日曜日, 8月 9, 2026
ホームつくば樹木の伐採始まる つくば市 旧総合運動公園用地

樹木の伐採始まる つくば市 旧総合運動公園用地

つくば市土地開発公社が外資系デベロッパー、グッドマンジャパンつくば特定目的会社に売却した同市大穂の約46ヘクタールの森林(旧総合運動公園用地、高エネ研南未利用地)で7日までに樹木の伐採が始まった。

同用地は、住民投票で総合運動公園計画が白紙撤回となった後、住民投票の勢いに乗り、一つの争点に的を絞ったシングルイシューといわれる選挙戦を展開して「(元の持ち主の)URと返還交渉する」ことを最大公約に掲げて初当選した五十嵐立青市長が、2期目当選直後に民間への売却を決めた。グッドマンジャパンが110億円で購入、倉庫やデータセンターの建設が計画されている。

7日午後3時過ぎ、隣接する高エネ研敷地に面する出入口には、重機が出入りするための鉄板が敷かれ、すでに広い面積の樹木が伐採されていた。さらに敷地周囲を囲っていた杭が抜かれ、境界付近の草が刈られていた。

今回の伐採面積や1期工事の内容、工事スケジュール、住民説明会開催の有無などについて事業者のグッドマンジャパンは「現在メディア等の取材対応は行っておりません」などとしている。伐採面積などは不明だが、高エネ研に近い東大通りに接する倉庫区画(7工区E区画、約6.1 ヘクタール)付近で伐採が始まったとみられる。

事業者は現在、つくば市に対し、都市計画法に基づく開発行為の許可申請を出しているとみられるが、8日時点で市はまだ開発許可を出してないとみられる。さらに、市開発許可の手引きでは「開発区域の周辺おおむね100m以内の住民と土地所有者に対し住民説明会を開催する」とあるが、事業者は近隣にちらしを配布し、対面での住民説明会は開かれていない。

伐採や住民説明会などについては8日開かれた同市12月議会一般質問で取り上げられ、飯岡宏之市議の質問に対し、市は「(樹木の地上部分の)伐採は(土地の区画形質の変更ではないため)開発行為に当たらない。(木の根っこを抜き取る)伐根は開発行為の許可を得て実施する」などと答弁した。

住民説明会の開催について市開発指導課は「開発行為にあたって必要な説明会は書面開催の方法で周知し、(住民説明会は)なされたと事業者から報告を受けている」としている。一方、一般質問した飯岡市議は、周辺住民からは住民説明会開催を要望する動きがあるとしている。

事業者が10月に近隣住民に配布した資料によると、全体計画は、東大通り沿いの東側に倉庫3区画、西側にデータセンター4区画を建設する。南側の約4.5ヘクタールには防災多目的利活用広場を建設する予定で、防災拠点の整備は市が掲げた売却目的の一つだが、市と事業者との具体的協議はまだ行われていない。(鈴木宏子)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

7 コメント

7 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

県の対応に変化 つくばの県立高問題《竹林亭日乗》43

【コラム・片岡英明】7月21日、つくばエリアの県立高不足の解決を求め、つくば市選出の山本県議、うの県議、ヘイズ県議が見守る中、つくば市の小森谷市議会副議長、松本副市長、松本総務部長らの参加のもと、総勢13人で柳橋県教育長に9回目の要望書を提出した(7月21日付)。 副市長からは、地域の子ども急増、小中学校の建設状況、県立竹園高学級増への市支援などについて説明。副議長からは市議会の意見や市民の声が紹介され、県議からは県執行部に不足問題を解決するよう要求してもらった。県側も、山口学校教育部長が「貴重な声として受けとめたい」と懇談の最後まで同席した。また、海老沢高校教育課長、片見改革推進室長らも出席し、ていねいで率直な意見交換ができた。今回はこの対話で感じた新しい可能性について報告したい。 懇談では、生徒・保護者の願いが県担当者の心に届き、県執行部内に大きな変化が生まれているのが分かった。つくばエリアの県立高不足の実状が県に伝わり、解決の土台ができてきたと思う。懇談では、つくば市の人口は県内1位となったが、このままでは県立高不足がさらに悪化すると県資料で説明、「水戸市の水準は求めていない。せめて県平均並みにしてほしい」と県の決断を促した。 そして、つくばエリアの県立高不足解決には、まず2019年改革プランの積み残しを解消するために、竹園高校の学級増を求めた。また、現在県が作成中の2027年改革プラン(2027~33年)で、つくばエリアの県立高定員を県平均水準にするよう求めた。つくばエリアの問題点を県が理解し対応すれば、この地域の人口・生徒増を県の発展に生かすことができる。 「迷い」から「見直し」に 今まで県のつくばエリアの県立高不足対策には迷いがあった。それを簡単にまとめると、以下のような流れになる。 ▽2022年11月の県議会:教育長「進路選択に影響が出ないように計画を示す」と、前向き答弁。 ▽2024年10月の県試算:「2030年に3学級増必要」と「土浦・牛久・下妻を加えた拡大つくばエリアを設定すれば学級増は必要ない」と、2つの矛盾した試算を発表。 ▽2025年の高校審議会:「入学者数と募集学級数の展望」で、生徒が増えているつくばエリアの学級数を2033年には57学級に逆に削減するとの展望を提示。 生徒増の中でつくばエリアの学級減という不自然な2025年「展望」に対しては、懇談の場で事実に基づいて質問したところ、県は事前に検討した上で「見直し」を明言した。県の対応は、今までの「迷い」から「見直し」に転換したと思う。これは改善の一歩であり、評価したい。県議・市議・市執行部「オールつくば」の願いが通じたのではないか。 この姿勢転換の延長上で、現在作成中の2027年改革プランで、つくばエリアの県立高定員を県平均水準まで引き上げるよう改善してほしい。私たちは今後も市民の多くの声を県に伝えていきたい。(元高校教師、つくば市の小中学校の高校進学を考える会 代表)

