日曜日, 1月 29, 2023
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つくば市有地売却 おかしな行政手順《吾妻カガミ》145

【コラム・坂本栄】つくば市の運動公園用地売却については、その手順のおかしさを何度も指摘してきました。市の財産処分なのに議会の決を取らなかった、公募意見では売却賛成が少数なのに無視した、売却の是非を市民に聞く無作為抽出調査をやらなかった―などです。これらに、行政手続きを終える前に売却契約を結ぶという、おかしな手順も加えておきます。 議会無視(取得するときは議決)、公募意見無視(売却賛成はたった3%)、無作為調査不採用(市政運営の定番を無視)の3点については、137「つくば市長の宿痾 総合運動公園問題」(7月18日掲載)をご覧ください。 市は用途変更ダメの事態も想定 前市長時代、市がUR都市機構から買った運動公園用地は「住宅地域」「文教地区」です。市は8月、この用途を「準工業地域」に変更するとともに、「文教地区」を外すと約束をして、用地を売却する契約を倉庫業者と結びました。この業者は、ここに電子情報倉庫や物流倉庫を建てるそうですから、用途変更が土地取得の前提になります。 そこで、市は10月から、都市計画審議会で用途変更が妥当かどうか審査しています。県とも相談して、来年2月に結論を出すそうです。 用地変更がOKになる前に売却契約を結ぶというこの手順、おかしくないでしょうか?...

今、何をしているのですか? 前つくば市長の市原さん【キーパーソン】

つくば市長を3期12年やった市原健一さん(71)が市長を退いてから6年。市原さんが経営している総合病院のところ(つくば市大曽根)で何やら工事が始まっているのに気付き、何を建設しているのか聞きに行った。ついでに、手広く医療・福祉施設を展開する市原グループの現状、市原市政の後の五十嵐市政への評価についても話してもらった。 新病院棟を建設し現棟と連結 東大通りに面している「いちはらメディカルグループ」施設を道路側から見ると、左に老人保健施設(リハビリセンター)、中央に病院棟、右に有料老人ホームが並んでいる(写真)。工事現場は、病院棟の手前(東大通り寄り)で、駐車場に使われていた場所だ。 病院棟建設現場(手前の囲い)。奥 は、リハビリ棟(左)、現病院棟(中)、有料老人ホーム(右・丸屋根) 「現在の病院棟(3階)を建ててから34年たつ。老朽化してきたし、新しい医療に対応するためにも、病院棟を新設することにした。今の建物は壊さないで、レントゲンや検査室、給食用厨房、院内薬剤業務、歯科医療の充実などに使う。現棟と新棟(4階)とつなげ、新旧が一体化した病院になる」

2人が反対意見を公述 旧総合運動公園用地 都市計画変更でつくば市が公聴会

つくば市の旧総合運動公園用地(同市大穂、45.8ヘクタール)と、つくば駅前の吾妻70(ななまる)街区 国家公務員宿舎跡地(同市吾妻、6.4ヘクタール)について、都市計画変更(10月11日付)に向けた同市による公聴会が11日、市役所で開かれ、旧総合運動公園用地に倉庫を建てられるようにするなどの用途地域変更と第2種文教地区の指定をはずすことなどに対し2人がそれぞれ反対意見を公述した。 1人は「つくば市は科学技術の研究拠点都市であり、都市の経営戦略として新たな研究分野に集中投資できる体制を用意しておくべき。(旧総合運動公園用地は)未利用地ではなく未来用地。事業用倉庫や物流拠点を可能にする今回の都市計画変更は、研究学園都市のマスタープランから逸脱しており、研究拠点都市の未来を危うくする」などと述べた。 もう1人は「今回の変更は、データセンターと物流施設を建てさせるための変更。国家プロジェクトとして建設された筑波研究学園都市があっという間に、駅前はマンション、郊外は物流施設になっている。次世代に研究学園都市を残す必要がある。研究学園都市のマネジメントはつくば市だけでは成し得ないので国や県と連携すべき」などと公述し「50年後、100年後のつくば市民がどう思うか(この事態を)記録に残すために今日ここに来た」と話した。 市は、公聴会で出された意見などを受けて今後、用途地域や地区計画変更案を再検討し、来年1月4日から18日まで、再度、変更案を縦覧し意見書を受け付ける。その後、都市計画審議会を開き、知事と協議の上で、来年2月中旬の都市計画変更を目指すとしている。 旧総合運動公園用地は、つくば市土地開発公社が外資系物流不動産会社グッドマンジャパンつくば特定目的会社に一括売却し、データセンターや物流拠点が建設される計画。吾妻70街区は土地所有者の財務省と市が、イノベーション拠点と中高層住宅などのスマート街区を誘導する計画。

