金曜日, 4月 4, 2025
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《くずかごの唄》76 人と人の出会いが膨らんでつながる

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イラストは筆者

【コラム・奥井登美子】上野桜木にあった東京薬科大学女子部1年生。アイウエオ順で、加藤(私の旧姓)、川上さん、京極さんの3人は、実験も席も1年間一緒だった。京極さんは東大の薬学を受験して転校してしまった。この人たちと、結婚も、自然保護も、人生の大きな転機で関わりを持つことになるとは、その時はわからなかった。

近くの東大から若い先生がたくさん講師に来てくれていた。コーラス部をつくりたいけれど、女声が足りないという。そこで20人近くの薬科大女子部の学友が東大コーラス部の立ち上げに参加した。東大生だった宇井純さんと綿貫礼子さんが出会ったのも、このコーラスがきっかけだったという。後で、そのいきさつを聞いて3人で大笑いした。

化学は、まだ英語よりもドイツ語が必要な時代だった。私はドイツ語の中山久先生の課外授業「ゲーテのファウスト」が面白くてトリコになった。高校生の弟、加藤尚武が聞きにいきたいという。中山先生が両国高校の大先輩だったせいか、課外とはいえ、男子高校生が入り込むことを許してくれた。尚武は哲学者となり、昨年12月に「環境倫理学のすすめ」と増補版の2冊を丸善書店から発刊している。

「土浦の自然を守る会」で宇井純さん講演

私は薬剤師になることよりも、絵画の修復に興味を抱き、その基礎を学び始めていた。しばらくして、奥井清との結婚話が持ちあがった。偶然、京極さんと同じ製薬会社の研究所へ同時入社した3人の1人だ。彼女は一緒に入社したもう1人の森田氏が好きだったらしい。「1人で山登りばかりしている。3男なので気楽でいいわよ。彼ならあなたの好きなことなんでもやらせてくれるわ、結婚しちゃいなさいよ」

兄の奥井誠一先生の説得もあって、私たちは1958年に結婚し、東京へ戻る予定を立てながらも土浦に住むことになった。

1970年、宇井純さんは東大工学部で自主講座を開き、日本の環境問題に市民が参加する扉を開いてくれた。1971年、霞ケ浦の水質浄化を目的に、医師の佐賀純一氏が中心となって「土浦の自然を守る会」を結成。森田氏と結婚し、「多摩川の自然を守る会」を立ち上げ、市民の力でさまざまな調査を始めた森田(旧姓・京極)さんから、自然保護の貴重なアドバイスを受けた。

霞ケ浦の流入河川は56本。市民の手で56本の200カ所の水質調査をすることになり、発会式では、宇井純さんが自主講座の学生さんたちを連れて参加講演してくれた。宇井さんの父上は古河の出身。土浦の高校の先生で、彼も3歳まで土浦で育ったという。人の和が輪となって膨らんで、環境問題につながっていく。(随筆家、薬剤師)

県内全域に不要不急の外出自粛を要請 20日まで2週間

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茨城県庁(イラストは「いばらきアマビエちゃん」)

県内の新型コロナウイルスの感染状況が急速に悪化しているとして、大井川和彦知事は7日、県内全域に7日から20日までの2週間、不要不急の外出自粛を要請した。

大井川知事は「ものすごいスピードで感染拡大が広がっている。このまま感染が広がると医療崩壊は時間の問題になってしまう」と危機感を強調した。

この1週間(12月31日~1月6日)の感染拡大のスピードは、新規感染者が1日平均44.6人と前の週の1.35倍に拡大。このままのスピードで増え続けると次の1週間は1日平均60.2人、2週間後は平均81.3人となり、20日までに入院患者数は1日400人を超え、病床稼働率が9割近くになるとする推計を示した。

県内の感染状況(現状と推計)=茨城県資料

さらに国指標のステージⅢに相当する感染拡大市町村について同日、新たに日立市、牛久市、八千代町の3市町を追加するとした。感染拡大市町村は土浦市など計10市町村になる。10市町村の飲食店に対する営業時間短縮要請(夜10時まで)の期間は12日まで。13日以降どうするかは改めて検討するとしている。7日に追加となった3市町の協力店には6日間で1店舗当たり22万円を支給する。

大井川知事はその上で、マスクを外して人と会う機会を極力減らしてほしいと訴え、成人式にマスクをして参加したら、マスクをはずす友達との会食は我慢してほしいなどと呼び掛けた。

土浦市、成人式開催を延期 県の感染拡大市町村に追加指定

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1年前の成人式で国歌斉唱する新成人たち=2020年1月12日、土浦市大岩田の霞ケ浦文化体育会館

【崎山勝功】土浦市は6日、10日開催予定の成人式の延期を決定した。開催時期は現時点では未定。県は同日、土浦市を「感染拡大市町村」に追加指定している。

市文化生涯学習課によると、当初は新型コロナウイルス感染拡大防止策を講じ、動画配信を組み合わせて実施する予定だった。しかし感染拡大が進み、東京都など首都圏1都3県を対象にした緊急事態宣言が今週中に発出の方針が示されたこと、若い世代に無症状の感染事例が多発していることなどから延期を判断したという。

開催の中止ではなく延期としたのは、新成人で構成する成人式運営委員と個別に行った電話協議による。担当者によれば「中止はちょっと…という声が多く、どこかの時期で(成人式を)やりたい」が大勢だったことから、意向を汲んだ形になった。

開催時期は未定

延期後の開催時期についても運営委員と協議しながら検討する構え。担当者は、6日からの1週間は県から土浦市民に向けてに不要不急の外出自粛要請が出されていることから「いつごろ会議ができるかも未定」としている。

延期の知らせは即日、市公式サイトや報道機関を通じ発表したが、すでに成人式の招待状を出した新成人1491人(2020年11月1日現在)への連絡については「今からだと個別通知が間に合わない」と同課。10日は会場のクラフトシビックホール(土浦市民会館)に「開催延期」の看板を掲示したり職員を配置して、成人式延期を知らずに来た新成人に対応する方向で検討している。

また、運営委員が同窓会の幹事を兼ねているケースがあり、運営委員のネットワークを通じてSNSなどによる開催延期の連絡をしているという。

市内全域に外出自粛と時短営業を要請

県は6日、国の指標であるステージ3以上に相当するとして、新型コロナウイルス感染拡大市町村に土浦市を追加指定したと発表した。県全体では常総、結城、ひたちなか、稲敷市、城里、阿見町の計6市町がすでに指定されている。