先端技術の社会実装支援へ つくば市がファンド創設

「地方は収益化に課題」 自動運転バスや遠隔医療など、先端的な技術やサービスを社会実装する「つくばスーパーサイエンスシティ構想」の取り組みを、実証実験に終わらせることなく社会実装につなげようと、五十嵐立青つくば市長は7日開かれた定例記者会見で、新たなファンド(基金)を6日付で創設したと発表した。 つくばスーパーサイエンスシティファンドという名称で、最大9割の税負担軽減を受けることができる企業版ふるさと納税を活用して、市外に本社がある企業などから新たな寄付を募る。寄付金は、6割を市の社会実装事業に活用し、4割を大学や研究機関に補助金として交付する。 背景には「郊外型スマートシティではマネタイズ(収益化)の課題がある」と同市の小田切美穂政策イノベーション部長は説明する。都心部では、カーシェアリングやシェアサイクルなどのシェアモビリティは単独で収益化できているのに対し、地方では自動運転バスも構造的に赤字が見込まれている。同サイエンスシティ構想の全体統括者を務める鈴木健嗣筑波大教授は「地方のスマートシティは、実証実験で終わってしまうもの、補助金が切れたら終わってしまうものなど苦戦している」と話し、小田切部長は「つくばは大学や国立系研究機関が集積しているのが最大の強みなので、連携しながらマネタイズの課題を克服していこう」という試みになると説明する。 4割の交付対象となる大学や研究機関については、同市と連携協定を締結した上で、市に事業提案してもらい、市が地方創生の効果などを審査した上で補助金として交付する。さらに連携協定を締結した大学や研究機関は、市と連携して寄付の募集を行う。企業にとっては、大学などに直接寄付する場合の税負担の軽減効果は約3割なのに対し、つくば市の企業版ふるさと納税を活用すると最大6割の税額控除を受けられるため、併せて、企業の税負担が最大9割軽減される。 五十嵐市長は「企業にとってもメリットが大きいので、社会実装を進めたいと思っている企業にメッセージが届き、先端技術やサービスの社会実装を社会課題の解決につなげていきたい」と話した。ファンドの目標金額については「目標は設定していないが、昨年度はスーパーサイエンスシティに関する企業版ふるさと納税が3件、計1350万円あった。ファンドを創設したので今年度はその金額を上回っていただければ」と述べた。 4割の交付対象となる第1号の連携機関に筑波大学が決定し、連携協定の締結が行われたことが併せて発表された。(鈴木宏子)

