日曜日, 9月 29, 2024
ホーム ブログ ページ 239

「つくバス」など公共交通改編へ 12日から素案説明会 つくば市

0
つくば市のコミュニティーバス「つくバス」=研究学園駅前

【鈴木宏子】コミュニティーバス「つくバス」など公共交通体系の改編を進めているつくば市はこのほど改編素案をまとめた。つくバスは、朝夕の混雑時間などに一部で折り返し便を運行したり枝線を運行する、路線バスは既存路線を維持するため茎崎地区などで運賃補助を実施し、人口が急増している研究学園駅周辺に路線バスの新設を検討する―などが主な柱。12日から22日まで7地区で計14回の地区別説明会を開き住民の意見や要望を聞く。

つくバスの主な改編内容は、つくば駅から大穂、筑波地区を結ぶ「北部シャトル」は、つくばセンター~大穂窓口センター間の折り返し便を導入する。一方、大穂より北の筑波地区は運行便数が減少する。

つくば駅から桜、筑波地区を結ぶ「小田シャトル」は、日中の時間帯に小田地区~大穂窓口センターや松栄団地への枝線を新設する。

研究学園駅から豊里、筑波地区を結ぶ「作岡シャトル」は、現在の大穂窓口センター経由から、今鹿島、豊里の杜経由にルートを変更し、吉沼シャトルとの重複ルートを解消する。

つくば駅から市役所、豊里地区を結ぶ「吉沼シャトル」は、現在の上郷、東光台経由から、大穂窓口センター、学園の森経由にルートを変更する。

「上郷シャトル」を新設し、現在の吉沼シャトルの折り返し便である上郷便を同シャトルとして、学園の森経由から東光台経由にルート変更する。

つくば駅から谷田部、茎崎地区を結ぶ「南部シャトル」は、つくばセンター~理化学研究所間に折り返し便を導入する。一方、折り返し区間以外の茎崎地区は運行便数が減少したり乗り換えが必要になったりする。

研究学園駅から谷田部地区を結ぶ「谷田部シャトル」は、みどりの中央~つくば工科高校間について、みどりの東(TXみどりの駅近く)を経由するルートに変更する。

みどりの駅から茎崎地区を結ぶ「自由ケ丘シャトル」は、緑が丘~アッセ入り口間について、観音台、谷田部車庫を経由するルートに変更する。一方、路線が長くなるため運行便数が減少したり運行時間が増加する。

ほかに、新規路線として、市西部と万博記念公園駅やみどりの駅を結ぶ「西部シャトル」(仮称)を新設する。

改編により、つくバスは現在の7路線から9路線になる。バス停の間隔についても現在の約1㎞間隔から、500m間隔を基準にするとの案を示している。一方、間隔が狭くなると時間が掛かり、運行便数が減少する。

茎崎に牛久への路線バス新設を検討

路線バスについては、茎崎地区などと牛久駅を結ぶ既存の路線バスに運賃補助を導入する。補助額は、路線バス運賃をつくバスと同等にする金額で検討している。ほかに、現在バスの乗り入れがない茎崎地区の富士見台方面から牛久駅方面への新規路線バスの運行を検討する。

さらに、宅地開発が進む研究学園駅周辺に民間路線バスの新設を検討する―など。

改編時期については、今年10月からと来年4月からの2段階で実施するとしている。

つくバスの2017年度の利用者は年間約104万人。運行経費は年約4億4600万円、運賃収入は約2億600万円で、5割超の約2億4000円を市が負担している。改編案を素案通り実施した場合の運行経費がどうなるかについて市はまだ公表していない。

地区別説明会の日程は▷筑波交流センター=12日(土)と21日(月)午前10時から▷大穂交流センター=12日(土)午後2時からと17日(木)午前10時から▷豊里交流センター=16日(水)と19日(土)いずれも午前10時から▷桜総合体育館=19日(土)午後2時からと22日(火)午前10時から▷市民ホールやたべ=13日(日)と15日(火)いずれも午前10時から▷茎崎交流センター=13日(日)午後2時からと14日(月)午前10時から▷市役所=18日(金)と20日(日)いずれも午前10時から。

元デザイナー町田保さん つくばで個展 「美を追求」

0
第73回現展入選「激しい思い」(左の作品)を背景にした作者の町田保さん=洞峰公園内筑波新都市記念館展示ホール

【鈴木萬里子】つくば市在住の画家、町田保さんの個展「第6回町田保絵画展―美しさに恋して」が10日から同市二の宮の洞峰公園内筑波新都市記念館展示ホールで開かれている。町田さんは服飾デザイナーとして10年間ファッションの仕事に携わった。その経験から「ファッションと芸術は美の追求。バランスも大切で美しさを出すにはどうしたら良いか模索しながら描いている」という。書家でもある。

作品は水彩画風に描いたアクリル画、色鉛筆画など全39点。入口正面には昨年の第10回極美つくば展で初めて創設された、つくば市長賞受賞作品「感動」が展示されている。雲中にそびえ立つ遠景の筑波山上空に、太陽が厚い雲の中から光を放つ。この情景を激しい色調で描き切った作品だ。町田さんは「勢いのある画に仕上がったと思う。初めて賞を受賞できたことは名誉でありうれしかった。この賞に恥じないような絵を今後も描いていきたい」と話した。この作品の前で立ち止まり熱心に見入る来場者が多かった。

昨年の個展の激しい色調から一転、今年は細かく、丁寧にを意識して描いたという。龍ケ崎市から来場した50代の徳田ゆき子さんは「昨年初めて見て良い印象だったので、初日に来た。昨年は強い絵という印象があったが、今年はやさしい感じがする。自然な空気感が出ていて良いですね」と話した。

◆16日(水)まで。入場無料。開館時間は午前9時~午後5時(最終日は3時まで)。問い合わせは町田さん(電話090・8046・7445)まで。

「感動」を熱心に見入る来場者=同

昭和の土浦駅舎などスケッチ つくばで水彩画2人展

0
「昭和回想のスケッチ展」に来場した市川さんの家族

【斉藤茂】郷土の水彩画家ふたりの足取りがつくばで交錯した。岩田正+市川隆通「昭和回想のスケッチ展」が9日から、つくば市吉瀬のつくば文化郷ギャラリーながや門で始まった。一般財団法人茨城県郷土文化振興財団(大久保純子理事長)主催、16日まで。

岩田正さん(86)は2003年から、石岡市広報紙の表紙絵を13年にわたって描いてきた。「歴史の町」石岡の常陸國總社宮、舟塚山古墳、茨城廃寺(復元図)などに材をとった作品のほか、石岡旧市街に点在する昭和初期の店舗建築を数多くスケッチしている。

