金曜日, 5月 17, 2024
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《邑から日本を見る》66 コロナ後の食料自給対策を

【コラム・先﨑千尋】新型コロナウイルスのまん延による緊急事態宣言はひとまず解除された。しかし、世界各国の状況を見ると、終息には程遠く、わが国でも第2波、第3波が押し寄せる可能性が高い。 平時の時、首相も自治体の長も極端に言えば、誰でも務まる。法律、予算があり、わが国では、統治機構もしっかりしているからだ。しかし、緊急時にはそうはいかない。東日本大震災、東京電力福島第1原発の事故の時がそのいい事例だ。誰も遭遇したことがない。予算も人もマニュアルもない。トップは、瞬時にどう対応するかの判断を下さなくてはならない。 今回の新型コロナウイルスの来襲による初期対応は、国により対応がまちまちだったが、わが国ではどうだったのか。これまでのところ、わが安倍首相は落第だとのちに評価されるのではないか。ダイヤモンド・プリンセス号の対応に始まり、小中高の突然の閉校、アベノマスクの全戸配布、10万円の給付など、やることなすことすべてが首相とその側近によるきまぐれ、場当たりで進められた。 わが家にもやっとマスクが届いたが、農業専業なのでほとんど出かけることはなく、「不要不急」の代物だ。必要度が高い病院などに配った方がいいと考えた。そのマスクだが、国産ではなく、中国から輸入されたものだそうだ。一時、高値で転売されていたころがあったが、緊急時に手に入らないことから、これが食料だったらどうなっていただろうか、と余計な(?)心配をしたのだ。 世界経済はグローバル化し、カネさえあれば、いつでも買える世の中になっていた。コロナのまん延が瞬く間に広まったのもグローバリゼーションのせいだ。しかし、今度のコロナ騒ぎで国境閉鎖があちこちで行われ、わが国でもまだ続いている。 休眠田畑を復活させ食糧備蓄を倍増 問題は医療物資だけではない。国連食糧農業機関(FAO)や世界保健機関(WHO)は、人の移動禁止による労働者不足により、農産物の生産量が減少し、食料不足になると警鐘を鳴らしている。世界的な食料不足ともなれば、各国は医療物資以上に自国第一主義に走るのが目に見えている。政府は自国民を飢えさせるわけにはいかないのだ。 農水省のデータでは、わが国の食料自給率はカロリーベースで37%、生産金額ベースで66%、飼料自給率はわずか25%と先進諸国で最低水準であり、国境閉鎖、輸入が止まれば国民の多くは「食うに困る」状態に陥る。現に、外国人の労働者に頼っている大規模農家は、人の行き来がストップしており、どこでも悲鳴を上げている。 宇沢弘文さんという経済学者がいた。彼は「社会的共通資本」という言葉を広めたことで知られている。「一つの国ないしは地域に住む人々が、豊かな経済生活を営み、すぐれた文化を展開し、人間として魅力ある社会を持続的、安定的に維持することを可能にするような自然環境や社会的装置」のことを言う。 自然環境にはいろいろ含まれるが、農業はその基本になる。今日、農業がずたずたに切り裂かれ、農民が農業では生活できないところまで追い込まれている。休眠田畑を復活させ、食糧備蓄を倍増する。そのための生産者を国策として援助する。そうしない限り、食料危機に対応できない。今ならまだ間に合う。(元瓜連町長)

《邑から日本を見る》66 コロナ後の食料自給対策を

【コラム・先﨑千尋】新型コロナウイルスのまん延による緊急事態宣言はひとまず解除された。しかし、世界各国の状況を見ると、終息には程遠く、わが国でも第2波、第3波が押し寄せる可能性が高い。 平時の時、首相も自治体の長も極端に言えば、誰でも務まる。法律、予算があり、わが国では、統治機構もしっかりしているからだ。しかし、緊急時にはそうはいかない。東日本大震災、東京電力福島第1原発の事故の時がそのいい事例だ。誰も遭遇したことがない。予算も人もマニュアルもない。トップは、瞬時にどう対応するかの判断を下さなくてはならない。 今回の新型コロナウイルスの来襲による初期対応は、国により対応がまちまちだったが、わが国ではどうだったのか。これまでのところ、わが安倍首相は落第だとのちに評価されるのではないか。ダイヤモンド・プリンセス号の対応に始まり、小中高の突然の閉校、アベノマスクの全戸配布、10万円の給付など、やることなすことすべてが首相とその側近によるきまぐれ、場当たりで進められた。 わが家にもやっとマスクが届いたが、農業専業なのでほとんど出かけることはなく、「不要不急」の代物だ。必要度が高い病院などに配った方がいいと考えた。そのマスクだが、国産ではなく、中国から輸入されたものだそうだ。一時、高値で転売されていたころがあったが、緊急時に手に入らないことから、これが食料だったらどうなっていただろうか、と余計な(?)心配をしたのだ。 世界経済はグローバル化し、カネさえあれば、いつでも買える世の中になっていた。コロナのまん延が瞬く間に広まったのもグローバリゼーションのせいだ。しかし、今度のコロナ騒ぎで国境閉鎖があちこちで行われ、わが国でもまだ続いている。 休眠田畑を復活させ食糧備蓄を倍増 問題は医療物資だけではない。国連食糧農業機関(FAO)や世界保健機関(WHO)は、人の移動禁止による労働者不足により、農産物の生産量が減少し、食料不足になると警鐘を鳴らしている。世界的な食料不足ともなれば、各国は医療物資以上に自国第一主義に走るのが目に見えている。政府は自国民を飢えさせるわけにはいかないのだ。 農水省のデータでは、わが国の食料自給率はカロリーベースで37%、生産金額ベースで66%、飼料自給率はわずか25%と先進諸国で最低水準であり、国境閉鎖、輸入が止まれば国民の多くは「食うに困る」状態に陥る。現に、外国人の労働者に頼っている大規模農家は、人の行き来がストップしており、どこでも悲鳴を上げている。 宇沢弘文さんという経済学者がいた。彼は「社会的共通資本」という言葉を広めたことで知られている。「一つの国ないしは地域に住む人々が、豊かな経済生活を営み、すぐれた文化を展開し、人間として魅力ある社会を持続的、安定的に維持することを可能にするような自然環境や社会的装置」のことを言う。 自然環境にはいろいろ含まれるが、農業はその基本になる。今日、農業がずたずたに切り裂かれ、農民が農業では生活できないところまで追い込まれている。休眠田畑を復活させ、食糧備蓄を倍増する。そのための生産者を国策として援助する。そうしない限り、食料危機に対応できない。今ならまだ間に合う。(元瓜連町長)

