月曜日, 2月 6, 2023
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筑波大学開学50周年イヤー 室伏広治さん開幕告げる

筑波大学(つくば市天王台、永田恭介学長)の開学50周年イヤーが4日、金メダリストの講演で幕を開けた。記念事業シンポジウム「芸術×体育で未来を拓く」が同日、つくば国際会議場(同市竹園)で開催され、これを皮きりに10月1日の記念式典まで各種イベントが展開される。 講演する室伏さん=同 シンポジウムで講演したのは、2004年アテネオリンピックのハンマー投げで金メダルの室伏広治さん(48)。日本記録保持者で日本選手権20連覇を遂げ、16年に引退、2年前からスポーツ庁長官に就任した。4日は「スポーツで未来を創る」のテーマで基調講演を行った。 室伏長官指揮下の同庁が昨年まとめた第3期スポーツ基本計画(2022-26年度)では、少子高齢化や地域間格差の広がりの中で、学校教育を中心にしたスポーツ振興からの脱却を意図した。性別や年齢、障害、経済事情などの違いによって、取り組みに差が生じない社会を実現し、機運を醸成するとしている。「健康増進の意味からも自治体や企業へ横展開していく地域の取り組みが重要になり、つくばでぜひ率先してほしい」とアピールした。 父親(重信さん)にはハンマー投げに進むこと、練習に励むことを一度も強制されたことがないと言い、それが充実した競技生活につながった。アスリートには幅広いスポーツ体験を積むこと、指導者には勝利至上主義からの転換を求めるなどした。 筑波大学は、国内初の官立高等教育機関として1872(明治5)年、創立された師範学校を礎としており、今年、創基151年となり開学50周年と合わせて記念事業を展開する。1872年は学制公布の年であることに触れた室伏さんは「当時、夏目漱石は日本の哲学は周囲にあるもの全て動かすべからず、心の修養を積んだ挙げ句の消極の極みに達する哲理と書いている。動的な西洋のスポーツ観とは違った見方があった」と紹介、未来を創るヒントがこの辺にありそうだと説いた。

公認競技場の存在意義 筑波大陸上競技場(下)

筑波大学陸上競技場(つくば市天王台)が日本陸連の公認を必要とする理由は何か。同大陸上競技部前副主将の伊藤海斗さん、同じく学年代表の池田涼香さんは、同競技場で開催される競技会が、同大陸上競技部の活動に大きく関わるだけでなく、地域の競技者にとっても、主要大会への出場資格となる公認記録を得るための貴重な機会となっていると話す。 競技会は地域貢献にも 陸上競技で、県大会や全国大会などの主要な大会に出場するには、多くの場合、参加標準記録の突破が条件になる。必要な公認記録を取ることができるのは、公認の競技場で開催されるなど一定の条件で開催された競技会に限られる。 同大陸上競技場では年十数回の競技会を開催している。このうち筑波大学競技会は、コロナ前は県内外から毎回5000人ほど、年間にしてのべ約3万人の参加者があった。 主に外部の中高生や一般競技者が記録を取得するための競技会で、同大陸上競技部が運営している。陸上競技の各種目をフルで行う場合、公認審判員や計測員、記録員などの大会係員がのべ200人ほど必要だ。これらの人的資源を学生の協力で賄えるのが大学競技会の利点であり、学生が自力で通える大学の競技場だからこそ可能になる。

公認更新へ危機脱する 筑波大陸上競技場(上)

募金に加え工事絞り込み 予算不足で4月から、日本陸上競技連盟(日本陸連)第3種公認の更新を受けられるか否か危ぶまれていた筑波大学陸上競技場(つくば市天王台)が、公認更新に必要な工事を実施できる見通しとなった。昨年11月5日から急ぎ募金活動を開始、12月12日までに約1370万円が集まり、これに大学の予算を加え、さらに改修項目を絞り込むことで危機を脱した。 レーン幅の修正必須 陸上競技場の公認制度は、日本陸連が競技規則に従い、公認競技会を開催するために適切な施設であることを認定するもの。第1種から第4種L(ライト)までの5種別があり、いずれも有効期間は5年間で、更新の際は再検定が必要となる。 筑波大の場合、第3種公認の有効期限が今年3月31日に迫っており、しかも今回の更新では、レーン(走路)幅の修正を含む大がかりな改修工事が必要となっていた。