「気持ちが世捨て人だった」ときに考えたこと《ハチドリ暮らし》64

【コラム・山口京子】抗がん剤治療中、「気持ちが世捨て人だった」ときに思ったことがありました。自分は直にいなくなるけれど、子どもや孫たちの暮らしは続いていく。これからの暮らしはどうなるのかしら…と。とりあえず、現在を捉えるにあたって、三つのことが頭に浮かびました。 文化なき文明、不公正な法律… 一つは「文化なき文明」。確かに文化は存在しますが、ここの文明には文化が見えない…。この文明は地下資源に依存しており、大量の生産・消費・廃棄・汚染システムは強力です。「便利で楽」は、私たちが自ら求めたものでしょうか? それとも、どこか別のところからやってきたものでしょうか? 足るを知ることが大事と言われますが、消費の場面では買わせる広告があふれています。 二つ目は「借金(債務)が成長の燃料」というシステム。多くの国々が巨額の借金を抱えています。これまでは機能したとしても、これからどうなるのか?インフレ・金利上昇・増税が不可避なのか?と。金利が上昇すれば債務返済に負担が課されます。歳出構造が変わってしまうのでは? インフレでお金の価値が目減りすれば、実質的に家計から政府へ所得が移転されると指摘されています。 三つめは「不公正な法律」が成立しているという疑念です。表向き法律は国民のためと言いながら、実際は反対のことが起きているのでは? 改正労働者派遣法は働く人の立場を低下させたのではないか? この法律は個人よりも市場の利益優先では? 「法律ができて、それで利益を得る人と、損を被る人はだれなのか、調べることが大事だ」と、ある本に書かれていました。 自立・自給・自尊がつながる暮らし そもそも、国会が国民の代表機関であり得ているのかと、疑問視する専門家もいます。戦後の米国との関係、勝共連合との関係はどうなのか? また、「主権者は国民ではなく市場である」という説もあります。AIの覇権競争はどうなるのでしょう? 防衛費アップや武器輸出でGDPが上ると言いますが、そういうGDPとは何なのでしょう? 今の時代は大きな転換期だと言われます。自立・自給・自尊がつながりあった暮らしのかたちができないものか―次のシステムを考えています。(消費生活アドバイザー)

筑波大生が夏休みの宿題応援 小学生ら絵画や書道に挑戦

夏休み中の小学生が、筑波大で芸術を学ぶ大学生らのアドバイスを受けながら、夏休みの宿題の絵画や書道に挑戦するイベント「夏休み宿題応援」が7日、つくば市二の宮のギャラリー、スタジオ’Sで催された。ギャラリーを運営する関彰商事(本社 筑西市・つくば市、関正樹社長)と筑波大による取り組みで、この日は午前9時半からと11時から書道教室、午後1時からと3時から絵画教室が開かれ、つくば市や近隣地域から小学生計約70人が参加した。今年は前日の6日に筑西市でも同様のイベントが開かれ、小学生約40人が参加した。 スタジオ’Sで午後1時から始まった絵画教室には保護者に付き添われた17人の小学生が参加し、それぞれが、ポスターコンクールに出展する製作途中の「防犯」「交通安全」などの作品を持ち寄った。講師になったのは筑波大芸術専門学群の大学生と大学院生の計5人。小学生らは五つのテーブルに分かれて作品を広げ、大学生らが、下書きの描き方、構図の作り方、絵の具の塗り方などを、それぞれの進行状況をみながらアドバイスした。 ひたちなか市から参加した小学5年の上田ももなさんは、昨年出展した交通安全のポスターを持参して参加した。「今年はもっとうまく描いて入選したい」と意気込みを話し、大学生から、下書きの構図を変えることをアドバイスされ、早速描き直していた。つくば市立東小2年の子どもの付き添いで参加した母親の二階堂里万子さんは「普段はユーチューブなどを参考にしながら子供に教えているので、専門的に学ぶ大学生から教えてもらえるのはとてもありがたい」と話していた。 講師を務めた筑波大大学院生の稲田来瞳(くるみ)さんは「子供たちに教えるのはとても難しいが、何を伝えたいのかを思って描くことや、自分だったらこんな風に描くだろうと想像して指導した」と語った。 当日は県つくば美術館のスタッフが、トイレットペーパーの芯を使った作品などを持参して参加し、同美術館で15日に開催される、とび出すカード作りのイベント「つくぞう つくるぞう!」や、火~金曜の午後と日曜・祝日の午前中に開催中の、だれでも自由に創作活動ができる「つく美でつくり場」などを紹介をした。 書道と絵画を対象とした今回の企画は、2016年からスタジオ’Sと筑波大が毎年開催している子ども向け企画「キッズアート体験」の中で好評だった二つの科目に特化し、18年から独立した形で始まった。20年からは県近代美術館も協力している。 関彰商事広報の石井雅也さんは「『夏休み宿題応援』は好評で、人気が高く、すぐに定員いっぱいになる」とし「今後も同様の企画を続けていきたい」と話した。(榎田智司)