【土浦建築探訪】㊥ 市役所旧庁舎 同じ街に二つ残す

【鴨志田隆之】老朽化と狭あい化によって、土浦市役所旧本庁舎(同市下高津)の移転新築をどうするかという問題は、1990年代に候補地や財源をめぐって白熱の議論が繰り返された。 その後、バブル経済崩壊や2008年のリーマンショックにより景気低迷の時代を迎える。11年の東日本大震災の地震被害も重なり、旧庁舎は建築物としての利用が難しくなっていた。 13年2月、土浦駅前の再開発ビル「ウララ」から旧イトーヨーカドー土浦店が撤退。現在の市役所が移転してから久しい。 現在、旧庁舎は立ち入り禁止になっているが、映画やテレビのロケ地として活用されている。18年のNHK連続テレビ小説「半分、青い。」の劇中に東美濃の地方都市にあるバスセンターとして建物外観が登場し、映画「仮面ライダー平成ジェネレーションズ」では一部館内も映し出された。 自然の地形をシンボルに 旧庁舎とは、どんな建築だったのか。この建物は市民会館より5年早い1963年11月、市民会館と同じ佐藤武夫の設計によって完成した。建設地となった高台、藤塚山は豪族の塚の跡といわれ、庁舎以前に旧海軍の関係施設として使われていた場所だ。 佐藤と、この建物の図面を直接引いた弟子の宮本忠長(1927~2016年)は松や杉に囲まれ、市域(当時)のどこからでも、霞ケ浦の沖からさえ遠望できる立地環境を重視したと、当時の建築雑誌に宮本自身が手記を寄せている。 そこから考えられた庁舎は、計上された予算から鉄筋コンクリート造で4階から6階と考えられた。最大で海抜40メートルに達する建物頭頂部の案は、しかし回避され、藤塚山をできる限り維持し、むしろ自然の地形こそをシンボルへと描き直した。そうして誕生したのが、旧庁舎だった。 土浦市は現在、将来の公共施設運営規模を想定し、保有する公共施設の総延べ床面積のうち30%を縮減するスタンスだ。統廃合がそれにあたるが、旧庁舎自体は、仮に解体してもこの縮減率に貢献できない。ならば活用の道があるかというと、耐震基準を満たさず老朽化しておりそのままにもできない。 17年度に策定された市立地適正計画には、同敷地は転用または売却という基本方針が打ち出されているが、実際には手つかずだ。 ここで視点を変えて眺めてみると、1人の建築家が同じ街に心血を注いだ建築を二つ残しているというアングルが見えてくる。市民会館と旧庁舎を後世に残る名建築と呼ぶかどうかは、そこに住まう人々に委ねられる。 佐藤武夫は奇しくも、旧庁舎完成の年に、日光東照宮の火災で焼失した「鳴竜」を完全復元している。(続く) ◆土浦市役所旧庁舎=同市下高津1-2-35。1963年11月開所。敷地面積1万7820平方メートル。建物は鉄筋コンクリート造、地上3階地下2階建て、延べ床面積6880平方メートル。市役所が15年9月24日に土浦駅前に移転したのに伴い閉庁した。

インド出身の実業家 つくばの病院回りマスク寄贈

【鈴木宏子】自動車販売店やレストランなどを経営するヤングガンズグループ(つくば市大貫)社長で、インド出身の倉留ラジェシュさん(47)が、市内の病院を回り、マスクを寄贈する活動を行っている。 新型コロナウイルスの感染拡大に伴うマスク不足のなか、計1万枚のマスクを中国から輸入した。これまでに市内の市原病院(同市大曽根)、筑波記念病院(要)、筑波学園病院(上横場)にそれぞれ1000枚の医療用マスクを直接手渡したほか、マスクがなかなか手に入らない小規模な民間企業に100~200枚ずつ寄贈している。 倉留さんは19歳で来日、29歳のとき、つくば市で自動車販売会社を立ち上げ、同市や栃木県真岡市に自動車販売店を5店、つくば市内にレストランを6店経営するまでに事業を拡大させた。 「会社が大きくなり、今(自身が)ここにあるのは日本のおかげ。困っている人のために何かしたい」と、知人を通して中国から医療用マスク6000枚と一般のマスク4000枚を輸入した。これまでも、2011年の東日本大震災や12年の北条の竜巻、15年の常総水害などで、被災者に食事を届けるなどボランティア活動に取り組んできた。 2日は同市上横場の筑波学園病院を訪れ、病院関係者に1000枚の医療用マスクを直接手渡した。同病院は「大変ありがたい。マスクは今は何とか確保できているが、値段が何倍にもなっている」としている。 倉留さんは「マスクが手に入らず困っているところがあれば、これからも届けたい」と話している。

《食とエトセトラ》2 自然の恵み:筍と旬の関係

【コラム・吉田礼子】今年は例年より地元の筍(タケノコ)が店頭に出回るのが早い。東日本大震災のときは、福島第一原発事故による放射性物質の検出から出荷規制が何年も続き、土浦の場合で自粛がやっと解除になったのは2018年のこと、地元産の筍を再び味わえるようになった。 筍と旬、この2文字に関連性を感じる人は多いと思う。旬の読み方のひとつは「シュン」。広辞苑によると、①朝廷行事のひとつ、②魚介、野菜、果物がよくとれて味の最も良い時、③転じて物事を行うに適した時期―とある。 「ジュン」と読むと、ひと月を10日ずつ3つに分け、上旬・中旬・下旬といった使い方になる。筍は土の中から芽を出し、10日で竹になるということから、この字が使われたとのこと。食の世界では、旬を3つに分け、「走り」「盛り」「名残り」と言う。 「走り」は、出回り始めで味も香りも浅く、数量も少ないので値段も高い。先駆けの希少価値のところが好まれる。「盛り」は、字の如く、食材の風味・味も濃く、しっかりしている。収穫量も多く、値段も安い。 多種多様の料理を堪能したあと、「名残り」が来る。そのころには大きく育ち、繊維も強く、歯が立たない部分もあり、調理にも一工夫が必要に。すりおろして、お肉などと一緒に団子にして、油で揚げていただく。 どの旬でも、真空パックやビン詰めのような保存食にはない、今だけの、そして産地ならではの、自然の恵みを堪能していただきたい。 外出自粛で家にいる間はお料理を 先日、「筍、掘ったから届けるよ。今、実家から帰るところ」と、友人から電話があった。阿見の義母に電話して、糠(ぬか)をいただきに。そろそろ糠のリクエストのころと、精米に行く義父に用意してもらっていたとのこと。そんな、ささやかな心遣いにほっこり。 トンボ返りで戻ると、玄関に段ボールがあり、掘りたての見事な筍が届いていた。早速、下ごしらえに入る。よく訊かれるので、アクとえぐみを抑える下処理の仕方を紹介します。 大鍋を用意する。外側の土のついている筍は皮を1~2枚むく。先を人の字に切り落とす。下の切り口は洗い、土の付いているところは切り落とす。 鍋の直径に穂先から入る長さに切り、おさまりよく鍋に並べて、1~2カップの糠とタカの爪2本入れ、たっぷり水を入れ、落とし蓋をして60~90分茹でる。途中、上下を返し、湯も足して、根元に竹串を刺しスーッと入ったら、そのまま一晩(8時間ぐらい)置く。 翌日、皮をはがし真水に漬ける。姫皮も捨てないでとっておく。毎日、水を取り替える。または冷蔵庫に入れておくと、1週間ぐらいは美味しくいただけます。筍は繊維が強いので、卵、海藻、豆腐などを献立に一緒に入れることを勧めます。 今年は、いつ終息するか先が見えないコロナ禍に耐えている日々であるけれど、季節は確実に前に進んでいます。明けぬ夜はないと信じて乗り切りましょう。外出自粛で家にいる時間、家族でお料理をしてください。子どもたちにとっても、生きていく基礎力が身に付くチャンスです。(料理教室主宰)

