火曜日, 11月 3, 2026
ホームつくば保育士半数が退職 保護者ら説明会開催を要求 青い丘保育園つくば

保育士半数が退職 保護者ら説明会開催を要求 青い丘保育園つくば

つくば市小野崎の私立保育園「青い丘保育園つくば」(金秀司園長、定員105人)で、職員のほぼ半数に及ぶ保育士ら9人が3月末で退職することが分かり、保護者有志が同園に対し説明会の開催を求めている。10日夕方は、説明会開催を求めて同園の駐車場で園長を待つ保護者らに対し、5分以内の退去を求めて園側が警察を呼ぶトラブルになった。

過去の処遇改善加算未払い

保育士の賃金を改善するために支払われる賃金の一部、処遇改善等加算=メモ=を、園側が過去に保育士に支払っていなかったことが退職の一因になったとみられる。未払いについて市幼児保育課は「保育園と情報のやりとりをしている」と答えるにとどまり、県こども未来課は「処遇改善加算をきちんと保育士に支払うよう法人を指導している」としている。

半数の保育士らが退職する事態を知った保護者は8日、園長と面談し、保護者説明会の開催を要求した。保護者によると、園長は「分からない」という回答を繰り返したことから、翌9日、同園の保護者らにちらしを配り、説明会の開催を再度要求した。

10日になって園側は、保護者向け連絡アプリで、職員9人が3月末で退職することを認める通知を出し「保育士の確保を早急に進めます」「保育士などへの未払いの件は、県及び市から指導を受けており、現在適正に処理を進めてます」などとする文章を出した。一方、説明会開催について言及がなかったことから、保護者は10日、園長に開催を重ねて要求。園側が警察を呼び、その後約3時間、警察官が立ち合って、保護者有志が説明会開催を要求する事態になっている。10日時点で開催は未定だ。

保護者の男性(40)は「今後どうやって保育士を確保するのか説明がなく、4月以降も子供を預かってもらえるのか、保護者は大変な不安を抱えている。保育士の引き継ぎ期間も必要になり、あと1カ月半でちゃんとできるのか。子供をよその保育園に転所させたくても、4月入園の二次募集は17日に締め切られてしまい、時間がない。保護者が行動しなければ園は黙っていた恐れがあり、あまりにも無責任だ」と憤る。さらに「つくば市も全力で保育園を指導してほしい」と話す。

同園を運営する社会福祉法人「青丘」(小美玉市、金正出理事長)は取材に対し「弁護士に相談している」とし、同園の金園長は「弁護士に聞いてほしい」としている。(鈴木宏子)

※メモ
【処遇改善等加算】
保育士の賃金を改善して離職に歯止めをかけ、保育士不足を解消して待機児童を減らそうと国が創設した制度で、全保育士を対象に経験年数に応じて加算される分と、役職や技能などに応じて加算される分の2種類がある

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho





spot_img

最新記事

筑波大学附属図書館 特別展を訪ねて《ふるほんや見聞記》22

【コラム・岡田富朗】筑波大学附属図書館の貴重書展示室では、11月20日まで、特別展「戦いのものがたり―語りと記録がつくるイメージ」が開催されています。 絵巻、軍記物語、合戦図 本展では、同館所蔵の絵巻や軍記物語、合戦図など計36点の古典籍を通して、人々が戦いをどのように語り、描き、後世へと伝えてきたのかをたどります。世界各地で戦争や紛争が続く今だからこそ、過去の戦いの歴史に触れ、その記憶や伝承のあり方について改めて考えることができる貴重な機会となっています。 筑波大の歴史は、1872(明治5)年、東京・湯島聖堂内に日本初の教員養成機関として発足した師範学校にさかのぼります。大学の歴史とともに附属図書館に受け継がれてきた資料は、2026年3月時点で、貴重書は1万2407冊、和装古書は約17万8000冊にのぼります。 特別展は1995(平成7)年に始まり、今年で35回目を迎えます。約1年に一度、秋の学園祭の時期に合わせて開催されてきました。普段はなかなか目にすることのできない古典籍資料を、学生や研究者だけでなく、一般の方も無料で鑑賞することができます。 本展では、「蒙古襲来絵巻」をはじめ、古代・中世の戦いや事件を描いた絵巻の模本や軍記物語などが一堂に公開されています。なかでも、国宝「伴大納言絵巻」(出光美術館所蔵)の写本と考えられる筑波大学本「伴善男物語」は、虫喰いや破損が激しく、長らく公開が難しかった資料です。2024年から約2年をかけて修復され、今回、初めて公開されました。 貴重書などをデジタル化 同館では、貴重書や和装古書のデジタル公開も進められており、インターネットを通じて資料を閲覧することができます。 デジタル公開は資料の保存と活用を両立するうえでも大きな意義があり、世界的にも図書館が所蔵資料をデジタル化し、より多くの人が利用できるようにする動きが広がっています。一方で、貴重な資料を実際に間近で鑑賞することの意義も、高まっているように感じます。本展の展示資料はすべて実物で、紙の質感や色彩、筆跡など、デジタル画像だけでは伝わりにくい魅力に触れることができます。 10月28日には、芸術系准教授 水野裕史さんによる「古典を描き、写し、学ぶ―江戸時代後期の絵巻受容」、人文社会系助教 菊池そのみさんによる「『伴善男物語』修復後初公開によせて―物語と記録」、図書館情報メディア系教授 白井哲哉さんによる「戦を物語る絵図―布陣図・合戦図」の特別講演会も開催されました。 貴重書展示室では、特別展の開催期間以外は常設展示が行われています。「古典籍のインターフェース」をテーマに、本のかたちや構成、写本・製版本・活字本についてなど、同館所蔵の資料を通して紹介しています。また、常設展・特別展ともに展示図録が制作されており、研究者からも高い評価を得ています。(ブックセンター・キャンパス店主)