追加指定により、同市全域を対象に6日から12日まで1週間、不要不急の外出自粛と、飲食店の夜10時から朝5時までの営業自粛が要請された。時短営業要請は桜町だけでなく、市内全域の酒類を提供する飲食店と接待を伴う飲食店が対象となる。協力店に1週間で26万円の協力金が支給される。

また12日までの期間中、中学校地区公民館8館など市の施設の貸館業務を休止し、国民宿舎「水郷」霞浦の湯や市が運営する老人福祉センターを休館・休止する。 
 

土浦市桜町に再び時短営業要請 知事「先手打った対策」

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茨城県庁(イラストは「いばらきアマビエちゃん」)

年末年始を境に県内の新型コロナウイルス新規感染者数が増加に転じているとして、大井川和彦知事は5日、土浦市の歓楽街、桜町1~4丁目の飲食店に、6日から12日までの1週間、夜10時以降の営業自粛を要請した。

要請の対象は、桜町と、水戸市大工町1~3丁目の酒類を提供する飲食店と、接待を伴う飲食店。夜10時から翌朝5時までの営業自粛を要請する。協力店には1店当たり7日間で計26万円を支給する。

両地区は現在、感染が拡大しているわけではないが、新規感染者が見つかっており、感染が拡大する可能性が高い業態であることから、先手を打った早めの対策だとしている。

県全体ではほかに、感染拡大市町村を現在の常総市、城里町に、結城、ひたちなか、稲敷市、阿見町の4市町を加えて計6市町とし、6日から12日までの1週間、不要不急の外出自粛と飲食店の営業時間短縮を要請する。

「成人式後の大人数の会食自粛を」

さらに、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県を対象にした国の緊急事態宣言が出されるのを前に、不要不急の往来の自粛を改めて要請した。

市町村によって開催の判断が分かれている成人式については「開催される、されないは別にして、出席する場合は主催者の感染対策をしっかり順守し、式の前後の大人数での会食を控える」よう呼び掛けた。大井川知事は「1都3県からの不要不急の往来自粛を要請したが、成人式は一生に一度なので、不要不急とはいえない。十分に感染防止対策をとって成人式に参加していただきたい」とし、「一番大事なのは成人式が終わった後。友人たちと街に繰り出してわいわいやりたい気持ちは分かるが、3連休は自粛していただいて、状況がよくなってから旧交を温めていただきたい」と強調した。

年末年始境に局面変化

県内では、昨年12月、新規感染者数が一旦、減少傾向となったが、年末年始に局面が変わり、増加傾向に転じていることが背景にあるとする。年末を境に、県内の病床稼働率も上昇に転じ、現在40%を超えている。今後、県内でも重症患者が増えると予測されている。

感染拡大の原因については、飲食関係による感染が28%と第1位。次いで他県が25%、職場内が21%。大井川知事は、接待を伴う飲食店に限らず、同僚や知人とのランチや冠婚葬祭での食事なども含め、飲食を通じて感染が広がってきていると強調し、「感染防止対策で重要なのはマスクを外すタイミングだ」と話した。

《遊民通信》8 ゆるキャラを自作してみた 誕生はひたち野うしく

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【コラム・田口哲郎】

前略

謹賀新年。今年は丑(うし)年、牛久の年。牛つながりから始めましょう。JR常磐線ひたち野うしく駅は1998年に牛久駅と荒川沖駅間に開業しました。関東の駅百選に選定された美しい駅です。有名な話ですが、85年に開催されたつくば科学万博のために造られた臨時駅「万博中央駅」の跡地に建てられました。

当時、TX(つくばエクスプレス)はありませんから、常磐線の駅が万博会場の玄関口だったのですね。かつて科学技術の未来を夢見て胸を躍らせていた人々がここから会場に出発したのか…。牛久とつくば万博。関係なさそうなものを結びつけられないだろうか…。

名前は「ひたちのうしか」

そして一案浮かびました。ひたち野うしくの「ゆるキャラ」を考案してみてはどうだろう。続いてあのキャラクターが浮かびました。つくば科学万博のキャラクター「コスモ星丸」です。土星の環をフラフープのように履いている未来的なキャラクター。科学が夢を見させてくれていた時代への郷愁を誘う原色の青さは色あせません。コスモ星丸と牛を組み合わせたら…。

名前は「ひたちのうしか」にしよう。「く」を「か」にすると響きがなんとなく未来的だ。勝手な妄想は膨らみ、絵を描き、粘土でフィギュアまがいのものを作ってしまいました。2013年のことです。勢いにまかせてツイッターアカウントを作り、細々とつぶやいていました。

ひたちのうしかの語尾には「ヒュー」がつきます。牧瀬里穂の真似ではありません。ひたち野うしく駅の電略記号(鉄道電報で使用される駅の略号)が「ヒウ」であることに由来しています。「駅前のツツジが満開だヒュー!」などとつぶやきます。

作者が飽きっぽいのが原因ですが、うしかはそのうちつぶやきをお休みするようになりました。…… 最近、茨城県南ゆるキャラ界の大物「つちまる」の可愛さのとりこになって、ふと、うしかを思い出した次第です。ぼちぼちツイッターの発信を再開しようと考えています。

憧れの先輩は「コスモ星丸」

せっかくですから、「ひたちのうしか」のプロフィールを紹介しようと思います。

▽名前:ひたちのうしか
▽誕生日:1998年3月14日
▽憧れ:コスモ星丸先輩
▽好きな食べ物:かっぱせんべい
▽好きな場所:ひたち野うしく駅とエキスポセンター
▽趣味:つくば科学万博を思い出すこと

ゆるキャラ業界が飽和状態になり、いまさら感がありますが、別にかまいません。ただ、思うに任せてキャラを作って実感したのは、どのゆるキャラも地元に対する何らかの想いが形になっているということです。

ギリシア神話には多くの神々が登場しますが、元々ギリシアの神ではなく、東方や北方から伝来した神々もいます。それぞれの土地の想いが神格化されて拡がるわけです。ゆるキャラ現象も本質的には似ていますね。ひたちのうしかが住民も想いを表象する存在になればよいなと思いつつ、街をキョロキョロして街の魅力を発信しようと思います。ごきげんよう。

草々(散歩好きの文明批評家)

呉服店「死活問題」にも つくば市成人式中止の余波

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間近に迫る晴れの日に向け、店頭に飾られた振袖=つくば市小野崎のいつ和つくば店

