火曜日, 4月 7, 2026

4年ぶり減益 筑波銀行決算

筑波銀行(本店・土浦市、生田雅彦頭取)は12日、2022年3月期連結決算を発表した。1年間の純利益は前年比50.5%減の20億9500万円で4年ぶりの減益となった。特定の大口取引先の貸し倒れに備える引当金の計上により、与信関係費用が当初予想を大きく上回ったことが減益の主要因になった。経常収益は前年比1.1%増の370億9800万円。預け金や有価証券の利息、配当金は減少したが、貸出金利息や役務取引等収益などの本業の収益、株式の売却益などが増加した。営業経費は減少したが、外貨調達コストの上昇に伴う資金や外国債の売却損などから、経常利益は前年比66.1%減の17億6000万円にとどまった。特定の大口取引先については、「再建中」であるとして社名や金額は明らかにされなかったが「コロナ禍と原材料費の高騰が経営悪化を招いた」という。預金残高(2兆5130億円、うち個人1兆8560億円)、貸出金残高(1兆9512億円、うち住宅ローン4950億円)はいずれも期末としては過去最大となった。会見で生田頭取は新年度に向け、「コロナは収束しても借り入れは残る」と地域企業と共に困難を乗り切る姿勢をみせた。新型コロナ対策の無利子・無担保融資として政府が始めた「ゼロゼロ融資」の返済が2023年度から本格的にスタートしている中、早くから借り手企業との相談に当たってきた。資金の借り換えや返済期間の見直しなどを進めており、現在のところ倒産などの目立った事例は起きていないという。(相澤冬樹)

貸しギャラリー建て個展 つくば市の水彩画家 佐々木量代さん

つくば市桜が丘の水彩画家、佐々木量代さん(73)が、自宅近くの住宅団地内に、貸しギャラリー「アート・スペース コリーヌ」を建て、個展「樹々たちのざわめき」を14日まで開催している。 これまで描きためた自身の作品を展示したり、地域の人が作品を発表する場に使ってほしいと、自宅近くの空き地を購入しギャラリーを建築、コロナ禍の昨年6月、オープンさせた。 ギャラリーは平屋建て、展示スペースは約25平方メートル、ほかにアトリエや収納スペースがある。 オープン後の昨年は、自身の個展や、自身が主宰する水彩画教室受講生の作品展を開くなどした。「知られてない」ため、まだ一般の利用はあまりないという。 普段は水彩画教室を開いているほか、常時、自身の作品を入れ替えながら展示しており、佐々木さんは「気軽に立ち寄ってほしい」と話す。 佐々木さんは福島県相馬市出身。南フランスの農村風景を描いた筑西市出身の水彩画家、柳田昭(1948-2012)に師事し、2012年、武蔵野美術大学造形学部日本画学科を卒業。現在、現代美術家協会や水彩画連盟に所属する。風景、花、樹木、静物などをモチーフに創作活動を続け、個展やグループ展を開いている。 貸しギャラリーについて「地域の高齢化が進み、絵を見る機会が遠のいていると思うので、発表したい方々に利用してもらって、気軽に立ち寄れる場所になれば」と話す。 開催中の「樹々たちのざわめき」で展示されているのは、大木のごつごつした根っこや、枯れ葉、冬枯れの樹木などをモチーフにした作品など。ハガキほどの大きさから縦横1.5メートルほどの大作まで約30点が展示されている。 ◆貸しギャラリー「アート・スペース コリーヌ」はつくば市桜が丘15-4。問い合わせは電話029-876-0080。詳しくは同ギャラリーのホームページへ。