筑波大 バス停ベンチリニューアルへ 創基151年・開学50周年記念事業

筑波大学(つくば市天王台)構内の合宿所前バス停ベンチがリニューアルされ、12日、永田恭介学長らが参加して除幕式が催された。同大は来年、創基151年、開学50年を迎えることから、記念事業の一つ「フューチャーシップ・シート・プロジェクト」としてリニューアルが実施されている。 同大は1872(明治5)年に設立された東京師範学校(のちの東京教育大学)が起源で、前身の東京教育大がつくばに移転する形で1973年に開学した。同プロジェクトは創基151年にちなみ、企業などから1口151万円の寄付を受け、学内のベンチや教室のイスなどをリニューアルする。 「筑波大学の中にあるイスを通じて、学生を応援して下さる皆様と学生たちを繋げるためのプロジェクト」と同大。寄附をした企業は、会社名と学生に向けたメッセージを刻印したプレートをベンチやイスに取り付けることができる。 第一弾として昨年12月から、学内にあるバス停17カ所のベンチ59脚をリニューアルするための寄付の受け付けが始まった。現在までに16社から申し込みがあったという。今回ベンチに設置されたプレートは同大芸術学群の学生がデザインした。 12日の除幕式には同プロジェクトに寄付をした関彰商事から関正樹社長、岡本俊一常務、筑波大から永田恭介学長のほか金保安則副学長が出席した。  今回ベンチがリニューアルされた合宿所バス停近くには、関彰商事が2016年に人工芝敷設工事費用を寄付した「セキショウフィールド」があり、アメフトなどの練習・試合、授業で使用されている。除幕式のあいさつに立った同社社長の関社長はこうした経緯を踏まえて、プレートに「健全なる次世代のために」というメッセージを刻んだことを伝えるとともに「今後も筑波大と良い関係を築き、保って、世界で活躍できるような会社にしていきたい」と語った。

放置自転車問題の解決目指す新店舗 21日、筑波大近くにオープン

筑波大学の放置自転車問題の解決を目指す新業態の自転車店「CYCLE CHIC Tsukuba(サイクルシックつくば)」(矢部玲奈店長)が21日、大学近くのつくば市桜にオープンする。 大学構内の放置自転車のほか、卒業生が使っていた自転車や、一般家庭の自宅に眠っている自転車などを引き取って、部品を交換するなど修理し、新入生などに4年間貸し出す。卒業時に返却してもらい、放置自転車にならないようにする。 ほかに同大の校章「五三の桐」や、開学の理念「IMAGINE THE FUTURE(イマジン・ザ・フューチャー)」などの文字がアルミフレームにデザインされた筑波大学公認自転車のほか、各種メーカーの新品の自転車も販売する。タイヤのパンク修理なども行う。都内のスポーツ用品メーカーの協賛を得て開業にこぎつけた。 アルミフレームに筑波大学のロゴなどが入ったマルイの自転車=店内 同大事業開発推進室によると、大学では毎年800台から1000台の放置自転車がある。10年以上前から、市シルバー人材センターの協力で、そのうち毎年100台程度を修理し新入生に安く販売してきた。

「稼げる大学」へ 挑戦を前向きに検討 筑波大 永田学長が所信

筑波大学(つくば市天王台)の定例記者会見が28日開かれ、永田恭介学長が2022年度の所信を表明した。現在国会で審議中の国際卓越研究大学(稼げる大学)法案について、認定を受け「10兆円規模の大学ファンドに挑戦することを前向きに検討している」と表明した。 国際卓越研究大学は、世界最高水準の研究大学をつくるため国が認定する制度で、認定要件は、国際的に卓越した研究成果を創出している、財源の多様化や大学独自基金など財源に裏付けらえた事業戦略と財務戦略があるなど。全国の国公私立大の中から数校程度を認定するとされ、選ばれれば、科学技術振興機構(JST)に設置される10兆円規模の大学ファンドの運用益の中から、年間で数百億円単位の助成が得られるとされる。一方、認定された大学は年3%程度の成長を求められ、達成できない場合、認定を取り消すこともあるとされる。 年3%の成長率達成について永田学長は28日「筑波大学はこの10年間、国から交付される運営費交付金は約400億円とほぼ変わらないのに対し、総事業費は約780億円から約1060億円になり、指定国立大学法人(9大学)の中では京都大学に次いで2番目となる2.8%の成長をしてきている」と話し、「筑波大学は伸びる余地があるので、20年間ぐらいは(3%達成が)できるだろう」とする見通しを示した。 大学の独自ファンドを設立するための準備もかなり進んでおり、今年度中に立ち上げが可能だとし、8大学と地方銀行が独自ファンドを設立する準備を進めていることを明らかにした。海外の未公開株を中心に投資し、運用益でスタートアップ企業を育成するという。 同大は今年4月から、世界最高水準の教育研究活動の展開が見込まれる指定国立大学法人になった。2022年度はさらに第4期中期目標期間の始まりの年でもあり、永田学長は所信で「固定化した社会や価値観を変える」と表明し、学群入試の見直し、研究力の強化、経営体としての大学への転換などに言及した。 廃案求め署名活動も

