筑波山麓の歴史と文化を楽しむ秋祭り「筑波山麓秋祭り2025」が山麓のつくば市北部で開かれている。山麓で活動する21の団体がそれぞれの特徴を生かし、古民家や石蔵などで11月3日までイベントを開催する。
スウェーデンとの共同作品を公演
同市神郡の田井ミュージアムでは、山麓を拠点に知的障害者たちと共同生活をしながら有機農業や表現活動に取り組むNPO法人「自然生(じねんじょ)クラブ」(柳瀬幸子代表)が「秋の芸術祭2025」を開催する。
田井ミュージアムは地域の米蔵だった大谷石造りの建物で、自然生クラブがシアターとアトリエとして活用し、知的障害者たちが創作活動をしている。絵画や音楽、パフォーマンスなど世界的に評価を得ているたくさんの作品が生まれ、今回の展示で見ることができる。同NPOは山麓秋祭りに当初の15年前から参加している。

同ミュージアムのシアターでは11月2日、子ども向けの詩的パフォーマンス&ワークショップが開催される。箏奏者の中川果林さんとスウェーデン人音楽家のロッタ・ヒューリン・セダーブロムさんによるパフォ-マンスユニット「ももんが」が、スウェーデンと日本の共同作品「想像してごらんTÄNK OM」を上演する。「ももんが」は詩と音楽を融合させた作品で知られる。「想像してごらん」はスウェーデンで初演されており、日本ではつくばのほか、東京、沖縄、京都などで上演される。
見たり、聞いたり、想像したりできる時の世界へ招待する作品という。中川さんは「これからの時代を生きる子どものために作られた作品。『普通は普通でない』という疑問を持つこと、『普通が普通ではない』と気付いた時に葛藤が生まれ、どうしてという疑問が生まれる。どうしてなのかということを自分の頭で考える練習をする必要がある。考えて相手を理解する。そうすれば争いがなくなる。今回そんなことがわかるパフォーマンス」だと話す。

11月2日と3日開催される自然生クラブ所蔵作品展では、田井ミュージアムで生まれた知的障害者たちの絵画のうち「昼と夜ー宇宙と私」をテーマにセレクトした作品が展示される。「楽市」と題し、野菜やコメ、ヒマワリ油の加工品、無農薬もち米で作ったおかき、焼菓子、ジャム、アート・グッズ、陶芸作品を販売するほか、メンバーが手作りした独楽(こま)を展示即売する。カフェもオープンし、自家製カレー、パスタ、自家焙煎コーヒー、焼菓子などを提供する。
3日は自然生クラブのメンバーが演技する「自然生サーカス」と、参加型企画として来場者とのフリーセッションもある。
「自然の優しい色を生活に」 染色作品を展示
同ミュージアムのアトリエではほかに、筑波山麓で活動する草木染めグループ「むくろじの会」(沼尻久子代表)が11月2日と3日、藍染めや柿渋染め、身近な素材で作られた花びら染めなどを展示する。販売もするが、購入したい場合は、作者と個人交渉となるという。
同会は30年ほど前から、山麓の自然体験施設、筑波ふれあいの里の染色施設で活動してきた。現在メンバーは50代から90代の女性8人で、月に3回、作品作りをしている。代表の沼尻さんは「自然から生まれる優しい色を生活の中に取れ入れたいと作品を作っている。今回は新作だけでなく、これまでに作った作品も掘り起こし展示する。気持ちをこめて作ったものなので、ぜひ見に来て欲しい」と話す。(榎田智司)

◆「ももんが」の子ども向け詩的パフォーマンス&ワークショップは11月2日(日)は午後1時~3時。開場は0時30分。入場料は中学生以上1000円、小学生500円、未就学児と同伴保護者は無料。予約は自然生クラブのメール(jinenjo@dance.ocn.ne.jp)、または申込フォームへ。「ももんが」のプロモーション動画はこちら。「自然生クラブ」による3日の自然生サーカス×ゲスト×来場者フリーセッションの参加費は500円。
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