《食とエトセトラ》2 自然の恵み:筍と旬の関係

【コラム・吉田礼子】今年は例年より地元の筍(タケノコ)が店頭に出回るのが早い。東日本大震災のときは、福島第一原発事故による放射性物質の検出から出荷規制が何年も続き、土浦の場合で自粛がやっと解除になったのは2018年のこと、地元産の筍を再び味わえるようになった。 筍と旬、この2文字に関連性を感じる人は多いと思う。旬の読み方のひとつは「シュン」。広辞苑によると、①朝廷行事のひとつ、②魚介、野菜、果物がよくとれて味の最も良い時、③転じて物事を行うに適した時期―とある。 「ジュン」と読むと、ひと月を10日ずつ3つに分け、上旬・中旬・下旬といった使い方になる。筍は土の中から芽を出し、10日で竹になるということから、この字が使われたとのこと。食の世界では、旬を3つに分け、「走り」「盛り」「名残り」と言う。 「走り」は、出回り始めで味も香りも浅く、数量も少ないので値段も高い。先駆けの希少価値のところが好まれる。「盛り」は、字の如く、食材の風味・味も濃く、しっかりしている。収穫量も多く、値段も安い。 多種多様の料理を堪能したあと、「名残り」が来る。そのころには大きく育ち、繊維も強く、歯が立たない部分もあり、調理にも一工夫が必要に。すりおろして、お肉などと一緒に団子にして、油で揚げていただく。 どの旬でも、真空パックやビン詰めのような保存食にはない、今だけの、そして産地ならではの、自然の恵みを堪能していただきたい。 外出自粛で家にいる間はお料理を 先日、「筍、掘ったから届けるよ。今、実家から帰るところ」と、友人から電話があった。阿見の義母に電話して、糠(ぬか)をいただきに。そろそろ糠のリクエストのころと、精米に行く義父に用意してもらっていたとのこと。そんな、ささやかな心遣いにほっこり。 トンボ返りで戻ると、玄関に段ボールがあり、掘りたての見事な筍が届いていた。早速、下ごしらえに入る。よく訊かれるので、アクとえぐみを抑える下処理の仕方を紹介します。 大鍋を用意する。外側の土のついている筍は皮を1~2枚むく。先を人の字に切り落とす。下の切り口は洗い、土の付いているところは切り落とす。鍋の直径に穂先から入る長さに切り、おさまりよく鍋に並べて、1~2カップの糠とタカの爪2本入れ、たっぷり水を入れ、落とし蓋をして60~90分茹でる。途中、上下を返し、湯も足して、根元に竹串を刺しスーッと入ったら、そのまま一晩(8時間ぐらい)置く。翌日、皮をはがし真水に漬ける。姫皮も捨てないでとっておく。毎日、水を取り替える。または冷蔵庫に入れておくと、1週間ぐらいは美味しくいただけます。筍は繊維が強いので、卵、海藻、豆腐などを献立に一緒に入れることを勧めます。 今年は、いつ終息するか先が見えないコロナ禍に耐えている日々であるけれど、季節は確実に前に進んでいます。明けぬ夜はないと信じて乗り切りましょう。外出自粛で家にいる時間、家族でお料理をしてください。子どもたちにとっても、生きていく基礎力が身に付くチャンスです。(料理教室主宰)

《ひょうたんの眼》26 10万円給付は手付金

【コラム・高橋恵一】政府は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う対策として、やっと国民1人当たり10万円を支給することにした。経済対策というより、生活不安を和らげる意味合いの方が強いであろう。感染拡大と外出「自粛」によって、国民は極度の多重不安にさらされている。 中国での新型コロナウイルス感染症の発生と、それに続く武漢封鎖が1月中旬。さらに、感染拡大が中国周辺だけでなく、ヨーロッパにまで一気に広がったことには、驚いた。 日本で最初に感染者が出てから3カ月。報道によると、感染拡大を受けて、台湾や韓国は、検査の徹底により、どうやら危機は乗り越えた。欧州では、イギリスが賃金の80%保証、スイスの現金給付などにより、徹底した外出規制と国民の生活不安緩和を手早く措置しているように見える。ドイツは、隣国の患者まで引き受けるほどに万全な医療体制を組んだようだ。早々と。 新型コロナの感染拡大は、地震や津波、大空襲などによる都市の壊滅的な破壊と同じような状態になろうとしているのだ。日本は、世界の動きを横目に見ながら愚図愚図(ぐずぐず)としていて、現時点での具体的な対策は、各戸2枚の布マスク配布着手と、補償もはっきりしないままの外出自粛要請だけなのだ。 先ず、さっさと10万円を支給する。国民に一口水を飲んで貰って、落ち着きを促し、広範な休業補償、生活保障をすることを宣言して、新型コロナの感染拡大を抑え込むべきだ。 連休中に各人の口座に振り込め 10万円は、国が国民の命と生活を守り抜く決意の手付金みたいなものだ。だから、スピードが肝心だ。東日本大震災の津波被害を受けた北茨城市では、被害世帯の当座をしのぐために、市が保証して銀行を巻き込み10万円の緊急無利子融資を実施した。危機管理の好例である。 選挙の投票券のように、予算成立の時には、給付金申請の用紙が届いていてよい。実務は市町村だろうから、市役所は連休前半を稼働してもらって、連休を後ろ倒しにしてもらう。金融機関も、だ。どうせ、連休後も外出自粛は続けざるを得ないだろうが、連休中には、各人の口座に振り込まれていて欲しい。 10万円一律支給で13兆円くらい必要になる。今後の追加対策で、真水で100兆円を超えるかもしれない。財源は、国債発行になり、その面から慎重意見がある。しかし、日本は下手な経済財政運営で、すでに1100兆円、GDPの2年分に相当する国債を抱え込んでいるのだから、2カ月分増えるだけである。 経済政策として、「ベーシックインカム」を確保するという個人消費創出先行の考え方があり、すでに取り組んでいる国もある。供給側を優遇して内部留保と格差が拡大する、現代資本主義の見直しが模索されているこのタイミングに、今回の経済対策は、将来の経済政策のヒントになるかもしれない。(元茨城県生活環境部長)