都市計画変更手続き始まる 旧総合運動公園用地と吾妻70街区 つくば市

つくば市の旧総合運動公園用地(同市大穂、45.8ヘクタール)と、つくば駅前、吾妻70(通称、ななまる)街区の国家公務員宿舎跡地(同市吾妻、6.4ヘクタール)について、いずれも11日から、都市計画変更に向けた縦覧手続きが始まった。2カ所とも来年4月中旬の都市計画変更を目指している。 旧総合運動公園用地は、つくば市土地開発公社が外資系物流不動産会社グッドマンジャパンつくば特定目的会社に一括売却し(8月30日付)、データセンターや物流拠点が建設される計画。吾妻70街区は土地所有者の財務省と市が、イノベーション拠点と中高層住宅などのスマート街区を誘導する計画だ。 変更案によると、旧総合運動公園用地は用途地域を現在の第2種住居地域から、倉庫などが建設できる準工業地域に変更する。さらに第2種文教地区の指定をはずし、新たに地区計画を策定する。地区計画に定める建物の壁面後退位置は、外周道路または敷地境界から20メートル後退させ、その他の道路または隣地から2メートル後退させる。緑化率は最低10%とし、街区外周に10メートルの緑地帯を設けるなど。 縦覧に先だって9月27日と10月2日に市役所で説明会が開かれ、参加者から「9割がデータセンターと物流拠点になる。市民からはもっと多様な意見があった。本当に地域振興や市民の利益になるのか疑問が残る」などの意見が出た。 予定地は長年手つかずのまま、現在樹木が生い茂る森林になっている。事業者による希少な動植物調査について市公有地利活用推進課は、プロポーザルの実施要領では、敷地内の野生動植物に配慮することとなっているとし、さらに契約書では、止むを得ない場合を除き、来年4月末までに都市計画変更が完了しないことが確実になった場合、事業者に契約解除権があると定められているとした。 イノベーション拠点とスマート街区を誘導

「非常にうれしい」五十嵐市長、つくば市旧総合公園用地売却で所感

つくば市大穂の旧総合運動公園用地(約46ヘクタール)を、外資系物流不動産会社グッドマンジャパンに売却する契約を、8月30日付で市土地開発公社とグッドマンジャパンつくば特定目的会社が締結したこと(8月30日付)について、五十嵐立青つくば市長は6日の記者会見で所感を聞かれ、「非常にうれしく思っている」と述べた。 会見で五十嵐市長は「国策でも(整備促進が)示されているデータセンターに加え、市がずっと必要としていた防災拠点を無償で提供いただける。結果として売却益も大きい。ドッグランや大きなシアターを付けてくださる。非常にいい土地活用方法になると思っている」と述べ、「市としても周辺整備を事業者と協議しながらきちんと進めていきたい」とした。 樹木が生い茂る現在の旧総合運動公園用地(酒井泉さん提供) 一方、売却前に市が実施した市民説明会やバブリックコメントでは参加者の大半が売却に反対したのに、追加のアンケート調査すら実施せず、売却を強行したことに対しては「反対された方たちは、説明会で繰り返し発言された方と重なりがある。結果としてリコール運動も(集まった署名が)千何票で、全国の様々なリコール運動からするとかなり少ない。逆に言えば市民はこの事業を前に進めることを望んでいるということが示されたのではないかと思っている」とし、「必要な事業の形で実現できるということは、長い懸案だったのでうれしく思っているということ」だとした。 同用地は2015年、住民投票で総合運動公園計画が白紙撤回された。翌年、五十嵐氏は、同用地を「URと返還交渉する」ことを最大公約に掲げて市長になった。(鈴木宏子)

グッドマンと売買契約を締結 つくば市旧総合運動公園用地

つくば市が民間一括売却に向けて手続きを進めている同市大穂の旧総合運動公園用地(約46ヘクタール)について、同市は30日、「グッドマンジャパンつくば特定目的会社」(東京都渋谷区)と同日付けで売買契約を締結したと発表した。 土地所有者の市土地開発公社(理事長・飯野哲雄副市長)が約110億2900万円で一括売却する。売却にあたっては4社が応募し、評価点合計が最も高かったグッドマンが選定されていた(6月21日付)。全額が払い込まれた後、同用地は現状のまま、同法人に引き渡される。売買契約締結日から30日以内に全額払い込む契約になっている。 同特定目的会社は、外資系物流不動産会社「グッドマンジャパン」(東京都千代田区、グレゴリー・グッドマン社長)が、資産の流動化に関する法律に基づいて、特定資産を裏付けに有価証券を発行するなど資産の流動化に関わる業務を行うために設立した。 樹木が生い茂る現在の旧総合運動公園用地(酒井泉さん提供) 事業計画によると、約46ヘクタールのうち、道路予定地を除いた面積の5割をデータセンター、4割を物流施設、1割の約4.5ヘクタールを防災拠点施設とする。計画では、北側の高エネルギー加速器研究機構との間の道路に沿って、物流拠点を2棟建設し、データセンターを東側に4棟、西側に3棟の計7棟建設する。 防災拠点施設は住宅地に近い南側に整備し、防災備蓄倉庫、ヘリポート、救護施設、災害時がれき置き場などを設置する。駐車場は計200台を整備し、災害時は車中避難場所とする。ほかに、カフェや物販などのアメニティ施設、ドッグラン、フットサルコート、菜園、野外シアター、ジョギングコースなどを整備する。さらに防災備蓄倉庫やアメニティ施設などの上に大屋根を掛け、芝生広場とする計画。防災拠点施設については、今回の売買契約とは別に、市と特定目的会社との間で防災協定を締結するという。