キャンパスの風景変える開放系のファサード【つくば建築散歩】2

筑波大学 総合研究棟D 2000年代初頭、筑波大では部分的なキャンパスリニューアルを進め、次世代研究や授業の拠点となる施設を新築した。中でも、従前の大学施設に見られる茶褐色系の落ちついた意匠から離れ、メタル系の外装とガラスカーテンウオールを駆使した斬新な建物として2004年に完成したのが総合研究棟Dだ。本連載のコメンテーターである筑波大学名誉教授の鵜沢隆さんの設計作品でもある。 視点の移動で表情が変化 【鵜沢名誉教授コメント】「学内を環状に循環するループ幹線道路の南端の敷地に、新たな大学院教育・研究施設を設計するにあたり、道路に沿って湾曲した建築のボリューム計画が、その必然的なスタートラインであった。それに対して大学施設部からは、他の大学施設との連続性から、キュービックなボリュームの建築が強く求められたが、最終的にはデザインに対する全面的な理解と支持を獲得して実現した。 総合研究棟D(同)

学園都市黎明期の原風景【つくば建築散歩】1

筑波大学 大学会館 2022年は、筑波研究学園都市の開発建設に関する閣議了解、正確には国の省庁・機関を茨城県南部へ移転させる閣議了解(1967年)から55年、国家公務員宿舎の入居開始(1972年)から50年にあたる。半世紀にわたる都市の成長、成熟の中で、建設省(現国土交通省)、住宅・都市整備公団(現UR都市再生機構)などの公的機関が多くの建築物を手がけ、様々な建築家や設計事務所を採用したことで、筑波研究学園都市自体が都市開発と建築物の博物誌を醸成する結果となった。 現存するつくばの名建築を紹介する第1弾として7カ所を紹介する。しかしこれは「つくばでうまいラーメン屋はどこでしょうか」と問われるのとあまり変わりなく、あちらを立てたらこちらもか、建築ごとに好き嫌いの意見も分かれそうだ。 今回、つくば市在住の建築家であり、筑波大学名誉教授の鵜沢隆さんに建築物の紹介をお願いした。写真は、同じくつくば市在住の写真家として活躍する斎藤さだむさんが、書籍「つくば建築フォトファイル」に収録した竣工当時の撮影写真を提供していただいた。同書を出版するNPOつくば建築研究会からも、収録写真の使用について快諾をいただけた。 どこから始めたものかで迷った中、初回は槇総合計画事務所、槇文彦さんの設計による筑波大学大学会館とした。連載のスタイルとして、まず鵜沢名誉教授の建築紹介から始める。

強制わいせつ逮捕の教授を懲戒解雇 筑波大学

筑波大学教授が昨年12月7日、強制わいせつの疑いでつくば警察署に逮捕された問題で(21年12月7日付)、筑波大は9日、逮捕された生命環境系長の男性教授を8日付けで、懲戒解雇処分にしたと発表した。 筑波大によると男性教授は、昨年4月ごろから9月にかけて、自身の研究室などで、女子学生の胸を触るなどわいせつ行為を複数回行ったとされる。大学は、この行為は重大なセクハラ行為で、女子学生に多大な精神的苦痛を与えたとしてている。 一方、男性教授がセクハラを認めているかどうかについて筑波大は、今後の裁判に影響をきたす恐れがあるので、大学としてのコメントを差し控えたいとしている。 処分にあたって永田恭介学長は「学生を教育・指導する立場にある教員がこのような事案を起こしたことは極めて遺憾であり、被害学生並びに関係者の皆様に心からお詫び申し上げます」などとするコメントを発表した。さらに「従前よりハラスメント防止のための取り組みを推進してきたが、今回の事案を真摯(しんし)に受け止め、学内教職員に対しハラスメント防止研修の一層の充実・強化を図るなど、再発防止に向けたさらなる啓発活動を行うと共に、学内におけるガバナンスの徹底を図り、学生の修学環境の整備並びに大学の社会的信頼の維持・向上に努める所存です」などとしている。

