日曜日, 8月 9, 2026
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中国の歴史と人材・知恵に向き合うには?《文京町便り》54

【コラム・原田博夫】第2次天安門事件(1989年6月)後の90年代初頭、鄧小平が外交・安全保障関係組織に発したとされる「24字戦略」(6つの四文字熟語)の中では、4番目の「韜光養晦」(とうこうようかい=力を隠して周りを油断させ、その間に力を蓄える)が人口に膾炙(かいしゃ)している。

それ以来、中国外交のこの基本路線は、江沢民、胡錦涛らの後継政権に引き継がれてきた、と私は見ていた。中国政治に疎いこともあり、「大国・礼節の国」中国の最高権力者には節度と余裕はあるのだと、その低姿勢ぶりに感心したものである。

ところが事態はそうは単純ではなく、この韜光養晦路線は、文字通り、一朝事ある時までの偽装だったようだ。事実、2008年の北京オリンピックの成功や、同年のリーマン・ショック後の世界経済低迷を中国経済が下支えしたことで、中国内の国粋主義的ナショナリズムが覚醒された。

2009年7月、日本に対中親和・対米離反の民主党政権が登場したとみるや、10年9月には、尖閣諸島周辺の領海で、中国漁船が海保巡視船に意図的に衝突する事案が発生した。尖閣諸島はその後、当時の石原都知事の購入宣言(12年4月)を受けて国有化された。そして同年11月には、胡錦濤国家主席が中国共産党第18回代表大会で「中国は海洋強国になる」と宣言するに至った。

こうした準備段階を経て、2013年3月に跡を継いだ習近平は、対外的には慎重な鄧小平路線をかなぐり捨て、中華思想満載の「中国の夢」の実現を掲げ、「一帯一路」戦略を進め、果ては「戦狼外交」を展開している。こうした攻撃的な外交スタイルは、3期目に入って政権基盤の固まった習近平体制になってから展開され始めたというより、中国の伝統的な対外発信のスタイルと見たほうがいい。

大戦中には宋美齢が反日演説

1933年2月に国際連盟からの脱退を表明した松岡洋右・主席全権(後に外相)のスピーチと、太平洋戦争中(1943年)に全米各地で演説した宋美齢(中華民国総統・蒋介石の夫人)のスピーチは、全く対照的である。ファナティックな松岡演説は当時の日本国民の多くには胸のすく思いだったようだが、対外的には日本の選択肢を狭め、外交的孤立(ナチス・ドイツとの運命共同体)をもたらした。

これ対して宋美齢演説は、対日批判を見事な英語で展開し、米国の対日批判感情を引き上げ、日本への圧力をさらに高める効果があった。その時点でのそれぞれの国内的な評価は双方とも同等かもしれないが、国際的なインパクトおよびその後の影響は比較にならない。

歴史と人材・知恵の宝庫、中国を相手にするときは、当面の対処だけではなく、中期的な視点と影響を見据えて取り組まなくてはならない、と自戒したい。(専修大学名誉教授)