市川隆通さん(2006年没)は東京電機(本社・つくば市)社長として、土浦市からつくば市への工場移転を指揮した経営者。入院中に覚えた絵筆で各地をスケッチして回り、1989年から90年にかけて朝日新聞県版に連載された作品群がある。

同財団が事務所をつくば文化郷内に構えたことから、ふたりの関係者が原画を持ち寄る格好で絵画展の開催となった。土浦、石岡両駅の旧駅舎のスケッチはじめ約40点を展示する。今はない建物や失われた風景の描写は、観客の郷愁を誘っていた。

◆入場無料。問い合わせは電話029-846-3445(同財団、同市吉瀬1679の1)

同スケッチ展を見る来場者ら

地域密着ケンニイバンド 1stアルバムでつくばの魅力を熱唱

0
つくばの魅力を歌う地域密着ケンニイバンド=つくば市大角豆のPARKDINER

【谷島英里子】つくばを中心に活動するバンドグループ「地域密着ケンニイバンド」が、ファーストアルバム「WE LOVE TSUKUBA」を発売した。発売を記念して、4月21日、つくば市大角豆のライブハウス、PARKDINER(パークダイナー)でライブを開催した。

地元をこよなく愛するボーカル&ギター担当の「ケンニイ」ことリーダーの中山健二さんを中心に、県内で精力的に活動する。中山さんはつくばで生まれ育ち、自然や人の温かさに触れ、年を重ねるにつれて、つくばの魅力を歌で発信したいと、2013年にギター「セキトウ」、ベース「ナカヤン」、ドラム「サトム」とともに同バンドを結成した。

ライブで熱唱するケンニイさん

ライブは、アルバムの収録順に「つくばスタイル」でスタートし、ケンニイさんがかすみがうらマラソンを走った経験から作曲した「カスミガウララン」や、つくばで開催しているイベント「食と酒 東北祭り」のテーマソング「東北の酒」などを熱唱した。メンバー紹介後、古くからつくばに住む人と移住をしてきた人とのそれぞれの気持ちを表現した曲「愛してるつくば」が流れると、会場の熱気は最高潮に達して大合唱となった。

 

アンコールは甘く切ない夏の思い出を歌った「グッバイ阿字ヶ浦」、つくばエクスプレスの秋葉原駅からつくば駅に向かう車内で家路を急ぐ気持ちを表現した「終点つくば」で締めくくった。

ステージを終えたケンニイさんは「感謝しかありません。これからもつくばの曲を書いていきたい」とコメントした。

ファーストアルバム「WE LOVE TSUKUBA」はMUSIC PLANTつくば店で購入できる。

 

ファーストアルバム「WE LOVE TSUKUBA」

 

日本語学校「国際語学院」つくばに開校

0
中級クラスの授業風景=つくば市松代

【鈴木萬里子】つくば国際ペット専門学校(同市沼田)を運営する学校法人つくば文化学園(東郷治久理事長)は、日本語学校「日本つくば国際語学院」(今瀬文隆校長)を4月20日、つくば市松代に開校した。学校法人が運営する日本語学校は県内初という。定員100人。

留学生はウズベキスタン出身者が16人、ベトナム5人、スリランカ5人のほか、タジキスタン、ギニア、モンゴル、ネパールなど9カ国から集まった第1期生35人が新生活をスタートさせた。

同ペット専門学校に入学した留学生が日本語を学ぶ教育機関が必要となっていたことや、同市での開校の要望が多かったことから設立に至った。近隣市町から聴講の問い合わせが寄せられたのを受けて、外国人の聴講生も随時受け入れる。

4月入学の2年間と、10月入学の1年6カ月の2コースがある。授業時間はできる限り午前中に集中させ、留学生が学業とアルバイトを両立させることができるよう配慮した。学校から徒歩圏内に学生寮も完備され、勉学に打ち込める環境が整っている。

入学時に日本語の能力別にクラス編成が行われ、初級クラスは18人。中級クラスはフィリピン、中国、モンゴル出身の3人が学んでいる。

始まったばかりの中級クラスでは、かなり高度な日本文を、つかえることなく流ちょうな発音で練習していた。モンゴル出身のバヤルツェンゲルさん(20)は「つくばはにぎやかな所だと思っていたが、緑が多くてとても気に入っている。将来は大学と大学院に進み経済学を勉強したい」と話した。中国出身の許辰光さん(23)は「つくばは人がやさしいし環境も良い。筑波大学に進学したい」と、13歳から勉強しているという完璧に近い日本語で話した。

同クラス専任教員の中谷あゆみさんは「このクラスは中級なので、私の投げかける言葉で学生たちが会話を膨らますことが出来ます。話の糸口を与えることで、日本語のキャッチボールが出来るようになるのは教師冥利に尽きます。日本語で意思疎通が図れるように指導していきたい」と話した。

日本つくば国際語学院の外観

TXを茨城空港に延伸を 7市の議長ら期成同盟会設立

0
設立総会で開会のことばを述べる海老原一郎土浦市議会議長=土浦市城北町、ホテルマロウド筑波

【鈴木宏子】つくばエクスプレス(TX)を茨城空港(小美玉市)まで延伸しようと、土浦、つくば市など7市の市議会議長らが7日、TX茨城空港延伸議会期成同盟会(会長・市村文男小美玉市議会議長)を設立した。

現在、終点になっているつくば駅から延伸しようと、沿線の海老原一郎土浦市議会議長、塩田尚つくば市議会議長のほか、かすみがうら、石岡、小美玉、鉾田、行方7市の市議会議長が発起人となって発足した。7市の議長・副議長で構成し、今後、県などに要望活動をしていく。

同日、土浦市城北町、ホテルマロウド筑波で開かれた設立総会には、7市の議長・副議長のほか、国光文乃、青山大人衆院議員、岡田広参院議員、県議、市長ら約60人が出席し、「全力で皆さんの取り組みを支援したい」(国光氏)「夢の実現のため頑張っていきたい」(岡田氏)などとあいさつした。小美玉市の島田穣一市長は「市長会も一緒に取り組んでいきたい」などと述べた。

TXの県内延伸については、2017年8月の知事選で橋本昌氏(前知事)と大井川和彦氏(現知事)の両氏が共に公約に掲げた。昨年9月に就任した大井川知事は、同年12月に策定した「新しい茨城づくり政策ビジョン」に「TXの県内延伸に向け検討を進める」と明記した。これを受けて7日の設立総会であいさつした県政策企画部の森住直樹交通局長は「整備資金をどう確保するかなど難しい問題もあるが、様々なルートを含め幅広く検討し、あらゆる可能性を検討していきたい」などと話した。

