月曜日, 1月 26, 2026
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「保育士に支払われるか確認する」つくば市 追加の処遇改善加算

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保育士の処遇改善等加算について質問が出されたつくば市議会文教福祉委員会=14日、つくば市役所

つくば市議会3月定例会が14日開会した。市議会文教福祉委員会(木村清隆委員長)が同日開かれ、市内の民間保育園「青い丘保育園つくば」で保育士に賃金を改善するための処遇改善等加算が支払われていなかった問題を受けて市議から質問が相次ぎ、市こども部は、2月から保育士などに追加で加算される月平均9000円の処遇改善等加算について、市内の民間保育園や認定こども園などの保育士にきちんと支払われるか確認するとした。

同委員会で市議から「処遇改善加算は(他の保育園では)きちんと支払われているのか」「職員にしっかり手渡ってこその制度だ」「保育士にきちんと渡っているかチェックし、今回のような問題が起きないよう(市は)指導をお願いしたい」などの意見が相次いだ。

これに対し市は、実績報告書で確認しているとした。

14日開会した3月議会に、保育士の賃金を2月分から月平均3%(約9000円)アップする国の民間保育所処遇改善臨時特例事業費補助金など一般会計補正予算案が提案され、委員会審議の中で、処遇改善等加算未払い問題が議題にのぼった。

14日提案された補正予算は、保育士の賃金をアップするための国の補助金約1億5900万円のほか▽放課後児童クラブ指導員の手当てを月1万1000円アップする国の放課後児童対策に関する処遇改善臨時特例事業費補助金約4300万円▽児童扶養手当てを受給している一人親世帯の子供などに子供一人当たり5万円を給付する県の子育て世帯生活支援特別給付金約1億3600万円など計約3億3800万円で、同日、全会一致で可決された。

保育士と放課後児童クラブ指導員は2月分から、児童扶養手当て受給の一人世帯の子供には3月10日などにそれぞれ支給される。(鈴木宏子)

【訂正 14日19時40分】見出し「未払いの保育園他にないか調査 つくば市 保育士処遇改善加算」を「『保育士に支払われるか確認する』つくば市 追加の処遇改善加算」に、1段落目「市こども部は、市内の民間保育園や認定こども園などを調査して、処遇改善等加算が保育士にきちんと支払われているか調査」を「2月から保育士などに追加で加算される月平均9000円の処遇改善等加算について、市内の民間保育園や認定こども園などの保育士にきちんと支払われるか確認」するに訂正し、3段落目に「これに対し市は、実績報告書で確認しているとしている」を追加しました。お詫びし訂正します。

「オズの国」とつくば 《映画探偵団》52

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【コラム・冠木新市】米国映画史を代表する『オズの魔法使』と『風と共に去りぬ』は、1939年8月と12月に公開され、どちらも監督はビクター・フレミングだった。だがそうした事実よりも、両作品から強烈な影響を受けたのが、13歳のノーマ・ジーン、後のマリリン・モンローである。

父親不明のモンローは、映画編集者だった母親から、この人が父親とクラーク・ゲーブルの写真を示され、信じた。後年、『荒馬と女』(1961)で共演し、「少女のころから憧れてきて、今、そのレッド・バトラーに会ってたのよ!」との言葉が残されている。

『オズの魔法使』のJ・ガーランド

また、母親の親友のおばさんに育てられていたモンローは、『オズの魔法使』の主人公ドロシー役を演じた、ジュディ・ガーランド(16歳)を見てファンとなった。モンローはドロシーの姿に自分を重ねた。

確かに、ドロシー役はモンローの少女時代を彷彿(ほうふつ)とさせる。モンローが『オズの魔法使』に言及した資料は見当たらないのだが、葬儀で流されたパイプオルガンの曲が『オズの魔法使』のテーマ『虹の彼方に』だったことで、そう推定してよいと思う。

ドロシーは孤児で、エムおばさんに育てられる。そのカンサス州は何もない場所で、映画ではセピア色で表現され、モノクロの印象に近い。ある日、大竜巻に犬のトトと部屋ごと飛ばされ、オズの国に着く。すると、このシーンからカラーになる。

ドロシーは、脳みそのない案山子(かかし)、ハートのないブリキ人形、臆病なライオンと一緒になり、エメラルドの都を目指す。そこには城があり、願いをかなえる大魔王が住んでいる。ドロシーは大魔王に、故郷に戻してくださいとお願いをする。

大魔王は緑色の巨大な鬼みたいな顔で炎に包まれている。いかにも不気味で恐ろしい。だがラスト近くで、それはペテン師オズが作った映像だと、正体が明らかになる。そして、冒険をへて故郷に戻ったドロシーは「家ほどいいところないわ」と語る。

退屈な現実世界が、夢の国オズから戻ると、一番よい場所だったとなる寓話だが、少女時代のモンローにとっては、逆にエメラルドの都が魅力だったに違いない。映画の都ハリウッドを連想させるからだ。

「つくばを歌った曲がこんなにあるとは」

1月30日。「つくばセンタービル謎解きツアー」(主催・つくばセンター研究会)は最終の8回目。103名が参加して終えることができた。

2月6日。ホテルグランド東雲で「新春つくこい祭ツアー」(主催・国際美学院/つくば舞踊研究会、64名が参加)をプロデュースした。

センター地区からバスに乗り、筑波山に向かい、疫病退散の踊りを披露するという設定で、3部形式の第1景「筑波組曲」では筑波の歌8曲を踊ったが、予想以上に好評だった。長年つくば市に住む婦人が「こんなにも地元を歌った曲があるとは思わなかった」と驚いていた。

翌日、疲れが残る中、久しぶりに『オズの魔法使』を見直した。ドロシーたちを苦しめる西の魔女を見ているうちにウトウト寝てしまい、「オズの国」と「ツクバ・シティ」がゴッチャになってしまった。

今年はマリリン・モンロー没後60年。ツクバに暮らす13歳の少女は何を夢見ているのだろうか。つくばほどいいところはない。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)

食品・学用品無料配布 27日 つくば子ども支援ネット

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協力団体の茨城YMCAが提供する施設で、集まった食材をボランティアスタッフらが仕分ける

進学や進級時期を控え、コロナ禍で経済的に苦しむ子育て世帯を応援しようと、つくば市の子育て支援団体「つくば子ども支援ネット」(山内ゆかり代表)が27日、食料品や学用品など生活に必要なものを無料で配布する「フードパントリー」を開催する。対象は、ひとり親世帯や子どものいる非課税世帯など。受け取りの場所と時間は、申し込み者に直接伝える。

孤立する人とつながるきっかけに

支援ネット代表の山内さん(50)は今回を「支援が必要な人と繋がるきっかけの場にしたい」と特別な思いを込める。長引くコロナ禍により、派遣切りやシフトの減少など苦境に立たされる母親からの相談を山内さんは受けてきた。「苦しいはずなのに、本人が『自分は支援が必要』ということに気づいていないことがある」と山内さんは話す。

例として、ひとり親世帯での「不登校」を挙げる。不登校を「親のせい」と考え一人で抱え込んでしまう。子どもと共に親が孤立し支援者とつながれない状況になる。支援を受けることに引け目を感じ、誰にも相談できず、より厳しい状況に追い込まれる人もいる。行政の支援の枠からこぼれ落ちる人もいる中で、山内さんたちは、より個人に寄り添った支援をしたいと考える。

子ども食堂同士 分け合う仕組みつくる

支援ネットでは、2020年1月の発足以来、これまで7回のフードパントリーを開催し、食品だけでなく、マスクや学習用品なども無料で配布してきた。品物は、市民や地元企業などからの寄付が中心だ。

今年1月には、県内各地で子ども食堂に取り組む有志らが「子どもフードパントリー茨城」(略称「こどぱん」)を発足させ、それぞれの団体に集まる支援品を、参加団体間で分け合う仕組みを整えた。「こどぱん」では、2~3月にかけて県内21市町村で「フードパントリー」を実施する予定。実施日時や方法は各地により異なる。