市長リコール請求を断念 署名集まらず つくばの市民団体

つくば市が旧総合運動公園用地(同市大穂、46ヘクタール)を外資系物流不動産会社、グッドマンジャパンに一括売却する問題(6月21日付)で、売却に反対し五十嵐立青市長のリコール(解職)を求める署名運動を実施(7月8日付)していた市民団体「つくば市長リコール住民投票の会」(酒井泉代表)は16日記者会見し、署名が1028筆(15日時点)しか集まらなかったとして、リコール投票の請求を断念すると発表した。 同会は7月11日から8月10日までの1カ月間、署名を集めていた。リコールの賛否投票を請求するには、有権者数の3分の1以上の6万4658人以上の署名が必要だった。 酒井さん(73)は「(売却は)議会も通さず、市民の意志表示の機会がなかった」とリコール運動を実施した理由を改めて話し、署名が集まらかった原因については「自分の住所、氏名、生年月日などの個人情報をさらけ出すことに抵抗もあったと思う。6万筆なんて集まるはずないのに、負け戦に参加することに恐怖もあったと思う」とした。 さらに「これまで新聞にちらしを3回折り込んだが、1割くらいしか読んでおらず、(売却により)学園都市がなぜ存亡の危機か、ほとんどの人が理解してなかった。理解している人でも、リコールまでやる必要はない、全市的な問題ではないという意見もあった。110億円で売れたからいいじゃないという話も随分聞いた」などと述べ、「問題提起をするのが役目だったが、我々の役目が足りなかった」と話した。 酒井さんは「私が中学生の時(筑波研究学園都市の)用地買収がスタートし、その時の地元の苦悩を見ている。反対が多かったが地元が受け入れたのは、世界に遅れないよう研究学園都市をつくるという明確な理念が国にあったから。その後、成田闘争があったが、当時つくばが成田闘争のようなことになっていたら、研究用地を売却することなどできなかったと思う」と振り返り、「(研究学園都市建設から)たった50年で研究用地を売却するとはどういうことか。研究用地の売却は工業団地の売却とは違う」「50年経って、そもそも研究学園都市がどんな理念でつくられたかを知る人は、我々の世代しかいなくなっているのかと思う」とし「市民に気付いてもらう努力はこれからも続けたい」と語った。 今後については、用途地域の変更などつくば市が今後実施するさまざまな法的手続きに意見を言っていくほか、つくば市と係争中の、売却の違法性を訴える住民訴訟に力を注ぎたいとした。リコール運動についても「(状況によって)何度でも繰り返しやる」と強調した。

つくば市長に「NO」を突きつける 元研究者の酒井さん【キーパーソン】

五十嵐つくば市長の施策や行状はおかしいと、水戸地裁に3件の住民訴訟を起こしている酒井泉さん。この市長では研究学園都市がダメになると、今度は市長解任(リコール)の署名活動に踏み切った。「理系の頭脳」で物事を整理して考える酒井さんに、五十嵐市長のどこが問題なのか話してもらった。 市にはもうまとまった土地がない 3つの住民訴訟は、①つくばセンタービル改修は10億円超の大型事業であるのに必要な行政手続きを怠った(2021年8月) ②市長1期目の「22円退職金」は市の財政に624万円の損失を与えた(2022年1月) ③運動公園用地の民間売却は議会の議決を得ておらず違法である(2022年5月)―といった内容。①と③は市の施策の問題、②は市長の行状の問題といえる。 これら住民訴訟は「月1回ぐらい(裁判官と原告・被告弁護士の間で)書面によるやり取りをしている。判決が出るまで通常は2年ぐらいかかる。したがって(五十嵐市長2期目の任期が切れる)2024年秋までには、各裁判の勝ち敗けがわかる」。五十嵐市政2期目の後半は、これら「時限爆弾」が破裂するか、それとも不発に終わるか、目を凝らす必要がありそうだ。 リコール署名活動(7月11日~8月10日)開始前に配られたチラシでは、市長解任の理由を列挙しているが、住民訴訟③の運動公園用地売却に対する「怒り」に多くのスペースが割かれている。これは研究学園都市への「想い」の裏返しか。

つくば市長リコール運動、11日スタート 市民団体 旧総合運動公園用地の売却問う

つくば市大穂、旧総合運動公園用地(高エネ研南側未利用地、46ヘクタール)を一括売却する相手先として、つくば市が、外資系物流不動産会社「グッドマンジャパン」を候補者に選定した(6月21日付)のを受けて、民間売却に反対する市民団体「つくば市長リコール住民投票の会」(酒井泉代表)は8日記者会見し、五十嵐立青つくば市長のリコール(解職)を求める署名活動を11日から開始すると発表した。同市で市長のリコール運動が実施されるのは初めて。 署名を集める期間は8月10日までの1カ月間。同市の有権者数は19万3972人(6月21日現在)で、リコールが成立するには有権者数の3分の1以上の6万4658人以上の署名が必要になる。 リコール運動実施は、酒井代表が市選挙管理委員会(南文男委員長)に届け出た。市選管は6月30日付で告示した。市選管によると、選挙期間中はリコールの署名活動ができないため、参院選終了後の7月11日からの開始となるという。 「2年に一度、市長選と市議選を交互に」など3点 同会によるとリコール運動の目的は、①旧総合運動公園の売却を止めさせて、同用地を市民の公共の福祉と国益を守るために活用する②市長の解職によって、市長と与党議員の一体化が進む4年に一度の市長・市議選同一選挙を改め、2年に一度、民主主義の原則に基づき、市長選と市議選を交互に実施する③市民一人当たり年間8万円という、市民の税負担に見合った仕事をする市役所に改革するーの3点。 酒井代表(73)は「将来の発展のために必要な公共用地(旧総合運動公園用地)を売って、データセンターや物流基地にすることに、とても黙っているわけにはいかない。止める方法はリコールしかない」と話し、同会の大須賀鬨雄さんは「売却は、将来の種もみを食ってしまうことに等しい」、亀山大二郎さんは「つくば市は研究学園都市なのだから、国が研究機関の用地として取得した土地を、市が外国企業に売ることはやってはいけない」と語る。