【崎山勝功】つくば市が4日、成人式「つくば市成人の集い」の中止を決めたのを受けて、振袖を販売する呉服店や着物レンタル店など成人式関連の業界は対応に追われている。

呉服店「大徳」(土浦市中央)の担当者は5日、「今日知ったばかりなので、お客さんの方に確認を取る」とつくば市の成人式開催中止に戸惑った様子だった。振袖着物専門店「Kimono21舞んyodonawa」(つくば市二の宮)の担当者は「ゆうべの今朝なので、そんなにキャンセルは出ていない。ただ検討している方はいるかもしれない」と不安げな表情。その上で「(中止は)心が痛くてしょうがない。ご家族でも『(振袖を)着せてあげたい』という気持ちの方もいらっしゃる」と心境を語った。

着物販売やレンタル、着付けなどを扱う「蜻蛉(とんぼ)屋」(牛久市中央)の中島淳子代表は「1件つくばの人から、小物のみのレンタルのキャンセルが出た」と明かした。中島代表によると、呉服店は年間売り上げの約70%が成人式によるもので、残りの約30%は卒業式やその他冠婚葬祭での利用。「ただでさえ着物業界はコロナの影響で着物が全く売れないが、呉服店は声を上げる場が無い。私たちは成人式が無いと死活問題」と和服業界の苦境を訴えた。

全国チェーンの着物販売・レンタル店「いつ和つくば店」(つくば市小野崎)の担当者は「延期かなとは思っていたが中止とは思ってなかった」と戸惑いを見せた。同店では成人式前に振袖をレンタルして事前に写真撮影をする「前撮り」の利用がほとんどで、現時点では「キャンセルはほとんどいない」という。しかしつくば市での成人式中止を受けて「半年以内に着付けの機会を設けようとは思っている」としている。

同店では成人式当日の10日に備えて多くの着付け師の手配をしていた。同店は近隣のつくばみらい市や桜川市からも利用客が来るが、つくば市の成人式中止で成人式当日の着付け利用は「当初の予定よりも減るかもしれない」と予想する。

成人式の中止連絡体制敷く

つくば市は、成人式中止を知らずにいる新成人の来場に備え「当日会場のつくばカピオに職員を配置する」(市生涯学習推進課)などの連絡体制を整えた。同市では、新成人向けの案内状に当初から「1月4日に最終判断をする」と明記し、市公式ホームページを必ず確認するよう呼び掛けていたという。

また、新成人で組織する実行委員会が通信アプリ「LINE(ライン)」を使い、中学校区ごとに連絡体制を敷き、開催中止が確実に伝わるよう徹底を図っているという。

町人学者・色川三中史料、県文化財に追加指定 土浦市立博物館で公開

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5日から公開が始まった色川三中関係史料22点を紹介する木塚久仁子副館長=土浦市立博物館2階

【山崎実】県教育委員会は、江戸時代後期の土浦の町人学者、色川三中(みなか)関係史料10件22点を昨年12月28日付で県文化財に追加指定した。史料を所蔵する土浦市立博物館(同市中央)は5日から、22点をお披露目展示している。

色川三中(1801~55年)は土浦城下の商家に生まれ、薬種業(現在の薬局)や醤油醸造業を営んだ。国学研究にもいそしみ、文献考証や郷土研究の地方文化人としても知られる。

すでに2016年に、色川関係史料計500点が県指定文化財に指定されている。今回22点を追加指定したことで合計522点となる。いずれも、当時の社会の変化や庶民の心情などを伝える貴重な歴史資料となっている。

今回追加指定された22点は、幕末の黒船関係情報を記した三中直筆の手書きの原稿(草稿)や、三中や弟の美年(みとし)らの和歌を収録した和歌集、常総地域の故事や国学・国史・本草などに関する考証的草稿類。特筆すべきは、これまで欠本となっていた「片葉(かきは)雑記」2点、「野中廼清水(のなかのしみず)」1点、「足柄(あしがら)日記」3点が含まれていること。

左写真は上が「片葉雑集 紀行部」(2冊)、「片葉雑記」(2冊)、右写真は左上と下が「足柄日記」(3冊)、中央「随筆後集」、右「野中廼清水(三)」

「片葉雑記」は、幕末にペリーが黒船で来航し開国を迫った当時の社会情勢や幕府の対応などについて記した草稿で、三中は土浦に居ながら、旅人の情報を聞いたり、江戸にいる知人の手紙などの情報を収集して独自に調査し記した。

日米和親条約締結に至った、2度目のペリー来航の際に三中は、国学を学ぶ門人(弟子)2人を浦賀(神奈川県横須賀市)に派遣して、様々な調査をさせていたことも今回の史料で新たに判明した。

22点はいずれも、都内の古書店から2017年に色川三中関係史料が見つかったと同博物館に連絡があり、調査の上、同館が購入したもの。前の持ち主は不明という。

同博物館の木塚久仁子副館長は「当時、幕府は、米国から開国を求められていた情報を庶民に隠し、知ろうとした者は処罰されていた。三中は独自に情報を収集し、浦賀に門人を派遣して調査をさせ、これから日本はどうなっていくのかを読み解こうとした」とし、「茨城県の文化財に指定された貴重な史料をぜひご覧ください」と話している。

◆追加指定された22点は土浦市中央、市立博物館で3月14日まで公開される。同館の開館時間は午前9時から午後4時30分。月曜休館。入館料は大人105円、小中校生50円など。問い合わせは同館(電話029-824-2928。

《ことばのおはなし》29 音楽とことばの限界

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【コラム・山口絹記】最近、新しいアコースティックギターを購入した。もともとアコースティックギターを1本、クラシックギターを2本、エレキギターを1本持っていたのだが、現役で使っていたのはアコースティックギター、クラシックギター1本ずつだ。そのうちのアコースティックギターの調弦がどれだけ合わせても狂うようになってしまったのが、今回の購入動機である。

ギターというのは、ざっくり言うと6本の弦が張ってある楽器だ(7弦ギターとか、12弦ギターという楽器もあるが)。

日本でよく耳にするバンドや弾き語りなどでは、太い弦からEADGBE(ミラレソシミ)の音に調弦するレギュラーチューニングが使われていることが多いが、アイリッシュギター(アイルランドの伝統音楽)などでは、6弦と1弦をD(レ)の音に下げたチューニングを施すこともある。細かいおはなしを始めると終わらなくなってしまうので、今回はこのあたりにしよう。

アコースティックギター(クラシックギターも含む)というのは、木材で作られている。そのため、どれだけ高級なギターを使っていても、高温多湿な環境や、極端に乾燥した場所に放置していると、ギターが変形して音がおかしくなってしまったり、最悪壊れてしまうことがある。私のギターの場合は、ボディが膨らんでしまってチューニングが合わなくなってしまったのだ。

