日曜日, 9月 29, 2024
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バス停見落とし、3人乗車できず つくバス

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つくば市役所

つくば市は16日、市のコミュニティーバス「つくバス」南部シャトル上り41便(茎崎窓口センター発つくばセンター行き)が、同日午後5時28分ごろ、同市高野台の国道408号を走行中、高野台停留所に停車せず通過し、バス停に待っていた乗客3人が乗れなかったと発表した。

つくバスは市が関東鉄道(本社・土浦市)に委託して運行している。市総合交通政策課によると、高野台停留所には同社の路線バスとつくバスの停留所が併設されている。つくバスが高野台停留所に近づいたところ、すでに路線バスが停車していたことから、つくバス運転手は、41便の停留所ではないと思い込み、通過したという。

高野台停留所には、乗客3人がつくバスを待っていた。41便が通過したことから、先に停車していた路線バスの運転手が、関東鉄道の営業所に連絡した。

連絡を受けた関東鉄道は、高野台停留所に送迎車を手配し、待っていた乗客1人を目的地まで送迎した。一方、2人はすでに移動していて送迎車到着時にはバス停にいなかったという。

市は関東鉄道に対し、安全運行の徹底と再発防止を指示したとしている。

廃校の旧筑波小に魔界の商店街出現 28日「魔女のフェスタ」

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キッチンカーの並ぶ校庭前のエントランスではライブ演奏やトークショーが行われる=つくば市国松(昨年5月の開催時)

つくば市国松の旧筑波小学校で28日、「魔女のフェスタ」が開かれる。2018年閉校した学校の3階建て校舎と校庭を会場に、マルシェ形式で飲食や雑貨の店、整体や占星術などを行う100店以上が集結する。昨年の春・秋に続き3回めの開催で、コロナ禍にあって、回を重ねるごとに規模を拡大してきた。

主催はフェスタ実行委員会(いしざき緑子代表)、学校近くの国松地区の古民家に移住して、アロマテラピーの教室「魔女の学校」を開設したいしざきさん(2021年2月17日付)を中心に、同市内外の賛同者が集って、廃校リノベーション企画を進めてきた。

小魔女商店街など100店超

今回は4歳から70代の参加者による100店超の店舗が軒を並べるという。校庭に飲食店のキッチンカーやテントが並び、3階建ての校舎全体にアクセサリーやフラワーアレンジなど手づくり品、占いや癒し療法の店、ワークショップが展開する。3階の旧音楽室では再調律したグランドピアノを中心に据え、14グループによるライブイベントも行われる。

最年少の4歳児は「小魔女商店街」と銘打ったブースに参加する。昨年出店した参加者の子供たちが、見よう見真似で「お店屋さんごっこ」に興じ、「楽しかった」との感想が聞かれたのがきっかけ。実行委員会が「魔女見習い」向けのブースを設け、出店料無料で呼び掛けたところ、高校生以下約20人が集まったという。商店街では魔女と魔法使いの見習いたちの描いた絵や折り紙、自作のゲームなどを1点10円で販売し、フェスタでの買い物に使ってもらおうという趣向だ。

いしざきさんは「出店者は年齢的な広がりばかりか、国籍も違ったりハンディキャップもあったり様ざま。お店の構成も含め、多様性こそが健全な社会のありようだと思っていて、さらに多くの人に機会と場所を設けたい」と開催の意図を語る。

旧筑波小卒業生と記念撮影する魔女いしざきさん(左から2人目)=同

旧筑波小は、2018年開校の秀峰筑波義務教育学校(つくば市北条)に統合された旧筑波町9小中学校のうちの1つ、筑波山の男体山麓にある。1975年建設の地上3階建て校舎は耐震構造で、上下水道も整ったまま残された。

閉校後はグラウンドの手入れ程度の管理しか行われておらず、設備の点検もしていなかったが、国松地区の働きかけを通じ同市教育委員会が貸し出しに応じた。今回も事前の草刈りなどに地区が協力し、当日は地元野菜の販売なども予定されているという。(相澤冬樹)

◆魔女のフェスタ 5月28日(土)午前10時~午後5時、旧筑波小学校(つくば市国松1400)。マスク着用での来場を呼び掛けている。連絡先:070-4331-7787(魔女の学校) facebook(魔女のフェスタ):https://www.facebook.com/majonofesta/

つくば市長の懸案 これが完全解決? 《吾妻カガミ》133

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つくば市役所正面玄関サイド

【コラム・坂本栄】つくば市では、総合運動公園用地跡を民間に売却する計画と陸上競技場を廃校跡に造る計画が進んでいます。いずれも五十嵐市長が「完全解決」を公約した案件の具体化です。しかし、運動公園用地跡売却は市民に不評ですし、陸上競技場案もコンセプトに物足りないところがあり、すんなり進むかどうかわかりません。

運動公園用地跡売却は、元の所有者に返すという目玉公約の実現に失敗し、扱いに困った土地をどう使うか or どう処分するか―いろいろ検討した結果です。用地返還とセットの主公約だった陸上競技場の建設案も、どこに and どんなものを造るか―あれこれ検討した結果です。

両方をまとめて解決するには、誰が考えても、未利用の運動公園用地跡に使い勝手のよい陸上競技場を造るのがベストです。しかし、五十嵐さんは(7年前に住民投票で撤回に追い込んだ)前市長時代の計画の一部を採用するのは避け、未利用地は民間に売り払い、陸上競技場は県立高の廃校跡に造ることになりました。

前市長(政敵)の計画をコピーしたくないという政治判断が、合理的な解決策を退けたようです。政治とは窮屈なもので、政治が行政を歪めたと言えるでしょう。

運動公園用地の民間売却に反対する市民

市民の多くは運動公園用地の民間売却に反対しています。コラム125「公有地売却に見る…牽強付会」(1月31日掲載)では、市の意見聴取に応えた市民の90パーセントが売却に反対だった、という数字を紹介しました。

こういった市民の声に押され、民間売却に反対する住民運動「つくば市長リコール住民投票の会」も立ち上がりました。その新聞折り込み資料(青字部をクリックすると一部が読めますの)では、用地売却を「研究学園の危機」と指摘、売却を推進する市長の解任を呼び掛けています。

リコールの会は、未利用地を国あるいは市の公有地として残し、研究機関用や陸上競技場用として使うべきだと主張。研究機関ベルトにある運動公園用地の売却に反対しています。

アクセス性と拡張性に劣る陸上競技場案

陸上競技場案は「物足りない」と先に評しましたが、詳細はコラム99「そろそろ決着?…2大案件」(2021年2月1日掲載)をご覧ください。つくば市の競技場案(第4種公認)は、県営笠松(第1種、ひたちなか市)、水戸市営(第2種)との比較ではもちろん、石岡市営(第3種)、日立市営(同)、龍ケ崎市営(同)に比べても、格落ちだからです。

また、建設用地の廃校跡(7ヘクタール)を運動公園用地跡(45ヘクタール)と比べると、拡張性(他スポーツ施設の増設)、アクセス性(主要道路への経路)などで、前者は後者より格段に劣ります。近隣市町村と組んで、運動公園用地に県営の第1種公認を造らせる―学園都市にはこちらが似合うのではないでしょうか。

要は、五十嵐さんの「総合運動公園問題の完全解決」は、つくば市の将来に禍根を残す恐れがあるということです。学園都市の特性を無視した公有地売却、県南の中核市には中途半場な競技場―になりそうですから。これらを回避するには政治的な障害を取り除くしかない?(経済ジャーナリスト)

