火曜日, 9月 21, 2021
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教科書掲載、長久保赤水の日本地図も つくばの古書店で「むかしの茨城」展

つくば市吾妻の古書店、ブックセンター・キャンパス(岡田富朗店主)で第10回店内展示「むかしの茨城」が開催中だ。版画や古地図、絵葉書など茨城に関する古資料約30点が、店内のショーケースに展示されている。 100年以上も広く流通 展示の目玉の一つは、高萩市出身で江戸時代の地理学者、長久保赤水の日本地図「改正日本輿地路程全図」(通称「赤水図」)だ。同図は今年度、中学校の地理の教科書に初めて掲載された。 赤水図は江戸中期の1779(安永8)年に完成し、翌年大阪で出版され、赤水の死後も版を重ねた。展示品は嘉永5(1852)年原刻、明治4(1871)年再刻とあり復刻版のようだ。彩色もオリジナルとは異なる淡い色使いで、むしろ見やすい。 江戸時代の日本地図というと1821(文政4)年の伊能忠敬「大日本沿海輿地全図」(伊能図)が有名だが、赤水図の完成はその42年も前。実測ではなく収集資料と天文学の知識に基づくが非常に精度が高く、日本地図で初めて経線と緯線を入れたことも特徴。地名や主要街道などの情報も豊富に盛り込まれている。 伊能図は初めて全国の海岸線を実測して作られ、沿岸部は極めて正確だが内陸部の情報に乏しい。また幕府により公開が禁じられため、一般に用いられたのは赤水図の方だった。実用性の高さから明治初期まで100年以上も広く流通し、吉田松陰も旅の必需品としていたという。

創作版画の草分け 永瀬義郎展 つくばの古書店

【池田充雄】県西出身で大正・昭和期に活躍した版画家、永瀬義郎の作品展「創作版画の草分け 永瀬義郎展」が、つくば市吾妻の古書店、ブックセンター・キャンパスで開かれている。展示作品は版画や絵皿など14点。一部は額装されて店頭に飾られている。ほかに表紙画を描いた雑誌や著書、画集なども展示している。 永瀬は1891(明治24)年、現在の桜川市入野に生まれた。県立土浦中学校を卒業後、白馬会洋画研究所を経て東京美術学校彫刻科に入学。ムンクの作品に影響を受け、版画制作を始める。1912(大正元)年、詩人、日夏耿之介や西條八十らが創刊した文芸同人誌「聖盃」(後に「仮面」と改題)に参加。表紙画や口絵を手掛けたほか、小説や戯曲、詩なども発表した。 同人誌「仮面」より、永瀬が表紙を描いたもの 創作版画に対する考え方は「仮面」1914(大正3)年9月号掲載の評論「現今の版画に就いて」に詳しい。当時、自画自刻の版画作品が増えてはいたが「皆装飾的趣味の遊技的産物に過ぎず、版画の独立した芸術としての価値を発揮している者は一人もない」と嘆き、一方で長谷川潔に対しては「白と黒の調和を基礎として簡潔にして偉大な印象」と讃え、広島新太郎については「刀のテクニックにも他の人と違った切れ味」があり「従来の版画と違った近代思想に触れた氏の個性のひらめき」が認められると述べた。 1916(大正5)年、永瀬・長谷川・広島の3人は本邦初の版画結社「日本版画倶楽部」を結成したが、翌々年には長谷川がフランスへ活動拠点を移し、自然消滅した。後に広島は晃甫の名で日本画家として名声を高め、永瀬は山本鼎らが創立した日本創作版画協会に活動の場を移していく。 1922(大正11)年に永瀬は技法書「版画を作る人へ」を上梓。当時の美術書としては異例のベストセラーになり、棟方志功や谷中安規ら多くの版画家に影響を与えたほか、多様な分野の芸術家に斬新な発想の転換をもたらしたという。今展では旧版と新版を展示しており、旧版の方は木版刷りの口絵が殊に美しい。

近代俳人直筆の100点を展示 つくばで「色紙・短冊に見る俳句の世界」

【池田充雄】つくば市吾妻の古書店ブックセンター・キャンパスで企画展「色紙・短冊に見る俳句の世界」が開催されている。6月末まで。入場無料。 代表の岡田富朗さん(84)が65年の古書店人生の中で集めた、75人約100点の短冊・色紙がショーケースに並ぶ。明治以降の主要な俳人はほぼ網羅しているそうで、「なるべくいろいろ見ていただこうと1作家1枚は必ず入れた。ほかにもご希望があれば出してお見せします」と岡田さん。 俳人の個性が書にも発露 いずれも作家の直筆で、人柄や作風が書にも表れている。例えば高浜虚子は筆の運びに疾走感があり、まさに俳壇の先導者らしい。茨城(取手市神住)生まれの高野素十は客観写生のお手本と言われ、書にも優等生的な素直さや真面目さがうかがえる。水原秋櫻子は繊細で鋭敏、中村草田男は伸びやかで力強い。ことさらに名は体を表すのが俳号といえる。 自由律の祖である河東碧梧桐は、書も奔放でけれん味がある。「赤い椿白い椿と落ちにけり」は代表作としてよく知られる。書を見ると紅白が絡み合った、いっそう鮮やかな光景が浮かんでくる。短冊の効果かもしれない。

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「合理的配慮」義務づけに民間向け助成 障害者差別解消法改正でつくば市など