外資系物流会社に110億円で一括売却へ つくば市 旧総合運動公園用地

つくば市が民間に一括売却する手続きを進めている旧総合運動公園用地(同市大穂、46ヘクタール)について、市は21日、候補者選定委員会を18日に開催した結果、売却候補者を外資系物流不動産会社「グッドマンジャパン」(東京都千代田区、グレゴリー・グッドマン社長)に決定したと発表した。 市の発表によると、データセンター、物流施設、防災拠点施設、アメニティ施設などを建設する計画という。 売却金額は約110億3000万円。市が最低売却価格としていた約68億5000万円(利子を含む購入金額)と比べ約42億円高い金額となる。 市が売却先事業者から賃りる予定の防災備蓄倉庫(2400~2600平方メートル)は、無料で20年間借りる契約を結ぶ。市が示していた条件は年間賃料4000万円以内だった。 グッドマンジャパンはオーストラリアの総合不動産会社グッドマングループの物流施設開発・管理会社で、近隣では常総市の圏央道インターチェンジ周辺、千葉県印西市などで大型物流拠点を開発している。 市公有地利活用推進課によると、一括売却の公募には、同社のほか、NTTグローバルデータセンター、つくばDC合同会社、フジタの計4社が参加した。

スケジュール見直し完成2年遅れに つくば市陸上競技場

つくば市が上郷高校跡地(同市上郷、約7ヘクタール)に建設を計画している陸上競技場について、五十嵐立青市長は13日の定例会見で、スケジュールを見直し、完成は予定より約2年遅れて2028年1~3月ごろになるとの見通しを示した。当初は26年4~6月ごろに完成する予定だった。 一方、市大規模事業評価委員会(委員長・横張真東京大学大学院工学系教授)から3月29日に「概ね妥当」とする答申=3月29日付=が出されたのを受けて、市として4月27日の庁議で、事業を進めることを決定したとした。 市スポーツ施設整備室によると、市の決定が当初予定より遅れたこと、大規模事業評価委員会からていねいに進めていくよう意見が出ていることなどから、住民説明会をていねいにやっていくなどとしている。 市が発表した新たなスケジュールは、6月議会に基本計画策定の予算を提案し、22~23年度に基本計画を策定、24~25年度に基本設計と実施設計を策定、26~27年度に建設工事を実施するなど。 観客席4000席、駐車場400~500台(普通車)を整備することから、周辺道路の渋滞懸念やアクセス道路の拡張の有無などについては、基本設計の中で調査、検討し住民に説明するとしている。 大規模事業評価委員会から注文が付いた、他自治体や市内の研究・教育機関などとの共同整備については「(他自治体などの)施設整備の動向を注視する」にとどめた。当初、評価委に示した概算事業費に校舎解体費やセミナーハウス建設費、道路拡張費などが含まれておらず、評価委に資料提出を求められて総事業費が22億円から28億円にふくらんだことについては「事業費の大幅な増加が見込まれた場合には、検討過程を明らかにし市民に分かりやすく周知する」などとした。

陸上競技場整備は「概ね妥当」 大規模事業評価委が答申 つくば市

つくば市が上郷高校跡地(同市上郷)に建設を計画している陸上競技場の必要性や効果などを検証する第8回大規模事業評価委員会(委員長・横張真東京大学大学院工学系教授)が29日、同市役所で開かれ、整備事業は「概ね妥当」とする答申をまとめ、同日、五十嵐立青市長に提出した。 一方、事業の必要性については、市単独で整備するという手法に対し「大規模な施設を整備する際は、原則として市単独での実施は避け、他自治体や企業、国公立の研究・教育機関と共同で整備する可能性など、さまざまな方法を検討し、相互比較し、プロセスも開示しながら、最も妥当な方法を選択すべき」だなどとして、今後も、他自治体や機関との共同利用などの可能性を検討すべきだなどとする注文が付いた。 評価委は昨年9月から計8回の委員会を開き、事業の必要性、妥当性、優先性、有効性、経済性・効率性、地域への対応の6項目について調査した。 結果は、事業の妥当性について、規模は想定される需要を上回る過度な計画にはなってない、候補地選定は比較が行われたなどから、概ね妥当だとした。 事業の優先性は、財政支出を平準化するなど市の財政に影響を与えるものではないことが検討されている、サッカー場は3カ所と数が少なく稼働率が高いなどから、妥当だとした。 有効性についても、市スポーツ推進計画の「成人の週1回以上のスポーツ実施率を65%以上にする」などの数値目標達成に貢献するなどとして、妥当だとした。