つくばのサッカー少年にエール 大岩U-21代表監督

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決勝戦、FCレジスタつくば-MAENO D2C SSS=セキショウ・チャレンジスタジアム(撮影/高橋浩一)

つくば市スポーツ少年団サッカー部が主催するU-10(小学校4年生以下)世代の大会「セキショウチャレンジシリーズJC(ジュニアチャレンジ)カップ2022」が15日、つくば市山木のセキショウ・チャレンジスタジアムで開かれ、FCレジスタつくばが優勝した。大会にはU-21日本代表の大岩剛監督が子どもたちの激励に訪れた。

大会は関彰商事が2017年から協賛し、試合出場の機会が限られるU-10世代に、チャレンジ精神を発揮し勝利を目指してもらいたいとの思いで開催されている。今年度は18チームが参加し、予選リーグと決勝トーナメントで争った。

決勝戦ではFCレジスタつくばとMAENO D2C SSSが対戦。後半6分、徳植海翔さん(学園の森義務教育学校4年)のフリーキックから渡辺健心さん(下妻市豊加美小4年)がゴールを決め、1-0でレジスタつくばが優勝。「健心をねらった」と徳植さん。「去年の先輩は2位だったので、上へ行けてうれしい」と渡辺さん。

3位決定戦では二の宮FCと東光台SC-Bが対戦。前後半とも両者無得点によりPK戦を行い、2-1で二の宮が勝利した。

表彰式で記念撮影をする大岩監督とレジスタつくばの選手たち=同

大岩監督は表彰式でプレゼンターを務めた後、「みんなのいい顔といいプレーを見て、元気をもらった」と話し、「普段から支えてくれているお父さんお母さんに感謝の気持ちを伝えよう」「同じユニフォームを着ている仲間を大切にしよう」「グラウンドに入ったら監督やコーチの話を聞き、誰よりも一生懸命プレーしよう」との3つのアドバイスを子どもたちに贈った。(池田充雄)

今大会の表彰チーム・選手は以下の通り。
▼優勝 FCレジスタつくば▼準優勝 MAENO D2C SSS▼第3位 二の宮FC▼第4位 東光台SC-B▼優秀賞 サンダーズFC、大穂東SC、桜FC、桜南ファイターズ▼敢闘賞 東光台SC-A、高崎SSS
▼大会チャレンジ賞 杉本尚彦(二の宮FC)、下村春人(桜FC)、大野みんと(竹園東FC)、竹内律稀(MAENO D2C SSS)、小山琉聖(高崎SSS)、徳植海翔(FCレジスタつくば)、西園真寛(つくばスポーツクラブ)、塩原晴也(吾妻SC)、清水應介(吉沼FCプリマーリオ)、高田悠人(手代木SC)、石塚ひなた(東光台SC-B)、鶴井健(竹園西FC)、軽部涼介(サンダーズFC)、高野シュンスケ(桜南ファイターズ)、石和田愛莉(乙戸SC)、宮下結稔(並木FC)、山田純鳳(大穂東SC)、内田ファムホワン理於(東光台SC-A)

参加全チ=ムによる集合写真=同

筑波大・東京芸大発 若手の感性合流 開幕した「絵画の筑波賞」展

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「絵画の筑波賞」展が始まったスタジオ’S=つくば市二の宮

それぞれつくば市と取手市にキャンパスを置く筑波大学、東京芸術大学の在学生や卒業生ら若手作家の作品を展示する「絵画の筑波賞」展が15日、つくば市二の宮のスタジオ’Sで開幕した。会期は29日まで。「絵画の筑波賞」は主につくば市内の民間企業が中心となり、若手作家の創作活動を支援する目的で2020年に創設され、今年で3回目となる。

19点展示 大賞に森さんの作品

筑波大(洋画研究室、日本画研究室)と東京芸大(油画研究室、日本画研究室)、両大学の各研究室から、35歳以下の作家による19点が推薦され出品された。立島惠さんら5人の審査員が選考した。

大賞受賞の「葉の音」和紙、岩絵具(2022年 53×65.2cm)

その結果、大賞に森友紀恵さん(東京芸大修了)の「葉の音」、準大賞に岡野智史さん(筑波大修了)の「Hungry Predator(飢えた捕食者)」、優秀賞に古山結さん(東京芸大修了)の「I want to know more(もっと知りたい)」と矢野佑貴さん(東京芸大修了)の「大温室」が選出された。その他、奨励賞に4作品、主催者特別賞に2作品が選ばれた。(上位入賞者はいずれも大学院修了者、欧文タイトルにはNEWSつくばが日本語訳を付けた)

「Hungry Predators」岩絵具、麻紙、パネル(2022年 65.2×53cm)

大賞の「葉の音」は、鳥が柳の葉の間を飛ぶ様子を繊細な日本画のタッチで表現。準大賞の「Hungry Predators」はリアルな筆致と迫力ある構図で肉食恐竜と花を描く。優秀賞の「I want to know more」は水干絵具の特色を生かし、色合い美しく丁寧に描かれた作品。同じく優秀賞の「大温室」はコロナ禍以降よく通うようになったというつくばの植物園の温室の様子をいきいきと表現する。

初日に訪れた筑波大学大学院芸術専攻の山梨由理さんは、「同じ大学にいても領域が違うと会わない人も多く、こんな機会がないと他の人の作品を見ることがない。特にコロナ禍で遠くの美術館に足を運ぶことも少なくなったので、同世代の人がどんな作品を作っているか近くで見られる場がありうれしい」と話した。

スタジオ’S担当コーディネーターの浅野恵さんは「若手の新進気鋭の作家さんの作品を見られる貴重な展覧会。筑波大と東京芸大でタッグを組んでの展示も多くはなく、おもしろい取り組みなのでぜひ見に来ていただけたら」と来場を呼びかけた。

同賞は若手の優れた作品に賞を授与し、買い上げて支援するとともに、展示機会を提供することで作品の発信もサポートしようというもの。筑波銀行や関友商事が主催し、主につくば市内の民間企業のほか、個人からの協賛金によって運営されている。

つくば展の後、6月8日から14日まで池袋展(東京・西武池袋本店6階アート・ギャラリー)を開く。各作家の応募作品19点のほか、受賞者には新作の追加出品も行う予定。(田中めぐみ)

洞峰公園の縄張り争い 《映画探偵団》55

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【コラム・冠木新市】「お前さんは反対運動をやらねえのか?」と、つくばの洞峰公園の野球場でいつも会う名無しのカラスに言われた。洞峰公園リニューアル計画のニュースを嗅ぎつけたようだ。カラスの根城(他の野鳥も)が、「グランピング」「ドッグラン亅「BBQ」の場所になる。

洞峰公園の改造は30年間で少しずつ進んできた。野球場の目と鼻の先にある、毎夏クワガタとカブトムシが集まる樹液滴る木が切られた。スズメバチも寄って来るので管理者が危険に思ったのだろうが、ガッカリだった。昨年は久しぶりに野球場の茂みから池に向かう1メートル級の蛇を目撃したが、ガマガエルは7年ぐらいご無沙汰である。木の数と草むらの量に関係しているのではないだろうか。

この数年での一番のショックは、野球場に黒いフェンスが作られ、中を通れなくなったことだった。しばらくして2カ所の扉が開かれ入れるようになったが、今も黒いフェンスを見るたびに冷たさが感じられ嫌になる。