筑波大教授、強制わいせつ容疑で逮捕

筑波大学教授が強制わいせつ容疑で7日、つくば警察署に逮捕されたとして、同大は同日、記者会見を開き「大学としてこのたびの事態を極めて重く受け止めています。被害者の女性に対し心からお詫びします」と謝罪した。 逮捕されたのは生命環境系長の男性教授(61)。今年4月から9月にかけて同大の研究室で、20代の女子学生の胸などを複数回触ったとされる。 同大によると、被害学生本人から9月28日、同大のハラスメント相談センターに「先生の研究室でセクハラ行為を受けた」などの相談があった。 10月11日、加藤和彦副学長に報告があり、加藤副学長は同日、被害学生の話を聞いた上で、男性教授に対し、被害学生とは接触せず電子メールなども送らないよう申し渡した。 その後11月2日から同大懲戒審査委員会が、双方から聞き取り調査などをしていたという。同大は、男性教授がわいせつ行為を認めたかどうかについては調査中だとしている。 一方、その後も男性教授は、他の学生に対し教育・研究の指導業務を行っていた。

少女にみだらな行為 20代男性教諭を懲戒解雇 筑波大

SNSで知り合った当時18歳未満の少女2人にみだらな行為をしたり、わいせつ自撮り画像を送らせたなどとして、筑波大学は30日、産休代替教諭の20代の男を同日付けで懲戒解雇処分にしたと発表した。 同大によると教諭は、同大に採用前の2019年2月、SNSで知り合った当時18歳未満の少女とみだらな行為をし、携帯電話で撮影した。 さらに採用後の今年2月、SNSで知り合った別の18歳未満の少女に、わいせつな画像を自撮りさせ、教諭の携帯電話に送らせたとされる。 今年6月、教諭が愛知県警に逮捕され、発覚した。同大の調べに対し教諭は事実関係を認めているという。 教諭の勤務先や採用期間などは被害者のプライバシー保護などの観点から公表しないとしている。 永田恭介学長は「児童・生徒を教育・指導する立場にある教諭がこのような事態を起こしたことは極めて遺憾であり、被害者並びに関係者の皆様に心からお詫び申し上げます。今回の事態を真摯に受け止め、学内教職員に対し、再発防止に向けたさらなる啓発活動を行い、児童・生徒及び学生の修学環境の整備、大学の社会的信頼の維持・向上に努める所存です」などとするコメントを発表した。

五輪スイス選手団をコロナ禍サポート 筑波大生たちの「熱い夏」

東京オリンピックを共に戦った筑波大生の「熱い夏」が終わった。事前合宿からスイス選手団のサポートに当たった学生スタッフたちだ。新型コロナの感染対策からソーシャルディスタンス以上の距離を保ちながら、選手とのコミュニケーションを取り続けた。スタッフの一人は「競技に出たい人、サポートをする人がいて初めて実現されたオリンピックであることを身をもって実感した」と振り返った。 「精力善用」「自他共栄」の理念で 筑波大学では7月14日から8月2日の約3週間、オリンピックに出場するスイス選手団の事前合宿のサポートをしてきた。受け入れた競技は、マウンテンバイク、柔道、陸上競技。指導者やトレーナー含めて約50人が筑波大学を訪れ、学生のサポートを受けながら、五輪本番前の最終調整を行った。 スイス柔道チームは、女子52キロ級と男子73キロ級の選手各1人と監督、トレーナー含め、計10人が7月に来日。当初は学生が練習相手を務める想定だったが、新型コロナ感染防止対策から「受け」と呼ばれる稽古相手も一緒に来日していた。大学武道館内の道場や学内ループ、中央体育館のトレーニングジムで汗を流した。 大学側のサポートスタッフは、オリンピック・パラリンピック推進室の職員を中心に学生を加えた計13人だった。7月14日から1週間にわたって、毎日5人ほどで交代しながらサポートを務めた。大学柔道部からは、石本結菜さん(19)とアマンダ・コスタ・ドレッザさん(29)ら3人がスタッフとして選ばれた。感染防止対策でスイス選手団とは常に2メートル以内には近づかず、必ずマスクを着用しなければならなかったが、最低限のコミュニケーションをとる必要から、ドイツ語や英語を話せるスタッフとして加わった。

五輪スイス選手団「サポートに感謝」 つくば事前キャンプ

開催中の東京オリンピック出場のため、つくば市で事前キャンプを行っているスイス選手団は27日、市、筑波大学と共同でオンライン記者会見を開いた。選手たちは「市民との実際の接点は少ないが、すべての方に感謝を感じている」と語った。 選手団からは、事前キャンプ責任者ピーター・ハ―スさん、陸上競技チームリーダーのフィリップ・バンディさん、女子棒高跳びのアンジェリカ・モーザー選手、男子5000メートルのヨナス・ラエス選手が出席した。 ハ―スさんは、つくば市での事前キャンプについて「市民の皆さま、筑波大学、つくば市、滞在先のホテル、すべての人たちに多大なる感謝を伝えたい。素晴らしい環境のもとで事前キャンプを行うことが出来ている。感染対策も万全」と述べた。市の環境については「静かでクールな街だという印象を持った。どこかスイスを感じさせる環境で、安全に練習をすることが出来ている」という。 モーザー選手は「市民との接点がないのは悲しいが、世話役の皆さんがとても親切にフレンドリーに接してくれている。筑波大の練習場においても、接遇役の方たちがサポートのために見守ってくれている」と感謝した。 スイスチームの練習風景=筑波大学(つくば市提供)

