土曜日, 5月 3, 2025
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エコノミクス甲子園茨城大会 並木中等「三倍満」が優勝

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優勝が決まった瞬間に喜びの表情を見せた、県立並木中等教育学校「三倍満」チームの小松恵大さん(左)と阿部祥太郎さん=つくば市竹園の筑波銀行本部ビル

【崎山勝功】高校生がクイズを通して経済の知識を学ぶ、第13回全国高校生金融経済クイズ選手権「エコノミクス甲子園」茨城大会(筑波銀行主催)が9日、つくば市竹園の筑波銀行本部ビルで開かれ、激戦の末に県立並木中等教育学校(つくば市)「三倍満」チームが優勝し、東京で開かれる全国大会(2019年2月16・17日開催)への出場権を手にした。

「エコノミクス甲子園」茨城大会決勝戦でクイズに挑む高校生たち=同

同大会には県内10校から40組がエントリーして39組が参加。高校生たちは、予選として筆記試験(40分)と早押しクイズ(3問正解で勝ち抜け)に臨み、上位6チームが決勝戦に進出した。

決勝進出チームは、並木中等はじめ、土浦一、竹園、江戸川学園取手とすべて県南勢。「県南の進学校」のプライドを賭けた決勝戦となった。予選で獲得した合計得点を「○○万円」と金銭に見立て、計10問の問題に挑戦した。相手チームと「所持金」(得点)をやり取りしながら自分の得点を増やしていく方式で競った。

相手チームから得点をもらう方法として「弱肉強食」(不正解の全てのチームから13万円ずつもらう)と「格差是正」(問題開始時の1位チームから10万円もらう)の2種類のルールがあり、解答を出す際にどちらの方法で得点をもらうかを表示しなければならない。高校生たちは、経済分野の問題を解くと同時に「弱肉強食」と「格差是正」のどちらの方法で得点を受け取るかの意思表示を迫られ、問題を解くたびに各チームの得点が大きく変動し、観戦する高校生や保護者らは固唾を飲んで見守った。

並木中等チームの優勝が決まると、ステージ下で控えていた運営スタッフらがクラッカーを鳴らして祝福した。同チームの小松恵大さん(17)=高校2年=は「すごくホッとしている。観戦してくれた学校の先生、両親、先輩たちに感謝している」。阿部祥太郎さん(17)=同=は「優勝目指して勉強を重ね、優勝という形で実った。顧問の先生を始めとした人たちにお世話になったのでとても感謝している」とそれぞれ感謝の意を示した。

「エコノミクス甲子園」全国大会への切符を手にした「三倍満」チームの小松恵大さん(右)と阿部祥太郎さん。筑波銀行イメージキャラクター「タマ」と=同

一方、予選で首位に立ち決勝戦に臨んだ、県立竹園高校(つくば市)の「OTTY(笑)」(オッティ―・わらい)は、決勝戦では5位だった。メンバー2人は「結構問題が難しかった。負けちゃって悔しい」「勉強不足だった。来年が(大学)受験で今年が最後。なおさら悔しい」と述べた。

◆上位入賞者たちのコメントは次の通り

▽2位・江戸川学園取手高校(取手市)「パンプ&ダンプ」中井健介さん(16)=2年=「まず大塚くんと2人で勉強した。去年の(大会の)リベンジで準優勝の結果が残せた」、大塚悠祐さん(17)=同=「中井くんが物知りで力になった」
▽3位・県立土浦一高(土浦市)「全日本運任せ連盟」小池優希さん(16)=2年=「全国大会を目指していたので悔しい。単純な知識だけでなく思考力を問われた。歯ごたえのある問題だった。来年は受験なので彼(北島さん)には頑張ってほしい」、北島慶士さん(16)=1年=「来年は(優勝を)取り返す」

土浦消防4連覇ならず 県民駅伝

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【県民駅伝・職域対抗の部】惜しくも3位でゴールした土浦消防A・5区走者の中嶋和也=笠松運動公園陸上競技場

【崎山勝功】第35回県民駅伝競走大会(県体育協会主催)が8日、ひたちなか市の笠松運動公園で開かれ、職域対抗の部(51組参加)で4連覇が期待されていた土浦消防Aチーム(土浦市)は、初出場の航空自衛隊百里(小美玉市)に優勝をさらわれ3位となった。2位は日立水戸A。

レースは、同公園の周回コース1周約3㌔を走者5人(計15㌔)がタスキをつなぎ、合計タイムを競った。

土浦消防は1区の中川慎太郎(25)が首位に出たが、2区で百里に首位を奪われた。2区の中泉英行(31)は3位と苦戦、タスキを受け取った3区の福本純(30)は区間トップの走りで2位に巻き返した。4区の田崎平生(22)が追い上げるも百里を抜き返すには至らず、5区の中嶋和也(26)は最後の力走を見せたが形勢を逆転できなかった。総合タイムは51分33秒。

【県民駅伝・職域対抗の部】土浦消防A・5区の中嶋和也にタスキを渡す4区の田崎平生=同

1区で首位に立った中川は「タイムを気にせずとにかく1位に入ることを考えていた」とレースを振り返った。同チームの木村真也監督(46)は「それぞれの走りはできたかと思うが相手がより速かった」と悔しさをにじませた。土浦消防は4連覇を目指し9月ごろから練習を重ねてきたが、初出場の百里に阻まれる想定外の結末となった。木村監督は「1年掛けて練習して来年こそは優勝を目指して頑張る」と前向きの姿勢を見せた。

4連覇を阻んだ百里は、大会2カ月前にエントリーしたばかり。主将で5区走者の井坂安博3等空曹(34)は「(航空自衛隊内部の)全国大会に行けなかった悔しさを糧に県民駅伝に出場した」と話し「3連覇されている土浦消防を目標に頑張った。そのチームに勝ててうれしい」と述べた。同チームの飯村裕之監督(53)は「普段から訓練で走っているので1区で先頭の方に入れれば、2区からは断トツで行けた。結果としてその通りになった」と振り返った。

土浦日大・中村実優が区間賞

同駅伝は職域対抗の部のほか、市町村対抗の部(7区間21㌔)、クラブ対抗(5区間15㌔)の部の3部門で行われた。市町村対抗の部(23組出場)では、土浦市チーム4区走者の中村実優(15)=土浦日大中等3年=が10分31秒のタイムで力走し区間賞に輝いた。土浦市チームは8位に入賞した。中村は「今年で(出場は)3回目だけど初めて区間賞を取れた。チームの皆一人ひとりが楽しく全力で走れたので、8位という結果になったと思う」とコメントした。

【県民駅伝・市町村対抗の部】土浦市・5区走者にタスキを渡す4区区間賞の中村実優(右)=同

「童心に返って空見上げて」 16日、紙飛行機EXPO杯 つくばの同好会主催

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昨年のつくば紙飛行機フェスティバルの様子=つくば市平沢、平沢官衙遺跡歴史ひろば(つくば模型飛行機同好会提供)