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【コラム・片岡英明】7月21日、つくばエリアの県立高不足の解決を求め、つくば市選出の山本県議、うの県議、ヘイズ県議が見守る中、つくば市の小森谷市議会副議長、松本副市長、松本総務部長らの参加のもと、総勢13人で柳橋県教育長に9回目の要望書を提出した(7月21日付)。 副市長からは、地域の子ども急増、小中学校の建設状況、県立竹園高学級増への市支援などについて説明。副議長からは市議会の意見や市民の声が紹介され、県議からは県執行部に不足問題を解決するよう要求してもらった。県側も、山口学校教育部長が「貴重な声として受けとめたい」と懇談の最後まで同席した。また、海老沢高校教育課長、片見改革推進室長らも出席し、ていねいで率直な意見交換ができた。今回はこの対話で感じた新しい可能性について報告したい。 懇談では、生徒・保護者の願いが県担当者の心に届き、県執行部内に大きな変化が生まれているのが分かった。つくばエリアの県立高不足の実状が県に伝わり、解決の土台ができてきたと思う。懇談では、つくば市の人口は県内1位となったが、このままでは県立高不足がさらに悪化すると県資料で説明、「水戸市の水準は求めていない。せめて県平均並みにしてほしい」と県の決断を促した。 そして、つくばエリアの県立高不足解決には、まず2019年改革プランの積み残しを解消するために、竹園高校の学級増を求めた。また、現在県が作成中の2027年改革プラン(2027~33年)で、つくばエリアの県立高定員を県平均水準にするよう求めた。つくばエリアの問題点を県が理解し対応すれば、この地域の人口・生徒増を県の発展に生かすことができる。 「迷い」から「見直し」に 今まで県のつくばエリアの県立高不足対策には迷いがあった。それを簡単にまとめると、以下のような流れになる。 ▽2022年11月の県議会:教育長「進路選択に影響が出ないように計画を示す」と、前向き答弁。 ▽2024年10月の県試算:「2030年に3学級増必要」と「土浦・牛久・下妻を加えた拡大つくばエリアを設定すれば学級増は必要ない」と、2つの矛盾した試算を発表。 ▽2025年の高校審議会:「入学者数と募集学級数の展望」で、生徒が増えているつくばエリアの学級数を2033年には57学級に逆に削減するとの展望を提示。 生徒増の中でつくばエリアの学級減という不自然な2025年「展望」に対しては、懇談の場で事実に基づいて質問したところ、県は事前に検討した上で「見直し」を明言した。県の対応は、今までの「迷い」から「見直し」に転換したと思う。これは改善の一歩であり、評価したい。県議・市議・市執行部「オールつくば」の願いが通じたのではないか。 この姿勢転換の延長上で、現在作成中の2027年改革プランで、つくばエリアの県立高定員を県平均水準まで引き上げるよう改善してほしい。私たちは今後も市民の多くの声を県に伝えていきたい。(元高校教師、つくば市の小中学校の高校進学を考える会 代表)

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筑波大生が夏休みの宿題応援 小学生ら絵画や書道に挑戦

夏休み中の小学生が、筑波大で芸術を学ぶ大学生らのアドバイスを受けながら、夏休みの宿題の絵画や書道に挑戦するイベント「夏休み宿題応援」が7日、つくば市二の宮のギャラリー、スタジオ’Sで催された。ギャラリーを運営する関彰商事(本社 筑西市・つくば市、関正樹社長)と筑波大による取り組みで、この日は午前9時半からと11時から書道教室、午後1時からと3時から絵画教室が開かれ、つくば市や近隣地域から小学生計約70人が参加した。今年は前日の6日に筑西市でも同様のイベントが開かれ、小学生約40人が参加した。 スタジオ’Sで午後1時から始まった絵画教室には保護者に付き添われた17人の小学生が参加し、それぞれが、ポスターコンクールに出展する製作途中の「防犯」「交通安全」などの作品を持ち寄った。講師になったのは筑波大芸術専門学群の大学生と大学院生の計5人。小学生らは五つのテーブルに分かれて作品を広げ、大学生らが、下書きの描き方、構図の作り方、絵の具の塗り方などを、それぞれの進行状況をみながらアドバイスした。 ひたちなか市から参加した小学5年の上田ももなさんは、昨年出展した交通安全のポスターを持参して参加した。「今年はもっとうまく描いて入選したい」と意気込みを話し、大学生から、下書きの構図を変えることをアドバイスされ、早速描き直していた。つくば市立東小2年の子どもの付き添いで参加した母親の二階堂里万子さんは「普段はユーチューブなどを参考にしながら子供に教えているので、専門的に学ぶ大学生から教えてもらえるのはとてもありがたい」と話していた。 講師を務めた筑波大大学院生の稲田来瞳(くるみ)さんは「子供たちに教えるのはとても難しいが、何を伝えたいのかを思って描くことや、自分だったらこんな風に描くだろうと想像して指導した」と語った。 当日は県つくば美術館のスタッフが、トイレットペーパーの芯を使った作品などを持参して参加し、同美術館で15日に開催される、とび出すカード作りのイベント「つくぞう つくるぞう!」や、火~金曜の午後と日曜・祝日の午前中に開催中の、だれでも自由に創作活動ができる「つく美でつくり場」などを紹介をした。 書道と絵画を対象とした今回の企画は、2016年からスタジオ’Sと筑波大が毎年開催している子ども向け企画「キッズアート体験」の中で好評だった二つの科目に特化し、18年から独立した形で始まった。20年からは県近代美術館も協力している。 関彰商事広報の石井雅也さんは「『夏休み宿題応援』は好評で、人気が高く、すぐに定員いっぱいになる」とし「今後も同様の企画を続けていきたい」と話した。(榎田智司)