一括売却へつくば市公募開始 リコール運動へ市民団体は受任者集め 旧総合運動公園用地

つくば市が民間一括売却する方針を示している旧総合運動公園用地(同市大穂、46ヘクタール)について、市は10日、敷地全体を一括購入する事業者の公募を開始した。一方、一括売却に反対する市民団体「五十嵐市長リコール住民投票の会」(酒井泉代表)が同日、記者会見し、市長リコール(解職請求)に向けて受任者集めを開始すると表明した。 市が公表したスケジュールによると、参加申込書は4月11日から5月6日まで受け付け、5月16日から6月10日まで提案書類の提出を受ける。6月18日には応募事業者によるプレゼンテーションと審査を実施し、同22日に結果を公表する。8月22日には土地売買契約を締結する。 購入代金は契約締結日から30日以内にすべて支払うことが必要で、代金支払い終了と同時に所有権が売却先に移転する。平行して都市計画の変更手続きを行うとしている。 売却の条件は、最低売却価格は68億5073万円、購入事業者は都市計画決定告示から3年以内に一部施設の供用を開始する、契約締結から10年間は土地所有者であるつくば市土地開発公社の承諾を得なければ事業計画を変更することができず、契約不履行があった場合、10年間は同開発公社が土地を買い戻すことができるーなど。 併せて事業者が整備する防災備蓄倉庫は2400~2600平方メートルとし、市が賃貸借する期間は20年間、賃貸料は年4000万円以内を条件に応募時に賃貸料の提案を受ける。 防災広場は4ヘクタール以上とし、アスファルトの駐車場200台分を確保し、それ以外は全面芝生とする、水源は深井戸または耐震性貯水槽のどちからかを整備する、ほかにトイレを整備するーなど。

民間一括売却へ10日公募開始 つくば市旧総合運動公園用地

つくば市が民間一括売却する方針を示している旧総合運動公園用地(同市大穂、46ヘクタール)について、市が10日に公募を開始することが分かった。市公有地利活用推進課によると、公募期間は6月10日までの3カ月間。選定方法はプロポーザル方式とし、候補者選定委員会で選定する。 3日、市議会に公募日程を示した。さらに同日、2021年度に市が実施したサウンディング型市場調査の申込事業者12者に対し、10日から公募を開始することなどを電子メールで知らせたとしている。 公募条件は10日に市ホームページで公表するが、今年1月に市が作成した土地利用方針に沿ったものになるとした。具体的には、売却価格は土地の購入価格と金利を合わせた68億5000万円を基準として同額を上回るよう競争性を確保する、現在の林の状態のまま売却する、土地購入事業者は国道408号に左折車線を新設し、高エネルギー加速器研究機構と隣接する県道を拡幅する。 建設できる施設は、市議会特別委員会が2021年6月議会で示した提言を踏まえ①つくばならではの資源や特性を十分生かせる②地域活性化に貢献する③災害に強いまちづくりに寄与する④市民のコミュニティ形成に寄与する⑤観光や産業の振興に寄与するーの5項目いずれかに則したものとし、敷地内全体で5項目すべてを満たすことが望ましい、など。 ほかに、防災備蓄倉庫(面積2400~2600平方メートル)、防災多目的利活用広場(4ヘクタール以上)を事業者が一体的に整備し、倉庫は市が賃料を払って、広場は無償で市や市民が利用できるようにする、などとしている。 市はさらに昨年12月実施した住民説明会や1月の議会全員協議会で、10年間は転売できないようにする買戻し特約を付けるなどと説明している。

民間一括売却「明確に賛成」は2.5% つくば市旧総合運動公園 パブコメ分析を修正

パブリックコメント(パブコメ)や市民説明会の結果を受けて、つくば市が11日、市議会高エネ研南側未利用地調査特別委員会(浜中勝美委員長)に示した旧総合運動公園用地(同市大穂、46ヘクタール)の民間一括売却方針について、市は特別委閉会後の同日夜、パブコメの分析を修正し発表した。 特別委にはパブコメに意見や提案を寄せた77人について、具体的施設を提案した57人を「方針案に反対ではない」とくくり、「民間一括売却に明確に賛成」の2人と「具体的施設を提案」の57人を合わせた77%が反対意見ではないとし、「明確に反対」の6人と「反対し具体的施設を提案」の7人を合わせた17%と対比していた。 修正後は、具体的施設を提案の57人を「方針案に反対でない」とくくるのを止め、さらに民間一括売却に「反対でない」77%対「反対」17%の対比を削除した。 パブコメの集計と分析を修正したことにより、市は民間一括売却に「明確に賛成」したのは77人のうち2人の2.5%だったことを認めたことになるが、「一部で反対もあったが、民間事業者による敷地全体の一体的整備の考えは維持する」との方針に変更はないという。 11日の特別委では橋本佳子市議(共産)が再三にわたり、具体的施設を提案した57人を「反対でない」とくくるのを止め、方針を修正するよう求めていた。 一方、特別委で複数の市議から集計結果を記載するるよう意見が出た市民説明会(延べ76人参加)の結果の集計については、示されないままだ。NEWSつくばの取材では、反対意見が大半だった(21年12月11日付)。