同盟会の設立趣意書はTX延伸の必要性について、航空需要が増大し成田・羽田の首都圏空港は2020年代に処理能力がほぼ限界に達すると見込まれていることなどから「茨城空港の存在価値は首都圏第3空港としてますます重みを増している」とし、波及効果について「延伸の波及効果は、沿線地域の人口増加や経済効果など様々な面において計り知れない」などとうたっている。

ロボッツ 地区優勝に届かず 悔しさかみしめシーズン終える

0
試合終了直後、勝利に沸く福島の選手たちを横目に、シャツで顔をぬぐう高橋祐二選手㊨=6日、福島県のいわき市立総合体育館

【池田充雄】男子プロバスケットボールBリーグ2部(B2)の茨城ロボッツは6日、福島県のいわき市立総合体育館で、今季レギュラーシーズンの最終戦として福島ファイヤーボンズと対戦。83-87で敗れ、目前に迫っていたB2中地区優勝を手にすることはできなかった。連勝記録も17でストップした。

決定力不足の中で34得点と一人気を吐いた平尾充庸選手

ロボッツはこの試合、序盤からシュート精度の低さとディフェンスファウルに苦しんだ。第2クォーター半ばまではシーソーゲームを続けていたが、その後は相手のドライブに守備陣形を崩され、スチールやリバウンドからの速攻を許すなど、一時は13点差まで広げられた。それでも第3クォーターで守備を立て直すと、次第に攻撃のリズムも取り戻し、第4クォーターでは猛迫。終盤には3点差まで詰め寄ったが、最後のあと一歩が届かなかった。

豪快なダンクシュートやリバウンドで活躍したチュクゥディエベレ・マドゥアバム選手

この試合をつくばから応援に行った丸山大輔さん(9)は「絶対優勝してほしかった。みんな頑張っていたので悔しい」と話し、父親の浩史さん(50)は「ロボッツが茨城を元気にして、茨城をもっと好きにさせてくれた。今のチームはすごくいいので、これでぜひ来年も戦ってほしい」と期待を込めた。

眞庭城聖選手も相手のマークに苦しめられた

岡村憲司スーパーバイジングコーチは「ブースター(ファン)の声援が素晴らしく、この人たちのためにも次は頑張らなくてはと思った。選手たちはこういう大事な試合で悔しい思いをしたことがいい経験になったと思う。レベルを少しでも上げてB1に行けるチームを作っていきたい」と試合後に話した。

優勝を逃した悔しさと、選手への感謝の思いに感極まるファンら=6日、同

難病の大枝未和さんが熱唱 友人ら応援「頑張る姿に感動」

0
ステージ上で熱唱する大枝未和さん(中央)と、作曲を担当した佐倉孝司さん㊧=つくば市大

【崎山勝功】難病の再生不良性貧血を患う大枝未和さん(16)=つくば市=が5日、つくば市内で開かれたチャリティーコンサートに出演し、自身が作詞した「希望の花咲く場所」を熱唱した。会場には、未和さんの初ステージを見届けようと小中学校時代の友人らが駆け付け、未和さんを応援した。

同市大、鹿島神社近くの空き地で開かれた「ミュージックピクニックin芝畑 泳げ鯉のぼり!!」で、未和さんは約20分間出演し「希望の花咲く場所」を含め「翼をください」「花は咲く」の計3曲を歌いあげた。

幼稚園時代からの友人、狩谷瑠海さん(16)は=高校2年=、未和さんの幼稚園・小学校時代を「いつもニコニコして、すごく明るくて優しい子だった」と振り返り「CDで聞いていたけど、生歌は初めて。感動した」と語った。同じく幼稚園時代からの友人、矢口茉樹さん(16)=同=は「病気なのはわかっていたけど、ここまで頑張っているのを知って、すごく尊敬した」と話した。中学時代の友人、大貫未陽さん(16)=同=は「とてもきれいで、見ている自分も励まされた」と感銘を受けていた。

初ステージを終えた未和さんは「みんなが見ているので、ちゃんと声が出ているか心配だった。やり切ったという感じ」と感想を述べ、友人らが駆け付けてくれたことに「うれしかった」と話した。

未和さんが作詞した歌は、難病で苦しむ家族や患者らが集まる「難病カフェアミーゴ」(つくば、水戸などで活動)の仲間たちから寄せられたメッセージを元に作った。未和さんは「初めて(アミーゴの人たちと)会ったときは緊張して、うまくしゃべれなかったけれど、メッセージは本当の声なので、重みを感じた。素直に受け入れられた」と振り返った。

未和さんの歌詞に曲を付けたシンガーソングライターで同コンサートを主催する佐倉孝司さん(63)=土浦市=はこの日、ステージで未和さんの演奏も務めた。佐倉さんは「最後の部分は自分が作ったかのようにゾクゾクした」と話した。

未和さんは現在も治療のため、筑波大附属病院に週1~2回通院している。中学生だった2015年から16年に掛けては「学校よりも病院に行くことが多かった」ほどで、病院内に設けられた院内学級で勉強したという。

感染症にかからないよう毎日、手洗い、うがいを欠かさず、マスクは今も必須だ。食事も生ものはほとんど食べずに、野菜も火を通して食べている。初ステージを見守った母親の豊美さん(38)は「食生活はきつかったと思う」と振り返った。

ミュージックピクニックは、東日本大震災が起こった2011年秋に「みんなに元気になってもらおう」と佐倉さんら市民有志が主催し、つくば市西大橋で始められた。15年春までは年4回開催していたが会場が使えなくなったため、現在の会場に移って15年秋から年2回のペースで開催を続けている。

路線バスの旅はいかが 休日は1日700円で乗り放題 関鉄バス

0
関東鉄道の路線バス

【富永みくに】路線バスの旅がテレビ番組で人気だ。ゆっくり走るバスに揺られ、気が向くままに途中下車を楽しみながら見知らぬ街を巡るのが魅力だといわれる。ゴールデンウイーク(GW)にテレビの人気番組のようなバス旅に挑戦してはいかが。

関東鉄道グループは4月28日から、土・日・祝日と、お盆期間の8月13日~16日、年末年始の12月29日~1月3日に一般路線バスが1日乗り放題となる「IC・1日乗車券」を発売している。交通系ICカードSuica(スイカ)またはPASMO(パスモ)に、1日乗車券の機能を登録することで、大人は700円、小児は350円で一般路線のバスが乗り降り放題になる。