【田中めぐみ】つくば模型飛行機同好会(秋元靖史代表)が主催する「第20回つくば紙飛行機フェスティバルEXPO杯」が16日、小美玉市のタスパジャパンミートパーク(玉里運動公園)で開催される。自作や市販の紙飛行機を飛ばして滞空時間を競う大会で、初心者も当日参加可能。参加費は1家族300円。昨年は延べ43人が競技に参加した。

昨年の大会で紙飛行機を飛ばす参加者(同)

同好会は、つくば市在住の愛好家がグループを作ったのがきっかけで1992年に発足した。さまざまな種類の紙飛行機や模型飛行機を作成し飛ばしたり、技術を教え合ったりしてメンバーの交流を深めている。つくばのほか土浦、牛久など主に県南地区の会員がおよそ80人在籍している。

主な活動場所は、新治トレーニングセンター(土浦市)や牛久運動公園体育館などの屋内体育館、また上高津貝塚ふるさと歴史の広場(土浦市)で月4回ほど「飛ばし会」を行っている。つくば市内や市近郊で紙飛行機教室も行っており、小学校やコミュニティセンターなどに出張して製作方法を教えている。今年6月と8月には第24回となる全日本紙飛行機選手権・土浦つくば予選会を主催した。

秋元代表は魅力について「日常生活の中で目線を水平より上に上げることはあまりない。模型飛行機を飛ばすと目線が上に向く。空を見るという行為によって日常生活では味わえない感覚を味わうことができる」と話す。また「模型飛行機はスポーツでもあるが、年齢を重ねてからでも若いころの記録を更新できる。材料費が安くて、ほとんどお金がかからないのも魅力」と話す。

日本では戦中から戦後にかけて模型飛行機教育が国策として行われ、盛んに製作された背景があるという。戦後にいったん廃れ、その後再び娯楽として復活したが、1970年代以降はテレビゲームの登場など娯楽の多様化により、次第に模型飛行機を作る人が少なくなっていった。メンバーの中には戦中、戦後を生きてきた70代、80代もおり、童心に返って模型飛行機を楽しんでいるという。

◆同EXPO杯は16日(日)午前10時受け付け、競技は午前11時~午後1時。雨天・強風時は中止。機体を用意できない人を対象に先着10人でその場で模型飛行機を作成できるキットを用意する。事前申し込みなしで当日参加できるが、同会ホームページからの事前の登録を呼び掛けている。問い合わせ先は同会代表の秋元さん(メールGBF00735@nifty.com、携帯電話090-8109-1289、TEL&FAX 029-836-2514)

女性が輝く「3つ星」企業に認定 一誠商事

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一誠商事の五十嵐徹社長(左)と、女性が輝く優良企業認定証を持つ吉澤静さん=つくば市竹園

【橋立多美】不動産会社、一誠商事(つくば市竹園)が、2018年度女性が輝く優良企業認定制度で、最も評価の高い「3つ星」に認定され、11月22日、特に優良な企業として県から表彰された。

同制度は、働く女性を応援する県内企業の取り組みを支援し、女性の活躍を推進しようと県が16年度に創設した。「女性活躍推進」「ワーク・ライフ・バランス推進」「子育て支援」の3分野でバランスよく取り組んでいる企業を優良企業として認定する。県が定めた評価や加点項目の合計が各分野で8点以上が「3つ星」、7点以上が「2つ星」、5点以上が「1つ星」に認定される。今年度の「3つ星」は一誠商事1社のみ。

同社は社員264人中、女性社員は129人。このうち女性役職者は41人に上り、女性社員の3割が職場のリーダーとして働いている。産休・育児休業制度が整い、現在、育児休業中の社員は男性1人を含む8人。これまで延べ25人が制度を活用して育児休業を取得しているという。

五十嵐徹社長は「05年に開業したつくばエクスプレス(TX)を機に県内11店舗に広げ、社員の増員が必須になった。人手不足が懸念され既婚の女性社員が子育てしながら働き、キャリアアップできる企業へとかじを切った結果」と話す。

同社は、国が定めた出産後1年間の育児休業期間をもう1年延長する独自の制度を設け、さらに復帰後子どもが小学3年までは育児時短勤務が可能という。時短勤務は五十嵐社長が自らの子育てを通じて、就学後学童保育に入所できるとは限らないこと、小3までは病気になりがちなことからの取り組みだという。

同社に勤務して14年、第2子を出産して職場復帰したばかりの吉澤静さん(36)は「新人だった頃は寿退社する人がいたが、今は育児休業を取るのが当たり前になり、復帰後は元の部署に戻り同僚たちの助けもある。何より男女対等の職場で、家事と育児が両立できる」という。

社訓に「会社の成長発展によって、社員と家族の将来の生活向上と安定を目指す」を掲げる同社。五十嵐社長は「これまで以上に『女性の活躍推進』と『仕事と家庭の両立支援』に努めていく。今回の認定によって、女子学生が安心して就職できる企業と把握してもらえると幸い」と話した。

11月22日、県庁で大井川和彦知事(左)から表彰される五十嵐徹社長(同社提供)

つくばの民生委員4人 子どもの学習支援塾開校

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地元の小中学校、PTA、民生委員関係者などが集まって1日催された開校式であいさつする稲葉淑江さん(左端)らスタッフと学習支援ボランティア=つくば市島名、さくら学園

【鈴木宏子】子どもの貧困が社会問題になる中、つくば市谷田部地区の民生委員4人が、子どもの学習を支援する無料塾を立ち上げた。7日から万博記念公園駅近くで、子どもの学習支援活動「フレンズ」がスタートする。

同市高山中学校地区の民生委員、稲葉淑江さん(57)、中村和子さん(67)、宇都宮町子さん(67)、飯島きよみさん(52)の4人。昨年10月からこれまで計30回、勉強会や視察などを重ね準備してきた。

高山中、島名小、真瀬小に通う母子家庭など家計が厳しい児童・生徒を対象に、週1回夕方、居場所を提供し、ボランティアで勉強をみる。子どもたちは宿題をしたり、それぞれのペースで勉強をするなどして過ごすという。無料でおにぎりなどの軽食も提供する。

地域の声きっかけ

民生委員として活動してきた稲葉さんが、地域住民から「子どもたちや地域の人が気軽に集える場所がない」などの声を聞いたことがきっかけ。仲間の民生委員に話すと「『集える場所がない』とか『居場所がない』という話はよく聞く」という答えが返ってきた。子どもたちの居場所をつくりたいと、昨年10月、民生委員4人で勉強会を始めた。

市内のほか、千葉県我孫子市、栃木県宇都宮市などを訪れ、子どもの学習支援や子ども食堂を運営している団体を視察し、運営方法などを学んだ。

今年5月から、子どもたちに勉強を教える学習支援ボランティアを募集したところ、現役の高校教員、元中学校教員、社会福祉士、筑波大生の4人がサポーターとして支援に加わってくれることになった。

会場は、万博記念公園駅そばの事業所が、午後5時以降ならばと、部屋を貸してくれることになった。市内の企業に寄付を募り、3社の支援を受けて運営費に充てる。

地元の小中学校にも協力を呼び掛け、学校を通して、支援が必要な子どもたちに参加を呼び掛けた。小学4年~中学3年生13人が通う予定だ。

子どもたちは家族に送迎してもらって通う予定だが、家族が送迎できず通いたくても通えないことが各地で課題になっていることから、送迎が受けられない子はスタッフがボランティアで送り迎えする。

