日曜日, 9月 19, 2021
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つくば市長の名誉毀損提訴 近く裁判開始《吾妻カガミ》105

【コラム・坂本栄】つくば市長の五十嵐さんがミニ新聞の記事に名誉を毀損(きそん)されたと裁判に持ち込んだ件については、本欄でも2度ほど取り上げました。その審理が5月半ばから水戸地裁土浦支部で始まるそうです。今回は、訴状で名誉を傷付けられたと主張している22箇所のうち、「総合運動公園用地返還交渉の回数」と「市職員増=人件費増の読み方」について検証します。

原告・市長の主張は「言い訳」

先のコラム「名誉毀損提訴を笑う」(3月1日掲載)と「名誉毀損提訴を検証する」(4月5日掲載)では、記事と訴状を読み込んで、▼総合運動公園用地返還「公約」は、返還の実現(記事)VS単なる返還交渉(訴状)、▼谷田部給食センター建設「補助金なし」は、当初からの計画(記事)VS県との交渉不調の結果(訴状)―と整理しました。その詳細と私の「判定」については、青字でリンクを張った上記コラムをご覧ください。

ざっくり言うと、いずれも、五十嵐さん側の論述は「言い訳」に終始しているということです。ミニ紙の市政批判記事を「フェイク(虚偽)」と主張するこの提訴、五十嵐市政にプラスではなく、マイナスに作用するかもしれません。

「返還交渉」は「アリバイ作り」?

▼検証「運動公園用地返還交渉の回数」:ミニ紙が「(公約では都市再生機構=URと用地を返還する交渉をすると大見えを切ったのに)わずか1度交渉しただけで(返還を)断念した」と書いたのに対し、訴状で「複数回の交渉を行っている」と反論している箇所です。原告の主張は、複数回交渉しているのだから、交渉は1度だけという記事は間違いであり、市長としての名誉を毀損された―という組み立てになっています。

複数回とは何回なのか? 市が議会に提出した資料(今年2月19日付)によると、たった2回だったそうです。市長がUR首都圏ニュータウン本部を訪ね、「市の意向を伝えた」のが1回目、「文書による回答を求めた」のが2回目。市長選挙時の熱い返還キャンペーンを思い起こすと、やる気に欠ける「アリバイ作り」のような交渉でした。それに、1回も2回も「わずか」ですから、裁判でその回数を争うのは「喜劇」ではないでしょうか。

市人件費の著増は「ファクト」

▼検証「市職員増=人件費増の読み方」:ミニ紙が「(五十嵐市政3年目の人件費は前市長時代の人件費に比べて年間)7億6500万円も増えており、(前市長時代の)努力が水泡と消えてしまいます」と、行革の後戻りを批判。これに対し訴状で「あたかも原告の施策により市の税金を無駄に使っているかのように誘導するもの」と論述している箇所です。

この記事は「市総務部人事課資料」を使って書かれており、4年前に比べ、正規職員が195人、非正規職員が326人増え、その結果、人件費が年7億数千万円増えたことを示すデータも掲載されています。問題はこの数字をどう読むかですが、五十嵐市政の行革の「緩さ」は否定しようがありません。ミニ紙の筆が走ったとしても、記事の数字は「ファクト(事実)」であり、フェイクではありません。(経済ジャーナリスト)

13 コメント

13 Comments
フィードバック
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名前はあるけど市民
4 months ago

市長は、”名誉毀損”を勘違いしている。

それとも、本当の目的は、裁判に勝つことではなく、別にあるのかもしれません。

裁判を使って、その本当の目的を達成しようとしているとしたら、
それは、大きな誤りだと思います。

裁判長は、それを見過ごすのでしょうか?

情報通の市民
返信する  名前はあるけど市民
4 months ago

名前はあるけど市民さんの指摘は的を得ているかも知れません。五十嵐氏の本当の目的はメディア(このサイトも)の市政批判を抑え込むことでしょう。市民新聞を訴えておけば他のメディアも臆するだろうと。今日は憲法記念日。憲法に言論の自由があったかどうか忘れましたが、凝視批判の自由は民主主義の肝です。学園都市から言論の自由が崩れつつあると思うと5月3日の祝日も祝えません。

名無しの市民
返信する  情報通の市民
4 months ago

選挙の度に怪文書が飛び交うつくば市の現状が、言論の自由が保証された健全な状態、とも思えません。

名前はあるけど市民
返信する  名無しの市民
4 months ago

「健全な状態」とは何か?