「反対は一部」と民間一括売却 パブコメ受け最終方針 つくば市旧総合運動公園用地

つくば市が昨年示した旧総合運動公園用地(同市大穂、46ヘクタール)を民間に一括売却する案について、五十嵐立青市長は11日、パブリックコメント(パブコメ)などの結果を受けて最終決定した方針を、市議会高エネ研南側未利用地調査特別委員会(浜中勝美委員長)に説明した。「一部で反対もあったが、民間による敷地全体の一体的整備の考えは維持する」とし、民間一括売却に向け、今年春か夏にも開発事業者を公募し、2022年度内に売却するとした。 市の説明によると、昨年12月に3回開催した市民説明会には延べ76人が参加し、11、12月に実施したパブコメには77人から意見や提案があった。その内訳は、市の一括民間売却案に①明確に賛成が2人②反対ではなく具体的施設提案が57人③明確に反対が6人④反対し具体的施設提案が7人⑤方向性(賛否)が明確でないが5人だったとした。 その上で、②具体的施設提案の57人は、方針案に反対ではないとし、③明確に反対と④反対し具体的施設を提案を合わせると17%なのに対し、①明確に賛成と②具体的施設提案を合わせると77%になったとした。 その上で、市民から一部反対はあったが、過剰な公共投資をすべきでない、防災拠点など一部公共利用を図る、国や県から利用を求める声がない、取得費の負担や(現状のままでは)税収が見込めないなど財政的憂慮がある、市場性が高まり好機が到来していることなどから、民間に一括売却すると結論付けた。 さらに事業者公募の条件として、売却価格は利子を含む取得原価(68億5000万円)を基準とする、事業者が計画を守るよう10年間の買戻し特約を付けるなど、新たに条件を付けていくことを明らかにした。 一方、11日の特別委では、市民説明会での賛否の人数を明らかにしてないこと、パブコメで具体的施設を提案した57人を「方針案に反対ではない」とくくって、反対意見出ない人が77%だったと結論付けたことに対し、異論が出た。五十嵐市長は閉会後、記者団の質問に対し「(パブコメの結果を)意図的に曲げたり、誘導する意図はない」とした。(鈴木宏子)

一括売却に厳しい意見相次ぐ つくば市が市民説明会 旧総合運動公園用地

住民投票で計画が白紙撤回された旧総合運動公園用地約46ヘクタール(つくば市大穂)を、市が民間に一括売却する方針案を出したことを受けた(11月11日付、26日付、12月1日付)市民説明会が10日と12日開かれた。10日は午後2時30分からと7時からそれぞれ大穂交流センターで開かれ、1回目は約35人、2回目は約15人が参加した。12日は午前10時から市役所で開かれ、約30人が参加した。参加者からは「(一括売却案は)何を実現したいのかが無い」「なぜ今、一括売却かの説明がない」など、厳しい意見が相次いだ。これに対し説明に当たった五十嵐立青市長は、財政の厳しさを強調し「前に進めたい」と繰り返した。 一括売却案について説明する五十嵐立青市長(中央) 第1回目の説明会の主なやりとりは以下の通り。 参加者 (防災拠点施設を整備することについて)水、交通について質問、意見したい。水は、上水はいろいろな給水方法があるが、下水はトイレの汚物を含む下水、汚物処理どうするのか。道路がうまく使えない災害を想定すべき。ここの地点(大穂)は遠い。汚物処理拠点としての機能が必要。交通は、道路が(地震などで)割れたらどうするのか。航空によるしかない。まっ平らな広いところが必要。46ヘクタールは滑走路を確保するにはぎりぎりの広さ。ドローンで運ぶ場合もある。そういうことが全く抜け落ちている。航空は高いものを建てるともうだめ。そこを計画に入れていただきたい。 五十嵐市長 汚物処理は危機管理課から説明する。道路は滑走路確保は厳しい。ドローンの活用など災害時は様々な可能性がある。1カ所だけですべてまかなうのは難しいと思っている。ヘリポートは、このスペースがあればいくらか離着陸できると考えている。高い建物は、10階建てが建つことはない。 市部長 処理場は下横場にある。災害時はそこに流して滞留させる。市の容量の2日分をためることができる。