筑波大「やどかり祭」 2年連続中止決定 コロナ禍で存続の危機に

筑波大学(つくば市天王台)で毎年5月末に催される学生イベント「やどかり祭」の中止が決定された。同大の宿舎祭実行委員会(望月圭委員長)が主催する春の風物詩的イベントで、新入生らがクラスごとに屋台を出店し、親睦を深める祭りだ。コロナ禍で昨年に引き続き2年連続の中止が決まり、祭りは存続の危機にある。 「やどかり祭は新入生同士が絆を深める大事なイベント。延期やオンライン開催の可能性をギリギリまで模索したが、準備期間の短さと委員の人員不足から断念した」と話すのは、同実行委員長で応用理工学類3年の望月圭さんだ。 昨年のやどかり祭が中止になって以降、実行委では規模を大きく縮小し感染対策を徹底することで、現地で開催することを目指していた。しかし新型コロナの感染拡大は続き、同大学生課からも対面での開催に難色を示された。実行委でもオンライン開催や延期など、別の方向性を探ろうとしたが「いずれも難しい」と断念した。 2019年度実行委員の集合写真。髪の色を奇抜に染めるのが「実行委員らしいファッション」だった(同) 背景にあるのは、授業のオンライン化に伴って生じた活動の難しさだ。同大は昨年度、一部の授業を除き全面的にオンラインで講義を行う方針を取った。そのため、新入生が大学に来る機会はほとんどなかった。 望月委員長は「昨年は新入生がほとんど大学に居なかったこともあって、勧誘の機会が失われ、実行委員会に加入する学生も大きく減った。コロナ禍のさなかに入学した現在の2年生の委員は10数人ほど。例年であれば1学年で40人強の委員がいるから、コロナ禍で入った委員は例年の半分以下ということになる」と語る。

英教育専門誌が見解発表 外国人学生数問題 平行線のまま 筑波大

筑波大学の教職員有志でつくる「筑波大学の学長選考を考える会」(顧問・指宿昭一弁護士)が、「(同大は)指定国立大学法人の申請にあたって、水増しした外国人学生数を文部科学省に報告していた」と指摘している問題で、世界版と日本版で異なる外国人学生比率を掲載した英国の教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」(英タイムズ紙発行)は3月18日、この問題に対する見解(ステートメント)を発表した。 見解は「THEは筑波大学と共同で、世界大学ランキングに提出されたデータを理解し、今後のデータにどのような学生を含めるべきか提案するために作業を行った。私たちは、今後提出されるデータが我々の公表している定義に沿った一貫したものになると確信している。我々は今回の結果として筑波大学のランクに重大な影響が生じることはないと考えている」とした。 見解に対し、考える会は「THE社が、筑波大学に対し、定義上含めるべき学生のみを外国人学生に含めるよう勧告したことを明らかにした」ものだと述べた。 日本版と世界版に掲載された各大学の外国人学生数の比率を示した図表。考える会、緊急会見時資料より作成。筑波大学の差は他大学に比して大きい 同大は昨年10月、指定国立大学法人に指定された。考える会は、指定国立大学法人の申請にあたって、「外国人学生数を水増しした」などと指摘、永田恭介学長はその責任を取るべきだとして、3月23日、萩生田光一文部科学相宛てに「次期学長に選出された永田恭介学長を再任用しないよう」に求める要望書を提出した。 他方、筑波大は「THEに提出した外国人学生比率の計算方法には大きな問題はなかった」との姿勢を現在まで崩していない。