今年5月に改正された障害者差別解消法の学習会が18日、市民団体「茨城に障害のある人の権利条例をつくる会」(事務局・水戸市)主催でオンライン開催された。障害者への「合理的配慮」を民間事業者にも義務づけたことを受け、参加者からは「民間事業者が合理的配慮を提供することを支援する制度がつくば市にもある。うまく活用してもらえれば」という意見が聞かれた。 市民団体がオンライン学習会 学習会には県内の障害者や支援者、県議会議員、つくば市議会議員など、約50人が参加した。内閣府障害者政策委員会の委員長である石川准さんが、障害者差別解消法の改正点や残された課題について解説した。 今回の改正では、民間事業者も「合理的配慮」を提供することが義務化された。合理的配慮とは、障害者が他の者と同等の生活を営むために必要な環境の調整である。例えば、車いすでも店に入れるように、入り口にスロープを付けたり、聴覚障害者に筆談で対応すること。2016年施行の障害者差別解消法で、行政機関等は、過重な負担でない限り、合理的配慮を提供することが義務化されたが、民間事業者は努力義務とされていた。 改正法が実際に適用されるのは「3年以内」という。自治体や事業者の準備期間が必要との理由だが、民間事業者は配慮の必要な範囲を見定め、計画的に進める対応が求められる。 合理的配慮を提供するには、スロープや筆談ボードの購入などの設備投資が必要だ。「―つくる会」では2018年に、当時から民間事業者等の合理的配慮提供にかかる費用を助成する独自制度があった兵庫県明石市の職員を呼び、内部向け学習会を行った。その後、加盟する障害者団体が各市町村に呼びかけた結果、2018年につくば市で民間事業者等への合理的配慮助成制度がつくられたのを皮切りに、現在は県内5市で同様の助成制度が実施されている。

また中止された土浦の花火を考える 《吾妻カガミ》116

【コラム・坂本栄】11月第1土曜日に予定されていた土浦全国花火競技大会が中止になりました。コロナ禍の収束が読めない今、2カ月先の催事にGOは出せないとの判断です。昨年もコロナ禍を受けて中止。2年前と3年前は事故で途中取り止め。花火好きの私にとって、中止はもちろん事故も残念です。大音量スピーカーで来観者に挨拶できない土浦市長もさぞ残念でしょう。 桟敷で観るのが正しい作法 中止に至った経緯については「無念の中止決定 土浦の花火 第90回記念大会」(9月6日掲載)をご覧ください。土浦の花火は、地域住人の秋の娯楽であるとともに、全国の花火ファンに楽しんでもらう観光事業であり、煙火会社の意匠と技術を競うコンテストでもあります。競技花火は、伊勢神宮の花火(三重県伊勢市、8月上旬)、大曲の花火(秋田県大仙市、8月下旬)もありますが、土浦大会に参加する会社が最も多く、競技花火の締め役を担っています。 大相撲や歌舞伎と同じように、私は土浦の花火を家族や知人と桟敷席で観るようにしています。日本酒とウイスキーを持ち込み、重箱に詰めた肴(さかな)をつまみながら、大音をお腹に感じ、大声で讃(さん)を送る。これが正しい作法です。 湖面にも映る霞ケ浦打ち上げ

企業経営で意識しておきたい3つの流れ 《地方創生を考える》20

【コラム・中尾隆友】これからの企業経営では、3つの大きな流れを抑えておくことが欠かせない。 1つめは、「人口減少」だ。日本のマーケットは縮小に向かうわけだから、そのことを想定してビジネスを展開しなければならない。たとえば、国や地方自治体が将来の人口推計を公表しているので、自社のビジネスにいつごろ、どのような影響が及ぶ可能性があるかをイメージしてほしい。 2つめは、「デジタル化」だ。AIによる自動化と言い換えてもいいかもしれない。図らずもコロナ禍で注目されて加速することになったが、たとえパンデミックがなかったとしても、国や企業の基本方針として着実に進展していくはずだ。 3つめは、「地球温暖化」だ。世界が脱炭素実現へギアを上げる中、企業も環境保全をはじめとする持続可能性を強く意識した経営が求められる。2030年や2050年の具体的な成果に向けて、国内外のルールや法制度も段階的に刷新されていくだろう。 危機は新ビジネスのチャンス 実は、この内容は過去数年、全国の企業経営者の前で話し続けていることだ。コロナ前でもコロナ後でも、企業経営にとって変わらない本質的な話だ。(今年は茨城県経営者協会でも講演させていただいた)

黄色のリュック型も選択可能に 土浦市 新1年生にランドセル贈呈

土浦市では、市立小学校や義務教育学校に入学する子どもたちのために、1976年から毎年、入学祝品としてランドセルを贈呈している。来年度から、従来の赤と黒のランドセルに、黄色のリュックサックタイプが加わり、3種類の中から選べるようになった。 従来の赤と黒のランドセルは人工皮革で、重さ約1キロであるのに対し、黄色のリュックサックタイプは850グラム。軽量化のニーズに応え、選択肢を増やした。 同市教育委員会学務課の担当者は「実際に背負い比べた子どもたちは軽いと言う。子どもにとって150グラムの差は大きいのではないか」と話す。 ファスナーを開いた状態のリュックサック=同 黄色のリュックサックタイプは、ポリエステル製。出し入れしやすいようにファスナーが大きく開き、教科書やノート類は、中のベルトで固定できる。 背中は汗をかいてもべたつきにくいメッシュ仕様。背負いひもにはランドセルと同様にフック(ナスカン)があり、防犯ブザーを付けることができる。