《ひょうたんの眼》26 10万円給付は手付金

【コラム・高橋恵一】政府は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う対策として、やっと国民1人当たり10万円を支給することにした。経済対策というより、生活不安を和らげる意味合いの方が強いであろう。感染拡大と外出「自粛」によって、国民は極度の多重不安にさらされている。 中国での新型コロナウイルス感染症の発生と、それに続く武漢封鎖が1月中旬。さらに、感染拡大が中国周辺だけでなく、ヨーロッパにまで一気に広がったことには、驚いた。 日本で最初に感染者が出てから3カ月。報道によると、感染拡大を受けて、台湾や韓国は、検査の徹底により、どうやら危機は乗り越えた。欧州では、イギリスが賃金の80%保証、スイスの現金給付などにより、徹底した外出規制と国民の生活不安緩和を手早く措置しているように見える。ドイツは、隣国の患者まで引き受けるほどに万全な医療体制を組んだようだ。早々と。 新型コロナの感染拡大は、地震や津波、大空襲などによる都市の壊滅的な破壊と同じような状態になろうとしているのだ。日本は、世界の動きを横目に見ながら愚図愚図(ぐずぐず)としていて、現時点での具体的な対策は、各戸2枚の布マスク配布着手と、補償もはっきりしないままの外出自粛要請だけなのだ。 先ず、さっさと10万円を支給する。国民に一口水を飲んで貰って、落ち着きを促し、広範な休業補償、生活保障をすることを宣言して、新型コロナの感染拡大を抑え込むべきだ。 連休中に各人の口座に振り込め 10万円は、国が国民の命と生活を守り抜く決意の手付金みたいなものだ。だから、スピードが肝心だ。東日本大震災の津波被害を受けた北茨城市では、被害世帯の当座をしのぐために、市が保証して銀行を巻き込み10万円の緊急無利子融資を実施した。危機管理の好例である。 選挙の投票券のように、予算成立の時には、給付金申請の用紙が届いていてよい。実務は市町村だろうから、市役所は連休前半を稼働してもらって、連休を後ろ倒しにしてもらう。金融機関も、だ。どうせ、連休後も外出自粛は続けざるを得ないだろうが、連休中には、各人の口座に振り込まれていて欲しい。 10万円一律支給で13兆円くらい必要になる。今後の追加対策で、真水で100兆円を超えるかもしれない。財源は、国債発行になり、その面から慎重意見がある。しかし、日本は下手な経済財政運営で、すでに1100兆円、GDPの2年分に相当する国債を抱え込んでいるのだから、2カ月分増えるだけである。 経済政策として、「ベーシックインカム」を確保するという個人消費創出先行の考え方があり、すでに取り組んでいる国もある。供給側を優遇して内部留保と格差が拡大する、現代資本主義の見直しが模索されているこのタイミングに、今回の経済対策は、将来の経済政策のヒントになるかもしれない。(元茨城県生活環境部長)

《映画探偵団》30 野口雨情の「茨城県行進曲」

【コラム・冠木新市】この十数年、AI時代だというのに、なぜか昭和初期がずっと気になっていた。多分、茨城県出身の詩人野口雨情の民謡との出合いがそうさせたのだろう。 2013年9月、「雨情からのメッセージ/幻の茨城民謡復活コンサート」を筑波学院大学の大教室で開催した。雨情が作詞した地元民謡11曲を掘り起こし、オペラ、ジャズ、ポップスの歌手に披露してもらった。 雨情の地元民謡は、昭和元年(1926)から昭和17年(1942)の間に作られ、昭和大恐慌と大東亜戦争の時期にあたっている。最初に作られたのは、「茨城県行進曲」(作曲堀内敬三)だ。茨城新聞社が企画制作し、大正末か昭和初期に作られた。茨城県各地の四季の光景を明るく表現している。 霞ケ浦の 水に浮く 山は筑波の 優(やさ)すがた 海の公園 茨城は 春の魁(さきがけ) 春が来る 春だ 春だ 春だ 2012年、雨情生誕130周年記念番組を茨城放送で企画中に、この音源が入ったCDをプロデユーサーから手渡された。東日本大震災の時、茨城新聞社の資料棚が倒れ、出てきたレコードから起こしたものだという。私は野口雨情との縁を感じた。 結局、スポンサーの都合で企画は流れてしまったが、その後のコンサートに結びついた。しかし、当時は音源や楽譜集めに夢中で思いつかなかったのだが、「茨城県行進曲」とドイツ映画「メトロポリス」(1927)は同じ時期に作られていたことに、最近になって気が付いた。 フリッツ・ラング監督の「メトロポリス」 「メトロポリス」は、フリッツ・ラング監督が当時ニューヨークの光景に刺激され作ったSF作品である。物語設定が2026年になっていて、100年先の未来社会を想像して描いている。現在の時点に立つと、6年先である。ラング監督の予測した未来社会とは、少数のエリートが住む地上と大勢の労働者が住む地下とに二分されている。 地上には、高層ビルが林立し、高速道路を車が走る。また巨大なスポーツスタジアムや図書館と劇場などが一つに収まった建物、快楽の園ヨシワラハウス、エネルギー工場などがある。地下には、寂れた礼拝堂、殺風景な労働者の住居、墓地などがある。二つの世界を支配しているのがバビロンタワービルに入る大企業で、コンピューターや原発を連想させる機械が出てくる。 物語の主人公は大企業の御曹司フレーダーで、偶然出会ったマリアなる美女にひかれ、地下世界に足を踏み入れる。そしてこの物語には二人のマリアが登場する。 一人は労働者に聖書の教えを説くマリア。もう一人はその影響力を恐れ経営者が送りこんだ人造人間マリアだ。このロボットが作り手のコントロールを無視、地上のエリートを色香でたぶらかし、地下の労働者をたきつけて工場破壊をあおる狂態振りを発揮する。 ロボットが人間をたらし込んだり、機械破壊を命令する行為は不気味である。同じ女優が清楚なマリアと狂ったマリアを演じており、異常ともいえる目の輝きに圧倒され、何度見てもそら恐ろしくなる。 だが、ラング監督の未来予測は的中しているといえる。しかし、こんな未来は、私はごめんである。むしろ、雨情が「茨城県行進曲」で描いた自然の光景が未来のすがたであるべきだと思う。めざす未来は90数年前の新民謡にある。私は十数年ずっと未来を夢みていたのだ。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)