桜の樹の下の卒業式 筑波大から4384人巣立つ

筑波大学(つくば市天王台、永田恭介学長)の卒業式が25日、行われた。新型コロナの影響で、今年度は卒業生のみが参加でき、家族や在校生らはライブ配信で遠隔参加した。昨年度は「代表180人のみが出席」する形式で行われたため、学生が式典会場に集まる形では2年ぶりとなる。20年度の卒業および修了予定者は4384人。 大学会館で行われた式典では例年通り、学位記や卒業証書の授与、学生の表彰などが行われた。会場の大きさと学生数の関係から、式は学群生が2回、大学院生が2回の計4回に分けられた。永田学長は式辞で「皆さんが旅立つのはグローバル社会。そのことを新型コロナウイルスが実感させてくれた。個々のコミュニティーには境界が無く、感染症はどこまでも広がっていった。皆さんが学んだこの筑波大学も留学生比率の特に高い大学の一つ。グローバル社会で活躍するための力は得たはずだ。社会に羽ばたいても頑張っていってほしい」と激励した。 筑波大学の卒業式。壇上は永田学長=同大大学会館(提供:筑波大学) 式の開始を待ったり、終了した学生には会場脇の大きな枝ぶりの桜が格好の記念撮影スポットになった。一部散り始めた樹の下で、卒業袴でマスク姿の女子学生らがスマホに収まった。人間学群障害科学類4年の男子学生は卒業について「コロナ禍で精神的に辛い1年間だった。ここまで来られたのは、そうした状況のなかでも仲間達とオンラインでコミュニケーションが取れたことが大きいと思う」と話した。 お寒い謝恩会、追い出しイベント会場

「廃墟」モチーフのセンタービルで 筑波大生グループが美術展

【山口和紀】廃墟などの「遊休空間」で表現活動をしたいと立ち上がった筑波大学の学生グループの企画による美術展が14日から、つくばセンター広場(つくば市吾妻)で開かれる。平砂アートムーヴメント(阿部七海代表)による「狢PLAY(むじなプレー)」。学生たちが「スラム」と呼ぶ大学の平砂学生宿舎から始まったもので、今回は「廃墟」をモチーフとして設計されたつくばセンタービルの広場(※メモ参照)に会場を移す。発案者で「平砂アート…」のディレクターを務める栄前田さん(芸術専門学群4年)に話を聞いた。 14日から31日、センター広場をメーンに 平砂アートムーヴメント2020は14日から31日まで、各日正午から午後8時までの開催。つくばセンター広場をメーン会場に、作品の展示やセンタービルに入居する飲食店「フィンラガン」(センタービル1階)でのトークイベントなどを行う。 左端が栄前田愛香さん=昨年の平砂アートムーヴメント企画のトークショーで撮影(同) 「平砂アート…」は、今回が2回目。廃墟や空き店舗などの「遊休空間」で展覧会を開きたいという栄前田さんの思いからスタートした。故郷帯広の廃ホテルで行われたアート展「マイナスアート2015」にインスピレーションを得ている。「平砂宿舎には1年生のときから住んでいた。2年生のときに宿舎の古い棟に電灯がつかなくなっているのを見て、高校生のときに行った廃ホテルでのアート展を思い出し、あの使われなくなった宿舎で展示会をしてみたいと同級生に話した」

入念に新型コロナ対策 筑波大学で入試

【山口和紀】筑波大学(つくば市天王台)の2021年度の入学者を選抜する個別学力試験(前期日程)が25日、行われた。受験予定者数の合計は4109人(うち女子は1288人で31%)で、全体の志願倍率は4.2倍になった。最も倍率が高かったのは社会学類の9.0倍で、続いて心理学類の5.8倍だった。合格発表は3月8日。 全国から受験生が集まるため、入念な新型コロナ感染症対策が取られた。受験者には14日間の健康観察記録が義務付けられ、試験会場に入る前に試験官らが健康観察記録表の確認を行った。試験開始前、「本人確認の際のみ、マスクを一時的に外して頂く可能性があります」「換気のため室内の気温が下がることがあります」とアナウンスがあった。 新型コロナウイルス感染のおそれがある生徒は、救済措置として3月22日実施の追試験を受ける。試験方法としては、基本的にオンラインあるいは書類審査をもって行う。ただし、特に専門性が高い医学類、体育専門学群、芸術専門学群、知識情報・図書館学類(後期日程のみ)は筑波大学の試験場で行われる。 今年度入試から、総合選抜が開始された。総合選抜で入学した学生は、1年次の間は新設の総合学域群に所属し、2年次以降は各学群・学類に配属される。総合選抜には「文系」「理系Ⅰ」「理系Ⅱ」「理系Ⅲ」の4区分があるが、どの区分からでも体育専門学群を除く全ての学類に配属の可能性がある。特に専門性が高い、医学類や芸術専門学群にも進路が開かれている。 2020年度は新型コロナの影響で実施されなかった入学式だが、筑波大学によれば21年度について「現時点では入場者の制限を行いつつ実施する予定」だという。