キラキラした音、やわらかい音、…

楽器屋に何百本と並ぶギターから自分の気に入ったギターを探すのは大変な作業である。まったくの初心者であれば、入門セットが用意されていたり、あるいは憧れのメーカーで選んだりもできるが、なまじ10年以上弾いているとそうもいかない。好きな音色、というのがあるのである。

大抵、楽器屋の店員さんとの会話は混沌(こんとん)を極めたものとなる。「キラキラした音が欲しい」とか、「やわらかい音が欲しい」とか。そもそも音色、音質とはなんだろうか。触れもしない音に、かたいとかやわらかいなどという表現をなぜ使うのだろう。

しかし、使ってしまうのである。もともと大学で4年間クラシックギターサークルに所属していた私も、「そこはもっとかたい音出してよ」とか、「もっとまろやかな音出せないの?」などいうやりとりを幾度となくしてきた。もう、そう表現するしかないのである。

実際、クラシックの楽譜にも「愛らしく」とか「軽く」とか「神秘的に」などといった発想標語が、平然と使用されている。クラシックの世界ですらこれなのだから、このあたりが人のことばの限界なのかもしれない。

とにかく、私は幸運にも恋をした。ジャラーンと鳴らした瞬間にキミだ、というギターに巡り会えたのである。そこにはことばを超越したものがあるのだ。私が音楽が好きなのは、そこにことばで表現できない何かがあるからなのかもしれない。(言語研究者)

つくば市職員が新型コロナ 本庁舎で初

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つくば市役所

つくば市は4日、市役所1階に勤務する市職員1人が3日、新型コロナウイルスに感染したと発表した。本庁舎に勤務する市職員の感染が分かったのは初めて。

市ワークライフバランス推進課によると、職員は非正規職員。年齢や性別、勤務部署は公表しないとしている。

昨年末に出勤した時点で症状はなく、年明けも出勤していないため、職場に濃厚接触者はいないという。

市は4日早朝、消毒作業を実施し、通常通り、業務を実施した。

つくば市、成人式の中止を決定

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1年前、成人式会場に集った新成人たち=2020年1月12日つくば市竹園、つくばカピオ

【崎山勝功】つくば市は4日、成人式「つくば市成人の集い」の中止を決定した。新成人数は県内最多の2747人(2020年11月1日現在)を抱え、10日につくばカピオでの開催を予定していた。

市生涯学習推進課によると、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、今週中にも東京など首都圏1都3県に緊急事態宣言が出される見通しとなる中、式を開催するとこれらの地域からの移動が想定され、参加者や家族への感染や医療体制のひっ迫が懸念されるため中止を判断した。担当者は「開催延期も考えたが、感染収束の見通しが立たない」として、新成人らで組織する実行委員会と協議の末に決定したという。

同課によると、当初は感染拡大防止対策として新成人の出身中学校別に午前・午後の部の2部に分けて、つくばカピオ(同市竹園)で成人式を開催する予定だった。成人式には例年約1800人前後の新成人が参加する。

一方で2017年成人式の際に逮捕者を出して以降、18年から手荷物検査をはじめ警察官や警備員、消防団員を大量動員した厳戒態勢を敷いており、一部市民から「過剰警備では」との疑問の声が上がっていた。

会場周辺で警戒に当たる茨城県警の警察官たち=同

中止に伴い、当初予定されていた五十嵐立青市長らのあいさつなどの動画は、同市公式サイトに12日ごろに配信予定。また式典中止の代わりに新成人に祝い金を約1万円ほど支給を検討しているという。レンタル振り袖のキャンセル料などについては、同市では従来より支払わない方針を明示している。

土浦市は規模縮小して開催

土浦市では10日午後1時30分から同市真鍋新町のクラフトシビックホール(土浦市民会館)で成人式の開催を予定している。新型コロナ感染拡大防止のため例年に比べ規模を縮小して行う方針だが、4日時点で「内容等について変更する場合がある」と公式サイト上でアナウンスしている。

同市の新成人数は1491人(20年11月1日現在)で、例年の参加者数は約800~900人前後にのぼる。市文化生涯学習課によると、式典会場の同会館大ホール(座席数1019席)は、密集を避けるために400人程度に入場制限する。館外の受付で一度検温し、同会館内に入る際に入口前で再度検温するなど、感染拡大防止の徹底を図る。

同会館小ホールや会館広場に大型モニターを設置して式典の映像を流すほか、当日会場に来れない新成人に配慮して、成人式当日に市公式サイトにリンクを張り式典映像の動画配信を行う。

感染拡大防止のため、会場敷地内には酒類を含めた飲食類の持ち込みを禁止し、会場警備に当たる土浦警察署にも協力を要請する一方で、成人式前後に同窓会など大人数での会食自粛を呼び掛けていた。

《雑記録》19 日米とも「賢い政府」出でよ!

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【コラム・瀧田薫】19世紀初頭、フランスのジョゼフ・ド・メーストル伯爵は「いかなる民も、その器量にふさわしい指導者しか持てない」という言葉を残し、思想史上の人物となった。新しい1年、コロナ禍との闘いが続くなかで、政治に期待する以外に個々人にできることがあるとすれば、手洗いとマスクぐらいだろうか。しかし、メーストルの言葉をかみしめれば、問題の解決を政治家任せにはできない。せめて、あるべき政治を考え続ける1年にしたいと思う。

最近、アメリカの政治学者の間で「必要なのは大きな政府や小さな政府ではなく、賢い政府だ」と言われるようになった。その含意は、「大きな政府と小さな政府を時宜に照らして使い別ける智恵」がほしいということのようだ。

こうした見解が出てくる背景に、アメリカ民主主義の制度疲労があることは言をまたない。「アメリカ国民を真二つにした政治的分断と分裂」。これは一義的にはトランプ大統領のもたらしたものだが、共和党の少なからぬ下院議員が同大統領の「不正選挙をやり直せ」という主張に同調している事実が示すように、政治家個々の資質の劣化も深刻なレベルにある。

トランプは嫌だからバイデンに?