カラスは「俺たちは柵なんてひとっ飛びだからヘッチャラよ」と毒づいていたが、野球場がつぶれるとなると気になるらしく、私を反対運動へとそそのかす。

「カラスの生態系にも配慮してくれ」

実はカラスに言われる前に、大井川県知事に要望書を出そうかなと考えていた。けれどもその矢先、五十嵐つくば市長が知事にリニューアル反対の狼煙(のろし)を上げたので、驚き止めにした。むしろ、つくば市は、2018年に「つくばVAN泊(キャンピングカー)」、2019年に「てぶらでバーベキュー」の実証実験を文教地区の中央公園で推進してきたから、県の計画には賛成だろうと思っていた。

「お前さんは読みが甘いよ。市長は内心実験が失敗したと思っているから、県知事に親切心で教えてやろうとしたんじゃないの 。ついでに、将来、池にカヌーやボートを浮かべて稼ごうなどと考えなさるな、と助言すれば満点だったんだがな」

なるほど、ひょうたんから駒だ。今回の反対により、中央公園にドッグランを作ろうなどという計画は起きてこないだろう。

「俺らの仲間うちではさ、BBQは賛成しているのが多いんだ。ごみが出てエサ場になるからな。問題は野球場じゃないよ。客を多く受け入れるため、駐車場を広げ、木を切ることよ。また、俺たちのネグラが狭くなる。近頃、シン・カラスたちが集まり、木をめぐる争奪戦が絶えず、旧カラスたちの苦労がつづいているんだぜ。お前さんにはわからないだろうが、少しはカラスの生態系に配慮してもらいたいね」

イーストウッドの『荒野の用心棒』

カラスの愚痴を聞き流しながら、映画探偵の私は『荒野の用心棒』(1964)を思い浮かべた。1つの町に2人の親分がいる。その町に流れてきた名無しの男(クリント・イーストウッド)が、2人の親分をたきつけて戦わせ、町から一掃するお話。マカロニウエスタンの始まりとなった作品で、人生のヒントが多々隠されている。

『新!つくば』という移住促進の動画を見た。2人の宇宙飛行士がつくばの街を紹介するもので、つくば市の製作だと思っていたら、茨城県の製作だった。県は人気のある「つくば」をつくば市だけに独占させないぞと思っているようだ。県所有の洞峰公園を稼げる場所にしようと、改造に乗り出してきたのはその思いからだ。つくば市は洞峰公園を自分たちの場所だと感じているから、当然面白くない。

しかし、こう考えたらどうか。筑波山が市や県のものではなく、日本の、いや自然界の生き物である、洞峰公園もその一部と見るべきではないかと。「なにのんきにキザなこと言ってるんだ、バカ野郎! 洞峰公園はな、俺たちカラスのものに決まっているだろうが!」

私はカラスの言葉で改めて気付かされた。洞峰公園リニューアル問題を、縄張り争いや、政治経済活動に利用させてはならないと。でないと、カラスに小バカにされる。皆さん、これからの動きにご注意あれ! サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)

コロナ禍、預金も貸出金も過去最高額に 筑波銀行 2022年3月期決算

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決算を発表する筑波銀行の生田雅彦頭取=13日、つくば市竹園、筑波銀行つくば営業部

筑波銀行(本店・土浦市、生田雅彦頭取)は13日、2022年3月期決算(21年4月1日-22年3月31日)を発表した。コロナ禍、預金、貸出金額いずれも過去最高になった。

コロナ禍の20年3月から22年3月末までの約2年間に同行が実施したコロナ関連融資は県内最多の計約1万4300件、総額約2420億円になったという。7割以上で返済が始まっている。

経常利益2.1倍

22年3月期の連結決算については、銀行本来の業務の収支である業務粗利益は、連結子会社の見直しなどにより役務取引利益が減少したほか、国債債権売却益が減少したなどその他の業務利益が減少したが、有価証券利息配当金や預け金利息が増加したなどから、前年比13億7600万円増の296億3500万円となった。

銀行本来の業務で稼ぎ出した1年間の利益となる、業務粗利益から人件費などの経費を差し引いた実質業務純益(単体)は、業務粗利益の増加に加え、10年間で店舗を147店から74店に半減させる統廃合が終了したなど、経費が人件費を中心に減少したことから、前年比25億500万円増加の54億3500万円となった。

銀行の通常の活動から生じた利益を表す経常利益は、資金利益の増加による業務粗利益の増加や、営業経費が人件費を中心に減少したことにより、銀行本体の収益力が大幅に改善したことに加えて、取引先の貸出金が回収できなくなった場合に備える与信関係費用が低水準に抑えられたことなどにより、前年比27億3300万円増益(110.7%増)の52億100万円となった。前年3月期の経常利益24億6700万円の2.1倍となる。

預金(単体)は、コロナ禍による手元流動性確保意識の高まりなどを背景に、個人預金、法人預金いずれも増加し、過去最高の2兆4663億円になった。預かり資産も、投資信託が増加したなどから過去最高の2780億円になった。

貸出金は、コロナ禍の影響を受けた地元中小企業などへの資金繰り支援や本業支援に積極的に取り組み、中小企業貸出が前年度末比218億円増の7610億円になったことや、地方自治体向け貸し出しが増加したなどから、貸出金全体で679億円増加し過去最高の1兆8825億円となった。

健全性の指標となる、リスク資産に対し資本金などの自己資本がどれだけあるかを示す自己資本比率(連結)は、親会社株主に帰属する当期純利益42億円の計上などにより自己資本は増加したが、貸出金や有価証券が増加し、リスクの度合いに応じて調整したリスク・アセット額が増加したなどから、前年度末比0.21ポイント低下し8.94%となった。

金融再生法に基づく開示債権額(単体)は、危険債権の減少などにより前年度末比74億円減少し394億円となった。この結果、不良債権残高の割合を示す開示債権比率(不良債権比率)は同0.48ポイント低下し、2.04%となった。

来期(23年3月期)の業績予想については、コロナ禍の長期化により県内の経済や社会活動がさまざまな影響を受けており、コロナ禍の収束がさらに長期化した場合には与信関係費用の増加が懸念されること、ウクライナ情勢を背景に原材料価格の高騰やインフレ懸念、米国金利の上昇や円安の進行など先行き不透明な状況が続いているなどとして、経常利益を22年3月期と比べ15億円減益の37億円としている。貸出金利の低下に伴う貸出金利息の減少や、日銀の当座預け金における貸出促進付利制度(コロナオペ)が6月で終了することなどにより資金利益の減少や、有価証券売却益の減少を予想していることなども要因としている。(鈴木宏子)

スケジュール見直し完成2年遅れに つくば市陸上競技場

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上郷高校跡地=つくば市上郷

つくば市が上郷高校跡地(同市上郷、約7ヘクタール)に建設を計画している陸上競技場について、五十嵐立青市長は13日の定例会見で、スケジュールを見直し、完成は予定より約2年遅れて2028年1~3月ごろになるとの見通しを示した。当初は26年4~6月ごろに完成する予定だった。

一方、市大規模事業評価委員会(委員長・横張真東京大学大学院工学系教授)から3月29日に「概ね妥当」とする答申=3月29日付=が出されたのを受けて、市として4月27日の庁議で、事業を進めることを決定したとした。

市スポーツ施設整備室によると、市の決定が当初予定より遅れたこと、大規模事業評価委員会からていねいに進めていくよう意見が出ていることなどから、住民説明会をていねいにやっていくなどとしている。