《映画探偵団》30 野口雨情の「茨城県行進曲」

【コラム・冠木新市】この十数年、AI時代だというのに、なぜか昭和初期がずっと気になっていた。多分、茨城県出身の詩人野口雨情の民謡との出合いがそうさせたのだろう。 2013年9月、「雨情からのメッセージ/幻の茨城民謡復活コンサート」を筑波学院大学の大教室で開催した。雨情が作詞した地元民謡11曲を掘り起こし、オペラ、ジャズ、ポップスの歌手に披露してもらった。 雨情の地元民謡は、昭和元年(1926)から昭和17年(1942)の間に作られ、昭和大恐慌と大東亜戦争の時期にあたっている。最初に作られたのは、「茨城県行進曲」(作曲堀内敬三)だ。茨城新聞社が企画制作し、大正末か昭和初期に作られた。茨城県各地の四季の光景を明るく表現している。 霞ケ浦の 水に浮く 山は筑波の 優(やさ)すがた海の公園 茨城は 春の魁(さきがけ) 春が来る春だ 春だ 春だ 2012年、雨情生誕130周年記念番組を茨城放送で企画中に、この音源が入ったCDをプロデユーサーから手渡された。東日本大震災の時、茨城新聞社の資料棚が倒れ、出てきたレコードから起こしたものだという。私は野口雨情との縁を感じた。 結局、スポンサーの都合で企画は流れてしまったが、その後のコンサートに結びついた。しかし、当時は音源や楽譜集めに夢中で思いつかなかったのだが、「茨城県行進曲」とドイツ映画「メトロポリス」(1927)は同じ時期に作られていたことに、最近になって気が付いた。 フリッツ・ラング監督の「メトロポリス」 「メトロポリス」は、フリッツ・ラング監督が当時ニューヨークの光景に刺激され作ったSF作品である。物語設定が2026年になっていて、100年先の未来社会を想像して描いている。現在の時点に立つと、6年先である。ラング監督の予測した未来社会とは、少数のエリートが住む地上と大勢の労働者が住む地下とに二分されている。 地上には、高層ビルが林立し、高速道路を車が走る。また巨大なスポーツスタジアムや図書館と劇場などが一つに収まった建物、快楽の園ヨシワラハウス、エネルギー工場などがある。地下には、寂れた礼拝堂、殺風景な労働者の住居、墓地などがある。二つの世界を支配しているのがバビロンタワービルに入る大企業で、コンピューターや原発を連想させる機械が出てくる。 物語の主人公は大企業の御曹司フレーダーで、偶然出会ったマリアなる美女にひかれ、地下世界に足を踏み入れる。そしてこの物語には二人のマリアが登場する。 一人は労働者に聖書の教えを説くマリア。もう一人はその影響力を恐れ経営者が送りこんだ人造人間マリアだ。このロボットが作り手のコントロールを無視、地上のエリートを色香でたぶらかし、地下の労働者をたきつけて工場破壊をあおる狂態振りを発揮する。 ロボットが人間をたらし込んだり、機械破壊を命令する行為は不気味である。同じ女優が清楚なマリアと狂ったマリアを演じており、異常ともいえる目の輝きに圧倒され、何度見てもそら恐ろしくなる。 だが、ラング監督の未来予測は的中しているといえる。しかし、こんな未来は、私はごめんである。むしろ、雨情が「茨城県行進曲」で描いた自然の光景が未来のすがたであるべきだと思う。めざす未来は90数年前の新民謡にある。私は十数年ずっと未来を夢みていたのだ。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)

桜も寂しげな入学式に つくば・土浦 小中学校再開はさらに2週間延期

小中学校の新学期の授業開始時期について、つくば、土浦両市は3日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため2週間、臨時休校することを決めた。授業開始は早くて20日となる。 両市とも感染者が発生していること、県南のつくばエクスプレスと常磐線沿線は、東京など都市部との行き来が多い感染拡大要注意市町村であるとして、県が2日、平日夜間と週末の不要不急の外出自粛を10日まで要請したことなど受けた措置となる。 両市とも新学期自体は6日から始まるが、その日は教科書などを受け取るだけで短時間で帰宅する。翌日から2週間の休校となる。 つくば市、今度は給食なし つくば市は、小中学校いずれも在校生は6日登校し教科書などを受け取る。7日から19日まで休校となる。入学式は小中学校とも7日予定されていたが実施せず延期する。ただし新小学1年生と新中学1年生は7日、保護者と登校し、教科書などを受け取る。 臨時休校中、保護者が働いていて家庭で面倒を見ることができない家庭については、児童クラブでのみ子供を受け入れる。3月の臨時休校期間は学校で受け入れ、給食も提供したが、今回は感染者が増加しているリスクを踏まえ学校では受け入れないという。児童クラブに登校する子供は弁当を持参する。 臨時休校期間中、保護者には休暇取得を依頼する。休暇を取得できない場合は子供を児童クラブで受け入れるが、受け入れ人数に限界があり過密化を防ぐため利用を断る場合もあるという。 20日に授業を開始できるか休校を延長するかについては、さらに15日までに判断するという。 土浦市、入学式は簡素に 土浦市も在校生は6日に登校し、教科書などを受け取って短時間で帰宅してもらう。入学式は小学校は7日、中学校は8日に保護者も参加して実施するが、式典を簡素にして時間を短縮する。 臨時休校期間中に、自宅で子供の面倒を見られない家庭に対しては、3月の臨時休校中と同様、午前8時から午後2時までは各学校で子供たちを受け入れる。午後2時以降は各学校の敷地内にある児童クラブで面倒をみる。 同市立真鍋小(小林知永校長、児童数825人)では毎年、入学式後の日程で行われてきた「お花見集会」が中止となった。1981年に始まり、震災の2011年にも途切れなかった伝統行事が40年目にして初めての中断。校庭には県指定天然記念物のソメイヨシノの巨樹が5本あり、樹齢113年とも。お花見集会では6年生の児童が新1年生を背負って満開のサクラの周りを一周するのが恒例になっていた。4日に予定されていた地域住民との「真鍋の桜を楽しむ集い」も中止になっている。 ➡新型コロナウイルスの関連記事はこちら

自治会運営㊤ 脱会増加と担い手不足 高齢化したつくばのニュータウン

【橋立多美】地域住民の親睦や環境美化、防犯・防災活動などの場として存続してきた自治会(区会)。東日本大震災以後は災害時の互助組織として見直す動きもある。だが、担い手が高齢化している自治会は多く、運営維持は各地で大きな課題となっている。 つくば市南端の茎崎地区にある森の里自治会もその一つ。高齢化による活力の低下と加入者の減少、活動をけん引する役員の担い手不足に直面している。森の里は40年前に「ニュータウン」として開発された住宅地。住民約2900人(1300世帯)の半数が65歳以上だ。 例年、150人以上が集まる同自治会の総会は団地に隣接する市立茎崎第三小学校の体育館で開催してきたが、新型コロナウイルスの影響で体育館使用を断念。今月22日、出席者を新旧役員約50人に絞り、団地内の森の里自治会公会堂で開催した。 「女性会員から要望があった公会堂の厨房(ちゅうぼう)拡張整備のめどがたち、他の人に任せるのは無責任と思い、今年も私がやることになりました」と自治会会長の倉本茂樹さん(78)は言う。住民全体が老いた今、誰も役員にはなりたがらない。任期は1年だが、毎年他に候補者がおらず、2020年度も会長を続投することが決まった。会長職は今年で8年になる。 自治会には1040世帯が加入(加入率74%)し、99の街区がある。街区ごとに1年交代の街区委員がおり、月2回の行政情報や回覧物の配布、自治会費の徴収をする。数年前から年をとって街区委員の任務が辛くなったと退会する世帯が目立つようになった。 昨年度から街区委員の負担を減らそうと、一律3カ月分の自治会費の納入を半年または1年分まとめて納入できるようにした。しかし、高齢による体の衰えや家族の介護などを理由に昨年1年間で19世帯が退会した。街区委員免除も試みたが「人様に迷惑はかけられない」と辞退された。 同自治会は夏まつりをはじめとするレクリエーションや環境美化、防災活動などの他、高齢者の引きこもり防止の交流サロンやごみ出しなどの日常生活支援にも取り組んでいる。一方、団地造成から40年を経て道路や公園などインフラの老朽化が著しく、行政機関への修復要請に追われるという。 倉本さんは総会の就任あいさつで「継続してきた夏まつりや餅つき大会などは会員相互の親睦のために可能な限り実施したいが、高齢化が進んでこれまで通りにはいかない状況にある」と話した上で「役員や街区委員の負担を軽減していきたい」とも。 こうした中、区会運営を引き受けて住民の負担軽減に取り組むNPOがある。(つづく)