さて、バイデン次期大統領だが、賢い政府を目指していることは見て取れる。しかし、政治的環境、経済状況、国際関係(対中国、対ロシア、対中東、その他)など重要課題が山積し、しかもそれらが絡まり合って解決の糸口を見つけることすら難しい状況にある。

彼の支持票の多くは、「トランプは嫌だからバイデンに」という、いわば消去法によるものとの見方が強い。新政権の常道として、成果がすぐ出そうな課題から取り組みたいところだが、今回ばかりはコロナ対策を最優先しなければならず、しかも短期間のうちに成果を上げねばならない。それができないと、バイデン支持者の期待は一転して失望に変わり、トランプ大統領支持者の新政権攻撃は激化する。

つまり、バイデン新大統領にとって、時間こそが最大のリソースであると同時に足かせなのだ。最初の3カ月、いや2カ月かもしれないが、そこで成果を上げれば、その後は比較的安定した政権運営が可能になるだろう。しかし、つまずこうものなら、2年後の中間選挙はすぐにやってくる。そこで民主党の敗北、さらにその2年後の大統領選へのトランプ氏の再出馬、そんな事態さえ予想される。

スガノミクスはスガノリスクに変異?

ところで、われわれは菅政権に期待できるだろうか。12月27日、トランプ大統領がコロナ感染拡大に対応する総額9000億ドル(約93兆円)規模の追加経済法案に署名した。その途端、日経平均株価が700円超急騰、30年ぶりの2万7000円台を突破した。日本の証券市場で「米国のコロナ対策」が評価され、外国人投資家が買いに回る展開である。

折しも菅政権の支持率が急落中で、口の悪い市場関係者が「スガノミクスはスガノリスクに変異した」とコメントしている。どうやら、メーストルの言葉をかみしめ直すしかないようだ。(茨城キリスト教大学名誉教授)

《介護教育の現場から》3 シンガポールの外国人介護者

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実習生の餃子づくり

【コラム・岩松珠美】筆者は15年ほど前、学生のシンガポール海外研修に引率で参加したことがある。同国は多民族国家であり、マレーシア、インドネシアなど広くアジア圏から出稼ぎ労働者を受け入れている。その中で、家事労働(高齢者介護を含む)の出稼ぎ労働者は、住み込みで家族に準ずる形で仕事をしている。

家族主義の思想が強いシンガポールでは、高齢者介護は家庭で行うのが一般的であり、その手助けのために、外国人家事労働者が雇われている。また、子育て世帯の保育も住み込みで担っている。 

これら外国人出稼ぎ労働者の活用を効果的に進めてきたことが、隣国マレーシアでの女性の社会進出の原動力ともなってきた。社会的地位を高めてきた女性たちは、子どもたちの多額の教育費を負担する。将来の老後の生活をきちんと支えてもらえるように、子供に教育という投資を惜しまない。

出稼ぎの家事労働者は、Sパスという雇用保険に準ずる社会保険制度も保障されている場合、賃金や身分保障は安定することになる。もちろん、本国で看護師などの資格を取り、シンガポールに出稼ぎに来るとSパス取得者とされ、退職年齢時までの雇用や家族妻帯もできる体制になっている。

高齢者向けケア施設は高額

シンガポールにも高齢者向けケア施設などがあるが、費用は高額だ。社会保障費用は、義務的な個人の積立基金から支出するのが原則で、経済成長以前に現役世代だった現在の高齢者には、十分な積立金がないという問題もある。高齢者介護には、月額数万円で雇える外国人家政婦を使う家庭が多く、政府も雇用税の優遇などで奨励している。

シンガポール政府は1970年代の終わりに、労働力不足の解消のため、女性の積極的な労働市場投入とともに、家事や育児、介護の仕事を外国人家政婦に任せる方針を打ち出した。その結果、今では5世帯中1世帯以上が家政婦を雇っているとされる。

家庭の中に高齢者介護を担う外国人家政婦の雇用することで、シンガポールは少子高齢化に対応している。これが、中国系、マレー系、インドネシア系、インド系と多種多様な思想や文化を持った国民への効果的な対応法となってきた。

また、多種多様な民族のために、イスラム圏の施設、キリスト教系の施設、華僑の施設など、バラエティーに富んだ介護施設や社会福祉施設を見学したことを思い出す。(つくばアジア福祉専門学校校長)

《続・気軽にSOS》76 死ぬ前に後悔することは

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【コラム・浅井和幸】あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。おかげさまで、私は自由奔放にコラムを続けることができ、やりたいことをできる範囲で行いつつ、健康に毎日を幸せに生きています。

世界一幸せに生きていると豪語している私ですが、じゃあ、明日死んでもよいか?と聞かれたら、もっともっと生きていたいと正直思っています。やりたいことも、たくさんあります。

希望、欲望は限りありませんので、後悔しないはずはないということも前提で、今回考えてみたいのは、「死ぬ前に後悔すること」です。「一年の計は元旦にあり」と言って、希望に満ちた明るいコラムの方がよいのでしょうが、ひねくれ者の私は、「今年の目標」ではなく、繰り返しますが「死ぬ前に後悔すること」です。

後悔先に立たずといいまして、今の時点で大切だと思っていることと別で、やっておけばよかったと思うことがあるらしいのです。私たちは、現代の日本の中で人の死に直面することが少なくなりました。人の死に目にあったことがない人も思ったよりいるでしょうし、自分が死ぬのはまだ先だと感じて生活しているのが当たり前だと思います。

そして、今できていないことも、先になればできるだろうと考える癖が人間にはあるようです。去年できなかった掃除は、来年はできるだろう。今やり残している仕事も、締め切りに追い詰められたらできるだろう―などなど。今日より来週、今年より来年の自分の方が、格段にパワーアップした自分がいるという感覚になりやすいらしいですから、気を付けなければいけません。

あなたの今年の抱負は何でしょうか?

話しを元に戻すと、コーネル大学のT・ギロヴィッチ教授は、人が最も後悔することは、義務や責任に関してではなく、「理想の自己」で生きられなかったことという論文を発表しました。

社会人として立派な仕事ができるべきとか、学校の成績はよくするべきとか、人とは仲良くするべきなどの義務は、その場を過ぎてしまえば少々の後悔で済む。しかし、自由に生きられる人間になりたいとか、人の役に立ちたいとか、上記のものでも義務ではなく、仕事ができるようになりたいとか、成績を良くしたいとかというように、自分の理想がそれであれば、こちらに近づくことをしないでいると、後悔は大きなものになるということなのです。

私たちは、毎日の生活で、「~になりたい」という希望や理想よりも、「~しなければならない」という考え方に縛られやすいものです。さらには、二つを混同してしまいやすいです。

もっともっと、自分自身の希望や理想を感じ直し、「しょうがないじゃないか絶対にしなければいけないんだよ」と勘違いしている、実はやらなくてもよいことを見つけ直してみてください。そして、希望や理想に近づく自分を意識して喜ぶことが大切です。やっとここまで来て、お聞きします。「あなたの今年の抱負は何でしょうか?」(精神保健福祉士)

