校普通科と筑波高に進学コースを設置する動きである。筑波高の魅力アップは県の県立高づくりの新しい流れといえる。

物価高と私学の高学費のために県立志向が強まり、地元の県立高がそれにどう応えるかが問われている。私学に勤めていた私は、私学助成の増額で保護者負担を軽減し、公私が学費でなく教育内容で選ばれる時代の到来を期待している。

来春、下妻一高の募集定員は1学級減の5学級となる。削られた学級分の生徒はどこへ行くのだろうか? 下妻二高への流れ起き、それに明野高の募集停止が加わり、受験生の間に大きな波が広がるのではないか? その受け皿に、進学コースを設置した筑波高がなるのか? この点がつくばの25年入試のひとつのポイントだ。

この高校の新しい芽

11月28日、筑波高を訪問して校長・教頭先生と懇談し、主に学び・青春・進路の3つの点でお話を伺った。

(1)学校の現状:ここ3年間で在校生が201→212→231と増加。今年は1年生が89人で、進学コースは11人だが、ビジネスコースの志願者が募集定員を越えた。昨年は入学4人以上の中学は5校だったが、今年は秀峰筑波18人、大穂18人、桜8人、下妻東部8人、新治6人、豊里5人、谷田部東4人、竹園東4人―と、8校に増加。125号線沿線を中心に入学地域が広がった。

(2)学習の工夫:ビジネスコースは週30時間、進学コースは火曜・木曜7時間の32時間授業。注目したのは、ビジネスコースも小規模校の特徴を生かして国数英で分割授業やTT(ティーム・ティーチング、複数教員による協力的指導)を行っている点だ。また、全教員が関わる学び直しの時間(TSI)が1年~3年に設定され、ていねいな個別指導を通して学習スイッチが入り、生徒から分かった・楽しいという声が聞かれるという。 

(3)盛んな課外活動:ホームページにたくさんの楽しい写真が載っているが、文化祭や他の行事、そして「つくばね学」で地域に出て、地域の方との交流する姿に笑顔があふれている。北条の祭りへの参加やガマ口上などもユニークな体験である。来年は入学者が増え、部活や行事も豊富になると思った。

(4)進路の可能性:少人数と個別指導の充実で成績も伸びているが、つくばね学の探求が筑波高生の進路を切り開いている。最近、大学も総合型選抜が増えている。これは「自己推薦書に何を書くか」が重要で、失敗も含めて豊かな自分づくりや学びの体験があるかが問われる。地域とつながる体験は、そこでの問いを深めることを通して進路を開く可能性を持っている。

北条の街との絆

筑波高に行くと、いつも北条の街づくりとの絆を感じる。筑波高が地域にとって必要な学校となり、幅広く生徒を受け入れ、現在の定員3学級が4学級になる日は近いと感じた。(元高校教師、つくば市の小中学生の高校進学を考える会代表)

チャリティーサンタ 夢を届けに今年も街へ

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チャリティーサンタつくば支部代表の会沢さん(中央)、ボランティアスタッフの井上さん(左)と原さん(右)

クリスマスイブの12月24日にサンタクロースにふんしたボランティアが各家庭を訪問し、プレゼントを届ける「チャリティーサンタ」が今年もつくばで実施される。一般家庭のほか、経済的な理由や病気などでクリスマスを楽しむことが難しい家庭にも手を差し伸べる企画で、2008年にNPO法人チャリティーサンタ(東京都千代田区)が立ち上げ、昨年までに全国33都道府県で5万人以上の子どもたちにプレゼントを手渡してきた。つくばでは同つくば支部ができた17年から活動みが始まり、「子どもたちに愛された記憶を残す」を合言葉に、社会人や学生のボランティアが今年も夢を届けに街に出る。

2018年から活動に参加する同つくば支部代表の会沢和敏さん(60)は、プレゼントを受け取る子どもの笑顔が心に残ると言う。「私たちも最初は、家庭を訪ねる際に不安や緊張があるが、子どもの純粋な笑顔や、家族の絆を感じる場面に出会うときに、こちらが豊かな気持ちになる」とやりがいを話す。