バイシクル・ダイアリーズ ⑺《ことばのおはなし》97

【コラム・山口絹記】前回記事では、ツール・ド・つくばを完走し、次の目的地を佐賀県に決めたところまで書いた。 大会後、オーバーホールに出していた自転車が帰ってきた。チェーンやワイヤーなどが交換され、すっかりきれいになっている。店長さんから整備内容の説明を受けたあと、私は切り出した。 「今度、佐賀に行くんですけど、このバイクを連れていきたいんです」 「飛行機輪行ですか?」 輪行というのは、自転車を分解して袋などに収納し、公共交通機関で運ぶことだ。飛行機の場合、運搬中に破損する危険もあるため、店長さんはあまりお勧めしないという。 「ちなみに出発はいつですか?」 「今月末です」 数秒の沈黙。 「ツール・ド・つくばもですけど、また時間がないですね」 なんかすいません。 それから出発まで、何度も自転車屋さんへ通うことになった。輪行袋に入れるために前輪やペダルを外し、ブレーキを保護し、さらにリアディレイラーという変速機まで取り外す練習をする。飛行機のサイズ制限に収めるため、シートポストまで切った。 家でも、ひたすら分解と組み立てを繰り返し、翌日、また店長さんに見てもらう。店の前で作業していると、来店したお客さんに店員と間違えられた。最初は訂正していたのだが、面倒になったので「受付は店内でやっています」と案内することにした。もういいや。 「茨城から、自転車で?」 そして出発当日。朝からバタバタしてしまい、成田空港に着いたのはチェックイン締め切りの9分前。自転車と荷物を抱えて空港を走り回り、なんとか3分前に手続きを終えた。 福岡空港に着くと土砂降りである。空港の外で自転車を組み立て、レインウェアを着て出発。まずは「牧のうどん」で腹ごしらえをした。甘い味付けが好みの私には、九州のうどんが実にうまい。 店員さんに「どちらから?」と聞かれ、「茨城です」と答える。 「自転車で?」 さすがに、そこまで冒険野郎ではない。 その後、雨の中を30キロほど走って博多駅へ。ここで高校時代の友人と、約10年ぶりに再会した。焼鳥屋で昔話をしながら、今回、九州に来た本当の目的や、自転車に乗り始めた理由についても話した。 10年ぶりだというのに、不思議と昨日も会っていたような気がする。17歳だった私たちが、20年後にこんな話をしているとは思わなかった。夜、友人にホテルまで送ってもらい、部屋に入ったところで力尽きた。 翌朝目を覚ますと、レインウェアを着たまま、靴も脱がずに寝ていた。お湯を注いだカップ麺は、すっかり伸びきっている。(言語研究者)