市が発表した新たなスケジュールは、6月議会に基本計画策定の予算を提案し、22~23年度に基本計画を策定、24~25年度に基本設計と実施設計を策定、26~27年度に建設工事を実施するなど。

観客席4000席、駐車場400~500台(普通車)を整備することから、周辺道路の渋滞懸念やアクセス道路の拡張の有無などについては、基本設計の中で調査、検討し住民に説明するとしている。

大規模事業評価委員会から注文が付いた、他自治体や市内の研究・教育機関などとの共同整備については「(他自治体などの)施設整備の動向を注視する」にとどめた。当初、評価委に示した概算事業費に校舎解体費やセミナーハウス建設費、道路拡張費などが含まれておらず、評価委に資料提出を求められて総事業費が22億円から28億円にふくらんだことについては「事業費の大幅な増加が見込まれた場合には、検討過程を明らかにし市民に分かりやすく周知する」などとした。

陸上競技場は、市内の小中学生の公式陸上記録会や、投てき種目を含めたつくば陸上競技選手権大会を実施するなどが目的。計画概要は400メートルトラック8レーン、インフィールドは天然芝、観客席はメーンスタンド1500席、芝生スタンド2500席とし、日本陸上競技連盟の施設基準で第3種公認相当規模の整備をする。付帯施設として、サブトラックのほか、ジョギングコースとして利用できる園路広場、セミナーハウスを整備するーなどをつくる。陸上競技場の配置は現在、北側に配置する案と中央に配置する案の2通りがあり、周辺の交通への影響などを調査、検討して基本設計の中で配置を決めるという。(鈴木宏子)

【訂正・16日午前10時】3段落目、完成が2年遅れる理由について、「市議会」からを「大規模事業評価委員会」から意見が出ているに訂正しました。

満天の星 大曲のSPRING FESTA《見上げてごらん!》2

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「SPRING FESTA」のプログラム表紙(左)と「新作花火コレクション2022」の出品花火師

【コラム・小泉裕司】何十年ぶりだろう。最後は家族でキャンプだったのか、テーマパークだったのか、とにかく思い出せないし、今後もないはずだったGW旅行。コロナ禍、恐る恐る出かけた先は秋田県大仙市大曲。実は昨年11月、「大曲の花火実行委員会」は2022年度の花火大会の年間日程を発表、その第1弾は4月29~30日の2日連続と知り、早速、宿を手配していたのだ。

訪れた「SPRING FESTA(スプリング フェスタ)大曲の花火」は、「再始動」をテーマとして「新作花火コレクション」と「春の章 世界の花火・日本の花火プログラム」の2夜連続、合計1万3千発を打ち上げる豪華プログラムだ。

初日の「新作花火コレクション」は、45歳以下の若手花火師の登竜門となっている競技大会。茨城県からは昨年に続き、㈱山﨑煙火製造所(つくば市)の山﨑智弘さんが出品した。予報通り、冷雨の中で行われた競技は、今野貴文さん(大仙市)が総合優勝。土浦全国花火競技大会「創造花火の部」で16回優勝している老舗煙火店㈱北日本花火興業の5代目候補として、各地の競技大会で実績を積み上げている。

私のお気に入りは、アイデア豊富な芳賀火工(宮城県)の石村佳恵さんの花火。今回も、同県出身の羽生結弦選手の氷上4回転半ジャンプを時差式花火で夜空に見事に描ききり、新作花火の部準優勝を受賞した。

私が所属する日本花火鑑賞士会は、当夜鑑賞した会員によるスマホ投票で「会長賞」を決める。私は迷うことなく地元の山﨑さんを一押ししたが、受賞は次回以降に持ち越しとなった。次代を担う若手花火師の止まらぬ挑戦に胸を熱くしつつ、ホテルに戻り冷えた体を温泉でリハビリし、翌日に備えたのである。

みんな、この日を待ってたんだよね

2日目は絶好の花火日和。3年ぶりの開催となった「春の章」は、日中から多数のカメラマンが土手上に位置取りしていた。「みんな、この日を待ってたんだよね!」

今回のメーンプログラムは、日本煙火芸術協会60周年記念事業花火だ。まるで「日本花火物語」と言っても過言ではないほど、過去から現在に至る花火技術の進化を凝縮した構成は圧巻。究極とも言われる五重芯菊や様々な色の小花を咲かせる千輪菊、回転しているかのごとき時差式花火など、一玉一玉が半端なく高品質で花火博覧会のごとし。

当協会は、競技大会で優勝経験のある煙火業者29社で構成し、茨城県からは野村花火工業㈱(水戸市)や㈱山﨑煙火製造所など4社が加盟している。

「大曲の花火」は全演目が終了した後、南こうせつさんの「満天の星」(作詞・岡本おさみ、作曲・南こうせつ/1995年発売)が流れる中、雄物川をはさんで花火師さんと観客がトーチや電灯を振り合い、エール交換を行うのが恒例。花火旅に巻き込んだ「相棒」とともに、対岸の花火師さんに「ありがとう、大曲」の思いを込めて懐中電灯を振り返した。

久々のGW旅行は、「相棒」も満喫したようで、まん丸の菊型花火のごとく大団円なり。本日はこの辺で「打ち止めー」。「ドン ドーン!」。(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

<参考動画> スプリングフェスタ「春の章」ダイジェスト

県に協議の場設置を要望 つくばの住民ら 洞峰公園再整備めぐり

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県都市整備課の梅澤信行課長(右)に署名を添えて要望書を手渡すつくば市の「地域参加型の洞峰公園整備計画を求める会」の木下潔代表(左)=13日、水戸市笠原町、県庁

2100人の署名添え

つくば市にある県営の都市公園、洞峰公園(同市二の宮、約20ヘクタール)を、県が民間事業者に委託してリニューアルする計画(洞峰公園整備運営事業)を立てている問題で、公園周辺に住む住民らでつくる市民団体「地域参加型の洞峰公園整備計画を求める会」(木下潔代表)が13日、2109人分の署名を添えて、公園管理者と利用者などとの協議の場となる「協議会」の設置を求める要望書を、大井川和彦知事宛てに提出した。

「協議会」は、公園管理者と地域の関係者が必要な協議を行うための組織で、都市公園法で「公園管理者は、都市公園の利用者の利便の向上を図るために必要な協議を行うための協議会を組織することができる」(17条の2)と位置付けられている。国交省の同法運用指針では「公園管理者と地域の関係者が密に情報交換を行い、協議しながら、公園に応じた活性化方策や利用ルールについて取り決め、実行していくことが望ましい」とされている。

木下さん(61)は、公園整備の詳細が開示されず、公園利用者、地域住民の間に懸念や不安が生じているとし、公園利用者や地域住民、近隣の団体や学校関係者のほか、景観保全や生物多様性保全の有識者などを交えた協議会を設置してほしいとしている。

「求める会」は洞峰公園周辺の住民5人による会で、3月27日、パークPFI(公園設置管理制度)の新たな事業者に選定された「洞峰わくわく創造グループ」(代表法人・長大)が公園管理棟ロビーで開いたオープンハウス型説明会に参加して出会い、会をつくったという。