山内さんは「昔は長屋やご近所がありましたよね。物理的な近所での助け合いが難しくなっても、SNSを使ったり、私たちのような団体が間に立つことで、今の時代に沿った、地域全体でできるお節介やお裾分けをしていきたい」。そして「困りごとを相談しやすい関係を築きたいし、究極に困る前に、こちらから気づいてあげられる関係を作りたい。パントリーは、そんなつながりをつくるきっかけにしたい」と続ける。

寄付の持ち込み募る

昨年12月に開催した前回のフードパントリーでは、94世帯に支援品を渡すことができた。27日は100世帯への配布を想定している。

配布に先立ち、23日午前11時から午後3時まで、つくば市谷田部の「茨城YMCAみどりのセンター本館」で、食料品や学用品、衣類などの寄付の持ち込みを募集している。(柴田大輔)

◆27日のフードパントリーへの参加申し込みはLINE公式アカウント(「つくば子ども支援ネット ホッとライン」、団体ウェブサイト「つくば子ども支援ネット」、電話(070-4451-6328)、メール(kodomoshien.net.tsukuba@gmail.com)で。情報はツイッターフェイスブックでも常時発信している。  

◆寄付の持ち込みは、 食料品は賞味期限が2022年4月以降で、未開封、常温保存可能もの。学用品は、未使用、新品に限る。また、つくば市内のファミリーマート3店舗(「つくば上の室店」「つくば若栗店」「つくば長高野店」)には、回収箱を常時設置し、少量の食料品の寄付を受け付けている。        

東海第2避難計画請願を強行採決 《邑から日本を見る》105

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海側から見た東海第2原発(中央)

【コラム・先﨑千尋】昨年12月27日のこのコラムで、「原発再稼働めぐり東海村議会が大変」を書いた。それからいくらも時間が経っていない。しかし、2月1日に村議会は原子力問題調査特別委員会で、村の商工会から出された「避難計画の速やかな策定を求める請願」を賛成多数で採択した。同委は議長を除く全議員で構成されているので、3月の本会議でも採択される見通しだ。

この日の委員会は、委員会室での傍聴者が10人に制限され、早くから並んだ商工会関係者と日本原子力発電係者に占められ、再稼働に反対する人は誰も入れなかった。

商工会の請願に賛成した議員からは「早期に策定するか、ゆっくり策定するかどうかが論点で、避難計画の中身の審査は必要ない。住民は早く作ることで安心したがっている。住民の安全のために、今ある知見で策定し、実効性は、その後に訓練などをして見直しをしながら高めればよい」などと主張した。

一方、反対した議員からは「委員会として確認していた専門家の話を聞くことについて、一方的に不要と決めつけるのは問題。2つの請願とも十分な議論が行われていない。実効性ある計画かどうかが大切で、議会が早く作れという意見書を提出することになれば、行政に圧力をかけることになる。採決は時期尚早」などと反論した。

委員会では、委員長が議論を途中で打ち切り、賛成多数で採決した。この請願に反対する議員の1人は「賛成多数で採択すれば、再稼働に伴う広域避難計画は、速やかに策定すべきと考えるのが村議会の意思だということを、世に知らしめることが狙い」と話している。

「今だけ、カネだけ、自分だけ」

昨年3月に水戸地裁は、避難計画の不備などを理由として再稼働を認めない判決を出しているので、再稼働を早くさせたい人たちが動いて、このような請願を議会に出した。

しかし実効性が伴わない計画では、被ばくしない避難や人間らしい避難所生活、元の生活に戻れるなどの保証がまったくなく、住民を危険にさらすだけとなる。早く作れという考えは、国が実効性のある計画策定をと言っているので、そのまま通るはずがないと思えるが、村当局にはプレッシャーになるかもしれない。

原発事故に備えて策定する避難計画の実効性については、国の原子力規制委員会が審査する仕組みになっていない。1月31日の毎日新聞によると、東京電力福島第1原発の事故後、原子力規制委員会が新設されたが、その際、避難計画の議論は置き去りにされ、自治体の避難計画などの審査が必要かどうかの議論はほとんどされなかった、防災も大きな話題にならなかった、という。国が責任を持つかについて、法律にも防災基本計画にも規定されていないそうだ。

事故が起きても、誰も責任を取らない。ブレーキが利かない、あるいはブレーキなしの車を運転するようなものだ。東海村に即して言えば、早く原発を動かしてほしい人たちは、事故が起きても、責任は取らないだろう。否、福島の事故を見ても、責任を取れるはずがない。誰かが「今だけ、カネだけ、自分だけ」と言っていたが、東海第2原発もそうなのか。

東海第2は100%安全だと言う人は誰もいない。もし事故が起きたら、私たち近くの(だけでなく首都圏までの)住民が困るのだ。東海村だけで決めてもらっては困る。(元瓜連町長)

ヘルパーと一緒に経験を積む 障害児支援プログラムが再始動 つくば

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ほにゃらキッズでヘルパーと一緒に料理をしている子ども(つくば自立生活センターほにゃら提供、2008年夏ごろ撮影)

障害者団体「つくば自立生活センターほにゃら」(つくば市天久保)は、障害児向けのプログラム「ほにゃらキッズ」を再始動する。障害児がヘルパーを使いながら、様々な経験をすることで、将来の自立について考えていく。「自立とは、多くのものに頼りながら、自分らしい生活をすること」と語る、ほにゃら代表の川島映利奈さん(39)と介助スタッフの松岡功二さん(53)に話を聞いた。

ヘルパーという1対1の支援

ほにゃらキッズは2003年から始まり、電動車いすの子どもや、言葉によるコミュニケーションが難しい子どもなど、様々な障害のある子どもが参加してきた。このプログラムに特定のカリキュラムはない。今、目の前の子どもにとってどんな経験が必要なのかを、障害者スタッフ、ヘルパー、子ども本人と保護者が話し合って決めていく。電車で出かける計画を障害児自身が立て、ヘルパーと2人で実際に出かけてみたこともある。「カリキュラムがない分、子どもひとりひとりに合わせて試行錯誤しながら、その子なりの成長を支援できる」と松岡さん。

障害児支援は放課後等デイサービスなど、特定の場所で事前に決まったカリキュラムを行うことが多いが、ほにゃらキッズでは、障害児のヘルパー利用を勧めている。ヘルパーは障害児と1対1で関わり、子どものペースに合わせることができる。その日にどこに行き、何をするという決まりもない。ヘルパーと一緒に出かけたが、途中で行き先を変更することも、その子どもの自由だ。

どこに行くか、どうやって遊ぶかなど、日常生活は選択の連続で、ひとつひとつの選択がその子どもらしい生活を作っていく。しかし障害児は、自信のなさや、手伝ってくれる大人への遠慮から、自分で選ぶ経験をしづらい場合が多い。例えば店で欲しい飲み物を選ぶ時も、自分の気持ちを伝えるのに時間がかかり、本人が選ぶ前に、周囲が決めてしまうこともある。すると、障害児はいつまでも自分の好き嫌いが分からない。

一方、ヘルパーと一緒に飲み物を買いに行くと、障害児が欲しいものを選べるまで、ヘルパーは急かすことなく、待っている。自分で選んだものが必ず自分の好きな味とは限らないが、その経験により、自分の好き嫌いを理解できる。「自分の選択がうまくいかなかった時にどうするかまで一緒に考えることで、将来、より良い選択ができるようになる。小さな選択を繰り返していくことで、自分らしい生活が見えてくる。これを全て家族で支援しようとすると大変だ。障害児と1対1で関わるヘルパーだからできることがあるはず」と川島さん。

大人になってからも関われる

障害者が障害児支援に関わるのも、ほにゃらキッズの特徴だ。障害ゆえの悩み事を、同じような経験をしてきた障害のある大人に相談できる。ヘルパーを利用しながら一人暮らしをしている障害者スタッフの家を障害児が見学したこともある。障害者が継続的に関わることで、障害児や保護者が将来の見通しを持て、参加した障害児の中から高校卒業後、ヘルパーを利用し、一人暮らしを始める人も出てきている。