「TSUKUBA新型コロナ社会学」を開講 新年度の筑波大学

【山口和紀】筑波大学(つくば市天王台)が4月からの新年度、「TSUKUBA新型コロナ社会学」を開講する。複数の授業担当者が回ごとに講義をするオムニバス形式の授業として行われる。「世界的にも独自性の高い試み」だという。自由科目として開講され、大学院生や科目等履修生を含む、すべての学生が受講できる。 講義全体のオーガナイザーを務める秋山肇助教(人文社会系)は「特に新型コロナの影響を受けて変化する社会や科学、学問のあり方について考える学生の参加を見込んでいる」と話す。 筑波大は「新型コロナ危機に立ち向かい、その成果をいち早く社会に伝えることを目指す」として、27件の新型コロナ関連の研究プロジェクトを「大学『知』活用プログラム」として昨年始動させた。このプログラムには、医療健康分野だけでなく文化、教育、心理など幅広い分野の専門家が参加した。 たとえば、山田実教授(人間系)は「パンデミック下でも介護予防を! 高齢者がパンデミックを乗り越える秘けつを探索する」というプロジェクトを立ち上げ、感染拡大が高齢者の活動に及ぼす影響の経時的調査などを実施している。 太刀川弘和教授(医学医療系)は「健全な引きこもりはあるのか? 引きこもりから『学ぶ』新しい生活様式の在り方を逆転の発想で提案するプロジェクト」を立ち上げた。新型コロナがもたらした「国民的引きこもり状態」は、引きこもり患者にとっては好環境かもしれない。既往の患者から「健全な引きこもり方を『学ぶ』ことはできないか」と提起し、新しい生活様式を提案する研究を行っている。

新学群「総合学域」で一般入試 筑波大 1年かけ所属学類選ぶ

【山口和紀】筑波大学は2021年度から一般入試に「総合選抜」を導入し、新たな学群となる「総合学域群」を設置する。これまで筑波大の入試は出願時に学類・専門学群を決める方式のみだったが、新設の総合選抜では前期日程の募集人員のうち3割を「文系」「理系Ⅰ」「理系Ⅱ」「理系Ⅲ」という大きな区分で選抜する。 総合選抜の今年度の志願倍率は「文系」で2.3倍(定員128人)、「理系Ⅰ」で2.8倍(定員154人)、「理系Ⅱ」で4.0倍(定員41人)、「理系Ⅲ」で2.7倍(定員90人)に最終確定した。大学全体では、募集人員1469に対し志願者5707人で、前年と同じく倍率は3.9倍となった。 総合学域群に所属する学生は1年次の末に2年次以降の所属学類を決定するが、進路選択の幅は極めて広い。いずれの入試区分からでも体育専門学群を除くすべての学類・学群に進むことが可能になっている。移行先は、学生の志望順位と学類・専門学群側が設定する受入順位の組み合わせで決定される。特に専門性の高い医学類、芸術専門学群なども全ての区分から学生を受け入れる。国が進める「大学入試の一体的な改革に呼応」する新たな教育と入試システムの構築を目指す筑波大独自の改革だ。 筑波大は2019年度から「深い専門性と幅広い知識の両方をともに学ぶこと」を理念とする新たなリベラルアーツ教育「総合智教育」を実施し、「専門導入科目」の導入などが行われた。総合学域の新設は、この「総合智教育」を特に具体化させようとするもので「文系・理系にとらわれずじっくり学んだ後に自らの専門に進む」ことができるように設計されている。

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つくば市の2大懸案 県が提示した解決策《吾妻カガミ》150

【コラム・坂本栄】つくば市の2つの問題に茨城県が解決案を示しています。市内の公立高不足問題では「県立高に頼らずに市立高をつくったら」と。県営洞峰公園問題では「県の改修案に反対なら公園を無償で譲る。市の考え方で維持管理したら」と。いずれも本コラムが提案したアイデアです。施策立案の参考になったのでしょうか? 市立高をつくるなら県も手伝う 公立高不足問題では、118「つくば学園都市は公立高過疎地」(2021年10月18日掲載)で、「…『市設・県営』はどうでしょう。ハード(校舎)は市が造り、ソフト(授業)は県が動かすという折衷案です。おカネの面では県立or市立よりも両者の負担が軽く、教育効果は県立と同じになります」と提案しました。 6町村が合併して生まれ、中央をTXが通る研究学園都市には、新興市特有の凸凹がいくつか生じています。県立高配置はその一つです。場所が周辺地域に偏り、TX沿線には、高レベルの県立高はあるものの、平均的な学生が通える県立高がありません。そこで、親たちは沿線地域に新しい県立高がほしいと県に求め、市も県に働きかけています。 ところが、県は少子化・人口減という全体の傾向を踏まえ、高校新設には消極的です。つくば市=人口増加市の学生は、▽周辺の人口減少市の高校に通ってもらう(広域圏での過不足調整)▽既存高の学級増で対応する(現施設内でのやりくり)―この2つが県の基本対処方針の柱です。 県に見えている景色(歴史ある旧市の人口減)とつくば市に現出している景色(新興市の人口増)が違う。これが県と市の対立の原因です。しかし、「県立高をつくるのは県の仕事」という市の主張に、上の2本柱だけでは説得力がないと思ったのか、県は「こちらも手伝うから市立高をつくったら」と言い出しました。本コラム案と考え方は同じです。