つくば駅前でトラクターデモ 令和の百姓一揆いばらき 県内8農協も参集

「令和の百姓一揆」ののぼり旗を掲げたトラクターと軽トラック計28台が1日、「日本の食と農を守ろう」などと訴え、つくば駅周辺をデモ行進した。令和の百姓一揆いばらき実行委員会(共同代表 秋山豊日本の種子を守る会会長など)が県内で初めて実施した。県内の農家や消費者など約350人が集まり、「農家に補償を」「国産守ろう」などと声を上げながらトラクターに続いて、つくば駅前の土浦学園線、東大通り、西大通りなど約3キロをデモ行進した。 県内17農協のうち、地元のJAつくば市、JAつくば市谷田部、隣接のJA水郷つくば(本店土浦市)のほか、 JA常陸(常陸太田市)、JA日立市多賀(日立市)、JA水戸(水戸市)、JA北つくば(筑西市)、JAやさと(石岡市)の8農協が参集した。農民運動茨城県連合会(農民連)、県生活協同組合連合会なども参加し、農家と消費者が一緒に声を上げた。 デモに先立って、同市竹園の大清水公園で集会が催され、共同代表の一人、涌井義郎 鯉渕学園農業栄養専門学校元教員は「日本の農業と食を取り巻く環境は厳しさを増す一方。茨城でも農家が毎年3000人減り、過去5年間で25%減った。これは大変な危機。なぜこんなに減ったのかといえば、暮らしていける所得を稼げないから」と話し「こんな状態でいいんでしょうか。この国の子供たち、孫たちが、国産の食料をずっと食べ続けられるためには農家の所得が安定しなければならない。所得補償を訴えていこう」などと話した。 県内の農協に参加を呼び掛けた共同代表の一人でJA常陸の組合長でもある秋山会長は「JAもついに立ち上がった。党派を超えて、現場のエネルギーを訴えようということになった」と話し「我々農民が自ら食料をつくって子供たちに食べさせる、そういう意志がないとこの国はだめになる。我々農民は何が何でも日本の農業を守って、食料を守る」と語った。 地元JAつくば市の関喜幸組合長は「今の農業情勢では農家が食べていけない。農業の所得補償が一番。消費者にも農家の実態を把握してもらいたい」などと話し、JAやさとの広沢和善組合長は「今年、JAやさとは(組合員の農家から60キロ当たり)1万3000円でコメを買い上げた。そしたら農業者の皆さんから『安くてやっていけない』とお叱りを受けている。去年は3万4000円で買った。そしたら消費者の皆さんからおコメが高いと叱られた。日本の主食であるコメが安い高いを繰り返すのは競争原理に原因がある。主食なので、国が値決めをしていくことにもっていかないと将来は厳しい」などと訴えた。 共同代表の一人で、農民連の岡野忠常任執行委員は「今日ここに、さまざまな立場の人たちが国民の食料、農業を守るために集まることができた。画期的なこと。『国民を飢えさせるな』と、政府に大きな声を上げていこう」などと呼び掛けた。 トラクターデモでは、「米作って。飯食えない」と書かれたむしろ旗を掲げたトラクターや、「外米輸入拡大反対」と書かれた横断幕を貼り付けた軽トラックがつくば駅前をゆっくり走り、沿道では、スマートフォンでトラクターの写真を撮る若者の姿も見られた。病害虫の侵入を防ぐため現在輸入を禁止している生鮮ジャガイモの輸入解禁に向けて米国と協議が進められている状況を受けて、手作りのジャガイモの張りぼてを頭にかぶり、「国産ジャガイモを守れ」と訴えながら歩く男性や、「いつまでもあると思うな食と農」と書かれたむしろ旗を持って歩く女性の姿もあった。(鈴木宏子)

「わんわんランド」で学園祭 つくば国際ペット専門学校

パートナードッグと成果を披露  つくば国際ペット専門学校(つくば市沼田、東郷治久理事長)の学園祭「第16回犬友祭(けんゆうさい)」が、隣接する犬のテーマパーク「つくばわんわんランド」を1日貸し切りにして31日催された。動物看護師、犬の訓練士や美容師などを目指す学生たちがさまざまな企画を用意し、普段の勉強の成果を披露した。 卒業生や家族など約1500人ほどが集まった。卒業生が久しぶりに友人たちに会う機会にもなった。 犬や猫のトリミング、トレーニング、ブリーディングなどペットビジネスの知識と技能を総合的に学ぶ「ペットケア総合コース」2年生は、「同じタイプのわんちゃんとふれあう」という企画を実施。人の性格診断を用意して犬との相性を確認し、来場者に合った犬を選定するという催しを実施した。 会場にはグルメコンテスト「OKAWARI(おかわり)」と称し、生徒たちが出店したハンバーガーやおでん、ラーメンなどの模擬店が並んだ。 フィナレーレを飾ったのは、ドッグトレーナーコース2年生26人による「ドッグ・パフォーマンス・ショー」。入学直後から毎日一緒に過ごしているそれぞれのパートナードッグ(伴侶犬)と1年半向き合った成果として、犬の障害物レースや曲芸を披露した。時折、犬が言うことを聞かない場面もあったが、成功すると会場から大きな拍手が湧き上がった。 横浜市からラブラドール・レトリバーの愛犬と共に来場した卒業生の西塚芽衣さん(23)は「久しぶりに母校に来られて良かった。年前卒業して、今は犬の訓練士をしている。ここで学んだことが役に立ち、犬が好きだから毎日が楽しい。これからもマイペースでやっていきたい」と話した。 つくばわんわんランドは今年30周年を迎え、つくばペット専門学校は来年、30周年になるという。(榎田智司)