ほにゃらでは障害者も支援しているため、子どもの頃から関わってきたヘルパーが、一人暮らし始めたあとも関わり続けることができる。松岡さんは「子どもの頃から関われたほうが、ヘルパーもその子のことを深く知ることができ、大人になったあともその人の生活を支えていく心の準備ができる」という。

以前ほにゃらキッズに参加していた障害児は全員高校を卒業し、ここ数年、プログラムは事実上休止していた。しかし、「ほにゃらキッズの活動により、実際に何人かの障害者が一人暮らしを始められ、この活動は障害児の自立につながると確信できた」という松岡さんらは、プログラムの再開に踏み切った。現在、ほにゃらキッズに参加する障害児を募集している。主な対象は、つくば市周辺に住む6歳から18歳までの障害児とその保護者となる。

「障害児者の介助は常に家族がすべきだと思われがちだが、障害のない人でも多くのものに頼って生活している。歩けるけどエレベーターを使ったり、料理はできるけど総菜を買ってきたり。障害児者やその家族も福祉サービスや福祉機器に頼っていいのだ」(川島さん)

再始動を記念し、21日に講演会

ほにゃらキッズの再始動を記念し、21日にはオンライン講演会を開催する。沖縄県在住の重度知的障害のある高校生、仲村伊織君のお母さんと結んで、子どもの頃からヘルパーを利用する良さを考える。伊織君は、通学時や休日は家族から離れ、ヘルパーと一緒に過ごしている。川島さんは「つくば市周辺で障害児を育てる親御さんに、ヘルパーなど周囲から支援を受けながら子育てする方法を提案できれば」と話している。(川端舞)

●オンライン講演会「障害児の“ママ”に聞く!周囲に任せることで子どもは育つ」 21日(月)午前10時から正午。定員50人。申し込みは14日までにこちらから。

●ほにゃらキッズの問い合わせはホームページから。

結審を前に原告団が報告会 鬼怒川水害裁判

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鬼怒川水害裁判報告会の様子=11日、常総市生涯学習センター

2015年9月に発生した鬼怒川水害で、浸水被害を受けた常総市の住民らが、鬼怒川を管理する国交省を相手取って裁判を起こした国家賠償訴訟が25日、水戸地裁で結審する。結審を前に、原告団(片倉一美団長)と支援団体「鬼怒川水害裁判を支える会」が11日、常総市の生涯学習センターで、報告会「鬼怒川水害裁判の報告&全国水害被災地と交流するつどい」を開いた。

裁判は18年8月、住宅や家財などに被害を受けた住民約30人が提訴した。判決は結審から3カ月ほど先に出されるという。

報告会で片倉団長(68)は「水害裁判では現在、改修計画に基づいて改修中の河川は、計画が不合理でなければ、未改修部分で水害が発生する危険が顕著であっても、特別な理由がなければ国に損害を賠償する責任はないという1984年の大東水害訴訟最高裁判例が踏襲され、国はこれにあぐらをかいている」と指摘した。

その上で片倉団長は、鬼怒川水害裁判の争点を説明し、堤防が決壊した上三坂地区について、住民側は、鬼怒川下流域で堤防が一番低く最も危険な場所であり最優先で堤防を改修する必要があった、国は改修を後回しにしており単なる改修遅れでは済まないなどと主張してきたのに対し、国側は、実際の堤防の高さとは別に、費用対効果の分析をする「スライドダウン評価」という計算上の堤防の高さを持ち出して、上三坂は最も危険な場所とは考えていないと主張しているとし、「国は論点をすり替えている」と糾弾した。

太陽光パネルを設置するため自然堤防だった砂丘が掘削され、最初に水があふれ出た若宮戸地区については、住民側が、国が河川区域に指定していれば掘削されることはなかった、河川区域に指定しなかったのは河川法の政令違反だと主張したのに対し、国側は、河川区域の指定は改修計画の合理性とは無関係、指定しなかったことをもって河川管理の不具合とは言えないと主張していると報告し、「若宮戸の砂丘を河川区域に指定しないのは政令違反だという話をしているのに、国は若宮戸には何も触れず、的外れな改修計画と河川区域全般の合理性の話に論点をすり替えている」とし、「あまりにも国民を愚弄している。全国の水害被害者が声を挙げ、ダムとスーパー堤防に予算を費やす河川行政から、国民の生命と財産を守る河川行政に変えさせたい」などと話した。

報告会には会場とオンラインで計約100人が参加し、岡山県真備、長野県千曲川、熊本県球磨川、茨城県久慈川の水害被災者らが各地の状況をオンラインで報告した。(鈴木宏子)

ボートで北浦・利根川をクルーズ 《夢実行人》5

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モーターボート・クルーズ

【コラム・秋元昭臣】昨夏、モーターボートで北浦・利根川をクルーズしました。「水郷」潮来(茨城県)を出発。霞ケ浦の隣りの北浦と利根川を巡り、「小江戸」佐原(千葉県)にも寄って、最後は霞ケ浦畔の温泉で夕日を鑑賞。今回はこのクルーズ報告です。

潮来から、「道の駅潮来」を脇に見て鰐川(わにがわ)に出ると、水中ににそそり立つのは「鹿島神宮西の一之鳥居」(地図番号①)。拝礼し、ボートを左に変針し、神宮橋をくぐると、白く光る五連のアーチ「北浦大橋」(同②)が見えます。

左岸にある「潮来マリーナ」では、釣り堀が楽しめます。マリーナから車で10分の「天然水原温泉・簡保の宿潮来」では、入浴もできます。その近くの「ファーマーズビレッジ」では、キャンプやグランピングのほか、水陸両用バスにも乗れます。

北浦を北上すると、アーチ橋「鹿行大橋」(同③)が見えてきます。さらにボートを進め、左岸に係留。ここから、「北浦温泉北浦荘」まで歩いて5分。鹿島灘の「下律海水浴場」までは車で10分。北浦の北端に位置する鉾田市は、イチゴやメロンの産地ですが、北浦の先端部は水深が浅く、近づくと座礁の危険も。

そこでUターン。どんな御利益があるかは分かりませんが、お社(やしろ)のような「釜谷沖観測所」(同④)に手を合わせ、利根川に向かいます。

赤レンガの横利根閘門をセルフ開閉

鹿島神社の鳥居を背に、鰐川経由で外浪逆浦(そとなさかうら、汽水湖)を越え、神栖市の常陸川左岸「息栖(いきす)神社」に参拝。「常陸川逆水門」(同⑤)を経て、利根川本流に合流。そこで反転し、利根川河口堰(せき)水門を抜け、香取市の「香取神宮一の鳥居」(同⑥)を拝し、「道の駅・川の駅水の郷さわら」に上陸。

ここで休憩してもよし。小野川を上って、「小江戸」佐原の街並み、「伊能忠敬記念館」や「水郷佐原山車会館」などを訪ねるのも面白いでしょう。

さて、今回最大のイベント。利根川を横切り、茨城と千葉の県境付近に位置する「赤レンガの横利根閘門(こうもん)」(同⑦)をセルフ開閉で通過。壁にぶら下がっているスイッチを引くだけだが、スリルいっぱい。後方の水門が閉まり、ドックの水位と出口の水位が同じになると、前方の門が静かに開き、信号が青に変わったらGO! 目の前に横利根運河が広がります。

横利根川はヘラブナの釣り場で有名。休日には、多くの釣りざおが小舟から川面に突き出ています。それらが川幅を狭めるために、デッドスロー(最徐行)で、波を立てないよう航行することが必要です。 出口は牛堀。いつもは、「新横利根川閘門」(同⑧)を通り、右折して潮来に戻ります。でも今回は左折し、「北利根橋」(同⑨)をくぐって、行方市麻生に入り天王崎の「あそう温泉 白帆の湯」に。露天風呂から見る霞ケ浦の夕日は最高です。(元ラクスマリーナ専務)