稲葉さんは「和やかで子どもたちがほっとできる場所をつくりたい。子どもたちに勉強の習慣がついて自信がつけばいい。異なる世代と交流するので刺激になれば」と語り、「私たちが子どもの頃は、近所のおじさん、おばさんから『今日はどうしたの?』とか『お菓子あるから寄って』などと声を掛けてもらい、見守られて育てられた。学習支援活動をきっかけに、地域全体が子どもたちを見守る土壌をつくっていけたら」と話す。将来、子ども食堂も運営したいという夢があるという。

市、中学校区単位で実施へ

一方、市こども未来室によると、生活困窮者自立支援法に基づいて市が委託している子どもの学習支援は市内に3カ所ある。ほかにNPOなどが自前で取り組んでいる活動がある。市は今後、市全域で、中学校区単位の学習支援事業を広げる計画があるという。

◆子どもの学習支援活動「フレンズ」は毎週金曜日午後5時30分から8時30分まで3時間開校する。主催は稲葉さんが代表を務めるNPOプラザ・ねこねっと。学習支援サポーターを募集している。問い合わせは電話090ー6492ー7557(稲葉さん)、メールnpo.neco@nifty.com

画面操作で119番通報 聴覚・発話障害者に対応 つくば市消防

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1日から運用を開始した「緊急通報システムNET119」のスマートフォン画面

【谷島英里子】つくば市消防本部は、聴覚や発話に障害がある人を対象に、会話なしで携帯電話やスマートフォンの画面だけの操作で119番通報できる「緊急通報システムNET119」の運用を1日から始めた。GPS(衛星利用測位システム)機能を活用して通報者の居場所を特定でき、自宅や外出先からでも通報できる。

アプリの画面上から「救急」「火災」「その他」を選択し、「自宅」「現在地」のどちらかを押す。その後チャット機能が表示され、けがや周囲の状況などを文字でやりとりすることができる。

同市消防指令課によると、これまで聴覚や言語発声に障害がある人は、ファクスで119番通報で対応していたという。利用者は3日までに35人が事前登録しているという。同課の沼尻賢一さんは「自宅や外出先から、素早く通報できるようになったので、利用を広めていきたい」と話している。

対象は市内に在住または在勤・在学者で、聴覚や発話に障害がある人のほか、会話による通報に不安がある人。利用するには事前に住所、氏名、生年月日、メールアドレスなどの申請登録が必要。任意情報として緊急連絡先やよく行く場所(勤務先や学校)、持病、アレルギーなども登録できる。

問い合わせは市消防本部消防指令課(電話029・851・0119)、(ファクス029・851・0138)まで。

利用者から緊急通報を受けるつくば市消防本部のPC画面

県議選告示 つくばに4人超の9人、土浦に1人超の4人が届け出

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出陣式で、立候補者の決意表明に拍手する支持者=30日、つくば市内

【鈴木宏子】任期満了に伴う県議選が30日告示された。人口増に伴って定数が1増えるつくば市区(定数5)は4人超の9人、土浦市区(3)は1人超の4人が立候補を届け出た。有権者数は、選挙権年齢が18歳以上となったことにより、つくば市区が4年前より約1万5000人増えて18万2082人、土浦市区が約3000人増えて11万8986人(29日現在)。

立候補者(届け出順)は以下の通り。

◇つくば市区(定数5ー9)

野口修 63 団体職員 立憲民主 新
【略歴】東京電気大附属高中退。ジャズライブハウス経営。つくば市議2期。つくばみらい市筒戸。
【公約】①情報を公開し市民参加で基本政策をつくる②温暖化対策など環境問題を最優先に③芸術・文化を育み生かす茨城に④東海第2原発を廃炉に


田村けい子 64 政党役員 公明 現③
【略歴】神戸市外国語大卒。ファッション、流通企業勤務。マーケティングプランナー。党県本部副代表。沼田。
【公約】①子育て世代包括支援センター設置②つくば発の世界をリードする産業創出③東海第2原発の再稼働に反対し再生可能エネルギーの導入促進


塚本一也 53 大曾根タクシー社長 無所属 新
【略歴】東北大学工学部建築学科卒。筑波大学大学院環境科学研究科修了。JR東日本社員。一級建築士。花畑。
【公約】①TXの茨城空港や羽田空港延伸②つくばに新たな産業を生み出す③少子化時代に対応したつくばの特色を生かした教育環境の構築


飯岡英之 58 飯岡建設社員 無所属 元④
【略歴】日本大学生産工学部卒。中堅ゼネコン・村本建設社員。つくば市桜地区防犯連絡員協議会会長。流星台。
【公約】①世界トップレベルの学力と規範意識を持つ子供たちをつくばに育む②農業を守り所得を安定させる③福祉・医療の複合拠点を設置


鈴木将 46 県議 自民 現②
【略歴】米国サフォーク大中退。元県議秘書、元つくば市長秘書。寺具自衛消防団団長。寺具
【公約】①結婚・妊娠・出産・育児・教育への切れ目ない支援②TXの北部、東京臨海延伸③道徳心を高め地域でも海外でも活躍する国際人を育てる教育


山中たい子 67 政党役員 共産 現③
【略歴】日本大学二部卒。旧桜村議1期・つくば市議4期。まつぼっくり保育園後援会長。倉掛。
【公約】①危険な東海第2原発の運転延長ストップ②暮らし第一の県政に転換し、国保・介護の負担軽減、県水道料金引き下げ、待機児童ゼロ


後藤吾郎 39 理学療法士 無所属 新
【略歴】県立医療大理学療法学科卒、筑波大大学院フロンティア医科学専攻終了。元筑波記念病院勤務。梅園。
【公約】①女性、若者、子育て世代が働きやすい環境づくり②茨城型地域包括ケアシステム構築③病気やけがでも変わらず生活できる仕組みづくり


星田弘司 44 星田建設工業社員 自民 現②
【略歴】東海大卒、英国シェフィールド・ハラム大学院修士修了。つくば市議2期。党県連青年局長。西大沼。
【公約】①茨城やつくばの情報発信を強化しイメージアップ②横断歩道、信号機設置など通学路の安全対策③マル福対象年齢拡充など子育て環境改善と支援


八代克彦 61 作家 無所属 新【略歴】筑波大学体育専門学群中退。警備会社社員。小説「反さとり」を自費出版。上横場。
【公約】①茨城県の魅力度ランキングを上昇させる②首都をつくばに移転する③日本標準時間を明石からつくばに変更する

◇土浦市区(定数3ー4)

伊沢勝徳 48 県議 自民 現④
【略歴】明治大学大学院修了。参院議員・狩野安秘書。県剣道道場連盟顧問、常総学院評議員。真鍋。
【公約】①出産・子育てに希望の持てる環境の整備②陸・海・空の交通ネットワーク整備・利活用③魅力とやりがいがあり儲かる農林水産業の確立


