土曜日, 7月 25, 2026
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素人の私が竹細工の指導員に《宍塚の里山》138

【コラム・松島忠久】神奈川県川崎市多摩区の生田緑地に、1967年に開園した野外博物館「川崎市立日本民家園」があります。私の母、祖母ともに農村出身で、家はもちろん古い農家作りでしたので、古民家を集めた民家園にはしょっちゅう出入りしていました。

1972年、近隣の古老が講師となり、民具作り講座(わら細工、機織り、竹細工)が民家園で開かれ、私はわら細工に参加しました。講座終了後、「これらの技術は今廃れているが、ある時期は多くの庶民がやっていた仕事だ。何とかこれを残そうではないか」ということになり、幾人かの同志が発起人となり、翌年「民具製作技術保存会(略称 民技会)」を立ち上げました。

初期の会員は30人ぐらい。ところが、多くの人がわら細工(一部は機織り希望)で、竹細工希望者はゼロということもあり、竹細工の講師(本職は籠屋さん)が寂しそうな顔をしていました。そこで私は「ここで竹細工を始めれば1対1で教われるぞ」と考え、竹細工を教わることにしました。

ここで言う竹細工とは竹トンボや竹馬作りではなく、本格的な籠(かご)や笊(ざる)編みです。先生が用意した材料で籠を編むのは簡単ですが、その材料を用意するのが大難関。籠屋に弟子入りして毎日練習をしても、自在に裂けるようになるまで3年かかるということでした。

でも竹細工グループは私1人。サボることはできず、家でも練習して、2年後には午前中に下準備「竹拵(そろ)え」が終わり、午後から「籠編み」をし、何とか1人で籠が作れるようになりました。さらに数年して、初心者が会員に教えるようになり、数年前まで続きました。

「民具の作り方」シリーズを出版

半世紀以上経った今、民技会の会員数は100人弱。うち竹細工グループは約40人と最大グループになり、多くの人が私よりうまく作れるようになっています。その間、各地の古老から聞き取りをし、「民具の作り方」シリーズとして50冊以上の本を出版し、今では民技会は全国の民具関係者に知られるようになりました。

1987年、勤務していた研究所のつくば移転に伴い、私はつくばに単身赴任しました。その後、「宍塚の自然と歴史の会」を知って入会しましたが、毎日曜日には指導のため、川崎に行かねばならなかったこともあり、宍塚の会の方は長い間、幽霊会員でした。

同会がある土浦市は霞ケ浦に面しており、実用品を作る籠屋さんが何人か健在だったので、定年後に教わろうと思いましたが、高齢などのため次々と廃業しました。私が定年を迎えた1995年には、教えられるのは私1人となり、あちこちの公民館から講師依頼が来るという異常事態となりました。

70歳代まではなんとか応じていましたが、手先の力が無くなり、80歳で竹細工をやめました。現在、近隣で竹細工を生業としている人は2人の女性のみとなっています。(宍塚の自然と歴史の会 会員)

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世界一臭い花 ショクダイオオコンニャクが開花 筑波実験植物園

独特の悪臭を放ち世界一臭い花といわれるインドネシア・スマトラ島原産のショクダイオオコンニャクが23日、つくば市天久保、国立科学博物館 筑波実験植物園(遊川知久園長)で開花した。見頃は2~3日で、その後は枯れてしまう。 この株が開花するのは同園で7回目。2023年に開花し人工授粉によって実を付けて以来の開花となる。実を付けたら枯れてしまうことが多い中、結実後に開花したのは日本で初めて。世界でも珍しいという。 世界で最も大きな花の一つで、23日開花した花は、高さ2メートル38センチ、直径は93センチ。世界最大の花として、高さ3.1メートルのものがギネスブックに登録されている。 開花後、ろうそくのような突き出た部分を発熱させて、食べ物が腐ったような臭いを放つ。本来、夜に開花し、昼は花びらの役割をする花序(かじょ)を閉じる。開花中の深夜、独特の臭いを1キロ先まで発散させて、昆虫や動物の死骸をえさにする夜行性の甲虫、シデムシをおびき寄せる。花序(かじょ)の内側に雌花と雄花の集まりがあり、シデムシの体に花粉を付けて媒介させる。 しかし同園での今回の開花は昼夜逆転となり、23日午前7時ごろ出勤した職員が、開花が始まっているのに気付いた。朝方に開花が始まったのは同園で初めて。今回なぜ朝開花したのか、原因は分からないという。ただし、昼夜逆転により、来園者は今回初めて、開花した状態を見ることができる。 独特の強烈な臭いは、今回、昼夜逆転の影響なのか、「今年の臭いは本来より弱め」だと同園育成員の小林弘美さん。「いつもは服ににおいが染み付くぐらい臭い」という。 ショクダイオオコンニャクは絶滅危惧種で、原産地のスマトラ島では、限られた森の中だけに生える。今回開花した株は、2006年に東京大学の小石川植物園(東京都文京区)から譲渡を受けた。筑波実験植物園ではこれまで2012年5月に初めて開花して以降、2~3年に1度、計7回開花している。同実験植物園では、京都府立植物園(京都市)から譲り受けた別の株も2023年と25年に2回開花しており、ショクダイオオコンニャクの開花は筑波実験植物園で9回目となる。 展示している熱帯雨林温室には、開花中のショクダイオオコンニャクと合わせて、タイ原産の高さ約7.5センチの世界一小さいコンニャクの花も展示している。遊川園長は「世界最小のコンニャクも日本ではほとんど咲いたことがない希少種。どういう虫に花粉を運んでもらうかという進化の過程で、こんなにも変わる。両極端の個体を同時に見てほしい」と話す。(鈴木宏子) ◆開花中のショクダイオオコンニャクは、つくば市天久保4-1-1 国立博物館 筑波実験植物園 熱帯雨林温室内で25日(土)か26日(日)ごろまで見ることができる。開花に合わせて同園は24日(金)の開園時間を通常より30分早めて午前8時30分から開園する。閉園時間は90分延長し、午後6時30分に閉園する(入場は午後6時まで)。通常の開園時間は午前9時から午後4時30分(入場は午後4時まで)。入園料は一般・大学生320円、小中高校生と65歳以上、障害者などは無料。