保育士半数が退職 保護者ら説明会開催を要求 青い丘保育園つくば

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青い丘保育園つくば=つくば市小野崎

つくば市小野崎の私立保育園「青い丘保育園つくば」(金秀司園長、定員105人)で、職員のほぼ半数に及ぶ保育士ら9人が3月末で退職することが分かり、保護者有志が同園に対し説明会の開催を求めている。10日夕方は、説明会開催を求めて同園の駐車場で園長を待つ保護者らに対し、5分以内の退去を求めて園側が警察を呼ぶトラブルになった。

過去の処遇改善加算未払い

保育士の賃金を改善するために支払われる賃金の一部、処遇改善等加算=メモ=を、園側が過去に保育士に支払っていなかったことが退職の一因になったとみられる。未払いについて市幼児保育課は「保育園と情報のやりとりをしている」と答えるにとどまり、県こども未来課は「処遇改善加算をきちんと保育士に支払うよう法人を指導している」としている。

半数の保育士らが退職する事態を知った保護者は8日、園長と面談し、保護者説明会の開催を要求した。保護者によると、園長は「分からない」という回答を繰り返したことから、翌9日、同園の保護者らにちらしを配り、説明会の開催を再度要求した。

10日になって園側は、保護者向け連絡アプリで、職員9人が3月末で退職することを認める通知を出し「保育士の確保を早急に進めます」「保育士などへの未払いの件は、県及び市から指導を受けており、現在適正に処理を進めてます」などとする文章を出した。一方、説明会開催について言及がなかったことから、保護者は10日、園長に開催を重ねて要求。園側が警察を呼び、その後約3時間、警察官が立ち合って、保護者有志が説明会開催を要求する事態になっている。10日時点で開催は未定だ。

保護者の男性(40)は「今後どうやって保育士を確保するのか説明がなく、4月以降も子供を預かってもらえるのか、保護者は大変な不安を抱えている。保育士の引き継ぎ期間も必要になり、あと1カ月半でちゃんとできるのか。子供をよその保育園に転所させたくても、4月入園の二次募集は17日に締め切られてしまい、時間がない。保護者が行動しなければ園は黙っていた恐れがあり、あまりにも無責任だ」と憤る。さらに「つくば市も全力で保育園を指導してほしい」と話す。

同園を運営する社会福祉法人「青丘」(小美玉市、金正出理事長)は取材に対し「弁護士に相談している」とし、同園の金園長は「弁護士に聞いてほしい」としている。(鈴木宏子)

※メモ
【処遇改善等加算】
保育士の賃金を改善して離職に歯止めをかけ、保育士不足を解消して待機児童を減らそうと国が創設した制度で、全保育士を対象に経験年数に応じて加算される分と、役職や技能などに応じて加算される分の2種類がある

1泊 2万3430円からのグランピング 土浦・東城寺に3月オープン

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土浦市北部の丘陵地に整備されるグランピングビレッジ「アウラテラス茨城」(完成予想図)=にしがき マリントピアリゾート提供

にしがきマリントピアリゾート(本社・京都府宮津市、西垣俊平社長)のグランピングヒルズ「アウラテラス茨城」が3月19日、土浦市東城寺にグランドオープンする。全15棟、4種のグランピングテントや滞在を楽しむ各種テラスなどが配置される。

グランピングは、「Glamorous(グラマラス)」と「Camping(キャンピング)」を組み合わせた言葉で、直訳すれば「魅力度を高めたキャンプ」の意味。従来型の野趣味あるキャンプとは一線を画し、グランピング施設では滞在用品や食材・食事などがあらかじめ用意されているため、気軽に豪華なキャンプを楽しむことができる。

全15棟、4種のグランピングテント

土浦市北部の丘陵地、東城寺に整備中の施設は、大自然にとけこむグランピングビレッジを掲げる。滞在の拠点となるのは、日本初のオリジナルグランピング棟を2種を含む、全15棟のグランピングテント。部屋は、グランピングの代表的なドーム型テントをはじめ4種のグランピング棟を用意、滞在スタイルに合わせた選択を可能にした。全棟が独立型のプライベート空間となっている。

最大定員5人のオリジナルテントコテージは日本初登場のテント。一棟貸切スタイルの高いプライベート空間で、心地良いそよ風を取り込む。直径7メートル、丸いドーム型テントは、ベッド数が2・4(定員がそれぞれ4・6人)の2種類が用意された。断熱性の高い2重張り構造の室内は冷暖房を完備し、オールシーズン快適に過ごせる。プレミアムテラスドームはベッド数4(最大定員6人)、広々としたウッドデッキテラスが備わっている。愛犬と一緒に宿泊可能なコクーンテントも2棟用意する。

ウッドデッキテラスが備わったプレミアムテラスドーム=同

全ての部屋は個別にバスルーム・トイレのサニタリールームを完備しているほか、ダイニングスペースやキッチンも備えている。夕食は茨城県の地元食材にこだわったグランピングバーベキューで、メニューは常陸牛のサーロインステーキ、茨城ローズポークのスペアリブ、土浦名産レンコンステーキなどが提供される。1泊2食付きで、税込み2万3430円~。

敷地内には、テーマごとに分かれた3種のテラスが用意される。アウトドアサウナ、自然の中でのヨガ体験、スナックやドリンクをオールインクルーシブ(追加料金なし)で楽しめるテラスだ。

管理棟に隣接する透明ドームテント内には「フード&バーテラス」を設置、アルコール、ソフトドリンクは飲み放題という。地元野菜を使用したピザ作り体験、地域認定ブランドの果樹アイスクリームバーも実施する。また、アウトドアシーンに欠かせない焚き火台、スキレットなどのキャンプギアを無料貸し出し。食材持ち込みでバーベキューを楽しむ「素泊りプラン」(1万2980円~)も用意される。

管理棟と隣接する透明ドームテント「フード&バーテラス」=同

バレルサウナはサウナの発祥地フィンランドに古くから伝わる、樽型の形状をしたサウナルーム。樹木のなかに木材を使った「スイートサウナテラス」を設置し、自然の中で楽しむロウリュサウナは体を芯から温めてくれそうだ。

敷地最上部の高台には「フォレストテラス」。森林に囲まれた森に癒される空間で、アウトドアヨガ体験が出来るよう配置される。

2022年、全国20カ所に展開

にしがきマリントピアリゾートは京都を拠点に、西日本一円に不動産と温泉リゾート別荘、土地、リゾートマンションなどを扱ってきた。天橋立などで個性豊かなリゾート施設を一般宿泊として提供してきており、グランピング施設は2022年、関東圏を含め全国に大小20施設の開業を計画、拡大路線に転じている。

同社によれば「他のお客様と接触する機会を極力排除した施設作りを意識した。1棟貸切型で他のお部屋と十分な距離、間隔を空けて配置し、食事スペース・温泉風呂・トイレなど個別で設置している。共有エリアのほとんどが半屋外仕様で、極めて接触頻度の低い施設作りを心掛けた」と新型コロナ感染症対策からも適切な施設だとしている。

オープンを前に立ち上がった予約サイトはこちら。問い合わせ電話:050-3198-5845

常磐線スピードアップのカギは? 《茨城鉄道物語》20

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第2竜ケ崎街道踏切

【コラム・塚本一也】在来線の常磐線水戸~東京の最速ダイヤは75分です。新幹線ではありますが、宇都宮(栃木県)~東京は最速49分で結ばれています。このように時間距離が短いことで、宇都宮は東京通勤が十分可能な都市になっています。ちなみに、「水戸~東京:75分」を東北新幹線で探すと、「郡山(福島県)~東京:78分」に相当し、常磐線水戸~東京の時間距離がいかに遠いかが分かります。

都市間競争を考え、茨城の県都・水戸を東京通勤圏内とするには、常磐線の一層のスピードアップが必要となります。しかし、取手~東京においては、通勤時間帯にこれ以上ダイヤが入りません。根本的な解決策はバイパスをつくることですが、朝の通勤時間帯に1本だけ特急を走らせようとした場合、ホームに設ける柵など安全対策がネックになります。