舌を巻くグルーミングで育つ牛 つくば・農研機構のアニマルウェルフェア

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あいさつをしてくるホルスタイン種の子牛。背後右手にみえるのが疑似グルーミング装置=農研機構畜産研究部門

【相澤冬樹】耳に「084」という黄色いタグをつけた子牛は、20年11月17日に生まれたホルスタインのメス、近づくと人懐こい仕草で寄ってくる。体重はすでに100キロを超えているが、まだ乳離れの最中だ。牧草を発酵させたサイレージ飼料に徐々に切り替えられている。

乳牛は通常、母乳では育てられない。母牛は搾乳のため子が生まれるとすぐに引き離され、子牛は母親のケアを受けない。肉牛となる黒毛和種でも早期の母子分離、哺乳ロボットの利用が増えつつある。この母子分離のストレスは、畜産業者にとって大きな経済的損失になると指摘するのは、農研機構畜産研究部門(つくば市池の台)の矢用健一飼育環境ユニット長(55)だ。

日本の畜産業では、乳牛に黒毛和種の子を産ませる受精卵移植が広く行われている。ホルスタイン種の子は40~50キロの体重で産まれてくるが、黒毛和種の子は30キロ前後しかなく、その分抵抗力に欠ける。しかもホルスタインの母乳は濃度が薄く、下痢や腸炎にかかりやすいため、引き離しの時期もさらに早められるという。

出生直後の母子分離は、近年のアニマルウェルフェア(Animal Welfare)の考え方からも問題視されている。家畜の誕生から死を迎えるまでの間、ストレスをできる限り少なく、健康的な生活ができる飼育方法をめざす、欧州発の考え方。日本では「動物福祉」や「家畜福祉」と訳される。

母親の舌触りに近づける

矢用さんは、黒毛和種で母親が舌で舐めるグルーミングを受けた子牛ほど、下痢が少なく、より早く体重が増加するという研究報告(2012年)に目を留めて、疑似グルーミング装置を開発、実証実験に取り組んできた。

疑似グルーミング装置に頭部を押し付けている子牛=同

子牛が母親から受ける物理的刺激を代用する器具で、母親の舌触りに近づける工夫をした。プラスチック製の硬めのブラシを密植し、直径10センチ×長さ50センチほどの円筒状に巻いている。子牛が体をこすりつけると電動で回転し、ブラシの先端がザラザラと刺激する。実際の牛の舌(タン)も50センチほどの長さあり、ザラザラ感があるそうだ。

装置を飼育舎に吊るし、圧力や回転速度などを変えて子牛に継続使用させた。グルーミング装置を与えない対照群も同時に飼育し、効果を比べた。子牛は早々に装置を気に入り、毎日断続的に20分ほど、体をこすりつける行動を見せた。

これを離乳期まで続けると、目に見えて体重増加が大きく、病気にもなりにくかった。新しいものや出来事に怖がらなくなったともいう。

飼われている成牛に懐かれる矢用健一飼育環境ユニット長=同

農研機構畜産研究部門には20年4月1日現在、乳牛100頭、肉牛48頭が飼われている。屋外の放牧地に行くと、サイレージを食んでいた乳牛の1頭が群れから離れ、矢用さんに近寄り鼻先を押し付けてきた。矢用さんは「こんなに人懐こいのは、グルーミング装置で育てられた牛に違いない」と笑顔で応じた。

実験は三重県や長野県の畜産農家への導入段階に進み、ライセンス契約による装置の生産も始まった。アニマルウェルフェア向上の一環として、畜産業界にどのように提案、普及していくか、丑年の課題となる。

《吾妻カガミ》97 あけましておめでとうございます

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【コラム・坂本栄】今年もよろしくお願い申し上げます。昨年はコロナ禍に振り回され、今年もコロナで明けました。早く終息して、V字型の経済回復を祈るばかりです。明るい材料は、国際秩序混乱の元凶、トランプさんにサヨナラできることです。でも、かなり壊しましたので、その修復は大変でしょう。バイデンさんに期待するところ大です。

NPOメディア「NEWSつくば」を立ち上げてから3年経ちました。地域ニュースをネットで全国に向け発信しています。ご関心ある方は是非のぞいてください。これまでの実績と役割が認められ、昨年末、学園記者クラブに入会できました。これをテコに、つくば地域のニュースの発信力をより強化していきたいと思います。

以上の2パラグラフは、今年の年賀状からの転載です。年頭のコラムでは、昨年、一昨年同様、このパターンを踏襲しました。というのは、この文面に私の思いが込められているからです。

今年は「密な場」で編集会議!

皆さんも同様と思いますが、昨年は本サイトもコロナ禍に振り回されました。編集制作室がある筑波学院大体育館がコロナ対応で封鎖され、週1回の編集会議が「放浪の旅」になったことがその一つです。幸い、土浦市とつくば市のコミュニティセンターの広めの室を借りることができ、週1回2時間の会議はこなせたものの、従来のような熱の入った議論ができないのは残念でした。

もう一つ、NEWSつくばの「通信社機能」(地域の他メディアへのニュース素材提供)が影響を受けました。昨年から、本サイトはケーブルテレビ局への地域ニュース(映像と音声で構成)の提供を開始しましたが、コロナ禍の影響で同局の番組編成が大幅に見直され、年央から中断に追い込まれたからです。

「密な場」での議論はメディアの編集活動には欠かせません。また、ネットメディアは活字と写真に加え、音声と動画も扱うことにより、発信力を強化できます。コロナの終息によって、本サイトが持つ編集力、発信力を早期に取り戻せればと思います。

市民記者・コラムニスト 大歓迎

コロナ禍にもかかわらず、一般記事とコラムのライター陣は充実しました。昨年秋の私の最大の仕事はライター希望者との面接だったくらいです(年明け早々にも予定されています)。一般記事でいえば、学生ライターの活躍により、大学内のいろいろな話題を提供することができました。大学は研究学園都市の「核」ですから、地域が地域メディアを通じて大学の話題を共有することはとても大事です。

面接で感じることは、大学生ライター希望者でも、市民ライター希望者でも、コラムニスト希望者でも、問題意識がとても高いことです。こういった方々の視点を取り上げることは、われわれ地域ネットメディアの可能性を広げます。多くの方々の参加を歓迎します。(NEWSつくば理事長)

つくば市民活動センター 指定管理者の応募ゼロ 来年4月から直営に

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つくば市市民活動センター=同市吾妻、つくばセンタービル1階