将来は英語を生かせる仕事に NEWSつくばでインターンシップ 筑波大学日竎若菜さん

https://www.youtube.com/watch?v=g_iqV9Yq4XE 【伊藤悦子】土浦市のインターネットテレビ、Vチャンネルいばらきは20日放映の第92回で、筑波大学社会・国際学群国際総合学類1年、日竎(ひび)若菜さんをゲストに招いて話を聞いた。1月から2か月間 、ソーシャル・インターンシップ事業を運営するNPO法人ドットジェイピーのインターンシップをNEWSつくばで行った、 インターンシップ先にNEWSつくばを選んだのは、メディアに興味があること、取材を通して社会のいろいろな面を見られるのではと思ったからだという。実際に、つくば市議会を傍聴やつくば市長会見、東日本大震災関連の取材に同行した。 記者は取材、メモ、録音、撮影などすべて1人でやっていて大変そうだと思ったが、やりがいのある仕事だと思ったという。また市議会や市長会見は、内容が専門的で難しいところもあったが、議員のことを今までより身近に感じることができたと語った。 またアナウンサーの有働文子さんがキャスターを務める、毎週月曜日夕方のラヂオつくば「つくば You’ve got 84.2(つくば ゆうがた発信chu!)」にも出演、NEWSつくばのニュースを伝えた。最初は緊張したがMCの有働さんのおかげでリラックスでき、原稿を自分で作成して読むなど貴重な経験ができたという。 日竎さんは「NEWSつくばで2カ月間インターンシップをやったことで、つくばのことがよくわかった」と話す。 また大学のサークル活動では、夏休みに建築ボランティアとしてインドネシアに行った。日本では当たり前だと思っていたことが、現地では当たり前ではないことなどを実感したという。農業ボランティアのサークルにも入っており、今はニンジンの収穫を行っているそうだ。「将来はインターンシップやサークルでの経験を生かしながら、英語を使う仕事をしたい」と笑顔で話した。

【新型コロナ】かすみがうらマラソン中止 土浦

【鈴木宏子】かすみがうらマラソン大会実行委員会(会長・安藤真理子土浦市長)は17日、4月19日開催予定の第30回記念かすみがうらマラソン兼国際ブラインドマラソン2020(同実行委、土浦市など主催)を中止すると発表した。 2万人を超えるランナーや約4000人いるボランティアの感染拡大リスクを排除できないためという。中止は東日本大震災が発生した2011年の第21回大会以来2回目。 事務局の市スポーツ振興課によると、テントを立てて設置する更衣室が閉鎖された空間になってしまうこと、さらに約4000人のボランティア全員に配布するマスクの入手が見込めないことなどから中止を判断したという。 大会実行委では、2月半ばごろから感染症対策について検討してきた。大会まであと1カ月に迫ったことから16日夕方、会長、副会長らによる臨時会議を開き中止を決めた。 3月1日の東京マラソンのほか全国でマラソン大会が中止になっていることから同課にはこれまで、多くて1日10件ほどの問い合わせがあり、ランナーからは「開催すべき」、一般市民からは「開催されると不安」だなどの意見が寄せられていた。 30回記念の今年の大会には、昨年とほぼ同数の2万558人が出場する予定だった。出場予定者にはメールまたははがきで中止の連絡をする。 出場予定者は、一般の部フルマラソンが7000円、10マイルが5500円、5キロが3500円の参加費をすでに支払っているが、規定により返金は行わない。一方、30回記念のオリジナルエコバッグと参加賞(大会オリジナルアームポーチまたは地元名産品)などを後日発送するという。 同実行委会長の安藤市長は「感染症対策を講じた上での開催の可能性を模索してきた。中止は断腸の思いだが、健康を第一に考えた結果」だとするコメントを出し理解を求めた。 「予想していた」「残念」 中止決定に、ランナーや地元からは「予想していた」「残念だ」などの声が上がる。 フルマラソンに出場予定だったつくば市の会社員、橋本ひとみさん(38)は「17日に発表があるので気になって2、3日前からホームぺージを見ていた。残念だが、全国でももっと小規模な大会が中止になっているので予想はしていた。かすみがうら市の沿道では(ランナーに提供するため)前の年から梅干しやラッキョウなどを作って準備してくれるボランティアがおり、とても残念がっているのではと思う」と話す。 霞ケ浦で遊覧船を運行するラクスマリーナは、土浦入り対岸のかすみがうら市、歩崎公園湖岸に3月末、桟橋が完成することから、マラソン大会に合わせて4月19日、土浦と歩崎を結ぶ新航路を就航し、マラソンと同日開催される「かすみがうらウオーキング」の参加者を土浦から歩崎に運ぶ予定だった。さらに同マリーナ敷地内で天然温泉が湧き、ゴール地点のJ:COMスタジアム(川口運動公園)に隣接していることから、毎年ゴールしたランナーらに無料の足湯を提供してきた。秋元昭臣専務は「歩崎までの新しい航路を知ってもらったり、温泉をPRするいい機会だったのに残念」と語る。 ➡新型コロナウイルスの関連記事はこちら

【新型コロナ】「自宅待機、賃金は」 連合茨城に切実な声

【山崎実】「4月1日付けで雇用契約解除の通知を受けた。3月上旬からは自宅待機。その間は有給を使うように言われた。賃金はもらえないのか」―。連合茨城(水戸市)が今月4日から7日まで行った新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴う緊急労働相談(第1弾)では、生活に直結した切実な声が寄せられた。 相談件数は27件で、相談者は正社員、パート、契約社員各7人など。相談内容は、会社都合の休業に対する賃金補償が9件、学校の休校に伴う賃金・有給休暇が5件、解雇の相談も2件あった。 具体的には「パートでスポーツ施設の清掃作業をしている。会社から『コロナの関係で3月いっぱい休みにする』と言われたが、賃金は補償されるのか」「契約社員としてスポーツジムのインストラクターをしている。ジムから文書で『コロナによる休館中は賃金の支払いはできない』と通告された。これでは生活ができない」 「契約社員として日給でスクールバスの介助員をしている。学校が休みになってしまった。雇用契約書には『休日は学校の休みに準ずる』とあるが、今回の場合は何ももらえないのか」「嘱託でスクールバスの運転手をしている。突然休校になったので仕事がなくなった」 「飲食店でアルバイトをしている。店長からキャンセルが続いているのでしばらく休んでほしいと言われた。生活もあるので困っている」ーなど、ほとんどが切羽詰まった相談ばかりだった。 連合茨城はこれらの実態を背景に、新型コロナウイルスに伴う休業を東日本大震災と同様に不可抗力とみるのか、会社都合なのか早急にはっきりさせることが必要だとし、政府に対し「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金」に該当しない労働者に対する直接支給制度や、助成制度の創設を働き掛けるべきだと、県や厚労省茨城労働局に要請する方針だ。 31日まで緊急相談第2弾 連合茨城は31日まで緊急労働相談の第2弾を行う。時間は朝9時から夕方5時30分まで。フリーダイヤル0120-154-052。問い合わせは電話029-231-2020(連合茨城、担当・川城さおりさん)。 ➡新型コロナウイルスの関連記事はこちら