利用方法は、最初に降りるバス停で運転手に「IC・1日乗車券」を利用することを伝えて購入する。運賃はチャージ残高から差し引かれ、残額が足りない場合はチャージもできる。小学生未満の子どもは大人1人に付き1人まで無料。交通費1400円で大人2人子ども2人が丸一日楽しめる。

利用できる路線は、関東鉄道、関鉄グリーンバス、関鉄パープルバスの一般路線バス全路線。ただし、高速バス路線やコミュニティバス、筑波山シャトルバス、荒川沖駅東口~あみプレミアムアウトレット線、茨城県庁シャトルバスの水戸駅南口~県庁バスターミナル線は対象外となっている。

TXつくば駅(つくばセンター)からは牛久・下妻方面、土浦駅からは下妻・石岡・行方方面への路線バスの旅が楽しめるほか、いくつかバスを乗り継げば、守谷・取手方面へも行ける。電車を併用すれば水戸市内・鹿行方面でも利用できる。

本数が少ない路線もあるため、下車した際には必ず次の出発時間を確認するのが重要だ。バス専用の路線検索サイト・アプリを使うと乗り継ぎがスムーズに行える。「IC・1日乗車券」の詳しい利用方法については、関東鉄道ホームページ(http://kantetsu.co.jp/news/18041601_bus.html)へ。

【GW】まだ間に合う! お出掛け情報㊦ 県内巡るスタンプラリー

0
冊子「漫遊いばらきスタンプラリー2018」

【富永みくに】ゴールデンウイーク(GW)も中間地点を迎えた。今夜から明日3日に掛けて雨の予報となっているが、GWは待ったなしだ。「GWまだ間に合う! 県内お出掛け情報㊦」では、「まだまだ遊び足りない!」「もっとGWを楽しみたい!」という人にお薦めのスタンプラリーを二つ紹介する。

県内最大級 236施設

県観光物産課が「漫遊いばらきスタンプラリー」(冊子、全26㌻)を実施している。県内の美術館や博物館などの文化施設をはじめ、動物園や公園、温泉施設などのレジャー施設まで幅広い施設が対象だ。スタンプラリーとしては県内最大級の236施設(県北53、県央71、県南52、県西34、鹿行26)に及ぶ。

スタンプラリーの参加方法は、冊子で紹介されているスタンプ設置施設の中から好きなレジャースポットに出掛け、施設の受付などに設置されたスタンプを応募用紙に押印。236施設のほかに、常磐道のサービスエリア6カ所(上り3・下り3)も対象となっている。

集めたスタンプの個数によって、県内ホテルのペア宿泊券などが当たる懸賞(総計800名)に応募できる。主な賞品は▽黄門さまコース(スタンプ9個)=「北海道往復フェーリー乗車券」「筑波山江戸屋宿泊券」(各1組2名)▽助さんコース(同6個)=「5000円相当の県産品」(10名)▽格さんコース(同3個)=「国営ひたち海浜公園・乗り物券」(40組)など。

冊子はスタンプラリーの参加施設でもらえる(先着順)。各施設で入場券の割引やプレゼントなど特典が受けられるクーポン券も付いている。実施期間は11月30日まで、応募は12月7日の消印まで有効。

県担当者によると、同スタンプラリーは2002年に開始。東日本大震災で被害を受けた施設もあった中、継続された。17年度の応募者は1万3639件あり「毎回楽しみにしている」「出かけるきっかけになった」「知らないところに行けた」などの声が寄せられているという。

問い合わせ先は電話029・301・3614(漫遊いばらき観光キャンペーン推進協議会)。イベントの詳細は「観光いばらき」ホームページ(http://www.ibarakiguide.jp/stamp_rally.html)。

スタンプラリー対象施設の一つ、つくば市沼田の「わんわんランド」では同冊子のクーポン利用で、入園料大人1,500円が1,200円、小人700円が500円になる。GW中は犬の障害物競技アジリティショー、ドッグパフォーマンスなどを開催している

スマホでゲットして! 阿見町

阿見町では、今年度から「阿見町スマホスタンプラリー」がスタートした。台紙にスタンプを押して集めるのではなく、QRコードをスマートフォン(スマホ)で読み取る最新のシステムを採用。あみ観光協会の会員店舗や施設など全56カ所にQRコード付きのポスターを設置した。

スタンプラリーは、対象施設に貼られたポスターからQRコードを読み取るだけで始められ、アプリのダウンロードは不要。読み取ったデータは「スタンプ取得一覧」に保存される。スタンプは6つのカテゴリーに区分されており、A「公共施設等」(あみプレミアムアウトレットなど10カ所)、B「体験・直売所」(JA茨城かすみ直売所など9カ所)、C「お土産・その他」(7カ所)、D・E「飲食店1・2」(各12カ所)、F「カフェ・スイーツ」(6カ所)と、さまざまなポイントでスタンプがためられる。

各カテゴリーの中から1カ所ずつスタンプを集め、3つまたは6つたまるとスマホ上から応募が可能。主な賞品は、阿見町出身のイラストレーター諏訪原寛幸氏の「戦国武将マグカップ」(50名)、阿見町特産農産物「メロン」(10名)など。スタンプ6つを集めた人全員に「阿見将軍クリアファイル」がプレゼントされる。応募締め切りは9月30日。

阿見町商工観光課によると、スタンプラリーにスマホを活用することで若い世代の来訪が期待できる。さらに、スタンプを獲得した施設の前後に寄った施設を知ることで、参加者がどのような地点を移動したかが把握できるようになるとのこと。周遊や移動特性などの分析結果は、個人情報に配慮した上で、観光モデルの構築や交通支援などに役立てることができる。

問い合わせ先は「阿見スタンプラリー」ホームページ(https://www.ami-stamp.com/)。

「阿見町スマホスタンプラリー」のチラシ

きょう2日は八十八夜 新茶シーズン到来

0
柔らかな新芽が出そろった茶畑に立つ沢辺さんと妻ののぶ子さん=つくば市要

【橋立多美】立春から数えて88日目にあたるきょう2日は、茶摘みを始めるのに最適な八十八夜。新茶シーズンの到来だ。

筑波大学(つくば市天王台)東側に茶畑が広がる一角がある。栽培から加工販売まで行っている沢辺茶園(つくば市要)の畑で広さ2ha。畑一帯が明るい緑色におおわれ、一年中で最も多忙な時期を迎えた。