茨城内の常磐線は踏切だらけ

取手以北の問題は踏切の数が多いことです。茨城県内の総キロ程数は180キロ669メートル、千葉県内のそれは23キロ940メートルですが、茨城の踏切数は167カ所(2020年現在)であるのに対し、千葉はなんとゼロなのです。千葉県内のキロ程は、ほぼ取手~荒川沖(26キロ340メートル)となりますが、その間に踏切は34カ所もあります。

千葉県の常磐線沿線自治体は、鉄道と道路の立体交差事業に積極的に取り組んできたわけです。千葉県は東京への通勤圏として人口が増加し、その通勤手段である常磐線の安全・安定輸送が課題でした。そのため、鉄道側は常磐線に緩行線を設けて複々線化し、千代田線との相互乗り入れも図りました。加えて、第2常磐線を計画し、つくばエクスプレス(TX)につなげたのです。

また、我孫子市や柏市などは、踏切事故があるたびに、その対策として立体交差事業を進め、「開かずの踏切」解消策として跨(こ)線橋などを地道に設置してきました。その結果、現在の輸送体制を築くことができたのです。

「開かずの踏切」解消は立体化が必要

これに対し茨城県内では、例えば友部駅構内の友部里道踏切など、大きな事故がありましたが、立体交差には至っておりません。通常、駅舎の建て替えは、自由通路を建設するための支障移転として駅舎を橋上化する―という理屈で予算要求をします。

常磐線・水戸線が通過する友部駅構内にある友部里道踏切

その際、駅周辺整備事業として、駅近くの踏切を立体交差化したりするケースはよくあります。しかし、茨城県の場合、神立も石岡も友部も、踏切を残したまま駅舎を建て替えてしまいました。

今、県内の常磐線で一番の問題は、龍ケ崎市駅の水戸方面にある「第2竜ケ崎街道踏切」です。国道6号線への抜け道となっているため、通過交通が多く、要注意踏切の代表格になっています。同市の萩原勇新市長には是非、立体化に取り組んでもらいたいと思います。(一級建築士)

高性能ベーゴマに「剣」の筆文字 土浦の匠が世に問う新シリーズ

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新発売の「剣」とカスタマイズ型の「メカベー」を紹介する高橋克己さん=スピニングトップ(土浦市港町)

「メカベー」はメカニカルベーゴマ。スピニングトップ社(土浦市港町)代表取締役の高橋克己さん(65)が医療機器開発のスキルを活かし、最長10分間も回り続ける安定感とステンレス製の美しいボディーの高性能ベーゴマを作り上げた。11日には、筆文字のデザインを施した新シリーズ「剣(つるぎ)」の第1弾が発売される。

医療機器の製作スキル生かし

今回登場は、コマの天面に筆文字「剣」をあしらった「Japanese calligraphy(ジャパニーズカリグラフィー)シリーズ」の第1弾。書道家の江森葵鶯(きおう)さんの筆による。筆文字の背景色はシャンパンゴールド、マットシルバー、レーシンググリーン、ワインレッドの4種類がある。これまでにも「虎」や「深海」「一撃入魂」という漢字フォントでデザインした「メカベー」を発表して海外ファンの人気も高い。「剣」も発売前から問い合わせがきているという。

製作者の高橋さんは国内や外資系の医療機器メーカーで40年間医療機器開発、品質保証業務に従事した。日本人の体に合わせた人工心臓駆動装置や血管内の病変部を削る高速回転ドリルなど、高度な精密さが要求される医療機器の製作に携わった。手術室にも何度も入り、機器の改良を繰り返してきたという。培った技術を活かしたいと定年退職後の2017年に会社を起こし、超精密なベーゴマ「メカベー」を作り上げた。

高橋さんは「医療機器を作って病気の人を治そうという使命感で働いてきたが、ベーゴマにも人を元気にする力があると感じる。子どもの教育にも良く、お年寄りの方も健康にする力がある。作り続け、世界中にメカベーを広めたい」と話す。

紐を巻き付けやすい構造=スピニングトップ提供

その特徴は遊びやすさと強さ。ステンレスなどの素材でできており、10分間回すこともできる。普通のベーゴマは紐を結んでこぶを作りコマに巻き付けるが、「メカベー」はこぶを作る必要がなく、より簡単に紐を巻き付けることができ、誰でも短い練習時間で回せるようになるという。

高速での回転バランスを保つ機構や紐巻きの構造などは3つの特許を取得。さらにコマの外周の直線と曲線を交えたくぼみ形状にも特徴があり、「メカベー」どうしで対戦させた時には打撃力が伝わって弾け飛ぶように設計されている。この外周の形状は意匠登録を受けている。パーツを交換したり、内部に5円玉硬貨を入れたりして自分好みにカスタマイズできるのも特徴だ。安定性があるため、他の種類のベーゴマと対戦させると競合するものがないほど強いという。

高橋さんはこれまで、強さを追求した「バトル系メカベー」や美しさを際立たせた「フィギュア系メカベー」、コマを回すのに適した台「バトルリング」などを製作し、オンラインショップで販売してきた。

新発売のメカベー「剣」=同

ベーゴマを改良したおもちゃにはタカラトミーが販売する「ベイブレード」がある。世界80以上の国と地域で発売されており、累計出荷数は5億個を突破。世界大会も行われているため世界中にベーゴマ愛好家がいる。「ベイブレード」からベーゴマ愛好家となった人が、より強く美しいベーゴマを求め「メカベー」について問い合わせしてくるそう。今後は同シリーズの系譜で、日本の思想や文化を象徴する「柔」や「道」「龍」などの筆文字デザインの「メカベー」を製作予定。桜をイメージしたデザインも考案、開発中だ。(田中めぐみ)

◆「剣」は3960円(税込み)。「メカベー」はAmazon、楽天市場、メカベーオンラインショップで購入が可能。メカベーの回し方・基本フォームはこちらの動画で。

鹿島立ち 鹿島神宮と湫尾神社、三瓶神社《遊民通信》34

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カーテン越しの鹿に導かれ鹿島神宮に参った

【コラム・田口哲郎】前略

令和4年(2022)2月1日は旧暦の元日だったそうです。1月31日、たまたま見かけた鹿島神宮公式ツイッターにそう書かれていていました。「鹿島立ち」という言葉があり、それは新たな出発という意味だとも書かれていました。小学館の「デジタル大辞泉」には「鹿島立ち」とは防人・武士が旅立つ際に道中の無事を鹿島神宮に祈願したところから、旅立ち、門出という意味になったとあります。

そういえば数日前、うちのベランダのガラス戸に掛けてあるレースのカーテンに、鹿の影が映っていたことを思い出しました。日光が差す角度と洗濯物の配置とが絶妙に重なって、鹿がいるような影がカーテンに浮かび上がったのです。最初びっくりしましたが、よく考えればうちのベランダに鹿がいるわけもなく、影なのだと思い直しました。珍しく面白いので、スマホで写真を撮りました。

鹿島神宮には鹿がいたなあと思い、奈良市の春日大社を思い至りました。春日大社は、茨城出身の中臣氏(なかとみうじ)が鹿島から奈良に移ったときに、武甕槌(たけみかづち)大神を御蓋(みかさ)山に祭ったことが最初だそうです。

春日大社の鹿は有名ですが、その鹿は鹿島から神様が乗って奈良に行った鹿の子孫ということになっているようです。これは神のお告げかもしれないと思い(込み)、鹿島神宮にお参りをしてきました。まん延防止等重点措置発令中ですので、自家用車で感染対策をしての「鹿島立ち」でした。神宮の境内は清らかで静かで、厳かななかにどこか穏やかな空気に包まれていました。