潮来の「あやめまつり」 《日本一の湖のほとりにある街の話》11

【コラム・若田部哲】周囲を霞ケ浦の西浦・北浦、外浪逆浦(そとなさかうら)、利根川などの水に囲まれ、古くから水路が生活に根差していた水郷地帯、潮来市。同市の「水郷潮来あやめ園」では、季節になると色とりどりのアヤメが咲き誇ります。その数、何と500種100万株! 1952(昭和27)年より始まり、例年5月から6月中旬ごろまで行われる「あやめまつり」では、日本情緒あふれるその美しさを、様々な演出とともに楽しむことができます。 まず彩りを添えるのが、この地域でかつて生活手段として利用されていたサッパ舟の運行。かつて当地では、水路を道路代わりに移動経路として用いていました。その際に用いられたのが「サッパ舟」と呼ばれる小型の舟。家から田んぼへの往来や、近隣への移動など、様々な場面で日常的に用いられていたそうです。まつり期間中は、この舟が川を行き来し、水上観光を楽しむことができます。 さらに毎週日曜日には「潮来囃子(はやし)演奏」として、お囃子を演奏しながら運航する舟が行きかいます。水郷の情緒とお囃子の音の相性は抜群。古き良き日本の情緒を味わうことができるでしょう。 また2022(令和4)年度より、お隣の千葉は香取市の「水郷佐原あやめパーク」とも連携し、両園のあやめ祭りを結ぶシャトルバスの運行を行うなど、県を超えて地域の魅力を発信しています。 サッパ舟による嫁入りを再現 そして何と言っても最大の見どころは、100万株のアヤメが咲き誇る中行われる、サッパ舟による嫁入りの様子を再現した「嫁入舟」! 一時は途絶えたこの風習ですが、1985(昭和60)年のつくば万博の際にイベントとして行ったことがきっかけとなり、その後は地域を代表する行事へと発展しました。 舟に乗り込むのは、公募で選ばれた本物の花嫁さん。あやめ園から船頭さん、ご両親と共に嫁入り舟に乗り込み、多くの観光客の祝福を浴びながら水路を進みます。鮮やかな新緑ととりどりのアヤメが織り成す初夏の色彩の中、白無垢(むく)姿の花嫁さんが舟で水路を進むさまは、神々しいほどの美しさ! 太鼓橋の上から、沿道から、お愛想でなく本物の祝福が込められた喝采が上がります。 日本情緒と水郷ならではの美しさを存分に味わえるこのお祭りに、ぜひ足をお運びください。(土浦市職員) <注> 本コラムは「周長」日本一の湖、霞ケ浦と筑波山周辺の様々な魅力を伝えるものです。 ➡これまで紹介した場所はこちら

社会人にも門戸開きオープン模試 茗渓学園

論理的思考力や発想力を採点 中高一貫の私立校、茗渓学園(つくば市稲荷前、宮﨑淳校長)で、一般参加もOKなオープン模試が行われている。中学校で習う出題範囲ながらも国語・数学・英語・理科・社会の5教科について、論理的な読解力、判断力、推論力、表現力を問うオンライン試験だ。29日まで、「ChatGPT(チャットGPT)では解答も採点もできない」という難問へのチャレンジャーを広く受け入れている。模試は「茗溪オープン2023」と銘打った。同校教育構想推進部、谷田部篤雄部長(35)によれば、学校オリジナルの模試で全国的にも例がないという。「なるほど、わかった、と学習で得られる感動があって、学びは人生の基礎となる」を掲げた同校の「アカデミアクラス(AC)」設立がきっかけだった。教鞭(きょうべん)をとっていると「学校で習ったことが企業に入ると使えない」現実があった。社会に出てからも学び続けることがますます必要になるこれから、学校で身に着けておくべき学力とは何か? との模索から同校に21年、開設されたのがACだった。その開設から3年目。中学校の全学年に2クラスずつACがそろい、志願者数を伸ばし、カリキュラムも整った。同校を特色づける教育となり、その趣旨を具体化する校内模試は中学生ばかりか、高校生も希望すれば受けられるようにした。22年度の模試では保護者にも門戸を開くと、約80人が参加したという。今回は学校外の中学生、高校生に限らず、一般社会人にも門戸を開いて初開催、その真価を世に問う形になった。その出題方針の1つは、東京大学をはじめとする難関大学の入試で求められる「論理的・抽象的な文章の総合的な読解力」「論理的・分析的な思考力」「試行錯誤的な総合的・創造的思考力」を問う。解き方を変えひねり出すための発想力が問われ、 中1生で解ける者もいれば、高3生でも解けない者も出てくるレベルの問題だ。逆に初歩的な知識の有無を問うだけの、授業や学校を離れたら意味を失うような、論理的な発展可能性の貧弱な問題は出題しないという。「理論的な基礎」を厳しく判定するために、記述形式はもちろんのこと、選択形式であっても初歩的な選択に誤ると一切の加点が得られない「地雷問題」のような採点をすることで、学習者の到達段階に対して多様なフィードバックを可能にするそうだ。各教科には制限時間があり、それぞれ100点満点(理科は2分野選択だと各50点)で採点。出題者を中心に教員が採点し偏差値まで通知するが、合否判定は特に行わない。「チャットGPTで試したが解答にならないことが多く、採点にも使えない」(谷田部部長)という。募集は4月1日から始まり、29日までが申し込み期間、受験時間となっている。所定のメールアドレスを通じ、試験問題と答案提出用紙をダウンロード、印刷して受験後に答案を返送する。これまでに約40人が申し込んでいる。(相澤冬樹)◆申し込みのURLはこちら。