安藤真理子 58 社会福祉法人俊真会理事 自民 現①
【略歴】成城短期大学卒。総合介護福祉施設「プラザマアム」会長。土浦商工会議所女性会会長。大町。
【公約】①健康寿命日本一など健康・医療・福祉の充実②子育て支援など男女共同参画推進③生産日本一のレンコンなど農水産物のブランド力強化


柏村忠志 75 無職 無所属 新
【略歴】日本大学法学部卒。水郷土浦をつくる会代表。土浦市議5期。2015年市長選に出馬し敗退。中高津。
【公約】①自公の3議席独占によるマンネリ政治を変える②霞ケ浦を汽水湖に戻し天然ウナギ・ヤマトシジミを復活③東海第2原発の再稼働中止


八島功男 62 政党役員 公明 現②
【略歴】創価大学法学部卒。常陽銀行土浦ローンプラザセンター長、筑波支店長。党県本部副幹事長。永国。
【公約】①18歳までの医療費無料に②防災アプリで緊急時情報を発信し最善の行動を支援③医療・介護・生活支援・住まいが一体のケアシステムづくり

【シルバー団地の挑戦】9 老朽化課題も再生困難 スーパー・商店街撤退(下)

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空き店舗が居並ぶ元商店街には今にも崩れ落ちそうなシャッターも=つくば市森の里

【橋立多美】住宅団地の中心からスーパー・商店街が撤退した後のつくば市茎崎地区、森の里では、空き家になった長屋式集合タイプの商店街の老朽化問題が浮上している。

1階を商店、2階を住居とする「げた履き住宅」の商店街がシャッター街となっておよそ15年。シャッターやひさしが壊れたり、軒先が腐食するなど老朽化が著しい。店を畳んだオーナーたちは空き家にしたまま新天地で開店したり、2階の住居部分を貸したりしている。

空き店舗のままなのには訳がある。壁一枚で隣り合う長屋式の店舗兼住宅の一部を売却するのが難しく、所有者全ての合意が必要になるからだという。また、高齢化で地域が衰退し新たな店舗が出店することは期待できず、居抜き譲渡されたケースは皆無だ。

森の里自治会の倉本茂樹会長は「以前、生協や市シルバー人材センターが注文品配送センターや弁当配送の拠点として利用できないかと検討され、私も相談に乗ったりしたが、2階部分に入居者が居ること等が障壁となって実現しなかった」と振り返る。

「腐食した建物の一部が強風で吹き飛ばされて災害になる可能性があり、市の空き家対策室に対応を要請しているが、所有者に連絡がつかないのか、ついても所有者が対応しないのか、未だに解決していない」とも。

今年7月に異例の進路をたどった台風12号接近に備え、危険防止のために朽ち果てて強風で吹き飛ばされそうなシャッターの一部を撤去したり、土のうを積んだりしたそうだ。「他人の所有物を破壊するのは違法行為で、責任をとる覚悟だった」と、その時の心情を語った。

出店者が用意するお茶コーナーは住民と出店者の交流の場。後ろの駐車場にはかつてスーパーがあった=同

店舗の所有者と粘り強く交渉して空き店舗の解消を図る必要に迫られているが、所有者も高齢化し所有権が他の人に渡るとさらに交渉が難しくなるのは必至だ。「所有者の行方が分からないと聞く元店舗もあるし、自治会としては現に2階に人が住み、その人達が会員であることを考えると対応は極めて難しいのが現実」と倉本さんは苦渋の表情を浮かべる。

シャッター通り商店街は閑散として猫1匹通らない。スーパーは取り壊され、100台を収容する駐車場に変わった。(おわり)

【シルバー団地の挑戦】8 運営は主婦から出店者に スーパー・商店街が撤退(中)

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土曜朝市の出店者たち=つくば市森の里の元商店街

【橋立多美】つくば市茎崎地区の住宅団地、森の里では、スーパー・商店撤退後、主婦が始めた定期市がスタートから6年目に存続の危機を迎えた。

発起人の主婦3人のうち2人が引退。また魚屋の店主が高齢のために出店を取りやめた。発起人で1人残った田辺くるみさん(69)が踏ん張り、定期市を続けた。

引退した1人は夫婦で定期市運営に取り組み、夫君がフリーマーケットの商品を移動したり、コーヒーショップの中心的役割を担っていた。この夫君が病にかかって介護のために引退。もう1人は元々足が悪く、毎週の活動で足への負担が大きくなったことが原因で引退した。

田辺さんは「軌道に乗っていたしボランティアもいて続けることにしましたが、二本の柱を失い、フリマとコーヒーショップをやめるなど、規模を縮小せざるを得ませんでした」と淡々と話してくれた。

2013年3月には同市から委託を受けた食品スーパーカスミの移動販売が始まり、不便な生活解消という役目を終えたと解散することになった。

しかし、出店者側から「利用客から続けてほしいという要望があってやめられない」の声が挙がり、「里の市」オープンから12年経った14年春、出店者の希望で定期市は継続されることになった。

名称を「土曜朝市」と改め、運営は主婦たちから出店者に移った。開催日時は里の市と変わらず毎週土曜の午前10時から。里の市の発起人だった田辺くるみさんと松浦悦子さん(70)、松元栄子さん(同)がボランティアで世話係を務めている。

待ってくれている客がいる間は続ける

朝市に並ぶのは肉と和菓子、野菜の3品目。1320平方㍍の畑を借りて野菜と落花生を育てている団地住民の土屋達夫さん(66)は「にぎわいの一つになればと思って出店している。売上500円の日もあるが種と肥料代の足しになればいい」。

定期市のスタート時点から出店している土浦市の精肉店店主の村山勉さん(73)は「客は少なくなって今は多くて15人ほど。もうけを考えたらやっていけない。待っていている人とのつながりは切れないし、客が一人でもいるうちは続ける」と話す。暮れには和菓子店が正月用の餅を、精肉店がハムやすき焼き用牛肉などを販売するという。(つづく)

国は全面的に争う姿勢 鬼怒川水害国賠訴訟 裁判始まる

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第1回口頭弁論終了後の住民側報告集会で意見交換する住民と弁護士ら=下妻市内

【鈴木宏子】常総市に甚大な被害をもたらした2015年9月の鬼怒川氾濫で、水害が発生したのは国交省の河川管理に瑕疵(かし)があったためだとして、住民32人と企業1社が国を相手取って総額約3億4400万円の損害賠償を求めた国家賠償訴訟=8月7日付け=で、第1回口頭弁論が28日、水戸地裁下妻支部(伊藤一夫裁判長)で開かれた。国側は訴えの棄却を求め、全面的に争う姿勢を見せた。ただしどのような主張を展開して争うかについては、次回以降の準備書面で明らかにするとした。

この日の裁判は傍聴者の抽選が行われ、法廷は住民や支援者らで満席となった。法廷では住民側弁護団がプロジェクターを使い、法廷に設置されたスクリーンに、水害が発生した原因や国の河川管理の問題点などを大写しにして、国の責任を改めて追及した。

続いて原告住民2人が意見陳述をした。常総市の赤羽武義さん(78)は水害の翌年2月、妻を災害関連死で亡くした経緯を話し、時折言葉を詰まらせながら「水害が無かったならば私の妻は死ななくてすんだ。水害は防ぐことができた」と話した。