同園は、店主の沢辺稔さん(70)が静岡の製茶園で修業を積んで始めた。おいしいお茶は土作りからと有機肥料にこだわり、息子夫婦と一家総出で取り組んでいる。

沢辺さんは「今年は天候に恵まれて順調に生育し、例年に比べて1週間ほど新芽の伸びが早い」という。「さわやかな甘みと旨みを味わってもらえる」と味に太鼓判を押す。

近年、ペットボトルや紙パック入りの緑茶飲料が普及し、急須離れが進んでいる。お茶はペッボトルに入っているのを買う時代となり、緑茶の消費は減少傾向で推移している。

総務省の家計調査によれば、1965年の一世帯当たりの緑茶年間購入量(全国)は2133gだった。この年をピークに下落し、2008年に初めて1000gを割り込み、16年には856gまで落ち込んでいる。

生産者の高齢化と相まって規模を縮小する茶園があるが、沢辺さんは「茶文化を衰退させたくない」と前向きだ。茶葉に触れ、緑茶を急須で飲む習慣を取り戻してほしいと毎年、新茶の時期に手摘みなどを体験できるイベントを開催している。今年は30人募集に40人の申し込みがあり、締め切られた。

ゴールデンウイーク明けには新茶が同園の店頭に並ぶという。問い合わせは電話029-864-0989(同園)。

つくば山水亭 オークラホテルに新規出店

0
オープンセレモニーでテープカットを行う東郷代表(中央)=4月30日、オークラフロンティアホテルつくば本館2階

【富永みくに】サンスイグループ(東郷治久代表)の料亭「つくば山水亭」(つくば市小野崎)は1日、同市吾妻のオークラフロンティアホテルつくば(馬場清康社長)本館2階に、2号店にあたる「つくば山水亭オークラ店」をオープンした。

同ホテルでは1983年から35年間、日本料理店「筑波嶺」が営業していたが、今年3月に撤退。利用者から「本格的な和食店は不可欠」との要望があり出店が決まった。テーブル席と個室があり、設備や内装などは前店からそのまま引き継がれている。

つくば国際会議場から近いという立地を踏まえ、事前に申し込みがあればイスラム教の戒律に沿ったハラル食、ベジタリアン食のほか、アレルギー食など、多様な食文化・食習慣を有する外国人客にも対応したメニューも提供する。

4月30日に開かれたプレオープンでは、ホテルや報道関係者に提供メニューが振る舞われた。東郷代表は「昨年12月の中頃、馬場社長から入居の依頼があった。当時は本店でも板前が不足しており、予約なしのお客様を迎えた経験もなかったことから、出店にはためらいがあった。そんな中、若いスタッフたちから『やってみたい』との声が多く上がり、私も腹をくくって出店を決めた。私たちの失態はオークラの名を傷付けるということを肝に銘じつつ、良いサービスを提供していきたい」と抱負を述べた。

営業時間は、ランチタイムが午前11時半~午後3時、ディナータイムが午後5時半~9時。ランチメニューは「花御膳」など4種類で、価格は1,400円~(税・サービス料10%別)。ディナーメニューは地元産の常陸牛を使った「常陸牛のしゃぶしゃぶコース」(6,500円~8,500円)など。定休日は火曜。本店は事前予約制だが、オークラ店は予約をしなくても利用できる。予約・問い合わせは電話029・855・3313(同店)。

季節感を取り入れたランチメニュー
明るく清潔感のある店内

つくばでメーデー 研究予算の充実など訴えデモ行進

0
つくば市内をデモ行進する参加者たち=1日、つくば市吾妻

【崎山勝功】メーデーの1日、つくば市吾妻の中央公園で「つくば中央メーデー 第89回筑波研究学園都市圏統一メーデー」が開かれた。県南・県西地域の研究機関や官公庁、民間企業の労働組合など31団体、約700人(主催者発表)が集会とデモ行進を行い、職場環境の改善と市民生活向上を訴えた。

つくば市の研究機関の労働組合、筑波研究学園都市研究機関労働組合協議会(学研労協)などでつくる同メーデー実行委員会が主催した。

集会では、公的研究機関の基礎的研究予算の充実、研究費を減らし研究機関職員の生活を圧迫する運営費交付金削減への反対のほか、東海第2原発の再稼働反対などを訴えたメーデー宣言が採択された。デモ行進に使うプラカードのコンテストなども行われた。

集会後、参加者らは3グループに分かれてつくば駅周辺をデモ行進。最高気温28度と7月中旬並みの暑さの中、「サービス残業無くせ」「労働者の使い捨てやめろ」「国保料値上げ反対」などと市民らに向けて訴えた。

取材に対し参加者の一人、土浦協同病院などの職員らで組織する「茨城厚生連労組」の20代の男性組合員は、看護師を含む医療職員の労働環境について「賃金の問題などがあって人が集まらない。週休2日制にするよう要求しているが、いまだに4週6休の医療機関がある。茨城より労働条件のいい千葉県の医療機関に転職する人もいて、とにかく医療職員が増えて欲しい」と、厳しい現状を話した。

つくば市内の研究職員の男性は、有期雇用の任期制研究職員が増えている現状に触れ「労働者同士でいがみ合ってはダメ。正規・非正規の枠組みを超えて連帯しなければ」と語った。

「小売業で働いている息子がいる」という60代の女性は「息子をメーデーに誘ったが、疲れているので休んでいる。現役世代は疲弊している」と、現役世代の厳しい労働環境を明かした。

 

非正規労働者ら常総でデモ行進

「茨城反貧困メーデー」でデモ行進する参加者たち=4月30日、常総市水海道諏訪町

常総市では4月30日、非正規労働者や生活困窮者など、既存の労働組合に加入しにくい労働者向けの「茨城反貧困メーデー」が行われた。集会の後、水海道駅周辺をデモ行進し「家賃が高いぞ」「でも給料は安いぞ」「ちゃんと給料払え」などと訴えた。

非正規労働者などでつくる「茨城不安定労働組合」(土浦市)などが参加するメーデー実行委員会が主催。2009年につくばで初めて開催して以来、毎年開き、16年には土浦でも行われた。常総市で開いたのは初めて。

集会は同市水海道天満町の市生涯学習センター会議室で開かれ、県内外から12人が参加した。大学非常勤講師の藤田康元さん(51)らが講演。藤田さんは同非常勤講師の労働環境について「資料費はポケットマネー。出るのは講義料と交通費の実費だけ」と話した。さらに参加者の質問に答えて「任期が1年単位で生活が安定しない。任期を延ばしたり無期雇用に転換することが重要」と述べた。