娯楽は世につれ、世は娯楽につれ 《遊民通信》64

【コラム・田口哲郎】 前略 マカロニえんぴつというバンドの「なんでもないよ、」という曲を聞いて衝撃を受けました。ラブソングらしいのですが、歌詞の一部はこうです。「会いたいとかねそばに居たいとかね守りたいとか そんなんじゃなくてただ僕より先に死なないでほしい そんなんでもなくて ああやめときゃよかったな なんでもないよ なんでもないよ」とあります。 ラブソングですから、恋人に会いたいとかそばにいたい、守りたいと歌うのは当然ですが、そうじゃないというのです。俺より先に死ぬなというところは、さだまさしの「関白宣言」が思い出されます。関白宣言は新婚夫婦の夫の妻への思いを歌ったものですが、マカロニえんぴつはそんなんじゃない、とやはり言います。 いまテレビ神奈川で1971年放送の「たんとんとん」というドラマとBS11では1980年放送の「心」というドラマが再放送されています。 「たんとんとん」は森田健作主演、脚本山田太一、木下恵介プロ制作の青春ドラマ。「心」は宇津井健主演、橋田壽賀子脚本、石井ふく子プロデュースのホームドラマです。ふたつとも、庶民の日常を描いたほのぼのとしたドラマです。そこでは若者の成長や職業的な困難の克服など、いわゆる人生の悲喜こもごもが盛りだくさんです。しかし、そうしたいろいろな出来事をつらぬくテーマは男女の出会いと結婚です。 以前、小津安二郎監督の映画のことを書きました。小津映画の主なテーマは、妻に先立たれた男のひとり娘の結婚です。娘が年ごろになったので「どこかにやらなきゃならないよ」と父親役の笠智衆が言います。 人びとの素直な気持ちが世を変える 日本にはいままで無数のラブソングや映画やテレビドラマがありましたし、いまもあります。そのなかで一番多いテーマは男女の恋愛と結婚なんじゃないでしょうか。バブル期にはやったトレンディー・ドラマもおしゃれな恋愛がテーマでしたが、結婚が前提でした。 こうした娯楽が男女の恋愛・結婚をテーマにしてきたということは、何を意味するのでしょうか? それはこの社会が結婚によって、家族が再生産され、世代を後世につないできて存続してきたということです。それほど社会の構成員が結婚して家族を増やすことが大切ですし、人間はそのために時間と労力を惜しまずにきたということでしょう。 でも、そのあたり前だったことが、あたり前でなくなっているのが今なのかもしれません。 男女の恋愛と結婚が当然の価値観に、そうではない価値観が加わる社会はどうなるのでしょうか? それは分かりません。人類が経験していないからです。でも、流行歌が歌うことは、いまの社会に生きる人たちが感じている素直なことなのは確かです。昔の歌や映画やドラマも人びとの素直な気持ちでした。素直な気持ちは社会を変えますね。ごきげんよう。 草々 (散歩好きの文明批評家)