花き園芸会社を経営する同市の高橋敏明さん(64)は、水害で花や観葉植物など10万株を失ったと話し「国は責任から逃げている」などと訴えた。

訴状によると鬼怒川水害の原因は、国が若宮戸地区の無堤防状態を放置し河川区域に指定しなかったことから規制が及ばず、ソーラーパネル事業者によって自然堤防の砂丘林が削られたこと、堤防が決壊した上三坂地区は、地盤沈下が進み堤防の高さが年々低くなっていたが国は改修を後回しにしたこと、市中心部の水海道地区は、排水河川である八間堀川の排水機場の運転再開が操作規則に違反して遅れたことなど国の管理に瑕疵があったためだなどと主張している。

次回第2回口頭弁論は2019年3月20日午後3時から行われる。

【シルバー団地の挑戦】7 シャッター通りで続く定期市 スーパー・商店街が撤退(上)

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土曜朝市で野菜を買う主婦=つくば市森の里の元商店街

【橋立多美】つくば市茎崎地区の大型住宅団地、森の里(1300世帯)では、団地内のスーパーや商店街が近隣にできた商業施設に客を奪われて撤退・廃業した後も、主婦3人が始めた定期市が規模を縮小しながらも続けられ、「買い物難民」化に歯止めをかけている。

同団地は筑波学園都市建設に伴って建設された。1979年に入居が始まり、入居者がそろって高齢化している。入居当初、活気があった団地内のスーパーは駐車場になり、商店街は現在1店舗だけが営業している。

秋晴れの11月17日午前10時、元商店街で「土曜朝市」が始まった。60代の主婦が、ざるに並べられた一皿100円の朝採り野菜の中からジャガイモに目をとめた。「おいしそう。どれにしようかな」。店主の土屋達夫さんが「どの皿も同じ数だけど、こっちがいいかな」。

ジャガイモと葉物を入れたビニール袋を下げて、隣のテーブルの和菓子をのぞきながら肉販売のコーナーへ。ラッピングして値付けされた豚や鶏肉などが保冷車から下ろされると待ちかねたように次々に売れていく。一人で数パック買う人もいて、ボランティアの田辺くるみさんらが電卓で合計金額を出したり袋詰めをする。

待ちかねた主婦たちが精肉を購入する=同

両手にビニール袋を下げて帰っていく人もいれば、日なたにしつらえたテーブルと椅子で茶飲み話に花を咲かせる人もいる。70代の主婦は「買い物してからここでおしゃべりするのが楽しみ」と笑顔で話した。

3人の主婦が定期市を発足させた

かつて団地の中心には大型スーパーと電器、肉、薬局、玩具、美容室、飲食店など15の店舗があった。同地区の住民も訪れ、暮れには正月用品を買い求める人の車で商店街周辺の道路が渋滞した。ところが牛久駅前に商業施設が開業したころから陰りが見え始め、2002年春に商店街の核だったスーパーが撤退。店舗も次々にシャッターを下ろした。

こうした状況では、高齢者が食料品等の日常の買い物が困難な状況に置かれる「買い物難民」になりかねない。同年9月、不便な生活を解消し活気を取り戻そうと、3人の主婦が発起人となって毎土曜開催の「里の市」をスタートさせた。

場所は現在と同じ元商店街の一角。市には3人が奔走して出店をとりつけた乾物、魚、肉、パン、野菜の5業種がそろった。ボランティアがフリーマーケットやコーヒーショップを運営し、毎週数十人の団地住民でにぎわった。露店のため天候に振り回されつつも豪雨以外は休みなく続けられた。

しかし6年目の08年、3人の発起人のうち2人が健康上の理由で引退。開催規模の縮小を余儀なくされた。(つづく)

最弱武将落城の跡か 小田城で焼け跡発見 つくば市発掘調査

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大規模火災の跡とみられる焼け跡が見つかった本丸北側出入口前の発掘調査現場=つくば市小田、小田城跡

【鈴木宏子】「戦国最弱の武将」としてNHKの歴史番組で紹介され人気となっている、つくば市小田、小田城の戦国武将、小田氏治(うじはる)が、戦乱に見舞われ、大規模火災に遭ったとみられる焼け跡の一部が、つくば市の発掘調査で発見された。12月1日の現地説明会で一般公開される。

焼け跡は焼土や炭を大量に含む層で、本丸外側の北側出入り口前の調査区画で見つかった。16世紀半ば、上杉謙信連合軍に攻められた際にあった大規模火災跡とみられるという。火災跡は本丸の調査でもすでに確認されており、今回は本丸の外側で見つかった。

火災に見舞われた後、焼け跡では大規模改修が行われ、新しい堀と土塁が造られたことも新たに分かった。城の出入り口を守るため三方を土塁で囲み「馬出(うまだし)」と呼ばれる区画に造り替えたという。市文化財課は「小田城が度重なる戦乱に見舞われ、落城と奪還が繰り返された末、城が作り替えられていった歴史を反映するもの」と説明している。

小田城の土塁の存在が新たに確認された

今回の調査は、1997年度から21年間にわたって続けられた発掘調査の最終年度になるという。今年度は、焼け跡が見つかった本丸北側など本丸外側の3カ所計約400㍍で発掘が行われた。

本丸西側では、江戸時代末期の絵図に描かれ、これまで存在が確認されてなかった内堀外側に幅約10㍍の土塁があったことが新たに確認された。小田城で堀の両側に土塁が築かれていたことが分かったのは今回が初めてで、本丸西側が唯一の場所という。

さらに西側の中堀を調査した結果、堀の底の深さに段差があることも分かった。初めに造られた堀が、その後、拡張された跡とみられるという。中堀跡からは当時の下駄や漆椀の一部など珍しい木製品も出土した。

深さに段差があることが分かった本丸西側の中堀跡=同

市文化財課の山本賢一郎課長は「20年以上にわたる発掘調査で、鎌倉時代から戦国時代まで約300年間、何度も造り替えられた小田城の変遷が明らかになった。現地に来て、小田城跡歴史ひろばで開催中の『小田氏治と戦国時代の城館』展=10月4日付けを併せて見ていただき、400年前の歴史に触れていただきたい」と話している。

◆発掘調査の現地説明会は12月1日(土)午前10時30分からと午後1時30分からの2回、つくば市小田2377、小田城跡で催される。焼け跡など発掘現場が公開されるのは今回が最後になる。参加費無料。事前申し込み不要。問い合わせは電話029ー883ー1111(つくば市教育局文化財課)。当時の問い合わせは電話029ー867ー4070(小田城跡歴史ひろば案内所)。同日は国指定史跡「真壁城」(桜川市真壁町古城)の発掘調査現地説明会も行われる。

本丸西側の中堀跡で発見された長さ18㌢・幅9㌢の下駄と漆椀

※メモ
【小田城跡】鎌倉時代から戦国時代に県南部で勢力を持った小田氏の居城跡。1935年に国指定史跡となった。1997年から城跡保存のための発掘調査が始まり、2016年4月、成果をもとに「小田城跡歴史ひろば」として復元された。史跡の広さは21.7㌶。