経済的困難を抱える家庭にも

会沢さんは、つくば支部代表(当時)で創設者の工藤咲希さんを取り上げた新聞記事を読み、経済的な理由でクリスマスを楽しめない家庭が身近にあることを知り、活動に加わった。「クリスマスにはそれぞれの過ごし方があっていい」とした上で、「それでもプレゼントを用意できない家庭の子どもには、クリスマスが厳しい1日になる。楽しみたいのにできないという家庭に対して、なんとかしたいと思った」と振り返る。

チャリティーサンタでは、事前に応募があった一般家庭を訪問し、各家庭が用意したプレゼントを事前にサンタクロースにふんしたボランティアが受け取り、子どもに手渡す。家族から聞き取っていた情報を元に作成した子ども宛てのメッセージも伝える仕組みだ。一方、経済的な困難を抱える家庭に対しては、参加する一般家庭から募る3000円の協力金を元に団体がプレゼントを用意する。集めたお金は、団体の「ルドルフ基金」として無償訪問のための運営費や国内外の子ども支援などにも充てられる。

団体ではその他に、様々な困難を抱える子どもに本を贈るために全国の書店と連携してスタートした「ブックサンタ」や、洋菓子店との協力で誕生日にホールケーキを届ける「シェアケーキ」などの支援企画を行っている。つくば支部では、地域で開かれる子ども食堂などとも協力し、物語を読み聞かせる「パネルシアター」やダンスイベントなども実施している。

サンタクロースにふんするボランティアスタッフたち(NPO法人チャリティーサンタつくば支部提供)

ボランティアとして今年から活動に参加する筑波大4年の原悠子さん(21)は「貧困問題への関心から、つくば市内の子ども食堂の活動に関わったのが参加のきっかけ。ワクワクしている子どもの様子を間近に見ると、こちらが幸せな気持ちになれる。私が子どもの時に、両親が一生懸命、私を楽しませようとしてくれたクリスマスは、特別な日。自分も何かしらの形で子どもたちに喜んでもらいたい」と思いを語る。同じく、ボランティアの同大1年、井上もえなさん(20)は「大学入学前に『ブックサンタ』を書店で見たのがきっかけ。私が大好きだった本の思い出が、今度は違う子どもの思い出になるかもしれないと思いブックサンタに応募した。同じ団体が行うチャリティーサンタにも関わりたいと思った」と話す。井上さんは、途上国の貧困問題に関心があると言い、地域でのボランティア活動を通じて、将来は国際的な子ども支援活動にもつなげていきたいと目標を語る。

つくば支部では今年20人のボランティアによるサンタクロースが、応募があったつくば市や周辺地域で暮らす約20世帯にプレゼントを届ける予定だ。普段は市内の民間企業に務める会沢さんは、仕事の傍で続ける活動について「子どもたちにとってクリスマスの経験はほんの一瞬の体験。だがプレゼントを手渡される時に感じる豊かな気持ちは、子どもたちの中で大きい出来事になりうる。その豊かな気持ちが心に残り、将来彼らが作る未来へつながる何かのきっかけになれば」と言い、「誰かの幸せが誰かの幸せになる、思いがつながるのがこの取り組み。参加する学生たちも含めて、この活動に関わるすべての人が楽しく豊かな時間を過ごせたら」と語る。(柴田大輔)

サンタを呼びたい家庭、受付中

◆NPO法人チャリティーサンタつくば支部では、今年のクリスマス当日のボランティアフタッフの募集は締め切っている。来年度の募集は、2025年10月ごろから受け付ける予定。サンタクロースを呼びたい家庭の募集は受付中。詳細は、団体ホームページへ。また同団体つくば支部では、その他の活動に関わるボランティアスタッフを募集している。問い合わせはメール(tsukuba@vol.charity-santa.com)で。X(旧ツイッター)インスタグラムで情報を発信している。