ホーム つくば 防災ヘリ 7月から医師乗せ補完運航 つくば・土浦の3病院がチーム組織

防災ヘリ 7月から医師乗せ補完運航 つくば・土浦の3病院がチーム組織

【山崎実】県は今夏の7月から、ドクターヘリの補完的運航として、医師及び看護師(医療チーム)を乗せた防災ヘリの運航を開始する。

既に昨年10月からドクターヘリの搭乗訓練(OJT)、防災ヘリ搭乗訓練等を実施している。重複要請等でドクターヘリが出勤できない場合、防災ヘリが医療チームを乗せて救急現場に向かい、速やかに治療を行い、救命率向上を図るのが狙い。

補完運航に先立ち、県は2月、この運航に協力して医療チームを組織、提供する土浦協同病院(土浦市、酒井義法病院長)、筑波大附属病院(つくば市、原晃病院長)、筑波メディカルセンター病院(同、軸屋智昭病院長)の3病院と「防災ヘリによる補完的運航に関する協定」を締結した。

「防災ヘリによる補完的運航に関する協定」締結式の様子(同)

これにより、防災ヘリに出勤要請があれば、防災航空隊基地(つくば市上境)から医療チーム提供3病院のいずれかの病院ヘリポートに立ち寄り、チームを乗せ現場に急行する。

2010年7月、水戸済生会総合病院(水戸市)と、水戸医療センター(茨城町)の2病院を拠点として運航を開始した現行のドクターヘリは、出動要請が年々増加し、重複要請から対応できないケースが目立っている。

県医療政策課のドクターヘリ運航実績によると、2010年度から17年度までの総出動件数は7079件、年度別では10年度の362件から17年度には1147件と3倍以上に急増。さらに重複要請も20件から8倍弱の156件に増え、全体では588件に上る。

防災ヘリをドクターヘリの補完として運航させることについて大井川和彦知事は、第1回定例県議会で県議の質問に「重複要請で(ドクターヘリが)出動できない場合や、多数の傷病者が出た際などに、防災ヘリが協力病院から医師と看護師を搭乗させ、救急現場に向かう体制が確立する。1人でも多くの県民の命を救うため、運航体制の充実、医療提供体制の強化に全力で取り組みたい」と、その意義を強調した。

ドクターヘリは、県境を超え、栃木、福島両県と相互に要請・利用できる体制を構築しているほか、千葉県のドクターヘリとも共同利用している。防災ヘリの補完的運航が、ドクターヘリの重複要請の負担軽減につながることは間違いなく、自治体関係者などからも「医療過疎地域にとっては心強い朗報」と、早期運航に期待している。

茨城県ドクターヘリ運航実績
年度20102011201220132014201520162017
総要請件数362724109095698688493011477079
出動件数2895818527036726286787285131
未出動件数のうち重複要請20377653945795156588
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