宇宙ビジネス創出 県が後押し つくばでサミット

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「いばらき宇宙ビジネス創造プラットホーム」で相談に応じる、いばらき宇宙ビジネスコーディネーターの一人、今井孝司さん=つくば市千現、つくば研究支援センター1階

【山崎実】茨城の経済をけん引する産業の育成、強化を目指す県は「いばらき宇宙ビジネス創造拠点プロジェクト」を立ち上げた。宇宙ビジネスへの企業の新規参入、事業創出の積極支援に向け動き出している。

同プロジェクト初の支援事業(補助制度)として10月末に4社の採択が決まり、順調な滑り出しをみせている。12月18日にはつくば市で「いばらき宇宙ビジネスサミット」が開催されるなど、宇宙産業集積への布石が着々と進んでいる。

人工衛星製造の民営化や、衛星データの活用による新ビジネスの創造など、いわゆる宇宙産業市場は民需を中心に拡大傾向にある。成長産業と捉えた県は、全国に先駆けていち早く名乗りを上げた。

プロジェクトの支援事業は、宇宙ビジネス参入企業に試験設備の利用料、販路開拓費用、衛星データを活用した開発費等を補助するもの。

初の募集、審査の結果、今橋製作所(日立市)▽ワープスペース(つくば市、筑波大発ベンチャー)▽Yspace(石岡市)▽リモート・センシング技術センター(つくば市)の4社に決まった。このうち、ワープスペースは、自社で開発した低価格の移動式衛星管制地上局をブータン王国内(政府機関等)に設置する販路開拓を目指している。リモート・センシング技術センターは、光学衛星データを用いて、サツマイモのデンプン含量を推計するモデルと、ほ場別診断シートと出荷適期をマップ表示するソフトウエアを開発した。

宇宙ビジネスの相談にエキスパートが対応

また宇宙ビジネスに特化した企業・個人の各種相談にワンストップでサービスを提供する「いばらき宇宙ビジネス創造プラットホーム」が、つくば市千現の県産業戦略部いばらきサロン内(つくば研究支援センター1階)に設置された。衛星の設計や軌道計算、地球観測衛星データの利活用等、宇宙関連に関わる各分野の5人のエキスパートが、宇宙ビジネスコーディネーターとして、アイデア段階から起業まで対応、相談に応じている。

プロジェクトの一大イベントとして実施されるのが、12月18日、つくば市吾妻、オークラフロンティアホテルつくばで開催される「いばらき宇宙ビジネスサミット」だ。民需を中心に年々拡大するビジネス市場の先駆的役割を果たすことを目的に、内閣府、経産省等と共同で開く。

当日は大井川和彦知事のほか、支援事業を受けたワープスペースの亀田敏弘CEO、Yspaceの日高萌子代表らが出席し、パネルディスカッションが行われる。同時に、会場では専門家への個別相談会も開かれる予定。

宇宙ビジネスの立ち上げについて県は「企業の関心は確実に高まってきている。本県を代表するリーディング産業として育成、支援していきたい」(科学技術振興課)と期待している。

問い合わせは同課国際戦略総合特区推進室(電話029ー301ー2515)。

アートの力で「ほうき」の魅力発信 筑波大生 27日から「つくろう展」

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昨年、つくば市民ギャラリーで開催した展覧会の様子(速水さん提供)

【鈴木萬里子】「大穂のほうき」=メモ=として知られる、つくばの伝統工芸ほうき作りを、素材作りから制作過程まで紹介する展覧会「ほうきをつくろう展」が筑波大学の学生らにより、27日から、同市吾妻、つくば市民ギャラリーで開かれる。

ほうき作りは、筑波大芸術専門学群クラフト領域、宮原克人准教授のプロジェクトとして取り組まれている。アート・デザインの力による東日本大震災の復興支援として始まり、昨年から、アート・デザインが地域にどのように貢献できるか、様々な実践をする創造的復興プロジェクトの一環として、「ほうきをつくろうプロジェクト」活動が展開されている。

ほうきは主にホウキモロコシ(ほうき草)とコキアから作られる。授業では、つくば市大穂でほうき工房を構える酒井豊四郎さんの畑を借り、酒井さんの指導のもと、学生らがホウキモロコシの種まきから収穫まで取り組んだ。コキアは坂東市の県農業大学校で育ててもらった。

さらに全国各地でほうき作りのワークショップを開いてきた。岐阜県白川郷にも出掛け、主婦グループと白川郷のカヤでほうきを作り土産にするアイデアを話し合った。「昨年は各地でワークショップを開き、たくさんの人にほうき作りを知ってもらった。今年はほうき作りを根付かせることを目標にしている」とメンバーの一人、芸術専門学群4年生の速水一樹(22)さんは話す。ほうきの作り方も研究を重ね、簡単に作れて丈夫、使いやすいほうきを紹介している。自然の素材を使った、自分だけの道具作りをする楽しさがあるという。

展覧会は昨年に続き2年目。今展のテーマは「ほうきづくりの過程を知ってもらおう」。ホウキモロコシやコキアのほうき約50点のほか、ほうき作りの材料や道具を展示する。来場者が体験する「ほうきづくりワークショップ」も開かれる。速水さんは「手間暇をかけて自分の手で一から作り上げると、愛着がわいて使うのが楽しみになる」と話し、多くの人の来場を呼び掛けている。

◆会期は12月2日(日)まで。開館時間は午前10時~午後5時(初日は午後1時開館、最終日は午後1時閉館)。ほうきづくりワークショップは12月1日(土)午後1時~3時(受付午後12時30分~1時)。問い合わせは宮原さん(電話029・853・2843、メールmiyahara@geijutsu.tsukuba.ac.jp)

※メモ
【大穂のほうき】つくば市大穂地区で作られているほうき。県の郷土工芸品に指定されている。明治時代後期、栃木県鹿沼で奉公をしていた中島武平が、ホウキモロコシの種を持ち帰り、栽培と生産が始まった。大正から昭和には全国に出荷されていたが、電気掃除機の普及で需要が大きく減少した。

昨年のほうき作りワークショップの様子(同)

読書の履歴「通帳」に記録して 土浦市立図書館でスタート

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本の通帳に借りた本の書名を印字する子ども=土浦市立図書館

【谷島英里子】小中学生が、自分が図書館で読んだ本の履歴を、銀行の通帳のような手帳に記録できる「本の通帳」を土浦市立図書館が23日から導入した。専用機を使って通帳に印字する仕組みで、子どもの読書の意欲を高めることが狙い。

本を借りた年月日、書名、作者名、出版社が印字された通帳=同

開館1周年記念事業の一環。対象は市内在住か在学の小・中学生と義務教育学校生で、同館の利用カードを持っていること。通帳は5000冊作成した。

使い方は、初めに通帳を窓口で発行してもらう。通帳を専用機に入れ、本のバーコードを読み込むと通帳に印字される仕組み。通帳には本を借りた年月日、書名、作者名、出版社が印字され、銀行や郵便局の預貯金通帳にそっくりだ。通帳1冊で366冊の本が印字できる。