会では4月7日、知事に対して、説明会開催を求める要望書を出した。県から回答がないことから、4月29日から協議会設置を求める署名活動を開始した。

13日に提出した署名は5月8日までの第一次締め切り分で、口コミなどにより10日間で2109人分が集まった。「子育て中のママやシルバーのネットーワークなど、公園の近くに住む方々から(署名活動が)始まった。大型連休で帰省中だったと思われる他県に住む人からの署名も集まり、関心の高さを実感した」と木下さん。31日まで引き続き署名を集める。

木下さんはさらに「2000年につくばに来た。なんて美しい街なんだろうというのが最初の印象。今のこの環境を50年後まで維持したい。それが活動の原点。(求める会のスタンスは)これ(この施設)がいいとか、これが反対ではなくて、(計画を)正確に知って、一緒に議論していきたい」と話した。

一方、県の整備計画に対しては、地元の五十嵐立青つくば市長が3月と4月に、自身のSNSや記者会見でグランピング施設とバーベキュー施設に懸念を表明した。五十嵐市長は5月13日開かれた定例記者会見で改めて「駐車場の改善以外は、市として大きな課題があると認識していることに変わりはない」とする一方、「まず利用者の声を聞くということで(県と)合意したので(県と市は)同じ方向を向いていると認識している」とし、「利用者へのアンケートや説明会など、そういったものを調整しながら県と市が共同で実施する形のものになればいい」「まず利用者の声を(県と市が)互いに聞いて、分析して、方向性を見出していきたい」などと話した。

これに対し、洞峰公園の再整備を担当する県都市整備課は「(再整備については)広く意見を聞き、調整しながら進めていく。内容、手法についてはつくば市と調整し、準備している。(協議会設置の可否については)関係者と調整して判断することになるので、すぐ返事は難しい」とし、今後のスケジュールについては全く未定だとしている。(花島実枝子)

12人が自宅庭を公開 つくばなどでオープンガーデン 14、15日

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2002年にオープンガーデンを始めた(左から)篠原昭子さんと、主催者の田中公子さん=つくば市松代、田中さん宅

ガーデニングを愛好する市民が、バラやクレマチスなどが咲く自宅の庭を公開する「つくばオープンガーデン2022」が14、15日の2日間をメーンに、つくば市や美浦村、牛久市など12カ所で開催される。

つくば市松代に住む書道教室講師、田中公子さんと、ビーズ作家の篠原昭子さんら3人の子育て仲間が、2002年に初めて開催した。今年で21回目になる。

イギリスでは、その年に公開する庭の特徴をまとめたハンドブック「イエローブック」を片手に、園芸愛好家同士が個人の庭を回る「オープンガーデン」という取り組みがあるのを知り、田中さんが開催を呼び掛けた。

来園者に100円の協力金を呼び掛けたり、苗や手作り品を販売して、利益を福島県の災害復興義援金などに寄付している。チャリティを合わせて行うのは、イギリス発祥のオープンガーデンから受け継いだスタイルだ。

主催する田中さんは「ガーデニング愛好家が年1回会って、お花や庭造りなど花談義で楽しいひとときを過ごせるのが魅力」と話し「さらにチャリティーを通して社会貢献できるなど庭を通して好循環が生まれる」と話す。

例年500人ほどが各家の庭を回るが、コロナ禍の20年と21年は来園者が半減したという。

つくば市松代の田中さんの庭は、小さな小川が流れ、せせらぎと水音が聞こえる。薄桃色や赤、薄紫のバラ、紫色のサルビアなどが花を咲かせる。20年以上前、国家公務員宿舎から一戸建てに転居し、以来、庭を手作りし草花を増やしてきた。多肉植物などもあり、40種類ほどの草花で彩られている。

ほかに、自宅庭を公開しているつくば市上ノ室の三上仁志さん(80)は、20年ほど前からバラを自家交配し、これまでに約40種類の新品種をつくり、公開している。現在、庭には新品種を含め約30種70株ほどのバラが淡い桃色や濃い赤紫などの花を咲かせている。元農水省の研究者で、定年退職後、自宅庭で育種を始めた。5年前からは自身がつくった新品種のバラを毎年200株ほど、無料で来園者に分けている。

バラを自家交配してつくり出した新品種が栽培されている三上仁志さんの庭=つくば市上ノ室

つくば市上横場の高柳恭子さんの庭は、園芸雑誌が主催するコンクールで優勝したり、NHKBSのテレビ番組「素敵にガーデニングライフ」で紹介されるなどした。約230平方メートルの庭に、園路に沿って帯状に延びるボーダーガーデンが配置され、淡い青や紫などの草花が樹木と組み合わさりバランス良く立体的に配置されているのが特徴だ。

園芸雑誌のコンクールで優勝し、テレビ番組でも紹介された高柳恭子さんの庭=つくば市上横場

オープンガーデンのほか、つくば市松代の篠原昭子さんの庭では、ガーデンマーケット「ハンドメードとのみの市」が開催され、10人の作家が布小物、アクセサリーなどを販売する。売り上げの一部はチャリティーに寄付する。

◆公開される12カ所は
1.広近さん つくば市松代 サンルームとテラスのあるくつろぎの庭
2.篠原さん つくば市松代 大きなジューンベリーの庭、マーケット会場
3.田中さん つくば市松代 小さな池とせせらぎのあるバラと宿根草の庭
4.三上さん つくば市上ノ室 小・中輪のバラとカバープランツを組み合わせた高台の庭
5.高柳さん つくば市上横場 樹木と宿根草のイングリッシュガーデン
6.金谷さん つくば市稲岡 イングリッシュローズとクレマチス、四季の草花が楽しめる庭
7.浅野さん つくば市宝陽台 オルラヤ、ジギタリス、千鳥草とバラが咲き乱れるナチュラルガーデン
8.正田さん 土浦市荒川沖東 DIYとつるバラの庭
9.北村さん 美浦村花見塚 華やかなつるバラの庭
10.高橋さん 美浦村木 バラと宿根草のナチュラルガーデン
11.堀越さん 美浦村大塚 バラのアーチがメーンの庭
12.吉井さん 牛久市下根町 つるバラ、オールドローズなど林を背に約80坪のナチュラルガーデン
※メーンの日時は14日(土)、15日(日)いずれも午前10時から午後4時まで。

◆時間、場所、予約方法などはつくばオープンガーデン2022のホームページ

TX県内延伸で何が実現するのか 《茨城鉄道物語》23

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つくばエクスプレス

【コラム・塚本一也】前回のコラム「TX延伸ルート選びに必要な視点」(4月8日掲載)では、国家プロジェクトの行方に迷いが生じたときには「そもそも論」に立ち返ることが重要であると述べました。そこで今回は、延伸先選びの視点をいくつか示してみます。

茨城空港を「国際空港」にするには?

第1の「そもそも論」は、首都圏の羽田・成田国際空港はいずれ「満杯」になることが予想されるため、第3の国際空港として、茨城空港の機能をアップすることです。TXが茨城空港に伸びるだけでなく、羽田との直通運転が可能となれば、首都圏の様々な航空需要に応える能力を備えることになります。

国際化が格段に進むであろう10~20年先を見据え、また甚大な被害をもたらす大規模災害を想定したバックアップ機能として、TXを首都圏の重要交通インフラに位置付ける視点です。

アジアの大手LCC(格安航空)会社に茨城空港を使ってもらおうと、県がその社長を現地へ招いた際、「TXでも乗り入れてくれるなら就航させてもいいですよ」といった発言があったそうです。彼らは、TXの茨城空港乗り入れが実現すれば、使い勝手が悪い成田便を茨城便に切り替えるのではないでしょうか。

しかし、この構想に問題がないわけではありません。茨城空港は航空自衛隊の飛行場ですから、現状では滑走路使用に制限があり、成田並みの国際便受入は無理です。でも空港の周辺には平坦な土地が豊富にありますから、やる気になれば滑走路拡張は可能です。

もう一つの問題は、競争相手として米軍横田基地があることです。元都知事の故石原慎太郎氏は、横田基地の軍民共用構想(首都圏第3国際空港化)をぶち上げ、同基地への高速鉄道乗り入れを準備しました。しかし、共用交渉は進んでいません(茨城空港にチャンスがあります)。

水戸を「東京通勤圏」にするには?