チャットGPT「ほぼ毎日使ってる」 五十嵐つくば市長

政策課題の整理やあいさつの素材探し 対話型人工知能(AI)の「チャットGPT」について、つくば市の五十嵐立青市長(44)が、ほぼ毎日チャットGPTを使用し、自分の頭の中で政策課題を整理したり、あいさつの素材を考えるなどに利用していることを明らかにした。10日開かれた定例記者会見で記者の質問に答えた。 五十嵐市長は、昨年12月から使い始めたと述べ、具体的には、地方創生のパネルディスカッションでチャットGPTを使用し、課題などを整理したなどと話した。議会の答弁に使用したことは無いとしている。私生活では家族のご飯を作る際に利用したという。 職員同士のネットワークに導入 一方、市役所では五十嵐市長の提案で、職員同士が対話したり資料をやりとりしたりする対話型ネットワークシステム「ロゴチャット」に4月25日からチャットGPT3.5ターボを導入した。 プログラム同士をつなぐAPIをチャットGPTと連携させ、職員が入力した質問などをチャットGPTに吸い上げられないようにしたり、チャットGPTが出した回答の出典を表記する機能を付けた上で、市スーパーシティ構想の全体統括者(アーキテクト)を務める鈴木健嗣筑波大教授が4月10日、同市のロゴチャットに実装した。 実装されたチャットGPTは鈴木教授の名前にちなんで「AI顧問けんじくん」と名付けられ、4月25日から市職員全員が利用できるようになっている。個人情報と機密情報は入力しないという条件を設けているが、職員がどのようにチャットGPTを利用するか、制限は設けていない。 ロゴチャットを使用している市職員約2150人のうち、ゴールデンウイークを除く約10日間でこれまで約250人の職員がチャットGPTを利用。施策のアイデア出しや翻訳などに利用されたという。 市政策イノベーション部の藤光智香部長は「今後、チャットGPTの使い方の指針を策定し、基礎自治体にふさわしい使い方は何かを検討したい」と話す。 チャットGPTはインターネット上の膨大なデータを収集し、利用者の質問などに即座に回答するAI。欧米では、個人情報の収集や著作権侵害などについて懸念が出され、G7デジタル・技術相会議でも在り方が議論になった。(鈴木宏子)

霞ケ浦の魅力伝えたい 「うなぎ村」に飲食店 6月オープン

かすみがうら市の漁師 霞ケ浦と天然ウナギの魅力を伝えたいと、霞ケ浦のウナギ漁師「麦わら村長」こと外山厚志さん(44)が6月初め、湖畔にあるかすみがうら市安食に飲食店をオープンする。外山さんは昨年から、実家敷地内の倉庫にウナギの漁業体験ができる体験拠点「うなぎ村」をつくり活動してきた。今回飲食店を併設する。 うなぎ村は、霞ケ浦で伝統的なウナギ漁を体験してもらったり、獲った天然ウナギの調理体験をして味わってもらう拠点。実家周辺に元々ある栗林やミカン、キウイ畑などで、収穫体験もできる。 昨年夏、調理場を増設したいとクラウドファンディングで支援を呼び掛け、329万円が集まった。今年1月から、飲食スペースを併設した調理場の増築工事を実施、5月中に完成する予定だ。ほかに、祖父が乗っていた船を修理しウナギの水槽にして、庭先に設置する計画もある。 祖父のような漁師に 外山さんの祖父も父親も霞ケ浦のウナギ漁師だった。幼い頃から祖父の船に乗せてもらい、仕掛けの竹筒を水中に沈めて引き上げウナギを獲る「竹筒漁」などを体験してきた。いつかは、尊敬する祖父のような漁師になることを夢見ていた。 現在、会社員の傍ら、実家の倉庫をうなぎ村と名付け、土日に天然ウナギのかば焼きを焼いて、釜で炊いたご飯と一緒に提供したり、仕掛けの竹筒を引き上げるウナギ漁体験会を開いたりしている。 2021年8月、霞ケ浦で1.4キロの大きなウナギを獲り、SNSやyoutubeで発信したところ大きな反応があった。「こんなに反応してくれるのだったら、ぜひ現地に来て食べてもらいたい。一緒に漁業体験もしてもらいたい」という思いから、うなぎ村づくりに取り組み始めたという。 今年4月下旬には、石岡市若宮の石岡イベント広場で開かれた野外物産イベントに出店し、霞ケ浦の天然ウナギのかば焼きなどを提供。ブーズには行列ができた。 外山さんは「利益が目的というよりも、霞ケ浦産のウナギや霞ケ浦の魅力を伝えていきたい」と話す。6月にはさらにウナギ養殖の申請をし「将来的には自分でウナギを育て、霞ケ浦ブランドとして付加価値を付けて販売できれば」と夢を語る。 かつて国内有数の産地 霞ケ浦・北浦のウナギ漁獲量は1960年ごろ400トンを超えるなど国内有数のウナギ産地だった。塩害防止のため設置した逆水門を完全閉鎖した70年代後半以降、霞ケ浦のウナギは急激に減少した。現在の漁獲量は、福島第1原発事故による天然ウナギの出荷制限が解除された2016年から19年は1~5トン、20年、21年はいずれも500キロ以下だった。獲れた天然ウナギは近隣の飲食店や近県に流通している。(榎田智司) ◆「うなぎ村」はかすみがうら市安食3006-2。開店は土日のみ。かば焼き等の料金は量り売りになる。問い合わせは電話090-5446-4173。