23日は祝日ということもあり、開始の午前10時30分から10人ほどの列ができた。同館によると午後5時ごろまでに86人が利用し、子どもたちから「うれしい」「どんどん読みたくなる」と喜ぶ声が聞かれたという。

通帳の制作費と記帳機の購入費用の合計120万円は、常陽銀行、筑波銀行、水戸証券、めぶきリースが協賛企業として協力した。

同館は「子どもたちの中で本の通帳が話題になって、図書館に来たくなるきっかけになれば」と話している。

「日本の風景 感動共有したい」 土浦の異色画家 洞峰公園で油彩画展

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「茅葺き農家」の前で加賀さんの説明に熱心に聞き入る来場者ら=つくば市二の宮の筑波新都市記念館

【鈴木萬里子】定年を迎えた10年前に絵を描き始めた土浦市在住の異色の画家、加賀宏義さん(78)の油彩画展がつくば市二の宮の洞峰公園筑波新都市記念館で開かれている。県内など近隣の自然美を追い求めた作品を中心に、50号の大作3点を含む57点が展示されている。

50号の大作「怒涛の海」

洞峰公園の紅葉を描いた作品などが、激しい色彩や、たおやかな色使いで描かれている。入口正面に飾られた50号の大作「茅葺き(かやぶき)農家」「怒涛(どとう)の海」の2作は特に圧巻だ。会場中央の40号「せせらぎの音」は森の中から流れ出る水を、幾重にも広がる緑を背景に描いた。

加賀さんは独学で絵を描き始めたが、3年後の2011年に初めて新極美会の公募展に30号「廃墟」を出品した。「その作品で新人賞を得たことで自信がつき、今につながっていると思う」と話す。

東京で勤めの傍ら、絵画展や銀座のギャラリー巡りを趣味にして、画家の筆使いを熱心に観察したのが、今の土台となっているという。いとこが著名な日本画家、信太金昌(しだ・きんしょう=故人)なのも画家を志すのに影響した。

これまでに個展やグループ展などを多数開き、精力的に絵を描く姿勢が評価されている。今展について「日本の美しい風景、感動する風景を自分なりに描いている。観た人と感動を共有したい」と話した。

来場したつくば市の60代男性は「見ている人の心をわしづかみする絵だと思う。大胆なのに、きめ細やかさ、色の出し方など、すべてを極めていて作者の感性のすごさを感じる」と話した。

◆会期は28日(水)まで。入場無料。開館時間は午前9時~午後5時(最終日は午後3時)問い合わせは加賀さん(電話080・2066・8567)。

「せせらぎの音」の前に立つ加賀さん=同

つくば駅前で23日からワングーフェス アーティスト、筑波よさこい連らが出演

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ワングーフェスのフリーライブに登場する倉木麻衣さんと加藤ミリヤさん(ワンダーコーポレーション提供)

【谷島英里子】TXつくば駅前のつくばセンター広場で23~25日に、ワンダーコーポレーション(本社つくば市)が創業30周年を記念したフリーライブ「ワングーフェス」を開催する。アーティストの倉木麻衣さんや加藤ミリヤさん、BOOWY(ボウイ)のドラマーとして知られる高橋まことさんなど総勢65組が登場し、駅前を音楽で盛り上げる。

フェスではつくばセンター広場に2カ所のステージを設置。ワンダーコーポレーションに関わりのあるアーティストのほか、地元で活動する筑波大学生や「筑波よさこい連&筑波和弘」「関隆浩from NEVER SAY NEVER」なども出演する。出演アーティストの対象商品を購入した人にはステージ前方の優先エリアの入場券を限定販売する。

このほか会場周辺で、家族連れでも楽しめるようにアニメ「ポケットモンスター」のピカチュウとイーブイが登場するイベントや、約100店舗の食と物販が出店する。フェスを担当する管理本部の石井達也さんは「豪華アーティストが無料で見られます。ご家族みんなんで楽しめるイベントもありますので、ぜひ3連休はワングーフェスにお越しください」と話している。

同社は1988年に設立。エンターテインメント複合専門店のWonderGOOや音楽・映像ソフト専門店の新星堂、総合リユース専門店のWonderREX、音楽・映像ソフトレンタル専門店のTSUTAYAなどの事業を展開している。

詳しくはワングーフェスのホームページで。

「車が自宅に来るので助かる」と好評 高齢者の買い物支援始まる 土浦

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「買い物支援サービス」を利用し商品選びを楽しむ高齢者=土浦市内のスーパー

【谷島英里子】交通手段が乏しく買い物が困難な高齢者を無料で送迎する「買い物支援サービス」=10月30日付け=の利用が21日、土浦市内で始まった。市内34の福祉施設で構成する土浦市民間社会福祉施設協議会の取り組みで、利用者からは「車で安全に行けるので助かる」と好評だ。

利用したのは、同市南部の土浦三中地区にそれぞれ1人で暮らす98歳と82歳の女性2人。98歳の女性は、野菜は宅配サービス、肉は近くの精肉店を利用するが、魚屋が近くになくて困っていた。自転車で近くの店まで行っていたが、体力が衰え、別居の子どもに心配されていたという。回覧板でサービスを知り、自ら申し込んだ。

午後1時30分すぎ、買い物を支援する特別養護老人ホーム「もりの家」のワゴン車が各家に到着すると、「ありがたいですね、待っていました」と一言。車には市社会福祉協議会ボランティアの櫻井忠男さん(77)が添乗し、スーパーで何を購入したいかを話すなど和やかな雰囲気となった。約1㌔離れたスーパーに到着すると、軽快な足取りで約30分間、買い物を楽しんだ。

利用した2人は「車が自宅に来るので安全で助かる。また利用したい」「初めて行ったスーパーだったのでどこに商品があるのか戸惑ったが、他の店と違うお薦め商品を見つける楽しさにつながる」と満足した様子だった。

市社協によると、11月に入り回覧板でチラシを配布したところ、数件の問い合わせがあった。今後は、各中学校区にある公民館の市社協職員(地域ケアコーディネーター)や地域の民生委の協力で高齢者に利用を呼びかけていく。

新規就農者 県南で増加が顕著 400人目標 県が就農支援態勢強化

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ちぢみほうれん草を収獲する中村淳さん。葉に泥が付かないよう雑草を生やしているという=つくば市自由が丘

【山崎実】新たに農業で生計を立てる新規就農者数が県南地域で増加していることが県の調査で分かった。12月15日にはつくば市で「農場見学&就農相談会in県南」が開かれる予定で、「新規就農者の確保は茨城県農業の維持、発展に不可欠な施策」(農業経営課)と、県は就農支援態勢を強化していく考えだ。

調査結果によると、昨年度の県全体の新規就農者(16~44歳)は、前年度比18人増の346人。うち新規学卒・Uターンなど主に後継者は122人。県内に807組織がある農業法人の雇用就農は163人、新規参入(就農)は61人だった。特に新規参入では県南地域が30人と全体の半数を占め、しかもここ数年は右肩上がりの傾向にある。