第2の「そもそも論」は、北部延伸によって県内経済を活性化するために、水戸市とつくば市をTXでつなぐというインフラ整備構想です。その沿線が活性化するだけでなく、常磐線とのコラボレーションによって、水戸~東京が「1時間圏内」になるでしょう。水戸地域がごく普通の「東京通勤圏」に入るということです。

TX延伸先絞り込みは関心を呼んでいますが、当事者の1人、つくば市長は関心が薄いと聞きます。TX延伸が都市機能を拡大すること(第3の「そもそも論」)が分かっていないようです。つくば市内には「県立高校が少ない」という声がありますが、土浦方面に伸びれば、土浦市内の高校への通学が容易になり、教育圏が拡大します。

政治や行政を担当する者にとって、インフラ整備と財政運営は基本中の基本です。視野を広く持ち、鉄道や道路で他市とつながり、自らも発展するという構想が必要ではないでしょうか。私事によりこのコラムを少しの間休載します。再開の際には、またTXの話をしたいと思います。(一級建築士)

石跳ね事故で民家のガラス破損 つくば市 草刈り作業中

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つくば市役所

つくば市は12日、市が発注した公園の草刈り作業中、小石が跳ね、約6メートル離れた民家のドアのガラスが破損する事故が発生したと発表した。けが人はなかった。

市公園・施設課によると、6日午前9時から10時ごろ、同市下広岡、下広岡三区公園で、市が委託した業者が、肩掛け式草刈り機を用いて公園の除草作業を行った。

9日、民家に住む住民から市役所に「ドアのガラスが割れている」などの電話があった。

11日午後6時ごろ、住民と市職員と業者の3者で現地を確認したところ、除草作業中の石跳ね事故でガラスが割れた可能性が高いことが分かった。

当時、業者は1人で草刈り作業をしており、作業の際、石跳ねを防止するフェンスなどのバリケードは設置してなかったという。

業者は住民に謝罪し、破損したガラスを補償するとしている。

同課は、市が委託し草刈りを実施している全業者に対し、改めて石跳ね防止の安全対策を徹底するよう求めると共に、市担当課が、除草作業時の安全対策について現地確認し、指導を実施して再発防止に努めるとしている。

石跳ね事故は昨年、市内で相次いで発生した。

大和ハウスの茨城支社がつくば市に 支社長は八友さん【キーパーソン】

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八友明彦さん

大手住宅メーカー・大和ハウス工業(本社大阪市)の茨城県内の支社は、これまで水戸市とつくば市に置かれていたが、この4月に両支社を統合。つくば支社は、新)茨城支社に改称され、旧)茨城支社は水戸営業所となった。今回の組織改革の背景について、八友明彦・茨城支社長(前つくば支社長)に聞いた。

構造変化に対応 県南エリアを重視

これまで両支社の担当エリアは建物の施工やアフターサービスの責任エリアで分けられ、つくば支社のエリアは、筑西市、桜川市、石岡市、小美玉市、行方市より南=太平洋寄りの神栖市、鹿島市、潮来市は旧)茨城支社エリア=だった。今後、県南と県北の「境界」がなくなり、支社と営業所の間で仕事を柔軟に分担する。

これまで契約調印や法令手続などはそれぞれの支社で行っていたが、これからは統合された支社がまとめて行うことになる。これによって、ガバナンス強化と経営効率化を図れるため、管理部門が一本化されるメリットは大きそうだ。

社員配置は、つくばが約170人、水戸が約130人。両支社から引き継いだ社員数だが、同時に、支社にいた大型店舗や事業用建物の設計者は千葉中央支社(船橋市)に移り、設計部門の組織改革も実施された。茨城南エリアや千葉北エリアは、TXや圏央道によってビジネス環境がよくなっており、支社統合は「茨城県内の経済構造の変化を意識したもの」と言う。

八友さんのコメントを補足すれば、茨城の県北エリアのウエイトが低下しているのに対し、首都圏に近い県南のウエイトが拡大していることから、県北⇒県南シフトを敷いたということだろう。

県南は「物流倉庫、データセンター」の適地

冒頭、大和ハウスを「大手住宅メーカー」と形容したが、八友さんの話を聞いて、それは古い知識であることがわかった。昨年3月期の売上高(4兆1300億円)に占める戸建て住宅のシェアは12%に過ぎない。24%の賃貸住宅や8%の分譲マンションなどを入れた住宅関連全体でも半分弱。シェアが大きいのは、19%の商業施設(ショッピングセンターやビジネスホテルなど)、24%の事業施設(工場や物流倉庫など)―と言う。

つくば市では、2008年10月に開業した「イーアスつくば」が大和ハウスのシンボル的な施設だが、今、支社で手掛けている県南・鹿行の大規模施設を3つ挙げてもらった。

食品スーパー・タイヨーが核店舗になる神栖市の複合ショッピングセンター「オークビレッジ神栖」(仮称、今年12月開業予定)。圏央道つくば中央IC近くの西部工業団地で建設中のマルチ型物流倉庫「DPLつくば中央」。同阿見東IC近くに建設中のマルチ型物流倉庫「DPL阿見Ⅲ」―。

八友さんは、県南は工場・物流倉庫の開発が活発化しており、今後も開発の余地があると言う。また、研究機関や工業団地が多い県南には、高圧電力を供給する用意がされており、質のよい電気を大量に使う高度な施設を建設する条件が整っている。今、印西市(千葉県)でデータセンターを建設しているが、県南での展開も考えているようだ。

【はっとも・あきひこ】1988年、中京大学法学部卒、大和ハウス入社。多摩支店(現東京西支社)、横浜支店(現横浜支社)で主に流通施設開発の営業を担当。多摩支店長を経て、2021年4月からつくば支社長。2022年4月、新)茨城支社になったことに伴い、初代支社長。多摩時代、イーアス高尾を手掛ける。1966年生まれ、岐阜県出身。自宅は東京都国分寺市。つくば市に単身赴任。

【インタビュー後記】つくば市での大和ハウスの存在感は大きい。その行動を知ることで県南の経済の変化を知ることもできる。そこで新情報。茨城支社は、南大通りと西大通りがぶつかる現在地から、トナリエ・キュート向かいのTXつくば駅に直結する区画に移転する計画とのこと。(経済ジャーナリスト・坂本栄)

障害者もヨットやボートで遊べる 《夢実行人》8

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3年前の「誰でも楽しもう霞ケ浦」子供の日大会の様子=土浦市川口、ラクスマリーナ

【コラム・秋元昭臣】霞ケ浦遊覧船運行やヨット・ボート係留をしている会社「ラクスマリーナ」(旧土浦京成ホテル・京成マリーナの事業を継承)では、年4回の「誰でも楽しもう霞ケ浦」イベントを開催しています。