湫尾神社と三瓶神社 ご先祖さまに思いを馳せる

本殿で拝んだあとに、山門の横にある遥拝所で沼尾(ぬまお)神社に拝みました。沼尾神社は鹿島神宮の基になったとされる神社のひとつです。ひたちなか市の武田地区に同じ読み方で湫尾神社があり、現在は武田神社となっています。

この湫尾神社は中臣氏が武田地区にお祭りしたもので、のちに甲斐武田氏に通じる武田氏族の氏神になりました。母方の父系は武田氏ですので、縁を感じました。母方の母系は田口姓なのですが、家紋は井桁(いげた)に三つ巴(ともえ)で、鹿島神宮の神紋の巴と似ています。笠間に住む伯母から、うちは神社系で巴紋は水に関係していたらしいと聞きました。

うちの本家は笠間の飯田にあり、そこの神社は三瓶(みかめ)神社です。三瓶神社は鹿島神宮系で、武甕槌大神が水をもらいに飯田に来たときに、8つの甕(かめ)を差し出されたが、5つは持てても、3つはどうしても動かせなかった。そこで3つ残した甕が祭られて神社になったという神話があります。江戸時代には飯田の庄屋で帯刀も許されていたと言いますから、神主だったかは不明ですが、水に関する神社にゆかりがあるのは確かでしょう。

笠間市飯田の三瓶神社

鹿島から笠間に「鹿島立ち」して、三瓶神社にもお参りをしてきました。思いがけず、2月1日はご先祖さまに思いを馳(は)せる日となりました。今年がいろいろな意味でよい門出の年になればと思います。ごきげんよう。

草々(散歩好きの文明批評家)

強制わいせつ逮捕の教授を懲戒解雇 筑波大学

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筑波大学正門

筑波大学教授が昨年12月7日、強制わいせつの疑いでつくば警察署に逮捕された問題で(21年12月7日付)、筑波大は9日、逮捕された生命環境系長の男性教授を8日付けで、懲戒解雇処分にしたと発表した。

筑波大によると男性教授は、昨年4月ごろから9月にかけて、自身の研究室などで、女子学生の胸を触るなどわいせつ行為を複数回行ったとされる。大学は、この行為は重大なセクハラ行為で、女子学生に多大な精神的苦痛を与えたとしてている。

一方、男性教授がセクハラを認めているかどうかについて筑波大は、今後の裁判に影響をきたす恐れがあるので、大学としてのコメントを差し控えたいとしている。

処分にあたって永田恭介学長は「学生を教育・指導する立場にある教員がこのような事案を起こしたことは極めて遺憾であり、被害学生並びに関係者の皆様に心からお詫び申し上げます」などとするコメントを発表した。さらに「従前よりハラスメント防止のための取り組みを推進してきたが、今回の事案を真摯(しんし)に受け止め、学内教職員に対しハラスメント防止研修の一層の充実・強化を図るなど、再発防止に向けたさらなる啓発活動を行うと共に、学内におけるガバナンスの徹底を図り、学生の修学環境の整備並びに大学の社会的信頼の維持・向上に努める所存です」などとしている。

小学校臨時休校を18日まで延長 中高大学も部活の原則禁止を 茨城県

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茨城県庁(イラストは「いばらきアマビエちゃん」)

小学校で新型コロナウイルスの感染者が増加しているとして、茨城県は8日、当初10日までとしていた小学校の臨時休校を18日まで1週間延長するよう県内市町村に要請したと発表した。さらに中学、高校、大学に対しても、部活動は原則禁止とするよう要請した。

県教育委員会が、小学校の臨時休校などを要請した1月26日時点では、リモート学習と分散登校の併用を要請していたが、今回は原則、リモート学習とする。

つくば、土浦市はいずれも1月31日から、すべての小学校を臨時休校とし分散登校は実施していないため、リモート学習の期間を18日まで延長し、オンライン授業やプリント学習などを継続する。

ただし保護者が仕事の都合で子どもの面倒を見ることができない場合などは、引き続き学校で受け入れる。児童クラブなども引き続き利用できる。

今回の臨時休校期間中、学校が受け入れている児童数はつくば市の場合、7日時点で児童数全体の12%だという。土浦市の場合、各校数人程度で、土浦市教育委員会担当者は「昨年9月に臨時休校を実施した際は、学校で受け入れた児童がある程度いたが、今回は保護者が感染リスクを考慮し、ほとんどいない状況」だとしている。

県はさらに中学、高校、大学に対しても20日まで、対策の強化を要請した。授業は、長時間・近距離での対面形式となるグループワーク、調理実習、密集や接触を伴う運動などリスクの高い活動を20日まで自粛するよう要請した。

部活動については20日まで原則禁止とする。ただし大会を控えている場合に限り活動可能とするが、県内大会は主催団体に対し、延期または中止を要請している。修学旅行などは行き先に関わらず、すべて延期または中止とするよう要請している。

県内は全域で1月27日から2月20日まで、まん延防止等重点措置が適用されている。8日発表の県全体の感染者数は1261人で、2日以降、1週間連続1000人を超えている。このうち小学生児童は120人。つくば市の感染者数は67人、土浦市は56人。

家計ときちんと向き合う 《ハチドリ暮らし》10

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【コラム・山口京子】1月のある日、家計の棚卸しをして、今年の予定をおおまかに立ててみました。皆さんはどうでしょうか? 2021年の1月1日から12月31日までの1年間の収入と支出の額を確認されましたか? 12月31日時点の資産の残高を書き出し、1年前と比較してどうなったかを点検されたでしょうか? それを踏まえ、これからのライフイベントについて話し合われましたか?

コロナ感染の影響はどれくらいありましたか? 教育資金の準備や住宅ローン返済の見通しなど、計画は実現できそうですか? 見直しが必要になっていますか? 家族を取り巻く環境は様々です。大事なのは家計ときちんと向き合うことです。

わが家はリタイア世帯となりました。収入は年金と少しの就労で、収入と支出はほぼ同じとなり、貯蓄ができなくなりました。今ある資産がこれからどう推移するのかを、ざっくりキャッシュフロー表で見ていきます。あと数年はこの状態を続け、生活のために資産を取り崩すのは70歳以降に延ばしたいと考えています。

そう思っても、将来のことは分かりません。一寸先は闇かもしれません。あるいは、新しいスタートがあるかもしれません。事情が変われば、その都度見直して、乗り切っていきたいものです。

父の施設入所を機に資産残高が目減り

今年から親の家計も見ることになりました。母は銀行に行くのも買い物をするのも、面倒になっています。家計の管理を引き継ぐ時期が来ていると感じました。

収入は年金のみです。支出は生活費と父の施設費用や医療費です。年間の収支がどうなっていて、資産の残高がいくらなのかを把握しました。すると、それまで横ばいだった資産の残高が、父の施設入所をきっかけに目減りしていることが分かりました。

このまま目減りすると、いつ底を突くのか? 母も施設に入ることになったら、そのためにかかるお金はどれくらいになるのか? 今からどんな見直しをすべきなのか? そういうことを初めて妹と話合いました。できるところから書き出しを始めました。

母が施設に入ると仮定して、かかる費用の目安、家や農地の維持にかかる費用―など。兼業農家だったので、小さな田んぼや畑があります。母が言うのには、近所の農家の方に管理してもらっているそうです。ですが、私や妹にはその場所が分かりません。固定資産税の納税通知書を見て、ため息をついています。

親の老いていく姿に、自分の20年後の姿を重ねます。そして、なるべく子どもたちに面倒をかけないようにと願うのですが、どうなるのでしょう。目の前のことを一つひとつ片付けて、片付けが終わるときが来るといいのですが。

あちらこちらで、荒れた畑が目立つように感じます。(消費生活アドバイザー)

91歳 和子さんの絵を描く《続・平熱日記》103

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【コラム・斉藤裕之】和子さんは91歳。今も東京で1人で暮らしている。和子さんは長女の嫁いだ先のおばあちゃんで、つまり私の孫からすればひいおばあちゃんということになる。その和子さんの絵を描いてほしいという。たまたま私の描いた孫の絵の画像をご覧になった、和子さんご自身が望まれたそうだ。