日本の食料自給率の話 《ハチドリ暮らし》25

【コラム・山口京子】テレビをいつもつけっぱなしにしている母が、「最近のテレビは、食べ物のことばっかりでつまらないよ。それに、宣伝の時間が前と比べて長くなっているみたい」と。わたしは「きっと、食べ物の番組は安く作れるのではないかな。その割に視聴率が取れればいいものね。宣伝の時間が長くなったのは、スポンサーの意向かな」と答えました。 気になって広告がどうなっているのかを調べました。2022年の総広告費は7兆1000億円を超えたといいます。7兆円という額をどう評価するのか。買いたい気持ちを喚起させる映像が大手を振ることに違和感を抱きますが、コマーシャルのイメージとは裏腹に業界の厳しい競争があるのでしょうか。 私たちが購入する商品の価格に占める広告費の割合はどのくらいなのかしら…。何にいくらかかって、その値段になっているのか―が価格に書いてあったらと思いますが、それは企業秘密なのでしょう。庶民としては、ちゃんと作られた商品を適正な値段で購入したい。そう願うとき、ちゃんと作られた商品とはなにか、適正な値段とはなにかと…。 母が「こんなに食べ物の番組が多いってことは、日本は食べ物があふれているのかね」と独り言。わたしは「あふれているように見えるのは、外国から買っているからだよ。日本の食料の自給率は4割もないよ。家畜のエサもほとんど輸入だよ。だから、輸入が止まったら日本は大変だよ」と言うと、「日本は外国からたくさんの食料が買えてすごいんだ」とびっくりしていました。 食料や飼料作物の超輸入大国 正確には、カロリーベースの自給率は38%(1日1人当たり国産の918カロリー÷1日1人当たりの必要カロリー2426カロリー×100)、生産額ベースでは66%(年間国内生産額10.3兆円÷食料全体の年間供給金額15.7兆円×100)です。日本は食料や飼料作物の超輸入大国だと聞いたことがあります。できればカロリーベースでも生産額ベースでも、100%を目指してほしいと願います。 今までは世界的な農産物過剰があったようですが、そういう前提条件はなくなりつつあります。農産物過剰を支える工業的大規模生産の弊害が目立ち、水不足や土壌の劣化、農薬や化学肥料、化学物質などによる食品汚染の問題、環境汚染などが深刻と言われています。これからの日本は「買い負け」の時代に入るのではと心配する専門家もいます。 「食」を取り巻く事実を知って考えて、選択しなくてはと気づかされた母との会話でした。(消費生活アドバイザー)

私たちは何を食べさせられるのか 《邑から日本を見る》135

【コラム・先﨑千尋】「食べたものが私になる」。堤未果『ルポ 食が壊れる―私たちは何を食べさせられるのか』(文春新書)の終わりに出てくるこの表現を見て、「ああ、私の考えと同じだ」と思った。 「人間の身体は食べものと飲みものから成り立っている。その食べものが農薬、化学肥料漬け、不健全な土から生産されていたら、私たちの身体もおかしくなるではないか」。私は大学の講義や農協などの集まりで、農業や食べものの話をするとき、決まってこう語ってきた。 堤さんのこの本は、3月30日に東京で開かれた有機農業運動のトップリーダーだった埼玉の金子美登さんと鹿児島の大和田世志人さんを偲(しの)ぶ集まりで、堤さんの夫で薬害エイズ事件のリーダー・川田龍平さんからいただいた。 堤さんは国際ジャーナリスト。これまでに『貧困大国アメリカ』(岩波新書)、『政府は必ず嘘をつく』(角川新書)、『日本が売られる』(幻冬舎新書)などで、アメリカと日本の政治、経済、農政、エネルギー、公共政策などの分野で、現地取材に基づく鋭い視点で私たちに考える素材を提供してくれている。 本書は、「人工肉」は地球を救う?、フードテックの新潮流、土地を奪われる農民たち、<デジタル農業計画>の裏、世界はまだまだ養える、など6章から成る。本のカバーには「あなたの食べ物は知らぬ間に入れ替わっている。巨大資本が仕掛ける強欲マネーゲーム、<食の文明史的危機>を描き出す衝撃作」とある。 本書には、もう牛は殺さない「人工肉バーガー」、粉ミルクはもう古い、赤ちゃんは培養牛乳で、ふるさと納税にデビューしたゲノム編集魚、注射嫌いな子も「ワクチンレタス」でOK、<原子力ムラ>の次は<ゲノム編集ムラ>など、最新の食とその周辺の新潮流が、これでもか、これでもかと描写されている。 有機農業運動にのめり込んでいる私には遠い世界だが、知らないと言って済まされないほど、食の世界はカネと欲の世界に汚染されている現実を突きつけられ、恐ろしさを感じた。 生態系を乱せば私たちも傷を負う 京都府宮津市のふるさと納税には、2021年にゲノム編集技術で開発された「22世紀ふぐ」が加わっている。レタスにワクチンを移植して毎日そのサラダを食べれば、注射をしなくとも感染予防ができる。 ネットで検索したら、NHKの「クローズアップ現代」は2019年9月24日に「解禁!〝ゲノム編集食品〞-食卓への影響は?」を放映し、血圧を下げる成分が多いトマト、アレルギー物質が少ないタマゴ、食中毒を起こさないジャガイモ、身の量が多いマダイなどを紹介している。 では、救いはないのか。第6章「日本の食の未来を切り拓け」では、加速する有機給食革命、「食の予防原則」のトップランナーになった愛媛県今治市、アメリカに潰された国産小麦を取り戻せ、ゴミなんかない宝の山だ、など参考になる各地の事例が紹介されていて、やればできるという想いが浮かんでくる。 堤さんは最後に、「地球の生態系は土壌も人間の腸も本来完璧に調和が取れており、乱せばその一部である私たちも必ず傷を負う」と警鐘を鳴らしている。(元瓜連町長)