「言論の自由が保証された健全な状態、とも思えません。」の意味は?
言論の自由が保障されていないから、健全な状態ではないと言いたいのか?

怪文書が飛び交うのは、言論の自由が保証されている証。
しかしながら、健全な状態ではないことは明らか。
故に、言論の自由が保証されていても、健全な状態とは言えない。

重要なのは、健全な言論に自由があること。
怪文書などの不健全な言論には、健全な言論で立ち向かう。
これが言論の自由がある健全な状態と、私は考えます。
 
五十嵐氏は、”言論の自由”を勘違いしているのでは?

少し勉強した市民
返信する  情報通の市民
4 months ago

言論の自由は憲法第21条で保障されています。集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する、と。

情報に疎い市民
4 months ago

このコラムは役に立ちます。というのは、市民の声新聞はもう手元にありませんし、市長の訴状も見たことがないからです。これまでのコラムで、運動公園用地返還公約は返還そのものでなく、交渉に過ぎなかったことを知りました。その交渉も儀式のような2回だけだったことも知りました。給食センターでは県の補助金をもらえず、市が全額負担したことも知りました。行革に逆行し、人件費が7億も増えたことも知りました。ウソの記事と言われている箇所が22もあるそうですから、残り18も解りやすく取り上げてください。名誉毀損で訴追される覚悟で!

名無しの市民
4 months ago

訴状で名誉を傷付けられたと主張している22箇所のうち、たった二ヵ所だけ切り取って検証ですか。それも既出の話を繰り返すだけ。
是非、残り20箇所も検証してください。
「コラムだから主観的に書いて良い」と、市民新聞側に都合の悪い点は『報じない自由』を絶賛行使中なのかも知れませんが。

コラムニスト
返信する  名無しの市民
4 months ago

情報に疎い市民さんのコメントにあるように、今回のコラムを含めこれまでの3回のコラムで、2箇所だけでなく4箇所について点検しました。コラムは1200字以内という制限がありますので、残り18箇所を点検するには少し時間がかかります。中にはあまり重要でない施策もありますのが、できるだけ残り18についても取り上げていきたいと思います。

名無しの市民
返信する  コラムニスト
4 months ago

1記事あたりの字数制限は何の理由にもならないのでは。

早々に連番でどんどん反論記事を上げるべきです。明確に反論できるなら。

「いつかそのうち取り上げます。10年後くらいに!笑」とならないことを切に祈ります。

名無しの市民
4 months ago

素人がいくら「ファクト」「フェイク」と決めつけても、法的な判断を下すのは裁判所です。ミニ新聞の名誉毀損を認める判決となるかもしれません。次はWebミニ新聞の番かもしれません。

コラムニスト
返信する  名無しの市民
4 months ago

このコラムの点検シリーズは「裁判の結果予想」ではありません。五十嵐氏がフェイクだと指摘するミニ紙の記事を読み直し、市政の諸施策を点検する試みです。五十嵐氏はその機会を提供してくれたわけで、コラムニストとして感謝しております。つまり、施策点検と裁判結果はまったく別のものです。

名前はあるけど市民
返信する  名無しの市民
4 months ago

「次はWebミニ新聞の番かもしれません。」
これはどういう意味でしょう?

次はWebミニ新聞を名誉毀損で訴えるかもしれません、という意味でしょうか?

あなたが訴えるんですか?

言論の自由人
4 months ago

コラムニストさんは全箇所について検証すると張り切っていますが、この提訴は市政への批判記事への反論が中心のようですから、一つ一つ検証する必要はないと思います。首長の個人的なスキャンダル記事なら訴訟もありですが、首相・知事・市長の政策を批判できることは民主主義の基本だからです。首相が朝日、読売、産経の批判記事を訴えていたら、中国かロシアのようになってしまいます。

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