ちゃんとキャンバスに描いた方がいいのかな?とも思ったが、いつも描いている素材がいいということで、遠慮なくそうさせていただいた。人を描くのは嫌いじゃない。なぜかというと、ひとつには余計なことを考えなくていいから。人という単体を描けばいいから。そして、その人「らしさ」が描けるのが面白い。

やがて、ご家族が選んだ写真がメールで送られてきた。集合写真の中から、和子さんを拡大しながらよさそうなのを探すのだが、写真写りがいいのと、絵に向いているのとは若干違う。お若いときの写真もある。迷った末に、1枚の写真に決めて描くことにした。

人を描くのが好きだとは言ったが、うまいとは言っていない。だいたい、最初の描き出しからしばらくは調子がいい。ところが、しばらく描いているうちに、何となく雲行きが怪しくなってくる。

描いているときには、比例、奥行き、明暗、質、立体感、固有色…など、様々なことを瞬時に考えながら筆先を動かしているのだが、人の顔を描くと、どうしても目鼻口などに気を取られて、知らず知らずのうちに、芯のないペラペラな絵になっている。

例えば、日本の地図がいかに正確に描けていても、丸さが描けていなければ地球には見えない。一見複雑に見えるものにでも、必ず軸がある。その軸に対して構造があり、秩序があり、バランスがある。天体にも走る犬にも人の顔にもある。

はからずも前回の逸話の続きになってしまうのだが、それを最初に教えてもらったのが高3の夏。ひたすら石膏(せっこう)像を描いたアトリエだ。先生は初めて木炭を持つ私に、このことだけをしつこく言われ続けた。あれから何10年も経っているのに…。「斉藤! やり直し! 」

戦争を経験した母と同じ世代

選んだ写真は数年前のものだったが、お年の割に皴(しわ)もなく、年寄じみた感じがしない。和子さんのことはほとんど知らないのだが、絵を描きながら、勝手にお人柄などを想像しながら筆を進める。送ってもらった写真のほとんどは何かのお祝いでご家族が集まったときのものだった。

和子さんは一族の母親としていつも中心にいらっしゃる。もしかすると、数年前に亡くなった母と同い年かもしれないとも思った。

戦争を経験した母の世代。生前の母の姿や言葉なども思い出された。もしも生きていたら…ひ孫を抱く姿も容易に想像できた。私が母の絵を描くことはなかったが、母が私に書いた手紙が額に入れて残してある。字を書くのが好きだった母が、我が家の新築を祝って寄こした手紙。

改めて読んでみると、母の気持ちが素直に書かれていて、和紙に少し薄めの墨の色も美しい。あれ?おかあちゃん、カナコの漢字が違っちょるよ!

さて、小さな絵を描き始めて何日目かの朝、私が勝手に想像する「和子さんらしさ」が何となく感じられてきた。出来上がった絵を手製の額におさめた。(画家)

つくば市長の市民提訴 その顛末を検証する 《吾妻カガミ》126

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つくば市役所正面玄関サイド

【コラム・坂本栄】ミニ紙に市政を批判され、ウソが多いと発行人の市民を訴えた市長。ところが裁判に勝てないと気付き、取り下げを図ったものの、条件付きの和解を拒否され、逆に「追訴」で裁判を補強した市長。それでもダメと分かり、無条件取り下げをのんでもらい、自ら裁判の幕を引いた市長。つくば市長の市民提訴の顛末(てんまつ)はこんな流れでした。

原告・市長の取り下げ声明(1月20日)は記事「名誉毀損訴訟を取り下げ 五十嵐つくば市長、FBで公表」(1月20日掲載)で、被告・市民(亀山元市議)の記者会見(同1月21日)は記事「当初、口外禁止を条件に和解案 …つくば市長」(1月21日掲載)で、ご覧ください。五十嵐さんの1人芝居に終わった感がある裁判のあらましが分かります。

よく調べずに高齢市民を提訴

発信力がある市長が80歳の高齢市民を提訴(2020年11月、被告が知るのは2021年1月)するという、このユニークな裁判沙汰については本欄でも5回取り上げました。今回はその続きです。

五十嵐さんの当初の主張は、亀山さんが発行する「つくば市民の声新聞」の市政批判記事は虚偽が多く、市長としての名誉を傷付けられた、だからその損害を賠償せよ―というものでした。ところが、記事は市長個人を批判したものでなく、市政の不出来を批判したものだから、民法の名誉毀損にならないことが分かった―これが取り下げの理由、その1です。

途中で補強した主張(2021年9月)は、市長選挙前、ミニ紙は市政について虚偽の記事を載せ、事実をゆがめたから、公職選挙法の虚偽事実公表罪に当たる―というものでした。ところが、それを立証できなかった―これが取り下げの理由、その2です。

よく調べないで裁判に持ち込んだあと、両者の弁護士と裁判官による審理の過程で、ミニ紙の記事は名誉毀損に当たらない、公選法上の問題も立証できない―ことが分かったというのです。実にお粗末です。

ネット上のフエイスブック(FB)に、「提訴の時点で検討が不十分であったことについては反省しております。亀山氏に応訴の負担をおかけしたことについても申し訳なく思っております」(取り下げ声明)と書き込んで済む話ではありません。亀山さんに直接会い、弁護士費用は負担しますと、謝罪するのが大人の作法でしょう。

市長としての適格性に疑問符

亀山さんによると、五十嵐さんが最初(2021年6月)に取り下げを図ったとき、その和解案には「和解により(裁判が)終了したことを除き、正当な理由なく第三者に口外しないことを相互に確約する」「本件訴えの提起や和解内容に関して、論評しないことを相互に確約する」との条件が付けられていたそうです。

分かりやすく言えば、提訴をコッソリ取り下げたいので、その経緯はメディアなどに喋らないでほしい―ということです。取り下げの詳細を市民に知られたくなかったのでしょう。

法律をよく調べないで市民を訴える(市長の適格性に疑問符)。市民への謝罪をネットで済ませる(大人の社会常識が不足)。取り下げの実相を市民に隠す(正しい情報発信とは真逆)。市民の市政批判を萎縮させる(民主政治の基本「言論の自由」を軽視)。今回の一件を検証して、五十嵐さんのこんな行状が明らかになりました。 (経済ジャーナリスト)

<名誉毀損提訴を取り上げたコラム>
▽101「…名誉毀損提訴を笑う」(2021年3月1日掲載
▽103「…提訴を検証する」(2021年4月5日掲載
▽105「…近く裁判開始」(2021年5月3日掲載
▽111「…提訴を取り下げ?」(2021年7月19日掲載
▽120「…批判封じに新手」(2021年11月15日掲載

海軍のまち土浦は元祖パンのまち 《ポタリング日記》5

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【コラム・入沢弘子】「霞浦海軍航空隊にパンを納めていた」と話すパン屋さんが、幼少期に住んだ土浦の家の近所にありました。以前から土浦にはパン屋さんが多かったと思い出し、土浦駅周辺の店11軒を訪ねました。駅ビルやスーパーの店舗内にもあるのですが、今回は地元の独立店でパンを焼いているお店から、昔ながらの味「あんパン」を選びました。

浦総合公園のオランダ型風車の展望台から湖の景色を堪能し、駐車場でトランクの「BROMPTON(ブロンプトン)」を組み立てて出発。高校の購買部でもお馴染みの「栄パン」は霞ケ浦文化体育会館横を通過し国道を渡るとすぐ。工場併設の売店があります。

次の「コパン」は栄パン横のなだらかな坂の上。お店前の信号から住宅街を進み、大通りを渡って土浦日大高校の前を通過。先の常磐線線路を跨ぐ歩行者専用橋を渡ります。坂を下って駅方向に進むと「プレジール」。

この先は土浦第二小学校横の道を線路に向かいます。県道を渡り線路沿い道を行くと、突き当りに「鈴家パン」。工場横の厚い木の扉を開けると、パンの世界が広がっています。鈴家パンも高校の購買部の思い出のある方も多いでしょう。