筑波大が連覇 天皇杯県代表決定戦

第25回県サッカー選手権兼天皇杯JFA第103回全日本サッカー選手権県代表決定戦は7日、ひたちなか市新光町の市総合運動公園陸上競技場で開催され、筑波大蹴球部が流通経済大ドラゴンズ龍ケ崎を2-0で破り、昨年に引き続き天皇杯本戦への出場を決めた。 筑波大 2-0 流経大前半0-0後半2-0 強い雨風による難しいコンディションの中、筑波大が我慢の勝利を手にした。「相手の狙いははっきりしていたので、じれずに戦えるかがカギだった。出方を見極めながら柔軟に取り組み、選手たちが落ち着いてゲームを進めてくれた」と小井土正亮監督は評する。 筑波大は前半から圧倒的に攻めながら、流経大の堅い守りに阻まれ、時折鋭いカウンターを浴びるという展開。だがリスクマネジメントも怠りなく、前半は相手にシュートらしいシュートを打たせなかった。 攻撃の面では「風でしんどい部分もあったが、中途半端な攻め方よりも、やりきってクロスの方が相手は嫌がっていた」とボランチのMF山内翔主将がみたように、サイドのFW山崎太新やFW角昂志郎から押し込む形を多く使った。もう一人のボランチMF加藤玄は「相手の守備裏へのパスで、中央のFW内野航太郎へボールをしっかり届けようと意識した」という。またトップ下のMF瀬良俊太は「点が取れないと気持ちがマイナスな方向に行きがちだが、じれずにやればいつかは取れると、やることは変えずにとにかく継続した」と話す。 得点が生まれたのは後半6分。加藤の左サイドからのクロスが追い風に乗り、相手ゴールに突き刺さった。「ここも前に人がいるのは分かっていて、速いライナー性のボールを出すつもりで蹴った。前半よりも早いタイミングで、FWが抜け出す前にノールックで出そうと意識していた」との振り返り。 追加点は後半20分。コーナーキックのこぼれ球を瀬良が右足アウトサイドで蹴り込んだ。「こぼれて来るのを予想してニアサイドで待っていた。自分は左足より右足アウトの方が得意。いい感じで打てて、相手GKのすぐ左側を抜いた」 天皇杯本戦では、5月21日に市原市のゼットエーオリプリスタジアムで千葉県代表のブリオベッカ浦安と対戦する。昨年も1回戦で戦い、土壇場で追い付きPK戦で勝利した相手だ。2回戦に進むと6月7日、横浜市のニッパツ三ツ沢球技場でJ1の横浜F・マリノスと対戦することになる。「ブリオベッカとは今年も難しい試合になると思う。マリノスはJクラブとの貴重な真剣勝負の機会。去年の柏レイソル戦と同様、戦って得られるものは大きいと思う」と山内主将は意気込む。(池田充雄)

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