売却の目安は68億5000万円 つくば市旧総合運動公園用地

一括民間売却方針案が示されたつくば市の旧総合運動公園用地(同市大穂)約46ヘクタールについて、五十嵐立青市長は1日の定例記者会見で、売却する場合の価格の目安について約68億5000万円になるとする考えを示した。取得価格約66億円(簿価)に利息約2億5000万円などを合計した金額という。 価格の根拠について市公有地利活用推進課は、公有地拡大推進法の逐条解説と、市土地開発公社の内部規定である業務方法書で、処分価格は原則として、土地の購入価格と借入金の利息、管理経費とされているためだとした。 一方、2019年に市が一括民間売却方針を打ち出した際は40億円以上だったことについて同課は、40億円は当時、提案事業者が示した用地取得予定価格であり、市がそれで(40億円)売ろうとしたということではないとしている。 一方、今回、なぜ一括民間売却とするのかについて五十嵐市長は、今年4、5月のサウンディング型市場調査(民間企業などの意向調査)で具体的な施設が示され事業者から一括購入の意向があったこと、今年2月に市が示した約13ヘクタールに防災拠点を整備する案は約28億円かかることから過大な公共投資を抑えるため、さらに今年6月、市議会高エネ研南側未利用地調査等別委員会(浜中勝美委員長)から提言書が出されたことを挙げ、特に市議会から提言書が出されたことが大きいとした。 2019年に一括売却方針を出した際、五十嵐市長は、利子負担を減らすためと説明し(19年10月10日付)、今年2月に防災拠点の整備を表明した際は、議会から公的利用を求める声が多かった、市財政に大きな負担とならない、市役所内から防災備蓄倉庫などの提案があった(21年2月20日付)とそれぞれ説明し、民間売却の理由や目的が変化していることに対しては「場当たり的ではない」と否定した。(鈴木宏子)

民間売却可能に契約書変更へ つくば市旧総合運動公園用地 12月議会に提案

一括民間売却方針案が示された(11月11日付)つくば市の旧総合運動公園用地(同市大穂)約46ヘクタールについて、土地所有者の市土地開発公社と市が現在締結している契約書のままでは、民間に売却できない恐れがあることから、市は30日開会の12月議会に、土地取得目的を変更する議案を提案する。 同用地は2014年3月、市が債務保証し、金融機関から66億円を借り入れて市土地開発公社が都市再生機構(UR)から買い取った。取得の際、市と開発公社は契約書を締結し、用地の取得目的について、市の事業計画に基づいて取得するなどと限定している。現在の契約書のままでは民間に売却できない恐れがある。 契約書の条文を一部書き換える方法として、2014年2月に市議会で可決された用地取得の議案では取得目的に「総合運動公園を整備するため取得し、その後、事業計画に基づき、土地開発公社からつくば市がその土地を取得する」などと書かれていることから、当時の議案に「ただし、つくば市が取得しないものとした場合、土地開発公社は、市以外の第3者に譲渡できる」などのただし書きを加える案を、12月議会に提案する。 最終日の12月22日までに可決されれば、民間に売却できるよう、契約書を変更する。 68億4000万円はすべて返済 一方、総合運動公園用地の取得費約66億円と利子分の債務保証をしていたつくば市は、今年3月補正予算で約53億円を返済し、さらに今年度当初予算で約9億円を返済した。利子を合わせた残り約6億円について今年3月時点では2022年度に約3億円、23年度に約3億円ずつを返済する計画だったが、1年半前倒し、今年9月補正予算で約6億円を返済し、今年10月までに利子を含めた取得費総額の約68億4000万円をすべて返済した。金融機関に対する借入金は無くなり、市の債務保証も無くなっている。

旧総合運動公園用地を一括民間売却へ つくば市が方針案 防災拠点は大幅縮小

住民投票で計画が白紙撤回となったつくば市大穂の旧総合運動公園用地46ヘクタールについて、五十嵐立青市長は11日、用地全体の開発プランを募集し、望ましいプランを提案した民間事業者に一括売却する新たな土地利用方針案を11日開かれた市議会高エネ南側未利用地調査特別委員会(浜中勝美委員長)に示した。今年2月時点で、約13ヘクタールに防災拠点を整備すると表明していた公的利用については、4.26ヘクタール以上に大幅縮小となった。 一括売却する理由について市は、民間企業などを対象に今年4、5月に実施した意向調査(サウンディング型市場調査)の結果、敷地全部を買い取りたいとした民間事業者が4者あった、意向調査で示された事業内容はいずれも実現可能性が高い、複数の事業者がばらばらに整備するより一つの事業者が全体をプランニングした方が合理的で有機的なつながりをもたらす―などとして、一括売却し全体を一体的に整備することが有効な手法だとした。 全部を買い取りたいとした4事業者の提案内容はそれぞれ▽工業団地として整備しつくば市に進出を計画している企業に賃貸または分譲する▽物流、倉庫施設などに特化した集合団地を整備し、災害避難施設ゾーンを併設する▽物流施設、データセンター、アメニティ施設、公共施設等を整備する▽次世代EV(電気自動車)実験場やエンジニア養成のための学校を建設し、データセンターも併設するーの4案。 望ましい役割や機能としては、市議会が今年6月に提言した①つくばならではの資源・特性を十分に生かせる②市民ニーズに対応し地域活性化に貢献する③災害に強いまちづくりに寄与する④市民のコミュニティ形成に寄与する⑤観光や産業振興に寄与するーの5項目だとし、4事業者からの提案はいずれも適合するとした。 防災拠点は民間が整備、備蓄倉庫を市が賃借 一方、防災拠点の整備については、備蓄面積2400~2600平方メートルの防災備蓄倉庫と、4ヘクタール以上の防災多目的利活用広場を、売却先の民間事業者に整備してもらう。防災倉庫は市が賃料を払って借り受け、備蓄品の保管と、支援物資の受け入れや一時保管をする。