城下町の街並みに溶け込むパン屋さん

この後は少し離れたお店へ。桜川橋を渡り左岸を上流にひた走り。土浦橋を過ぎた自転車専用道の手前を下ります。桜川保育園の先の「パン工房T-LAMP」は、市内の別の場所から移転してきました。

お店の隣のヨークベニマル前で県道を渡り住宅地を進み、洋菓子屋さん手前を右折直進。旧6号(国道354号)を越すと、道は染谷石材店で直角にカーブ。ここは土浦城の南門跡。屈曲した道は城の防御拠点の馬出があった場所です。

右手に可愛い四角い建物の「小林パン店」。子ども時代に等覚寺の墓地横を通って来たお店です。土浦宿の面影が残る中城通りを抜け、駅前通りを渡ると土浦宿本陣跡の商工会議所に至ります。向かいに昭和のたたずまいを残す「木村屋パン店」。お店の先を左折直進し、駅前通りを亀城公園方面に進むと右手に「フランドル」。赤い店舗テントが目印です。

筑波銀行本店前を左折し瀧泉寺前を進むと、旧町名・鷹匠町の石碑が建つ道にぶつかります。左折しすぐ右折すると「猪俣パン店」。路地を抜けて町の空気を感じられるのが土浦散策の醍醐味(だいごみ)。小回りのきく自転車は最適です。

あとの2軒は駅方向。完成直後の亀城モールを通ります。ここは霞ケ浦へ続く川口川のあった場所。同じく川口川跡のモール505横に「千勝堂本店」。最後は駅前から伸びる八間通りの一つ目の信号先の左手に「中村屋」。れんこんサブレ―が置かれた棚から、あんパンを選びました。

城下町の街並みに溶け込む土浦のパン屋さん。昭和初期から続く店もあり、人々の生活に寄り添うように続いてきました。ふんわりとした生地のパンは、老若男女に愛される、やさしく親しみやすい味。海軍のまち・土浦は、カレーも有名。次の買い歩きはカレーパンにしようかな。(広報コンサルタント)

3年ぶり開催へ準備継続 かすみがうらマラソン

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かすみがうらマラソンのスタート地点

かすみがうらマラソン大会事務局(会長・安藤真理子土浦市長)は4日、4月17日に予定される「第32回かすみがうらマラソン兼国際ブラインドマラソン2022」開催に向け、引き続き準備を進めていくことを公式サイトで発表した。一方で、オミクロン株による感染拡大など「今後の状況によっては開催中止もありうる」とした。

イベント開催要件の範囲内

かすみがうらマラソンは、2020年以降、新型コロナ感染拡大により、2大会連続で中止となった。今年開催されれば3年ぶりとなる。

今回、中止の判断を回避した理由として大会事務局の土浦市スポーツ振興課は、新型コロナ感染が拡大しているものの、地域の医療状況のひっ迫度と専門家の判断を踏まえ、国、県、市等が定めるコロナ禍でのイベント開催要件の範囲内であることから判断したと説明した。今後は、自治体の開催要件、日本陸連が提示するガイダンスを踏まえながら、専門家と協議しつつ開催の可否について総合的に判断していくとした。

時間差でスタート

今大会の特色として、スタート時のランナー同士の「密」を回避するため、ランナーを複数のグループに分け時間差でスタートさせる「ウェーブスタート」を実施する。

感染対策としてほかに、今大会の参加条件として、ランナー、運営スタッフ・ボランティアの大会関係者、マスコミ関係者は、開催1週間前から専用アプリを通じた体調管理チェックと結果の提出が必須となる。アプリは後日、大会公式サイトからダウンロードできるようにする。また、アプリ使用環境を持たない場合は、同サイトからチェックシートを入手することが可能だ。大会参加に際して、現段階でPCR検査や抗原検査による陰性証明は求めてないが、今後の状況次第で参加条件に加える可能性があるとした。

ランナーは、レース中以外、マスク着用を必須とし、使用後のマスクや給水所での紙コップなどのごみに関しては、持ち帰りを基本とする。捨てる場合も指定の場所に捨てるよう要請する。

ランナー用の更衣室は、2019年大会と同規模のものを用意する。ただし使用に際しては、換気・消毒を徹底した上で、マスク着用を必須とする。視覚障害者によるマッサージのコーナーは、感染対策の観点から中止する。

沿道での感染対策については、自粛を求める指針はないとした上で、大声は控え、ランナーとのハイタッチを控えるよう、今後、折込チラシや公式サイトを通じて告知するとした。

参加申込者8000人減

今大会の参加申込者の総数は、2019年大会から約8000人減の1万1690人。全種目で定員割れとなったため抽選は行わない。今後、大会が中止になった場合の参加料の返金については、3月17日までは20%が返金され、それ以降の返金はない。参加賞は、中止の有無に関わらず、参加申込者全員に発送する。

同事務局の担当者は「過去2年中止になり、開催を待ち望むランナーの声も届いている。ランナーだけでなく、地域やボランティアへのリスクも考えつつ、安心・安全な大会開催へ向けて今後の状況を注視したい」と述べた。(柴田大輔)

レストラン中台のレトルト5品 カレーオブザイヤー特別賞 土浦

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自信作の「幻の飯村牛キーマカレー」と「弓豚のスープカレー」を紹介するオーナーシェフの中台義浩さん=土浦市桜町、レストラン中台

土浦カレーフェスティバルで6年連続優勝を果たし、殿堂入りしている、レストラン中台(土浦市桜町)のレトルトカレー「つちうらカレー物語」5品が「カレーオブザイヤー2022」特別賞を受賞した。昨年発売された「弓豚スペアリブのスープカレー」「幻の飯村牛キーマカレー」「弓豚のプレミアムカレー」「土浦ホワイトレンコンカレー」「クリーミートマトカレー」の5品だ。

カレーオブザイヤー2022は、カレー総合研究所(井上岳久社長、東京都渋谷区)が運営する「カレー大學」が、革新的、画期的だがまだ世間に知られていないカレーに、1月22日のカレーの日に合わせて賞を授与しているもので、2017年から毎年名品カレーを選出している。

オーナーシェフの中台義浩さんによると、新商品のレトルトカレー5品は、佃煮加工の小松屋食品(土浦市大和町)の煮釜の1つをカレー加工専用にしてもらい製造した自信作だ。レシピだけを監修したのではなく、シェフ自身が味を確認し調整しながら作っているこだわりのレトルトカレーだという。

「コロナ禍の一昨年はお客さんが来なくなり従業員も呼べない状況だった。仕事がしたくてもできず、レトルトの新商品を作ろうと思い開発した。特に『幻の飯村牛キーマカレー』と『弓豚のスープカレー』は完璧な出来上がり。ぜひ食べてみてほしい」と話す。

材料にもこだわった。飯村牛や弓豚といった希少な銘柄肉のほか、野菜はなるべく地元産のものを使用。土浦、阿見などの契約農家と提携し新鮮なものを仕入れている。土浦特産のレンコンを使用しているのも特徴だ。

レストラン中台ではこれまで「幻の飯村牛ビーフシチューカレー」と「幻の飯村牛牛すじカレー」を発売しており、レトルトカレーは新商品を加え全7種類となる。同店のほか、スーパーマーケット「カスミ」やJA直売所各店、オンラインでも購入することができる。

店内で紹介されているレトルトカレー7品

今年で創業83年目となる老舗。今後の目標は霞ケ浦のテナガエビを使用したカレーを開発することだという。「テナガエビはまだあまり注目を浴びておらず、地元の漁師さんからもっとテナガエビを売りたいという声を聞いている。土浦や阿見の名産カレーとして商品化できたら」と中台さん。また、アスリート向けにタンパク質を増やし、カロリー計算した「奇跡のKOカレー」の商品化も目指している。冷凍食品も開発中で、店の味を完全再現したカレーやハヤシライスを試作中だ。(田中めぐみ)