1997年、同系列の犬吠埼京成ホテル(現犬吠埼ホテル)が客室を増築した際、同ホテルを「バリアフリー」にしようと、車椅子でも利用できるホテルに改装したのがきっかけでした。

その3年後、同ホテルは「天然温泉黒潮の湯」をオープン。当時では珍しいバリアフリー温浴施設を設けたところ、地域の高齢者や観光客が大きく増えました。そして、翌年には全館バリアフリーに改装されました。それが、同系列の土浦京成ホテル・京成マリーナにも及んだわけです。

改装前、車椅子ではマリーナの2階へ上がれませんでしたが、現在では可能です。また、多目的トイレも2カ所設置、国内でも有数のバリアフリーな施設になっています。

でも、ハード面のバリアフリーだけでは、カヌー・ヨット・モーターボートを誰もが楽しむことができません。そこで勉強会を開き、課題解決に取り組みました。その一つが、JR土浦駅からのアクセス改善です。駅員の協力を得て、視覚障害者用の音声・点字案内を設け、介助者なしでもマリーナに来られるようにしました。

3年前の子供の日大会

4回の「誰でも楽しいよね」大会

京成マリーナの社員はホテルのバリアフリー研修会にも参加して、介助のノウハウなどを学びました。そして、「誰でも楽しもう霞ケ浦」というキャッチフレーズを掲げ、2005年から年4回、障害者も参加できる「安全祈願・寒風大会」(1月)、「子供の日大会」(5月)、「海の日大会」(7月)、「体育の日大会」(10月)を開催してきました。

昨年まではマリーナが主催していましたが、今年から「B&G土浦海洋クラブ」の主催になり、ラクスマリーナは共催で参加しています。それぞれの大会には「海洋レジャー安全・振興協会」(小型船舶操縦士免許試験機関)も加わり、土浦警察署に警備艇を出してもらい安全を確保しています。

「誰でも楽しもう霞ケ浦」の理念は、「国籍・年齢・性別・障害の有無に関わらず、お互いに助け合い、安全に楽しくマリンスポーツを体験する」です。今年の「寒風大会」、「子供の日大会」は終わりましたが、障害者カヌー「パラマウントカヌー in 茨城」(6月4日)、「海の日大会」(7月10日)、「体育の日大会」(10月9日)はこれからです。(元ラクスマリーナ専務)

問い合わせ先> 電話:029-822-2437 メール:info@lacusmarina.com

古民家再生し「茅葺き研究拠点」に 筑波大が石岡に開所

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11日オープンした筑波大学の「かやぶき研究拠点」について説明する山本幸子システム情報系社会工学域准教授=石岡市小屋

筑波大学の「茅葺き(かやぶき)研究拠点」が11日、石岡市八郷地区のかやぶき屋根古民家を改修してオープンした。

江戸時代末か明治時代初めに建築され、空き家になっていた古民家で、今後は、里山の原風景保全や過疎地再生のほか、防災や脱炭素などにも取り組む。

八郷地区には現在約50棟のかやぶき民家が残る。15年前は約100棟あり半減している中、「かやぶき民家再生の新しい手法を提示できた」と同大システム情報系建築・地域計画研究室の山本幸子准教授はいう。

研究拠点はもともと農家の住まいだった。敷地面積は約1980平方メートル、母屋は延床面積約120平方メートルで、田の字型に配置された4部屋と土間などがある。離れは約10平方メートルで、机やいすなどを備える。

同大は八郷地区で2017年から、かやぶき屋根や古民家などの調査を実施していた。18年、持ち主の鈴木一志さんが、空き家になっていた古民家を石岡市に寄贈。市が筑波大に無償で貸し出し、大学による修復の検討が始まった。

大学院生が基本設計をし、19年、つくば市の里山建築研究所(主宰・安藤邦廣筑波大名誉教授)が実施設計をして、最初にかやぶき屋根をふきかえた。かやの材料のススキはつくば市大穂の高エネルギー加速器研究機構の敷地内で刈り取り、延べ200人を超える学生や石岡市の住民らが協力した。

2020年には母屋内部の改修を実施し、床を張り替えたり、大谷石でいろりを作ったり、土間の土を3日間かけてたたき固めるなどした。

改修し完成した母屋の内部

さらに21年には、離れを建築。屋根に太陽光発電パネルを設置し、電気自動車の電気を融通できるよう充放電設備を導入した。今後は近くを流れる小川に小水力発電装置を設置し、エネルギーを自給自足できるようにするという。改修費は総額で2000~3000万円。

今後母屋は、大学の授業をしたり、地元の葦穂小学校と連携授業を開催したり、市の地域おこし協力隊がイベントを開催したりする。離れには学生が週2、3回通い、研究やフィールドワークなどで使用する。

11日は大学関係者のほか、谷島洋司石岡市長らが参加してオープニング式典や座談会が開催された。同大の和田洋副学長は「日本文化が発信できる拠点として育てていきたい」などと話した。

霞ケ浦、連覇ならず 高校女子サッカー県予選

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前半14分、霞ケ浦の岡田主将(黄色いユニフォーム)が相手選手と競り合う(撮影/高橋浩一)

2022年度茨城県高校総体兼第11回関東高校女子サッカー大会県予選会の決勝が10日、ひたちなか市新光町の市総合運動公園陸上競技場で開催され、霞ケ浦が鹿島学園に0-1で敗れた。昨秋の県大会決勝ではPK戦の末に下した相手だったが、連覇はならなかった。

霞ケ浦高校 0-1 鹿島学園高校
前半 0-0
後半 0-0
延長前半 0-1
延長後半 0-0

霞ケ浦は準々決勝で明秀日立に4-0、準決勝で日立二に9-0で勝利し決勝進出。鹿島学園は愛国・石岡二合同チームに10-0、常磐大に3-0という結果で勝ち上がってきた。

「鹿島学園はいつも決勝で戦う相手。タフな試合になることは分かっていた。守備からしっかりと入り、時間をかけず早いフィニッシュを心掛けているが、奪ったボールがつなげず、FWに収まらなかった」と竹元栄子監督。

「相手との競り合いで負けが多かった。全体的にあせってパスミスが多く、ボールが来ずシュートまで行けなかった」と、FW五十嵐和郁。

前半14分、五十嵐がドリブルで突破を図る

前半のシュート数は鹿島学園の7本に対し霞ケ浦は3本。うち2本はMF和田優芽が放った。「自分は左サイドハーフだがスピードを生かし、相手の背後に出ることを心掛けた」と和田。また五十嵐も31分に、ポスト直撃の鋭いシュートを放った。

「後半は相手より先にボールに触ることを徹底した」と五十嵐が話すように、被シュート数は3本に抑えられた。だが放ったシュート数は0本で、引き続き攻撃に課題を残した。

延長前半は霞ケ浦が押し気味だったが、7分のコーナーキックからついに失点してしまう。GK中村優乃華がパンチングで防いだこぼれ球を、相手MF清水菜々羽に頭で押し込まれた。

延長前半7分、コーナーキックの流れから失点

「相手のキッカーは左右どちらの足でも蹴れるので、ニアとファーの両方に守備を置いて警戒していた。だがGKがはじいたときボールウォッチャーになり、目を離してしまった」とDF岡田知里主将。

失点直後、霞ケ浦はMF大槻未菜をFWとして投入。中学校(つくば市桜中)では陸上部で活躍していたスピードを武器に、前から積極的にボールを追いかける。延長後半も両チーム果敢に攻め合うが、アディショナルタイムに岡田が放ったミドルシュートはわずかにバーを越え、ついに試合終了。

