木曜日, 10月 6, 2022
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700種2500株 一般公開始まる つくばローズガーデン

見頃は5月中旬

つくば市古来にあるバラ園「つくばローズガーデン」で一般公開が始まった。走り梅雨の中、園内では、白い花をつけるナニワイバラや、ピンク色のスパニッシュビューティーが開花している。ようやく晴れ間がのぞいた10日、園内の開花状況は「まだ一分咲きにもならないほど」だそうだ。

今年は花付きが良いという。見頃は14日から22日ごろになる予想だ。開園日の7日には早くも、雨上がりのガーデンに足を運び、バラの花にカメラを向ける人々や、ショップで苗を選ぶ姿が見られた。

藤沢仁子(まさこ)園主(44)は「ぜひ屋外のすがすがしい空気に触れ、立体感のある庭園を楽しんでほしい」とし、「8日のイベントには2000人ものお客様が来てくれたのに、ちょっと寂しい思いをさせたかもしれない。来週には徐々に咲きそろい見頃を迎えると思う」と話す。現在は無料だが、14日から入園料(300円=税込み)を徴収する予定だ。

つくばローズガーデンは、約3000平方メートルの敷地に700品種、2500株のバラを栽培している。香りの良いイングリッシュローズが中心だ。元市長の藤澤順一(まさかず)さん(82)が市長引退後に始めたバラ園を、現在は3女の仁子さんが引き継いでいる。

2005年から一般公開を始めたが、コロナ禍で2020年は完全予約制での入場、21年はイベント無しの開催だった。21年の入園者数はコロナ前の5分の1だった。

早咲きのナニワイバラが白い花を付けるつくばローズガーデン=7日

ガーデンをデザイン

仁子さんはもともと都内で会社員として働いていた。園芸には興味がなかったが、週末ごとに手伝ううち、緑に触れることで心が癒され、自然と自分が後を継いでいこうという気持ちになった。父から学んだ以外はほぼ独学で、植物自身から学ぶことが多いと話す。

仁子さんが取り組んでいるのは、宿根草や一年草を植物自身の背丈で高低差をつけてバランスよく配置し、動きのあるガーデンをつくることだ。ガーデンのデザインは、心に浮かんできた風景を庭に描くように配置している。

バラの花はピンク色など暖色系が多いので、ガーデンの印象が締まるように、宿根草や一年草には寒色系を中心に選んでおり、今では150品種以上にのぼる。今後は、帯状に延びる宿根草のボーダーガーデンを計画中だ。

今年はローズガーデン初の試みとして、つくば市吉瀬でアンティークショップ「kakaya(かかや)」を営む家貸屋(本社・栃木県佐野市、小関広記代表)主催で、5月8日と15日の2回「ローズガーデンマルシェ」を開催する。つくばクレオスクエアで月1回開催されているマルシェイベント「つくば蚤(のみ)の市」に、仁子さんが寄せ植えなどを扱う店として出店したことが縁となった。マルシェ開催で、新しい層の人たちにもローズガーデンを訪れてもらうことを期待している。(門脇七緒)

◆つくばローズガーデン つくば市古来458。今年の開園は5月7日から31日までの予定。開園時間は午前9時~午後5時 入園料は一般300円から500円(開花状況により変動)、小学生以下無料。同園のホームページはこちら

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