参加者からは「正社員であろうがなかろうが『食っていける賃金をよこせ』と要求することが必要」などの意見が出された。

【GW】まだ間に合う! お出掛け情報㊤ 手ぶらでサイクリング

0
「霞ケ浦広域サイクルーズ」で土浦港から遊覧船に乗り玉造港で下りてサイクリングを楽しむ自転車愛好者

【鈴木宏子】最大で9連休のゴールデンウイーク(GW)がスタートした。県内の行楽地では家族や友人、一人でも楽しめる多彩な催しが用意されている。GW後半に向け、日帰りで楽しめる「GWまだ間に合う! 県内お出掛け情報」を2回に分けお届けする。第1回は手ぶらで楽しめるサイクリングを紹介する。

筑波山や霞ケ浦をめぐる全長約180㎞の自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」は、玄関口の土浦駅ビルに3月末、サイクリングを楽しむ拠点施設「りんりんスクエア土浦」がオープンするなど、自転車を楽しむ環境が充実してきた。

GW中は、手ぶらで土浦駅に来てレンタサイクルを借り、同駅東口そばの土浦港から遊覧船に自転車を載せて、クルーズとサイクリングを楽しむ「霞ケ浦広域サイクルーズ」や、土浦の街なかを自転車で楽しむ散策ツアーなどが用意されている。

5月は自転車月間。昨年5月に「自転車活用推進法」が施行され定められた。同月間に合わせて5月1~31日まで、つくば霞ケ浦りんりんロード沿線の10カ所どこでも自転車を乗り降りできる「広域レンタサイクル」(県と土浦、つくば市など8市町が実施)の利用料金が1000円になる特別割引が実施される。通常利用料1日1500~2000円のロードバイク、ミニベロ、クロスバイクが3~5割引で利用できる。

県地域計画課によると同コースを走る自転車愛好者は、県が環境整備をスタートさせたころの2015年度は約3万9000人だったが、昨年の17年度は2倍近い5、6万人に増えたと推計されている。東京五輪が開かれる20年には琵琶湖と並ぶ10万人を目標にしている。各市の沿道には、まんじゅう店、かりんとう店、大盛りカレーの店など、自転車愛好者の間で話題を集める立ち寄り店も出てきているという。

玉造港にも寄港 霞ケ浦サイクルーズ

「霞ケ浦サイクルーズ」は土浦港のヨットハーバー、ラクスマリーナを出航し自転車を載せて潮来までを結ぶ。霞ケ浦クルーズと湖岸のサイクリングを一緒に楽しんでほしいと県と土浦市が、遊覧船を運航するラクスマリーナと実施している。潮来港のほか、今年から対岸の霞ケ浦ふれあいランド(行方市)そばの玉造港に立ち寄るコースが新たにできた。出発地の土浦港ラクスマリーナで広域レンタサイクルを借りることができる。GW後半の運航日は5月3日と5日、いずれも午前9時30分に土浦港を出発、玉造港と潮来港に立ち寄り土浦港に戻る。遊覧船の乗船料は玉造港、潮来港までが500円。事前予約が必要。申し込みは電話029・822・2437(ラクスマリーナ)。

見て食べて探索 つちうら散走ツアー

自転車に乗って土浦市内を散策し、見たり、食べたり、探索したりするツアー。ジオパークをテーマに上高津貝塚や霞ケ浦を巡り土浦市内を散策しながら、昼食や軽食をとる。同市がル・サイクと実施する。5月4日午前10時、土浦駅プレイアトレ1階りんりんスクエア土浦内ル・サイク土浦店に集合。参加費3000円(レンタサイクル、保険、昼食・軽食代、ガイド料込み)。募集対象は中学生以上、定員20人。申し込みは電話029-846-3192(ル・サイク土浦店)

【レンタサイクル】自転車月間の5月中、1日1000円で利用できる広域レンタサイクルの乗り降り場所は、土浦市内は駅ビルのりんりんスクエア土浦、土浦まちかど蔵大徳、土浦港ラクスマリーナの3カ所、つくば市はつくば駅前のつくば総合インフォメーションセンターで利用できる。3日前までに予約が必要。予約は電話029・822・2437(ラクスマリーナ)。ほかに土浦駅ビル、プレイアトレ1階ル・サイク土浦店(1日1500~3500円、電話029・846・3192)▽同地下1階(「ハローサイクリング-どこでも借りれる自転車シェア」の専用アプリに会員登録が必要、24時間2500円)▽土浦市中央、まちかど蔵大徳(1日1000円、電話029・824・2810同市観光協会、予約受付なし)などでも利用できる。

ロボッツ 破竹の15連勝! 中地区優勝へ大きく前進

0
【茨城ロボッツ-群馬クレインサンダース】3本の連続3点シュートを決め、MVPに選ばれた前田陽介選手=28日、水戸市の青柳公園市民体育館

【池田充雄】水戸市とつくば市をホームタウンとするバスケットボールB2リーグの茨城ロボッツは、2017-18シーズンのホーム最終節として28、29日、水戸市の青柳公園市民体育館で群馬クレインサンダースと対戦し2試合とも勝利。連勝記録を15に伸ばすとともに中地区首位の座を守った。

28日の試合は、対戦後、岩下桂太ヘッドコーチが「第1クォーターを制したときのうちは強い」と評したように、ロボッツは立ち上がりから群馬を圧倒。相手に精度の高いシュートを打たせず、リバウンドやターンオーバーを次々と成功させ、30-11と大差をつける。

第1クォーターの流れを呼んだ眞庭城聖主将の速攻

だが第2クォーターは、その点差をほとんどはき出す結果となった。原因はゴール下に入った相手とのマッチアップ。ここへパスを通されたときに次々とディフェンスファウルを取られてしまう。

リック・リカート選手は中からも外からもシュートを量産
平尾充庸選手は16得点を挙げ、巧みなパスでも攻撃のアクセントに

第3クォーターではその点を相手に合わせてマッチアップを変えて修正。第4クォーターでは前田陽介の3本連続3点シュートなどで大きく引き離し、結果80-63で勝利をつかんだ。

相手のディフェンスをものともしない久保田遼選手のレイアップシュート=同
後半は自らコートに立ち、チームを指揮した岡村憲司スーパーバイジングコーチ

今節を終えてロボッツは36勝21敗。2位のFイーグルス名古屋も同率だが直接対決で勝ち越している。レギュラーシーズンの残りは3試合。「まずは一つ一つ。優勝は後からついてくる」と岩下HCは語る。