試合終了のあいさつをする霞ケ浦イレブン

「敗れたが、相手から得られたものも多かった。インターハイでは勝って優勝したい」と大槻。また竹元監督は「得点力を上げることが課題。サッカーだけでなく勉強や人への気配りも重要。全てができることでチーム力が上がると考えている」と、文武両道の構えを説いているという。(池田充雄)

入院で高額療養費制度を使う 《ハチドリ暮らし》13

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ジャガイモ畑

【コラム・山口京子】4月に連れ合いが8日ほど入院しました。医療費の総額は約50万円、そのうち自己負担は3割の約15万円でした。ですが、高額療養費制度を使うことによって、実際の支払額は66,800円でした。

事前に、市役所の国民健康保険課に行き、「健康保険限度額適用認定証」を申請しました。高額療養費の限度額は本人の所得によって変わるので、限度額を知ることが大事です。その額と高額療養費の対象にはならない項目(食事患者負担額、差額ベッド、日用品レンタル代など)を加えて、支払額が算出されます。

4人部屋に入りましたが、差額ベッド代はかからず、日用品費の支払いは別でした(4人部屋でも差額ベッド代が取られることがあるので事前の確認が必要)。なので、病院に払ったのは高額療養費限度額57,600円と食費9200円(1食460円×20食)だけでした。これに日用品レンタル代と雑費12,000円を加えても、総費用は8万円弱でした。

医療保険はチェックが必要

以前、終身医療保険に加入した場合、支払う保険料の総額がいくらになるのか、一生のうちに何回くらい入院するのか―などについて調べたことがあります。わが家の場合、連れ合いが加入していた医療保険の月額保険料は約5000円、30歳から80歳まで入っていた場合の総額は300万円になります。保障は入院日額5000円と手術給付金でした。

ですが、定年を機に解約したので、実際は210万円程度を払ったことになります。それに対して、30歳以降の入院歴は4回、入院日数は延べ33日。支払った医療費の実費は約30万円。公的医療保険制度や健保組合の療養付加金のおかげで、自己負担はかなり軽減されました。

突然のケガや病気による入院や手術は予想外であり、不安が募ります。「お守り」として保険に加入する人も多いのでしょう。ですが、医療保険加入にあたっては、医療費に充てる備えに不足があれば、その不足を保険で補うという整理をします。

どの程度を想定するかは、①公的医療保険制度の仕組みや健保組合の福利厚生を知る、②わが家の家計を把握する、③本人はどういう治療を希望するのか―などを踏まえた判断になるでしょう。元気なうちに家計のたな卸しや、病気に対する心構えをしておきたいと思いました。(消費生活アドバイザー)

700種2500株 一般公開始まる つくばローズガーデン

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ようやく晴れ間がのぞき、ローズガーデンのつぼみも次第に開き始めた=10日、つくば市古来

見頃は5月中旬

つくば市古来にあるバラ園「つくばローズガーデン」で一般公開が始まった。走り梅雨の中、園内では、白い花をつけるナニワイバラや、ピンク色のスパニッシュビューティーが開花している。ようやく晴れ間がのぞいた10日、園内の開花状況は「まだ一分咲きにもならないほど」だそうだ。

今年は花付きが良いという。見頃は14日から22日ごろになる予想だ。開園日の7日には早くも、雨上がりのガーデンに足を運び、バラの花にカメラを向ける人々や、ショップで苗を選ぶ姿が見られた。

藤沢仁子(まさこ)園主(44)は「ぜひ屋外のすがすがしい空気に触れ、立体感のある庭園を楽しんでほしい」とし、「8日のイベントには2000人ものお客様が来てくれたのに、ちょっと寂しい思いをさせたかもしれない。来週には徐々に咲きそろい見頃を迎えると思う」と話す。現在は無料だが、14日から入園料(300円=税込み)を徴収する予定だ。

つくばローズガーデンは、約3000平方メートルの敷地に700品種、2500株のバラを栽培している。香りの良いイングリッシュローズが中心だ。元市長の藤澤順一(まさかず)さん(82)が市長引退後に始めたバラ園を、現在は3女の仁子さんが引き継いでいる。

2005年から一般公開を始めたが、コロナ禍で2020年は完全予約制での入場、21年はイベント無しの開催だった。21年の入園者数はコロナ前の5分の1だった。

早咲きのナニワイバラが白い花を付けるつくばローズガーデン=7日

ガーデンをデザイン

仁子さんはもともと都内で会社員として働いていた。園芸には興味がなかったが、週末ごとに手伝ううち、緑に触れることで心が癒され、自然と自分が後を継いでいこうという気持ちになった。父から学んだ以外はほぼ独学で、植物自身から学ぶことが多いと話す。

仁子さんが取り組んでいるのは、宿根草や一年草を植物自身の背丈で高低差をつけてバランスよく配置し、動きのあるガーデンをつくることだ。ガーデンのデザインは、心に浮かんできた風景を庭に描くように配置している。

バラの花はピンク色など暖色系が多いので、ガーデンの印象が締まるように、宿根草や一年草には寒色系を中心に選んでおり、今では150品種以上にのぼる。今後は、帯状に延びる宿根草のボーダーガーデンを計画中だ。

今年はローズガーデン初の試みとして、つくば市吉瀬でアンティークショップ「kakaya(かかや)」を営む家貸屋(本社・栃木県佐野市、小関広記代表)主催で、5月8日と15日の2回「ローズガーデンマルシェ」を開催する。つくばクレオスクエアで月1回開催されているマルシェイベント「つくば蚤(のみ)の市」に、仁子さんが寄せ植えなどを扱う店として出店したことが縁となった。マルシェ開催で、新しい層の人たちにもローズガーデンを訪れてもらうことを期待している。(門脇七緒)

◆つくばローズガーデン つくば市古来458。今年の開園は5月7日から31日までの予定。開園時間は午前9時~午後5時 入園料は一般300円から500円(開花状況により変動)、小学生以下無料。同園のホームページはこちら

マイナンバーカードを紛失 つくば市

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つくば市役所

つくば市は10日、市民に交付を予定していたマイナンバーカード1枚を紛失してしまったと発表した。

市市民窓口課によると、6日、担当職員が、翌日交付予定のマイナンバーカードを準備しようとしたところ、カードのうち1枚が見当たらず、執務室内をくまなく探しても発見できなかった。翌日は計数十枚を発行予定で、そのうち1枚だけが無かったという。

同課は、庁内での準備作業の過程で1枚を紛失したのではないかとみている。誤って別人にカードを交付した事実はないとし、これまでに個人情報の流出は確認されてないとしている。

同課は9日、警察に遺失届を出した。さらに紛失したマイナンバーカードを受け取るはずの市民の自宅を訪問し、事情を説明して謝罪した。再交付については、個人番号そのものを変更した上で、再交付の手続きをしてもらうことになるという。

再発防止策として同課は、交付前のマイナンバーカードは複数の職員で取り扱い、管理を徹底し再発防止に努めますとしている。

【6月3日追加】つくば市は6月2日、紛失したマイナンバーカードが5月25日、庁舎内で発見されたと発表した。受け取るはずだった市民は6月3日現在、再申請の手続き中で、発見されたカードは今後廃止するという。市市民窓口課は、受け取るはずだった市民に改めて発見を報告し謝罪したとしている。