なぜ県南地域なのか。同課によると、就農者は脱サラ、IT系企業からの離職者などが含まれ、地理的に消費地に近いことや、首都圏からの交通の利便性が高いことなどが要因になっているのではと、背景を分析する。

脱サラし、7年前からつくば市自由が丘の農園約3㌶で年間50品目の野菜をつくる中村淳さん(35)は「都内のレストランや直売所に卸しているので、東京に近いつくばはメリットがある」と話す。

さらに就農時の年齢が45歳未満で、独立・自営農業などの条件はあるが、国の就農支援制度で年間最大150万円が生活保障として最長5年間交付されることも後押ししている。

経営類型の新規就農者数では、野菜が圧倒的に多く、県全体で346人中、222人と6割以上を占めている。「水稲などの普通作と異なり、野菜は初期投資が少なくて済む分、入りやすいのではないか」(同課)という。

2020年度に県全体で新規就農者数400人を確保するのが目標だが、雇用情勢が好調なことから他業種への流出が考えられ、新規学卒の参入減少も懸念される。それだけに、担い手確保は喫緊の課題で、同課は「支援は惜しまない。県南の動きが全県的な波及効果につながれば」と期待している。

◆「農場見学&就農相談会in県南」は12月15日(土)午前9時、JAつくば市桜支店集合(古来1630)。2014年に新規就農しネギの周年栽培をしている吉沼宏幸さんの農場などを見学するほか、就農就職に関する個別相談も行われる。問い合わせは同課・農業参入等支援センター(電話029ー301ー3846)。

土浦市立図書館開館1年 入館者60万人に 21日から18の催し

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図書館フェスのイベントポスターを紹介する入沢弘子館長=土浦市立図書館2階情報ステーション

【鈴木宏子】土浦市立図書館(同市大和町、入沢弘子館長)が昨年11月27日、同駅西口前のアルカス土浦に移転・開館して1周年を迎える。1年間の来館者数は約60万人になると見込まれ、県内トップクラスとなる見通しだ。1周年を記念して、21日から27日まで「図書館フェス」が催され、6日間で18のイベントが繰り広げられる。

同館によると、18日までの来館者数は58万660人。1日平均1821人が来館し、年間来館者数は目標だった40万人の1.5倍となる見込みだ。昨年度、県内の図書館で最も入館者数が多かったのはつくば市立中央図書館の51万5000人。つくばを上回るとみられる。

1日当たりの平均貸出者数は587人、貸出冊数は1969冊。一人当たりの貸出冊数は移転前の旧館(文京町)と比べ2.2倍に増えた。年齢別では16~18歳の貸出冊数が旧館と比べ6倍、19~22歳が4倍と若い世代の利用が急増したのが特徴という。

来館者の内訳は、利用者アンケートに回答した792件を分析すると、高校生など10代の学生が40%を占める。利用頻度は全体で週に1~2回通う人が最も多く34%に上った。

同館は駅前のにぎわいを創出するというもう一つの役割を負う。市都市計画課が11月上旬に実施した1日交通量調査では、駅ビル西口前地点の人通りは市役所が駅前に移転してきた2015年と比べ、休日が1.32倍の8722人、平日が1.17倍の9913人に増え、通行量増加が数字で示された。

できることはすぐ改善

館内の利用環境は、利用者アンケートをもとに改善が図られてきた。開館当初は「持ち込んだ自分のパソコンをどの席で使えるか分からない」「近くの人の話し声がうるさい」などの意見があったという。意見をもとに、パソコンを使う席、高校生が勉強する席、図書館の資料を閲覧する席などに分けて、より利用しやすい環境を整えた。「いすを引く音がうるさい」という声には、いすの脚にクッションを付けるなどして対応した。

入沢館長は「アンケートはスタッフ全員に毎日、回覧している。改善できることはすぐやってきたのことが満足度につながっているのではないか」と話す。「『いい図書館。これからも頑張って』『受け付けの対応が良い』など励ましも寄せられるので、スタッフのモチベーションも上がる」という。

2年目を迎えるのを前に入沢館長は「引き続き図書館に来ていただけるよう努力し、まだ図書館に来てない市民の方もおられるので足を運んでいただけるよう工夫したい」と話す。21日からの「図書館フェス」ではカフェ、映画、コンサートなど図書館としては異色のイベントを開く。「まだ来館したことのない人に足を運んでもらうきっかけにしてもらい、駅前のにぎわいをつくれれば」と話す。

図書館フェスのイベントは以下の通り。

▽高野史緒講演会「図書館の天使たち—図書館で夢と出会う方法」=23日(金・祝)午後2時30分~4階研修室。土浦市出身で江戸川乱歩賞を受賞したSF作家。10月16日に発行された土浦を舞台にした作品「グラーフ・ツェッペリン夏の飛行」についても話を聞けるという。

▽映画鑑賞会「生誕100年—いわさきちひろ~27歳の巣立ち」=27日(火)午後1時30分~、4階研修室。日本を代表する絵本画家の知られざる人生に迫ったドキュメンタリー映画を上映。

▽渡辺大輔フォルクローレライブ「晩秋に楽しむフォルクローレの世界」=25日(日)午後1時30分~1階ラウンジ。かすみがうら市出身で元土浦市職員でもあるケーナ奏者。

▽リサイクルブックマーケット=25日(日)午前10時~4階研修室。図書館で不用となった雑誌などを無料で譲渡する。1人10冊まで。当日整理券を配布し入替制。

▽1日限定!図書館カフェ=23日(金・祝)午前11時~2階ヨムカフェラウンジ。図書館でバリスタのいれたコーヒー(250円)を楽しむ。

▽おとなのための朗読会=22日(木)午後1時30分~4階研修室で、土浦朗読の会による朗読会。

▽ちいさなおはなし会=21日(水)午前11時~2階おはなしのへや。0~3歳児と保護者向けおはなし会。

▽おはなし会=25日(日)午前11時~2階おはなしのへや。幼児~小学生対象のお話し会。

▽こども映画会「チップとデール」=23日(金・祝)午後1時~2階おはなしのへや。

▽腹話術&マジックショー=23日(金・祝)午前11時~2階おはなしのへや。けんちゃんとゆかいな仲間たちによるショー。

▽学校対抗!ビブリオバトル=24日(土)午前10時30分~1階プラザ、市内高校生がお勧めの本を紹介し観戦者の投票でチャンプ本を決める学校対抗書評合戦。学祭土浦とコラボ企画。

▽「貸出0回本」=21日~12月15日、2階展示棚。開館以来1年間、1回も貸し出されていない本を展示。

▽小林じん子展関連図書展示=1日~12月28日、2階情報ステーション。土浦市出身の漫画家、小林じん子さんが影響を受けた本を展示。市内で開催中の「小林じん子展」との連携企画。

▽親力アップ講座「こどものケンカ!その時親は!?」=21日(水)午前10時15分~2階おはなしのへや。乳幼児と保護者が対象。

▽本の通帳サービス=市内小中学生を対象に図書館で借りた本の履歴を銀行の通帳形式の手帳に印字できるサービスを23日(金)からスタート。

ほかに1階広場で▽ビバマルシェ=23日▽キッチンカー大集合=24日▽あおぞらマルシェが開催される。