残り試合全勝を誓う岩下桂太ヘッドコーチ

子どもの「強み」に着目 関係づくりのコツ学ぶ 12日土浦で講演会

0
参加を呼びかける実行委員のメンバー。左からマージィ武藤さん、松野祐香さん、赤松洋子さん

【大志万容子】うまく人間関係を築けない子どもたちがいる中、その子の「強み」に着目し、親や周囲の大人とより良い人間関係をつくるコツを学ぶ講座「『強み』で育てるこどものミカタ」が5月12日、県南生涯学習センター(土浦市大和町、ウララビル5階)で開かれる。市民グループ「シェイク・ハンズ・ドット・オゥグ」と“こどものミカタ”養成講座実行委員会が共催。

ここでいう「強み」は、「能力」ではなく「他者に良い影響を与える行動」。同シェイク・ハンズのマージィ武藤さんは「例えば、朝、人に会ったらニコッと笑える。それも強み。どんな子どもにも強みは見つけられる」と話す。

講座のきっかけは、つくば市を中心に長年、子どもや関係者の支援に取り組んできた“こどものミカタ”養成講座実行委員会が昨年、障害のある子どもの学校生活をサポートする特別支援教育支援員のための養成講座を開いたこと。講師の一人、元筑波大教授で臨床心理士の大六一志さんが、子どもと関わるときに有効な視点として紹介したのが、井上さんの「強み探し」だった。参加者から「もっと深く知りたい」と大きな反響があり、一般の人に向けた講演会を企画した。

実行委のメンバーたちは「社会が多様化する中、みんなと同じであることを良しとする学校のシステムはなかなか変わらない」と指摘する。その上で「『強み』に着目することは、子どもと大人のみならず、人と人とが良い関係を結ぶためにも大切なこと。講座をきっかけに強みを見つけられる大人が増え、子どもを囲む社会全体が良い方向に変わるといい」と期待を込める。

講座は2部制。午前10時からの第1部は、強みを探すための方法「ストレングス・トーク(R)」提唱者の児童精神科医、井上祐紀さんの講演と専門家を交えたトークセッション。午後1時45分からの第2部は、参加者がワークショップを通して実際に「強み探し」を体験する。参加費は1部のみ1500円、1部と2部は4000円(2部のみは不可)。申し込みはインターネットhttps://goo.gl/oV9iEX 。問い合わせは℡090・6045・4982またはEメールkodomo-no-mikata@mikata.shake-hands.org。

ミュージアムショップ開店15年 つくば美術館 手作りプレゼントを用意

0
女性客に笑顔で対応する山田光子さん㊧=つくば市吾妻、つくば美術館ミュージアムショップa

【鈴木萬里子】県つくば美術館(つくば市吾妻)内の「ミュージアムショップa」が開店15周年を迎えたことを記念して、購入者に手作りのプレゼントを多数用意している。

県近代美術館の分館として1990年にオープンした県つくば美術館。開館に伴って併設されたミュージアムショップは経営者が何人も替わり、15年前引き受け手が無く、閉鎖されることになった。

当時の分館長からの申し出により、絵が好きで同美術館でボランティアをしていた山田光子さん(73)ら10人(現在は7人)が「つくば在住の人にアートフルな生活を届けたい」との思いから経営を引き継いだ。

若い作家たちの陶器や絵画、木工などを展示即売して彼らの活動を応援する一方、街の雑貨店にはないアートが息づく雑貨を扱っている。「県南の顔である美術館に恥じないショップにしたい」との思いから、女性服やアクセサリー、バックなども置くようになった。それらの商品は季節ごとに担当の4人が東京まで出向き、眼鏡にかなった商品を仕入れている。

2005年つくばエクスプレスが開業すると沿線からの来館者が増え、つくばの情報を伝えるなど店はサロン的な雰囲気になっていったという。

美浦村から来店した50代の女性2人は「つくばに遊びに来る時このお店に寄るのが楽しみです」と笑顔に。つくば市の60代の女性は「この店の商品はどれもセンスが良くて見ていて飽きません」と話していた。

プレゼント用に用意された小物は数種のブローチ、はし入れなど。ハスのブローチは木工で形を作り、紅茶で染め上げ、仕上げに布でみがいた手の込んだもの。シルクや麻の切れ端を持ち寄って作ったブローチも好評だ。プレゼントはたくさん用意され、5月末までに来店した人に配布されるという。

◆月曜定休日(ただし祝日の場合は開店、翌日休み)。問い合わせは℡029・856・3711まで。

心のこもった手作りプレゼント=同

七十二候を刻む 篆刻家 宮部紫邦さん 土浦

0
篆刻家の宮部紫邦さん=土浦市大和町の市民ギャラリー

【谷島英里子】土浦市在住の篆刻(てんこく)家、宮部紫邦さん(85)の個展「七十二候(しちじゅうにこう)・篆刻展(前期)」が25日から同市大和町のアルカス土浦1階、市民ギャラリーで開かれている。30日まで。

水戸市出身、30代より篆刻を始めた。知丈印社を主宰し日本の篆刻史に名を刻む松丸東魚(1901-75)や加藤紫翆(1894-1984)の元で学び、40代で独立。現在は県内を中心に篆刻教室の講師を務めるほか、教育習字普及連盟(東京都)検定委員長を担う。

個展は石に文字を彫る篆刻の世界を知ってもらおうと開いた。季節を表す二十四節気をほぼ5日ごとに示した七十二候を題材に、一つの候ずつ解説を付けて展示している。2010年ごろから制作を続けてきたという。

霞がたなびき始めるという意味で、初春の2月23~27日ごろに当たる「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」や、冬ごもりの虫が出てくるという意味で3月5~9日ごろに相当する「蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)」などの短文が並び、赤色が際立ち、迫力が感じられる。

前期展と後期展(9月26日~30日)に36点ずつを展示する。入場無料。開館時間は午前10時~午後6時(最終日は4時まで)。問い合わせは宮部さん(電話029・822・8312)まで。

七十二候の篆刻作品=同

駅前図書館脇にマンション 3割高く市有地売却 土浦

0
分譲マンションが建設されることが決まった土浦市立図書館脇の市有地。奥の建物は市立図書館の立体駐車場

【鈴木宏子】土浦駅西口に近い、市立図書館北側の市有地(同市大和町)約0.23haが、予定価格より3割高い2億1000万円で売却され、分譲マンションが建設されることが決まった。同市が25日発表した。駅西口の中心市街地にマンションが建設されるのはほぼ10年ぶりになるという。