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第17回「土浦の写真コンテスト」の表彰式が28日、土浦市大岩田の国民宿舎水郷「霞浦の湯」2階会議室で開かれた。主催は同市観光協会(中川喜久治会長)。最優秀賞(茨城県知事賞)に選ばれた、つくば市在住の山口栄司さん(80)ら13人が出席し、表彰を受けた。 市内の景観・催事などをとらえた、本人撮影のおおむね3年以内の作品という条件で、昨年秋に募集され、県内外から68人、248点の応募があった。審査の結果、8月の「キララまつり」を撮った山口さんの「彩り鮮やか」のほか、宮本尚男さん(阿見町在)の「ちびっ子ライダー」、糸賀一典さん(千葉県柏市)「レンコン収穫」、仲沢彩さん(土浦市)の「茨城クロス・決戦は土浦で!!」の優秀賞3作品、入選16作品が選ばれた。 表彰を受ける山口さん(左) 最優秀賞受賞の山口さんは「趣味で催事の写真を撮っているが、このような素晴らしい賞をいただけてうれしい。今後も技術を磨き応募していきたい」と語った。 審査員のオダギ秀さん(75)(日本写真家協会会員・土浦写真家協会会長)は「昔は撮るぞーっと構えている写真が多かったが、最近は気楽に撮っている人が多くなった。土浦の良さが自然に伝わってきて、好感が持てる。今後も幸せを感じた瞬間を撮り続けて欲しい」と感想を述べた。(榎田智司) ◆展示会は29日から3月3日まで土浦まちかど蔵「野村」(土浦市中央)で、同4日から31日まで小町の館(土浦市小野)で開催。入選作品は土浦市観光協会のホームページに掲載されている。

ナラ枯れ対策 子どもたちの活躍《宍塚の里山》97

【コラム・小礒慶子】みなさま、ナラ枯れという言葉を聞いたことがありますか? どんぐりの木が夏に急に枯れてしまう病気です。全国的にも問題になっており、茨城県内では2020年につくば市で被害を確認し、3年間で被害が急拡大しています。これは体長5ミリほどの甲虫カシノナガキクイムシ(カシナガ)が原因です。 私たちの会でナラ枯れ対策ボランティア活動をしている小学生とその保護者5家族が「カシナガバスターズ」です。活動場所は土浦市にある宍塚大池周辺の里山です。 カシナガは一生のほとんどを木の中で過ごし、5~10月に成虫になり木から出て、健全なナラ類の木へ飛来します。カシナガは樹幹に爪ようじ程の小さな穴をあけ穿入(せんにゅう)し、ナラ枯れの原因となるナラ菌を持ち込みます。カシナガの繁殖力は強く、1ペアが木に入り込むと翌年には数百匹に増えてしまうので、この期間にできるだけ多く捕獲するのが重要になります。 捕獲するために、A4クリアファイルを使ったトラップを作り、狙われている木に設置します。トラップにかかったカシナガが逃げ出しにくいように、捕虫部分に水を入れる構造ですが、カシナガ以外の虫も入ってしまい、水死していました。一昨年この問題を解決するため、小学生の兄弟が、大きな虫が入らないようにネットをつけ、トラップを改良してくれたおかげで、昨年はたくさんの虫を救済することができました。 被害木は、21年は13本、22年は56本と拡大をしたので、トラップの設置数も増えました。真夏の暑さと蚊やスズメバチが飛び交う中での水替え・回収作業は大変でした。そこで作業時間を短縮するために、トラップの代わりにレジャーシートやラップなどを幹に巻く実験も行いました。そのほか、情報の共有化のため、被害木に番地をつけ、マップを作りました。

近代化の主役、鉄道を楽しむ乗りテツ 《遊民通信》57

【コラム・田口哲郎】前略 2022年は鉄道開業150年、日本初の鉄道が新橋―横浜間で営業を開始した記念すべき年でした。鉄道が150周年ということは、日本の近代化も150周年ということになります。もちろん、どのタイミングを近代化のはじまりとするかは、いろいろ意見があると思います。しかし、人びとの生活を実質的に大きく変えたという意味で、鉄道は近代化の象徴と言えるでしょう。 開業以来、鉄道は人びとの生活に影響を与え続けてきました。いや、支配し続けてきました。コロナ禍の前まで、鉄道の特権的地位は揺るぎないものでした。自動車や飛行機があるではないか、と言われるかもしれませんが、車や飛行機の普及は鉄道よりもずっと後です。近代化を先頭切って突き進んだのは鉄道です。 鉄道は人の移動と物流を激増させ、中央集権的な社会をつくりあげました。江戸時代は人びとの社会単位は村でした。今よりずっと小さい村が無数にあり、それを藩がまとめていました。その限られたテリトリーを鉄道はうちこわして、大きな単位でも人びとが生活していける経済圏を成り立たせたのです。 さらに、鉄道は人びとの時間の感覚を近代化しました。むかしは徒歩や馬の速さでまわっていた時が、鉄道の速さで流れます。定時運行とスピードが、人びとの生活を仕切るようになったのです。ようするに、のんびりがセカセカになりました。資本主義経済が人びとの欲望を刺激して、もっと豊かに、よりはやく、より安く、がよしとされる社会の誕生です。 コロナ禍で人間の物理的移動が広い範囲で制限されてはじめて、鉄道の存在意義が問われることになりました。自動車、飛行機だって人や物を乗せて移動するので、電子情報だけをのせる通信網に速さではかないません。