【鈴木宏子】市民のボランティア活動や社会貢献活動を支援するつくば市市民活動センター(同市吾妻)の運営が、来年4月から市直営になる。今年7月、市が来年度から3年間の指定管理者を公募したところ、応募がなかったためだ。市は今年3月策定の未来構想(総合計画)第2期戦略プランで同センターをさらに充実させることを明記し、指定管理料を2割引き上げた矢先だった。

同センターは2001年11月にオープンした。当初の運営は市直営だったが、07年度からNPOつくば市民活動推進機構が指定管理者として管理運営を担い、13年度から8年間は現在のNPOスマイル・ステーション(松浦幹司代表)が運営している。現在の指定期間は来年3月末で終了する。

同センターは、年末年始を除き、土日も休むことなく午前10時から午後10時まで毎日開館し、市民活動の場を提供してきた。同NPOが市に提出した事業報告書によると、19年度は年間1万3795人が施設を利用した。施設の貸し出し以外に、自主事業として市内のさまざまな市民活動の情報を収集して発信したり、相談に乗ったり、市中心市街地のつくばセンター広場でイベントを開催したり、自主講座や交流会を開催するなどして市民活動を支えた。

特に相談件数は年間211件と多く、助成金、ホームページ作成、市民ビジネスなど他分野にわたった。

19年度の事業費は年間約1400万円。うち市からの指定管理料収入は約1200万円。自主事業収入は約110万円で、収支は赤字だった。

コロナ禍、自主財源確保厳しく

市市民活動課によると、来年度から3年間の指定管理者の公募の際、説明会には現在の指定管理者とは別の1団体が参加したが、応募はゼロだった。応募がなかった原因について同課は「コロナ禍で自主事業の財源確保が難しくなっている」と状況を話す。

再公募については「かなり増えてきている相談事業に対応できるNPOが想定できなかった」などとして、実施しなかった。

一方、20年度から5年間の第2期戦略プランは同センターについて「施設の提供や各種相談機能の充実を図る」「市民活動の情報提供や市民団体のネットワーク化を図る」などの目標を掲げ、来年4月からの指定管理料を、現在の年間約1200万円から約1400万円に引き上げて公募した。

来年度から市直営となった場合、現在のサービスは維持されるのか、事業費はどれだけ増えるのか。

同課は、来年度以降の事業内容や事業費の検討はこれからだとし「来年度(現在の指定管理者の同NPOが)どの程度協力してくれるのか、どういう事業を展開していけるか、検討したい」としている。

一方、2022年度以降も引き続き市直営とするか、指定管理者に戻すのかは現時点で未定という。

現在同センターを管理運営している同NPOの松浦代表は、来年度からの指定管理者に応募しなかった理由について「8年間、10人強で運営してきて、くたびれてしまったというのが正直なところ。指定管理者の応募がなく、逆に迷惑を掛けてしまった」とし、来年度以降について「(これまで実施してきた)自主事業の部分で引き続きお手伝いできれば」と話す。

《食とエトセトラ》9 今年もいざ、おせち料理づくり

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【コラム・吉田礼子】10代のころより母とおせち料理を作る時間は至宝のような時間であった。縁あって1977年に宮城県で結婚生活が始まったが、盆と暮れには茨城県の主人の実家に帰省した。暮れには茨城のレンコンを使ったおせち料理を教えてもらう。ユズをたっぷり入れたレンコンの酢バスは宮城のお友達にも大好評。きんぴらと言えばゴボウとニンジンが定番と思っていたのに、縦に1センチ角の拍子切りにしたレンコンのきんぴら、レンコンの丸煮などは産地ならではのお料理と驚きの連続。

コンブ巻きは東北ではニシンと決まっていたのに、茨城では焼きワカサギを巻く。良いだしが出てこちらもおいしい。所変われば品変わる。一つの料理が気候、風土、歴史によって様々に作られることを実感した。私の実家の十八番(おはこ)料理も加わって、栗きんとん、のっぺい、…。義父が活躍する餅つきは、29日は避けて28日につくものと教わって、家族総動員で正月の準備をする。

13日過ぎごろからおせちの材料をお店に相談したり、予約注文したりする。日持ちの良いものは2週間ぐらい前から作るが、25日ごろから集中して作る。正月は歳神様がいらっしゃるので、煮炊きをすると神様が落ち着けないから、年末にあらかじめ用意しておくとのこと。

定番の料理には意味がある

子供のころは、お寺の除夜の鐘を百八つ数えて1年が終わる。その後、父のすることを真似て二礼二拍手、一礼し、新年のご挨拶をしてお神酒を歳の順にいただく。子供は飲む真似だけといわれたハレの日の中でも、お正月は別格。

餅は特に大切な食べ物。まずは神様に供え、下げていただく。生もの、四足ものは避けると祖母が話していた。おせち料理の定番には意味がある。お重詰めにするのは良きことが幾重にも重なるように、黒豆は真っ黒になるまで元気に働けるように、田作りは豊作を祈願して、カズノコは子孫繁栄の象徴として―と。

さらに、だて巻は反物に見立てて反物がたくさん買えるように、また巻物に見立て学業が向上するように、養老エビは腰が曲がるほど長寿に、栗きんとんはお金がたくさん入るように、かまぼこは初日の出を表す―と。昨今は、何日もかけておせち料理を作ることは難しい時代ではあるが、数品でも十八番料理を家族と作って食べていただきたい。(料理教室主宰)

高齢者におせち配達 コロナ禍の安否確認兼ね 土浦市社協

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おせちを受け取る飯村政夫さん=土浦市内

【崎山勝功】一人暮らしの高齢者らに豊かな正月を迎えてもらおうと、土浦市社会福祉協議会は28日、手作りしたおせち料理を市内153世帯に届けた。同事業は1996年に始まり今年で25年を迎えた。高齢者の安否確認も兼ねている。

この日は、午前8時30分ごろから同市大和町の市総合福祉会館にボランティアら37人が集まり、紅白なますと筑前煮の2品を調理した。冷ましてから容器に手際よく盛り付け、市販の栗きんとん、伊達巻、黒豆、紅白かまぼこ、昆布巻きと合わせて、流れ作業でおせちを詰めた。

さらに市内の小学生らが描いたイラスト入り掛け紙でおせちを包んで彩り、社協職員とボランティアらが市内の高齢者宅に配送した。

手作りの紅白なますや筑前煮を手際よく盛り付ける調理ボランティアたち=土浦市大和町の市総合福祉会館

おせちを受け取った飯村政夫さん(90)は「正月に孫が来てから(おせちを)食べる予定」と喜んでいた。飯村さんは今年10月ごろから市社協の宅配型食事サービスを利用し始め、おせちを受け取るのは初めて。