【新型コロナ】筑波山神社「御座替」神幸祭を中止 門前に春遠のく

【相澤冬樹】筑波山神社(つくば市筑波、矢島忠孝宮司代務者)は、4月1日に予定していた春季御座替(おざがわり)祭のうち、坂道登はんで神輿(みこし)が巡行する「神幸祭(じんこうさい)」の中止を決め、12日までに神社のホームページなどで告知した。新型コロナの感染予防措置で、「奉幣祭(ほうべいさい)」「神衣祭(かんみそさい)」については外部の招待者を入れず、規模縮小で行う。 震災直後以来の縮小 御座替祭は毎年4月1日と11月1日に行われる筑波山神社の例大祭で、筑波山で最も重要な行事とされる。夏と冬、親子の神が山頂の本殿と中腹の拝殿で神座を入れ替える形式をとる。まず、男体山と女体山の各山頂にある本殿の神衣を新しい衣に取り替える衣替えの儀式「神衣祭」があり、次いで筑波山神社で舞いをささげる「奉幣祭」が執り行われる。 一般参拝者を巻き込んだクライマックスが「神幸祭」で、「神衣祭」で取り替えられた神衣を神輿に納め、つくば道の一の鳥居から筑波山神社まで、地域の発展と平穏を祈りながら坂道を行列で登る。今回はこの巡行を中止とした。 例年「奉幣祭」には約200人に招待状を出し参列を呼び掛けていたが、今回は取り止め、神社職員と10人いる氏子総代のみの参列で行うことにした。神社によれば、2011年の東日本大震災直後の春の御座替祭でも同様の措置を取ったといい、それ以来の規模縮小となった。「残念でならないが、ここは大事をとって政府方針に従うほかはないと総代会とも一致した」(八木下健司権禰宜)という。 団体客のキャンセル相次ぐ 筑波山では22日まで第47回筑波山梅まつりが開催中だ。主催の市観光コンベンション協会によれば、「梅の開花が早く、2月は3連休もあって空前の人出が見られた」そうだ。新型コロナ対策で政府が基本方針を発表した先月25日以降も、週末を中心に個人客が筑波山に足を運んだ。28日からは、まつりイベントの中止措置が取られたが「近県の観光客には(中止が)伝わっておらず土日に訪れる人は多い」(筑波山ホテル青木屋)という。 筑波山観光では中国人らのインバウンド利用は元来少ないというが、それでもバス利用の団体客のキャンセルが目立って増えている。「3月中は持ちこたえても企業の研修利用などが増える4月以降のキャンセルが増えると厳しい環境になりそう」(つくばグランドホテル)だと新型コロナの収束を待ちわびている。 梅林は暖かい日差しに花の見ごろを終え、全体に散り始めているが、筑波山に本当の春が到来するのはまだ先になりそうだ。 ➡新型コロナウイルスの関連記事はこちら

ふるさとを支援したい 土浦の鶴町さん、福島の桃で「福ももの酢」

https://www.youtube.com/watch?v=5HY3GHZ5DaA 【伊藤悦子】土浦市中村西根のつくばカーサを拠点に活動するT plus creation(ティープラスクリエイション)取締役の鶴町伸子さんは、「東日本大震災後のふるさと福島県を応援したい」とお酢づくりのプロジェクトを立ち上げ、福島産の桃「あかつき」と使った「福ももの酢」を商品化した。同市のインターネットテレビ、Vチャンネルいばらき「NEWSつくばチャンネル」は6日、鶴町さんを招いてインタビューした。 商品化のきっかけは、2018年に都内に行っ際、福島の風評被害が払拭されてないことを改めて感じたこと。「それまではさほど郷土愛はなかったが、ふるさとがバカにされたような悲しい気持ちになった。福島の風評被害を払拭したいと思った」という。 鶴町さんは、出身地である福島県伊達郡桑折町(こおりまち)産のモモを使った無添加酢の製品化を思い立った。桑折町は、県北に位置する人口1万1714人(3月1日現在)の町だ。名産品は桃の「あかつき」。1994年以降、皇室に「あかつき」を献上し続けていることから「献上桃の郷」とも呼ばれる。町のシンボルは標高863.1メートルの半田山。ふもとには、桃畑が一面に広がる。桃の花が一斉に咲く風景は、「桃源郷」とも呼ばれるという。 商品化のために、まずクラウドファンディングで資金を集めた。1カ月で132人の支援を得て、目標額の143%に相当する金額を達成できた。資金を出してくれた人からは「がんばってください」など励ましの声が寄せられたという。 「商品化は手探りだった。桑折町の町議に相談したところ、伊達果実農業協同組合が600キロの桃を用意してくれることになった。また町役場や町振興公社の方などたくさんの人が応援してくれた」と鶴町さん。 600キロの桃からできる「福ももの酢」は1100本。1本あたり4個分のあかつきが入っているという。桃を発酵させて作ったお酢に、桃ジュースをくわえて味を調整している。製造は、常総市にある「野村醸造」が引き受けてくれた。 酢は、そのまま飲むのはもちろん、豆乳に混ぜて飲んだり、ジャスミン茶、ノンアルコールビールに入れてもおいしくいただける。はちみつと一緒にお湯で割るホットピーチティーなどの楽しみ方もできるそうだ。オリーブオイル、塩コショウを合わせてドレッシングとして、カルパッチョにかけるのもおすすめだ。 鶴町さんは「無添加のため、その年の桃の出来具合で微妙に味が変わる。年ごとの桃を味わってほしい」とアピールしている。 「福ももの酢」は200ミリリットル入り1836円。問い合わせは、つくばカーサ内 T plus creation(電話:029-843-4312)