公募の結果、いずれもマンション建設を計画する2社が応募し、不動産事業を展開する日立製作所グループの日立ライフ(本社日立市)が落札した。不動産鑑定価格である予定価格は約1億6000万円だった。9階建て(89戸)マンションが建設される計画で、来年9月着工、2021年1月完成予定という。

もともと図書館を核にした駅前再開発事業(市施行)用地の一部で、2006年の都市計画決定時点では14階建てマンションを建設する計画だった。しかし開発事業者が見つからず、11年、事業計画を縮小し、マンション建設を除外した。同年3月に起こった東日本大震災でいったん事業を休止。14年に施設規模縮小の都市計画変更をし、昨年11月末、市立図書館を核にした再開発ビル「アルカス土浦」がオープンした。

計画から除外した北側の市有地0.23haについては昨年5月から市場調査を実施し、土地活用策を検討。不動産会社など計9社からマンションや商業店舗などの開発ニーズがあったのを受けて、公募を実施した。

予定価格より3割高い売却となったことについて市都市計画課は「駅から直結という場所にあり、隣に図書館がオープンしたことで希少性のある土地になり、マンション需要が見込めると判断したのではないか」と話している。

乳がん トップレベルの検診伝えたい 29日 つくばピンクリボンフェス

0
昨年のウォークイベントの様子(つくばピンクリボンの会提供)

【富永みくに】茨城県の乳がん検診システムは世界でもトップレベルだ。しかし検診率は約40%と全国平均と比べ高くない。このままでは優れた検診システムが「宝の持ちぐされ」になってしまう―。乳がん検診の大切さを訴えようと、「つくばピンクリボンフェスティバル2018」が29日、つくば市竹園、つくば国際会議場大ホールで開かれ、乳がん検診と治療の最新動向を紹介する。同フェスティバルを主催するNPOつくばピンクリボンの植野映理事長に話を聞いた。「乳がん検診や治療について一般の人たちにも分かりやすく伝えたい」と話す。

実行委員長を務める植野理事長

―植野先生はつくば国際ブレストクリニック院長で、同フェスティバルの実行委員長です。まず、つくばピンクリボンの会の活動について教えてください。

ピンクリボン活動は、1991年にアメリカのエヴリン・H・ローダーが提唱し、世界規模で行われている乳がん撲滅のための活動です。つくばピンクリボンの会は、検診によって乳がんによる死亡を減らすことを目的に2004年に立ち上げました。他県のピンクリボン活動は一般市民を中心とした活動が主流ですが、つくばの場合は一般市民、患者、医療従事者が連携しているのが特長です。県やつくば市のバックアップもあります。名称に「つくば」とありますが、活動はつくば市や茨城県内に限定したものではありません。

私は1983年、33歳の時に筑波大学の講師として招かれてつくば(当時は桜村)に来ましたが、県民の患者の乳がんの大きさが平均3.1cmもあることにショックを受けました。当時、日本には乳がんの検診制度が無く、全国的にも発見が遅れ気味ではありましたが、茨城は中でもひどい状況でした。その時の衝撃が今の活動の根底にあると思います。

現在、茨城県の乳がん検診受診率は39.1%(厚労省『国民生活基礎調査』2016年、40~60歳)に向上していますが、それでも全国平均(同36.9%)と比べて決して高いとは言えません。われわれの活動としては50%超えを目指しています。

―「最新の乳がん検診と治療」が今年のフェスティバルのテーマですが、最新の検診と治療はどのようなものになっているのですか。

県民の多くは、なぜか茨城の乳がん検診のシステムが他県と比べて劣っていると思い込んでいます。実際には世界でトップクラスと言っても過言ではありません。マンモグラフィと超音波検査を組み合わせた検診システムは国際的にも誇れる内容です。さらに検診のための診断装置、診断する医師や技師の技量も充実しています。

厚労省が実施した「ジェイ・スタート」(J-START=マンモグラフィのみの検診と超音波検査を併用した検診の結果を比較する大規模臨床試験)では、茨城の乳がん検診システムが採用されました。同試験の結果、マンモグラフィのみの検診では30%(2012年の調査時)の見落としがあることが分かっています。つまり、茨城県民はより見落としが少ない、レベルの高い検査が受けられるということです。つくば市内に限らず、県内のどの医療機関で受診しても同じシステムの検診が受けられます。

乳がんの補助療法では、「化学療法」「分子標的治療」「内分泌治療」が発展しました。がんの症状と種類により、外科的治療に加えてこれらを組み合わせて行います。早期に発見されれば抗がん剤は使用しなくても良い。かつては乳房温存手術と放射線照射を組み合わせた治療が行われていましたが、今は乳房の再建手術が保険の適用になっていることから、乳房を温存せずに切除するケースも増えています。基本的には切除していない胸の形に合わせることが多いです。

―昨年、元アナウンサーの小林真央さんが乳がんで亡くなりました。最近は元SKE48のメンバーの矢方美紀さんが左乳房を全摘出したことも話題になりました。

こういったニュースが流れると「20代や30代の若い世代に乳がんが多い」と誤解する人もあるかもしれませんが、20代でかかるのはむしろまれなケースです。乳がんにかかりやすいのは40代~60代。40代以上の女性は、検診を受けることを推奨します。

昨年の講演会の様子(同)

―今年のフェスティバルに向けた思いを教えてください。

これまでフェスティバルでは、ウォークやサイクリングなどの啓発イベントで乳がん検診の重要性を訴えてきましたが、それだけでは正しい乳がんの知識が伝えられませんでした。そこで今回は、一般の人に乳がんについて新しい正しい知識を伝える講演会をメーンに開催することにしました。

フェスティバルでは乳がんについて、一般の人や患者さんが特に知りたいという声の多かった情報をピックアップし、そのテーマに応じて専門医が解説します。講演やつくばピンクリボンのホームページなどを通じて、乳がん検診の重要性を理解してくれればと思います。

◆同フェスティバルは29日(日)午前10時~午後2時20分まで。参加費無料、事前申し込み不要。「乳がん最前線―乳がんと乳がん検診の新しい正しい知識を」をテーマに、専門医や筑波大学の教授らが検診と治療の最新動向について解説する。演題は▽「なぜ、乳がんが増えているの?」(杏雲堂病院医師・池田達彦氏)▽「どうやって受ける?乳がん検診」(つくば国際ブレストクリニック診療放射線技師・津田香緒里氏)▽「転移・再発の治療(薬)」(筑波大学准教授・坂東裕子氏)▽「上手なセカンドオピニオンの使い方」(東京医科大学茨城医療センター医師・海瀬博史氏)など9項目。