正月は毎年、家族全員が集合していたが、コロナ禍の新年は、東京方面に住む孫が帰省を見合わせるという。土浦市内在住の孫らと新年を祝う予定だ。

市社協の担当者は「高齢者は『出歩かないで』と言われているので、誰にも会わなくなってしまう」として、見守り活動の重要性を訴えた。飯村さんも、コロナ禍前は毎週のようにグラウンドゴルフに励んでいたが、今年は外出自体を控えているという。

おせち配布の負担費用は1世帯400円で、歳末たすけあい募金の一部を活用している。

《邑から日本を見る》78 ひたちなか市で「干しいもの歴史」展

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ひたちなか市で開かれている干しいもの歴史展

【コラム・先﨑千尋】茨城県の冬の風物詩は干しいもにアンコウ。その干しいもづくりは今がピークだ。産地は、ひたちなか市、東海村、那珂市など。北東からの寒風にさらされ、独特の甘さになり、他の追随を許さない。中でもひたちなか市は明治末期からの伝統があり、生産農家、生産量が飛び抜けて多く、直売所や国道沿いの直販店は、歳暮・年始の贈答用に買い求める客でにぎわっている。そのひたちなか市那珂湊支所で「干しいもの歴史」展が開かれている。以前は「乾燥いも(なまって“かんそいも”)」と呼ばれていたが、今では「干しいも」だ。

干しいものルーツは静岡県御前崎市。江戸時代末期に、サツマイモを煮て、皮をむき、細かく切り、干すという製法が考案された。それが明治40年代初めに那珂郡湊町(現ひたちなか市)の魚の干物屋に伝わり、やがて近辺の農家の副業として広がり、今日まで続いている。

1955(昭和30)年までは、元祖の静岡県が日本一の生産量を誇っていたが、「産地は移動する」という言葉のように、現在は茨城県が日本一。農林統計では全国のほぼ100%に近い。三重、愛媛、高知の一部の地域などで作られている(呼び方は違う)が、地場消費の生産量しかない。

干しいもづくりは、かつては農家の副業だった。ひたちなか地方の農家は、冬場の暇な時期に干しいもづくりに励み、家計の足しにしていた。干しいもの販路は、北海道や長野、群馬などの機織りが盛んな地域が主だった。軍隊にも納められていた。いつでもどこでも食べられる干しいもは「貧しい人が作り、貧しい人が食べる」と言われていた。原料のサツマイモも、貧乏人が食べるもの。飢饉のときや戦時中の救荒作物だった。

大きく変わった作り方

しかし今ではまったく違う。サツマイモはヘルシーな食べ物として女性に人気があり、焼き芋もスーパーの店頭で買うことができる。コンビニやドラッグストアでも中国産の食べきりの干しいもが買える。国産の干しいもは値段が高くなり、丸干しのものは高級和菓子と言ってよい。

「干しいもの歴史」展では、生産農家である永井喜平さんと木名瀬一さんの資料をもとに、伝統的な製法と最近の人工乾燥機を使った製法や、干しいもの品種などが実物やパネルで展示され、会場を一回りするとその歴史がわかるという構成になっている。

かつては、サツマイモを蒸し、皮をむき、スライスして、農家の庭先や畑で干したが、今の主流は人工乾燥機。最も速いやり方だと8時間で干し上がる。魚の干物と同じだ。大きな農家はほとんどがこのやり方。この10年で大きな変化を遂げている。また製品も、以前はカチカチになるほど干しあげ、白く粉が吹くのが好まれたが、今の消費者の好みは柔らかめ。

会場の一部に、私が『農業いばらき』という農家向けの雑誌に1月から1年間連載した「茨城の干しいも物語」の記事が、拡大したパネルで展示されている。また映像も流されているので、茨城だけでなく、これまでの干しいも作りの歴史や製法などを知ることができる。会場は那珂湊支所1階の展示室、会期は来年1月24日まで。(元瓜連町長)

《食う寝る宇宙》76 年末の大掃除と宇宙のゴミ

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【コラム・玉置晋】本来、本コラムは沖縄旅行の合間に書くつもりだったのですが、残念ながらコロナ禍が収束せず、旅行は断念しました。会社には事前にお休みの申請を出していたので、わが家は大掃除を行っています。

旅行がなくなってしまったので、わが家の奥方もご機嫌ナナメのご様子で、僕としては暗雲が通り過ぎるまで低姿勢で地雷を踏まぬようにと、気をつけてはいるのですが、「ほら、そこ、汚れ落ちてない!」と。しまった、大掃除という地雷原に迷い込んでおります。

宇宙のゴミに関するお話は、SFの中では随分昔から題材になっていますが、今や現実の問題として日本のみならず世界中で議論されています。この原稿を書いている時点(2020年12月22日)で、4万7295個の宇宙物体が登録されています。これは観測可能な10センチ以上のものです。

このうち3万9021個は宇宙ゴミ(Space Debris)として分類されています。1万7702個は大気圏に突入して燃え尽きましたが、残りは軌道上を高速で飛び回っています。

10センチ未満の宇宙ゴミはもっと沢山あるのですが、現時点では観測・公開はされていません。放っておくと、これからどんどん増えていきます。運用中の人工衛星に宇宙ゴミが接近する場合は逃げる必要があるので、衛星運用者はとっても困っています。

宇宙ゴミを回収する仕事が、ビジネスとして成立する世界が出来つつあります。日本の民間会社も数社参入してきているので楽しみですね。僕が研究している宇宙天気も宇宙ゴミの掃除とも関係していて、太陽活動が活発な時期は宇宙ゴミが大気圏に落ちて掃除されやすくなります。

大学院の半期学費はお小遣い2ヵ月分

僕が大学院で宇宙天気や宇宙ゴミの研究を進めるためには、年に2回授業料を納入する必要があります。僕が在籍している茨城大学の場合、半期で26万7900円なのですけど、授業料半額免除(年収900万円未満なら通ります)+長期履修制度(3年間を6年間に延長)を適用すれば、6万6975円で済みます。

僕のお小遣いを暴露しますと、月あたり3万円いただいていますので、大体お小遣い2カ月分で半年間大学院研究することができます。研究したいテーマがある方は挑戦してはいかがでしょうか。

もう一つアドバイス。研究生活においては、くれぐれも奥方の地雷を踏まぬようにね。(宇宙天気防災研究者)