【まちの顔】1 宅配便セールスドライバー 加登谷文之さん

【橋立多美】私たちの日常は誰かの働きで支えられている。つくる、運ぶ、売るなど、さまざまな場面の向こうにたくさんの人の仕事がある。どんな人がどんなふうに働いているか、シリーズで紹介する。 初回は、人々の生活に身近な宅配サービスを提供し続ける、宅急便クロネコヤマトのセールスドライバー加登谷文之(かどや・ふみゆき)さん(37)。 ヤマト運輸(本社東京)つくば平塚支店のつくば研究学園センターに所属。市中部の東光台とその周辺地区の配達と集荷を担当している。入社して7年になる。土浦市在住。 「気は優しくて力持ち」を地でいく。会った瞬間、自然な笑顔とあいさつで相手の緊張を解きほぐす特技の持ち主。初めはこわもてだった人とも数回配達するうちに会話を交わすようになるという。「笑顔はうつると思う」 荷物1個当たりの重さの上限は30キロだが「30キロは重いうちに入らない」と言い切る。2011年の東日本大震災を機に重い飲料水の配達が一気に増えた。 配達先がエレベーターのない集合住宅の上階で、たどり着いたら不在で運んだ荷物を1階まで降ろすこともある。「今年から筋力をつけようとスポーツジムに通い始めた。階段で息が上がらなくなった」と話す。 毎日150個以上の荷物を配り、集荷は100個前後、不在で再配達するケースは多い日で30件ある。早く届けてあげようと無意識に小走りになる一方で、勤務時間内にその日の配達と集荷を成し遂げると達成感を覚えるそうだ。 全国安全大会で優勝 忘れられない日がある。ヤマト運輸は全社の安全意識や運転技術の向上を目的に、10年から毎年「全国安全大会」を開催している。県大会と関東大会を制した勝者が全国大会に出場する。加登谷さんは12年の関東大会で2位になり、全国大会出場を逃した。 翌年のリベンジを誓い、休日は家にこもって全国大会競技種目の学科試験に向けて知識を蓄えた。迎えた第6回全国安全大会は鈴鹿サーキットで開かれた。学科と日常点検整備、運転実技を競い、マニュアル車部門の優勝ドライバーに輝いた。16年10月17日のことだった。「自分の名前が読み上げられて号泣した」と振り返る。 全国優勝ドライバーの名に恥じぬよう働く加登谷さんに、妻は「セールスドライバーはあなたの天職だね」と声をかけた。妻からの最高の誉め言葉だったと照れながら笑顔で語った。 担当エリア内の道路は路地裏まで入社後1カ月で覚えたという。交通弱者にやさしい運転を心がけ、通学路など子どもがいる道路は徐行を怠らない。 黒ネコのマークを見つけた児童たちが笑顔で手を振ってくれたり、幼児が近づいてくることもある。「我が家の子どもは大きくなったから小さい子がかわいくて。ありがとうの思いを込めて運転席の窓から子どもたちに手を振る」そうだ。 ヤマトファンをもっと増やしたいという加登谷さん。荷物と一緒にまちに笑顔を運ぶ。

【民生委員】㊦ 災害の時代を超えて 取り組みと見守り

【橋立多美】「続けるからこそ横のつながりができ、地域のことがよく分かった」。11月末で茎崎地区の民生委員を退任したつくば市あしび野の稲川誠一さん(75)はそう語る。 子らの環境守った除染活動 4期12年の活動で忘れられないのが、2011年3月11日に発生した大地震に伴う福島第一原発の事故で、放射性物質に汚染されたあしび野児童公園の除染だという。 国は同年12月、被ばく線量が年間1ミリシーベルト以上の地域がある8県102市町村を、除染の財政支援が受けられる「汚染状況重点調査地域」に指定した。指定を受けた市が「放射線対策室」を設置。毎時0.23マイクロシーベルトを超える21区域の除染実施計画を公表した。 その中にあしび野が含まれ、住民たちに動揺が走った。当時民生委員兼自治会長だった稲川さんは、自治会主催で放射線物質の専門家による勉強会を開催し、あしび野自治会館は保護者や住民でいっぱいになった。 一方、同対策室から線量計2台を借りて自治会館や団地内道路、公園など5カ所の空間放射線量を測定した。稲川さんは測定を担当したり立ち会って数値に目を凝らした。「どうか(数値が)下がってくれと祈るような思いだった」。 8月22日の時点で、児童公園だけが毎時0.249マイクロシーベルトと数値が高いことが分かった。市は子どもたちが長時間滞在する幼保や小中学校の除染は行ったが、公園の除染は実施しなかった。 10月、子どもたちの被ばく線量低減のために自治会役員と保護者らの協力で児童公園の除染に取り組んだ。作業は対策室の助言を受けて進め、安全を確保するためにマスクと長袖、手袋、長靴を着用した。 砂場は砂を入れ替え、ブランコ周辺のくぼみは土盛りをした。さらに公園内に植えられていたヒマラヤ杉6本のうち4本を伐採。残る2本は枝木を剪定した。ヒマラヤ杉は放射線物質が葉に溜り、降雨で地表の放射線量が高くなりやすいとされるためだ。 ヒマラヤ杉周辺の表土は放射線物質濃度を測定しながら掘り進め、芝生は深く刈り込んだ。汚染土は何重にも重ねた放射線遮へいポリ袋に入れ、公園内の土中深く埋めた。 除染作業の結果、11月中旬に児童公園の放射線量は基準値を下回った。 大震災から8年9カ月ー。残った2本のヒマラヤ杉は大きくなった。目に見えぬ放射性物質におびえ、子どもたちの健康被害を食い止めようと住民が1つになったと稲川さんは振り返る。 「地域の福祉を担う民生委員は、住民の生活を守るのも仕事のうち。予想外の自然災害が発生する昨今、民生委員には臨機応変の判断が求められる」と話した。 30年やってよかった 10期30年間、桜地区の民生委員として地域を見守ってきた中川発子さんも先月末で退任した。 市から引き受けてくれないかと声がかかり、民生委員として活動を始めたのは45歳のとき。「自分にできるか」という不安を「なんとかできそう」に変えたのが、先輩委員が言った「民生委員は目立ってはいけない」だった。 「そっと見守って困り事の悩みや寂しい気持ちを理解することで、人へのいたわりを持ち続けることができた。自分のためにも続けてきてよかった」と満足そうに振り返った。(おわり)

難民は現代生活を甘受する私たちの問題 筑波学院大准教授の国際協力講座

【橋立多美】つくば市吾妻の市民活動センターで13日、国際協力講座「移動を強いられている人々の課題:難民、国内避難民、移民」が開講された。講師は、国連ボランティアや国連難民高等弁務官事務所の職員として活躍した筑波学院大学(同市吾妻)准教授の米川正子さん。同センターが主催した。 昨年、紛争や迫害から逃れた難民や国内避難民は世界中で7000万人を超えた。なぜ難民たちの数は増え続け、どんな問題に直面しているのか、背景にあるグローバル構造の実態を学んだ。 師走とあって参加者は6人と少なかったが、それぞれの質問に米川さんが体験を交えて丁寧に答え、難民や避難民について理解を広げるひとときとなった。 一般的に難民と移民が同義で用いられることが多いが「難民」は迫害や紛争などで強制的に自国を追われ、「移民」は自分の意志で定住国を変える人々と述べた。そして、国内避難民と聞いても日本人は遠い国での出来事と捉える人がほとんどだが、東日本大震災から8年を経た今も福島県民を中心に避難生活を送る約5万人は「国内避難民」と説明した。 紛争は、スマートフォンなどの電子機器に使用されるコルタン(希少金属)をはじめとする鉱山資源や農園からの搾取を狙って仕掛けられる。仕掛けなければ難民は生まれないと紛争の本質を説いた上で、「難民は(生活の豊かさを追い求める)私たちの問題でもある」と語りかけた。 「日本の難民受け入れが少ないのはなぜか」という質問に米川准教授は、迫害を受ける恐れがある場合のみと定義され、受け入れは国交のある相手国を裏切るという考えに基づいていると話した。 また「日本は、私たちはどうしたらいいか」の問いには「難民、移民を生まない社会にするためには、なぜ人々が移動を強いられるのか、根本的なことを理解し全体図を見ることから」と熱を込めた。 美浦村から参加した看護師の羽太多智子さん(56)は「県南地域に外国人が多くなった。なにか手助けすることはないか、そのために学ぼうと参加した」と話した。

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