合言葉は「限界突破」 茨城アストロプラネッツ2023新体制

プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグの茨城アストロプラネッツは5日、笠間市福田の球団事務所体育館で、2023シーズンの新体制発表イベントを行った。伊藤悠一新監督や新入団選手らが抱負などを語った。 「個性を高めてチーム力つける」 アストロプラネッツの今季スローガンは「限界突破」。伊藤監督は「個人個人が爆発的レベルアップを目指す。全員が次のステージを目指して個性を高めていけば、結果としてチームも強くなっていく」と話し、「他のチームとは目標設定が真逆。個人の育成が第一で、そのプロセスの中でチームを勝利に導く。これが決して矛盾ではないことを、地方から社会へ示していきたい」と解説した。 球団方針説明では、今季就任の河西智之副社長が登壇。独立リーグの「革命児」として、①グランドチャンピオンシップ優勝②NPBドラフト最多指名数③最多入場者数ーの3つの日本一を目標に掲げた。さらに、海外との連携強化としてタイプロジェクトの推進や台湾プロ野球との交流戦などを構想。2024年度からチーム数が拡大する見通しの日本プロ野球(NPB)2軍リーグ戦にも、参入を目指す意向を明かした。 目標は「甲斐キャノン」超え 日渡騰輝選手

国も地方も政治劣化が止まらない 《地方創生を考える》27

【コラム・中尾隆友】日銀の異次元緩和が始まってもうすぐ10年になる。異次元緩和の最大の問題は、いくら政府が借金を増やしても日銀が国債を引き受けてくれるので、放漫財政が常態化してしまうということだ。 政府債務は恐ろしく膨らんだ 実際に、一般会計の総額は10年連続で過去最高を更新し、近年は補正予算の規模が数十兆円に膨らむ事態となっている。 その結果、過去10年間で政府債務は恐ろしく膨張した。税収で返す必要がある普通国債の発行残高は、2023年度末に1068兆円になる見通しだ。政府債務はGDPの2.5倍超にまで拡大し、持続的な金利上昇に脆弱(ぜいじゃく)な財政になってしまったといえるだろう。 日本の成長率は大幅に低下した

筑波大学開学50周年イヤー 室伏広治さん開幕告げる

筑波大学(つくば市天王台、永田恭介学長)の開学50周年イヤーが4日、金メダリストの講演で幕を開けた。記念事業シンポジウム「芸術×体育で未来を拓く」が同日、つくば国際会議場(同市竹園)で開催され、これを皮きりに10月1日の記念式典まで各種イベントが展開される。 講演する室伏さん=同 シンポジウムで講演したのは、2004年アテネオリンピックのハンマー投げで金メダルの室伏広治さん(48)。日本記録保持者で日本選手権20連覇を遂げ、16年に引退、2年前からスポーツ庁長官に就任した。4日は「スポーツで未来を創る」のテーマで基調講演を行った。 室伏長官指揮下の同庁が昨年まとめた第3期スポーツ基本計画(2022-26年度)では、少子高齢化や地域間格差の広がりの中で、学校教育を中心にしたスポーツ振興からの脱却を意図した。性別や年齢、障害、経済事情などの違いによって、取り組みに差が生じない社会を実現し、機運を醸成するとしている。「健康増進の意味からも自治体や企業へ横展開していく地域の取り組みが重要になり、つくばでぜひ率先してほしい」とアピールした。 父親(重信さん)にはハンマー投げに進むこと、練習に励むことを一度も強制されたことがないと言い、それが充実した競技生活につながった。アスリートには幅広いスポーツ体験を積むこと、指導者には勝利至上主義からの転換を求めるなどした。 筑波大学は、国内初の官立高等教育機関として1872(明治5)年、創立された師範学校を礎としており、今年、創基151年となり開学50周年と合わせて記念事業を展開する。1872年は学制公布の年であることに触れた室伏さんは「当時、夏目漱石は日本の哲学は周囲にあるもの全て動かすべからず、心の修養を積んだ挙げ句の消極の極みに達する哲理と書いている。動的な西洋のスポーツ観とは違った見方があった」と紹介、未来を創るヒントがこの辺にありそうだと説いた。